作品リスト6
修羅を征く the second
『いつまで待っても道兼は戻って来なかった。いつの間にか、満仲達の姿も無い。「謀(たばか)られたか」青く剃り上げられた頭を掌で擦り、帝(みかど)いや法皇は苦悶の表情を見せた』単純に源満仲と言う男が、その時代の社会環境、自分の置かれた立場の中で、何を考えどう行動したかと言う物語という風に読んで頂きたいです。物語の性質上、多くの登場人物が役職と共に出て来ますが、主人公と直接の関わりを持つ人物以外は、立場と関係が分かれば十分で、経歴や背景まで解かっていなければならないと言う事は無いと思います。
ゴロベエと老狩人
狩人を題材にした小説はあまりないと思いますが、主人公も最初から狩人だった訳ではなく現役時代は村役場の職員、狩りは趣味として始めたのがきっかけ。人は家族と共に育ち、やがて独り立ち。そして結婚して家族が増えて行く。しかし時の流れは早く息子もやがて一人立ち、連れ添った妻も他界、そして一人になる。人の生き様を描いえて見ました。
恐竜好きの少年
約4000字です。前回の反省を生かし以下の事項を意識しました。・ストーリー性を持たせること(プロットを作って書き始めました。)・推敲段階を踏むこと(書いた時間と同等あるいはそれ以上で精査しました。)物語としては人の悲しみとその記憶の過程を恐竜の絶滅の仕方になぞらえたものです。
潮騒~流氷の着く街で~
約8000文字です。知床羅臼の美しい自然を背景に、惹かれ合う男女の一場面を描きました。以前投稿したものを手直ししています。情景描写と、会話文による心情描写に力を入れています。少し昭和チック(笑)な物語ですが、評価をよろしくお願いします。
前線都市
執筆の狙いとしては、久しぶりに少し長めの小説を書きましたので以前とどの程度成長しているのか、自分の現状を把握することでした。表現したかったのは魔術師として生きる若者が過酷な環境でも懸命にいきている様です。本格的に現代ファンタジーっぽいものを書いたのは初めてだったので、現代との微妙な食い違いや設定をくどすぎないように盛り込むことに挑戦しました。
商店街シリーズ第3話《パンジロー》
コロナの流行が始まった最初の頃に書いたものです。書いたときは、自分では、まあまあの出来だと思っていても、後になって読み返してみると、下手くそだなぁ、とがっかりすることがあります。これはその中では、比較的、マシな方かな?と思っています。前の2作の続きのようなものですから、「ヘボ将棋」と「魚屋の女房」をお読みいただいていない方には、ちょっと分かりづらいところがあるかも知れません。よろしくご指導下さいますようお願いします。
舌に傷を持つ少女と、寝心地の良い黒猫の話
不用になったイマジナリーフレンドたちが、子どもたちから捨てられ、彷徨った末に行き着く町。そこで、彼らは出会った。『悪人を殺すこと』を“性(さが)”に生きる、神父の格好をした大男。正常な味覚を失った世話好きの少女。『善人を殺すこと』を“性”に生きる、偽物のヒーロー。『寝心地の良さ』だけが取り柄で、人の血しか飲むことの許されない黒猫。子ども心の残りカス。いつまでも大人になれないことが約束された彼ら“イマジナリーフレンド”たちが、出会い、絡み合った先に待つのは、果たして──。↑あらすじです。よろしくお願いします。
殺生石の素知らぬ幸福
名前のイニシャルが本名の代わりに使われる、そんな言わばあだ名となった世界。それが仇になってしまった少年少女たちの、青春なドタバタ劇をイメージしました。試し書きです。これで面白く思えて、読者さまが読み勧めてくれるかどうか、分からないので……。SFもので、かっこいい風の又三郎みたいなのを書きたかった。ついでに青春なミステリもツッコみました。そのほうが書いてて楽しかったからです。
お正月Ⅱ
皆様も新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。和気あいわいな園井家、皆様の家庭も園井家のように円満でありますように。まだ早いですが来年は(お正月Ⅲ)を予定しております。
少女と父親とコーヒーと
目を通して頂いてありがとうございます。コーヒーを題材にして、親子の物語を書かせていただきました。私自身が実際にコーヒー屋を経営していることもあり、「この状態で子どもがいたらどうなるんだろう?」というところから着想を得ました。少女との関わりを通して、店主の心情の移り変わりが描けていたら良いなと思っております。