作家でごはん!鍛練場
may

トランス


ここは出版社。
ビルのぴかぴか光るガラスの表面を清掃員が1人宙づりになってワイパーとスクイジーを動かし磨いていた。
腰と太ももを固定しているロープが軋むが安全装置を信じている清掃員は焦ったりしない。
ビル内の会社員たちも毎度の清掃に危機感を抱いたりしない。
清掃員と顔見知りで手を振ってガラス越し、にこやかに挨拶する女性もいた。
風が強くない春のうららかな朝のことだ。
出版社は表立っては料理本や旅行本を扱っているが本当に売り上げが伸びていてこの出版社を支えているのは健全とは言い難い大人向けのネット媒体誌だった。
10時半。
デスクからすこし顔をあげて上目遣いになりリゲは時計を確認した。
職場のおしゃれなデザイン壁時計。
数字が規則的に歪んでいて、9から上はなぜか漢字なのだ。
不思議の国のアリスみたいなモチーフの時計をリゲは気に入っていた。
今日は朝バタバタしていて朝ごはんを抜いたからブラックのコーヒーが胃に直にしみる。
パソコンを見ているが字の羅列を眺めているばかりで校閲が進まない。
勤務して12年、中身のある仕事とはいえ飽きも来ていて単純作業の多さにも忙殺される。
何千ものページ数がパソコンの中に凝縮されて動作を遅くしている。
最近リゲのパソコンもリゲ自身の脳みそも容量オーバー気味で重たくなっていた。
さっきからデリートキーばかりを連打していた。
トス、トス、トストストストス。
デリートキーに右手小指が触れる音。
部長がぶらぶらやってきて、そんなに消したら真っ白に戻っちゃうよ、ちょっと気分転換してきたら?と言ってくれた。
コーヒーに今日はミルクとシュガーを入れるかな、リゲはぼーっと考えていた。
その時リゲのスマホが鳴った。
マナーモードだがバイブ音がポケットに入れていても周りには伝わる。
着信は見ると彼氏のJから。
焦るリゲ。
昨日Jが今日は13連勤のあとの休みだと言っていた。
労働基準法を無視しまくって働くJの身体が心配だ。
……だからって彼女の仕事も顧みずにブーブーならすのはどうなのか。
……自分が暇だからってさ。私は会社ではくそ真面目なんだよ。
昨日の夜は濃厚に二人で過ごしていた。
3人掛け広々としたソファに倒れこむなり、そる暇のなかった濃いひげでほおずりしてきたJ。
見る人のいないテレビが夜のスポーツニュースで熱くなっていた。
リゲとJも負けないくらいに二人で熱くほてったのだ。
着信を見て、その余韻で頬が染まったリゲはコーヒールームに逃げるようにたつと、電話をとった。
「もしもし、J?今仕事中。え?緊急の用事?なに。言ってみ。」
「君の昨日のパンツをどう洗えばいいのかわからない。ぬめりがすごすぎて普通のコースじゃ汚れが落ちない、だけどお高いブランド物のバカみたいな薄いレースの生地だろ。念入りコースだとやぶれちゃうんじゃないかな。」
「ちょ、ちょっとまって今職場なのよ、何の話させる気?」
「待って。切らないで。リゲ、昨日の君が忘れられなくてまだ心地いいんだ。今から爆発させてくれよな。」
リゲは耳まで赤くなりスマホを保留にした。
Jがなんのために彼女のパンツをもってランドリールームでうろつくのかは想像がついたが。
……確かに昨日は良かった。私だってそのせいで仕事に身が入らなくてぼーっとしていた。
……ばれないかな。大丈夫だよね、ちょっとだけ。
そして逃げるようにコーヒールームをでるとランチルームへと向かった。
時間が早いから、誰もいないだろうと思ったが想定外にパンケーキを並べて会議をしているグループがいた。
……だめだここ。じゃあ喫煙室はどう。
喫煙室へ来ると、遅ればせながら入ってきた煙草仲間のメグがリゲに声をかけてきた。
「ねえちょっと、今日合コンなんだけどさ。」
「ごめん、後ではなそ。」
……ここもだめか。
リゲはハイヒールのかかとに気を付けながらエレベーターの敷居をまたいで、それに乗った。
閉まるドア。
5階から6階へあがる。
密室でつかのま一人になった。
Jの電話を見ると切れていた。
チン。
6階で、3名もの美男美女が乗り込んできた。
みんな知っている社員だ。
ふわりと誰かから薫るバラの香り。
「リゲー。おーい。リゲー」
保留で流れるメロディを5回リピートして飽き飽きしたJが一旦切ってから、かけなおしてきて、留守番電話サービスに向かって叫んでいる。
……ちょっとまってよJ。
6階で降りると廊下をコツコツと歩いて人から逃げるリゲ。
重いドアを開ける、見上げるとぐるぐるめまいがするほどの螺旋階段。
非常口ランプが水色く人型を影にして光っている。
昼間じゃわからない点滅をしながら。
わずかにシャネル5番の香水の残り香がする。
……だれか通ったあとなんかな?この匂い、たしか部長から。
社内の人間はもっぱらエレベーターを使うからここは人があまり通らない。
リゲだって使ったのは12年で3回だ。
リゲはパンプスのヒールが階段に鳴り響くことを恐れてはだしになった。
そのまま8階の屋上扉まで抜き足でのぼる。
……ここなら大丈夫かな。
Jにワンコールして切ると、すぐに返事があった。
「リゲ。いまいいの?俺興奮しすぎてやばい。」
「昨日は良かったよね。」
「リゲ。今何色のブラしてる?」
「電話でするつもりなの?」
「フェイスタイムできるだろ?みせて」
「自分が休みだからって。」
「ほんとに貴重な休みなんだよ。ほらみせろよ。」
それはそうなのだ。確かにそうだ。
ここは屋上階の階段、誰も来ないはずである。
セクハラ気味のJだがほんとうに疲れているのを知っていて、可愛そうになったリゲは胸のシャツをはだけてキャミソールをずらし、胸をあらわにしてスマホに映した。
Jが例のパンツをもってにやにやしながら右手をいそがしく動かしている。
「スーツ姿のリゲ、最高。秘書っぽい。」
「もういい?J。切るよ?」
「あとちょっと。」
「もうJったら。」
「帰ってきたらいっぱい可愛がってあげ……。」
キイイ-ッと屋上階の重たいはずのドアが勢いよく開いた。
そこには仕事を終えた清掃員が安全器具やら清掃道具やら、ヘルメットやら色々抱えて立っていた。
「うわっ。」
速攻で胸を隠したリゲに気づいた清掃員が、おつかれっすーと挨拶してきた。
リゲはスマホを落とし、スマホは階段を2段落ちて、パキッと液晶画面にひびが入った。
「何してたんすか。」
「てか。おれ、いらん時に来ましたかね。」
「彼氏さんすか。仲いいんすね。」
「大丈夫、見なかったことにしますから。」
おしゃべりな清掃員は意味ありげな笑顔を残してトン、トン、と荷物と足元に気を付けながら階下へ下っていこうとする。
「まって。」
「ほんとに、待って。あんた絶対しゃべるタイプだ。」
リゲは顔面蒼白で清掃員を呼び止めた。
にやりと笑う清掃員。
「お願い。あんた、いえあなた電話番号教えなさいよ。今日夕ご飯おごるから。」
「あざーす」
清掃員はリゲの番号にワンコールして、くすくす笑いながら去っていった。
……ばれたら会社にいられない。なにしろ私のキャラはくそ真面目なんだから。とんだ尻軽だと思われて噂されて私がメンタル崩壊しないわけがない。あいつ絶対しゃべるタイプだ。絶対に口止めしなくては。
持ち場に戻ってあのデザイン時計を見たら、まだ10時45分。
席を外れすぎていたわけではないことに安堵するリゲ。
しかしそこでやっと、まだ裸足だったことに気が付いた。


大衆居酒屋に清掃員を連れてなだれこんだ。
赤い暖簾をくぐって焼き鳥の匂いをかいだ。
木製の机の席が10と畳の座敷が2つ、カウンター席が5つ。
まだ時間は6時30、席はすいている。
リゲは二人しかいないが奥の座敷を選びたかった、座敷に進みかけたがカウンターごしの厨房で店員がむっとした顔になるのを見て隅っこの机の席に変更し、座った。
そういうところでは気が弱いリゲ。
「とりあえずビールを2つ。」
「ごちそうさまっす」
清掃員は田中と名乗った。
「今日、あなた何を見た?」
「なにも。普通に仕事しておわっただけっすよ。」
「もう誰かにしゃべった?」
「まさか。おれ社員さんには顔パスですけど雑談とかしたことないっす。」
「清掃会社の人にはしゃべった?」
「ぜんぜん。おれ無口なんですよ。」
「嘘だ。ああ、もう絶望的。」
「焼き鳥、せっかくだし頼みましょうよ、塩がいいな。もつ煮込みもほしいな。」
「好きなだけ食べていいから。」
「ねえ、さっきから多分勘違いしてられるみたいだけど、おれ口は固いっすよ。」
「どこが。」
「枝豆と、出し巻きと、ホッケも頼んでいいなら、おれもあなたに自分の弱みを教えますよ。良い考えじゃないすか?」
「本当に口かたいの?信用していいの?弱みって何?」
「食べたら話します。」
いつのまにかほかの客で満席になっている店内と、運ばれてきた料理と、田中とを交互に眺めながらリゲは、田中の秘密とはなんだろうとおもいめぐらした。
もつ煮込みには牛のほかにこんにゃくとごぼうが入っていて味がしみている。
枝豆はすこし固めのゆでぐあい。
出し巻きは関西風、ほっけの尻尾は焦げていてレモンがつけあわせについてきた。
リゲは田中がホッケの骨を尻尾から器用にはがすのを見ながらビールを一口飲んだ。
キンキンに冷えていてうまい。
……よく食べるなあ。
田中はそれほど太っていない。
そのわりに勢いよく食べる。
よく見ていると肌つやが20代に見える。
髪を短く坊主頭のかりあげにしていて野球部みたいだ。
あごの線がくっきりしている。
若い少年みたいな風貌だが手だけはごつごつしていて筋肉質。
よく働く人の手だ、とリゲは思った。
「ふうーごちそうさま。」
30分で綺麗に、とても綺麗に料理を食べつくした田中は最後にぐびっとビールを飲んだ。
「ここ、禁煙すか?」
「いいえ。」
「じゃあ、一服。」
くゆる煙で表情を隠しながら、田中は穏やかに話し始めた。
「おれ、小学校からサッカーやってたんです。男女混合の。市民チームって感じです。部活じゃなくてね。コーチが趣味でやってるから弱いチームで、俺がキャプテンでした。弱かったんです。でも、楽しかった。本当に楽しかった。」
「そこで初めて恋をしたんすよ。浅黒くて活発で足の速い女子でした。その子がいると、なんていうかみんなの士気があがるっていうか。ムードメーカーみたいな子でした。」
「おれとその子は仲良しで、いつもじゃれあって追いかけっことかしてました。中学も高校もずっと一緒だったんです。」
田中は卓上にあるペーパーで口元の汚れをふいた。
「こんなふうに二人でご飯行ったりもしてました。」
「わかった。私がその彼女に似てるとか?」
「違いますよ。ぜんぜんちがう。もっと男勝りな子で、リゲさんみたいに線細くないし、しゅっとしてないし髪の毛くるくるとか似合わない子でした。」
「初恋が弱みなの?どういうこと?」
「おれね、サッカー続けたくて18になってから本格的な社会人チームに入ったんです。その子と一緒にね。」
「ふうん。」
「リゲさん、俺のこと見て、20代くらいだと思ったでしょ?実はもう35なんすよ。」
「え。」
「意外でしょ。社会人チームってつまり女子サッカーなんです。」
「ん?」
「おれ、こう見えてもと女なんです。」
「ん?ん?ん?」
「肌とか見てくださいよ、ひげないでしょ。下のほうも、ついてないんですよ。」
リゲは唖然として、少年みたいな田中をまじまじと見つめた。
「じゃあどうして声低い?」
「男性ホルモン剤のんでますからね。」
「あなた女?」
「そゆこと。」
「あ、ああ、そうなんだ。それって弱み?」
「まあね。職場にはばれてませんし、今付き合ってる彼女もいます。でもサッカーはやめました。」
「どうして?」
「好きだった子に告白して玉砕したからっす。気持ち悪いって言われました。」
「ああ、それまでほんとのほんとに普通に友達だったのか。」
「そういうことっす。これがおれの闇です。あんまり人には言わないでくださいよ。リゲさんのことも言いませんから。てかうらやましいっすよ彼氏さんと仲良くて。」
「なんか信用できるようになったわ。口かたいって本当なのね。」
「そうっすよ。無口なんです。」
「それはうそでしょ。」
ハハハ。
と二人は笑いあった。
破顔した田中はどこかしらかわいらしかった。
秘密の共有、それが重いほど相手を信頼できる。
「でも男にしかみえん。あ、まつげは長いのね。」
「うれしくないですよ、ひげが濃いほうがうれしい。」
「いつ自分がトランスだってきづいたの?」
「5歳か6歳ころですね。だから同窓会とかは全然。今見られても、面影ないし。」
「そうなんだ。わかった、秘密にするわ。そうかそうか。」
「おれは今幸せで、うまくいってるんです。男として生きてるし。父ちゃん母ちゃんにも理解があるんで。だから人の幸せを壊そうとかも思いません。リゲさんもうまくいってるんでしょ。」
「うん。」
「じゃあそれで十分ですよね。」
「田中さん、いや田中君とこうして話せて逆にうれしくなってきたよ。」
「あざっす。もうそろそろ出ます?」
「そうね。」
街灯がきらめき、車のヘッドライトが順々に橋をわたる夜景をリゲと田中は並んでみながら歩いた。
夜景は明るすぎて月も星もみえない。
リゲは切っていたスマホの電源を入れなおした。
Jから鬼電、鬼メールが来ていたが、映画でも見ていたと言おうと思った。
日常が終わっていく。
……J、今日はもう寝なよ。
愛のカタチなんて一通りではないんだろう。
田中を気持ち悪いとはどうしても思えず、傷ついたであろう彼の過去をのぞき見した気分で同情したかった。
複雑そうと言われることを田中は望まないかも。
彼は幸せそうだから。
そういえば。
焼き鳥屋でがつがつ食べていたのは田中だけで、リゲはなにも固形物を口にしていない。
ビールしか。
……なんか食べなきゃな。
「おつかれっす。おれはここで反対方向です。」
「そっか。今日はありがと。なんか楽しかった。」
「また一緒に飲みましょうよ、あ、疑われるなら彼氏さんも一緒に。」
「いいね。楽しみにしてる。」
「ではまた。」
……作業着がすごく似合っているな。
田中の背中を見送りながらリゲは思った。
そして自分のマンションへ向かった。
「ただいま。」
Jが迎えてくれた。
「なんでスマホ切ってんだよ、今何時だと思ってんの。浮気してた?」
「ごめんごめん。ちょっと映画みてた。」
「嘘だろ、なんか焼き鳥のにおいすんだけど。」
「いーのいーの。」
「リゲのために夜食のラーメン作っておいたのに、のびてるし冷めてるわ。」
「あ、うれしい。食べる食べる。」
「飲んできたんだろ?」
「おなかはすいてる。」
「俺明日からまた15連勤だから。」
「働くねー。」
「浮気してんの?」
「違うよ。」
Jにどうやって納得してもらうか考えるのもめんどくさくてリゲはJのジャージのフードをひっぱりこっちを向かせると熱くキスした。
Jは眉間にしわをよせながら応じてきた。
……今日は彼のご機嫌取りをしなくちゃな。
夜は更けていく。
いろんな人生が夜に溶けていく。
次の朝を迎えるために、夜はいつでも人を優しい暗闇で塗りつぶしてくれる。

トランス

執筆の狙い

作者 may
219-75-138-58f2.kns1.eonet.ne.jp

普通の幸せをすこし斜め上の視線で描きたかった。
よろしくお願いします

コメント

クレヨン
softbank060106197036.bbtec.net

 拝読しました。

 予想の斜め上をいくような展開でびっくりしました。そのびっくりさせられたところが良かった気がします。一方で、びっくりしてそれっきりだった、という印象がありました。

 大人の世界や、事情、心象を書いているところがよかったな、と思いました。特に性的な部分がリアリティあってよかったと思います。

may
133.106.214.254

びっくり頂きましてありがとうございます。クレヨン様の期待を良い意味で裏切れたのかな。心象の描きや描写や移り変わりを読ませ楽しませるのが小説家の仕事かと思い力を入れました、びっくりが尻切れトンボでしたか。後半もっとうまくまとめたかったかも。性を多少いやらしく書いたのは客寄せパンダのつもりではなくリアリティの追求です。なんちゃって。ご感想、貴重です、多めの感謝をクレヨン様に贈ります。

夜の雨
ai202008.d.west.v6connect.net

「トランス」読みました。

おどろいた、登場人物の行動に。
主役級が三人出てきますが、まともな人物がいませんね。
そのまともでないエピソードの描き方がうまいなぁ。
作品は「性」に関するものが題材になっているのですが、会社での事務の仕事中に彼という男が彼女に電話(スマホ)をかけてくるのがおかしいと思いきや、昨夜の下着の汚れがぬめってとれないとか(笑)。
馬鹿すぎて。
この二人よく続いているなぁと思いましたが。
脳の味噌がちょっと足らんなぁ男のほうですが。
ところが、仕事中の彼女が困りながらも相手にするものだから、読んでいて違和感バリバリで。
屋上へと続くところへ休息タイムをとってその場所で、男に対応するとは。
その現場を清掃員に見られて、このエピソードはかなり面白い。
女は清掃員に見られたので口止めをしなければならなくなる。
それで仕事が終わったあと、飲み屋に誘うが。
このあとにとんでもない展開が、その展開になるのでタイトルの「トランス」かい(笑)。

主人公の女性が自宅マンションに帰ると彼が待っているわけですが、
スマホを切っていたので浮気と間違えるとか。
「おまえ、あほか」というところでしょうね、主人公の女性からしたら。ところが、そうならずにしっかりと愛情表現とはね。

話はよくできていました。
文章はかなりうまいです。居酒屋での食べ物を含めた描写もなかなかのものでした。
題材に関係したエピソードの展開のさせ方もよかった。
しいてあげれば冒頭で昨夜の余韻をちょいと描いておけばいいかなと。
つまり疲れが表情とか内面から外に出ている状態で仕事をしているとか。

それにしてもこれは小説だからよいのですが、現実にこんな彼だったら主人公はブチ切れだと思いますが。
小説はこんな無茶な奴が出て来るから面白いのですが。

三人ともなかなかの個性でした。
トランスの彼(笑)もなかなかのレベル。
年齢としゃべり方が合わないのでもっと若くてもいいのでは。


お疲れさまでした。

may
133.106.214.168

馬鹿じゃないの、アホくさ。
っていう感想がつくことを投稿した時点で予想できなかった私は相当イカれています。
なんせこの話を大真面目に書いたのですから。
こういうひとたちが案外幸せなんだよっていういい話風にまとめようとして。
読んで感激して泣いて欲しかった。
っていうのは嘘ですけれども。
まともではありません、どう読んでも、
ですがそんな作品に丁寧に向き合ってもらえたのが嬉しい、
深夜ドラマのやりたい放題のノリですかね、
あ、深夜ドラマに失礼だ。
こんな人たちが実際にいたら困ります。
まあ馬鹿やったわけです、好き放題。。
夜の雨さまがあきれた感じがよく伝わってきました。
昨日の余韻のことを書き込んだり、田中の年齢を変更したりそうですね微細な点にこだわればいくらでも。
まあブチ切れない彼女もおかしいわけで。
コメントの端々で(笑)とか面白いとかうまいとか言ってくださるところに夜の雨様の大人の対応というか貴重なお時間を取らせて読んでくださった慈悲みたいなものを感じました。ほんとに。お時間割いていただいたのに申し訳ないです。開けてみればこんなんで。
何年か執筆しているので文章力は過去に比べ多少向上したかな。そこは。そこだけは
でも、友達にメールしてその返信がすごく丁寧だった時みたいに自己顕示欲が満たされました、
感謝を伝えたいと思います。読者って素晴らしいな。
ありがとうございました。

浮離
KD111239171188.au-net.ne.jp

どうして感想がつかないのか、せっかくの機会として普通は考えないはずはないことと思うんですけど、それも感想としてなんらかとでも現象化されないなら所詮自覚に任せるしかないらしく不正確な感じかこのサイトなら自意識過剰か褒めて欲しいだけのクソかイロモノらしく見下されるばっかがオチだとかなんとか。

個人的に感じさせられるには単純に、文章が下手なせいだと思うんですけど、あるいは文体がよくないって言った方が正確な気がするだとか、つまりは書き出しの段階で脱落する読者はまともなそれでもたかが読めない馬鹿でも判断だけなら似た傾向にありそうだ、っていうのが率直な印象で。

>ここは出版社。

どうしても必要ですか? なんていちいち訊くのも面倒みたいな書き出し。
ってこれは目覚ましのビンタか何かのつもりとして書き手自身ものすごく客観的に書き出しのオフィスシーンだけでも読み返してみて欲しいんですけど、気付ける人と気付けない人がいることはもう絶望的な向き不向きっていうセンスの入り口にも至らない残酷な選別の話だと思うので気合い入れて改稿してみて欲しいんですよね。
現状ダメってことかよムカつく、とかそういう不貞腐れた反発の意図すら離れて、現状は一つの形としてまた別の形、まったく別の書き方が思いつけるのかっていう着眼で自分疑ってみて欲しいんですよね。
その必要があるくらいには、まあボロいはずですし。
だから感想つかないはずなんですし。



>ゴンドラが優雅に揺れている。
 厳重なハーネスに身を包み、からくり人形さながらの規則的な動きで次々と連なる窓を効率的に磨き上げる。その静謐な、命懸けの場面にいちいち意識を向けることは暗黙に背くマナー違反か、あるいはロビーを行き交う人々の中には時折、見知ったものらしく窓の向こうに手を振り掛ける者もいる。ともあれ過酷な作業風景も、内から見れば麗らかな春の景色の一部らしい。
 十時半。
 見るともなく見上げた壁時計が示す時刻にため息が漏れる。それは時刻に対してか、迂闊に見上げてしまった後悔か、リゲはそのどちらとも言い切れない気分を持て余しながら、すこぶる機嫌が良さそうな壁時計のデザインをまじまじと、恨めしげに見上げる。
「不思議の国のアリスかよ」
 数字が波打つポップな文字盤のデザインは人知れぬ二十六時への誘い。九時から先が漢字表記なのは、そもそも定時ではこれっぽっちもお話にならないこの業界の本性か悪しき体質を暗示している。
 前のめりに苛立ちたがる頭の隅で、リゲは朝食をコーヒーだけで済ませたことをとっくに後悔していた。



説明しても伝わらないばかりなので、近頃は不躾にこんなことばかりしてるんですけど、な勝手な改稿でごめんです。
あくまで原文に添いながらの取捨選択というか、お手本とかそういう意図ではなくて単純に別の“書き方“として観察できるとこ見比べてもらえたらな、ってことなんですけど。
原作とは書き出しとしてテンションも違ってくる感じですし。
まあ、それも含めてと言えばそれもそうかもしれないですし。

>普通の幸せをすこし斜め上の視線で描きたかった。

って狙いにもあるなりに、何より気になるのは主人公のリゲが物語全般通じてご機嫌がよろしいだけのお話ってことなんですよね。それを特徴とするのも別に悪くないんですけど、ただ個人的に気になるのは、

>トランス

っていうタイトルの意図ってことのような気がするってことで。
田中さんはトランスジェンダーでしたけど、それがリゲにどんな体験をもたらしたかったら、一緒にお酒飲んで美味しかった楽しかった、みたいな話にとどまってるような気がしないでもないんですよね。

そんなこんなもJとのくっそ汚い能天気なアレコレとか毎日楽しくて仕方ないトランスハイにとってはそんな日常のただの一部、ってことなりにも一読者としてはもちろん物足りないのは当たり前のはずと感じさせられるもので、

>普通の幸せをすこし斜め上

ってものがイメージ出来なかったか読み取れなかった一読者としての不適性ということでもいいんですけど、個人的にはこのお話って、読者よりは書き手が楽しみたいためのもののように受け止められがちな書き筋に思える、ってことなんだと思います。

田中は物理的な生理的なトランスで十分だけど影響的な物語が足りないと思うし、リゲとJのトランスっていう描き需要というものがそもそも足りない上に、依存的なクセにラーメン作ってのびのびでも疑わない怒らないJはリゲになにもドラマを与えていないっていうか、

>……今日は彼のご機嫌取りをしなくちゃな。

って普通に普通というか、主人公として“トランス“は出現してないというか、

>次の朝を迎えるために、夜はいつでも人を優しい暗闇で塗りつぶしてくれる。

“暗闇“って言ってしまったらなんだか、田中との一夜は否定される見下ろす文脈に近くなる気がする、っていうのは一読者としての勝手な印象には違いないはずなんですけど、それにしても“リゲとして“もたらされる文脈か着地点に乏しい気がする、っていうのは難しい言い方のような気がしてしまいますか。


人物に求めたがる作為は感じさせられるところはある気がするんですけど、書き手は地の文が下手なので観察できる必要がある気がするし、気を悪くしないで欲しいんですけど、っていうかムカついた方がいいかもしれないんですけど、このお話はまずは地の文から台無しになっているはずなので、だから感想も付きにくいんだと思うんですね。
そもそもこの程度の文量でも読みたくない人がほとんど、っていうこのサイトの実情が何よりダメなんですけど。


不愉快だったらムカついてどうぞ。

may
133.106.226.86

否定から入られるとむかつきますね。存分にむかつきました。一旦。
そして冷静にご感想を読みました。的を得てると思えたご指摘が結構あって苦笑いです。
そしてご丁寧にリライトまで。ちょっとストーカーさんかな?と思いました。粘着されて夜道を家の玄関まで付いて来られた気分です。まあ、ご指摘を読んでいると、大学生の時に英文の文法書を英文で読まされて翻訳する宿題に似ていると思い出しました。

ですが、図星な箇所は沢山あります。

ご指摘に感謝します。翻訳すべく、がんばってみますのでストーキングだけは勘弁を。

ありがとうございました。

浮離
KD111239171188.au-net.ne.jp

そういうの、自意識過剰っていうの

あんた見栄切れるなりにも自分で思ってるほどなりにも全然上等じゃないからそういう態度みっともないですよ
お互い様としてこっちも気を遣ってもの言ってるのわかんないの?

伝言板気質漏れてるから
どんな才能持て余してんの


今後一切シカトするから安心してください

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