まだ名前決めてません
運命は、変えられないものだと、ずっと思っていた。
それは誰かに教わったわけじゃない。
ただ、気づいたときにはもう、世界は決められたレールの上を進んでいるように見えていた。
朝は必ず来て、夜は必ず終わる。
出会う人も、別れる人も、どこか最初から決まっていたみたいに自然で――そして、抗えない。
「どうせ、こうなるんだろうな」
口に出した言葉は、誰に届くでもなく、静かに空気に溶けていく。
まるで、その一言すらも“決まっていた”みたいに。
あの日も、そうだった。
風の強い帰り道。
いつも通りの角を曲がって、いつも通りの景色を見るはずだったのに。
――そこに、君がいた。
その瞬間、ほんの少しだけ思ったんだ。
もしも運命が変えられるとしたら、それはこういう“ズレ”から始まるんじゃないかって。
でも、その考えすら――
きっと、もう遅かったんだ。
ピピピ、ピピピと朝の静けさの中に朝の静けさを切り裂くようなな電子音が鳴り響く。
窓の外はどんよりと曇っていて、自分の心を表しているみたいでなぜか虚しくなる。
起き上がろうとしても、体が言うことを聞いてくれなくて。
結局、体が動いたのは目覚ましが鳴ってから十分も経ってからだった。
リビングに下り、いつも通り食パンを軽くトースターで焼いて食べる。
なんにも変わらないつまらない日々。
もそもそと、機械的に口を動かす。
――たまに、お母さんから「影、薄いね」って言われる
多分、けなされている。
ま、そんなことどーでもいいけど。
そんなことを思いながら残りのパンを口に押し込んだ。
朝の登校の時間はいつも憂鬱。
普通、友達と一緒に行くもんらしいんだけど。
そんなの面倒だし、相手に合わせるのも疲れる。
友達には「機械みたいだね」って言われたことがある。
なにが言いたいの、って聞き返したかった。
だけど、そのときの私はそんなことを聞く時間までが無駄だと思ってたんだと思う。
いや、そう思いたい。
玄関のドアを開けると、ひやりとした空気が頬に触れた。
空は朝から重たくて、今にも雨が降り出しそうだった。
傘、持っていくべきか少し迷って、結局やめた。
どうせ濡れても、別に困ることなんてないし。
いつもと同じ道。
いつもと同じ電柱、いつもと同じコンビニ、いつもと同じ交差点。
何もかもが変わらない。
――はずだった。
信号が青に変わるのを待ちながら、ぼんやりと前を見ていたとき。
視界の端に、見慣れない色が入り込んだ。
白。
この街には似合わないくらい、やけに目立つ色。
気づけば、そっちを見ていた。
横断歩道の向こう側。
人混みの中に、ひとりだけ立ち止まっている人がいた。
周りの人はみんな歩いているのに、その人だけ、動かない。
まるで――
時間から、取り残されたみたいに。
その瞬間、なぜか胸の奥がざわついた。
理由なんてわからない。
ただ、目が離せなかった。
⋯⋯関わらない方がいい。
そう思ったのに。
気づいたときには、足が一歩、前に出ていた。
執筆の狙い
リスカちょっと落ち着いたので、ノリで書いてみました
この文の題名は考えてません。
文才全く無いので文章壊滅的です。
訂正などあったらコメントしてくださるとうれしいです。