熱
──朝の、六時半
曜日で設定してある目覚ましが空気を読まず容赦なく大きな音を響かせる。
鉛を乗せたかのように重い身体を引きずって、目覚ましを止める。
いつもならここから、一日が始まる。そして、それは夢のように早く過ぎる。
そこから取り残された。熱にうなされて、流れる時間の感覚もおかしくなる。
カーテンを閉め照明も切っているから、僅かしか光がない。もちろん、窓も閉めているから風も入ってこない。
まあ、こんな閉鎖された空間に居て熱が下がるはずないのに。
額に手を当てて
「まだ熱いな……」
そんな事をほざく私。
機械的に水と薬を身体に入れるが、とてもじゃ無いけど何かを食べれる状態にはない。
せめて、お茶を飲もうと体を起こす。
疲れ切ったノロノロと起きる時に見えたその影は、とても通常の人間の機敏さはなく、身体が異常をきたしている事が自分自身によく伝わってくる。
ゆっくり、ゆっくり歩いて、ペットボトルに辿り着く。
蓋を開けて一気に口の中に入れ込む。
「っん…!」
喉に激痛が走る。
とても、毎回は耐えられそうにないので今さっき飲めた水を主に飲む事を決める。
また、布団に入ろうと動き始める私。
薬の副作用だろうか?眠気が襲ってくる。
この眠気のせいで私はこの後、すぐに眠りにつけた。
──夜と朝の狭間。
意識が微睡んでいる午前四時ごろ。
夢の中で何か、誰かの体温を求めて探す私。
現実で、身体の状態を確認する私。
この時間帯には必ずこうなる。よく分からない不思議なものに包まれて、意識が半分ずつ別の世界に行ったような気がする。
これはこれで良い。慣れたら心地が良い。
熱の苦しみの中。少しだが、安らげる瞬間だ。
でも、安らぎの中にも不安はあるんだ。半ば無意識の中で本当に生きているか確かめるようになった私もいる。
そんな不安と安らぎの時間の中に身を任せ、私はまた意識を飛ばす。
時は経つ。無駄に浪費する時間が虚しくなる。
それなのに全く熱は下がらない。下がるどころか、上がっている気さえする。
一体、この熱は冷めるのか。
そして、いつになったらこの現実という名の夢から醒めるのか。
現実という名の世界の水風呂に入ってしまったが最後。
寒くても、抜け出せない。結果、熱が出るまで浸かり続ける。
きっと、ぬるま湯に浸かったほうがまだ、マシだったのだろう。
けど、ぬるま湯に浸かって現実という世界から目を覚ませずにいるのはもっと辛い。
というより、私がそれを
「嫌だ。」
と勝手に嫌悪している。
これが、私が嫌う自分の要素の一つなのかも。
そんな小さな一つの要素なんて今は関係無いのに……
そう考えただけで、頭の奥がずきりと痛む。
いい加減、無意識下の自傷行為なんてやめてほしい。
あぁ、少し眠たくなってきた。
時間が経てばいずれさめるだろう。
寝てたら、いつかは治るだろう。
見えない先を案じるのはやめた筈。
今日はもう眠る。
──また起きる。
起きて食べて飲んで寝る。
これの根幹に変化があるはずもなく。
同じ夢を今日、昨日、一昨日と見た。
本当に、熱が出てると何も変わらない。
次、これが変わるとしたら、今日の延長、の先にある繰り返しの明日。
執筆の狙い
熱がでていた時に感じたことをまとめて、それを元に書いてみました。
特に、これ!っていう表現したいものは無いです。何を表現しようとしたかが本当に分からない。熱のせいですね。
まだまだ、若輩者ですので誤字脱字があったり、文章的におかしな部分があったりするかもしれません。それも含めて、ご指導の程よろしくお願いします。