気まぐれ ※リスカ、えずきなど自傷行為の表現あり
腕に刻まれた傷跡が、
午後の陽光に白く浮かび上がった。
新しいもの、古いもの。
幾重にも重なった赤黒い線が、
袖口から覗いている。
それを見た瞬間――
部屋のドアの向こうから、
カッターの刃が皮膚を滑る音。
しゃっ、しゃっ。
規則的で、淡々としたリズム。
それが突然、量を増した。
肉を深く抉る音に変わり、
鈍い湿った音が混じり始める。
床に血が垂れ、
フローリングに赤黒い染みを作っていく。
太腿にも同じことをしている。
貧血で視界が白んでくる頃が、
ちょうどいい。
頭がぼうっとして、
世界が遠くなる感じ。
それが好きだった。
あのときからずっと。
ベッドの縁に座り、
手首から太腿まで赤く濡らして、
恍惚とした顔をしている。
カーペットに血溜まりが広がり、
鉄錆の匂いが部屋に充満していた。
首に残る圧迫痕。
縄の跡。
一本や二本ではない。
何度も繰り返した痕が、
首周りにくっきりと刻まれていた。
手首や太腿の傷だけではなかった。
もっと深い場所に、
ずっと前から手を伸ばしていた証拠が、
そこにあった。
びちゃびちゃと、
胃液と血の混じったものが袋に落ちる
何度も、何度も。
体が痙攣するように波打って、
目尻に涙が浮かぶ。
苦しいはずなのに
その顔は――
顔色が赤から紫へ変わっていく。
舌がわずかに突き出され、身体をよじるたびに体が言うことをきいてくれなくなる。
落ちない。意識がなかなか落ちてくれない
それが一番残酷だった。
執筆の狙い
気まぐれに書いたやつです。
今の自分のことをもとにして書きました。
突発的に思いついた文章のまとめなので、文章終わってます。
リスカ・えずきなどの自傷行為の表現があります。苦手な方は読まないほうがいいかもです。