作家でごはん!鍛練場
灯夜海月

その強さの意味を知る(下書き)

登場人物
神崎桃真(以下桃)17歳 演劇部
佐野柊(以下柊) 17歳 演劇部

1
(夢)幼稚園児の頃の二人
桃が転びそうになる、柊が助けようとする、二人で転ぶ
桃大泣き、柊泣かずに慰める
2
(夢から覚めて)
…思えば柊は泣かない
生まれた時から知り合いなのに桃は柊が泣いているところを見たことがない
しかも柊は優しい、でもたまに頑固
桃が演劇部に入りたいからという理由で選んだ高校に柊も一緒に行くと決めてから、柊は進路を変えなかった
柊の方が成績がいいから、もっといい高校に行けたのに
少し前にも、頑固なせいで柊は部員と揉めた
柊が間違っているわけではないけれど、臨機応変に対応することも大切だろう
3
(学校にて)
柊「次の本番で使う台本の印刷、昼休みに一緒にやろう。顧問に今日台本配るから部活までに印刷しろって言われた。」などなど、日常的な会話をする
代が替わって約一ヶ月。桃は周りの人からの推薦で部長になった
柊が副部長
桃は柊が部長の方がいいと思っている
でも、周りの人は桃がいいらしい
そのことを知った柊は「人脈だな」と言った
4
(昼休み)
暇だし話そうと柊を探す桃
柊は急遽所属している委員会の仕事に行っている
桃は台本印刷のことをすっかり忘れている
5
(部活)
顧問台本のことを聞かれて焦る桃
柊が桃を庇う
柊「俺の責任です。明日までだと勘違いして、桃にそう伝えてしまいました。」
桃のミスで代わりに柊が怒られる
桃(情けない…)
6
(桃の回想)
柊はすぐに桃を庇う
昔、桃が弱った猫に餌をやろうと追いかけて他人の家の敷地に勝手に入ったことがあり、柊が庇った
7
(帰り道)
情けなくて泣く桃と、慰める柊
柊「桃が忘れっぽいの知っているのに、委員会行く直前に声かけなくてごめん。」
柊のせいじゃないと思う桃
柊は怒られるのが苦手なため、先ほどからずっと辛そうな顔をしている
↑何かで怒られる時、柊は悪くなくても一番辛そうにごめんなさいと言う。そこから、桃は柊が怒られるのが苦手だと思っている
桃「オレのせいだって言えよ。代わりに怒られるの辛いって泣けよ。何で柊は泣かないの。」
少しの間のあと、柊が口を開く
柊「俺、泣けない。強くいなきゃって思うと弱さを出せない。」
桃「オレのせいだ。オレが弱くて頼りないから、柊が泣けない。」
柊「桃のせいじゃない。誰からも「いい子」でいたくて、弱いところを晒すのが怖かった。結局、俺は弱いんだ。」
しかし、桃は柊の「いい子」じゃないところをたくさん知っている
↑夜遅くまでメールで会話したり、バレないように居眠りしたり、ダメって言われているのに寄り道したり
桃「今さら泣いているの見ても、柊の印象は変わらない。怖がらなくていいんだよ。」
柊「泣きたい時は桃のところに行く」
桃「いくらでも来て、って言いたいところだけど、そんなに頻繁に来られたら心配だなぁ」
桃は泣かない柊が強いのではなく弱いのだとその日気づいた

その強さの意味を知る(下書き)

執筆の狙い

作者 灯夜海月
KD027092076118.ppp-bb.dion.ne.jp

まだ下書きの段階ですが、意見が欲しかったので投稿しました。涙をテーマに書いています。強いように見える人でも繊細なところがある、ということを表現しようと構成を練りました。

コメント

神楽堂
p3339011-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

>灯夜海月さん

読ませていただきました。

まずは個人的な感想になるのですが^^;
読みながら、この物語の「柊」と自分は似ていると思いました。
私は長男ということもあってか、人前で泣くのが嫌なタイプでした(長男みんながそうではないと思いますが^^;)。
ただ、私の場合は、いい子でいたいというよりは、泣く自分が嫌、というか、泣くって負けを認めたみたいな感じで、それで嫌で泣きたくなかったんですよね。
その点が、この物語の「柊」と私との違いだな、などと思いながら興味深く読ませていただきました。
作者様御自身は、「柊」「桃」、どちらに近いタイプですか?


さてさて、この作品で言いたいことは、

>桃は泣かない柊が強いのではなく弱いのだとその日気づいた

なのですね。
それは分かりました。

あとは、流れとして自然かどうかが問われるわけですが、柊はこう言っています。

>誰からも「いい子」でいたくて、弱いところを晒すのが怖かった。結局、俺は弱いんだ。

この考え方は、柊はいつから持っているのでしょう?
ず~っと前から、こう思って泣くのを我慢していたのですか?
それとも、最近になって柊はこういう自分に気づいたのですか?
それが読み取れませんでした。
この気付きはいつのものなのか、明示してほしいです。


>泣きたい時は桃のところに行く

柊は、桃に泣いているところを見られてもいい、ということですが、
その理由があいまいのような気がしました。
流れから、柊は桃のためを思って行動していることは分かります。
むしろ、桃の前でこそ、強い自分を見せたい、とは考えないでしょうか?
ところが、この展開では急に、

>泣きたい時は桃のところに行く

なんで?
どうして桃の前では泣けるのですか?
そこがすんなり読者に降りるように物語を誘導していく必要があるように思いました。


>桃は柊の「いい子」じゃないところをたくさん知っている

だから、桃の前では泣ける……
う~ん……
私としては、あまりしっくりこなかったです。

>バレないように居眠りしたり、ダメって言われているのに寄り道したり

これは、規則を守らない悪い子、ということなんでしょうけど、
泣くというのは、校則に反して寄り道することと同列なのでしょうか?
なんか、種類が違うような。

・寄り道は悪いこと
・泣くことは悪いこと

これって、異種のような気がします。
だから、寄り道している柊は泣いてもいいよ、とは、私としてはつながりませんでした。


「いい子」の定義もあいまいです。
柊のセリフ

>誰からも「いい子」でいたくて、弱いところを晒すのが怖かった。

この価値観でいくと、
弱いところを晒す(泣く) = 悪い子
ということですよね。

桃が考える、
寄り道 = 悪い子
とはつながらないと思います。

でもまぁ、この話の流れに乗っかるとして、

>桃「今さら泣いているの見ても、柊の印象は変わらない。怖がらなくていいんだよ。」
>柊「泣きたい時は桃のところに行く」

なぜこれで柊が泣く決心をしているのか、意味不明なのですが、
桃からの印象が変わらないのなら泣いてもいい、と柊が考えていることになりますね。
となると、

>誰からも「いい子」でいたくて、弱いところを晒すのが怖かった。

じゃないですね。
むしろ、

桃から「いい子」だと思われたくて、弱いところを晒すのが怖かった。

なのではないですか?

泣いてもいいという考えに至るための、二人の会話や思考の流れが、
もっと明確であるべき、と私は思いました。


あと、気になったのが、桃の心情描写。

>桃「いくらでも来て、って言いたいところだけど、そんなに頻繁に来られたら心配だなぁ」
>桃は泣かない柊が強いのではなく弱いのだとその日気づいた

柊の弱さに気づく前に、もっと思うことがあるはずですよ。

>柊「泣きたい時は桃のところに行く」

こんなこと言ってくれているんですよ!
ここまで言ってくれるなんて、とても嬉しいことのはずです。
自分を信頼してくれていて、弱みを見せてくれるんですよ。
ここは舞い上がるくらいに桃は喜ぶ場面です。
で、その心情を抑えつつ、あえてあまのじゃく的に、

>桃「いくらでも来て、って言いたいところだけど、そんなに頻繁に来られたら心配だなぁ」

と、あえて意に反したことを言う流れにしないと。

で、柊って実は弱いんだな、という気付きも大事ですけど、
ここまで自分を信頼してくれていて嬉しい、みたいなまとめも欲しいところです。


と、長々と書いてしまい失礼しました。
読ませていただき、ありがとうございました。

灯夜海月
KD027092076118.ppp-bb.dion.ne.jp

>神楽堂さん
読んでくださってありがとうございます!

> この考え方は、柊はいつから持っているのでしょう?
こちらをしっかりと考えていませんでした。柊が泣けないことを打ち明ける時に過去回想のような形でその理由を描こうと思います。

> どうして桃の前では泣けるのですか?
> 「いい子」の定義もあいまいです。
こちらに関しては、確かにその通りだと思いました。
「いい子」というよりは、弱いところを見せたくない、というところを強調しようと思います。
それに併せて、「悪い子」を桃が知っている、というよりは「弱いところ」を知っている、に変えるつもりです。
無意識に柊が桃に弱いところを今までも見せていた、のように。

> ここまで自分を信頼してくれていて嬉しい、みたいなまとめも欲しいところです。
こちらは、下書きなので完全に省略していました。
下書きとはいえ、しっかりと心情についても書いておくようにします。

たくさんのご指摘ありがとうございました!より良い作品にできるように頑張ります。

ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ
184.140.5.103.wi-fi.wi2.ne.jp

灯夜海月さま

読ませていただきました。

神崎桃真(以下桃)17歳 演劇部=泣き虫
佐野柊(以下柊) 17歳 演劇部=泣かない

「泣く≒泣かない」の善悪を「桃と柊」の2人を使い表現するところが面白かったです。

1つずつのエピソードや感情については指摘がありますので、全体のこの作品の疑問に触れます。

◯体言止めが連発しまていますが、わざとでしょうか?

<生まれた時から知り合いなのに桃は柊が泣いているところを見たことがない
<しかも柊は優しい、でもたまに頑固
<少し前にも、頑固なせいで柊は部員と揉めた

個人的には、流れを区切りたいときに「体言止め」を用いてほしいです。
昨日は桃と休日。
柊はショッピングモールに行き、買い物の後は映画鑑賞。
帰りに泣いて、柊が強いのではなく弱いのだと気付いたその日。
こうやられると、読者は
<この考え方は、柊はいつから持っているのでしょう?
ず~っと前から、こう思って泣くのを我慢していたのですか?
それとも、最近になって柊はこういう自分に気づいたのですか?>
となります。

◯あなたのなかの涙は、「泣かないことが弱いと言える」ことという結論ですね。
冒頭では、「柊は泣かない」→「泣かないことが強いと思っている」と言えるわけですね。

そこで、矛盾が生まれる。


赤ちゃんは、だれもが泣いて生まれてくる。
泣くことは強さだ。生きることさ。
桃は忘れている。幼子の自分を忘れている。
だから、お前が、俺の前で泣くときは、強くなったときさ。
そして、それは男にしかできない友情さ。
女は、薄情だから友情は結べない。
そうやって言うと、柊の眼には涙が溜まっていた…
桃も、柊も、強いのではなく弱い人間のだとその日気づいた。

桃に対する嫉妬を薄っすら臭う作品ですね。

以上、ありがとうございました。

灯夜海月
KD027092076118.ppp-bb.dion.ne.jp

>ロムスカ・パロ・ウム・ラピュタさん
読んでいただきありがとうございます!

体言止めについては、こちらは下書きですのであまり気にしないでください。
桃の語りで本編は進んでいく予定です。

泣かないことが弱いと言うのは私の中と言うより、柊自身が弱さを出せないことが弱さだと思っているだけですね。
泣かないことは十分すごいことだと思います。

貴重な感想ありがとうございます。

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