作家でごはん!鍛練場
だむ

2人の日常

前書き
この話はフィクションです。初心者かつ小学生ですので、文法等おかしい所があると思われます。また、趣味程度で書いているので、クオリティは低いです。それでも大丈夫な方のみどうぞ。

 私の名前はラス。25才。今は親友のマカとシェアハウスをしている。
「おーい!ラっちゃーん!」
マカが横断歩道の向こう側から手を振っている。マカは現在23才。2つ下だけど、頭は私よりずっと良い。天真爛漫で、いつも元気。自分と正反対なマカに、私は密かに憧れている。マカに小さく手を振り返しながら、私は自転車を押して横断歩道を渡った。
「ラっちゃん、一緒にショッピングモール見に行こう!」
マカが私の手を引っ張って言う。
「いいよ。」
時計を見ながら私は言った。私の小さな声も、マカはしっかり聞いてくれる。
「やったー!今日は何買おう?」
鼻歌を歌い出すマカを見て、私はますます自分の方が劣っているように思えてきた。
 その日の夜、隣のベッドに座っているマカに、私はケータイを見ながら話しかけた。
「マカって、身長、何センチ?」
なんとか自分の方が勝っている所を見つけたくて、つい質問から始めてしまった。
「急にどうしたの?142センチだよ?」
マカはとても小柄だ。私は20センチ以上も勝っていることに心の中でガッツポーズをした。
「じゃあ、資格は?給料は?恋愛経験は?」
口がすべってしまった。答えにくい質問だなと、自分でも思った。
「・・・」
マカは黙っている。私は焦りを感じていた。マカを困らせてしまった。傷つけていたらどうしよう。焦りは増していく。その時、マカが口を開いた。
「・・・知ってたよ。」
「え・・・?」
状況が飲み込めない私を尻目に、マカは淡々と話し出した。
「ラっちゃんがボクに憧れてたのも、ボクへの劣等感を消したかったのも、ラっちゃんの大切な人が、いなくなったのも、ね。」
「?」
なぜ?どうして知っているの?誰かに聞いたの?焦りが疑問に変わる。私はうつむいた。
「全部、ラっちゃん見てたら分かる。」
だんだんマカの表情が暗くなる。
「最近、目合わせないようにしているでしょ。」
その一言で、私は気づいた。その証拠を、マカが全て言ってくれた。
「朝たまたま会った時、時計をずっと見てた。ボクを見るのが怖いから。さっきボクに話しかけた時も、ケータイを見ながら言った。今も、ボクの話を、下を向いて聞いてる。」
「・・・」
何も言えなかった。怖いような、嬉しいような、悲しいような、複雑な気持ちだった。
「じゃあね。」
マカが言ったその一言にも、首を振ることさえ出来なかった。ゆっくりと玄関に向かうマカの後ろ姿を、ただただ眺めていた。だんだんそれさえも辛くなって、気づけば私は涙を流していた。小さいマカの後ろ姿に、震える声で叫んだ。
「ごめんね、絶対、絶対、帰ってきてね、マカ。」
私の言葉は聞こえているはずだけれど、マカは振り向きさえしなかった。
キイィというドアの開閉音だけが、部屋に響いた。

2人の日常

執筆の狙い

作者 だむ
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小説を書いて見ようと思って初めて書いた小説です。とにかく書いてみて、良いところと悪いところを知り、よりよいものが書けるようになりたいと思っております。とにかく初めて書いたので、読める作品になっていたらいいなと思っております。また、目標はミステリー小説を書くことです。偶然出会ったはやみねかおる先生の「そして5人がいなくなる」に感動したので、いつか自分も書きたいと思っています。

コメント

神楽堂
p3339011-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

読ませていただきました。

だむさんは小学生なのですか!
このサイト、たしかに年齢制限ないですもんね。
子供が見ているとなると、我々もしっかりしなくては。

感想としては、二人の心の動きが分かりやすく書かれていて、すっと頭に入ってくる作品でした。
小学生でこれだけ分かりやすく書ければ将来有望ですよ。

作品の最初の方で、

>時計を見ながら私は言った。私の小さな声も、マカはしっかり聞いてくれる。

と伏線を張っていたのもお見事!
こういう作品、私は好きです。

神楽堂
p3339011-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

追記します。
はやみねかおる先生の『そして五人がいなくなる』は、私も大好きな本です。夢水清志郎シリーズ、おもしろいですよね! 私も憧れていて、いつかは子供が読めるミステリーを書いてみたいと思っています。はやみねかおる先生は私の目標でもあります。
夢水清志郎シリーズは、NHKで『双子探偵』としてだいぶん前ですが実写ドラマ化されました(三つ子じゃなくて双子なんですけどね^^;)
主演はマナカナで、すっごく面白かったです。
良質のミステリーに触れると自分も書きたくなる気持ち、分かります。
最後の方まで読むと最初の方の描写の意味がわかる構成、やられた! と思うわけですが、私はそういう作品、大好きです。そういうミステリーを書けるようになりたいですよね。

さて、だむさんの作品についてですが、あえて気になったことを言えば、
成人の二人であれば、

>「ラっちゃん、一緒にショッピングモール見に行こう!」

のところは、普通に、
ショッピングモールに行こう!
でよいかなと。

>マカは振り向きさえしなかった。

ここは、
振り返りさえしなかった。
にした方がよいと思いました。

「振り向く」と「振り返る」の違いですが、
goo辞書によりますと、

>「振り返る」は、後ろを向く動作に重点がおかれ、「振り向く」は、後ろを向いて見る動作に重点がおかれる。

とあります。
ここでは、後ろを向く動作すらしなかった、という意味になればよいと思うので、
振り返りさえしなかった
とする方がよいかな、と私としては思いました。

偏差値45
KD106180001218.au-net.ne.jp

>鼻歌を歌い出すマカを見て、私はますます自分の方が劣っているように思えてきた。
>その日の夜、隣のベッドに座っているマカに、私はケータイを見ながら話しかけた。

場面が変更してあるので、一行、あけた方がいいかな。

で、感想。
ラスとマカの距離感が分からない。出会ってからの時間がどの程度なのか。
言わば、詳細な設定がつかめていない感じかな。

>「マカって、身長、何センチ?」
>「じゃあ、資格は?給料は?恋愛経験は?」
この質問は出会って間もないのかな、と考えます。

>「ラっちゃん、一緒にショッピングモール見に行こう!」
これはとても親しい関係性ですね。
>隣のベッドに座っているマカに
これは寝室に二人でいるので、相当、仲がいいと考えます。

つまり、二人はどんな関係なのか? という疑問がありますね。

>「ラっちゃんがボクに憧れてたのも、ボクへの劣等感を消したかったのも、ラっちゃんの大切な人が、いなくなったのも、ね。」

メンタリスト?
うーん、たとえ普通の人はそう思っていても口には出さないかな。
で、マカは男性でしょうか?
シェアハウスで若い男女で住む?

それから、 
>私の名前はラス。25才。>マカは現在23才
年齢と台詞が合致していない。
つまり、大人の言葉とは思えない。

>読める作品になっていたらいいなと思っております。
読めるけど……。面白くはないかな。

>初心者かつ小学生ですので、
本当に小学生ならば、小学生のみの登場人物で作品を作ると、
リアリティーが増して面白くなるかもしれないですね。

ねぇむ
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👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

だむ
KD113150099117.ppp-bb.dion.ne.jp

👏👏👏👏👏👏👏👏

だむ
KD113150099117.ppp-bb.dion.ne.jp

なんか上の普通にコメントしてくれた方に申し訳ない💦
このために作ったようなもんだからな(;^^)ヘ..

夜の雨
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「2人の日常」読みました。

なかなかおもしろいというか、闇(心)のある作品では。
登場人物は「ラス、25才」と「マカ、23才」。
主人公の「私」視点です。
ラスが一般的な凡人で、マカが低身長142センチ(たぶん障害がある)だが、天真爛漫で天才肌。
この二人がシェアハウスで一緒に暮らしている。
それでラスは凡人と書かせていただきましたが、社会の中で生きにくいのだと思います。
ラス自身マカよりも20センチは背が高いかもしれませんが、それでも162センチだと大人の男子の平均身長(171,4)に足りていません。
そこに来て平均的な頭脳の持ち主だと仕事やアルバイトなどで劣等感を持つ可能性があります。
ラスがマカにあこがれている点は彼が頭脳明晰なのと天真爛漫な性格から対人間関係がうまくいっているのだろうと思われる。
身長が低いのも天才肌のマカだと武器になるかもしれません。(弱みを見せているので、相手に安心感を与える)。
要するに敵を作らない、ということです。
そこにくると、ラスは敵を作るタイプに近いところがあります。
なので、ラスは自分よりも弱い者を近くにおいて、優越感にひたりたい。

このあたりのラスとマカの関係が御作にはうまく描かれていました。
つまり人間ドラマの基本部分である相手に対する優越感やら劣等感などの世界がある。
これは、二人の関係だけではなくて、御作の背景部分が見え隠れしている社会の人間関係がある。
ネットなどを見ていても芸能人やらニュースほかがSNSなどで炎上するのは、こういった社会の人間関係からくる優越感やら劣等感などのひずみがあるのではないかと思う。

御作に描かれている世界は表向きはラスとマカのことだけですが、背景部分はきっと社会と関係がある。

なので、こういった心の闇や葛藤の部分を描けるという事は、これからミステリー小説を書く上で、武器になるのではないかと思います。

ちなみに、現状の御作だと、身長142センチのマカは実は小学生の4年生だったとかで、頭は賢くて飛び級で大学を出ていたとか。と、考えてしまいますが。
社会を知るうえでまた、自立して生きていくうえで、今回シェアハウスで相方を見つけたとか。
ラスは平均的な25歳の男と比べると少し劣っていて社会で生きにくいタイプだが、根はよい奴で、「やがて、自分の生き方を見つける」。
まあ、身長142センチでリアル23歳でもマカのキャラクターだったら、充分にドラマになるとは思いますが。やはり天真爛漫なところと頭脳明晰な能力で社会を生き抜くところを描いても面白そうです。

あと、ミステリーは人間の闇の部分から事件を起こすと様になるので、作者さんの作劇方法はよいのではないかと思います。


お疲れさまでした。

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