作家でごはん!鍛練場
中小路昌宏

けものたち

 一
 半田洋一・四十三歳、世間的にはまだ若いと言われる年齢だが、洋一はもう十分仕事をして来たし、それなりの資産も築いてきた。大学卒業と同時に始めたIT関連の会社は、今は若い社員たちだけでしっかり成長し続けているので、数年前から、いつ、社長職を退こうかと考え始めていた。そして、今年春に、創業当時から一緒にやってきたひとつ歳下の副社長に社長職を譲って、この北陸の田舎町、福井で暮らすことになった時には、なぜか昔から,そうすることが決まっていたかのように感じたものである。
 洋一はこの業界に詳しかったわけでは無い。大学を卒業した年に、これから何かで生きてゆかねばならないと思った時、たまたま注目されていたのがこの業界だったので、収入を得るために、当時まだ学生だった後輩の二人と共に、最初は彼のアパートで、互いのパソコンを持ち寄って業務を開始したのである。
 学生時代は部活動として、美術部に籍を置いていたのだが、絵を描いて暮らしていけるほど甘い世の中でないことは分かっていた。

 二つ歳下の妻の昭子とは、洋一たちが美術館で作品の発表会を行ったとき、会場に設けられた茶席を、昭子がボランティアで手伝いに来ていた縁で知り合った。当時美術部の部長をしていた洋一と、女子大の茶道部から派遣されてきた昭子と、打ち合わせのために会ったのが最初である。何事にも積極的で行動派の洋一は、着物の良く似合う、淑やかな昭子とたちまち意気投合して、お茶会に誘ったり双方の学園祭のイベントに呼んだりして付き合いを深めていたのだが、昭子の大学卒業と同時に、洋一から受けた結婚の申し出を、昭子は迷わず即決で承諾した。

 昭子もまた、福井という、こんな、縁もゆかりもない街に住むことになった事に全く抵抗感はなく、洋一の提案を至極当然のことと受け止め、とても喜んでいた。
 十五年ほど前に初めて福井へ来て、越前海岸の民宿で新鮮な魚料理を食べた時には、思わず顔を見合わせて、こんな美味しいものが世の中にあったのかと、二人で感動したものである。それ以来、年に一~二度は必ずやって来て、スケッチブックを手に越前海岸をドライブして、馴染みとなった民宿の魚料理に舌鼓を打ち、養浩館(ようこうかん)庭園や朝倉遺跡、恐竜博物館などを見学したり、苔に覆われた平泉寺の参道を歩いたり、冬にはスキージャムで滑ったり、そして夏には若狭の海で泳いだりして、すっかり福井の虜になってしまっていた。
 福井ならどこでもよかったのだが、住むとなったらやはり便利なところがいいので、博物館や美術館、図書館や、広い公園などが点在する福井市北部の灯明寺地区にあるマンションを住まいと決めた。
 二
 洋一たちの福井での毎日は朝の散歩から始まる。東京にいた時は毎日仕事で飛び回っていたので、わざわざ散歩に出掛けなくても運動不足になることはなかったが、こちらではそうはいかない。大雨や台風など、よほどの悪天候でない限り、いつも夜明けと同時に二人で家を出て、三十分か一時間ぐらい歩いて、帰ってから朝食を摂るようにしていた。
 車で通り過ぎるだけでは分からない裏通りの小さな店や 、住んでいる人の人柄が偲ばれるような、個性のある新築の家など見て歩いていると楽しく、今日はどの辺りを歩こうかと迷うのも、東京で仕事に追われていた時には味わうことが出来なかった楽しみである。
そうしたある日、時々出会う、ラブラドールを連れた中年男性から声をかけられた。いつもは、
「こんにちわ」とか、
「お早うございます」
 とだけ言って通り過ぎるのだが、その日は、
「最近よく見かけますが、昔からこの辺りにお住まいなのですか?」
 と聞かれ、
「いや、三月(みつき)ほど前に引っ越して来たばかりです」
 と答え、それからは会うたびに少しずつ会話も増えてきて、山田康介という、その人と出会うのが楽しみになって来た。
 ある時、女性が連れて歩いている犬が、半田夫婦を見て尻尾を振って近づいて来たので、その人が山田康介の妻の加奈子だとわかり、加奈子とも声をかけ会うようになった。旦那が不在の日には加奈子が犬の散歩をしているのである。聞いて見ると康介も、妻の加奈子も四十三歳と四十一歳で洋一たち夫婦と同じ歳だとわかった。
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 山田康介はヨーロッパのアンティーク小物を収集し、販売するのを仕事としていた。以前は繊維製品のブローカーだったのだが、趣味で海外旅行に出かけた時、イタリアの田舎の町の裏通りで売っていた古い生活雑貨が気に入って、少しずつ買って帰るうちに、それが貯まってきたので店に並べておいたら、それを欲しいというお客さんが現れて、そういう人がだんだん増えてきて、繊維の仕事が少なくなって来るのとは反対に、今ではそれが本業のようになってしまったのである。
 そして今では趣味と仕事を兼ねてヨーロッパ各地にある、そういったアンティーク小物の商社を訪ね歩く仕入れの旅に、二~三か月に一度は出かけるようになっていた。
 康介の店は半田家のマンションから五百メートルほどのところで、住宅地を背にした、かなり広い通りにあったが、走る車は少なく、雑貨店やイタリアンレストランなどが点在する静かな落ちついた雰囲気の街だった。康介の店もそうした街によく似合った構えで、食事帰りに、新しい商品が入ったかと立ち寄る馴染みの客も多かった。
 さほど儲かる仕事ではないが他に繊維商時代に建てたアパートの家賃収入もあり、生活は安定していた。
 妻の加奈子も以前は一緒によく旅行に行っていたのだが、店の客が増えてきたのと、犬も飼っているので、今ではほとんど康介一人が仕入れの旅に出掛けるようになっていた。
 加奈子は好奇心の強い、何事も積極的な、そして思いっきりの良い、活発な女性だった。店で留守番しているだけの生活には飽き飽きしていたので、半田夫婦と仲良くなるにつれ、閉店後に彼らを店の奥の自宅に招いて、中庭でバーベキューをしたり、半田家のマンションを訪ねて、洋一の描いた絵や、昭子の活けた花を見て、お茶を頂いて、おしゃべりをするのを楽しむようになった。昭子から誘いがあるといつも康介を追い立てるようにして出かけるようになっていた。康介が旅行中のときは加奈子一人でも自宅に半田夫婦を招いたり、半田家のマンションにふらりと立ち寄ることが多くなっていった。
 半田夫婦としても福井には他に知り合いもいなかったし、気の合う山田夫婦との付き合いは楽しかったので、加奈子の誘いには喜んで付き合ったし、康介が旅行中で、加奈子一人だけの時には毎日でも家に食事に招いたりする事もあった。昭子は料理も得意だったので、加奈子の訪問が続いても気にならないどころか、来ないと寂しく思うことさえあった。
 両家は親友というより、次第に家族のような付き合いをするようになっていった。
 三
 洋一は風景画を描くことを趣味としていた。会社を立ち上げてからは忙しくてゆっくり絵を描く時間は無くなっていたが、福井へ来てからは暇があるとスケッチブックを持って出かけるか、自宅でキャンバスに向かう毎日であった。
 康介がときどきヨーロッパ方面へ仕入れに出かけているのを知って、洋一も時にはスケッチブック持参で同行するようになっていた。康介がイタリアの田舎町で裏通りを歩くとき、洋一も一緒について行って街角でスケッチをするか、または一人で海岸へ向かってイーゼルを立てるときもあった。
 そうして描いた絵が増えすぎてしまって困っているのを見た山田康介が、
「売れるかどうか分からないがうちの店に飾って見ないか」
 と言ってくれたので、
「それはありがたい。値段はいくらでもいいので置いてみてくれないか」
 と言って四号から二十号までの油絵を数点、預けることにした。
 いくらでもいい、とは言っても書くのに要した時間や画材の代金など考えると、最低でも五万円~二十五万円ぐらいの値をつける必要があると康介は考えて加奈子に値付けと飾り付けを頼んだ。
 特に絵の詳しい人でなくても、丁寧に描いた美しい風景画は見ていて心を豊かにしてくれるものである。何度も訪れてじっくり見て、買っていく人が一人、二人と出てきた。加奈子もそういう客との会話を楽しんでいるようだった。
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 あるとき、加奈子が、店先で客と話しているのを見た洋一はメモ帳にサッとスケッチを描いて持ち帰り、キャンバスにそれを再現して見た。洋一がこれまで書いたのは、ほとんど風景画ばかりで、人物画としては学生時代に仲間数人とモデルを雇って描いたとき以来だった。しかし、この時の加奈子の絵は我ながらなかなか良い出来だと思ったので、きれいに仕上げて加奈子にプレゼントすることを思いついた。
 しかし仕上げるためには、やはり前に座って微細な色合いなど最後の調整が必要だったので、夕食を招待しがてら、山田夫婦を呼んで加奈子に見てもらうことにした。

「わあ、素敵!これが私?」
 加奈子は大喜びだった。その日は三十分ほど、さらに翌日、お天気も良かったので加奈子に来てもらい、ベランダを開け放ち、太陽光の下で最後の色の調整をした。
 出来上がった絵を受け取って、お金を払うと言っても、勿論、洋一が受け取る筈はない。何かの形でお返しをするという事にして早速それを店の奥の応接セットのうしろに掛けた。何度も何度もそれを見ては楽しんでいた。
 売り物では無いので値段はつけてなかったが、モデルがその店の奥さんだという事は一目で分かるので、常連の中には、
「この絵を分けてくれないか」
 という人が出てきた。
「それは出来ないわ。いくらお金を積まれてもそれは無理よ。
 これは私の宝物だもの。
 でもよかったら絵描きさんを紹介するわ。だから誰かモデルさんを決めて描いてもらいなさいね」
「いや、この、奥さんを描いた絵が欲しいのだが、もう一度、モデルになってはもらえないかね」
「やだわ。若い子ならいいけど、こんなおばさんなんかをモデルにしてどうするの?」
「まあ、そう言わずに頼むよ。この絵のような落ち着いた雰囲気は若い子では出せないと思うのだが・・・
 それはともかく、その絵描きさんはいつ紹介してもらえるかな?」
 四
 その客、横田泰三は、加奈子から紹介を受けて、早速、洋一の自宅兼アトリエを訪ねた。
 そこにある絵はほとんど皆、風景画である。もちろん、それはそれでいいのだが、横田はどうしても、あの加奈子の絵が欲しかった。だから、
「同じものをもう一枚書いていただけませんか?」
 と頼んだのだが、洋一は気が重かった。
 創作は楽しいが、同じ絵の二枚目を描くのは単なる労働である。洋一は商売で絵を描いているわけではない。まして人物画は洋一の得意分野ではない。
「せっかくですが、それは出来かねます」
 と答えた。
 しかし横田は諦めなかった。
「そう言わずになんとかお願いします。加奈子さんにもお願いしたのですが、あの絵は素晴らしい。私は一目で惚れこんでしまって、あの絵を分けて下さいと言ったのですが、いや、これは私の宝物だと言って、どうしても譲ってもらえなかったので、こうしてお願いに来たのです」
「困りましたね。私は気が進まないのですが、それにしても描く以上は加奈子さんの許可も必要だし、だいいち、モデルとして座っていてもらわなければならないのですが・・・」
「分かりました。加奈子さんには私からもう一度頼んでみます。今日は突然やってきて無理なお願いをしてすみませんでした」
 と言って帰っていった。
 無理に押し切られた形ではあったが、洋一は加奈子さえよければ引き受ける気になっていた。
 横田氏は加奈子の店の大事な常連客だろうと思ったし、絵のモデルを口実に加奈子と一対一で過ごせることも楽しみだった。
 洋一は自分とよく似たタイプの加奈子に、妻の昭子には無い親しみを感じていた。前の絵のスケッチを描いたのはほんの思い付きで、それをあの十二号の額縁付きの油絵に仕立てるつもりは無かったのだが、家に帰ってキャンバスに向かったとき、加奈子の喜ぶ姿が目に浮かび、筆が進んでしまったのであった。
 人間の心と身体は一体のものである。加奈子への関心が深まるにつれ、動作にもそれが表れ、言葉使いも立ち振る舞いも、知らない人が見たら夫婦かと思うような親しい関係になっていった。そういう空気は、当然、加奈子も同様で、女性の場合は身体から特殊なフェロモンが発せられるようであった。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 洋一たちが福井へ来てから、もう一年半になろうとしていた。
 そんなある日、事件は起こった。
 ある日、洋一たちのマンションに康平夫婦が来て一緒に夕食をとっている時、加奈子がふと、酒の酔いも手伝って、
「ねえ昭子、今夜一晩、旦那を交換しようか!」
 と言ってしまったのである。
 一瞬、その場が凍りついてしまった。
 時間が止まった。それはほんの二~三秒間のことではあったが随分長く感じられた。実はその時は、康介も、洋一も、そして昭子までも、口には出さずともそういう雰囲気になっていたのである。そんなことが、特別あり得ないことのようには感じなくなっていたのである。洋一は今の加奈子の発言が自分の口から出たのではないかと錯覚したくらいである。

 しかし、一瞬ののち、加奈子が、
「あはは、みんな本気にしてる!! 冗談冗談‼」
 といったため、表面上は冷静を取り戻したかのように見えたのだが、・・・・・・

 数日置いて今度は山田家の中庭で加奈子の手料理、(と言っても、ピザやサラダなどが中心で、さほど手のかかったものではないが、)を頂くことになった。
 洋一は言った。
「加奈子さん、この前はびっくりしたよ!! でも残念だったな。俺、加奈子さんを押し倒してみたかったなあ!」
「あら、じゃあほんとうにそうすればよかったのに、ねえあなた」
「あっはっは、いいじゃないか、ほんとは、あの時君が冗談冗談!と言わなかったら誰も反対しなかったと思うよ。ただ俺は昭子さんとは、そういうのでなくて、お茶をいただいて、静かにお話しして過ごしたいと思っていただけだがね」
「私も洋一が加奈子さんとそういう関係になっても、きっと嫉妬する気は起きないと思うわ。康一さんだって、嫌がる私にそういうことを強いるような人ではないし、少し時間をもらえば、きっと、いい関係になって行くような気がするわ」
 冗談を装ってはいても、その場の雰囲気はぎこちないものだった。洋一はなにかそのことに触れないとかえって不自然な気がして、冗談めかして言ったのだが、なんとなくよそよそしい、口から出る言葉と、思っている事とが違うという、虚しい空気の流れを感じ取っていた。
 昭子は、自分が加奈子からの突飛な提案を聞いたとき、別段それが特別シュールな提案のようには感じていないことに驚いていた。自分の心の底に眠っていたものが、加奈子の言葉で目覚めたような気がしたのである。いったい、貞淑そのものだと思っていた自分という女は何者なのかと、不思議に思ったのである。
 五
 さらに数ヶ月が過ぎた。
 この問題は、初めは誰も、後々のことを考えていたわけではなかった。夫婦が互いに相手を取り替えて一夜を共にする、などというのは現実にはあり得ない話だが、凄く魅力的な話のようにも思えた。しかし一度それをすれば、二度、三度となるのは必然的だったし、そうすれば、やがては近所の人にも知られることになったであろう。そして半田夫婦には東京で全寮制の宿舎に入っている高校生の息子がいたし、山田家には子供はいなかったが近所には弟や妹の家族も住んでいた。だいいち、間もなく東京一部市場に上場予定の会社の会長に、そんなスキャンダルの噂が流れたら、とんでもないことになる。
 そんな事になったら、それはもう、取り返しの出来ない事態になり、まともに暮らして行けるわけがなかった。ようやく時間をおいてそういうことが実感として分かってきた時、なんて恐ろしいことを考えていたのだという事に、四人ともが気付き始めていた。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 半田夫婦が福井に引っ越してきてから二年近くになっていた。
 半田はもう、会社が上場を果たしたのをきっかけに会長職も退いていたので、東京へ出張することも無くなっていた。しかし、筆頭株主であることは変わらないので年に数億円の配当はある。だが必要以上の贅沢をしたいとも思わないので、収入の半分以上をいつもボランティア団体などに寄付していた。
 ある夜、四人で食後のお茶を楽しんでいる時、洋一は言った。
「なあ昭子、そろそろまた引っ越ししようか? ここも悪くはないが、今度はもっと暖かいところに住んでみるのもいいかなと思うのだが・・・どうだろう」
 昭子はいつも夫のいうことには従順だった。実際、彼女が思っている事をちゃんとわかっていて、昭子が何も言わなくても洋一の方から提案することが常であった。
「そうね、私も大賛成だわ。沖縄なんかどうかしら? 加奈子さんたちと別れるのは寂しいけど、いつでも遊びに来てね。私たちもまた訪ねてきてもいいし・・・・・」
「ああ勿論だよ、俺たちも沖縄に行く口実ができるのは嬉しいさ。なあ加奈子」
「そうね、とびっきりスケスケのビキニを着て泳ぎに行くから、洋一さん、期待して待っててね」
「おいおい、大丈夫か、お前幾つになったんだ?」
「大丈夫よ。加奈子さんは、まだ体の線は崩れてないわよ」

 二週間後、沖縄の石垣島での住む場所も決まり、衣類や家庭用品の大部分と、家具のうち愛着のあるものは新居に発送して、残りは山田家に譲るか、処分を委託して、スーツケース二つだけを持って小松空港から飛び立つことになった。
 小松空港まで山田夫婦に送ってもらう事になったのだが、車内では四人ともが同じ思いにふけっていた。それは勿論、あの日の加奈子の爆弾発言とその後の気持ちの葛藤についてだった。
 表面的にはなんの事件も起きなかったのだが、彼らにとって、その心の内は、一生、決して忘れることのない二年間の、めくるめく夢のような享楽の日々であった。
 六
 それから一年が過ぎた。山田康介と加奈子は初めて沖縄の半田夫婦の住む石垣島にやってきた。
 半田夫婦が福井を離れてからも、康介の店で売るため洋一の絵を送ったり、一度は旅行先のヨーロッパの町で待ち合わせて逢うなどしたこともあったが、山田夫婦が二人そろって沖縄に来るのは初めてだった。
 康介は、以前はアンティークの仕入れのために、一人で旅行をしていたのだが、洋一たちがいなくなってからは、加奈子は一人で留守番をすることを我慢できなくなり、店番と犬の散歩を近くに住む妹に頼み、いつも二人で旅をするようになっていた。

 半田夫婦もまた、沖縄に来てからは大きな生活の変化があった。
 洋一の描く絵は福井にいた頃は風景画ばかりだったが、沖縄に来てからは浜の女たちを描いたり子供たちを描いたりすることが多くなっていた。またこちらに来てから見違えるように日に焼けた妻の昭子をモデルにして描くこともあった。
 昭子は、以前は家の中でお茶やお花を楽しむことが多かったのだが、あるとき洋一と共にシュノーケリングに出かけてからは、すっかりそれに魅せられてしまって、近くのダイビングスポットに、一人ででも出かけたり、近所の友達の船で誘い合って小浜島辺りまで出かけたりして、すっかりマリンスポーツの魅力に取りつかれてしまっていたのである。
 それにつれて、昭子の性格も、今まで隠れていた部分が表に出てきたのか、家に引きこもってお茶やお花を楽しむことはほとんど無くなり、海へ遊びに行く時以外も、暇があれば浜のサーフィン仲間と海沿いのカフェでおしゃべりする事が多くなっていた。
 すっかり変わって、まるで生まれながらの南国の女のような風貌になっていた昭子を見て、訪れた康介と加奈子を驚かせたのだった。

 洋一たちの住まいは島の北側に位置して、漁師の家や民宿やレストランやカフェなどが点在する、南北に伸びる小さな部落にあった。
 彼らはそこでの生活に満足していたのだが、初めて訪れた康介たち、とくに加奈子は、ひと晩過ごしただけで、退屈でどうにもならなくなり、なんでこんな、何も無い寂しいところがいいのかと不思議に思ったものである。
 昭子は言った。
「そうね、きっと加奈子さんはそう言うと思っていた、でもここには豊かな自然があって、浜の人達はみんな親切だし、漁師さんは取れたての美味しい魚を持ってきてくれるし、洋一の画題にも事欠かないし、私にも海に潜って遊ぶ楽しみが出来たし、・・・・・」
 七
 康介と加奈子は五日間を半田夫婦と共に過ごした。彼らは康介と加奈子を退屈させないように竹富島や小浜島、そして西表島などを案内し、シュノーケリングに連れて行った。また、バーベキューで石垣牛や新鮮な魚介類を味わってもらった。村の人たちも遠来の客のために魚介類や地場野菜などを提供してくれたほか、沖縄三味線を持ってきてバーベキューの炉のそばで歌う人もいた。
 洋一はここへ来てからの昭子の変貌ぶりに驚いていた。どちらかというと家から出ることは少なく、いつも家で花を生けたりお茶を点てたりする、控えめな、嫋やかな女だと思っていたのに、今はまるで生まれつきそうであったように、真っ黒に日焼けした体を気にもかけずに毎日飛び回っているのであった。
 そしてそのことに一番驚いているのは昭子自身であった。あの、お茶やお花を楽しんでいた自分と、マリンスポーツに興じるいまの自分と、いったい、どっちが本物の自分なのだろうか分からなくなるのであった。
 洋一の絵に現れた変化も大きかった。雄大な自然を描くことが洋一の信条だった筈なのに、今は浜の女たちの逞しい生き様を描くことに、生きがいを感じるようになっていた。康介の店に送った人物の絵はいずれも好評で、一人で続けて何点も購入しようとする人も出てきて、個展を開かないかという話もあったが、洋一はそんな話には興味はなく、煩わしいばかりなので何度言われても断っていた。
 康介と加奈子も、初めて訪れた石垣島での半田夫婦の変わりように戸惑いを隠せなかった。康介にとって、憧れの存在だった昭子にはもう以前のような淑やかさは全く見られず、別人のような女に変貌していた。そして加奈子も、自分と同類だと思っていた洋一が、声をかけるのもためらう様な、近寄りがたい孤高の芸術家になってしまったように感じていた。
 五日間の滞在を終えた山田夫婦と、彼らを迎え入れた半田夫婦は、それぞれの想いを秘めて石垣空港で別れたのであった。

     了

けものたち

執筆の狙い

作者 中小路昌宏
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 前回、《スキー》を投稿したとき、夜の雨さんからは、くっつきそうでくっつかない所がいい、と、言われました。これもくっつきそうでくっつかないお話ですが、前のときと同様、自信作ではありません。男女の微妙な関係を描くのは得意ではありませんが、挑戦したいという気持ちはあります。

 下手くそな作品ですが皆様のご指導、よろしくお願いします。

コメント

神楽堂
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読ませていただきました。

絵を描いたり、海で遊んだり、
そういう世界を読んで味わうことはできました。

人間関係については、
作者様はあえて「くっつきそうでくっつかない」
を意識されたとのことで、たしかにそのような作品になっていると思います。

で?

ということになるんですよね^^;

この作品が伝えたいことは何だったのか、
私にはあまり伝わってきませんでした。

本文を読めば、誰が何を思ったのかは書いてあるのですが、
それはどうしてそう思うのか、
そっちの方に文量をさいてほしかったというか。

例えば、沖縄に行って、急に別人のようにアクティブになった
ということは分かるのですが、
なぜ変わったのか
もう少し説得力のある描写がほしかったなと。
沖縄が魅力的だから、では弱いかなと。

別人のように感じた。
で?
ということなんですよ。
そこから先が知りたいというか。

読者が登場人物に感情移入できるような書き方であれば、なおよいかなと思いました。

あまり具体的なアドバイスができなくて申し訳ありません^^;

作品を読ませていただきありがとうございました。

中小路昌宏
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 神楽堂さん、お読みいただき有難うございます。
 
 どうも、私の思いがしっくり伝わっていないようですね。要するに描写力が弱い、というご指摘なのかなあ、と受け止めました。

 神楽堂さんというお名前は、初めてお見かけしたような気がしたので、調べて見たら《こけし》という題名で、1週間ぐらい前に投稿されていらっしゃるのですね。
 後ほど感想文を書かせて頂きます。
 

西山鷹志
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拝読いたしました。

43歳で社長職を譲り会長に収まり大株主として収入があり問題なし
あとは妻と悠々自適の暮らすとは羨ましいですね。
福井で生活する事になるが、そこで知り合った夫婦と親しくなり交流が始まるが
双方とも裕福なら暮らしの成せいか、つい良からぬ事を考える。
いわゆるスワッピングト言う奴だ。

あと一歩で事が進まず、モヤモヤさまぁ~ず(笑)
ついには主人公夫婦は沖縄に渡り、新しい生活を始めたが
そこてまた福井で知り合った夫婦が遊び来るもあと一歩。

もどかしい話ですね(笑)

夜の雨
ai248112.d.west.v6connect.net

「けものたち」読みました。

冒頭は二組の夫婦の背景部分を紹介しなければならなかったので、わかりにくさというか、読みにくさみたいなものがありましたが、「横田」が加奈子をモデルにした絵が欲しいといったあたりから、面白くなりました。しつこかったのもよいですね。加奈子が魅力的だという証になりますから。
そのあと、二組の夫婦の交流の中で、「加奈子から夫婦交換の話が出たあたりから、がぜん面白くなりました」。
しかし比較的まっとうな登場人物だったので、三角関係にはならずに話が展開していき、沖縄へ半田夫婦が引っ越しして、そこでスキューバダイビングをしたり絵を描いたりで、奥さんの昭子も外での活動が多くなり、キャラが変わってしまったような感じで面白くない展開へと進みましたが(笑)。
小説なので、精神的肉体的にやばい展開へと進んでくれないとね、視聴率が取れませんが(笑)。

全体では結構人間というか夫婦のあやうさみたいなものを描こうとして、描けなかった作品ですね。健全路線へという感じです。

御作のような二組の夫婦が三角関係になり、やばそうになる世界は谷崎潤一郎あたりなら書いてくれそうと思ったりして。

タイトル通りの「けものたち」という企画で書いたなら、今回の世界を膨らますと面白くなると思います。
鍛練場ではこういった夫婦の怪しい世界を描いた作品はなかったので、途中まででしたが盛り上がりました。

この作品はテレビドラマとか映画とかの映像作品だったら、俳優やら女優はだれがどの役をするのかとか考えると楽しめるかも。

ちなみに夫婦交換とかの話になってもエロ作品にする必要はないので。それをやると下品になります。


お疲れさまでした。

中小路昌宏
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 西山鷹志さん、いつも有難うございます。

 私はいつも大体、最後まで筋書きを考えてから書き始めるのではなくて、成り行き任せで出港してしまうので、起承転結の結の部分をどうするかで悩むことが多いのですが、やはり今回も、そこが書ききれていなかったようですね。どうも、この辺りが私の限界のように感じています。
 前回の《北の国のおんな》や、その前の《スキー》では締めくくりが比較的うまく行ったと思っていたので、今回も、と思ったのですが、どうも、これは失敗作でしたか?

 有難うございました。

中小路昌宏
softbank060105044136.bbtec.net

 夜の雨さん、いつも有難うございます。夜の雨さんは、いつも遅くまで起きていらっしゃるのですね。私にとっては11時半は真夜中です。
 いつもしっかり読んでいただいて的確なご批評をいただき、感謝しております。

 映像作品にした場合に、登場人物を誰にするかと考えるのは楽しいですね。ただそれを作品の中で出してくることは出来ないのは心残りですが・・・・・

 この作品は、起承転結の結の部分が、上手く書ききれていなかったと、自覚しています。夜の雨さんも直接言及されてはいませんが、そういう風に思われている様子が行間から感じられます。

 有難うございました。

えんがわ
M014008022192.v4.enabler.ne.jp

1,2ではやきもきしましたん。
話がどうしてもアクションがなく、説明中心なので、平板さがありました。
そこを乗り切ったのは、中小路さんの分かりやすく丁寧な文章の良さがあってのものなのですが。

ただ3から夫婦間のもつれというか動きが出てから、面白くなってきました。
お互いがお互いを親友と思いつつ、でも異性としても惹かれあっている。
その微妙な距離感の揺らぎがお上手に醸し出されていました。

終部の沖縄での邂逅。
ある意味変わってしまった憧れへの別離でもあるし、ぬるいようなぬくいようなぬかるみからの巣立ちのような。
少し寂しくも、これはこれでよかったんだろうなーという感慨もあり。

そう思えば冒頭の助走が長いのも、作品として必要な間な気もするし、良く出来ています。
中小路さんの作品の中では、いちばん恋愛関係にリアルというか「ありそう」というものを感じて。好きですよ。

ありがとでした。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

>>皆様のご指導、よろしくお願いします。
とありますので、厳しめになります。
人称は三人称で書かれていますが、文体は一人称文体になっています。三人称の文体なら客観的である必要があります。
>>四十三歳、世間的にはまだ若いと言われる年齢だが、
>>今は若い社員たちだけでしっかり成長し続けているので
・若いと言われる年齢が客観的な事実・常識なら、理論的には、主人公が社長の時も「若い社員だけ」です。 
・第三者の三人称語り手は時間軸を自由に移動できるので「今」という概念は存在しません。

>>昭子もまた、福井という、こんな、縁もゆかりもない街に住むことになった事に全く抵抗感はなく、洋一の提案を至極当然のことと受け止め、とても喜んでいた。
 十五年ほど前に初めて福井へ来て、越前海岸の民宿で新鮮な魚料理を食べた時には、~~
・心の奥底まで覗ける語り手が語ると、昭子は薄っぺらな登場人物になります。また、主人公以外の心を直接的に描くことは、「視点の乱れ」になります。主人公の感じた主観ではないのですか?
・この意味段落は「洋一」の人称がないので、主語は昭子なります。とても喜んでいた。のは昭子。十五年ほど前に初めて福井へ来て~も昭子。三人称では基本的に登場人物を公平に扱うため主語抜きは誤読させる原因になります。

・一元視点を意識するのであれば、「洋一たち」「二人は」等の主人公を含んだ複数人の人称は使わないほうが良いと思います。

>>洋一から受けた結婚の申し出を、昭子は迷わず即決で承諾した。
・視点者が洋一なら”洋一から”はおかしい。昭子視点になっています。

私(洋一)は(清水の舞台から飛び降りる気持ちで)昭子にプロポーズをした。以外にも昭子は二つ返事で承諾してくれた。
※来る・行く・向こう・あっち・こっち・あげる・くれる等の方向性を伴う言葉は視点者の位置や立場を考えながら使う必要がある。

>>洋一はもう十分仕事をして来たし、それなりの資産も築いてきた。
”きた・る【来る】 →(動詞の連用形に付いて)…し続けて現在にまで及ぶ。「行い—・る」”
https://www.weblio.jp/content/%E6%9D%A5%E3%82%8B
・つまり、会社設立後、社長として、コンスタントに仕事をしてきたし、お金も稼ぎ続けてきた。ことになりますが、ITバブルは 1999年~2000年 その後崩壊。iPhone発売2008年。一辺倒で成長できたIT企業があるだろうか? 夫婦生活も同じ。

>>そうしたある日、~~
「こんにちわ」とか、
「お早うございます」
 とだけ言って通り過ぎるのだが、その日は、
「最近よく見かけますが、昔からこの辺りにお住まいなのですか?」
 と聞かれ、
「いや、三月(みつき)ほど前に引っ越して来たばかりです」
 と答え、
・会話のあるシーンは、空間と時間の流れのあるシーンであり、三人称語り手の”今”です。この会話を映像化・演劇化したら、配役の人やナレーターはどのように喋ればよいのでしょうか。また、舞台セットも数秒で取り壊さなければなりません。読者はそのような作業を脳内で行っているのです。
 今から先に起こる出来事がどうなるかに読者は興味を持ちます。過去は説明であり描写ではないと思います。説明は読者を飽きさせます。
一人称小説は、主人公の気持ちや考えが決まってから行動に移します。
三人称小説は、目に見えるもの、聞こえる音を描写として読者に提供し想像させる。主人公の心情は補完として提示します。

途中まですいません。
いろいろ言いましたが、コンスタントに投稿されていいらっしゃいますので、たくさん書けることは素晴らしいことだと思います。作家になるために大切なポイントの一つとして「③毎日書く」ことと大沢在昌の小説講座本にあります。ちなみに他のポイントとして、①正確な言葉を使う②自分の原稿を読み返す④手放す勇気を持つ だそうです。
頑張ってください。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

追伸
参考動画
ログラインの極意【小説・ライトノベル創作テクニック】
https://youtu.be/J6N0t4AvCu0?si=E_MIIL5iPUE0qnzi
プロ作家の文章を参考に心理描写のバリエーションを増やそう!【小説・ライトノベル創作テクニック】
https://youtu.be/yQkCHGCyZ8c?si=1U5YqGAGRfuoJLy3
情景描写の使い方【小説・ライトノベル創作テクニック】
https://youtu.be/86J494TtcrA?si=XNTkrUBQLHSm2o-l
わかつきひかるの小説道場

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

誤字報告
×以外にも昭子は
〇意外にも昭子は
失礼しました。

中小路昌宏
softbank060105034064.bbtec.net

 えんがわさん、お読みいただき、有難うございます。

 まだまだ未熟者の私です。えんがわさんのような丁寧な描写に憧れてはいますが、なかなか見倣うことは出来ません。
 この作品について、前半部分は仰るように説明的でしたね。私は最後の、沖縄に来てからの部分が気に入らなくて、迷ったのですが、まあいいか?これは皆さんのご指導を・・・・と思って投稿してしまいました。やはり、西山さんや夜の雨さんの文面からはその部分が問題だと感じていらっしゃるように思います。

 いつまで経っても自分で納得できる作品が書けません。これからも、(と言ってもいつまで続けられるか分かりませんが)よろしくお願いします。

中小路昌宏
softbank060105034064.bbtec.net

 匿名希望者さん、有難うございます。

 ずいぶん早起きなんですね。それともこれからお休みになるのですか?
 丁寧なご指導ありがとうございます。これまで、他のどなたからも、貴兄のような視点からご指導頂いたことはありません。
 私が参加している同人誌の仲間たちからも、そういう問題を指摘された事はありません。ですから私は、これはこれでいいのでは無いかと思っています。

 私が小説を書き始めたのは4年前、78歳になってからです。ボケ防止になるかと思って書いているだけで、とても今からプロの作家になるつもりはありません。
 私がご指導を・・・と言ったのは、物語の筋書き、ストーリーをどうすれば面白くなるか? という点について皆様のアドバイスを頂きたかったからです。
 ご指導に添えなくて申し訳ありませんが、こういう、いまの創作姿勢を変えるつもりはありません。
 ただ、そういう見方をする人もいらっしゃるのだなあ、という事は理解しました。

 有難うございました。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

再訪します。

”作家でごはん!運営セントラル
『作家でごはん!』は、小説家・作家志望者のためのコミュニティとして、1998年に開始しました。小説に関する情報交換や創作の悩みの相談など、必要なコーナーを選んで参加することが出来ます。小説家・作家志望者の皆さんは、「作家でごはん!」を達成すべく、様々な情報を参考にして、謙虚に大胆に鍛練を重ねましょう。
読書家、編集者、プロ作家の皆さんは、未来の大作家を育てるため、どうぞご意見下さい。”

貴方の小説を書く技術が上達すればと思い、一生懸命考えてご意見を差し上げたのですが、その心をご理解いただけなく大変残念に思います。

>>私がご指導を・・・と言ったのは、物語の筋書き、ストーリーをどうすれば面白くなるか?
参考動画の”ログラインの極意【小説・ライトノベル創作テクニック】”はご覧になられましたでしょうか?
取捨選択の権利は作者さんにあると考えています。
失礼しました。

平山文人
zaq31fb1c44.rev.zaq.ne.jp

中小路様、作品を拝読させていただきました。

部分的に、説明調の記述が続き、やや退屈も感じたものの、
半田夫婦と山田夫婦が登場してからは、何が起こるのだろうという感じで
タイトルも踏まえながら面白く読み終えることが出来ました。
これから何がどうなるにせよ、この四人、これからも楽しく暮らしてほしいなと思いました。

もしも一つだけ注文をつけるならば、登場人物の風貌を書いてもいいのでは、と思いました。
職業や年齢のみでなく、例えば背の高さ、顔立ち、いつもの服装などを書けば
登場人物がぐっと捉えやすくなると思います。ですが、これは作者様の考え次第だと思います。

中小路様は高齢の方なのですね。どうかお体に気を付けて、これからも元気に創作を
していただければと思います。それでは失礼します。

中小路昌宏
softbank060105047246.bbtec.net

 平山さん、お読みいただき、有難うございます。
 この作品は、随分前、まだ小説を書き始めて間がない頃に書いたもので、いつも、説明部分が多いとよく言われていました。
 あまり自信作では無かったのですが、皆さんがどのように評価されるのかが知りたくて投稿させて頂いた者です。
 登場人物の風貌ですか? 確かにそうですね。また何かの機会に、少し書き直して、再投稿させて頂きたいと思います。

 有難うございました。

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