- 徳明先生
2019/01/12 16:20
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 次に旅館に着いたシーンですが、到着した旅館は岩肌に踏ん張るように建っています。その際描写されるのは、手入れの行き届いていない前庭と玄関の引き戸に張り付いた蛾です。 蛾については、『その模様を思わず目でなぞってほれぼれとせずにはいられないほど見事な』と、こう形容されています。
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- 徳明先生
2019/01/12 16:29
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える ここまででも分かる通り、小川先生は態と嫌悪感を持たれやすいような対象をチョイスして描写しています。しかし、これは読者に不快さを与える為でなく、得たいの知れない不気味な影を物語に忍ばせる効果を狙っているのだと僕は解釈しています。 ホラー映画などで、舞台の多くにうら寂しい廃墟や一見して嫌悪感を抱く衛生的に汚い選ばれやすいのもこの効果を利用しているからと言えるでしょう。
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- 徳明先生
2019/01/12 16:42
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える さらに、小川先生の作風として挙げられるのが、語り部の多くが蛾や錆びに嫌悪感を示さないことです。 むしろ、そう言った対象を慈しむようなケさえあります。 ここに僕は小川作品の魅力の核があると感じています。小川先生の作品にはベースとして語り部の狂気とも言える価値観が根本的に潜んでいるです。
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- 徳明先生
2019/01/12 16:53
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 旅館に入ると、ここで登場人物が増えます。 旅館の仲居さん(女主人と物語上では表記されていますが)です。 この仲居さんもやはり普通ではなく、どことなく人間離れしています。岩肌に合わせた階段の多い廊下を滑るように歩き、また顔立ちも見覚えがありそうなという旨の表現が用いられています。
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- 徳明先生
2019/01/12 16:56
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 突然ですが、ここで数時間に渡る休憩が挟まります。
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- ぷーでる
2019/01/12 18:21
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える これは、難しい質問だね。 何故なら、審査する人によってかなり変わってしまうから。
また、読者の好みによって変わってしまうケースも。 売れる小説と優れた小説はまた違ってくると思う。
ナニコレ?と思う様な小説であっても、売れれば店頭にその本が 並んでしまう事もあるようです。
その時代によって、優れている小説とは何か?というモノサシは変わってしまう事もあります。
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- 串中勝太
2019/01/12 18:55
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える >底辺サラリーマンさんのアメリカさんが出てくる小説は 素晴らしかったです。
それなんだろう、読んでみたい。 自分で投稿した作品の内容ほとんど忘れてるんだよね。
半分ティーが面白かったっていう人がいて、あれどんな作品だったけって思うんだけど、手元にファイルがないんだよね。 投稿欄に直接入力して投稿したのかな。
最近のだと「囚われのローラ」が評判いいよね。 何となく自分でもこれはウケそうだなと思いながら投稿した。
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- 徳明先生
2019/01/12 20:53
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える ぼちぼち再開します。 旅館に入り、部屋まで案内されると仲居さん(女主人)から、ご飯は何時ごろにしましょうかと聞かれます。主人公は時間を指定したあとその時間まで散歩をしたいといったところ、仲居さんから川沿いの小道がおすすめであると聞き、温泉に入ったあと浴衣に着替えその道を散歩します。
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- 串中勝太
2019/01/12 20:59
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 徳明先生のやってることって、作品のあらすじ紹介なんじゃないの?
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- 徳明先生
2019/01/12 21:06
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える ここから先で散歩の場面に移行します。ここから徐々にワンシーンずつの文字数が増えていくのですが、ここまでで、タクシー車内から旅館外部、そして旅館内と三つの場面転換がありますが、ここまでで僅か3ページしか割いておらず、文字数に換算しても2000文字以下です。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:12
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える これを多いか少ないかと取るのは人それぞれですが、読感では十ページ近く読んだくらいに錯覚します。 それは、実際この作品を読んでみると共感をいただけると思います。 では、何故僕はそんな錯覚を抱いたのかと言えば、それは単純に文字数に対する情報量が多かったからなんです。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:20
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 文字数に対して情報量が多いと読者によっては混乱をきたし、読むのを中断します。僕は割とこのタイプで、例えば僅か数ページで四人以上の名前が出てきたら、内心うんざりします。それが外人の名前であれば尚更です。 ええ、そして誰もいなくなったもこの理由で未だに未読です。閑話休題。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:29
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える しかし、当作品はここまでで情報量が多いと感じるにも関わらず、こんな僕でも無理して読めます。 その理由として挙げられる内の一つに、固有名詞が少ないというのがあります。一応、タクシーの運転手と仲居さんが登場しますが、名前は明かされません。旅館名もF温泉と伏せられています。ここまで来ると、小川先生ののなかで固有名詞は意図的に避けられているものではないかとも感じ取れます。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:37
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える そもそも、何故ここまでの場面を、情報量が多いと錯覚をするのかと言えば、それは名詞が多く使われているからだと僕は分析しました。 小川先生の作品の特徴としてひとつあるのが(例外の作品も多くありますが)、情景描写の文字数が多いところというのがあります。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:45
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 正直、上述した熊牧場や蛾、それに生返事しかしないタクシーの運転手も、粗筋を追うだけなら記述する必要はありません。後程、ちょっとした場面で主人公は蛾の存在をフラッシュバックするシーンもありますが、そのシーンすらも物語を形成するに当たって必須要素ではないんです。実はここに小川先生の作品の優れている部分の秘密があります。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:54
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える インターネットが普及したこの時代、展開の気になる漫画や小説の内容の粗筋を予習することは難しくありません。 僕なんかは話題になっている映画やアニメやライトノベルなんかはネットで先の展開を読むだけで満足することすらあります。
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- 徳明先生
2019/01/12 21:58
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える しかし、ネタバレを読んで内容を知っているのにも関わらず、実際にその作品に触れてみると、物語に抱いていた印象は変わってしまいます。 話題になっている作品ほどその率は多く、粗筋だけ読むとよくある退屈な展開だなと感じても、実際に見てみると感動させられることが往々にしてあります。皆さんもそういった体験を一度はしたことがないでしょうか。
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- 徳明先生
2019/01/12 22:06
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える それは、ひとえに物語の価値がストーリーに依存しないことが原因だと思われます。 つまり、物語を面白くするのは(取り分け小説に至っては特に)作家の腕に託されている訳です。 映画であれば、脚本の他に映像美や音楽、出演者の演技などの効果も期待できますが、小説は文字だけで勝負する必要があります。
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- 徳明先生
2019/01/12 22:13
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える では、小説における、ストーリーのないよう以外の付加価値とはなんでしょうか。 皆さんも少し考えてみてください。僕は休憩入ります。
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- 加茂ミイル
2019/01/12 22:44
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える おやすみなさい
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- ぷーでる
2019/01/12 23:02
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 小説を書く上で大事なのは、上手い下手に関係なく書いた作品は、手元に残しておくべきです。これから先も書くのであれば。
もし、捨ててしまったり無くしてしまえば、次へのステップを失ってしまい振りだしに戻ってしまいます。おやすみなさい。
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- 加茂ミイル
2019/01/13 09:35
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える >もし、捨ててしまったり無くしてしまえば、次へのステップを失ってしまい振りだしに戻ってしまいます。おやすみなさい。
自分の記憶の中に保存されているって思いながらも、 時が経つと詳細を忘れてしまうものですね。 あらすじ程度しか覚えていない。
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- 徳明先生
2019/01/13 10:54
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える あい、続行します。 やる気が底を尽きかけているので、結論を急ぎます。 まず、小説における付加価値ですが、これに正解はありません。いえ、正確には付加価値は無限にあるためその内の一つがそれであると断定できないのです。
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- 徳明先生
2019/01/13 10:57
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 中には、相反するものさえあります。 悪役の悪逆非道な行為が作品の魅力になれば、 その悪事を暴く探偵役の推理や、 正義感の強いヒーローの悪役を成敗するアクションシーンが魅力にもなり得るということです。
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- 徳明先生
2019/01/13 11:06
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える ライトノベルなんかはキャラクターの魅力を全面に押し出す面が強く、その為キャラの外見を描いた挿し絵のイラストなんかが、セットになっています。 やはり、美少女を求めるキモオタ精神はどうしても視覚的刺激を共に求め、ビジュアルキーを欲してしまうということですね。また、こんなやつ現実にいねえよという否定する本能をイラストをくっつけてキャラクターを記号化する狙いも有るのでしょうか。深読みですかね。
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- 底辺サラリーマン
2019/01/13 11:08
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える この人、他の人がせっかく書き込んであげてるのに、一方的に自分の言いたいことを1人で垂れ流しているだけなんだけど。
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- 徳明先生
2019/01/13 11:09
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 小説における付加価値は無限にあります。 実は魅力的な小説にはこの付加価値の集合体であることが多いんです。 そもそも、僕たちはどうやって小説を面白い、ツマラナイと振り分けてしまっているのでしょうか。
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- 徳明先生
2019/01/13 11:13
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 僕たちは小説には無意識下で点数を付けています。 その点数は0から始まることもあれば、100から始まることもあり、逆にマイナス100から始まることもあります。 この、最初の点数は期待値による振り幅です。好きな作家や話題の作品などであれば、自然と面白いものなのだと最初から決めつけている面もあるのです。
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- 徳明先生
2019/01/13 11:20
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 精神学上では嫌いな人の好きなものが嫌いになってしまうことは珍しくないと考えられており、その逆も然りで、嫌いなものを好きな人を嫌いになることもあるようです。 ここの作品感想欄で、作品上げるごとに酷評受ける人はそういうことだということです、はい。ここ、笑いどころですよ。
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- 徳明先生
2019/01/13 11:26
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優れた小説とそうでない小説の違いを考える 話は逸れましたが、要は僕たちは作品を読みながら、その作品の点数を上げ下げしているんです。 冒頭を印象的にしろというのは、最初に期待値をあげておかないと、読者が早々にその本を手放すリスクが高まるためです。
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皆さんもお好きにどうぞ。
意図的なのか、意見室の表示バグってるせいでスレッド立てるのも一苦労ですな。