作家でごはん!鍛練場
夜の雨

闇の這い寄る怪奇文字

 図書館のテーブルで、ノートパソコンを立ち上げてワードを開き小説を書いていると、前の座席にいつの間にか中高年の男が座っていた。

ひょろりと背の高そうな男だった。こけた頬。不精髭。濁った二つの目がぎょろりとしていて。何やら人外のような怪しさが漂っている。

 その男が分厚い文学全集のような本をテーブルに広げて、指で文字を押さえながら読んでいる様子。

 それを何気なく見ていると、分厚い本から何やらちょろちょろと黒い虫のようなものがテーブルへ這い出てきた。
 なんだ? 
 と思って見ていると。
 文字が本からこぼれるように落ちてくる。

 俺の目の前に本からこぼれた文字がやってきた。
 よく見ると「お」という文字である。
「ま」という文字が続いてノートパソコンの置いてあるテーブルでうろうろしだしたが「え」がそろりそろりと近づく。
「お、ま、え」と、読めた。
「えっ?」と、俺が、意味を探ろうと男の手元の分厚い本を見ていると、「ね」がこそこそと、目の前を通ったと思ったら、本から転がり落ちるような速さで「し」が忙し気に、やってくる。
いつの間にか、それらの文字は隊列を組み「お、ま、え、ね、し」と並んだがすぐに「お、ま、え、し、ね」のならびに回転した。

「えっ? なんなんだ?」と、俺は驚きながらも立ち上がって、分厚い本を指で押さえている男の手元をうかがったが。

 気が付いた。
 男は、指先で小説の中の文字を弾き飛ばしていた。
「ち、み、ど、ろ、に、な、り、な、が、ら、し、ん、だ。、め、の、ま、え、の、パ、ソ、コ、ン、の、お、と、こ」
 文字は、うねるように、つながりながら、俺の方に向かってきたので、呆然と男の顔を見ようとすると、
 すでに。
 人外の男に見詰められていた。


 目を逸らして座ると、手元にあるノートパソコンのワードに入り込んだ「お、ま、え、し、ね」「ち、み、ど、ろ、に、な、り、な、が、ら、し、ん、だ。、め、の、ま、え、の、パ、ソ、コ、ン、の、お、と、こ」の文字列を削除する。いや、削除しようとしたが、できない。
 必死に削除しようとしていると。
「小説でも書いているのかい」と男が尋ねてきて、俺は反射的に、「そうだ」と、答えてしまった。

 男とはテーブルをはさんで対峙しているので、俺がパソコンでどんな文章を書いているのかまではわからないはずだが。
 やつは、俺が小説を書いているなどは知らないはずだ。
 そして、俺が、知っているのは、不吉な文字を指先で弾き飛ばしてきた、という事。

「ほう、ホラー小説ですか」と男が言った時、俺は頬が熱くなるのを感じた。

「どうして、そんなことまで、わかるんだ」

「ははは」と男はこけた頬の不精髭を撫でながら笑う。

「その作品、公募に出すと入選しますよ」と、男は本をもって立ち上がった。

 その拍子に、文学全集から大量の文字が零れ落ちた。

 先ほどから不快な文字が本からちょろちょろ出てきてはいたが、かなりの量が零れ落ち、テーブルの表面を動きまわる。男は気が付いているのか、いないのか、本棚に全集を戻しにいくと図書館を出ていった。

 テーブルでうごめいていた文字は、ムカデのように連なり、鎌首を持ち上げるモノもいたりした。ぎょろりとこちらを窺っている文字のつながりもいる。それも一つや二つの文章ではない。
 どうも、俺に興味を持っているらしい……。
 テーブルの右から左から正面から、俺のノートパソコンへと迫ってくる。
 そしてあっという間にノートパソコンへ覆いかぶさりのたうった。

 そのムカデのようにのたうっていた文字が、文章が、俺の書いていたホラー小説のなかにドロドロドロと入り込んでいく。
 俺は、心臓が止まるかと思うほど驚いたが、周囲を見回して誰にも気づかれていないことをいいことに、そのままノートパソコンを閉じた。

 何かとんでもないことが、起きるような気がしてきた。いや、とんでもないことが起きてしまったのだ。

 しばらくして、ノートパソコンを再び起動してワードを見ると、俺の書いていた小説の文章が人外の男が読んでいたであろう、奇怪な文字たちともつれるように動き回っている様が見える。それらの文章がムカデやミミズのようにうごめきながらのたうっている。壊れた怪奇世界。その一つ一つの文章の羅列を読むと、気持ちの悪さがあふれていた。うあぁ……、これは、と思ったが、何やらとんでもなくすごいことが自分の身に起きているという実感もわいてきた。

 俺は男が戻した本棚に行くと、先ほどの文学全集を広げてみた。

 そこには、悪魔や死神、魑魅魍魎、殺人鬼などが描かれた怪奇小説の目次が羅列されていたが、肝心の小説に文字がなかった。

しかし、消えた文字の跡には、まるで焼け焦げたような黒い痕が残っていた。

 ペラペラとめくってみたが、分厚い怪奇全集のどのページも、文字や文章が抜けており、そのあとには異臭をともなって文字の黒い痕跡がある。

 気持ちも悪いが、不思議なことが俺にも起こったのだと実感して、図書館を後にした。


 陰り始めた陽が、夕暮れのビルや街を染めていた。

 人工物やら景色、そして歩く人々の姿を赤く染める。

「ふはははは……」俺は、何やら得体のしれない勝ち誇ったような気分になり、陽に染まった相貌に熱いものを感じて愉快になった。

 食品スーパーで酒と弁当を買った俺は自宅のワンルームマンションの一室で、弁当をあてに酒を飲みながら……。

 夢なら覚めるなよ、夢なら覚めるなよ……。

 と、暗示をかけノートパソコンを開いた。

 ワードを立ち上げると、怪奇小説の文章から奇怪なる言葉どもが鎌首をもちあげながら、周囲の様子をうかがう。


「おい、お前ら。治まっていろ、治まっていろ」と、声を掛けるとワードの中に戻っていった。

 作品を読むと内容がとんでもない世界になっていたが、これならいけるかもしれないと。

 すぐに公募先を開き、添付ファイルを送った。

 酒の酔いか、眠くなった。


 目が覚めて調べてみると、まだ公募先に応募をしていないことがわかった。

 ある意味、ほっとした。

 自分の創作小説ではなくて、図書館にあった呪いの怪奇小説なのでは。
 という不安があった。
 だとしたら、公募などはとんでもないことだ。

 また、ワードにある保存された自分の小説には、あの奇怪なる小説はなかった。

 しかし蠢く文字の怪奇小説が消えたとなると、惜しいとしか言いようがない。
 ちくしょう、夢にするのはと……。

 だが、不思議と頭の中には、あの怪奇小説の記憶が残っていた。いや、奇怪な小説の記憶というよりも、奇怪な小説の世界観の一文字一文字が、心理の中に深く潜りこんでいた。な、なんなんだ……、もしかして、俺は取り憑かれたのではないだろうな……。と思いながらも、タップすると次々と怪奇な文章が立ち上がっていく。俺は夢中になり、文字を文章を打ち込んでいった。

 不思議と指が勝手に動いて小説を書きあげていく。酒を飲みながら、一晩がかりで新作を書き上げた。
 朝暘が目に入り、窓を開けて公園の緑を見ると犬が騒いでいた。
 自分の書いた小説の中でも同じ場面があることに苦笑いを浮かべる。
犬のそばには昨日の中年男が立っているという設定にしたのだ。犬は不吉な人外の男に、この世のものとは違う異臭を感じていたというように描いた。
 洗面場に行き顔を洗いうがいをしようとして、鏡を見ると、俺の頬はこけて不精髭が一晩で生え、そう、夕べの図書館で出会った人外の男の顔が鏡の中で、にやついていた。だが、間違いなく、それは俺の顔だった。

 しかし、もう、他人の顔になっているとかと騒いでいる場合ではない。俺になにか、インパクトが起きたのは間違いない。
 これで、俺の人生は変わるだろう、間違いなく。


 洗面場から戻り、開けた窓の朝暘をあびながら、公園で動かなくなった犬を見ていたが、あとで公募先に応募しなきゃとにんまりした。

 しかし、ここで失敗するのだなと思い、朝の珈琲を飲む前に応募した。

 これでどうだ、こんどは我が人生最高傑作の怪奇小説だ。
 そう思いながら、どちらの自分なんだと苦笑いを浮かべた。

 結果が楽しみだな。

   ●

 出版社では、編集者の一人である島崎恵子が下読みの担当になった。

 恵子は自分でも小説を書くが、また、小説家で生活をするという夢はあったが、現実的には今をどう生きるのかということがどれほど大事な事なのかは、わかっているつもりだった。

 公募の締め切り後。

 昨夜も出版社を退社したあと、恋人の佐久間礼二と別れ話をして、ホテルで二人の関係を清算した。
礼二は中堅企業の重役の娘と結婚するらしい。
これで私はもう、小説家になるか、出版社で勤務し続けるかしかなくなった。
 そんな不安定な揺れる足元で歩いていると早朝の公園で、犬が中高年の男に向かって吠えているのを目撃した、というかその場に遭遇した。
 犬は男に人外を感じたのか歯をむき出して吠えているが、男は犬をじっと見つめているだけで、声を発することもしない。
 不精髭を生やした人外の顔には、タトウーのような大小の文字が浮かんでおり、何とも不気味である。

 やがて男の顔から大小の文字がぽとぽとと零れ落ち始めた。見ていると、その文字が犬に向かっていく。
 まるで生きているようだ、一つ一つの文字が、命を吹き込まれているようにうごめいて、犬へ群がっていく。
大量の生きた文字が犬の口やら耳やらめん玉やらの隙間から体内へと……。
「ぎゃわ~~ん!」と、犬は鳴き声を上げたかと思うと痙攣して地面に倒れた。
 恵子は、その様に驚きと恐怖を感じて後ろに下がりながらも人外の男に目をやると、もう、そこには、存在していなかった。
 だが、目の前には倒れている犬がいる。
 群がっていた大量の文字たちも人外と共に消えていた。

 視線を感じて見ると、公園の向こう側にあるマンションの窓が開かれていて、誰かが顔をのぞかせていた。それが人間なのかどうか、恵子には判断ができなかった。
 
 どうも、精神が不安定になっている。
 今朝まで私の体をむさぼっていた男のせいだ、と、恵子は思った。

 帰ったらダウンロードした公募作品を読んで一次審査をしなければならないが、こんな精神状態でまともな審査ができるのだろうかと、つぶやいていた。
 しかし、あんがい気持ちの切り替えになるかもしれない。恵子は「よしっ!」と気合を入れた。
 どんな作品が応募されているのか、怪奇小説って、あんがい深いんだ。
 ああ……、疲れた、帰ったらとりあえず、あの男の残り香をシャワーで流すとするか。

 ワンルームマンションに帰り、シャワーを浴びて気持ちを切り替えると、出版社へ応募された小説の一次審査をするべくログインすると、小説をダウンロードした。
 すると、奇怪なる小説のタイトルが目に付いた。

『闇の這い寄る怪奇文字 』
 なんだ、このタイトルはと思い、先ほどの公園での出来事を思い出した。
 たぶん……、あれは、私の妄想だろうと思うが、この作品とその妄想がつながっていれば、どうなる……。
 恵子はそこまで考えたが、とにかく目を通して見なければと読み始めた。

すると、そこに描かれていた小説は恵子が今朝まで一緒にホテルにいた男との顛末から女が復讐に呪いがかかった動く文字、一字一字が生きている文字が男の体に入り込んで、あの犬のようにいたぶり殺す怪奇物語が書かれていた。

 恵子は自分がにやにやと笑いながら読んでいることに気が付いていなかったが、その小説の文字がムカデのようにつながりカラダをはい回るのは、感じていた。


   了

闇の這い寄る怪奇文字

執筆の狙い

作者 夜の雨
sp1-73-30-240.nnk01.spmode.ne.jp

久しぶりにこちらのサイトに投稿する作品です。

この怪奇小説は続きが描けるような作りになっていると思いましたが。

続きを書くと、とんでもない物語になりそうな予感があります。

というか、すでにとんでもない物語かもしれず、これを読んだみなさんが小説を書くと、その文字が、一字一句が動き始めて、それらが連なり一つの文章になり、まるでムカデが鎌首をもちあげてあたりをさぐり、そろそろと、あなたが眠っている深夜に、または、早朝に、パソコンからワードから出て来て……。

やばいので、これ以上は、書くのをやめておきます。

それでは、よろしく。

コメント

しいな ここみ
KD111238248199.au-net.ne.jp

拝読しました。
夜の雨さまの小説を読むのは初めてになります。

面白いか面白くないかでいえば、とても面白かったです。奇怪な世界観が秀逸で、ムカデのように動く文字のアイデアをパクりたくなりました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾
昔読んだ夢野久作さまの──タイトル忘れたけど船の中で次々と起こる怪奇を描いた短編を彷彿とさせました。そして夢野久作さまが昭和初期らしくあくまで生真面目にリアリティーに基づいているのに対し、夜の雨さまのほうはいかにも現代らしく、夢野久作さまよりも発想がぶっ飛んでいました。日本三大奇書を塗り替えるほどに。

ただ、せっかくのアイデアに対して文章が粗いとも感じました。

>壊れた怪奇世界
↑これは書かなくても読者が感じ取るべきことでしょう。

>ワンルームマンションに帰り、シャワーを浴びて気持ちを切り替えると、出版社へ応募された小説の一次審査をするべくログインすると、小説をダウンロードした
↑『〜と、〜と』の形は休みなく何かをする様子を表すために私もよくやりますが、やっぱりたどたどしい感じがするなと感じました。

主人公の男が怪奇現象に出会ってもそれほど驚かずに受け入れてしまうのはむしろリアルだと思いますし、思考が侵されて支離滅裂になるのはいいですけど、文章にもっと雰囲気が欲しいです。淡々と『したことの説明』が書かれていますが、誰かさんでないですが『説明しないで! 描写して!』と思ってしまいました。

●のあとは視点が女性編集者の一元視点三人称に替わっていますが、こうするなら最初から三人称のほうがいいのではないかと思います。なぜ最初は一人称だったのでしょう?

夜の雨
sp1-73-20-185.nnk01.spmode.ne.jp

しいな ここみさん、ご感想ありがとうございます。


>夜の雨さまの小説を読むのは初めてになります。

以前は定期的に作品を投稿していたのですが、ここのところは、感想を書くのが中心です。
「三語即興文」などがあるときは、作品を書いていますが。

>面白いか面白くないかでいえば、とても面白かったです。奇怪な世界観が秀逸で、ムカデのように動く文字のアイデアをパクりたくなりました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾

この作品はホラーとして書いているので、「文字が動いて登場人物や周囲に対して、災いが起きる」と、いうようなテーマになっています。文字に魂がある、というような感じです。
コメディ作品とか、ほか、テーマしだいで、「文字の動き方が違ってきますので、シリーズ物として書けるのではないか」と思っています。
コメディ小説から出てきた文字だと、常に笑いとか面白いネタを意識して動く文字、と言った感じ。

○ 昔読んだ夢野久作さまの──タイトル忘れたけど船の中で次々と起こる怪奇を描いた短編を彷彿とさせました。そして夢野久作さまが昭和初期らしくあくまで生真面目にリアリティーに基づいているのに対し、夜の雨さまのほうはいかにも現代らしく、夢野久作さまよりも発想がぶっ飛んでいました。日本三大奇書を塗り替えるほどに。

夢野久作さんの『幽霊と推進機』という作品ですね。
青空文庫にありました。
のちほど、読んでみたいと思います。

○
ただ、せっかくのアイデアに対して文章が粗いとも感じました。

>壊れた怪奇世界
↑これは書かなくても読者が感じ取るべきことでしょう。
================
 しばらくして、ノートパソコンを再び起動してワードを見ると、俺の書いていた小説の文章が人外の男が読んでいたであろう、奇怪な文字たちともつれるように動き回っている様が見える。それらの文章がムカデやミミズのようにうごめきながらのたうっている。壊れた怪奇世界。その一つ一つの文章の羅列を読むと、気持ちの悪さがあふれていた。うあぁ……、これは、と思ったが、何やらとんでもなくすごいことが自分の身に起きているという実感もわいてきた。
=================
このエピソードの中にある部分ですが、たしかに『壊れた怪奇世界』を抜いても、違和感なく伝わりますが、最初は、
>それらの文章がムカデやミミズのようにうごめきながらのたうっている、壊れた怪奇世界。<
のように「、」だったのですよね、一文のなかの文章として書いていました。それを「。」で切り離してみたのですが、これが余計だったのかもと思っています。
まあ『壊れた怪奇世界』を抜いたほうが、エピソードの文章に違和感が無くなりますね、スムーズな文章になる。

>ワンルームマンションに帰り、シャワーを浴びて気持ちを切り替えると、出版社へ応募された小説の一次審査をするべくログインすると、小説をダウンロードした
↑『〜と、〜と』の形は休みなく何かをする様子を表すために私もよくやりますが、やっぱりたどたどしい感じがするなと感じました。
○
ワンルームマンションに帰り、シャワーを浴びて気持ちを切り替えた。出版社へ応募された小説の一次審査をするべくログインすると、小説をダウンロードした。
 なるほど、こちらのほうが自然ですね。

主人公の男が怪奇現象に出会ってもそれほど驚かずに受け入れてしまうのはむしろリアルだと思いますし、思考が侵されて支離滅裂になるのはいいですけど、文章にもっと雰囲気が欲しいです。淡々と『したことの説明』が書かれていますが、誰かさんでないですが『説明しないで! 描写して!』と思ってしまいました。
○
かなり描写を挿入していますが、どちらかというと描写が多すぎると言われるかなッと思っていました。
一般のホラー作品でもここまで描写が多い作品は少ないのではないかと。
ので、今回のご指摘には、驚いた次第です。

●のあとは視点が女性編集者の一元視点三人称に替わっていますが、こうするなら最初から三人称のほうがいいのではないかと思います。なぜ最初は一人称だったのでしょう?

視点については、どうなんでしょうかね。
まだ、研究中でして。
どんな作品にどんな視点が合っているのかとか。

一人称視点は、ホラーに向いているのではないかと思いました。
主人公が直接感じ取っている世界なので。
何が起こっているのかが、そしてダイレクトに主人公の思いが伝わるのではないかと。

後半は三人称視点ですが、この章の主人公である『直子』を外から客観視してホラー味を出そうと考えました。


ありがとうございました。

偏差値45
KD059132251161.au-net.ne.jp

以前にも読んだ気がする。
ジョジョのスタンドのような話ですね。そんな感想を書いたかもしれない。
とはいえ、微妙に内容を変更している?
否、僕の記憶が変更しているのかもしれない。
前の方が良かったような……。
世界観としては悪くはない。夜の雨さんらしい作品ですね。

飼い猫ちゃりりん
27.230.37.157

夜の雨様。文章は上手だし、描写もなかなかのもんです。
ただ、夜の雨様のほとんど作品に「乗り越えるべき壁」がある。あまりにも大胆にリアリティーを無視する。
もちろん、ドキュメンタリーじゃない限り、厳密なリアリティーまで必要ではない。特に怪奇小説なんだからリアリティーをある程度は軽視しても良い。
でも、読者はいきなり呑み込めない。読む前から飲み込む準備ができている読者は飲み込めますが。
やはり、読者の心に徐々に浸透させる作業がいる。
いきなり本から文字は這い出ちゃダメ。準備作業。夜の雨様ならそれほど難しいことではないと思いますが、単に手間を省いているだけじゃないですか。

夜の雨
sp49-109-68-17.nnk01.spmode.ne.jp

偏差値45さん、ご感想ありがとうございます。

調べてみると昨年の6月に改稿前の作品を投稿していました。
偏差値45さんに当時、感想を一番先にもらっていました。

今回の内容はホラー度が高くはなっていますが、完全新作を近頃は書いていないなぁと。

アイデアは浮かんでくるので、新作に挑戦したいと思います。


ありがとうございました。

夜の雨
sp49-109-68-52.nnk01.spmode.ne.jp

飼い猫ちゃりりんさん、ご感想ありがとうございます。

>いきなり本から文字は這い出ちゃダメ。<
これは、作品の長さとかにもよるのではと思ったりします。
今回は原稿用紙18枚の作品なので、冒頭の図書館のテーブルからという始まりでした。
ある程度の長さがある作品の場合は、今回のような入り方にはならないのですが。

何作かパニック系の作品を書いていますが、本題に入るまでにエピソードを挟んだりしています。

猫さんの作品は、準備作業があり、そのあとおもむろにという流れなので、落ち着いた作風になっているのですかね。


ありがとうございました。

山田
180-199-23-51.area58a.commufa.jp

どうもです。
投稿者名を見て驚きました。
僭越ながらコメントを書かせていただきます。

活字が本から剥がれ落ち、隊列を組んでパソコン画面へ侵入・寄生するという視覚的インパクト、そして生理的な気味悪さと不気味な躍動感がとても魅力的でした。

ホラーや怪奇小説を日頃あまり読まないため他作品との詳しい比較などはできませんが、リアリティのある幻想小説として引き込まれました。

すでに書かれていますが、私もジョジョのスタンドのような能力や不気味さを連想しました。
(そこまでジョジョにも詳しいわけではないのですが笑)

前半で執筆者が書いた内容が後半の選考者の現実や怨恨とシンクロし、最後に読み手自身をも侵食していく円環構造は、救いがない呪いとしての切れ味があり、特に創作者界隈には分かりみが深い仕掛けだと感じました。

また、コメント欄で今後のアイデアやアレンジについても言及されていましたが、もし文芸方面へ寄せるなら、ホフマンスタールの『チャンドス卿の手紙』や中島敦の『文字禍』のような「言葉の崩壊」や「意味の剥奪」といったテーマと連結させてみるのも面白そうだなと思いました。

文字が「勝手に書いてくれる」というモチーフは、なんだか私もお世話になっている昨今のAI創作の不気味さにも通じるものがあって、いろいろと連想が広がります(笑)

作品を読ませていただき、ありがとうございました。

えんがわ
M014008022192.v4.enabler.ne.jp

>黒い文字が鎌首を持ち上げながら。

この表現が良かったです。

とても面白く、ホラーテイストの中にもユニークさがあって良いですね。
前のverも読んだことがあるのですが、今回の方が表現がこなれている感じがしました。

文字が体内に入っていく、というのも不思議な感覚がしそうですね。
痛い、気持ち悪い、というよりも少し冷たい感じがするのかしら。

この設定は、確かに色々と応用が利きそうです。
長編の種にもなりそうですよね。

ただ、怖くはないです。
奇妙なんですけど。怖くはない。
もっと怖く書けるかもね。
でも今の奇妙なテイストも、ありといえばあり。

面白いものを読ませていただきました。
ありがとうございました。

夜の雨
sp49-109-70-143.nnk01.spmode.ne.jp

山田さん、ご感想ありがとうございます。

>投稿者名を見て驚きました。
○
一応、感想だけではなくて、作品も書きますので。
ただ、近ごろは新作を書いていないので、これを機にとか思っています。

>活字が本から剥がれ落ち、隊列を組んでパソコン画面へ侵入・寄生するという視覚的インパクト、そして生理的な気味悪さと不気味な躍動感がとても魅力的でした。
○
改稿前の作品よりも生理的な気味悪さと不気味な躍動感が出るようにして見たのですが、過激にしょうと思えば犬が犠牲になった表現を越えたものを人間へ行えばよいかなと。
まあ、こちらの作品は、事件を横に広げるのか、縦に広げるのかと言ったところですかね。
横に広げるとは社会性をもたせることで、縦に広げるとは個人の恐怖感を深めるところかなと思います。

>ホラーや怪奇小説を日頃あまり読まないため他作品との詳しい比較などはできませんが、リアリティのある幻想小説として引き込まれました。
○
私もホラーや怪奇小説などを、特に趣味にしているわけではありません。ただ、想像力は豊かなので、脳内で、あれとこれを重ねてとか、引いてとかして、イメージを膨らまします。
その訓練にもってこいなのが「三語即興文」でして、以前、三語とお題でショートショートや掌編などをよく作っていたものですから。
現在3面にある『三語即興文』のなかに私の作品がいくつかあります。

>すでに書かれていますが、私もジョジョのスタンドのような能力や不気味さを連想しました。
(そこまでジョジョにも詳しいわけではないのですが笑)
○
「ジョジョ」は、まったく見たことがなかったのでアニメだということぐらいは知っていますが(笑)。今度You Tudeをチェックしときます。

>前半で執筆者が書いた内容が後半の選考者の現実や怨恨とシンクロし、最後に読み手自身をも侵食していく円環構造は、救いがない呪いとしての切れ味があり、特に創作者界隈には分かりみが深い仕掛けだと感じました。
○
前半と後半がシンクロするエピソードですが、そこに女性編集者の恵子が恋人だった男への怨恨が、作品に味を出しているのではないかと思っています。
そのあたりを洞察していただきありがとうございます。

>また、コメント欄で今後のアイデアやアレンジについても言及されていましたが、もし文芸方面へ寄せるなら、ホフマンスタールの『チャンドス卿の手紙』や中島敦の『文字禍』のような「言葉の崩壊」や「意味の剥奪」といったテーマと連結させてみるのも面白そうだなと思いました。

○ ホフマンスタールの『チャンドス卿の手紙』や中島敦の『文字禍』のような「言葉の崩壊」や「意味の剥奪」といったテーマと連結
何やら面白そうですね。情報ありがとうございます。

>文字が「勝手に書いてくれる」というモチーフは、なんだか私もお世話になっている昨今のAI創作の不気味さにも通じるものがあって、いろいろと連想が広がります(笑)
○
あんがい、文学全集から文字が零れ落ちて、自分の小説のなかへ入って来るって、現在のAIと似たところがありますね。
私は文字がテーブルの上を動いてパソコンの中へ入った、というように怪奇現象として書いていますが。
現在のAIはその文学全集などから文字やら文章を情報として取り入れて利用しているわけで。それをAIの利用者に還元しているので、やり方は違いますが、根底のところでは同じかも。
まあ、人間の体の上を文字が這う事はありませんがAIの文字は。

呪いとAIは種類が違いますが、たしかに昨今のAIはすごいですね。
そういえば小説の公募などは大変な状況になっているらしいですね。
何しろAIを使って小説を書くと短時間でできるので、数年前と比べて公募の投稿作品が一桁上のランクになっているようです。


ありがとうございました。

夜の雨
sp49-109-70-151.nnk01.spmode.ne.jp

えんがわさん、ご感想ありがとうございました。

>黒い文字が鎌首を持ち上げながら。
この表現が良かったです。
○
こういった生き物のような文字の動きの描写は面白いですね。文字が、いかにもやばそうで(笑)。

とても面白く、ホラーテイストの中にもユニークさがあって良いですね。
前のverも読んだことがあるのですが、今回の方が表現がこなれている感じがしました。
○
前のバージョンよりもドラマが人間臭くなったからかな。前のは、人物の表面しか描かなかったような。
今回は、内面がちょっとは書かれていたかなッと。
恵子の事とかです。
それと公園での出来事とかのエピソードで物語に厚みができたかも。
文章は、こなれたかも。

文字が体内に入っていく、というのも不思議な感覚がしそうですね。
痛い、気持ち悪い、というよりも少し冷たい感じがするのかしら。
○
何しろ「文字」なので、感情がありそうでやばいですね。そんなものが体内に入ると。今回は犬がご臨終でしたが。

この設定は、確かに色々と応用が利きそうです。
長編の種にもなりそうですよね。
○
ええ、応用できます。それもかなり面白い応用が。
まるで腹の中を探られそうで(笑)。

ただ、怖くはないです。
奇妙なんですけど。怖くはない。
もっと怖く書けるかもね。
でも今の奇妙なテイストも、ありといえばあり。
○
この作品は怖くもできるし、ユーモアがあるものにもできますね。
今回は、ちょいとヤバイバージョンでした。

面白いものを読ませていただきました。
ありがとうございました。
○

こちらこそ、読んでいただきありがとうございました。

古都礼奈
p3891232-ipxg13201souka.saitama.ocn.ne.jp

拝読いたしました。

いきなりの急展開でしたが、それが気になって読み進めてしまいました。
なかなか不気味な展開ですね。

ホラーを体感して傑作を書いた男と、それを読んだ女。
犬の最後を見てしまうとこの2人もどうなったのかが気になります。

夜の雨
sp49-109-70-181.nnk01.spmode.ne.jp

古都礼奈さん、ご感想、ありがとうございました。

>いきなりの急展開でしたが、それが気になって読み進めてしまいました。
なかなか不気味な展開ですね。
○
短い作品(原稿用紙18枚)ですので、こういった構成になりました。

>ホラーを体感して傑作を書いた男と、それを読んだ女。
犬の最後を見てしまうとこの2人もどうなったのかが気になります。
○
犬のエピソードはこの作品の主役二人の運命と絡んでいるようです。
人間で描くよりも鼻の効く犬が人外の正体を見破ったが……。
と、言ったところで、重要な役割を犬がしました。

それにしても、急所を突いた感想ですね。


ありがとうございました。

平山文人
zaq3d2eff12.rev.zaq.ne.jp

夜の雨さん、本作を拝読させていただきました。

ホラー小説なので、怖かったかどうか、という観点で感想を書かせていただきますが、怖くはなかったです。
冒頭、文字が主人公に迫ってくる時、主人公が驚かなさすぎなので、こっちも何か拍子抜けする感じでした。

>目を逸らして座ると、手元にあるノートパソコンのワードに入り込んだ「お、ま、え、し、ね」「ち、み、ど、ろ、に、な、
>り、な、が、ら、し、ん、だ。、め、の、ま、え、の、パ、ソ、コ、ン、の、お、と、こ」の文字列を削除する。

主人公余裕あり過ぎです。普通に考えたら、な、なんだこれは?!、と驚いて、顔面蒼白になってパニックになりそうなものです。私ならなります。でも主人公が怖がらず淡々と行動してしまうので、読者は、あ、別に怖くないんだ、と続きを読んでしまいます。それでそのまま読み続け、あ、主人公顔変わったんだ、とか、公園で犬となんかあったんだ、ふーん、で終わってしまうのですね。つまり、「引き込み」がこの小説にはないんです。主人公が汗をかき、心拍数が上がり、呼吸が乱れ、歯をガチガチ鳴らし、勢いよく立ち上がり、こ、この文字はなんだ、お前は誰だ、と白昼の図書館で絶叫した途端、男の姿が不意に消える、というような展開だと、読者も主人公に共感し物語に入り込んでいくのだと思うのです。

夜の雨さんはホラー小説が好きなようですので、今後作品を書く時には、「恐怖の場面での主人公の五感を総動員した反応」を書いてみてください。一気に読者が引き込まれると思います。

それではこれからもお互いにがんばりましょう。

夜の雨
sp160-249-34-96.nnk02.spmode.ne.jp

平山文人さん、ご感想ありがとうございます。

ホラー小説なので、怖かったかどうか、という観点で感想を書かせていただきますが、怖くはなかったです。
冒頭、文字が主人公に迫ってくる時、主人公が驚かなさすぎなので、こっちも何か拍子抜けする感じでした。
○
>いつの間にか、それらの文字は隊列を組み「お、ま、え、ね、し」と並んだがすぐに「お、ま、え、し、ね」のならびに回転した。

>「えっ? なんなんだ?」と、俺は驚きながらも立ち上がって、分厚い本を指で押さえている男の手元をうかがったが。

>俺は驚きながらも立ち上がって<
と、一応、怖がっている様子を描いていますが(笑)。

>「ち、み、ど、ろ、に、な、り、な、が、ら、し、ん、だ。、め、の、ま、え、の、パ、ソ、コ、ン、の、お、と、こ」
 >文字は、うねるように、つながりながら、俺の方に向かってきたので、呆然と男の顔を見ようとすると、
 >すでに。
> 人外の男に見詰められていた。
○
「呆然と男の顔を見ようとすると、」「すでに。」「人外の男に見詰められていた。」
と、か、やばそうな状況は描いていますが。


主人公余裕あり過ぎです。普通に考えたら、な、なんだこれは?!、と驚いて、顔面蒼白になってパニックになりそうなものです。私ならなります。でも主人公が怖がらず淡々と行動してしまうので、読者は、あ、別に怖くないんだ、と続きを読んでしまいます。それでそのまま読み続け、あ、主人公顔変わったんだ、とか、公園で犬となんかあったんだ、ふーん、で終わってしまうのですね。つまり、「引き込み」がこの小説にはないんです。主人公が汗をかき、心拍数が上がり、呼吸が乱れ、歯をガチガチ鳴らし、勢いよく立ち上がり、こ、この文字はなんだ、お前は誰だ、と白昼の図書館で絶叫した途端、男の姿が不意に消える、というような展開だと、読者も主人公に共感し物語に入り込んでいくのだと思うのです。
○
つまり、「驚いた」とか「呆然」とかのことばよりも、身体的な状況を具体的に書いたらよいという事ですかね。
「心臓が早鐘のように」とか「体中から汗がしたたり落ちて」とか。
「寒気がして震えた」

ホラーって、必ずしも登場人物が恐怖におののく必要はないと思いますが。
古今東西の怪奇、ホラー作品がどういった作りになっているのか、研究してみます。

そのあたり、あんまり調べていなかったもので。

しかし、明智小五郎とか月光仮面ほか、古今東西の主役はどんな状況でも、あんまり驚いていない様子ですが(笑)。

どちらにしても、書く前に同じ系統の小説をチェックしたほうがよさそうですね。

もしかしたら、今回の私の作品はホラーではなくって、別の種類の小説だったかもしれないかも。


ありがとうございました。

通りすがり
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書いていますが、書いていますがって反論はそれが意味をなしてないか伝わってないということの証左では。
そんで、驚く、怖がる必要の有無は主人公の役割が読者のアバターなのか怪人、ストリーテラーかによるでしょうよ。
そういう意味でどういう役割を今回は主人公に持たせたのか。
(笑)で流してる場合ではないと思うが。

夜の雨
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通りすがりさん、ご感想ありがとうございます。

作品を読む方も十人十色なので、つまり、いろいろな方がいるので、みなさん全員に合うような小説は書けません。

基本、自分がほぼ満足できればよいので。

主人公は『怪奇文学の文字』に憑りつかれた、小説家を目指す男や、編集者ですが。今回の作品では、という事です。


お疲れさまでした。

通りすがり
27-141-146-195.rev.home.ne.jp

自分が満足できればいいなら投稿する意味よ

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