呑み終えた優しさ
君が欲しかったのは、冷たい夜にだけ味わう甘い呑みものだった。
僕は、自動販売機のホットドリンクみたいに、その瞬間だけ、暖かく君の内側にそっと触れていた。
そばにいたよ。君が雨粒を零した夜は、窓辺で静かに寄り添っていた。 雨粒は、通り過ぎたんだね。
でも、朝が来ると、僕は……いらなくなった。
「もう終わらせたい」 その言葉は、カーテンの黒ずみのようで、消えずに、残った。
必要としている時間に、ほんの少しの優しさが欲しかったんだね。
優しさを呑み終えて、静かに捨てられたけど……文句は言わないよ。
だけどね、高い空まで昇るほどの痛みで、意識は霞のように遠のいた。
それは、君には言わない。呑み込むのが、僕のホットドリンクとしての役割なんだ。
執筆の狙い
比喩の使い方の練習をしてみました、よろしくお願いします。