作家でごはん!鍛練場
小次郎

優しさの値段(仮)

朝起きると、『僕』だった。どんな性自認のときでも、学校へ行くときは見た目に合わせて、セーラー服に身を包むことにしている。セーラー服に袖を通すとき、違和感。僕の今の心は、女の子ではないから。バスに乗り、田園を幾つも越えて、蘆原停留所に着いた。
今日は、自動運転ではない人間の見知らぬ運転手さんで、バスから降りようとした瞬間、彼の視線が胸に突き刺さる。刻が止まったのではない。時間が少し伸びたみたいで、僕の肺の息が止まってしまった。視界が白んで見えてくる。
またいつもの鋭利なナイフ——視線に慣れないのだ。
肺が縮む。皮膚が色めきたったように、ざわついた。そして、鳩尾が巨大な注射器の針にでも打たれたみたい。沈むようで痛かった。。
——ああ、自分の胸の上の数字。
僕のセーラー服から、白い透過光が7を立体的に浮かびあがらせている。
無音。
聞こえていた蝉の鳴き声の鱗片すら感じられなくなってしまったのは、この視線の刃物のせい。運転手さんの胸の上では5が静かに点滅している。
知っている、恰好の獲物に見えるのは7以上。息が詰まり、身体が震えた。脳のどこかに亀裂が入る。運転手さんの口が開き、意識を耳に集中させた。
「まあ、人生いろいろあるからね」
 でも、元気出せよという声のトーンと優しい視線。
その運転手さんの目には、青でも、紫でもなく赤い炎が見えている。
運転手さんの声のトーンと、視線のおかげか、穏やかな気持ちになった。信じていいよね今度こそ——。気がつくと、僕が静かに引いていく。
「ありがとう……すごく、嬉しいです。そんなふうに声をかけてもらえたら、少しだけ救われる気がします」
 答える時、『私』の喉の奥から出た甘い声が、自分でも安心できる響きだった。
運転手さんへ、とびっきりの笑顔を浮かべる。窓から差す光が包むように柔らかい。
「……まだ7のままだな」
その言葉を聞いたとき——傷つかないようにと、縮こまった私が心の核シェルターへと退避していく。心に盾を構えた『俺』が引き摺り出された。
ムカつくな。
聞こえてくる鳥の鳴き声が割れる。
 やべ、表情に出たか。おっさんが急に態度を変えたから。
「す……まない」
 おっさんの顔色が申し訳なさそうにしていた。その視線が——一瞬だけ俺の胸から外れる。揺れる目はどこか遠く——たぶん、利益の匂いのする方角に逸れた。
ああ、またか。くそ。
心臓の鼓動が耳に響き、視界が狭まって、おっさんを正視できないでいる。自分の胸の数字を見た。
8。
割れていた鳥の鳴き声が耳の奥で弾ける。息の吸い方すら忘れる。
俺はそれでも、おっさんの目を見た。
「運転手さんの優しさ——ちゃんと効いたぜ!」
 俺は目に涙を滲ませ、それでも笑ってみせた。盾は削れ、代りに剣を装備し、自分の胸の数字を指で指した。おっさんの顔色翳っているが、無視。
 タッチ決済で運賃を支払う。バスのステップを蹴って降りる。
バスの運転手の視線、胸を刺してからその後の優しい態度。あの一瞬だけでも、救われた事実を思い出す。
 俺は、幼馴染が降りてくるのを待つ。幼馴染といっても、中学だけは別だったが。
熱射病にでもおかされそうな陽射しが、空から降っていた。蝉の鳴き声が木々のあちらこちらから聞こえてくる。
「おはよう、雪」
 俺は雪の目の炎を見る。青色。続けて視線を胸に落とすと、胸の数字はゼロ。他の数字は全部アラビア数字なのに、内面の揺れがない者のみが、カタカナでゼロ。印象的。
「ミドリ、暗い声で、おはよう言わない言わない」
「暗くもなるだろ」
 俺は溜息をつきながら、言った。
「ミドリの今の性自認って男? 女でもいいけど、女の自分を労わって自然と男が出るんだよね? 男より、デリケートだから、護ってるのかな」
 その問いに、胸の奥が小さく震え、『私』は自分の中の俺に、キスをしたくてたまらない。さっきバスの中で、あんなに柔らかく響いた私の甘い声。まだ、耳の奥に残っている。……嫌だ、私が呑み込まれそう。
ナイトの『俺』に吞み込まれてしまった私は、彼の声を聞いた。
「プライバシーだぞ」
吐き捨てるように言う。
「ああ、ごめんごめん」
 雪とはつき合いが長い。
「箱あるでしょう?」
 雪は視線を落とした。
「使えばいいのに」
 若干、強い視線をくれている。
「ウゼーよ」
俺の言葉は、ただ空気を切った。雪の目を覗くと、奥には何もない。——何故か目を逸らしたくなった。
「箱を使うとどうなるか知ってるだろ?」
 俺が吐く言葉には怒気を孕んでいる。
「押した奴は数字がゼロになる」
 俺は息を吐く。
「へー、知っているんだね」
 雪は瞬きもせず、そう言った。俺は言い返した。
「使う気はないけどな」
雪の言葉が引き鉄になり、鞄の底にあるポリカーボネート製の箱が思い浮かんだ。背筋どころか、背骨まで冷える。鈍い光沢を放つ黒い塊。俺は、乱暴に鞄のジッパーを引き、その塊を引き摺り出す。下の蓋を親指で弾くと、生体認証のスリットから、冷酷に、地面を点滅させる赤い光線が出る。生体認証の部分に指頭を押し当てる。認証の完了を告げる微かな振動。
その瞬間、蟬の鳴き声を圧殺するような、電子の悲鳴が箱から爆裂する。鼓膜が軋む。
直後、上の蓋をずらして雪の顔面に突きつける。
だが、雪は網膜の微動だにしない目で、中を覗き込んだ。俺は、忌々しく思って、蓋を閉じる。
「こんなもの俺には必要ない。でも、捨てるわけにもいかないからな」
 数人がこちらを見ている。今ではこの音珍しくもない。なのに、目にある軽蔑で、心臓が止まりそうになった。
 悪用と思っているのかよ。
「ミドリのこと、見てる人いるじゃない」
 乾いた声の響きがした。雪は笑っているのに、そこに暖かさはない。
高校生になって再会してからは、こいつの数字が変わったところ見たことがない。長年付き合っているが、輪郭がつかめない。ゼロを維持するって、どういうことなんだろうな。
「知るかよ。俺はそういうつもりで箱を触ってねえ」
 進む先が、虫眼鏡で、炙られでもした蟻の死体みたいに見えた。数兆匹はいるに違いない。熱く焼け、逃げ道がなくなったどこまでも続く焦げた死骸みたいなアスファルトを踏んで歩く。途中、自転車登校の奴が、俺達を追い越していく。
胸の数字が見えた。3だ。雪が言った。
「ゼロってさ、何も感じないから、楽なんだよ。誰にも期待していなくて、揺れてないってことだから」
その言葉に、心が違和という小さな棘で刺された。『僕』は、優しさもとげとげしさもなくなり、オートマシーン化する。いつも通り、胸の数字を見ると、7。時間経過のおかげか数字が下がっていた。僕は言う。
「誰にも期待せず、揺れてないのはつまらないものだよ」
 雪は何も言わず、セーラー服の胸のリボンを手で弄った。反射的に、僕も自分のセーラー服のリボンを触った。
 そのまま歩いていると、視線がコンビニを捉える。
「うまい棒食べたくなった」
 僕は言い、雪が、
「うん、いいよ」
 と、言ってくれる。コンビニの中に入ると、同じ高校の男子生徒が二人で話していて、嫌でもその声が、耳に入って来た。
「俺さ、希死念慮度高いやつの数字、三段階下げたぜ」
「マジ? あれって成功すると金もらえるし、信用ポイントも入るからな」
「そうそう。便利っちゃ便利だけど、なんか変だよな」
「でも、ちょっとでも金もらえるし、ポイント入るのなら、やっちゃうよな」
「どれぐらい下げるのがコスパが一番いい?」
「一段階だろ」
「泣かせるとよく効き目あるよな」
 耳に蓋はできなくて、感情的になった俺が拳を握って出そうになった。でも、俯瞰して聞いていたせいか、冷麺のスープのように冷たくてやんわりとした黒い心の濁りで、僕は陳列棚に歩いて三千円と棚に値札が貼られているうまい棒を手にした。
かつて、ハイパーインフレの波に呑まれたこの国では、昔は十円だったという駄菓子。今や三千円。不思議なものだ。これが、十円? どんな時代だったんだろうか。今は、最も価値が低いのは千円硬貨だというのに。
 有人レジに持っていき、うまい棒をレジカウンターに置く。若い女性店員が、品出しをやめて、レジに速足で入ってくる。彼女は、僕の胸を凝視していた。
「元気出してくださいね、お金いりません、うまい棒の代金私が払いますね」
 女性店員が言った。そして、財布からクレジットカードを取り出し、機械にタッチした。店員の視線が僕の胸から離れてなくて笑えてきた。こんな些細なことで、心が動くものかと思ったから。
それでも、手の中のうまい棒だけが、やけに暖かい。胸の奥が、じんわりと甘く疼く。こんな些細なことでも……やっぱり嬉しくて『私』は微笑む。
 雪もうまい棒を手に一本持ってレジカウンターに置く。店員が三千円ですと言い、雪は千円硬貨を三枚取り出して、レジカウンターに置いた。
 コンビニを出ると、すぐ、雪が私に声をかけてきた。
「ミドリ何段階下がった?」
 雪が私の胸の数字に視線を落とす。私も見てみたが変わっていなかった。うまい棒ぐらいで下がるぐらいなら、とっくの昔に下がっているじゃない。うまい棒の封を切って食べたが、味が軽い。気づかいが暖かいというのに、喉に残る味を飲み込めない。
呼吸が荒くなる『俺』。
くそ……またか。
俺の目から頬に冷たい涙が伝う。
ミドリ何段階下がった? 雪の声が残響となって、毒のように頭を侵す。
隣にいる雪は、俺の涙に反応しなかった。雪の胸の数字、ゼロを見た。こいつみたいにはなりたくない。
いつの間にか、雪の声の残響が遠のき、呼吸が整って、『僕』は頬の涙を指で拭った。
 歩いているうちに、全身から汗が噴き出、特にひたいや、こめかみから流れてくる汗が気持ち悪い。やがて、僕達は学校の門をくぐった。
『注視対象者。希死念慮度7、遠藤ミドリさん。皆さん優しく接しましょう』
やたら明るい機械のアナウンスが聞こえてきた。今まで、こんなアナウンスは初めてだ。汗が冷え、額と全身に張りつく。
僕の中で感じる俺が、叫び声をあげてもおかしくなかった。
でも、そのアナウンス。
気持ち悪いのに、それでもそれ以上に嬉しさを感じて、『私』の身体の奥がぐちゃぐちゃになって崩れていく。鳥肌が立つほど。溶けたアイスみたいに、とろりとしている。冷たいのに、ねっとりした甘さが絡みついて離れない。気持ち悪いのに、口角が自然とふわりと上がって、目がうるうると潤んできた。その崩れたアイスの味覚を堪能していると、足取りが、ふわふわと軽いのに、それでも重い気もしなくもない。
校庭を通り抜けて、玄関に入る。靴を上履きに履き替え、廊下に出たら——。
そこには、スクールカウンセラーの昌義先生が立っていた。胸の数字は、4、目には赤い炎がついている。
「やあ、さて、今の君なんて呼べば?」
 昌義先生の表情には笑顔が浮かんでいる。
「ミドリさんで」
 新たに導入された制度のおかげか、私の声が跳ねている。
「ということは、今は女の子だね」
「はい」
「じゃ、私はこれで」
 雪がそう言って、私達から離れていく。
「希死念慮度は6だね」
 昌義先生が言って、挿している胸ポケットからペンを抜いた。手に持っているメモに、ボールペンで記入する、6と言いながら。そのとき、書き込む音がやけに大きかった。
「はい、あの門のアナウンス私への配慮なんですよね?」
 昌義先生は、ははは、と笑って視線を投げてくる。
「配慮という言い方は、少し適切ではないかな、思いやり。数字が高い子には、特にね。大丈夫だよ、君みたいな子はちゃんと支えられるべきだからね」
 私の胸にほんの一瞬だけ目を落とした昌義先生の視線が気になって、自分の胸の数字を見る。
6。
昌義先生がペンを走らせた。昌義先生の表情をみると一瞬、苛つきが浮かぶ。すぐに、何事もなかったように笑顔に戻った。不思議だったが、それよりも……。
「思いやり、支えてくれるんですね。すごく嬉しいです」
 と、本音が漏れた。
「今日は、一限目少し使って、カウンセリングを始めよう。今からでいいかな?」
「大丈夫です」
 私達はカウンセリングルームに訪れた。机と椅子。机の上には、卓上ガスコンロと、インスタントコーヒー、ガムシロップとクリープ。
そして、部屋に視線を這わせる。掛け時計、窓、冷蔵庫、棚の順に。
 昌義先生が、机の奥へ行き、翻って手を机へ向けた。
「さあ、座って」
「はい」
 私は椅子に座った。
「今日は、コーヒーがいい? ジュースがいい? 実はコーヒーの方が落ち着く子が多いんだよ」
「コーヒーで」
「わかった、ミドリさん」
昌義先生は、ヤカンに予め入れられている水をコンロのボタンを押して、沸かし始めた。
「カップを持ってくるから」
 そう言って、棚がある方へ歩いていった。昌義先生は、棚からカップを二つ持ってきて、机の上に置き、座る。
「何か話したいことある? 箱のこととか最近いつも気にしているけど」
「箱の悪用についてかな」
「いいよ」
「さっき、箱を開けてみたんです。そしたら、何人かが視線を向けてきて軽蔑の色が浮かんでいました」
「まあ、わざと開いたときの音を鳴らして、箱を使うのを躊躇ったと思わせて、思いやりやら、金品を引き出そうとする。そんな、動機の人達いるけど、ミドリさんは、違った動機で箱を開いたんだよね?」
 昌義先生が、ヤカンに視線を落とす。私も。
まだ、水はグツグツしていなかった。
「はい、雪の反応を見たかったんです」
「雪さんの反応? どういう事かな?」
 昌義先生は私の目を見てきた。
「雪は、あの箱使ったかもしれないから、不安で」
「もしも使っていたとしても、雪さんには自己決定権があるからね」
「使うってことは、耐えられなかったってことでしょう?」
「よそう、そういうふうにネガティブに考えるの」
 田中昌義先生がそう言ってくてたおかげか、『僕』は冷静になった。彼は僕の胸を見た。そして、満足そうな表情を浮かべる。
「そうですね、田中昌義先生」
 胸の数字に視線を落としたら、5になっていた。
「田中昌義先生か、という事は、性自認が中立の僕だね」
「ええ、もう何回もやりとりしています。わかっているでしょう。田中昌義先生、話変わりますが、どうして父は僕にみんなには見えない目の炎を見せるようにしたんでしょうね?」

優しさの値段(仮)

執筆の狙い

作者 小次郎
122.74.156.220.rev.vmobile.jp

ここに載せるのは、導入のみ。
リアルの人にはわからんと言われました。
AIは情報量が多く、読者負荷が高いと言ってます。それと、未完のこの物語、出来てるとこまで見せたら、新人賞では一次、二次は通過するでしょうと言ってます。
あくまでもAI。
ジャンルはディストピア小説。
そんなにわかりにくいでしょうか?
だいぶん、修正したんですけどね💦
公募用なので、あまり。開示できません。

コメント

しいな ここみ
KD124209084163.au-net.ne.jp

拝読しました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾ぺこ

小説のほうからスラスラ読ませてくれるものよりも、じつはこちらから読み解きにいかないといけないような手強いものが私は好きなのですが、こちらの作品は正直、『こんなにわかりにくくする必要、ある?』という感じでした。

>「ウゼーよ」
>俺の言葉は、ただ空気を切った。雪の目を覗くと、奥には何もない。——何故か目を逸らしたくなった。
>「箱を使うとどうなるか知ってるだろ?」
> 俺が吐く言葉には怒気を孕んでいる。
>「押した奴は数字がゼロになる」
> 俺は息を吐く。
>「へー、知っているんだね」
> 雪は瞬きもせず、そう言った。

↑ここは「 」の中が誰のセリフか? とちうこどめわかりにくく、無駄な労力を使わされている印象がありました。また、『俺が吐く言葉には怒気を孕んでいる』の一文はてにをはがおかしいです。『俺が吐く言葉は怒気を孕んでいる』あるいは『俺が吐く言葉には怒気が孕んでいた』ではないでしょうか。

自己の性認識がグラデーションするみたいに変化する様子は面白いものがありました。

田中まさよしは私の実の叔父の名前と一緒なので、少し笑ってしまいました。

助詞の省略が多いのはマイナスポイントだと思います。ラフな感じを出すにしても、『今ではこの音珍しくもない』→『今ではこんな音は珍しくもない』あるいは『今ではこの音、珍しくもない』ぐらいにはするべきです。また、体言止めは多用するとやっぱり安っぽくなるなと感じました。

とりあえずもっと読者さんの目を意識して、整理し直す必要性を感じました。

小次郎
213.78.156.220.rev.vmobile.jp

しいな ここみさん。
お読みいただきありがとうございます。

>小説のほうからスラスラ読ませてくれるものよりも、じつはこちらから読み解きにいかないといけないような手強いものが私は好きなのですが、こちらの作品は正直、『こんなにわかりにくくする必要、ある?』という感じでした。

わざとは、難しくしてなくて。
書き手の僕、小次郎が文章なり、内容を簡単に出来なかったです。

>↑ここは「 」の中が誰のセリフか? とちうこどめわかりにくく、無駄な労力を使わされている印象がありました。また、『俺が吐く言葉には怒気を孕んでいる』の一文はてにをはがおかしいです。『俺が吐く言葉は怒気を孕んでいる』あるいは『俺が吐く言葉には怒気が孕んでいた』ではないでしょうか。

てにおはですか。確かに。甘いですね。文章力に難がありました。

>助詞の省略が多いのはマイナスポイントだと思います。ラフな感じを出すにしても、『今ではこの音珍しくもない』→『今ではこんな音は珍しくもない』あるいは『今ではこの音、珍しくもない』ぐらいにはするべきです。また、体言止めは多用するとやっぱり安っぽくなるなと感じました。

僕の知識不足な部分がありますね。
体言止めって、語尾だけだと思ったのですが違ってたようです。
あと、安っぽくなるんですね。なかなか難しい。

>とりあえずもっと読者さんの目を意識して、整理し直す必要性を感じました。

もちろん、読者さんのことは考えていますが、技術なり、知識なり、ミスなどがあります。
善処します。

>自己の性認識がグラデーションするみたいに変化する様子は面白いものがありました。

ありがとうございます、嬉しい。
性自認変えながら、書くの難易度高かったので、お褒めの嬉しい言葉をモチベーションに変換していきます。

えんがわ
M014008022192.v4.enabler.ne.jp

うーん、しょうじき分からんでした。
伏せられている情報が多すぎて、序章としてこれで良いのかな? という気持ちがします。

うまい棒あたりのところは面白く読んだのですが。

タイトルはもうちょっと考えてもと思いますよ。
なんとなくタイトルと内容に距離を感じすぎたので。

小次郎
12.204.100.220.rev.vmobile.jp

えんがわさん。
お読みいただきありがとうございます。

そうですよね💦
わかりにくいですよね。
一応、僕としては、あとから伏線回収する方式とっています。
公募用なんで、回収までは見せられなくて。あと、情報量を抑えることが難しかったです。

一番簡単な書き方とかでは。

西暦、3025年、日本は自殺者が急増していた。事態を重く見た政府は、脳にチップを埋め込み、心臓の機械に電気を送ることで、希死念慮の値が、胸から出る仕組みを開発した。値が高いものの数字を下げたら、報酬が発生する。これは、そんな未来の話。
みたいに。
でも、この書き方は、漫画やゲームでは通用するけど、小説では拙すぎる。

どうしても、情報を伏せながら、書かないと物語が壊れてしまいます。

まだ書き上げてないので、タイトルは書きあげてから再考しますね。

青井水脈
KD106133098014.au-net.ne.jp

「優しさの値段(仮)」
気になった点ですが。
>学校へ行くときは見た目に合わせて、セーラー服に身を包むことにしている。

見た目について。性自認が揺らいでいるなら、主人公は男子に間違えられてもおかしくないようなショートカットとか、ボーイッシュな見た目にしててもいいはず。のちに高校生とわかりましたが。
>学校に行くときは割り当てられた性別に合わせて〜 私ならこう書いてみます。

蘆原(あしはら・よしはら)ルビがあった方が親切かと。

>おっさんの顔色翳っているが、無視。

>おっさんの顔色は(が)翳っているが、無視。文章、文法について、しいなさんが書いてくれてますね。※翳(かげ)っているも、調べるまで読めませんでした。

>途中、自転車登校の奴が、俺達を追い越していく。  自転車登校→自転車通学 細かいですが。

>歩いているうちに、全身から汗が噴き出、特にひたいや、こめかみから流れてくる汗が気持ち悪い。 

>全身から汗が噴き出て、特に額や〜


・時代について。日本でハイパーインフレが起きて、十円で買えたうまい棒みたいな駄菓子が三千円に。
不勉強でピンと来ないこともありますが、こういう設定にした意味は? 後でわかるでしょうか、タイトルが優しさの値段ですし。ジャンルが経済小説とかじゃないなら、国の経済まで凝らなくてもいいようにも思いますね。ミドリが昼食を買いに寄って、店員さんが五百〜千円くらい奢った、でも。
ミドリがバスに乗った日、たまたま自動運転ではなかったことで、自動運転が普及した時代なのはわかりました。


まだ7面にある「導入だけ」を、主人公や設定などを変えて本格的に書かれてますね。作中の社会の設定について、細部までこだわって作られているのが見受けられました。

塩瀬ヨリ
softbank126115136200.bbtec.net

解離的な性自認・人格を持つ主人公と、その世界でゼロを選んだおさななじみ。精神状態や他者への優しさがインセンティブとして働く、人の感情までシステム管理された近未来社会を舞台としたディストピアSFとして読みました。
「胸の上の数字(希死念慮度)」「目の奥に見える色のついた炎」「ポリカーボネートの箱」「他者の数字を下げることで報酬が得られるシステム」など、SF/ディストピア的な要素が多重に盛り込まれており、今後どのように謎解きされていくのか楽しみです。

公募のための作品ということと、多少SF好きな読み手として気になった点をお伝えいたしますね。

>肺の息が止まってしまった。視界が白んで見えてくる。
>肺が縮む。
冒頭に主人公が強烈なストレスを感じる場面。身体性の修辞が切迫感を生んでいますが、一点、生理学的にコンフリクトする描写になっています。
呼吸が止まって、視界が白っぽく感じるのはストレスを引き金とした血管迷走神経反射によるホワイトアウトあたりで説明が出来そうですが。
その後に肺が縮むのであれば、それは呼気を吐き出している状態になると思われます。つまり呼吸が通常の運動に回復したことになり、その後も続く緊張感とコンフリクトします。
急性気胸でなら、肺の縮みと胸部の痛みの説明としてしっくりきますが、それも文脈からは離れてしまいます。

>今日は、自動運転ではない人間の見知らぬ運転手さん
冒頭の「自動運転ではない人間の見知らぬ運転手」は、特定のシチュエーションを作りたいがための「ご都合主義なモブ配置」であり、SFとしての世界観を自ら壊していると感じます。

普段が無人ならば人間がいる時点で「見知らぬ人」である確率は高く、「自動運転ではない」「人間の」は同じ説明を繰り返す冗長な修飾です。
この運転手がこの後再登場しないなら、あるいは「見知った運転手」が新たに登場するのでなければ、無用なノイズにしかなりません。
ハイテクノロジー近未来なのに、なぜ今日だけ人間が運転しているのか?という社会のリアリティも描かれていません。
その社会でブルシットとまではいかないでしょうが、すでに人が排除されテクノロジーに置き換えられた労働にいそしむ男性の姿として、伝わるものがなにもない。
SFやファンタジーのような、書き手が構築する世界観の強度が作品を支える土台となるジャンルであれば、細部の積み上げやその世界観のリアリティライン遵守は必須だと考えます。

>今ではこの音珍しくもない。なのに、目にある軽蔑で、心臓が止まりそうになった。悪用と思っているのかよ。
>「はい、雪の反応を見たかったんです」
箱の仕組みを知ったうえで、雪の反応を見るために周囲からは悪用と見られかねないタブーを犯す主人公。
確信犯的行動を起こしておきながら、周囲からの軽蔑に心臓がとまりそうな衝撃を受ける、というのは心理的にコンフリクトしていると感じました。

>かつて、ハイパーインフレの波に呑まれたこの国では、昔は十円だったという駄菓子。
このくだりは現実に起こったハイパーインフレーションと比較して、あまりにもちぐはぐな印象です。
10円が3000円になった世界では、PETボトルドリンクは数万円になります。
通常、そこまでいくと通貨単位の切り下げが行われ、通貨自体が信用を失い、代替決済と現物主義に取って代わられる。しかも、治安の悪化、国家の弱体化もセットです。
そこから脱却し、ハイテクノロジーが人の感情をすら管理する世界へと躍進した、その後の世界がこの作品の舞台となっているのだと思いますが。
それにしては、現代日本と対して変わらない日常生活であるのは違和感です。インフレを収束させた新たな経済ルールの影が、なぜ街並みや生活様式に見えないのか疑問です。(胸にホログラフが浮かんでいる日常と、買い物で小銭現金払いをする行為の、テクノロジー水準が合っていない)
今後の展開如何にはなるかと思いますが、このインフレ設定がどのように機能するのか、現段階では読み取れませんでした。

>『注視対象者。希死念慮度7、遠藤ミドリさん。皆さん優しく接しましょう』
巨大スピーカーでプライバシーを全校放送するのは、まさにディストピアと思いました。

ここまでで一番強く感じるのは、「なぜ国家や社会がそこまで大掛かりなシステムを構築して希死念慮を管理し、インセンティブ化してまで阻止しようとしているのか?」という根本的な動機/必然性が明かされていないことです。
SF作品としてもっとも根幹である部分は、言うまでもなく全体の説得力を大きく左右するポイントです。
SFやディストピア小説において「世界観の根本的な仕掛け」を冒頭で伏せておくこと自体は、ミステリー要素や世界観開示の手法として演出の許容範囲内とみなせます。
が、それは同時に「世界観の背景に謎があるのだという示唆」と「世界観と整合したディティールの描写」を提示している、読み手の期待をけん引できている前提です。
これらは担保されていないのに、それらに反した現代日本と挿げ替え可能な風景が描かれています。
SFとしてのハッタリが効いていない、と私が感じる所以です。

後半の展開がとても気になります。
公募に向けて頑張ってください!

平山文人
zaq3d2eff12.rev.zaq.ne.jp

小次郎さん、本作を拝読させていただきました。公募に送る予定の作品ということで、少し厳しめの感想を書かせてくださいね。

これ、少し前に「導入だけ」というタイトルで投稿した作品の改稿バージョンですね。描写が濃くなっていると感じます。

部分部分に比喩が使われているのもあってか、なかなか物語が頭に入ってこないです。その前に、公募に送るならば、
原稿のルール「段落の最初は一マス開ける」は徹底したほうがいいです。これを理由に落とされるのは虚しいですから。
もしもご自分のWordなりでは開いている、ここに転載した時にずれているのだ、というのならいいのですけれども。

読みにくさというか、違和感を感じながら読んでしまうのは、主人公ミドリの複雑な人間性というよりも、行動があちこち不自然なんですよね。それは性自認とかセーラー服を着てるとかではなくて、なんで幼馴染の雪と一緒のバスに乗ってるのにそこでは会話なしなの、とか、朝の登校の途中にうまい棒が食べたい、とか、どうも腑に落ちないんですよね。かつ、独自のSF要素、希死念慮の数字化とかが入ってきてますます掴めなくなる。で、問題は、その辺を狙って書いてるというよりは、単に設定の詰めが甘いだけだな、と感じることなんです。ミドリの通学時に「他者」と接触させて、状況や本人の性格を説明しようという試みなのは分かるのですが、それが上手くできているかというと、正直……という感じです。私なら冒頭、こう書きます。

 朝起きて、自分の性自認を確認する、はぁ、男ですか。構わずブラジャーの隙間にパッドを入れてセーラー服を着る。食欲がないので朝ご飯は抜いて、コーヒーだけ飲んだ。母親は、食べないとお腹すくよ、というが無視。胸には7の白く光る文字。朝の道端に立っている交通誘導のおじさんの視線が痛い。おはよう、の気さくな声と青い瞳に安心する。通学バスで雪と落ち合う。由紀は眠たげだが、機嫌は悪くなく、昨日見たドラマの話など、とめどもなく続ける。停留所を降りたところにコンビニがあるが、思い切りミドリのお腹が鳴った。雪が、朝ご飯食べたの? と聞いてくる。ううん、というと、引きずられるように店内に二人は入った。菓子パン二つで9万円。しかし、産まれてこのかたこんなのものと思っているミドリは札を出して払う。昔はパン一個100円だったって社会の時間で言ってたよね、と雪が笑った。店員が紙パックのコーヒーをサービスしてくれた。7が少し揺らめいたが、結局変わらなかった。

細かい感情の説明は省いています。大まかな流れとして、これなら不自然さはないでしょう。生成AIも利用されているようですから、今書かれた部分の「登場人物の行動の整合性、自然さ」を徹底的にチェックさせてみてほしいです。厳しく言うならば、冒頭は、作者が提示したい情報を書くために、都合よく駒としてミドリや雪を動かしている、という印象です。生きている人間を書く、を意識してみてください。性格設定を終えれば、ミドリや雪が勝手に状況に応じて動き出します。

題材は独自性がありますし、この後の展開次第ですが、トランスジェンダー、性的少数派を主人公にした作品は、近代の文学シーンが求めるものです。ぜひミドリに深い愛情を注いで、大事に書いてあげてください。彼女(彼)が泣いて笑って生きた人間として過ごす姿が書かれれば、とても良い作品になると思います。がんばってください!

小次郎
133-106-74-58.mvno.rakuten.jp

皆さん、待ってくださいね。考えてから必ず返信いたしますので。

小次郎
133-106-72-98.mvno.rakuten.jp

青井水脈さん。
お読みいただきありがとうございます。

>見た目について。性自認が揺らいでいるなら、主人公は男子に間違えられてもおかしくないようなショートカットとか、ボーイッシュな見た目にしててもいいはず。のちに高校生とわかりましたが。
>学校に行くときは割り当てられた性別に合わせて〜 私ならこう書いてみます。

工夫が必要ですね。さらに修正して違和感のないように書きます。

ところで、公募のものってルビ打たないようないい気がするんですが。
直感そう思います。でも、読み方が二つあるときは、打ってもいいかもしれませんね。

助詞抜けの指摘もありがとうございます。

ハイパーインフレの設定は強引でしたね。徐々に、インフレの波に呑まれとかにした方がよかったです。それで、価格も三百円ぐらいで抑えたら、よかったと思いました。

小次郎
133-106-72-98.mvno.rakuten.jp

塩瀬ヨリさん。
お読みいただきありがとうございます。

そうですね、肺が縮むはいらない説明とわかりました。消します。

>冒頭の「自動運転ではない人間の見知らぬ運転手」は、特定のシチュエーションを作りたいがための「ご都合主義なモブ配置」であり、SFとしての世界観を自ら壊していると感じます。

工夫して世界観に溶けるように書いてみます。

>確信犯的行動を起こしておきながら、周囲からの軽蔑に心臓がとまりそうな衝撃を受ける、というのは心理的にコンフリクトしていると感じました。

仰る通りだと思います、修正します。

>このくだりは現実に起こったハイパーインフレーションと比較して、あまりにもちぐはぐな印象です。
10円が3000円になった世界では、PETボトルドリンクは数万円になります。
通常、そこまでいくと通貨単位の切り下げが行われ、通貨自体が信用を失い、代替決済と現物主義に取って代わられる。しかも、治安の悪化、国家の弱体化もセットです。

設定が甘かったです。現在、日銀はインフレ率を年で二%上昇を掲げ、実際には、二%以上で推移していますね。未来の話なんで、うまい棒三千円ぐらいかなと検討つけたんですが、三千円はいきすぎだし、ハイパーインフレってことは、急激な物価上昇という意味であり、なにか事件がおこったということ(戦争とか、その他)。ここは考えが浅かったです。うまい棒の値段は、三百円にし、通貨単位は切り上げますが、百円硬貨が最も低い日本円の硬貨にします。

それから、伏せている情報があまりにも多いなと、読み直して感じたので、少しは説明を挿入します、その上、工夫もします。

小次郎
133-106-72-98.mvno.rakuten.jp

平山文人さん。
お読みいただきありがとうございます。

比喩は読者の思考止めることありますもんね。でも、少し入れてみたいのですよ。
一マス開け出来てないのは、ワードから、ここに貼ったら、一マス開けていても、自然と詰まってしまいました。

いろいろ工夫が必要だと感じました。

朝起きると、『僕』だった。僕は十六歳の高校生で、性自認が揺れてしまう。どんな性自認のときでも、学校へ行くときは顔や身体の見た目に合わせて、セーラー服に身を包むことにしている。性自認が変わるたび、顔や身体も合わせて変わってくれれば、いいのだけれど、魔法みたいなことはおきるはずがない。女の子の性自認のときは、嬉しく思いながら、セーラー服を着れるのだけれど、袖を通すとき、違和感があった。僕の今の性自認は、男の子でも女の子でもない中立だから。
とか。
雪が降りてくるのを待つ。俺は、後ろの方の座席に座っていたが幼馴染の雪は前の方の座席でスマホを見ていた。
とか。
いろいろ工夫して書きます。
ハイパーインフレはやりすぎでしたね。インフレの度合いを下げます。

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