作家でごはん!鍛練場
飼い猫ちゃりりん

創世記・仮象たちの黙示録

 山なす波浪が起伏する狂乱怒涛の大海にあり、舟人が一隻の扁舟に身を託すように、苦しみや悲しみが荒れ狂う世界で、人は個別化の原理を支えとし、従容と座している。
 ショーペンハウアー 『意志と表像としての世界』


 会社が倒産し、私が失業すると、妻はすぐに離婚届を持ってきた。
 当たり前だ。子供はいないし、まともな人間なら、ゴミと一緒に生きたいなんて思うわけがない。
 職を探す気もなかった。疲れていた。いや、疲れたと言うより、空虚だった。
 子供の頃から積み上げた徒労の城が、無惨に崩れ落ちた。それが実感だった。
 今思えば、私はずっと良い人間を演じてきた。親に、友達に、先生に。同僚に、上司に、妻に。
 馬鹿らしくて、溜め息しか出ない。

 無気力になった私は、半年もの間、布団にもぐっていた。一生が早く終わればいいと思いながら、静かに目を閉じていた。
 布団から出たのは、トイレと、冷蔵庫にビールを取りに行ったときだけ。
 ヨガの達人の中には、数十年も飲まず食わずで生きる者がいるそうだから、半年くらい大したことじゃない。

 確か一ヶ月ほど前、誰かが激しくドアを叩いていた。
「誰かいますか! 返事をしてください!」
 家賃は口座振替で、口座にはまだ失業手当が残っているはず。
 ドアを叩きまくったのは視聴料の取り立てだろう。さらに布団の奥にもぐってやった。

 久しぶりに外の空気が吸いたくなった。
 寝転がったまま伸びをすると、気持ち良く骨が鳴り、あぐらをかいて寝ぼけ眼をこすってみると、枕元に一匹のゴキブリがいた。
 そばにある週刊誌を丸めて振り上げても、逃げる気配すらない。よく見ると、後足が一本欠けている。
「お前、ゴキブリ失格だな。それとも、俺をゴミだと思っているのか?」
 ゴキブリは手を振るかのように、触角を左右に振った。
「俺を慰めてくれるのか?」
 情けないことに、ゴキブリが可愛く思える。

 丸めた週刊誌は、半年ほど前にコンビニの駐車場で拾ったものだ。表紙には馬鹿げた見出しが載っている。
『巨大隕石の襲来! 人類絶滅の危機!』
 記事の中身は『方舟(はこぶね)計画』。NASAが開発した人工知能wisdom(叡智)が、巨大な小惑星の衝突を予測したため、人類は極秘裏に建造していた『方舟号』で、火星への移住を始める。
 小惑星の衝突で舞い上がった粉塵は成層圏にまで達し、地球は氷河期を迎える。元に戻るまで六十万年かかるため、人類は地球を留守にする間、強靭な生命力を持つクローンに、文化遺産を保全させるとのこと。
 阿呆らしくて、それ以上読む気にはなれなかった。

 私は団地の最上階に住んでいる。
 団地に住んでいるのは老人ばかりで、隣には元気な婆さんが住んでいる。
 顔を合わせると世間話に付き合わされるから、静かにドアを閉めて忍び足で歩く。なぜかエレベーターが停止しているから、音を立てないように階段を降りる。
 道路に立って朝の空気を吸うと、久しぶりに、コンビニのコーヒーが飲みたくなった。
 コンビニに行くには、緑地公園を通り抜けるのが最短。
 公園に入ると、やけに静かで、いつになく景色が美しい。紅葉と青空が織りなす風景は、印象派の絵画のようだ。
 しかし、なにか様子が変だ。なにかが違う。わかったぞ。老人がいない。子供もいない。人が一人もいない。どうしたんだ?

 緑地公園を通り抜けると、街はしんと静まり返っていた。普通の静けさじゃない。耳をすましても、物音ひとつ聞こえない。
 見渡すと、車が道路脇に無造作に放置され、車内に人影がない。信号は遥か先まで消えている。
 遠くを見ると、モノレールが駅で止まっており、車内とホームに人影がない。
 どこを見渡しても、人はおろか、一匹のカラスさえいない。
 一体、なにがあったんだ……
 交番に駆け込んでも警官はいない。受話器を取っても無音。
 私は交番から出て叫んだ。
「おーい! 誰かいないのかあ!」
 その声が街にこだまする。文明のただ中で、こんな静寂はあり得ない。
 コンビニに駆け込んでも店員はいない。私は缶詰を有りったけカゴに放り込み、団地に戻った。
 部屋に入ると、あの後足が一本ないゴキブリがまだ枕元にいた。
「おい。俺達だけになっちまったようだ」
 ゴキブリは触角を静かに振った。

 私とゴキブリだけの生活が延々と続いた。
 十年ほどは暦をつけていたが、やがて億劫になり、時の流れさえ曖昧になった。
 人間が消えた世界は、私から理性、希望、羞恥心といった人間的なものを奪い、ついに私は人格をも失った。
 私はゴキブリに等しい存在となり、いつの間にか、ゴキブリとの意思疎通が可能となった。
 私が話し掛けると、ゴキブリは触角を指揮者のように振り、自分の意志を伝えてくる。一種の手話だ。
 ゴキブリは言葉を正確に理解できた。
 人は知性で意味を理解するが、ゴキブリは触角で、言葉の裏に隠された意図までも感じ取る。その感性は人を遥かに超える。
 その驚くべき事実を、私はゴキブリから教えられた。

 ある年の夏、ゴキブリを虫かごに入れて海に行った。燃料満タンの車は山ほどあるので移動には困らない。
 波打ち際にジープをとめ、砂浜に立つと、白波が素足を濡らした。
 虫かごの蓋を開けると、ゴキブリは勢いよく舞い上がった。
 ゴキブリは懸命に羽ばたき、潮風と戯れていた。ゴキブリの喜びは私の喜び。至福のひと時に心が安らいだ。
 そのとき、白波が高く跳ね上がり、ゴキブリを呑み込んだ。
「大丈夫か!」
 私は海に飛び込み、懸命にゴキブリを探した。しかし、海の中で小さな虫を見つけることは不可能。
 私は海を甘く見た。もう取り返しがつかない。
 私は海から上がると、波打ち際に両手をついて泣き崩れた。
 すると、砂浜を移動するゴキブリが目に入った。
「お前、泳げたのか……」

 冬が来ると、ゴキブリが窓際から離れなくなった。
 ゴキブリは暗いところが好きなのに、なぜか窓のそばから動かない。
「おい、どうした?」
 ゴキブリはガラス越しに、何かをじっと見つめている。その視線の遥か先には、廃墟と化した摩天楼がある。
「あそこに、何かあるのか?」
 彼は触角をゆっくりと振った。

 翌日、ジープでその都市に向かった。
 並び立つ高層ビルの間を低速で走っていると、ゴキブリが虫かごの中で激しく動き始めた。
 私は車を止めて聞いた。
「どうした? 散歩したいのか?」
 ゴキブリは触角で円を描いた。
 
 ゴキブリを危険に晒したくないから、できれば、競技場のような見渡しの良い場所で散歩させたい。
 やがて前方に巨大なスタジアムが現れた。
 ジープで駐車場のゲートを押し開けて、建造物を見上げると、その大きさに圧倒された。
 そのとき、ゴキブリが虫かごの隙間から外に出て、凄い勢いで走り出した。今思えば、彼は私を導いていたのだ。

 私は懸命に彼を追った。だが追いつくことはできず、ついに見失ってしまった。狂ったように彼を探し求めたが、見つけることは出来なかった。
 がっくりと通路に崩れ落ちると、妙な違和感を足の裏に感じた。
 全身から嫌な汗がふき出した。
 恐る恐る靴底を見ると、彼が張りついていた……

 発狂。

 絶叫がこだまし、血の涙が流れた。
 最後の友を殺した。最後の家族を踏み潰した。
 透明な心が砕け散り、ガラス片が粉雪のように舞っていた。
 なんて綺麗なんだ。まるで夢の中にいるようだ……
 ああ、歌声が聞こえる。大勢で練習をしているのか? 聴き覚えのあるメロディーだ。
 私は友の亡骸を胸のポケットに入れ、声のする方に駆け出した。
 スタジアムの観客席に躍り出ると、何万人もの歌手が合唱を始めた。
『歓喜の歌』がスタジアムを揺るがせ、歌詞が怒涛の如く荒れ狂う。
『汝らは倒れ伏すか。幾百万の者どもよ。創造主を予感するか。世界よ』(シラー 『歓喜に寄す』)
 おお、信じられない。歓喜の嵐の中を、友が舞っているではないか。
 彼が私の元に戻ると、私は歓喜の絶頂に達した。

 合唱が終わると、全ての歌手が私の方に振り向き、一斉に仮面を取った。
 黒い服に身を包んだ壮麗な男女。彼らの顔には目と鼻が無く、あるのは口のみ。だが驚きはしない。むしろ当然に思える。
 彼らは幽霊のような存在。つまり操り人形。つまり仮象なのだ。

 そのとき、凄まじい轟音が空に響き渡った。
 顔を上げると、巨大な火の玉が青空を切り裂いていた。だが次の瞬間、それは粉々に砕け散った。
 彼を手のひらに乗せて聞いた。
「あれは小惑星なのか? 危機は去ったのか?」
 彼は触角を振って答えた。
『そうだ。こうなることを祖先から聞いていた。三億年を生き抜いた感性に比べれば、人の知性など児戯に等しい』
 その通りだ。知性など小道具に過ぎない。私は彼に言った。
「相棒よ。俺たちだけが自由意志を持っている。ふたりで創り上げよう。世界を」
 彼は触角を指揮者のように振った。
『友よ。自由とは、喜びに満ち溢れ、光り輝くもの。自由とは、歓喜そのものなのだ』

 終わり

創世記・仮象たちの黙示録

執筆の狙い

作者 飼い猫ちゃりりん
27.230.36.43

3600字の作品です。よろしくお願いします。

コメント

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

おつかれさまです、見事な腕の賽銭箱である猫様えその上で、今、その時わしんかいぞう人間キカイダーだそうで、よろしくのうえ、御願い致します、そしてありがとうございました。

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

ああ間違えた、その上で、しんかいぞう人間TVがたかたキカイダーだそうで、ありがとうございました。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-5-128.msc.spmode.ne.jp

大河とせきがはらあ様
お読みいただき嬉しく思います。
ありがとうございました。

謎P
ab128120.f.west.v6connect.net

【飼い猫パイセン】
拝読しました。率直に言って訳わかりません。「波浪が起伏する」ってなんですか?
そんな文がショーペンハウアー 『意志と表像としての世界』
にあるんですか?

>子供の頃から積み上げた徒労の城が、無惨に崩れ落ちた
ってなんですか?
何の目的で、徒労の城なんか築いていたのですか?
それが崩れ落ちるのはむしろポジティブではないですか?

なんかリアリティなくないですか?
人がきえるわけないというところじゃないですよ。それは創作的に大丈夫。
電気はどうなってるんですか?
電力供給過多で原発メルトダウンじゃないですか?

>燃料満タンの車は山ほどあるので移動には困らない。
え?え? 鍵は?
それとも窓破って給油口開けてホースでサイフォン?


>ゴキブリはガラス越しに、何かをじっと見つめている。その視線の遥か先には、廃墟と化した摩天楼がある。
え?え?え?ゴキブリの視線の先なんかわかるんですか?

とりあえずここまで。

飼い猫ちゃりりん
14-133-236-243.area1a.commufa.jp

ぷりもさん。ありがとうございます。遠慮なく指摘して下さい。よろしくお願いします。

謎P
ab128120.f.west.v6connect.net

【飼い猫パイセン】続き

指摘というか質問しているんですけど。

>「どうした? 散歩したいのか?」
 ゴキブリは触角で円を描いた。
中略
今思えば、彼は私を導いていたのだ。

え?え?ゴキブリとの意思疎通が可能となったんでしょ?確認したらよいでないの。

>彼らは幽霊のような存在。つまり操り人形。つまり仮象なのだ。
つまりの連続くどい。というか幽霊のような存在と操り人形は違うでしょ。

結局なんで人消えたんですか?
さっぱりわかりません。

飼い猫ちゃりりん
14-133-236-243.area1a.commufa.jp

ぷりもさん。
色々悩ませてしまって申し訳ありません。
これが、ぷりもさんたちが言う「感性の多様性」ってことなんだ…… と、大変勉強になりました。
結論から言うと、飼い猫には、ぷりもさんを小説世界に引きずり込む力が無かった、ということだと思います。
飼い猫の究極の理想は、すべての読者を楽しませることですが、それには程遠い現状を、改めて思い知りました。
ありがとうございました。

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

究極の、と360わ私の手の届く範でわまだありません、たまにわ指を七つにするのも良いですよ、ほんと9つになれば、また違それも見えわします、まあ若くさえない別れてそお立たない相手え、一撃が違それを返しどこかがソ連とガス室の作り方を教えて下さるなんて道もあるなんて、示す程度の指名手配の恐れもありますが、あてなんてありません、なので、その先でなにかあっても、あるいわ、真っ直ぐ岩を見てあげてください、そもわ、それを揃えればあるいわ、ソロイナアリーナその、いがーいすぎるすとれーとなそれを、見るほどの道のホワイトドローロード、そのかんそーえ、かえるころもあります、ですが。
 なんとなく思うのわ、いつか、そこえ、とてつもない、セイラーストップ、と、3000を目指していましたら、この通りでした、それより慣れてるのでしたら、マルヤナナメもきおつけてください、ありがとうございました。

飼い猫ちゃりりん
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大河とせきがはらあ!様
長文のコメントを寄せていただき恐縮です。励みになります。ありがとうー!

青井水脈
softbank114049147100.bbtec.net

読ませていただきました。
失業した男が、妻に離婚される。男はそのまま無気力に、団地の一室に引きこもっていた。そんな矢先、ひょんなことから出来た友人はゴキブリだった。コンビニのコーヒー飲みたさに、久しぶりに外に出てみるとーー。

見覚えなくもないような。
>「お前、泳げたのか……」
この辺とか。当時のコメントで、シュールとか書かれてたような。


>どこを見渡しても、人はおろか、一匹のカラスさえいない。 一体、なにがあったんだ……
>結局なんで人消えたんですか?

週刊誌によると。
>記事の中身は『方舟(はこぶね)計画』。NASAが開発した人工知能wisdom(叡智)が、巨大な小惑星の衝突を予測したため、人類は極秘裏に建造していた『方舟号』で、火星への移住を始める。

主人公以外、火星に移住していた?
となると、
>スタジアムの観客席に躍り出ると、何万人もの歌手が合唱を始めた。
この一団が謎ではありますよね。移住を拒んだ集団とも考えられなくはないですが。ストーリーの流れから、そういう感じでもなくて。
全体を通して。「仮初めの世界の滅び」だったり、「自由の在処」だったり。テーマがお有りかと思いますが、書き切られてると言い難いかと。ここは、描写の方より、説明を増やしてもよさそうですね。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-229-204.msb.spmode.ne.jp

青井水脈様
お読み頂き嬉しく思います。
まあ80億人とすべての動物、植物や昆虫類の一部を、火星まで、どーやって移住させんの?って無茶な設定なんですけどね。苦笑
まあ、そこは本作品の狙いじゃないんでご勘弁を。いい加減だにゃ。汗
合唱団の正体ですね。
人間は火星に移住したのに、なぜ何万人もの歌手(目と鼻がない壮麗な男女たち)がいるの?
そこ分かりにくいですかね?
もうちょい描写と説明を入れた方がいいかなぁ。
丁寧に読み込んでいただき、ありがとうございました。

夜の雨
ai203235.d.west.v6connect.net

飼い猫ちゃりりんさん「創世記・仮象たちの黙示録」読みました。

主人公の「私」と「ゴキブリ」以外に出演者はいないのでわかりやすいお話でした。会社倒産から失業保険での生活になったとたん妻に離婚された主人公。そのあとの生活ぶりを見ると無気力になっているので、妻が前向きな女性なら離婚もありますね。
あとは、受信料の催促ぐらいで周囲が静かになった世界。

まあ半年ものあいだほとんど布団の中の生活だと世間とは感覚がずれますよね。
気になったのは、食事とかですね。
どうしていたのか?

ゴキブリと意思疎通ができるようになったというのは、結構面白い展開です。
気を遣う相手ではないので。

不思議なのはゴキブリが10年以上生きるのか?
ということぐらいですかね。
耐久性があるゴキブリで新種という事にすればよいかも。
なので、人間と意思疎通もできるとか。

>『巨大隕石の襲来! 人類絶滅の危機!』<
 記事の中身は『方舟(はこぶね)計画』。NASAが開発した人工知能wisdom(叡智)が、巨大な小惑星の衝突を予測したため、人類は極秘裏に建造していた『方舟号』で、火星への移住を始める。

これで主人公の視界から人間が消えたという事ですかね?
これだと違和感があるので、もっと都合のよい人類の消え方にしたほうがよいかも。
化学兵器とか伝染病。
その影響でゴキブリが死ななくなったとか、それと人間と意思疎通ができる新種が現れたとか。

ラストでは『歓喜の歌』がスタジアムにという事で。
数万人の大合唱で人間が大挙として現れたのかと思うと、どうやら違うようで。
このオチは、良いですね。

>黒い服に身を包んだ壮麗な男女。彼らの顔には目と鼻が無く、あるのは口のみ。だが驚きはしない。むしろ当然に思える。
 彼らは幽霊のような存在。つまり操り人形。つまり仮象なのだ。

3Dとかの立体映像とかにすればよいかもしれません。
怖い終わり方ですが、小惑星も登場で。

小惑星を避けるために火星に移住とかは全人類70億人だと無理がありますので、伝染病やら化学兵器とかにからめて小惑星でもよいかなと思いますが。
現在の世界情勢だと単純に戦争で終わりそうですね人間社会は。

結構面白かったです。

お疲れさまでした。

謎P
ab128120.f.west.v6connect.net

【飼い猫パイセン】
>これが、ぷりもさんたちが言う「感性の多様性」ってことなんだ…… と、大変勉強になりました。

ちがいます。わかりにくいのでただ質問しているだけです。


>結論から言うと、飼い猫には、ぷりもさんを小説世界に引きずり込む力が無かった、ということだと思います。
飼い猫の究極の理想は、すべての読者を楽しませることですが、それには程遠い現状を、改めて思い知りました。

とりあえずそんなことはどうでもいいので、質問の回答教えてくれたまへ。



と、人類が主人公に気づかれることなく消えたのは全員火星移住?





は?



AIがどうのこうの言ってた人が雑過ぎませんか?
で、スタジアムにいた人たち火星人?
火星人は幽霊のような存在で操り人形なんですか?
地球の重力火星の三倍ですけど大丈夫ですか?

fj168.net112140023.thn.ne.jp

 今思えば、私はずっと良い人間を演じてきた。親に、友達に、先生に、同僚に、上司に。浮気をしていた妻にさえも。
 馬鹿らしくて、溜め息しか出ない。

これくらいのインパクトを散りばめておかないとね。

fj168.net112140023.thn.ne.jp

ちょっとした加筆で、この後の無気力っぷりを読者は納得出きるのです。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-229-172.msb.spmode.ne.jp

夜の雨さま
いつもありがとうございます。
80億人の火星への移住はかなり難しい描写になるかと思ったら、意外とそうでもないかも。
でも、ウイルスの蔓延と、それに伴う遺伝子治療の失敗により、人類と動物が絶滅。そのとき胎児だった者たちは突然変異として生き残り、生物の頂点である一匹のゴキブリだけが生き残る展開の方がいいかも?

クライマックスの合唱団の正体は分かりにくいですか。もっとハッキリ書いちゃった方がいいかな? 結構ハッキリ書いたつもりなんですけど。

ありがとうございました。またお願いします。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-229-10.msb.spmode.ne.jp

凪さま。
お読みいただき嬉しく思います。

>今思えば、私はずっと良い人間を演じてきた。親に、友達に、先生に、同僚に、上司に。浮気をしていた妻にさえも。
 馬鹿らしくて、溜め息しか出ない。

>これくらいのインパクトを散りばめておかないとね。

なるほど。確かにそうですね。それ採用です。猫は素直。笑
ちょっとしたテクニックで小説はより良くなる。勉強になります。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-232-212.msb.spmode.ne.jp

おっと、ぷりもさんを忘れるとこだった。危ない危ない。
ぷりもさんの質問には既に回答済みです。作者である猫としては作品がその答えなんですが、作者の力不足により、読者であるぷりもさんに伝わらないことを申し訳なく思っております。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-231-119.msb.spmode.ne.jp

夜の雨さまの重要な疑問に答えることを忘れていた。

半年間も食料無しで生きれるの?

個人の健康状態にも左右されますが、おそらく可能だと猫は考えています。
ただし水と日光は必須。主人公の場合はビールですが。(ペットボトルも描いておいた方が良かったかな。)
ヨガの達人には、そんな人がいると読んだことがあります。
また主人公の場合はほとんど寝ている。体力の消費がないから可能かと思われます。労働者には無理じゃないですかね。

実際にやることはお勧めしません。猫は責任を持てないので。
断食やファスティングをやるなら、専門家に相談して下さい。

夜の雨
ai224058.d.west.v6connect.net

いっそうの事、主人公は冒頭の半年後からは、「ゴキブリ」になったという設定でお話を展開させたらいいのでは。
人類が火星に移住したとかは夢物語とか。
つまり人類があまりにも自分勝手な繁栄を謳歌した結果。ウィルスやら化学兵器やら、また、戦争やらでいなくなってしまった。

それで生き残ったゴキブリが新種に変化して、いなくなった人類の夢を見ていたとかが……。
冒頭からの半年後からの物語。

したがいましてラスト近くのスタジアムの合唱はゴキブリが歌っていたとか。
そういう夢。人類謳歌の夢物語。

あの合唱のシーンはゴキブリを描写しているようにも思えるので。

こんなところですかね。

まあ、人間が繁栄したから、ゴキブリも繁栄を謳歌したようで。
人間がウィルスやら化学兵器やら、また、戦争やらでいなくなってしまったあとは、わずかばかりのゴキブリから増えて繫栄しだしても不思議ではないかも。
小惑星衝突で人類が火星に移住とかも、ゴキブリが人間たちがウィルスほかで消滅したとなるとあまりにも悲劇だとのことから夢を見ていたとかで、いいのかも。

なので、基本的な流れ描き方は御作通りでよいのでは。

このように御作を妄想して膨らますと結構面白いのでは。


お疲れさまでした。

夜の雨
ai224058.d.west.v6connect.net

A>ウイルスの蔓延と、それに伴う遺伝子治療の失敗により、人類と動物が絶滅。そのとき胎児だった者たちは突然変異として生き残り、生物の頂点である一匹のゴキブリだけが生き残る展開の方がいいかも?<

これで、いいのじゃないの。
もとの作品そのままだと無理がありますが、Aを基本にして、その後の人類生き残りの者がゴキブリといっしょに地球に残ったとか。
胎児でなくても「元の主人公」の遺伝子が新種に変化したとかにすると、過酷な生存ができる人体に変化したとかで、ゴキブリと意思が疎通できて、人類亡きあとを生き残ることができるかも。
「つじつまが合うように」都合よく設定を作ればよい。

以前読んだ「塔」の話しとも絡ませると、壮大なる黙示録になるかもしれませんよ。

こう考えると、荒唐無稽な御作も面白くなってきますね。

創作を楽しんでください。

fj168.net112140023.thn.ne.jp

確かに!

>いっそうの事、主人公は冒頭の半年後からは、「ゴキブリ」になったという設定でお話を展開させたらいいのでは。
人類が火星に移住したとかは夢物語とか。
>つまり人類があまりにも自分勝手な繁栄を謳歌した結果。ウィルスやら化学兵器やら、また、戦争やらでいなくなってしまった。

これくらいのキテレツがなければ、この物語は成立しないわな。

紅月麻実
softbank060066098154.bbtec.net

 面白い話だとは思いました。合唱団の正体はゴキブリってことでいいんですよね? なんか、小説じゃないとありえない、世界をかける飼い猫さんは面白いと思います。
 でも、ゴキブリの大集団が飛び交っていて歌うって、映像にしたらかなりシュールですよね() それをどうにか誤魔化すために、あえて正確に書かなかったと。でもこれじゃ人間が喪服のようなものを来て歌っていると錯覚してしまうので、、、
 うー、、、私は下手なのでうまい表現見つからないですけど、ここさえなんとかすれば良くなると思います! 応援します!

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-196-28.msb.spmode.ne.jp

紅月麻実様
お読みいただき嬉しく思います。
そうか。やはり最後の合唱団の正体が上手く伝わらないんですね。
そこはサラッとしか書いていないので。
でも皆様のおかげで難点がハッキリしました。
もっと伝わるように工夫してみます。ありがとうございました。

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

おつかれさまですが、朝も、おつかれさまでしたあ。

久々
softbank126059016076.bbtec.net

どうも飼い猫さん、お久しぶりです。久々の男でございます。
この作品を何気に読んでみて、感じ入ることが少々ありましたので、書かせてください。

謎Pさんという方が、この物語の整合性のなさ(特にリアリティ)を指摘しています。しかし、ボクはこの物語はそういった小説としての体裁を重視した作品ではなく、ある種の思想書だと思うのです。
ニーチェが「ツァラトゥストラはこう言った」で物語としての形式で自分の超人や永劫回帰の思想を読者に伝えようとしたように、飼い猫さんもこの作品で飼い猫さんなりの「超人」を伝えようとしたのではないでしょうか?
それは既存の西洋を覆っていたキリスト教に反旗を翻すニーチェの「超人」のような大袈裟なものではありません。
ほんの些細な凡人が新しい千年王国の創造主になる話です。しかし、その凡人は普通の人とは少し違います。
目の前にいた一匹のゴキブリが一本の足を失っているのを見て、それを憐れむ心を持っています。その性根が芥川龍之介の「蜘蛛の糸」でお釈迦様がある地獄の罪人に心を動かされたように、知性を持っているゴキブリに目に留まることになります。
そして、その優しさが宗教的奇跡を起こすのです。ゴキブリと会話できるようになった主人公は、人類が滅んだ後の地球の新しい創造主になることを告げられます。リアリティからしたら荒唐無稽ですが、これをある種の寓話として捉えたら、作者である飼い猫さんの一つの希求するひたむきな心が伝わってきます。
それは世界を変えるというようなスケールのデカいことではありません。弱い生き物への優しさ、虐げられたものへの哀れみ、……そんな普通の人たちが忘れ去っている心へと皆が回帰することを願う小さな希望です。
それはささやかで弱いものです。でもだからこそ、寓話として飼い猫さんが表現しているのだと思うのです。

飼い猫ちゃりりん
118-105-109-165.area1a.commufa.jp

久々の男様
お読みいただき嬉しく思います。
そうですね。寓話のつもりで書き、それをSF的にアレンジしました。
時間がないのでまた。

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

 おつかれさまでしたあ、さて36にあらがえないのわどれほどか。

飼い猫ちゃりりん
118-105-110-199.area1a.commufa.jp

久々の男様
久しぶりです。哲学的寓話ですね。でも読んで面白くなきゃダメだから、SFの要素を入れました。
確かにリアリティーはあんま重視していませんが、まあ、ないよりあった方がいいでしょう。
たまに哲学的見解をそのまんま書いている人がいるけど、あれはダメです。
そんなことするくらいなら、参考にした哲学書を紹介すればいいだけ。
物語の構造としてはお察しの通り、ショーペンハウアーの厭世的世界観を根底にしつつ、最後は力強く実存主義を歌う。
理性は喜びに道を譲り、皆が愛に包まれる。全ての垣根が取り除かれ、全ての生命が友情で結ばれる。要するにシラーの詩です。
ありがとうございました。

大河とせきがはらあ!
M106073079225.v4.enabler.ne.jp

 おつかれさまでしたあ、・・・ ・・・ ・・・ ・・・。

しまるこ
vc242.net183086183.thn.ne.jp

ちゃりりんさんの作品の中では、わりと好きな方かな。

人類がいなくなった世界で、1匹のゴキブリとともに過ごすというのは、絵的に面白いし、キャッチーだし、いいなと思うところはあるんですけれどもね。燃料満タンの車は山ほどあるので移動には困らないとか、リアリティーを気にして書いた部分が逆にあだとなってるような感じはしましたね。

この設定を読者を納得させられる読み物にするには、時間と労力と想像力をたくさん必要とされそうだから、もうすでに自分の中にある登場人物や世界観、自分がよく知っている題材の中で物語を作った方が、ちゃりりんさんのやりたいことに専念できそうだなとは思いました。哲学的思想な部分はちょっと読み取れなかったかなぁ私には。ところどころ、良い表現があったし、全体としてつまらないとは思わなかったですよ。

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