作家でごはん!鍛練場
ヘツポツ斎

鳳を以て名と為す

その景色の風光明媚なることで知られる、会稽(かいけい)郡は、山陰(さんいん)県。
旅のすがら立ち寄った酒屋にて、周辺から「雁(がん)さん」とも「鳳(ほう)さん」とも呼ばれる方と出会った。かれはどちらの声にも気さくに、あるいはやや面倒くさそうに対応していた。

わたしは、かれの振る舞いに興味がわき、呼び名について伺うことにした。
するとかれはやや戸惑ったあと、「べつに、たいした話じゃねえんだがよ」と言い置いたうえで、私に一杯の酒をおごってくださった。

そして、おっしゃるのだ。

「ようは、愚痴なんだけどな。せっかくだ、付き合ってくれ」

 ○

この話するんなら、まず身の上を明かしておかねえとな。生まれてからの名前が雁で、戸籍に載る名前が鳳なのさ。うちのご主人、王徽之(おうきし)さまに変えられちまってよ。あの方がほうぼうでおれの名前が変わったのを触れ回るもんだから、こんなおかしなことになってるってわけだ。

ご主人が何者か、って? いくら旅人のあんただって、王義之(おうぎし)さまくらいは知ってんだろ? この国をときめくスーパースターさ。あの人は、その第三男だ。
お父上の開かれた蘭亭(らんてい)会じゃ、いまをときめく文人たちを向こうに見事な詩をお詠みになったってことで、その名も少しゃ轟いちゃくれてんのかなって思ったが……まぁ、どっちでもいいやな。おれのおまんまが増えるわけでもなし。

すげえお方さ、そうだとは思ってんだ。けど、なんつーかその……ふるまいが、いろいろアレでよ。

そいつが起こったのは、何年か前、王徽之様がようやく元服なすった頃のこと。まだ秋も暮れきってなかったってのに、いきなりの大雪が降り出した、夜。
寒さに震えながら寝床に丸まってたおれのとこに、いきなり王徽之さまが駆け込んでこられてよ。で、おれを蹴っ飛ばしてきやがった。

「雁! 船を出せ!」
「はっ!? こんな真夜中にですか!?」
「だからだ、ええい! さっさとしろ!」

それなりに長い間お勤めさせてもらってるから、あの方についちゃうんざりするほどわかってる。いちど思い立ったら、もう止められねえ。もちろん口じゃ頑張って止めるけどな。「喜んでついてった」なんて思われちまったら、お父上からどんな雷が落ちるともわかんねえからよ。

何はともあれ、そばにあった服と言う服、ついでに布団も引っ張り出して、船に積むことにした。それだけで手がかじかむわ、王徽之さまは雪に合わせて見事に舞っておられるわだ。

「しっかり重ね着しておけよ、風邪をひくなど許さんからな」
「そ、それなら外出しなきゃいいんじゃ……」
「外出はする! 風邪は引くな!」

むちゃくちゃだろ?

にしたって災難なのは、おれとおなじく、いきなり叩き起こされた船頭どのだ。いざ船に乗りゃ、船室に入れるおれらとは違って、松明で先を照らすために着物にもくるまっちゃらんねえし、ろくろく先も見えねえ川を遡るのに、ずっと気も張り通し。途中で座礁でもしようもんなら、王徽之さまに川にぶん投げ込まれちまうかもしれねえ。

慌ただしく舟がこぎ出されると、船頭どのの掲げた松明に照らされて、雪がはらはらと舞い流れてくる。まぁ、幻想的な景色じゃあった――船頭どのの腕が震えてんのに、気付かないでいられりゃ、な。

もちろん、無理だ。
だからせめて気をそらすためにも、王徽之さまに質問した。

「あの、そろそろ教えて下さい。何がなさりたいんです?」
「ん?」

雪景色を心地よさそうに眺めてた王徽之さまは、答えの代わりに、詩を歌い始める。


――杖策招隱士 荒塗橫古今
   杖をついて、隠者を尋ねる。
   荒れた道は長きの歴史を
   思い起こさせる。

――巖穴無結構 丘中有鳴琴
   かれのいる岩穴には
   飾り気ひとつなく、
   ただただ周囲に、琴の音が響く。

――白雪停陰岡 丹葩曜陽林
   北の峰々に積もる白雪と、
   南の林で輝く、赤き花。

――石泉漱瓊瑤 纖鱗亦浮沈
   岩の合間から流れるせせらぎと、
   ひらひらと舞う、蝶たち。

――非必絲與竹 山水有清音
   いや、琴の音色ではなかった。
   山水がさやかな音を奏でていたのだ。

――何事待嘯歌 灌木自悲吟
   ならばわざわざ、歌うまでもない。
   木々が、迫りくる秋を歌っている。

――秋菊兼糇糧 幽蘭間重襟
   秋の菊は食卓を彩るだろう。
   蘭の花は襟元を飾るだろう。

――躊躇足力煩 聊欲投吾簪
   あぁ、こうして
   歩いているのも煩わしい。
   官途をすべて擲ち、
   この景色に溶け込んでしまえれば。


世をときめく文人さまの家で働いてる身だ。こんなおれでも、それなりに詩は知ってる。そいつは八十年くらい前、左思(さし)ってひとが詠んだ『招隱詩(しょういんし)』。

秋の日の展望、みたいな感じだな。狭い洞窟の中の景色との対比で語られるのが、そのはるか遠くに連なる雪山と、近くで咲く花の彩り。宮中の華やかな音楽の代わりに、自然が優美な歌を奏で挙げる。深まる秋を大いに味わいながら、隠者のように暮らしたいが、そう言うわけにもゆかないおのれの身のままならなさ。詩はこのあと隠者との対話について歌ったりもするんだが、その辺りは省略させてくれ。

それにしても、実に美麗な歌声なんだ、これが。その歌だけ聞きゃ、いろんなことも忘れちまいかねない、そんくらいさ。っが、心地よい時間が過ぎ去るのなんざ、すぐだ。

「この川の遡る先は、どこに向かう?」
「剡(えん)、ですかね」

その町には高名な隠者がいる。戴逵(たいき)って言うんだが。文章だけじゃなく、絵画、彫刻、詩吟にも長け、王徽之様との親交も厚い。ついでに言や、どっちも宮仕えをこの上なく嫌ってる。良くも悪くも、うちのご主人と馬があっちまうお方だ。

「ま、まさか……雪だからって、戴逵どのに会いたい、と?」

返事はない。
鼻歌だけ。

なんてこった、頭を抱えたね。今さらにもほどがあるが、気まぐれ、ほんとうに、ただの気まぐれなんだ。何か重要な用事でもあったんだろうか、なんて少しでも考えたおれがばかだった。
っが、もう船は進んでる。どうせ止まらないし、なにもかも今更だ。だからおれは、懸命に頭を巡らせたね――どう、お父上さまの雷から逃げようかって。全く思いつかなかったけどな。

船頭どのの働きは、文字通り命がけ。明け方ごろには剡県に何とか到着できた。おかげで王徽之さまは、はちきれんばかりの笑顔だ。後日、おれからも酒をおごったよ。「あんたも大変だな」って言われちまったけどよ。

その頃にはすっかり雪もやみ、朝日がそこに光を投げかけ、きらめかせたりもしてる。

戴逵さまは町の外れに庵を結んでる。一言でいや、あばら家だ。壁や屋根のそこかしこにゃ穴が開き、いつ家を支える柱が傾くんだかもわかったもんじゃない。

とはいえ、そんな家じゃあっても側用人はいるわけでな。そん時も、かれは慌ただしく雪かきをしてた。もちろん、おれとも知り合いだ。これもなにかの縁だと思って、おれは手伝おうかって声をかけようとした。

ら。

「ふむ! 満喫したぞ、帰る!」
「――は?」

おれの声も、思いがけず強かったみたいでな。
こっちを見る王徽之さまの顔つきは、びっくり仰天、ってなもんだった。

「何を訝る? 使用人のふるまいよりすれば、戴どのはご健勝だ。ならば用は済んだ。違うか?」

いや、ちげーよ。
どんだけ素で言いたかったことか。

「つ、杖をつきて隱士を招(もと)む、なんでしょう? なにか語らいたかったんじゃないんですか?」
「それはこちらの興だろう。戴どののものではない。共にあり、響き合うは、互いの興が和してこそだ。そんなこともわからんのか?」

わかるわけねーだろアホか。

っが、そこは正直、どうでも良かった。
あん時おれが気になってたのは、船頭どののこと。あんだけ夜っぴいて働かされたんだ、ようやく寝入れたかどうか、みたいな感じだったろう。このまま引き返したら、そいつを叩き起こさにゃならなくなる。

だから、おれは食い下がった。

「け、けど……」

額に、ぺし、と王徽之さまの扇子がぶつかる。

「まったく、興も解さん凡俗とは思っていたが、ここまでとは。お前には、雁の名前ももったいないようだな?」
「へ?」
「いいか、鳳だ。お前は今日から、鳳!」
「あ、え?」

不意打ちの扇子と、いきなりの宣言と。
そんなん食らって、混乱しないほうがどうかしてる。
うっかり立ち止まっちまったおれを尻目に、王徽之様はずんずん船の方に戻ってく。

船のあたりでようやく追い付きゃ、あの野郎、本気で船頭どのを叩き起こそうとしやがった。なんであわてて舵取りをおれが名乗り出て、山陰にまで戻ったわけなんだがよ。

まぁ、そんなこんなで、おりゃふたつの名前で呼ばれるようになったわけさ。

いや、驚いたぜ。山陰に戻ってみりゃ、もう改名手続きが済んでるってんだからな。ったく、そういう無駄な有能さは、おつとめで示してもらいたいもんだがなぁ。

 ○

恨みがましいことを口にしながらも、どこか彼は楽しそうでもあった。その様子がなんともおかしかったため、飽きずに最後まで聞けたようなところもある。

が、他方では、引っ掛かりも覚えぬではない。

「なるほど、経緯はわかりました。しかし、なぜそれで鳳なのです? 雁が勿体ないというのであれば、烏、雀、鶉。他にも呼びようはあったでしょうに」

「そこなんだよ。頭のいい方々の考えは突飛っつーかなんつーか……いいか、鳳、って字の中には鳥がいるな? そいつを外に出してみろ、何が出てくる?」

頭の中に文字を描き、言われたように切り離そうとする。

「……あ!」

思わず声を上げてしまった。
そんなわたしを見、かれはにやりとした。

鳳の中にある、2文字。
それは、凡鳥、であったのだ。

鳳を以て名と為す

執筆の狙い

作者 ヘツポツ斎
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世説新語を色々マッシュアップして遊びました。

コメント

えんがわ
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>マッシュアップ

AI による概要
詳細
マッシュアップとは、主にITや音楽の分野で使われる言葉で、複数の異なる要素を組み合わせて新しいものを創り出すことを指します。具体的には、音楽では複数の曲の要素(ボーカル、伴奏など)を混ぜ合わせることで、新しい曲を作ったり、ITではWebサービスやAPIなどを組み合わせて新しいサービスやアプリケーションを開発したりする際に使われます。

これは前提知識として必要な気がします。
自分は音楽ではDJとかそこまで詳しくなく、映像分野でReelとかけっこう観たりするんですけど作者の個性を主張する以外に、なんか新しい意味がわからないようなタイプです。

で、本作は中国故事をいろいろ引用しているんでしょうけど、なにが要点なのか、なにが本筋なのかわからないで、霧の中を進んで、そのまま霧の中で終わったような読後感でした。回り道が多すぎるせいか、冒頭とオチの繋がりの印象の爆発も弱めかな。
マッシュアップという前提を持たないで読んだのもあったのですが。

古い印象のある漢語のお話を現代的な意訳で使うのは新鮮で面白かったんですけど、やはり中身がよく分からない、分かったようで分かった意味がよく分からない(そこらへんも何かラップ音楽的な作風と言えばそうなんでしょうが)、不思議な後味でした。


でも、ここからが一番重要。
この作品を楽しむのに求められる「漢文」の素養が自分にはなかった。
それが全てな気もする。

えんがわ
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>今晩屋さん

ごめんなさい。すいませんです。
自分が無知でした。本当に恥ずかしい。

えんがわ
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>今晩屋さん

どうか気持ちを鎮めて冷静になって欲しい。
ここはヘツポツさんへの感想を書く場所です。自分のことで汚されるとひじょーに心苦しいです。

ここは「えんがわは馬鹿」ということで収めてくだされ。
出来れば、実りあるこの作品へのレビューへと転じてくれればうれしいです。
(というか言葉の外面は穏やかに見えるかもしれないけど、自分の感想の内容はけっこう辛辣だと思うのですが)
自分を批判したいなら自分のところでお願いします。

ヘツポツ斎
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えんがわ様

早速ありがとうございます!
この作品は、たぶんそうですね…該当エピソードを知っていないと楽しくない(2つのエピソードをこのように調理したか、みたいな感じのやつです)んだと思います。「はじめての方」向けではない気もしました。なにせあくまでもとのエピソードの雰囲気は損ねないように、としています。

んー、このあたりのさじ加減、もう少し考えないとですね。もちろんこんなことをやろうとしなきゃいいんですが、とはいえ自分の本筋って「中国古典と遊ぶ」なんです。それ以外の作風は全部おまけ。なら、もっとはっきりえんがわ様にも楽しめるような方向性のものがあるといいのかもしれないと思いました。オマージュ色を強く出すよりは、題材として借りて「はっきりとした、物語」にできるといいのかもしれませんね。

一応書いておくと、この作品は『世説新語』任誕47
ある雪の日、目覚めた王献之は窓を開け、雪を肴に酒を飲み、やがて外に出、左思と言う詩人の「招隱詩」を歌った。ふと剡の町にいる隠者の戴逵のことを思い出し、夜にもかかわらず小船に乗って剡に向かった。翌朝に到着し、家の前にまで至ると王徽之は撤収。ある人が理由を問うと「興に基づいて来た。興が満たされたから帰る。わざわざ戴逵に会う必要もあるまい」と答えた。

を「ほぼ忠実に」翻案(そこに別口の「凡鳥」エピソードを加えた)、となっています。

古典に親しまれる方、親しまれない方、で調節ができると良さそうな気がしました。特にここの方は中国古典に馴染みがないと思いますし、この手の作品を「ここに合わせて」やる、というのも、あるいは一つの手立てなのかもしれません。やれる余裕はないですけど。

忌憚のないご意見、ありがとうございます!

ヘツポツ斎
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今晩屋様

前作でのやり取りを踏まえれば、今晩屋様との間に対話は成立しないと認識せざるを得ません。よって一切反応はしませんが、こちらにコメントを止める権利はありませんのでご自由になさって下さい。

久々の男
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【アリホワイト】作家でごはんの皆さ~ん、どーも。久々の男のアストラル体に住む女神の一人、アリホワイトでーす。そして、そこの黒ずんでいるのがもう一人の片割れアリブラックでーす。さあ、ブラックも何か言いなさい!
【アリブラック】黒ずんでいるとか、喩えが悪いのう……。皆の衆、よろしゅう。アリブラックじゃ。
【ホワイト】さて、今回は他の片割れも呼んでいまーす。久々の男のご意見番アリレッドで~す。さあ、レッド、一言お願いしまーす。
【アリレッド】作家でごはんの皆さん、私がアリレッドです。作家の皆さんの分析はお任せあれ。皆さんと共に一人の作家の探求の旅に出て行きましょう!
【ホワイト】さて、今回の俎上に載せるのはヘツポツ斎さんの「鳳を以て名と為す」という作品。この作品についてブラック、レッドの見解を聞いていきましょう。
【ブラック】実は……わしにはよく分からなかったのじゃ。スト―リーは分かり易かったが、わしのハートに響くものがなかったというか……
【レッド】(話を遮って)ふっ、それはブラックが中国古典の素養がないからですよ。大体、これは伝統的な中国の説話にのっとっているではないですか。ヘツポツ斎氏が元ネタを明かしているように、中国古代の教養人の生態を見事に平易に分かり易い日本語で表わしている。王徽之という文人のキャラクター性に風流なインテリジェンスのニュアンスを感じなかったのですか? ふっ、笑止千万。だからブラックはホワイトからおバカさんと馬鹿にされるのですよ。
【ブラック】(泣き出して)レッドよ、そんなにきつく言わなくてもいいではないか……え~ん、え~ん。
【ホワイト】まったく、レッドったら。知識や教養のことになると私よりもきついんだから……。
まあ、整理すると、この作品には主に3人の行動を共にする人物がいるわね。レッド解説して。
【レッド】まず、語り部の雁という王徽之の使用人がいます。そして彼が使える王徽之、下っ端の船頭がいます。彼らは王徽之の思いつきに従って隠者の戴逵の所に行くわけです。
大切なことは主人の王徽之と彼に隷属している船頭の板挟みに語り部がなることです。彼は気まぐれな主人と、そんな主人のわがままに従わざる得ない船頭の両方の立場、気持ちが分かっている。それが元々の世説新語のエピソードにヘツポツ斎氏が肉付けした部分であり、オリジナリティだと言えると思います――
【ブラック】(話に割り込んできて)でも、わしは同じ中国でも「陳情令」の方が好きなんじゃ! 二人の美青年の友情と契りに感動したんじゃ!
【ホワイト】まったく、ずっと泣いているかと思ったら、ブラックったら何を言うのかしら? しかもドラマも第三話までしか観ていないくせに。まあ、解説すると「陳情令」というのは中国のBL小説「魔道祖師」原作の華流ドラマ。一応ブロマンスというジャンルらしいわ。スト―リーは魏嬰と藍湛の二人の美青年コンビが各地で起こる怪事件の謎を解いていくというスト―リーみたい。久々の男は魏嬰の表面的な明るさの内に秘めた悲しみや、そんな彼と行動を共にする藍湛の無口だけど目で心情を表現している演技などの二人のキャラクター性が好きみたい。
【ブラック】そうなんじゃ! このドラマには陰影があるんじゃ! ドライではなくウェットなんじゃ! 昔の中国の説話などにはない現代風のドラマなんじゃよ。
【レッド】ブラックはこの作品だけでヘツポツ斎氏を判断しているようですが、「ふたりでショパン」では、二人のヒロインが切磋琢磨しながらピアノで世界の高みを目指す様を描き、「夢枕にょぅι゛ょ」では、夢枕に立つ超自我的存在である幼女と主人公の対話の中で、一つの曲が生まれる過程を描いているという点で、ヘツポツ斎氏は多彩な作品世界と引き出しを持つ作家です。ゆめゆめそのことを忘れなきよう。
【ホワイト】確かに超自我は私たちアストラル体ともかぶる設定よね。ヘツポツ斎氏、恐るべし……。
【ブラック】魏嬰と藍湛~💛
【ホワイト】【レッド】お前はいつもズレてんだよ!

ヘツポツ斎
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久々の男様

ご来訪ありがとうございます。

偏差値45
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枝葉末節は理解していないが、
ストーリー的にはよく出来ている。成立している。
まあ、京都人らしい(京都人ではないけど) 
そんな印象ですね。落語的なお話ですね。
とはいえ、個人的には読みにくし……。
コスパとしては良くないのが残念なところです。

ヘツポツ斎
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偏差値45様

お読みくださり、ありがとうございます!
そうですね、偏差値45様(と、えんがわ様)
よりのご感想を読み、この作品は
「元ネタを知らない人を排除する」
タイプの作品になっていたな、
と痛感しました。

そこを自覚できないままこれを投じた、が、
この作品に対する反省だな、と思いました。

落語的な話にするにしても、
それをやるなら、
もっと削り込みがいりますね。
そこを追求するのも面白そうです。

改めて、ありがとうございます!

いち読者
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やりたいことがぼんやりとしている気がします。

読者に何を伝えたいのですか?

ヘツポツ斎
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いち読者 様

ご指摘を受け、「世説新語で楽しみたかった」
しかないことを痛感しました。

楽しみたいことと伝えたいこととを、
もっと厳密に切り分けられないといけないな、
と痛感しております。

ありがとうございます!

夜の雨
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ヘツポツ斎さん「鳳を以て名と為す」読みました。

主人である「王徽之」(おうきし)に仕えていた「雁」という男が「興も解さん凡俗」以下であると思われて、主人に「鳳」という名前に変えられた、という話。
原因となったのが王徽之の気まぐれで、突然深夜に船を出させた。
知り合いの戴逵(たいき)という高名な隠者に逢いたいという事で。
彼は絵画、彫刻、詩吟にも長け、王徽之(主人)との親交も厚い。ついでに言うと、どっちも宮仕えをこの上なく嫌ってる。
つまり王徽之(主人)とは馬が合うお方。

それで雪が降る深夜から一晩がかりで戴逵(たいき)のいる町に行ってみれば、王徽之は玄関近くまで行くが、雪かきをしている戴逵に仕える者を見て、「彼が元気にしていると思い」それで満足して帰るという始末。

つまり王徽之の気まぐれに付き合わされて、船頭に帰りも舵を取らせるわけにはいかなくて、自分が舵を取って帰った。

それで、「雁」から「鳳」に名前を変えられた男が、旅人に酒を奢って愚痴を言ったというお話でした。


話としては面白い、主人である王徽之の気まぐれが半端ではないので。

それで「雁」から「鳳」に名前を変えられたという事ですが、検索してみると「雁」よりも「鳳」の方が徳が高いですが。
なので、王徽之は自分にはもったいない召使だと男のことを思っているのでは。
それで「興も解さん凡俗とは思っていたが」と言いながらも、「鳳」という徳のある名前に変えたのでは。

そのあたりを深読みすると、御作は面白くなるのでは。

「鳳」の意味
①おおとり。古代中国で、徳のすぐれた天子の世に現れると伝えられる想像上の霊鳥。「鳳凰(ホウオウ)」「瑞鳳(ズイホウ)」 ②天子・宮中に関することにつける語。「鳳駕(ホウガ)」


ありがとうございました。

ヘツポツ斎
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夜の雨様

お読みくださり、ありがとうございます!

この「鳳」にも実は元ネタがあるのです。
「名士の嵇康と呂安が仲が良く、
 ちょくちょく一緒に遊んでいた。
 ある時呂安が遊びに行くと嵆康は留守で、
 その兄が対応に出た。
 すると呂安は兄とは一切口を利かず、
「鳳」と柱に落書きして立ち去った」
というものでした。
(世説新語簡傲4、参考はこちら
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884883338/episodes/1177354054889713433)

そしてもちろん、王徽之が実はツンデレで、
いつも頑張ってくれている雁の名前を
昇格させたい、とも思っていたのかもしれません。

こうした辺りは、いまなら周辺状況も込みで
紹介されるものですが、古典文学だとすべて丸投げ。
この辺りを「想像の余地がある」とするか、
「ただの不親切」ととるかで、
印象がだいぶ変わりそうです。

古典で遊ぶ人間は前者で想定し慣れているけれど、
現代文学で遊ぶ方は後者で受け取る、
と言う違いもあるのかな、と感じました。

こうした「焼き直し」ものの場合、
想像の余地を実際に物語に忍ばせておけると
楽しんでいただけ易くなりそうだな、と思いました。

こちらこそ、ありがとうございます!

偏差値35
203-135-231-27.ppps.bbiq.jp

読みました。

俺は中国物が好きなので、王微子は渋くてかっこいいと思いました。
世説新語という本は初めて知ったのですが、そんな渋い人が一杯出てくるのですね。
でも、ちょっと物足りないかな……。
でも、俺は三國志とかキングダムとか好きなので、もっとかっこいい人物を登場させて欲しいです。
諸葛孔明とか王騎将軍みたいな英雄を書いたらもっといい話ができるんじゃないかな?
頑張ってください。
追伸:俺は姜維の短編を書いたことがあります。悲劇の主人公なんかを書いたらもっともっと良くなると思います。

ヘツポツ斎
sp49-109-23-180.smd02.spmode.ne.jp

偏差値35様


お読みくださり、ありがとうございます!
世説新語なんですが、悲しいことに
偏差値35様にとっては「物足りない」
話がほとんどです。
戦争ネタ、全1130条の中で2.3くらいなので。
「地味な文人たちのエピソードばかり」
が集まってるんですね。

ちなみに自分はカクヨムの方で
三国志のちょっとあとの大乱世、
「五胡十六国時代」を
メインの遊び場にしています。
名前のところが
カクヨムのリンクになっていますので、
よろしければ!

三国志も秦の始皇帝も
微妙に扱っていますので。

栗くん
KD106130123211.au-net.ne.jp

ヘツポツ斎さんのリンク先に、他の人とのやり取りを見て、興味が出てきて少し読んだけど、思った!
何で、自分の得意分野で勝負しないんだろうって。
せっかく長編大河小説を書いているんだから、その実力の片鱗が見える作品で勝負しないと鍛練にならんと思う。
世説新語のマッシュアップだって?!
そんな実力が見えん作品を出されても、他の評者も評価に困ると思うよ。
蒼天航路の曹操でも、キングダムの始皇帝でも、ヘツポツ斎さんの筆が唸る作品で勝負しなはれ!
頑張って!!!

ヘツポツ斎
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栗くん様

ありがとうございます。ここを勝負の場ではなく、
実験場としてのみ見做しているためです。

「実験の強度を高める」のが自分にとっての鍛錬ですので。


ちなみに俺、メジャーな人物嫌いです笑
嫌いというか、そんなみんなが扱う人物を
わざわざ俺が扱うことに意義を覚えません。

「知られていない歴史の風穴をブチ開ける」
ことの方が遙かに楽しいと考える口ですので。

劉裕、慕容垂、諸葛長民、韓范、馮安。

おそらく、どの人物もご存知ないかと思います。
「こういう人物も、面白い」と読者に押しつけることが
自分にとって最高の快楽なのです。

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