山城旭の奮戦記
山城旭(やましろ あきら)二十六歳
身長百九十八センチ 体重百キロ前後
性格 普段は大人しいが単細胞であるが故一旦切れるとゴリラの如く暴れる。
もめ事に首を突っ込むのが大好きだが、長所は関わった人はアキラの魅力に虜になる。つまり人に好かれる。この物語は長編物であり、その一部をくり抜き短編物にしたものであります。
これまであらすじ。
不景気で中途採用のアキラは真っ先に首になる。自棄になって競艇場に行くが舟券の買い方も分からず近くのおじさんに教わる。三千円の元手で六万円儲け。教えてくたれたおじさんは占い師だと言うが占い師が当たらないのはおかしいとアキラはからかうが居酒屋に誘い後に飲み仲間となる。アキラは街を歩いていると男がぶつかって来た。後ろから警備員がひったくり犯だから捕まえてくれと頼まれ。男を片手で吊るし上げ捕獲? その話を聞いた警備会社の社長は気に入り雇う。数ヵ月後、銀行の警備にあたるが何故か銀行強盗事件に巻き込まれる。強盗犯は女子行員を人質に立てこもるも、体力にモノを言わせ無事救助したのが縁で女子行員(浅田美代)と交際が始まる。
後に分かる事だが彼女は日本でも有名な大企業で会社社長の娘だった。
アキラは運が向いてきたか確かめるために宝くじを買う。三億円が当たり確信したが自分の生き方を探す旅に出る。現在三度目の旅の途中である。
最初は旅の途中、怪しげな女を拾い、京都までのはずが九州まで行く羽目に、女の正体はヤクザの女であり、そこから逃げていた女を助けてあげる。
二度目は岩手の浄土ヶ浜で自殺しようとした男を拾い北海道へ。ヤクザに脅され借金させられる羽目に。アキラは組に乗り込み格闘の末。ヤクザから慰謝料を奪い、男を助けて弟分にしてやった過去がある。
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富山湾は、もう日が落ちかけて海面が夕陽で赤くそして黒く染まりつつある。予定の場所に愛車のランドクルーザーを停車させた。
予約した民宿は海が目の前にあった。民宿の玄関は宿と言うより一般の民家のような感じだが、看板がなければ素通りしそうな小さな民宿であった。
民宿の主人は元漁師が経営しているらしい。年は五十後半と言った処か、いかにも漁師を思わせる感じの男が応対した。
「お疲れさんです。え~と予約のお客さんですか」と尋ねた。
「ハイ、先ほど電話を入れた山城と言う者だけど」
「あぁ、それはどうもお疲れさんです。どうぞ二階の方に部屋を準備させて頂きます。お客さんは釣り客? ……じゃなさそうですね」
どうやら此処は釣り宿のようだ。多分民宿で用意した釣舟で富山湾に朝早く出るのではないかとアキラは思った。
「いや生憎ですが、車で旅を続けている者なんです」
「あっそれは失礼、ウチは釣に来る人が殆んどなものでねぇ、お客さん東京から? それにして大きな方ですなぁ、いやいや余計なことを失礼しました」
その大きいは、もうアキラは耳にタコが出来る程聞いた言葉だ。初めて会った人からは挨拶代わりに言われる。勿論、逆に背の低い人なら「小さい方ですねぇ」とは言わない。アキラも分かっている。誉め言葉と受け止めて置こうと。
小学生六年生の時には百七十五センチの身長があった。母も百七十センチの長身だ。その血が受け継がれている。小学生の頃から大きいと呼ばれて来ているのから慣れっこだった。
案内された部屋は、なんと六畳とかなり狭かったが、仕方がない。泊まれれば何所でも良いと電話を入れたのだ。
ある程度は予想していた事だ。一泊朝食付きで五千円だ。アキラが東京の板橋で借りていたアパートと殆んど変わらないが外には海が見えるだけマシと言うものだ。
船宿には泊まった事はないが食事は朝食だけで、夜は注文すれば別料金で海の幸を豪勢に出してくれるらしいが金額次第だ。両隣の部屋からは、釣仲間達だろうか釣談義が聞こえてくる。
アキラは多少うるさく感じたが盛り上がっている所へ水を射すつもりはない。ところが盛り上がり過ぎたのか罵声が聞こえて来た。どうやら数人で酒を飲みながら釣の自慢大会となったのか?
酒の勢いか? 勢い余って口論なのか何やらドスンドスン、バシッっと厳しい罵声と一緒にアキラの部屋まで振動が伝わって来た。
こう言う時のアキラは敏感だ(ほう~始まったな)とニヤリと微笑んだ。
どうやらアキラが行く先は何か騒動が起きる。またまたアキラの大岡越前なみの裁きが今回も始まるのか。
持って生まれた巡り合わせと言うのかアキラの運命かアキラの人生に欠かせない揉め事騒動は、大好きな御馳走なのである。
その御馳走が? 今アキラの据膳をどうぞ、とばかり出されようとしていた。
いよいよ激しくなって更にアキラの部屋に音と振動が響き罵声が凄くなった。
アキラも折角のご馳走(騒動騒ぎ)だ。主役は出番のタイミングが重要だ。ここぞっと、ばかりアキラの登場と相成った。もう毎度馴染みのパターンである。アキラは隣の部屋をノックすると同時に、その襖を開けた。その部屋には五人が居た。みんな釣り仲間なのだろうか。
なんと喧嘩をしている二人のうち一人は刃物を持って殺気がだっていた。
他の三人はなんとか止めようとしているが、刃物を持っていて近づけない。
一方の喧嘩相手は、刃物まで持ち出しとは思わなかったのかオロオロと相手の出方を伺っている所だった。
その三人は部屋に大男が入ってきて少し驚いて『なんとかしてくれ』とばかりアキラを見る。その眼が刃物を持っている男の方へ視線を送った。
アキラはあの時の事が頭に過ぎった。それは銀行の警備員をしている時の事だった。
あの時アキラは少して動揺したが今回は違う。経験を積んだから?
何よりも経験は人を成長させる。それにその失敗しない為に空手道場に通って、護身術も取得した。刃物を持った相手対処する方法も習っていた。
だからと言って絶対的な自信を持って居る訳ではないが取り敢えず以前に比べれば余裕があった。アキラは声を張りあげて言った。
「オイオイ! 刃物を持つとは穏やかじゃないなぁ、それに旅館や他の客に迷惑なるじゃないの、外でやったらどうだ」
なんとアキラは止めろとは言わなかった。それとも止められたら困るのか?
「なっなんだ。オメィは勝手に人の部屋に入ってゴチャゴチャと」
その刃物を持った男は完全に理性を無くしているのか威勢よく吠えた。
「ほう、そりゃあ悪かったなぁ。でもよ、あっちこっち壊したら後で弁償が大変だぜ。それに営業妨害となれば百万はくだらないなぁ、いや待てよ、死人でも出れば、もう商売は出来ないから五千万いや億単位の弁償かもなぁ、いや刃物で相手を刺したとあっては傷害罪、軽くて一年、重症また死んだら三十年は務所暮らしかもな」
それを聞いた男はギョッとなった。務所暮らしとか弁償代が五千万とか億と聞いて、気になったらしい。
「部屋を壊したら高くつくぞ。よ~~し外でカタを付けてやる着いて来い」
アキラは喧嘩相手に威勢よく呼びかけた。渋々相手の男や他の仲間も外に出た。もはや主導権を握ったのは。この五人組と関係のないアキラだった。
玄関の入り口には旅館の主人やら板前、他の泊まり客七~八名が何事かと、その喧嘩した相手や仲間達、アキラを含めた六人を遠巻きに心配そうに見ていた。アキラは旅館の主人に言った。
「なぁに心配しないで下さい。すぐ仲直りさせますから」と囁いた。
釣り宿とあって玄関を出れば目の前が海だ。小さな釣り舟が並べられている。
ちょうど良くその隣には空地があった。アキラがまたまた言った。
だんだんとアキラのペースになって来た。もっとも楽しんでいるのはアキラだけだが。
「おい、この空地なら迷惑にならないなぁ、どうだ。此処で」
なにか力士が土俵に上がるのを楽しむかのようにアキラは案内した。
どうぞ、どうぞとばかりアキラは手を空地に向けてニコニコしている。
刃物を持って眼が血走った男が、横綱の土表入りでもするかのようにアキラの前を横切ろうとした。
その時だった。アキラはニコニコ顔から一転、野獣の目になるやいなや、刃物を持った男の手の甲を手刀で思いっきり下に叩きつけた。
その刃物が地面に落ちた次の瞬間、アキラは足で刃物を遠くに蹴り飛ばした。
「な! 何をしやがる」
と驚いた男は怒鳴った。
「なんだと! 喧嘩に刃物だぁ? どう言う神経をしているんだぁ~」
逆にアキラが怒鳴った。その男も体格がいい。見たところ身長百八十の体重九十キロ近い巨漢だ。普通なら相手は度肝を抜かれたかも知れないが、しかし上には上が居るものでアキラは百九十八センチ、百キロもある。その釣り仲間達が唖然として見ていた。
「あんたは釣りに来たんじゃないのか? それも仲間と。なのになんで刃物まで出さなきゃあならないのか、俺には分からんがねぇ」
刃物を失っても体力には自信があった男だが、目の前に現れた百九十八センチの大男。百キロを超えるゴリラの化身のような大男に一括されて男は怯んだ。
「繁さん……酒の上の事じゃないか、もういいだろうが」
他の三人の仲間が遠慮気味に、その繁さんなる男に声を掛けた。
酔いが冷めて来たのかアキラに水を刺された事も幸してか、やっと大人しくなった。喧嘩相手や仲間にペコリと頭を下げたのだった。しかし、そう簡単に収まったのじゃアキラが困るのだ。いや、それは分からないが次のアキラの行動は奇怪な動きをみせた。
なんとその繁さんなる男を、いきなりアキラは引っ叩いてしまった。
パシッと頬を張った。その乾いた音が響く。やっと収まったと思ったのにアキラ一体どうしたのだ?
「なっ何をするんだ!」
いきなり叩かれて繁さんなる男が怒鳴った。他の仲間や喧嘩相手の男も、アキラをポカンと口を開けて見守った。
「何をするんだ、だと! アンタは刃物を振り回した責任が残っているだろうが! 物の弾みで殺しましたでは遅いんだよ。たとえなぁ、冗談のつもりでも刃物を向けられた相手は必死だ。殺さなければ殺されると思えば相手も必死で余裕がないんだ。ハイ私が悪う御座いましたでチョンという訳に行かないんだよ。それと相手の気持ちはどうなるんだ。俺が収めたからきれいさっぱり忘れられるだろうか。このままじゃシコリが残ってしまうだろうが」
アキラはこう言う時の理屈が凄い。また言い分にも非はない。
頭に血が昇った連中は精神安定の注射を打たれたような気分になる。
しかしアキラの話は尚つづく、しつこく本当にしつこい。
傍から見ればおかしな光景だ。説教するのは二十代半ばの若者で、説教されているのは中年のおじさん達なのだから。
「万が一だ。ちょっとでも怪我でもさせようものならアンタ、刃物で相手を傷つければ傷害罪ヘタすれば殺人未遂事件だ。それだけじゃないアンタの仲間とはもう修復出来ない溝が出来るんだ。オマケに奥さんや子供、親族から信頼を失う。そうなったらアンタの人生は、お先真っ暗だぜ。だから俺が目を覚ましてやったんだ。分かるかぁアァ~~~」
と。まあ延々とアキラの説教が続く、なにせ言っている事が見事に当て嵌まっているから誰一人として不服を言い出す持つ者がいない。
繁さんなる男はアキラに、見事に自分の愚かさを指摘されて下を向いたまま腕を震わせて身体がワナワナの震えているではないか。突然その繁さんが喧嘩相手と釣仲間の前に土下座した。
「すっすまん。この人の言う通りだ。亀さん俺が悪かった許してくれ。決してアンタを刺しとかなんて気持ちがないんだ。つい勢いで刃物を出しなんて本当申し訳ない。皆も許してくれ」
そんな姿を見て、亀さんと言われた男が繁さんの前に座って言った。
「繁さん、もういいよ。顔を上げてくれ。俺だって悪いんだから」
それを見た他の釣り仲間が二人を労わってやった。その釣り仲間が誰となく言った。
「いやあ中途半端な仲裁だと後々にシコリが残って気まずいが兄さんが見事な仲裁を入れてくれたんだ。だから繁さんも亀さんも後腐れなく仲直り出来るんじゃないか、なぁみんな」
(おう~久々に見事なアキラの大岡裁きではないか)
それからと言うもの、いつものお決まりコースになるのは自然の法則?
その釣り宿の夜は飲めや歌えの大宴会と相成った。釣りと言えば朝が早いのが当たり前だ。なんと言っても今回の事件の功労者アキラをほって置く訳がない。
釣り人は釣りの心得が備わっていて酒を身体に残さないのが鉄則だ。翌朝になって昨日の釣り人にアキラは誘われた。お礼に釣りの楽しさを教えるという。なんとまぁ、アキラが釣り舟に乗る事になったのだ。
釣りなんてアキラは、このかた一度もやったことがない。
子供の頃、両親に連れられて縁日の金魚すくいぐらいのものだった。
釣り宿の主人が勿論この舟の船長だ。昨日の釣り仲間五人はアキラにお礼にと、釣りに借り出されるとは夢にも思わなかった。
お礼は有り難いのだが、アキラの嫌な予感が的中したのは沖に出てまもなくの事だった。それは経験した事のない恐ろしいものだった。
桃太郎ではないが舟はドンブラコ、ドンブラコと上に下に横へと揺れる。
アキラにして見ればもう天と地が逆さまになったような気分だ。まもななくアキラはオェ~~と吐き出した。アキラは釣りどころか、地獄の底に居るような気分だ。
苦しみながらアキラは思った。
お礼といいながら、あの繁さんは、やたらに釣りに誘ったが、あれはお礼の名の元に酔うのを知っていての仕返しではないかとアキラは思ったが証拠は何もない。
その復讐男? 繁さんがアキラの側に依って来た。
あぁ~なんと言うことか。みんなに逆恨みされて海に放り込まれていたら流石のアキラも一巻の終わりだ。もはやアキラの運命もこれまでか。そこまで考えたかは定かではないが繁さんが言った。
「いゃあ兄さん申し訳ない。俺達は釣りに馴れしているので誘ったがどうやら船酔いさせてしまったらしい。いゃあ~すまない本当は酔う波ではないんだがねぇ、この薬と一緒に飲んで見てくれよ。ひょっとしたら気分が良くなるかも知れないからさ」
そう言って、なにやら妙に濁った酒を飲ませてくれた。
それと黒い飴玉のような薬をくれた。毒??
アキラはまさかと思ったが人間そこまで悪くないと信じて飲んだ。
アキラも酒は強い方だがなんと飲んだ瞬間に頭から突き抜けるような強烈に強い酒だった。やっぱりアキラは嵌められたかと思ったが飴玉のような薬も飲んだ。
なんとなんとアキラは、今にでも死ぬのではないかと言うほど船酔していたが、またたくまに目が輝きだしたではないか
その舟の揺れは地獄のような苦しみだったのに、今は回転木馬に乗っているような気分だった。しっかり元気を取り戻したアキラは生まれて初めて体験する海釣りをする事になった。
繁さんはじめ皆が餌をつけてくれ何から何まで教えてくれた。
そして嬉しい体験をする事になった。其の初体験が早速キタ~~急に竿が重くなった。竿が海に引き込まれてそうだ慌ててアキラはリールを巻くなんと言っても初めてだ。この引きはなんだ? なんとも言えない手に伝わる。その引きは今までにない感動を覚えた。一緒に舟に乗った仲間達が手取り足取り教えてくれる。
そして記念すべき人生初めての釣り揚げた魚はクロダイだ。網に入れて舟に引き上げたクロダイはピンピンと勢い良く弾む。あの悪夢の船酔から一転して、大黒様にでもなったような気分だ。
アキラは貴重な体験をする事が出来た喜びで又ひとつ楽しみが増えた。
再び船宿に戻って来たアキラと釣り仲間達。早速アキラが釣った記念すべき第一号を魚拓にしてプレゼントされた。それから刺身にして宿の方で出してくれた。なんと言っても自分で釣った魚だ。不味い筈がない。とっ盛り上がった所で誰かが言った。
「そう言えば、兄さんの名前聞いてなかったなぁ、もっともこっちも釣りや、なんやかんやで自己紹介もしてないがな」
「おうそうそう俺は佐伯繁って言うんだ。昨夜は世話になったが元々は漁師でな、今は長男に任せて小さいけど魚屋もやっている。俺のとこの魚は新鮮で評判は最高だ。兄さんならいつでも分けてやるぜ」
「俺は前田総五郎で釣り暦三十年だ。宜しく」
「俺は亀田孝之アンタの仲裁で繁さんとも、わだかまりなくて助かったよ」
「俺は前田宏で惣五郎とはいとこだ。宜しく」
「俺は前田秀樹だが、同じ前田でも親戚ないが幼馴染です」
次々と自己紹介されてはアキラも挨拶しない訳に行かない。
「これは皆さん。ご丁寧に今日は思わぬ体験が出来てありがとう御座います。生まれは東京で山城旭です。今は訳があって仕事していませんが車での一人旅の途中です。こうして皆さんと出会えて又これからも、このような出会いと沢山の旅館を見て勉強中の旅です」
旅館の勉強と聞いて前田惣五郎はアキラに聞いた。
「ほう山城さんは、旅館の若旦那か何かで修行中と言う事ですか?」
「いや別にそんな大層な身分じゃ有りませんよ。ちょっと知り合いが熱海で旅館をしていて、今そこで時々手伝いをしています。将来旅館業が出来るならと思っての勉強中ですがね」
「それは、お若いのに大きな夢を持っていて羨ましいですなぁ」
「いやいや夢だけは持っていますが資金も知識も全く足りまん。ただ僕に色々と面倒見てくれる人の援護が受けられれば、の話ですが」
「それなら山城さん、旅館には新鮮な魚が絶対条件だ。あんたが新鮮な魚が欲しいと言ったら、いつでも送ってやるぜ。市場より安く新鮮な奴を」
「へえ~そりゃあ有り難いな。その時は是非ともお願いしますよ」
互いに儀礼的な会話だったが、これが後に現実となるのだった。アキラは援護と言ったが、確約が取れるかどうかも夢の中だ。でも頭に浮かぶのは西部警備の社長 相田剛志や松ノ木旅館の宮寛一、占い師の真田小次郎など普段深く交流している人達のことであった。
アキラの旅は無駄の連続のように思えたが、しかしその出会いの芽は着実にアキラの人柄に惚れ、近い将来に多大な力となって行くのだった。
了
執筆の狙い
長編小説(宝くじに当たった男) 富山編の一説を切り取り投稿しました。
この小説は長編で18万字ありここには長すぎて投稿出来ません。
身長198センチ体重100キロ前後、普段は温厚だが単細胞ゆえ一度怒ったらゴリラの様に暴れて手が付けられない性格。
山城旭26歳 失業中に宝くじを買い3億円を手にした男が珍道中の旅に出る。
交際していた彼女は現在銀行員だが日本有数の富豪とは知らずに交際。やがて旅館業を営むことになる。