作家でごはん!鍛練場
小次郎

三人称での習作

受付の女の人がレイの前に立った。
柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
レイは立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
受付の人が掌を返し左を差した。
レイは掌の先にある通路に視線をやった。人が二人分ぐらいは通れそうな幅だった。通路の右側の途中には紫色の天幕があった。
「どうぞ」
言われ、レイが左の通路を進む。天幕の前で止まり、見ると、何かの紋章が施されていた。天幕を両手を使って左右に開く。
部屋は薄暗く狭かった。レイのすぐ前には木製の椅子がある。そのすぐ前方には机があって、青を基調とした銀色の丸い模様が混じったテーブルクロスがかけられている。そして、その机の奥には、鮮やかな衣装に身を包んだ老婆が椅子に腰を下ろしていた。彼女はレイと目があった瞬間口を開いた。
「汝、聞きたい事を申してみよ」
まるで、地面が揺れるような声の響きで、レイは泡を食った。先程、レイは待合室でこの占い師とここにいた女性客との会話を聞いていた。荘厳な占い師の声を先に拾っていたが、改めて間近で聞くと、圧倒される。まるで、何かが乗り移りでもしなければ出せないと思える程の特別な声。しかし、レイは声質としてではないが、この老婆以上に圧を出す将棋棋士にもあった事がある。免疫が少しばかりあったのだ。心をすぐに鎮静化させて、微笑んで、
「よろしくお願いします」
と、穏やかな声を出してみせた。
「さて、座るのだ」
レイは言われた通り、座り、老婆の衣装や顔を見た。特に、表情を伺った。何も浮かんでいなかった。
「して、聞きたい事は?」
「クラスメートに片思いの娘がいます、その娘との恋愛を占ってほしくて」
「うむ」
老婆は自分の机上の手元に置かれてある不気味な顔が描かれたタロットカードを掴み、机の中央に置いた。皺が刻まれた両手で全てのタロットカードをレイから見て、時計回りに円を描くように混ぜていく。何度も。そして、老婆が全てのタロットカードを手で寄せて束にした。その束になったタロットカードはレイから見て左に置かれ、片手でスライドされる。慣れた手つきだなとレイは思った。
タロットカードは一枚一枚少しずつずれて重なりながら、横に並んでいた。
「ここから一枚カードを抜き取れ」
レイはタロットカードの上に手をかざし、左端から右端へと徐々に移動させた。そして、左端へと徐々に手を動かした。その動作を二度繰り返す。
レイはタロットカードを見ながら、意識をタロットカードに集中させる。その時、老婆の声が聞こえてきた。
「たまにいるのだが、汝もカードから何かを感じられるのか? そういう仕草をしていたが」
レイが老婆の表情を見る。瞠目(どうもく)しているようだった。
「いいえ。僕に特別な能力はありません。でも、ああする事で、正しいカードを引けそうな気がしたんです」
老婆は数秒程、瞑目(めいもく)し、瞼(まぶた)を開いた。
「なるほどな」
レイが再びカードに意識を集中させる。
どのカードを引くべきか?
そして。
レイは中央左寄りのカードを取って、自分に寄せた。
「裏返してみよ」
レイがカードを裏返すと、死神が描かれたカードが目に映った。
「これって」
あまりタロットの事を知らないレイだったが、タロットカードは正位置と逆位置で意味が変わる事は知っていた。死神のカードは逆さになっていない。死神の正位置。レイは不吉な予感しかしなかった。身体が冷たくなるのを感じる。心が落とし穴にでも落ちた気分になった。レイは上目遣いで、老婆の顔を見た。
「そんなに、深刻な表情はしなくてよい」
と、老婆は言葉を切って、数拍おいた。
彼女がほのかな優しい笑顔をレイに向ける。
「死神の正位置。変化。再生。終わりと新しい始まりを意味する。何かが終わり、何かが始まるのかもしない」
つまり、とレイは思った。
この恋は成就せず、新しい恋を見つけろという事か。
「彼女との関係が終わるんですか?」
いつもは流暢(りゅうちょう)に話すレイだったが、質問が訥々(とつとつ)とした言い方になってしまっていた。
「そうとも限らない。汝の心に変化が生まれ、次に進むのかもしれない。或いは……」
「変化、次に進む。或いは」
レイは、老婆の言葉を要約してみせ彼女に次の言葉を促した。
「未来は汝が創るもの」
レイが視線を老婆の顔にやると、楽しそうな笑顔が浮かんでいた。
その言葉と笑顔は、日差しのようにレイの心を照らした。先程まで、心が落とし穴にでも落ちていた気分だったが、光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来る。
「ありがとうございます」
「礼はすでにもらっている。受付の者がな」
レイは受付の人に、お金を払っていた事を思い出した。

三人称での習作

執筆の狙い

作者 小次郎
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三人称の練習、ご指導お願いします。また、作者が知らなそうな事を教えていただければありがたいです。

コメント

神楽堂
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>小次郎さん

読ませていただきました。
この文章、
>レイは
>レイが
のオンパレードになってしまっています^^;
他に登場人物がいないのであれば、わざわざ レイは と書く必要がなくなります。
最初に1回書いて、あとは主語の省略でよいとか。

で、読み進めてみると、
>老婆
も出てくるのですね。

とはいえ、レイは レイが はここまで頻発しなくても意味は通じると思います。
そこが、読んでいて気になったところです。

神楽堂
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グーグルで
小説 主語の省略
で検索してみると勉強になりますよ( ღ'ᴗ'ღ )

夜の雨
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「三人称での習作」読みました。

三人称の文体は特に違和感はなかったですが、手直しをしたほうがよいのではという文章はありました。

>受付の女の人がレイの前に立った。
>柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
>レイは立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
この冒頭ですが、レイが座っているところから始まっているし、あとの文章を読むと「待合室」にいたという設定になっているので、そこ(待合室)の描写から始めるとよいのでは。

それと三人称を意識しすぎているのか「レイ」という主人公の名前が何度も出てきますが、なくても意味は分かるとも思いました。

>皺が刻まれた両手で全てのタロットカードをレイから見て、時計回りに円を描くように混ぜていく。<
この場面の「タロットカード」の混ぜ方がわかりにくいですね。映像を描写するように書けばわかりやすいかも。


>レイは、老婆の言葉を要約してみせ彼女に次の言葉を促した。
>「未来は汝が創るもの」
>レイが視線を老婆の顔にやると、楽しそうな笑顔が浮かんでいた。

「彼女に」「楽しそうな」はいらないのでは。
レイは、老婆の言葉を要約してみせ次の言葉を促した。
「未来は汝が創るもの」
レイが視線を老婆の顔にやると、笑顔が浮かんでいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
レイはタロットカードを見ながら、意識をタロットカードに集中させる。その時、老婆の声が聞こえてきた。
「たまにいるのだが、汝もカードから何かを感じられるのか? そういう仕草をしていたが」
レイが老婆の表情を見る。瞠目(どうもく)しているようだった。
「いいえ。僕に特別な能力はありません。でも、ああする事で、正しいカードを引けそうな気がしたんです」
老婆は数秒程、瞑目(めいもく)し、瞼(まぶた)を開いた。
「なるほどな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この場面は面白いですね。
レイになにかの力が宿っているようで。
また、老婆がレイがただものではないのを察しているところが、輪にかけてよいです。

「死神が描かれたカード」の使い方(エピソード)もよいのでは。
御作の本筋はこの「死神が描かれたカード」に関するエピソードだと思いますが。

>「ありがとうございます」
>「礼はすでにもらっている。受付の者がな」
>レイは受付の人に、お金を払っていた事を思い出した。
このラストだと、「ありがとうございます」のあとに、財布からお金を出すエピソードが必要になりますが。
そうしないと老婆が「礼はすでにもらっている。受付の者がな」のセリフの必要がありません。

ちなみにオチをつけるのなら、「きょうは足元に注意な」と老婆がいうと面白いかなと。
「お金を拾ったら、警察に届けます」
「犬の糞だよ」そういって、老婆はにやりとした。

お疲れさまでした。

小次郎
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神楽堂さん。
お読みいただきありがとうございます。
確かに、レイはの主語多い。
主語の省略ぐぐってみました。
主語省略は技術的な問題ももちろんありますが、たぶん、三人称書き慣れていない。これが、一番の原因かもと思います。一人称の場合は主人公と同化するように書ける。
対して、三人称は同化が難しい。
今回の物語、主人公の傍にカメラを置いて主人公を映すように書きすぎたかもしれませんね。
でも、三人称でも同化出来るかもです。

例えば、導入部原文。

>受付の女の人がレイの前に立った。
柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
レイは立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
受付の人が掌を返し左を差した。
レイは掌の先にある通路に視線をやった。人が二人分ぐらいは通れそうな幅だった。通路の右側の途中には紫色の天幕があった。
「どうぞ」
言われ、レイが左の通路を進む。天幕の前で止まり、見ると、何かの紋章が施されていた。天幕を両手を使って左右に開く。

導入部に同化カメラもっと使った場合。

受付の女の人がレイの前に立った。
柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
受付の人が掌を返し左を差した。
レイは掌の先にある通路に視線をやった。人が二人分ぐらいは通れそうな幅だった。通路の右側の途中には紫色の天幕があった。
「どうぞ」
言われ、左の通路を進む。天幕の前で止まり、見ると、何かの紋章が施されていた。天幕を両手を使って左右に開く。

でも、三人称でここまで同化しても問題はないんでしょうか?

ご指導ご鞭撻していただければ、嬉しく思いますが。

小次郎
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夜の雨さん。
お読みいただきありがとうございます。

>受付の女の人がレイの前に立った。
>柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
>レイは立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
この冒頭ですが、レイが座っているところから始まっているし、あとの文章を読むと「待合室」にいたという設定になっているので、そこ(待合室)の描写から始めるとよいのでは。

実の所、この物語は未完成の物語の一部を切り取ってまして。ご指摘はごもっともだと思います。
このシーン、途中から始まり、途中で終わっていまして、中途半端な描写になっていますよね。
完成させるとしたら、もっと、書き込んだらよいですよね。
完成させることが出来ましたら、もっと、待合室の情景描写を挿入したいと思います。

>それと三人称を意識しすぎているのか「レイ」という主人公の名前が何度も出てきますが、なくても意味は分かるとも思いました。

意識しすぎました。もっと、主語を省けますよね。ここも、ごもっともなご指摘です。

>この場面の「タロットカード」の混ぜ方がわかりにくいですね。映像を描写するように書けばわかりやすいかも。

そうですね、もっと具体性が必要だと思います。

>レイが視線を老婆の顔にやると、楽しそうな笑顔が浮かんでいた。

「彼女に」「楽しそうな」はいらないのでは。

そうですね、原文のままだとノイズかもです。楽しそうな。

どうしても、楽しそうなを書くなら、工夫必要ありかもです。もしくは、言われているように、楽しそうな削除もよいかもしれません。

この場面は面白いですね。
レイになにかの力が宿っているようで。
また、老婆がレイがただものではないのを察しているところが、輪にかけてよいです。

実はレイには力がありません。僕自身が占いでこの仕草をしていたら、カードから何か感じられるんですかと言われ、体験を書いただけでして。特に深い意味なかったんですが、そのように意味をとられる効果があったのですね、文章と情報で。

「死神が描かれたカード」の使い方(エピソード)もよいのでは。
御作の本筋はこの「死神が描かれたカード」に関するエピソードだと思いますが。

死神は出てきませんが、神様が出てくる物語にしようと思っています。

>「ありがとうございます」
>「礼はすでにもらっている。受付の者がな」
>レイは受付の人に、お金を払っていた事を思い出した。
このラストだと、「ありがとうございます」のあとに、財布からお金を出すエピソードが必要になりますが。
そうしないと老婆が「礼はすでにもらっている。受付の者がな」のセリフの必要がありません。

ここは、台詞情報が不足していましたね。

「ありがとうございます」
「感謝の言葉はいらない。礼はすでにもらっている。受付の者がな」

神楽堂
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>小次郎さん

ご返信ありがとうございます。
導入部の書き直しを拝見しました。
主語を適度に省略していて、読みやすくなったと思います。

ところで、三人称で書くのですから、一人称では書けないような表現をもっと取り入れてみてはいかがでしょうか。

>柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。

三人称一元視点なので、会釈を「される」と書いて、問題はありませんし、意味はちゃんと通じます。
ただ、私の感覚としては、どこかすっきりしないですね。

(推敲例)
受付に座っていたのは端正な顔立ちの女性。
彼女はレイに気がつくと立ち上がり、会釈した。
彼女が指し示す先には、人が二人横に並んで通れそうな幅の通路がある。
レイは通路の右側にある紫色の天幕が気になった。
「どうぞ、こちらです」
案内されて通路を進み、その天幕をまじまじと見つめる。
そこには何かの紋章が施されていた。
意を決したレイは天幕を左右に開き、部屋の中へと入った。

神楽堂
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あ、すみません^^;
端正な顔立ちはレイの方で
彼の方が座っていたのですね
間違えました。

小次郎
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神楽堂さん。
再訪問していただきありがとうございます。
言われてみてぎりぎりわかるのが、
>三人称一元視点なので、会釈を「される」と書いて、問題はありませんし、意味はちゃんと通じます。
ただ、私の感覚としては、どこかすっきりしないですね。

つまり、されるだと主観性が強い言葉ということですよね。

難しい💦

いえ、より三人称色を出すのなら、確かにとは思います。

ただ、感覚的にはここ駄目って捉えるのが難しいです💦

僕の感覚では弾かないんですが、あくまでも僕の感覚ですし。

三人称に自信あるわけではないですし。

あと、神楽堂さん。

(推敲例)
受付に座っていたのは端正な顔立ちの女性。
彼女はレイに気がつくと立ち上がり、会釈した。
彼女が指し示す先には、人が二人横に並んで通れそうな幅の通路がある。
レイは通路の右側にある紫色の天幕が気になった。
「どうぞ、こちらです」
案内されて通路を進み、その天幕をまじまじと見つめる。
そこには何かの紋章が施されていた。
意を決したレイは天幕を左右に開き、部屋の中へと入った。

会釈したの後にも、例文書かれているという事は、その後の僕が主語省略した文章も一人称に近いと思われている様子。

僕が三人称意識して書くと。

受付の女の人がレイの前に立った。
柔和な笑顔を浮かべて、会釈をされた。
立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す。
受付の人が掌を返し左を差した。
レイは掌の先にある通路に視線をやった。人が二人分ぐらいは通れそうな幅だった。通路の右側の途中にはさっき女性客が出てきた紫色の天幕が映る。
「どうぞ」
案内された左の通路をレイは進んでいく。天幕の前で止まった。よく見ると、何かの紋章が施されていた。レイは気になったが、このまま立ち止まっていても仕方ないと思い、天幕を両手を使って優しく左右に開いた。

僕が三人称意識して書くと、こんな感じ。変わってないかもしれませんが。

小次郎
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いや、微妙に変えます。

受付の女の人がレイの前に立った。
彼女は柔和な笑顔を浮かべて、会釈をした。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

どう文章練っても下手だなって、自分でも思います。
因みに、この物語最初に投稿するのに練った時間、数時間。
才能ないなって思います。

神楽堂
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>小次郎さん

ご返信ありがとうございます。
小次郎の文章について、三人称としておかしいとはあまり思っていません。
気になるのは先述の通り、主語が多すぎることや、説明主体のため単調になりがちな文体の方です。

小次郎さんの文章が下手だとは思いません。
ただ、もっと洗練されたものにする余地はあるとは思いますが、
それは誰の文章であっても多かれ少なかれ、あることだと思います。

書き直した文章、拝見しました。
以前はただの場面説明のみだけだったのに対し、
書き直し後の文章では、レイの心情描写が加わっていて、より生き生きとした文体になっているように思いました。

小次郎
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神楽堂さん。
ありがとうございます。
もっと、練ってみますね。

青井水脈
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読ませていただきました。
習作とのことですが。ストーリーは、レイが占い師に、クラスメートの女子との片思いの行方はどうなるか尋ねに行ったという。なんてことのない一日(休日、または放課後、服装なども設定してみるといいかもしれません。片思いの相手も、どんなタイプなのか、占いの途中で思い浮かべるとか)ですが、タロット占いの結果に、占い師にも少し背中を押されるという終わり方で。情報をもう少し増やしてみたら、掌編として有りかと。

とりあえず、三人称小説の文体についてではなく、言葉の表現で気になったことを。

>「そうとも限らない。汝の心に変化が生まれ、次に進むのかもしれない。或いは……」 「変化、次に進む。或いは」 レイは、老婆の言葉を要約してみせ彼女に次の言葉を促した。

要約というと、もっと長文の要点を2、3行にまとめるときに要約というはずで、こちらでは違和感がありました。
>老婆の言葉を繰り返してみせ、がいいかと。

>心をすぐに鎮静化させて、微笑んで、

>心の動揺を鎮めて

堅いイメージの言い回しより、作中にもある『日差しのように』みたいな、こういう日常的な言い回しの方が、作品に合ってると思いました。
今年も頑張ってください。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

青井水脈さん。
お読みいただきありがとうございます。

>習作とのことですが。ストーリーは、レイが占い師に、クラスメートの女子との片思いの行方はどうなるか尋ねに行ったという。なんてことのない一日(休日、または放課後、服装なども設定してみるといいかもしれません。片思いの相手も、どんなタイプなのか、占いの途中で思い浮かべるとか)ですが、タロット占いの結果に、占い師にも少し背中を押されるという終わり方で。情報をもう少し増やしてみたら、掌編として有りかと。

確かに、そうですね。情報量が少ない。
この物語ですが、途中から始まり途中までのものを載せました。まだ、プロットすらも未完成なものをです。
完成したものは、もっと情報量増やす予定です。

要約というと、もっと長文の要点を2、3行にまとめるときに要約というはずで、こちらでは違和感がありました。
>老婆の言葉を繰り返してみせ、がいいかと。

老婆の言葉を一部繰り返してみせ、

にさせていただこうかと。繰り返しって書いてしまうと、老婆のあの言葉全てにかかりそうですし。

>心をすぐに鎮静化させて、微笑んで、

ここですが、鎮静化は強い言葉でしたね。

使っても、鎮静でしょうね。

>堅いイメージの言い回しより、作中にもある『日差しのように』みたいな、こういう日常的な言い回しの方が、作品に合ってると思いました。

これ、全部を書き上げたら柔らかい言葉が合っているか、硬い言葉があっているか、僕にもまだわかっていなくて。

それにしても思ったのですが、僕の言葉の理解度低いなとご指摘受けて思いました。こうして、言葉もご指摘受けるのは嬉しいです。理解度が上がっていきますし。

今年も頑張っていこうかと思います。

お互い頑張り、今年も進んでいければいいですね。

飼い猫ちゃりりん
dw49-106-174-216.m-zone.jp

小次郎様
最初の一文から状況がよく分かりません。
受付なら受付台がある。普通は客人が受付嬢の前に立つのであり、受付嬢から客人に近づくことはない。だから「受付の女がレイの前に立った」という描写に違和感を感じる。(大人の小説なら「女の人」じゃなくて「女」でいい)
それとも、受付嬢が受付カウンターからわざわざ出て来てレイの前に立ち、会釈をしたのでしょうか?
レイが重要な客人であればこんな無作法な真似はしない。
普通は受付嬢は立ち上がって会釈をし、「お待ちしておりました」と笑顔で言葉を添える。すると別の人がすぐに来て、「ようこそレイ様。さあこちらへどうぞ。占い師の〇〇がレイ様をお待ちしております。」と言って案内をする。

所詮小説ではないから仕方ないのですが、全体的に状況がよく分かりません。
三人称の強みは描写がより正確に出来ること。一人称だと、あくまで主人公のバイアスを通過しての表現となるため緻密な描写には不向き。
三人称の強みを存分に活かせばよいと思います。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

飼い猫ちゃりりんさん。
お読みいただきありがとうございます。

>(大人の小説なら「女の人」じゃなくて「女」でいい)

たぶん、導入部だけをお読みいただいたのですね。学生の話しでして。
でも、大人の話しだったとしてもどうでしょう。この辺の言葉づかいは難しい💦
僕は結構な年をとっていますが、普段から女の人って言いますし。使う言葉って主人公や作者の性格?
使う言葉って着る服に似ていると思うのです。
たとえば、小説では、怪訝って言葉がよく出ます。僕はあまりこの言葉は好きじゃなくて。簡単な、不思議という言葉にしたり。僕が書く物語では難しい言葉使うこともありますけど、怪訝は、なんだか使いたくないとか。好みの部分もあるかも、言葉は。
あっ、話しは言葉が女とか男のことですよね。使ってしまうと、乱暴なイメージに寄るような気がいたします。
だから、丁寧な、女の人や、男の人って言葉が好みです。

>受付なら受付台がある。普通は客人が受付嬢の前に立つのであり、受付嬢から客人に近づくことはない。だから「受付の女がレイの前に立った」という描写に違和感を感じる。(大人の小説なら「女の人」じゃなくて「女」でいい)
それとも、受付嬢が受付カウンターからわざわざ出て来てレイの前に立ち、会釈をしたのでしょうか?

はい。受付台から出てきたという設定です。ここは詳しく書いた方がよかったですね。状況書いていませんでした。設定では、受付をすませて、待合室に主人公います。主人公が受付するシーンから始めた方がよかったです。

>「ようこそレイ様。さあこちらへどうぞ。占い師の〇〇がレイ様をお待ちしております。」と言って案内をする。

そうですね、言葉遣いもっと丁寧な方がよいですね。原文だと、どうぞ、だけですし。

>所詮小説ではないから仕方ないのですが、全体的に状況がよく分かりません。

そうですね、詳しさ必要です。改善したいです。

>三人称の強みを存分に活かせばよいと思います。

生かしたいんですが、難しくて。

また、飼い猫ちゃりりんさんの作品も読ませてくださいね。

飼い猫ちゃりりん
dw49-106-174-216.m-zone.jp

小次郎様へ追伸。(面倒をかけたくないので返信は結構です。)
「女の人」と「女」の選択問題。
飼い猫も日常会話で「女」と言うことはありません。乱暴ですから。
ただ三人称の語り部は誰? という問題があるのです。
飼い猫の持論では、三人称の語り部は作者ではない。三人称の語り部は、その小説世界に没入する一人のキャラです。だから飼い猫は三人称で書くときも語り部のキャラを意識します。
性別はもちろん、どんな感性や思想を持った語り部なのか。熱い男? それと冷徹な現実主義者? 語り部のキャラにより言い回しが変わります。
レイが学生かどうかは関係ない。レイが語り部じゃないから。その後の展開から見ると「女の人」にする理由がないように感じましたが、そこは好みの問題だから、答えはないですね。

小次郎
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飼い猫ちゃりりんさん。
返信は不要ということですが、思ったことを書きますね。
一応、レイが語り部というつもりで書いていますが、三人称難しい💦
ここは、こちらの技量不足ですね。レイが語り部だと思われなかったことが、技量不足。
三人称のこともっと調べてみますね。
ありがとうございます。

小次郎
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今、ぱっと調べてみたら、三人称は登場人物を語り手にしてはいけないようなこと書いていますね。

飼い猫ちゃりりん
115-37-194-57.area8a.commufa.jp

飼い猫もそう思いますよ。登場人物を語り部にするなら、それはもう一人称でしょ。
この習作も、レイを語り部と思った人は誰もいないと思います。
レイが語り部であるなら、最初から「自分の前に受付の女性が立った」みたいな書き方になると思います。それは既に一人称。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

僕の理解度が低いんですが、
三人称一元視点って、三人称でありながら主人公の言語感覚に寄り添ってかくもの??? 
かなって思っていたんです。
文としては、三人称だけど、それは文としてであって。
言語感覚は主人公そのもので書くものって思っておりました。
主人公(たとえば、レイ)がテレビのリモコンのことを、チャンネルというタイプだったら。
つまり。
レイは机の上のチャンネルを掴み、テレビの電源ボタンを押した。
って、書くと思っていました。
>レイは机の上のチャンネルを掴み、テレビの電源ボタンを押した。

これは、三人称でありながら、チャンネルというレイの言語感覚が反映されている。

たまに、三人称一元視点って主人公と同化しますし。

レイは左を見る。
視界に、噴水がある公園が映った。←この文はレイが視ているものと同化していて、一人称と同じといっても過言ではない。
難しいです💦
いろいろと💦

この言語感覚を語り部という意味で使っていました。
こんがらがってきました💦

僕は読書、三人称が底抜けに少なくて。
もっと、三人称読書しないとって思いました。

飼い猫ちゃりりん
dw49-106-192-107.m-zone.jp

語り部が主人公と同じような言語感覚でなくてはならない理由はありません。レイが学生だから、語り部も学生のような言葉遣いをしなければならないわけじゃありません。以上は一般論です。検索して確認して下さい。
以下は飼い猫の持論です。
語り部は作者ではない。
また物語に登場する人物でもない。
あくまで物語を語る者だが、彼もまた小説世界側の人物。だから彼の語り口は物語の時代背景やその世界にあったものでなければならない。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

飼い猫ちゃりりんさん。
ありがとうございます。

えんがわ
M014008022192.v4.enabler.ne.jp

雰囲気ありますね。
文章作法はわからないのですが。

ただ、この作品の結末を見てみたいですー。
「占いが当たる気がするなー」って説得力のある描写でしたよ。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

えんがわさん。
お読みいただきありがとうございます。
雰囲気ありましたか。
よかったです。
正直僕はこの物語最後まで、書けるかなって疑問です。
イメージがあまりわかなくて。
リアルである人に、このワンシーン読んでもらったら、主人公の悩みはもっとレアでしょう?
と、言われました。
ワンシーンだけでは、いろいろそこは、わからいのでは?
と、その方に伝えました。
占いは、当たるように書くつもりですね。
ラストまで、書きあげたいですよ。

風呂糸
p3b928cc4.tubecm00.ap.so-net.ne.jp

読ませていただきました。

三人称の練習ということですが、文章の書き方が一人称になっていますね。
というのも「レイ」を「僕」に差し替えれば、一人称として読むことができるからです(「レイは立ち上がり、端正な笑顔を浮かべ会釈を返す」のところは三人称なので、「僕」に差し替えても一人称にはなりませんが)。いわゆる「なんちゃって三人称」で、普段一人称で書いている人が、三人称に挑戦するとやりがちです(私も三人称を書き慣れていない頃は「なんちゃって三人称ですね」とよく指摘されました^^;)。

まず一人称は主人公の目がカメラになっているので、主人公の目に映ったもの(見ているもの)や知っていることしか描けません。地の文も主人公が語り手なので、主人公の主観が反映されます。ここまではご存じだと思います。

一方、三人称一視点(一元視点)は主人公の外側にカメラがあります。主人公を外側からカメラで撮っている感じですね。だから主人公を正面から撮れば、前から見た主人公の姿を映せます(描けます)。後方から撮れば主人公の後姿を映せます(描けます)。顔を至近距離から撮ればアップの表情を映せますし、高い位置から俯瞰して撮れば主人公だけでなく、周りの景色も一緒に映す(描く)ことができます(もちろん一人称のように主人公が見ているものも描けます)。
どんなに遠くにカメラがあっても、カメラの画角に中に主人公が入っていることを意識して描けばいいわけです。

例えばレイが学校のグラウンドに立っているとします。そしてカメラは高さ500メートルの位置にあります。もちろんレイの姿は遠すぎて見えません。
500メートル上空からだと、レイの住む街並みが見えると思います。田舎なら山や海、田園風景が広がっているかもしれません。街中なら駅や線路に道路、ビル街や商業施設、住宅地が見えることでしょう。カメラは徐々に下降し、住宅地と商業施設の間にある学校が映ります。その学校に向かってどんどんカメラが近づいていくと、やがて校舎や体育館、それにグラウンドの中の黒い点が映ります。さらに黒い点に近づいて、レイの姿が映ります。
一人称だとレイの目が届く範囲しか描けませんが、三人称ならこんな描き方もできるわけです。
今回はレイの目が届く範囲しか描かれていなかったので、次は三人称ならではの書き方に挑戦するといいかもしれませんね。

>柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる。
ここは私も違和感を覚えました。というのも「浮かべられ(る)」「(会釈を)される」は敬語だからです。敬語は目上の人や自分より立場が上の人に対して使います。
でもレイと受付嬢は客と従業員なので立場は同等です。一般的に同等の相手には敬語を使わないので、違和感を覚えるんですね。
三人称で主人公を映しているのは第三者(または作者)のカメラマンです。だから地の文も客観的(第三者が見たままを書く感じ)な書き方をします(心情描写は主観が入る場合もあるかもです)。
一人称は前述したように主人公の主観が反映されます。そのため「柔和な笑顔を浮かべられ会釈をされる」と敬語表現をされると、実はレイは受付嬢と知り合いで、彼女のことを尊敬しているんだろうか、と読者を誤読させるかもしれません。
作者の意図を読者に正確に伝える言葉選びを意識するといいんじゃないでしょうか。

いろいろ書きましたが、上から目線に感じられたらごめんなさい。
少しでも参考になれば幸いに思います。

小次郎
58-189-216-78f1.hyg1.eonet.ne.jp

風呂糸さん。
お読みいただきありがとうございます。

>主人公を正面から撮れば、前から見た主人公の姿を映せます(描けます)。後方から撮れば主人公の後姿を映せます(描けます)。顔を至近距離から撮ればアップの表情を映せますし、

一人称で書く感覚が染みついていてなかなか難しいですが、挑戦したいです。

>周りの景色も一緒に映す(描く)ことができます

レイの右には、女性客が座っている。

とかですよね。

>500メートル上空からだと、

これも出来るんですね。上空視点。これが、一番書くの難しそうです。

>ここは私も違和感を覚えました。というのも「浮かべられ(る)」「(会釈を)される」は敬語だからです。敬語は目上の人や自分より立場が上の人に対して使います。

ずっと、受動態と思って使っておりました。ここでの、受動態と敬語の違いがよくわからなくて💦

もちろん、柔和な笑顔を浮かべて、会釈された。

に変えますが、理解が出来ないです。教えていただければと、思います。受動態と敬語の違いを。

小次郎
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考えてみたんですが、上空500メートルの鳥瞰視点はさすがに、三人称一元視点ではなくて、三人称神視点になるのでは?

三人称一元視点の特徴って、キャラクターの意識している範囲内に限定されそうですが? たぶん。

>校舎の前にいるレイは、校舎の後ろにいる彼女に気づいていなかった。←校舎の後ろにいる彼女を意識出来ない。

あと。

後ろからのカメラ。これも書き方によって変わるかも?

>レイの後ろ髪は青色で、風に揺れている。

これも、三人称神視点のような気がどうしてもいたします。

どうしても、後ろを書くとしたら。

>レイは青く染めた自分の後ろ髪を失敗したと思っている。

とかかな? これは、カメラというより思考ですけど。

三人称一元視点では、基本的に、そのキャラクターの主観に基づいた情報のみではないでしょうか。

三人称神視点では外側からの客観的な事実を書け、三人称一元視点ではキャラクターの主観的な情報のみを伝えるではないでしょうか?

小次郎
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思考や心理みたいなのでは。

任天堂スイッチのゲームに夢中になっていたレイは、好雄の暗い声を見逃していた。
「お前は女にもてるよ」
「ありがとう」
言葉しか伝わってないレイは、明るい声で返した。

これだと、三人称一単元視点かな?

どうでしょうか。レイというキャラクターの、主観的な情報のみ伝えていますし。

小次郎
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AIによると。
三人称客観視点の表現例としては、「山田は〇〇を見て、怒った」「伊藤の手の中には、△△が残っていた」などがあります。
視点や人称は、物語の読み味やストーリー構成に大きく影響するため、設定やプロットとともに書き始めるにあたっては非常に重要な要素となります。
小説の視点には、三人称客観視点のほかにも、次のようなものがあります。
主観視点:語り部が物語の主人公(または登場人物)であり、作家がこの登場人物の視点で話を書く視点
三人称一元視点:三人称客観視点と主観視点の中間のような視点で、主人公の顔の側や、頭の後ろ、頭上といった、主人公寄りの位置で物語の進行を見る視点
三人称神の視点:物語を俯瞰的や客観的な位置、各場面の上空や外から物語を見ます

青井水脈
softbank114049162165.bbtec.net

失礼して、『シナリオ・センター』の三人称一視点のすすめについてのコラムのリンクを貼らせていただきます。他にも、面白いコラムが載ってます。

https://www.scenario.co.jp/online/23007/

あとは、何はなくとも読書あるのみと思いますが。青空文庫で、江戸川乱歩とか相当な作品数ありますし、夏目漱石「こころ」が有名ですが、見てみると一人称、「私は〜」でした。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

青井水脈さん。
再訪問していただきありがとうございます。
じっくり、読みますね。

風呂糸
p3b928cc4.tubecm00.ap.so-net.ne.jp

再訪です。

>理解が出来ないです。教えていただければと、思います。受動態と敬語の違いを。
https://keigo-wo-tsukaou.jimdofree.com/2020/12/04/%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B-%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%8F%97%E8%BA%AB%E5%BD%A2%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B-%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%A8%E3%82%82%E6%95%AC%E8%AA%9E%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B/
↑ これによると受動態は受け身であり敬語でもあるそうです。

そのうえで私がなぜ敬語だと思ったのか、ですが、
>柔和な笑顔を浮かべられ会釈される。
ここを他の文章と同じように常体で書くと「柔和な笑顔を浮かべて会釈する」になります。
そして「浮かべて」の敬語は「浮かべられ」、「する」の敬語は「される」なので、単純に敬語で書いているように感じたんですね。
ただ読者は「受付の女の人がレイの前に立つ」前の状況を知らないので、なぜレイが受け身になっているのかわかりません。そのまま読むと受け身になる必要性を感じないので、なおさら敬語だと思ったわけです。またこの後の展開を読むと、能動態で書いても支障はなさそうです。
もし能動態で書くならこんな感じでしょうか。

レイが待合室の椅子に掛けて順番を待っていると、受付の女性が近づいてきた。
彼女はレイの前に立つと、柔和な笑みを浮かべて会釈をした。レイも立ち上がり端正な笑顔で会釈を返す。

レイが待合室の椅子に座っている情報がなかったので書き足しました。また「笑顔」「笑顔」と同じ言葉が続くと単調になるので、彼女の方は「笑み」にしました。
要は読者に情景が伝われば、受動態でも能動態でもいいんじゃないかと。

>考えてみたんですが、上空500メートルの鳥瞰視点はさすがに、三人称一元視点ではなくて、三人称神視点になるのでは?

上空500メートルはオーバーだったかもしれませんね。ただ一人称小説でも、主人公が高層ビルの展望階から街を見下ろして描写すれば俯瞰描写になるので、別に俯瞰描写だから神視点ということはないと思います。

>三人称一元視点では、基本的に、そのキャラクターの主観に基づいた情報のみではないでしょうか。
>三人称神視点では外側からの客観的な事実を書け、三人称一元視点ではキャラクターの主観的な情報のみを伝えるではないでしょうか?

それだと一人称と変わりません。キャラクターの主観だけでなく、客観にも基づいて書けるのが三人称一元視点の利点だと思います。

>三人称一元視点:三人称客観視点と主観視点の中間のような視点で、主人公の顔の側や、頭の後ろ、頭上といった、主人公寄りの位置で物語の進行を見る視点
まさにこれですね^^

>三人称神の視点:物語を俯瞰的や客観的な位置、各場面の上空や外から物語を見ます
この場合の俯瞰は、複数の登場人物を俯瞰して見ているように書かれている、という意味だと思います。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18376_12100.html
↑ こちらは昔話の「桃太郎」です。
昔話は神視点に近い書き方になっているように思います。小説というよりも会話文の多いプロットのようで、全体的に描写があっさりしています。特に心情描写はほとんどありません。風景描写は他の描写と比べると丁寧ですが、視覚描写に偏っているような。
まさに「各場面の上空や外から物語を」客観的に見て書いている感じです。

私も小説は勉強中の身なので、小次郎さんの質問に正しく答えられているかは分かりません(分からないことは調べて書いたので、間違ってはいないと思うんですが^^;)。実は受動態の中に敬語も含まれる、というのは、今回初めて知りました。

それでは。少しでも参考になれば幸いに思います。
頑張ってくださいね。私も頑張ります^^

ヘツポツ斎
133-149-194-131.east.xps.vectant.ne.jp

俯瞰と神視点は、微妙に違いますね。
俯瞰は「見えているものしか書かない」、
このため心理描写はすべて行動のみになります。

対して神視点は、人物の内面、
過去や未来、人物が知りようもない裏事情など、
何でも取り扱えてしまえます。

表現がかなり難しいけれど
其の分意識して取り込めると
格段に表現の幅が広がるのが俯瞰視点、
何でも自由にかけるけど、
その分情報が多すぎになり、
小説ではよほどうまく取り扱わないと
読者を混乱させてしまうのが、神視点。

こんな感じだと思います。

ヘツポツ斎
133-149-194-131.east.xps.vectant.ne.jp

自分の整理のため、人称まわりについて
少し書き出してみました。
小説における人称問題は、
「語り手がどこまで知っているか」
に尽きるのかな、と感じます。

一人称
語り手イコール主人公。
主人公が知らない、
感じられないことは書けない。

二人称
変形一人称。
「あなた」については推測以外できない。
読心能力があると設定すれば話が変わる。


三人称→範囲をある程度変えられる。

三人称①主観三人称(三人称一元視点)
知っている範囲はほぼ一人称と同じ。
ただし、身の回りを少し書きやすくなるため
伝えられる範囲が若干広い。
(主人公の後ろに誰かが現れた、
 的な内容は一人称では書けない)

三人称②相互型三人称
主人公の他、「特定の一人だけ」内面を書ける。
二人の関係性を描きたいときに活躍。

三人称③群像
様々な人の内面も書ける。
ただし小説ではよほどかき分けがうまくないと
読者を混乱させるだけ。

三人称④俯瞰
「カメラで映すだけ」。
広い範囲こそ取り扱えるが、
内面は一切描けない。

三人称⑤神の視点
すべての人物、出来事、時系列、
すべてを一切の区切り無しで語る。
なんでも知っている。
ただし、だからといって
何でも語ってしまうと、読者が混乱する。


こんな感じでしょうか。

なお、三人称で書かれた物語の語り手に、
受け身言葉(〜された、等)は、
一切発生しません。
語り手は語るだけで、物語そのものには
何も関わらないからです。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

風呂糸さん。
再訪問していただきありがとうございます。

>レイが待合室の椅子に座っている情報がなかったので書き足しました。また「笑顔」「笑顔」と同じ言葉が続くと単調になるので、彼女の方は「笑み」にしました。

笑みに、変えますね。確かに、その方がよさそうです。

>要は読者に情景が伝われば、受動態でも能動態でもいいんじゃないかと。

他の人と意見違いますが、考えてみます。

>私も小説は勉強中の身なので、小次郎さんの質問に正しく答えられているかは分かりません(分からないことは調べて書いたので、間違ってはいないと思うんですが^^;)。実は受動態の中に敬語も含まれる、というのは、今回初めて知りました。

URLにアクセスさせていただきました。調べていただいたいこと、とても嬉しく思います。

>頑張ってくださいね。私も頑張ります^^

ありがとうございます。もちろん、頑張りたいですね、小説に関しては。

話し変わりますが、ずっと前、頑張るってなんだろうと思い、少し漠然とした印象を物語にしましたよ。仕事等に関しては、上の人は、労働力をより搾取しようと考えるわけですが、仕事で、上の人が頑張れって言う時って、都合の良い人を作りたいのかもしれませんね。いろんな事を無理してまで頑張る必要はないかもです。世間は、頑張らないといけないという風潮ですが、無理したりする必要はないかもです。僕も頑張るって言葉をよく使いますが、いろいろ思う事があります。
次も、三人称一元視点の小説を載せるつもりです。上手く書けていたらいいんですが。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

ヘツポツ斎さん。
来ていただきありがとうございます。

>なお、三人称で書かれた物語の語り手に、
受け身言葉(〜された、等)は、
一切発生しません。
語り手は語るだけで、物語そのものには
何も関わらないからです

ここは気になりますね。

>レイがスクランブル交差点を歩いていると、ナイフを持った男が突進してきた。そのまま、刺された。衣服が鮮血に染まる。

書けそうな気がいたしますが?

ヘツポツ斎
133-149-194-131.east.xps.vectant.ne.jp

小次郎様

仰るとおり、三人称一元視点のうち、特に主観側に寄る作品であれば用いることができますね。ありえないは言い過ぎたでした。失礼しました。

とはいえ、ご提示いただけた内容での運用は読者に混乱をきたす恐れがあると感じました。

「ナイフを持った男が突進してきた」
「刺された」

の2箇所がほぼ主観です。ともなればここにレイが「そのまま」、つまりなんのリアクションもなしに刺されるはずがありません。(気付くのに遅れた、も立派なリアクションです)

こうした距離感の揺れは、小説の場合往々にしてわかりづらさを招くと感じます。無論これは個人の感覚ですので、参考までに。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

ヘツポツ斎さん。
再訪問ありがとうございます。
確かに提示させていらだいた内容は、雑がありましたね。
もっと練った方がよかったです。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

失礼します。

三人称の練習とのことなので、面白さの評価は省略します。

問題点としましては、
・5W1Hの情報の提示が的確に行われていない。
〇主人公「レイ」は途中まで女性であると思っていました。
〇受け付けはホテルのような風景を想像したので、女の人が歩いてくることに違和感を覚えました。
〇>>どのカードを引くべきか?→主人公の努力によって当たりのカードを引くことができれば、現実が変更される可能性があることが、この小説のストーリーの骨格であるかのように感じられました。

・三人称では、語り手のカメラの被写体と主人公の見たものは必ずしも一致しない。
〇>>何かの紋章が施されていた→語り手の思考回路であれば、何かとはならす、○○の紋章と断言できるので、基本この小説は三人称一元視点として進められていますが、それならば部屋に入ったときまず主人公の目に入るのは「老婆」であるはずです。なぜなら鮮やかな衣装に無を包んでいる」から。
つまり、部屋の風景描写を事細かく書く場合は、視点者(主人公)の視線と切り離した描写にするか、主人公の視線を細かく区切り、タイムラグを付けて描写する必要があると思います。場合によっては、老婆が後から部屋に入ってきたまたは、椅子で後ろを向いてた等の演出が必要です。
なぜこのような工夫が必要であるかは、主人公の(不安な)今の心情を表現するためです。
※主人公の心情を表現するために、風景・天候・時刻等の場面を考える必要がある。
※逆もまた真なり。主人公が時計を見ることによって、焦っているOR話が長くて退屈だという心理を描くことも可能

・語り手の感覚や知識は主人公のそれとは別物であり、混同するとご都合主義的なストーリーになる。
〇>>まるで、地面が揺れるような声の響きで、レイは泡を食った。→比喩表現は作者の感性の見せ所なので、基本主人公の言葉(心理描写)ではない。(してはいけない)しかし、「泡を食った」を一文に入れたため、そこらへんが曖昧になっている。
主人公は動揺しなかったのであれば、以降の言い訳じみた説明は不要になり分かりやすい。しかし、そもそも論として、この主人公はどんな性格で、なぜ占いに頼ったのかという背景が不明確で、主人公に感情移入できないと感じます。
※老婆を前に見ている&免疫がある→「泡を食った」というのはスマートではない。だからたくさんの説明が必要になる。「泡を食った」臆病な主人公の方が、ストーリー展開としては一貫性があるように思いますが。
〇>>先程まで、心が落とし穴にでも落ちていた気分だったが、光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来る。
主人公の心理描写であるのなら、「光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来る。」というのは、それで良いとは思いますが、語り手の「客観」の世間一般論であるのなら、美化しすぎのように思います。

小説の登場人物の描き方は、夜空を黒く塗って月や星を表現するようなものと耳にされたことがあるのではと思います。
風景描写ばかりの小説の書き出しは敬遠されると思いますが、必要最低限の情報(5W1H)は前倒しで提示すべきだと思います。それには、プロットを含めたストーリー展開の設計図の作成が事前に必要になると思います。
※三人称は日本語の住所表示「大きな範囲から細かく書いていく」であるように思います。逆に一人称は英語で住所を書くようなものだと思います。
※一人称の起点は主人公の心理や感情。それから行動に移りストーリーが進んでいく。

個人的な考えとしましては、一人称に近い三人称の表現があってもよいと思いますし、神視点に近い三人称一元視点があってもよいと思います。またその明確な区切りは存在しないと思います。存在するとすれば書き手の立場によるボーダーラインではないでしょうか。「読者に違和感なく伝わればよい」と「読者によりよく伝えるには」という濃淡のある中間です。
これまでに書いた事柄は私の個人的な考えです。あくまでも参考程度でお願いします。

頑張ってください。

小次郎
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匿名希望者さん。
お読みいただきありがとうございます。
一部書き直してみました。

左の通路をレイは進んで行く。天幕の、前で足を止めると、そこに施されている重厚な紋章が目に映った。独特の模様をしているな、とレイは思った。でも、何を表しているのかわからない。一般的に見慣れた、剣や盾といったわかりやすい紋章ではなく、幾重にも重ねられた幾何学図形のみだったから。レイはその幾何学図形から意味を拾おうとしたが、結局、何も拾えず、気づけば時間を少し失っていた。些細な事に囚われても仕方ないと思い、天幕を両手を使って優しく左右に開く。と。
そこには、奥の方で鮮やかな衣装に身を包んだ老婆が椅子に腰を下ろしていた。次に、意識が、薄暗い白の小部屋全体の壁を捉えた。意識が移っていく。レイのすぐ前方の木製の椅子。そして、その前にある、青を基調とした銀色の丸い模様が混じったテーブルクロスがかけらた机へと。その机の奥にいるのが老婆である。彼女はレイと目があった瞬間口を開いた。
「汝、聞きたい事を申してみよ」
まるで、地面が揺れるような声の響きで、レイは泡を食った。先程、レイは待合室でこの占い師とここにいた女性客との会話を聞いていた。荘厳な占い師の声を先に拾っていたが、改めて間近で聞くと、圧倒される。まるで、何かが乗り移りでもしなければ出せないと思える程の特別な声。しかし、レイはこの老婆以上に圧を出す将棋棋士にもあった事がある。免疫が少しばかりあったのだ。心を、すぐに鎮静させて、微笑んで、
「よろしくお願いします」
と、穏やかな声を出してみせた。

これで、紋章の問題は解決。たぶん。
紋章がレイにはなにか、わからないといったふうにしました。レイにはです。
天幕の中に入った時に、老婆は確かに先に意識しますよね。
変えました。
泡を食ったって、もちろん、非常に驚いたって意味で使っています。圧を出す人に「少しばかり」免疫あったとしても、それより下とはいえ、圧を出す人にあったら、やっぱり、非常に驚くような? 気がいたします。

・5W1Hの情報の提示が的確に行われていない。

はい、気を付けていきたいです。

〇>>まるで、地面が揺れるような声の響きで、レイは泡を食った。→比喩表現は作者の感性の見せ所なので、基本主人公の言葉(心理描写)ではない。(してはいけない)しかし、「泡を食った」を一文に入れたため、そこらへんが曖昧になっている。

ここは、自分独自の考えがありまして、地面が揺れるような声の響きに、シンプルに、非常に驚いたと表現したかったです。

頑張りますね、ありがとうございます、でも、三人称一元視点知識ほぼゼロでどこまで出来るかわからないのというのが正直な気持ちです。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

再訪いたします。

修正版を読ませていただきました感想として、三人称一元視点の文章としましては、情報はうまく伝わるのではないかと感じました。
ただし、主人公が風景の物、それぞれの詳細な情報を感じる・思考することは、その主人公の精神の状態は極めて冷静であることの表れになります。主人公のレイの今の精神状態は彼女への恋が上手く行くか、占い師がどんな人なのか等の不安でいっぱうだと思います。つまり、主人公は天蓋の紋章については興味がない、または、気が付かない方が自然であり、かつ、描写ではない説明は読者の没入感を削いでしまいます。現時点で主人公に感情移入に成功した読者は、紋章の事より先の占いの事の方が気になるはずで、その方が重要です。

では、風景など視覚的描写は不要ではないかという話にもなるかもですが、前にも話した通り、重要なシーンの前にある程度5W1Hの情報を読者に理解してもらう下準備と、更に重要なのは、その場の『雰囲気』の表現です。雰囲気は主人公の心情に影響しますし、逆に主人公の心情を雰囲気で作者は表現します。
この作品で言えば、占い師のいる部屋に入った場面から始めた方がストーリー展開としては無駄がなく、最近の読者には受けるかもしれない。しかし、主人公が占いをしてもらうために来た目的(why?)ことを読者に伝えるためには、占いが行われる重要なシーンに挿入するしかない。他の「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「何を(What)」「どのように(How)」についても同様なので、待合室・廊下のシーンはそれらを順序良く説明し、かつ雰囲気を盛り上げるための前段のシーンである必要があると思います。
例えば、待合室にいるシーンで、制服を来た、思いを寄せる彼女によく似た女子高生が椅子に腰かけていた。というイベントを起こすとします。
・その女子高生を見た主人公はあたふたとした反応を示す。
・主人公はうつむき、時折ちらちらと女子高生に目をやる。しばらくして別人だと気づく。
この件を挿入することで、多少の説明を追加しながら、主人公のプロフィールや性格、ここへ来た目的、占いの店の評価等の情報を読者に提示できます。

通路(廊下)のシーンでは一転して、神秘的(または悪魔的)な雰囲気の装飾、描写にすることで、雰囲気を盛り上げます。
暗い通路であれば、光源は蝋燭で煙がかっている。紋章も「重厚な紋章」抽象的なイメージではなく、読者にイメージしやすいい「2匹の蛇が絡み合った」や「ヤギの頭を持つ人」の図柄の紋章など、実際にある紋章を参考に書いた方が読者に伝わりやすいと思います。また、参考にした紋章のバックボーンも調べておいた方がよいと思います。

細かいことを説明しましたが、正直思うことは、
一人称小説では、「描写はくそくらえ」です。一人称に近い三人称一元でも、同じように、冒頭の説明だけで事足りつ場合が多いと思います。

例文(一人称・一人称寄り三人称一元視点)
 ○○高校の生徒、○○レイは片思いの同級生の○○に打ち明ける勇気がなく、部活を休んで良く当たるとの評判のここ○○の館に恋の行方を占ってもらうためにやってきた。

この一文で5W1H情報の多く読者に伝わると思います。

例文(神視点寄り三人称一元視点)
 とある町のアーケード街に「○○の館」というの近所ではよく当たると評判の占いのお店が店舗を構えている。営業を初めて10数年になるであろうか。当初から近隣の高校の生徒に人気があり、放課後は制服姿の女子生徒であふれていたが、地方の都市の定めなのか、年々人口が減少し、シャッターを下ろした店舗も目立つようになり、夕飯の買い物ピークの時間帯も行き交う買い物客はまばらである。
 三年生最後の高校総体を控えたこの時期では、学生服姿の生徒もほとんどいないわけだが、○○の館の入り口の前で、○○高校の制服を着たややスポーツとはかけ離れた体形の男子生徒が、背中に夕日を浴びながらうつむき加減で立っている。彼は時折、ドアノブに手を掛けようとしてはひっこめ、看板を見上げてはうつむく動を繰り返した。まるで、先生に呼び出された生徒が職員室入り口で叱られることを想像しながら躊躇しているかのように、他の買い物客からは見えただろう。
 しばらくためらう男子生徒であったが、意を決しドアノブを回そうとした瞬間、内側からドアはゆっくりと開いた。中から二十歳前後の髪の長い女性が現れた。彼女は異国のと言ったらぴったりなのドレスを着ていた。彼女は優しい声で言った。
「いらっしゃい。なにか悩み事でもあるの?」
男子生徒は即答した。
「ハイ!」
「しゃあ、遠慮しないで入っておいで。緊張しなくてもいいから」

つづく

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

匿名希望者さん。
再訪問していただきありがとうございます。

僕の言葉の知識が低かったのに、コメント読んでて気づきました。
天幕ではなく、天蓋でしたね。

>ただし、主人公が風景の物、それぞれの詳細な情報を感じる・思考することは、その主人公の精神の状態は極めて冷静であることの表れになります。主人公のレイの今の精神状態は彼女への恋が上手く行くか、占い師がどんな人なのか等の不安でいっぱうだと思います。つまり、主人公は天蓋の紋章については興味がない、または、気が付かない方が自然であり、かつ、描写ではない説明は読者の没入感を削いでしまいます。現時点で主人公に感情移入に成功した読者は、紋章の事より先の占いの事の方が気になるはずで、その方が重要です。

一応、設定では主人公は遊び半分の気持ちで、占い受けに来たというものでしたが、書いてなかったら伝わらないですよね。すみません。あと、気づいたんですが、遊び半分に受けにきたにしては、主人公が占い師の言葉に影響受けすぎですから、ここも修正加えないといけないと思いました。
うーんと、紋章の事を、
一般的に見慣れた、剣や盾といったわかりやすい紋章ではなく、幾重にも重ねられた幾何学図形のみだったから。
と、現していますから、具体的に書いていているんで、ここは問題ないかと思いました。

僕は匿名希望者さんとは、違うスタンスでして、イメージ湧かせる為に説明文のみで文章構成するのではなく描写必要かなって考えています。ただ、その描写が下手、或いは、出来てなかったりするかもしれませんが。

例文見させていただいたんですが、例文のある一文が輝いて見えました。

>先生に呼び出された生徒が職員室入り口で叱られることを想像しながら躊躇しているかのように、他の買い物客からは見えただろう。

なんだか、ユーモラスに見えますね。微笑ましいというか。

5W1Hですが、昨日投稿した物語では入ってるような気がいたします。

もしも、お時間がおありでしたら、そちらの方にも目を通していただきたいのですが?

お願いなので、もちろん無理にはもちろん言えないです。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

つづき

いただきましたご返信につきまして、少しばかりお話しさせていただきます。
仰る通り、紋章の件に注目しておりましたので全体を掴めていませんでした。
改めて読ませていただきました。

>>天幕ではなく、天蓋でしたね。
これは私の方が読み間違い勘違いでした。天蓋でもちょっと想像しにくかったです。寧ろ、両サイドに並べられた旗のほうがよいかと。
ちなみに見取り図を考えたとき、通路と占いの部屋との仕切り・ドアはないのでしょうか?
関連して気になったことは、
>>タロットカードをレイから見て、時計回りに円を描くように混ぜていく。
作者さんがイメージするシーン映像と読者のそれとは構図が違うと思います。レイから見てという言葉が読者の映像のカメラ位置を強制変更させられて言うように感じられました。12時の方向から見ても、6時の方向から見ても右回りなので、「レイから見て」という文言は不要だと思います。もう一回レイから見てがありますが、必要かどうか疑問を感じました。
解決方法としては、「老婆は」という主語をもう少し早い段階で「タロットカードは」に変え、主人公はタロットカードを注目していますよという、クローズアップされた視線の文章を挿入することで、作者のカメラワークと読者のカメラワークは一致すると思います。
ただし、あくまでも「レイから見て」という文言が2度出現したことについての違和感なので、一つなくなればそれほど気にならないかもしれません。

で、申し訳ないことを聞きますが、小次郎さんは、テキスト情報を脳内で画像に変換されるタイプの作家さんですか?アドバイスのための質問なので、他意はありません。お嫌なら回答は不要です。また、読んで気になることと、書いて書けるレベル差は理解してますので、例文書いてみてと言われた場合無理かもです。

>>5W1Hですが、昨日投稿した物語では入ってるような気がいたします。
主人公のレイのプロフィール・服装を含めた容姿は皆無だと思います。読者にとって大切なことは主人公に感情移入することです。主人公のそれらの情報がなければ想像もできません。
占いの店という情報も >>先程、レイは待合室でこの占い師……ここまで読者には分からないと思います。
※見落としがあるかもですが。

>>一般的に見慣れた、剣や盾といったわかりやすい紋章ではなく、幾重にも重ねられた幾何学図形のみだったから。
と、現していますから、具体的に書いていているんで、ここは問題ないかと思いました。
ます、お伝えしたいのは「この箇所が間違い」「この表現は問題がある」というネガティブな指摘ではないこと申し上げます。もしそう感じられたのであれば、ごめんなさい。
幾何学模様は多種多様ですから、読者が受け取るイメージも陰陽どちの場合もあると思います。
私は、読者に映像イメージとして、蛇や羊の頭は闇や悪のイメージとして、すなわち、この占いの館のパワーはどこに起因するのかという。そういう想像を読者に思い起こさせるそんな表現にしたいわけです。
※陰陽のイメージを感じ、判断するのは読者
逆に一人称の(またはそれに近い)場合は、「薄気味悪い○○の紋章」とのように、ネガティブなイメージを強調した表現で良いと思います。

>>>>一応、設定では主人公は遊び半分の気持ちで、占い受けに来たというものでしたが、書いてなかったら伝わらないですよね。
遊び半分で来店した主人公だとすれば、テーマ・結論(?)の、「光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来る。」を導き出すことはできないと思います。プロットから練り直しが必要だと感じました。
習作と言え、それがテーマとしてるのなら文学作品路線で書かれたのかなあと推察します。
もし私がエンタメ路線ストーリーを考えたら、多分、片思いの彼女は占い老婆の孫であったとの設定で、主人公が帰った後で祖母と片思いされている彼女と会話をするというストーリーにすると思います。

つづく

小次郎
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匿名希望者さん。
ありがたいです、ご指摘嬉しく思います。

>天蓋でもちょっと想像しにくかったです。寧ろ、両サイドに並べられた旗のほうがよいかと。

僕は逆に、旗が想像しにくいタイプでして、旗と表現されると、のぼりのように感じてしまいますし、「言葉としても」天蓋の方が「好き」です。ここは、申し訳ない。天蓋にさせて下さい。
もっと、イメージしやすいように天蓋という言葉で書き直すと、
入口の左右から、それぞれ一枚づつ天蓋が吊り下げられている。
とかかも。

>レイから見てという言葉が読者の映像のカメラ位置を強制変更させられて言うように感じられました。12時の方向から見ても、6時の方向から見ても右回りなので、「レイから見て」という文言は不要だと思います。もう一回レイから見てがありますが、必要かどうか疑問を感じました。
解決方法としては、「老婆は」という主語をもう少し早い段階で「タロットカードは」に変え、主人公はタロットカードを注目していますよという、クローズアップされた視線の文章を挿入することで、作者のカメラワークと読者のカメラワークは一致すると思います。
ただし、あくまでも「レイから見て」という文言が2度出現したことについての違和感なので、一つなくなればそれほど気にならないかもしれません。

レイから見てを、削除したいと思いました。老婆は反時計回りにといったふうにしたいです。二度目の、レイから見ても消して、タロットカードはレイの左側に置かれとしますね。

>小次郎さんは、テキスト情報を脳内で画像に変換されるタイプの作家さんですか?

僕は絵で人間書く時、棒人間にしかなりません。文章もイメージから、テキスト化はしにくいです。でも、ここにこういうものがあって、あっちには、こういうものがあってと、配置ぐらいはイメージ出来ます。

>幾何学模様は多種多様ですから、読者が受け取るイメージも陰陽どちの場合もあると思います。

ここは、幾何学模様からは、陰とか陽とか、を受け取る感性なくて、僕が。作者の感性がどうしても出るんですが💦

>>>>5W1Hですが、昨日投稿した物語では入ってるような気がいたします。
主人公のレイのプロフィール・服装を含めた容姿は皆無だと思います。読者にとって大切なことは主人公に感情移入することです。主人公のそれらの情報がなければ想像もできません。
占いの店という情報も >>先程、レイは待合室でこの占い師……ここまで読者には分からないと思います。
※見落としがあるかもですが。ですが、昨日投稿した物語では入ってるような気がいたします。
主人公のレイのプロフィール・服装を含めた容姿は皆無だと思います。読者にとって大切なことは主人公に感情移入することです。主人公のそれらの情報がなければ想像もできません。
占いの店という情報も >>先程、レイは待合室でこの占い師……ここまで読者には分からないと思います。
※見落としがあるかもですが。

すみません。これは、僕が悪い。詳しく書かないといけなかったです。ええと、作家でご飯にて、新しい物語、サンタクロースさんの夢を、投稿してて。そちら目を通してほしいなと言いたくて。大変失礼しました。その物語では最低限ではありますが、5W1H入れてるつもりです。主人公の服装は書いていませんが。この占い師関連の物語も改めて書き直す時は、5W1Hを練りますね。

>「光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来る。」を導き出すことはできないと思います。プロットから練り直しが必要だと感じました。

プロットから練り直します。光があれば、それを頼りに這い上がる事も出来るは、遊び半分できてるにしては、影響受けすぎ、確かにと思います。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

コメント見落としていました。

>ちなみに見取り図を考えたとき、通路と占いの部屋との仕切り・ドアはないのでしょうか?

通路は占い部屋以上に先に続いており、通路一番奥に壁があります。それで、占い部屋入口の左右から一枚づつ天蓋が吊り下げられている、という設定になっています。天蓋の布は地面まであります。こうして書いてみると、全然書けてなかったです。

匿名希望者
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すいません。前回のご返信を読ませていただいて思ったことをお伝えいたします。
ご回答の全般につきましては了解しました。

>>老婆は反時計回りにといったふうにしたいです。二度目の、レイから見ても消して、タロットカードはレイの左側に置かれとしますね。
 えーと、テーブルのレイが時計を置いたとして、対面の老婆から見て、時計は反対にまわりますか? そんなことはないですよね。時計回り=右回りであってますよね。

冒頭の風景描写、人物描写についての参考動画を貼っておきます。
【小説・ライトノベル】冒頭で書くべきキャラクター描写【新人賞・小説大賞】
https://youtu.be/OznFXYzJ3IY?si=_rLKGbg6YPgmqoof
情景描写の使い方【小説・ライトノベル創作テクニック】
https://youtu.be/86J494TtcrA?si=m4TEk_9B5T46d601
【YouTube】わかつきひかるの小説道場

なお、動画中に出てくる作品冒頭、例文は一人称、一人称寄り三人称一元視点のように感じます。

神視点以外の三人称小説は主人公の外観を含めた視覚的情報により、主人公の心理心情を浮き彫りにする手法であると私は認識しています。(直接的な心理描写も出来ますが)
例えば、主人公と友人との会話のシーンで、「主人公がコツコツと指で机を叩いている」という描写があったとして、
・友人の話にイライラしている。
・主人公は話を聞かず考え込んでいる。
等の主人公の心理を前後の文脈から読者は想像する。作者は読者に想像させて小説の世界に引き込んでいく。というのが、三人称小説の真骨頂だと思います。
逆に一人称小説や心理描写を多用するそれに近い三人称一元視点の場合、「主人公は友人の長話にイライラし、机をコツコツと叩き出した」と書けば、ストレートに読者には伝わります。
どちらが良いかは文体や小説雰囲気などの違いで、一概には言えません。

描写と説明の違いについて、個人的な判断ですが、シーンのその段階で得られる情報は描写、過去記憶や調べたら分かる情報が説明と判断しています。なお、説明は読者を訂正になせるという話です。
では、描写は読者を小説の世界に引き込むのか?になりますが、読者の中には小説のテキスト情報から、脳内に映像イメージを作成する人もいます。
「テーブルの上に花瓶があり、一輪の花が生けられていた。」という文があった場合、花瓶の形状や花の種類は読者任せになります。花の名前を用いて、例えば「赤いバラ」と書けば読者は容易に想像でいます。これも描写ではありますが、バラの花びらの形や枚数などの特長を提示することで、「バラ」という名称を出さずとも読者は想像してくれるかもしれません。また、「花弁が一枚テーブルの上に落ちていた。」とあれば、生けられてからの時間が経過していると読者は想像するかもしれません。想像して得られる情報は推理小説などでは、伏線として機能する場合もあると思います。読者に想像させることが読者を小説の世界に引き込むことになると思います。
で、「このバラは一昨日に生けられていた」と書くことが説明になります。読者は考える必要がないので疑問に思うこともありません。更に、「バラ(薔薇)は、バラ科バラ属の総称である。~~云々」のように書いてしまうと読者は冷めてしまうと思います。

描写ということで、作者は視点やカメラワークを考えながら文章を書きますが、読者はたぶん演劇・舞台を見るような映像を思い描いていると思います。大きな違いは主人公がフレーム内に収まっているかどうかです。観客が目にする者は、舞台撒幕が上がりセットや背景、モブキャヤなど。そこへ主人公が登場する。というような順序で描写したほうが読者には伝わりやすいと思います。ただし、この手法は今の小説では古いと敬遠されると思います。
ですが、早い段階での主人公の視覚的情報の提示がなければ、提示されるまで「かおなし」(動画では棒人間)が舞台で演じているようなものであり、今回の私もそうですが、それまで演じていた主人公のイメージを壊し、再作成しなければならなくなります。
このような読者には冒頭を含めたシーンの最初の段階で風景や主人公の視覚的情報を提示した方が、スムーズにイメージできます。

小説の冒頭で、視点人物の主人公がいない場合、または、主人公がいても読者に視点人物である主人公と認識されない場合は神視点として風景を描写してもOKです。(だと思います)同様にカメラのフレーム内に主人公が入り込んできた最初は、容姿等の視覚的描写を神視点(語り手視点)として行えばOKです。
では、読者が登場人物を視点人物である主人公と認識するのはいつか?になりますが、一番に名前が示されたとき、主人公の直接的な心理描写が行われたときから認識する可能性が高いのではと考えます。これ以降は主人公を写す様なカメラワークは控えた方がよいと思います。

つづく

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

誤字報告
×説明は読者を訂正になせるという話です。
〇説明は読者を冷静になせると思います。

失礼しました。

小次郎
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匿名希望者さん。
教えていただきありがとうございます。

>>老婆は反時計回りにといったふうにしたいです。二度目の、レイから見ても消して、タロットカードはレイの左側に置かれとしますね。
 えーと、テーブルのレイが時計を置いたとして、対面の老婆から見て、時計は反対にまわりますか? そんなことはないですよね。時計回り=右回りであってますよね。

確かに、時計回りでしたね。

圧倒されます。匿名希望者さんの知識量の多さに。

今手元に「わたしの幸せな結婚」という小説あって、早い段階で主人公の視覚情報あったかなって思って少し目を通してみたんですが、「主人公の視覚情報」綺麗とか目鼻立ちがどうとか体形とかこういうの書いてなくて。ただ、女性というのはわかります。
あと、主人公の動作は書かれています。この動作の視覚情報少ないです。外見の視覚情報は早い段階で主人公の婚約者は書かれています。
この小説、たぶんですが、神視点です。違ってても、三人称である事は間違いないですね。記憶をたどると、その後も、主人公の容姿にはふれられていないような。話を読んでいたら、もちろん、主人公が若いのはわかりますけど。
主人公の外見の視覚情報は読者に任せるのは駄目なんだろうかって思います。
この小説表紙に主人公の姿書かれているから、主人公の外見の視覚情報書かなくてもいいかもしれないのかもしれませんが、難しい💦
すこし混乱です。ただ、主人公の動作、主人公だけじゃないですが、動作書くのは必要だとは思います。主人公が机の上を指で叩いていたって書いているだけで、視覚見えますからね。

>「テーブルの上に花瓶があり、一輪の花が生けられていた。」という文があった場合、花瓶の形状や花の種類は読者任せになります。花の名前を用いて、例えば「赤いバラ」と書けば読者は容易に想像でいます。これも描写ではありますが、バラの花びらの形や枚数などの特長を提示することで、「バラ」という名称を出さずとも読者は想像してくれるかもしれません。また、「花弁が一枚テーブルの上に落ちていた。」とあれば、生けられてからの時間が経過していると読者は想像するかもしれません。想像して得られる情報は推理小説などでは、伏線として機能する場合もあると思います。読者に想像させることが読者を小説の世界に引き込むことになると思います。
で、「このバラは一昨日に生けられていた」と書くことが説明になります。読者は考える必要がないので疑問に思うこともありません。更に、「バラ(薔薇)は、バラ科バラ属の総称である。~~云々」のように書いてしまうと読者は冷めてしまうと思います。

花の形状を書くって事思いつきませんでしたね。花瓶の形状も意識出来ていませんでした。ところで、想像の部分はバランスでしょうね。つまり、あまりにも克明に書きすぎると、想像力を限定させてしまう。ただし、テーブルの上に花瓶があり、一輪の花が生けられていた、みたいなばかりだと、読者に任せすぎてよくない。
という事かなって思います。バランスが難しいかなって💦

>これ以降は主人公を写す様なカメラワークは控えた方がよいと思います。
ここでわかるのは、主人公の視覚情報を後から出していくと、イメージを壊して再構成させて読者に負担をかけるってことかなと思いました。でも、状況によっては、主人公の心理が変化して、身体的反応を読者にわかってもらう為に、こめかみから汗がふきでているのに、レイは気づかなかったとかは、ありかも? と、考えます。

乱文になっていますが、ご容赦下さい。あまり、上手く書けなくて。

小次郎
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わかつきひかるさんのユーチュブですが、たまに見ています。
冒頭の書き方は見ていました。
情景描写の書き方は見ていませんでしたね。
冒頭で、性別や、年齢を書く。ここは意識すればではありますが、クリアは出来ますね。
この物語では、クリア出来ていませんでしたが💦

最近、ここで載せた物語、サンタクロースさんの夢、の冒頭。

四歳の靖子は幼稚園で戸惑っていた。

非常にシンプルではありますが、クリアかなって思います。顔立ちとか、体形とかは、書いていませんが。

情景描写、これはクリアが難しいですね💦

クリアしたいですけど。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

つづき
前回同様いただいた返信に対する私の考えをお伝えします。

>>今手元に「わたしの幸せな結婚」という小説あって
>>この小説、たぶんですが、神視点です。

アマゾンのサンプルで冒頭のみ読みましたが、序章については一人称に近い三人称一元視点です。第一章も、文体は硬いですが一元視点です。まず、今の小説に神視点は(ほぼ)ありません。(売れません)
一人称の主人公自身を描写しにくい特性が出ています。また、視点のブレを感じます。(えらそうに言ってスイマセン)


>>主人公の外見の視覚情報は読者に任せるのは駄目なんだろうかって思います。
駄目かどうかは、小説の種類や長さによると思います。
ただし、おおよその年齢・性別は主人公の思考、感覚を推理する基礎となるものですので、早めに読者に提示した方がよいと思います。
なお、紹介した動画、前の私の提案にもありますが、描写でも説明でもよいと思います。対象のイメージが作者と読者が共通であることが明確な場合は省略して構わないと思います。
また、小説に関連しないような細かな描写の情報や説明は不要であると思います。

三人称小説の基本は第三者の目で対象の人や物を見て語り、読者にイメージさせるのであります。作者は視覚的な『事実』を読者に提示して、作者の意図する『真実』を読者に伝える・想像させる。方法です。
一方、一人称小説は主人公の考える『真実』を読者に伝え、かつ、その真実は『事実』ではない場合があります。

>>四歳の靖子は幼稚園で戸惑っていた。
最低限の情報は伝わると思いますが、冒頭なので読者を引き込むような文章にしたいところです。
・4歳→見ただけで正確な年齢は普通分からない。描写にこだわるのなら「4歳ぐらい」と曖昧にするべきだと思います。また、(年齢以外の)数字単位で表す文章は読者に解りやすい面はありますが、情緒がないように私は感じます。小説ですから文章の美しさは必要だと思います。特に純文学は。
・靖子→近年の女の子の名前に○○子というのは少ないので、年配の女性に私は感じました。(どうでもいい話ですが)
・戸惑う→描写ではありますが、主人公の内面を表すのか、視覚的な主人公の動きを指すのかいまいち不明です。同じような意味の単語「靖子はまごついていた」「靖子はオロオロしていた」と書いた方が視覚的であるとは思います。なお、~~いた。は過去からの継続の過去形(一定期間)を意味し、~~た。よりインパクトは弱い印象を私は持ちます。
その作品を途中まで読ませていただきましたが、主人公の思考を語り手が代弁するといった、捻じ曲げられた主張に感じられ、断念しました。
三人称は「4歳」「戸惑っている」と言った「内面的・真実・目に見えない情報」を、外部からの見た特徴や動きの情報で読者し提示する方法です。(あくまでも基本なので説明が悪いわけではない)

三人称一元視点ですが、視点のブレより、主人公の心理で問題になるケースが多いように思います。明確にカッコ()やダッシュ――、または伝達節~~と、○○は思った。と書いてあれば問題は少ないのですが、これらを省略して地の文に埋め込むケースで、主人公の主観なのか、(小説内の)客観なのか、判断つかなくなるケースが多々あります。この原因としましては、作者が主人公との距離感をうまくつかめていないこと、作者の思考に客観性が損なわれていることが原因と思います。結果として、ご都合主義の作品になるケースが多くなるように思います。
三人称一元視点のベースは、地の文は語り手の言葉ではあるが、主人公の視点と重ねることで主人公も同じように感じている。と読者は思うということです。感性や感覚は、主人公の主観と客観が(ほぼ)同一となるケースは多いですが、基本的に語り手の言葉です。
問題になるのは、主人公の思考です。これは同一にならないケースの方が多い(はず)です。主人公が個性的であるほど常識とのずれが発生するはずです。また、語り手は未来予測はしません。未来を知っているので、予測にはなりません。もし、主人公の決意「明日の試合は絶対勝つ!」と語り手が伝達節なしで地の文で語れば、次の試合必ず勝たせなければなりません。
もし、他の作品を注意深く読むのであれば、「疑問」「曖昧」「強い断定」「予測」「感嘆」が出で来る文をよく観察してみて、主人公の思考なのか、語り手の個性や口調なのか判断してください。

つづく

小次郎
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匿名希望者さん。
ありがとうございます。

年齢の表記、たぶんですが、一人称と三人称の違いありますか?
村上春樹さんのノルウエーの森だと、
>僕は三十七歳で、その時ボーイング747のシートに座っていた。
とかありますが。この記述、主人公の意識描写だからよいんでしょうか?

因みに、

四歳の靖子は戸惑っていた。

は、意識で書いたのではなく、説明文として入れました。

で、説明文変えます。

四歳の靖子は幼稚園の広間にいた。←この説明文もぐらいにした方がいいんですか?

後で、戸惑った。の表記入れますね。

小次郎
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>主人公の思考を語り手が代弁するといった、捻じ曲げられた主張に感じられ、

思考を語り手が語るって普通だと思っていました。

>三人称一元視点ですが、視点のブレより、主人公の心理で問題になるケースが多いように思います。明確にカッコ()やダッシュ――、または伝達節~~と、○○は思った。と書いてあれば問題は少ないのですが、

という事ですが、これって、語り手の代弁かなって思うんですが?

違いがよくわからなくて💦

主人公の思考を語り手が書かず、小説書けない気がいたします。

代弁せず書く方法はありますか?

小次郎
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あれ、僕らのコメントが消えました💦
一部。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

つづき

>>>僕は三十七歳で、その時ボーイング747のシートに座っていた。
>>とかありますが。この記述、主人公の意識描写だからよいんでしょうか?
意識描写=心理描写のことですよね。
まずは、一人称の主人公と語り手の今時間について持論を語ってみたいと思います。
一人称の語り手は、小説のストーリーすべての出来事を経験した主人公が小説の結末以降に語っていることが、前提です。
小説によっては、経験をした主人公の語り手が、「今から私の経験したことを話しますよ」と言った自己紹介を兼ねた前置きを語る場合があります。つまり本編はすべて主人公(語り手)の回想です。
ノルウェー森で言いますと、語り手の主人公は今は、第一章に「こうして記憶をたどり文章を書いていると~~」という文言があるので、語り手は文章を書いて語っていることになります。
ジャンボジェット機に乗って、もうすぐ20歳の時の経験(草原にいた)を思い出していた。と書いています。「18年過ぎ去った今でも」とあるので、草原にいたときは、今の語り手から見て、18年前なので、今の語り手の年齢は37歳終わりごろか38歳になり、かつ、ジャンボに乗った後になります。
かなり昔に読んでいたので、大まかなあらすじは覚えていますが、今はアマゾンのサンプルを見て書いているので、見落としがあるかもしれません。
ですので、第一章全体でみると「語り手の主人公が自伝を書いている」になるので、ご質問の回答は「私は37歳の時にジャンボに乗りました」または、若干の可能性の解釈として「作家の私は37歳です。草原を思い出したその時はジャンボジェットに乗っていました」になります。説明だと思います。

上記を踏まえて
>>年齢の表記、たぶんですが、一人称と三人称の違いありますか?
一人称、三人称でも同じですが、語り手が知っていることを書くことは説明です。
一人称は知っていることは書きます。知らないことは書けません。ストーリーの今時点より未来は通常は書きませんが、語り手の立場としてストーリーの主人公より未来を書くことは、たまにあります。(上記もそうです)「

三人称の語り手はすべてのことを知っていますが、取捨選択します。一人称寄りの三人称一元視点は一人称とほぼ同じになります。

で、主人公を含めた登場人物の年齢を読者し示す方法としては、
①語り手が知っている情報の説明として年齢を示す。また年齢を読者が想像できる情報を説明として提供する。
例文
・主人公(私)は明日、成人式に参加する。
・私(彼)はその時15歳の若造だった
②登場人物の容姿、服装、その場の状況で、おおよそまたは正確な年齢を視覚的描写で提示する。
例文
・学生服を着た青年が、○○高校の校門から出てきた。
・彼女は最近流行の服装をして、一見若そうに見えるが、厚めのファンデーションでも、目じりのしわを完全には隠すことはできなかった。

一人称の場合、自分の年齢は知っていので、いつの時点でも正確な年齢を書くことはできます。ストーリー上の主人公が初対面の登場人物の場合は、ストーリーの上の主人公視点で相手の年齢は分からないので、②の視覚的描写で書く必要がありますが、語り手の立場として語る場合は、その時の登場人物の正確な年齢を説明として書くことはできます。

三人称の場合、登場人物を含めた人物の年齢はどちらで表記しても良いですが、一元視点を厳密にする、雰囲気を出す、描写を心がける等の理由により、②を使う方がよいと思います。
※主人公の知らないことを書くと、視点のブレを指摘される可能性がある。
※描写とは→あるがままの姿をうかび上がらせるように、えがき出すこと。

>>四歳の靖子は幼稚園の広間にいた。←この説明文もぐらいにした方がいいんですか?
分かりやすさと雰囲気を考えて、あなたの文体で美しく書いてください。
小説内のとあるシーンには、縦横高さの空間(室外を含む)と時間の流れが存在します。説明は時間を止めます。このあたりを意識しながら書くことが雰囲気のあるシーンの創作のカギになると思います。

つづく

小次郎
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ありがとうございます。
続きお願いします。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

つづき

長くなりましたので、そろそろお終いにしようと思いますが、ちょうどノルウェー森を読んでいらっしゃるので、もう少し持論をお話させていただきます。

一人称小説の「僕」を単に「彼」に変えただけで三人称になるとは、私も思いません。ただ、そうなる小説の文体もあると思っています。それがノルウェー森です。冒頭のジャンボジェットの語りの僕を彼(ワタナベ)に置き換えて読んでみてください。違和感はないように私は思います。
なぜそう思ったのか? それは1Q84(三人称小説)を考察して、同じような文体形式であることに気が付いたからです。同じ作者ですから、そうなるのもうなずけますが、気が付いたときは眼から鱗でした。

私の読んだ三人称(一元視点)の小説の多くは、主人公と語り手はちゃんと区別されており、記号や伝達節で主人公の思考も表記され、ないとしても、明らかに主人公の叫びと分かる、または私にはそう感じる表現の方が多かったです。
そこに一石を投じたのが1Q84でした。一度読んだだけでは、主人公の感覚、感情、思考とは思わない、素通りする。2度3度読み直すことで、感性の多くが主人公のものであることに気が付く。たぶんこの推論はあっていると思います。地の文に一人称の「私」と出る部分がありますから。
村上春樹を真似しましょうとは言いませんが、地の文で語り手の感覚とみせかけ、主人公の心情描写の方法が見つかるのではないかと思います。

自分でも何を言いたいのか分からなくなってきましたが、ラノベが流行る前の三人称一元視点の小説を読んでみて、研究されてはと思います。神視点寄り三人称一元視点として田中芳樹【銀河英雄伝説】をお勧めします。(すでに読破されてるかもですが)

頑張ってください。
あなたの進む道に幸多からんことを。

匿名希望者
nat-ftth1.kkm.ne.jp

追伸
付記します。
>主人公の思考を語り手が代弁するといった、捻じ曲げられた主張に感じられ、
思考を語り手が語るって普通だと思っていました。
>三人称一元視点ですが、視点のブレより、主人公の心理で問題になるケースが多いように思います。明確にカッコ()やダッシュ――、または伝達節~~と、○○は思った。と書いてあれば問題は少ないのですが、
という事ですが、これって、語り手の代弁かなって思うんですが?
違いがよくわからなくて💦

三人称は主人公と語り手は別人です。感性や思考回路も異なります。
語り手は客観であり中立です。主人公の思考や行動をジャッジメントすることはあっても、自ら進んで肯定、擁護、主人公の味方、主人公の肩を持つようなことはしません。
私の言う代弁の問題は「主人公は、○○と思った」という主人公の主観を、それを省略してあたかも世界の客観として読者に伝えることに問題があるとの主張です。それを行うと小説世界は主人公を中心に回ることになります。
問題点をご理解いただけましたでしょうか。

小次郎
58-191-26-17f1.hyg1.eonet.ne.jp

一応、主人公と語り手を区別して書いていたつもりなんですが、もっと丁寧に書く必要があるんですね。

>三人称は主人公と語り手は別人です。感性や思考回路も異なります。
語り手は客観であり中立です。主人公の思考や行動をジャッジメントすることはあっても、自ら進んで肯定、擁護、主人公の味方、主人公の肩を持つようなことはしません。

そうだったんですね。

気をつけて書きますね。

難しいですね、三人称。

いろいろ教えていただきありがとうございます。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

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