作家でごはん!鍛練場
渡辺沙羅

タクシー登山

 

     タクシー登山

              渡辺沙羅

 登山しに新宿からあずさに乗った。
 私は60代。妻も同じ。二人で大菩薩峠に行く。
 「カタクリが花を咲かしているかしら」
 「それも楽しみの一つだがやはり介山荘で食べるブドウ各種が楽しみだ。あとカレーが上手い」
 「あなたが山小屋に食べ物ばかり期待するのうんざりするわね」
 アナウンス。
 「塩山ですお忘れ物の無いように」
 「早いわね、まだ」
2人は山梨の塩山で降りて、タクシーで山小屋を目指す。無論登山も出来るがタクシーのほうが何かと利便性が多いのだ。
 峠の手前のタクシーで降りて、10分で小屋に着いた。中里介山の碑がある峠は、平日はほとんど人がいないのだ。介山荘にチェックインして荷物をあずける。さあ目的の南アルプスを見に行く。少し歩くと、甲斐駒ヶ岳や北岳などの3000メートル級が残雪を残しながら南アルプスを形成している。
 「見て、富士山よ」
 「確かに」
ちょうど人が来たので頼むと、二つ返事で撮ってくれた。
 夕げはカレーのようだ。あと6種のブドウ皿。
 私たちの部屋は登山シーズンでないし、平日なので、二人だけの個室だ。さてカレーとブドウ。旨い。ブドウも地元産なので充実して新しい。
 外に出て星空を見る。市街地に近いのであまり見えなかった。初夏なので天の川を期待していたが無理だった。残念。
 消灯9時。あまり眠気はないが、
「こんな個室で待遇もいいのが悪いみたい「」
「いいんだよ。そういう設定して向こうも結構金取ってるよ」
二人は取り留めのない話で徐々に眠った。朝4時アナウンスで目が覚めた。
「本日の天気は晴れ、日の出が見えますのでどうぞ。それと朝食は和風、洋風ありますので登録してください。昨日登録した方結構です」
 「どうする、和洋」
「そうね、どういう内容なのかしら」
妻が内線電話できいた。
「あのー朝食のメニューは何ですか?」
「鮭定食とカレーとなっております。カレーは昨日のものを一晩置いたので味がよく鳴っております。それが困る方は肉野菜中華となります」
「あなたどうする***だって」
「カレーの置いたやつだな。君は?」
「私は和定食ね」
 内線で伝えると決まった。それと日の出が近いので着替えてフロントにキーをあずけて外へ出た。外は未だやや暗い。ベンチに座っていると。
「どちらから?」
他の登山者が声をかけてきた。
「埼玉です」
「私もです大宮です。これ食べませんか」
とカロリーメイツを出してきた。
「ありがとうございます」
受け取った。
「あなた、これいただきました」
「そうか、じゃあこれをどうぞ」
私は板チョコをあげた。
 そうこうしているうちに教わった方向が明るくなってきた。日の出だ。私たちを入れて4人。その時がやってきた。雲海もある。
「出てきた」
「よし万歳だ、田中さんも鈴木さんも出たら万歳しましょうか」
「あ、出てきた」
「バンザーイ、ばんざああーい」
日の出は一瞬の事だ。さて食事食事。
「このカレー別物だな凄いコク」
「鮭もいいわよ」
 私たちは6月に予約してよかった。このブドウ、昨日晩食べたのとまた違う。5種類みんなマスカットのような外見だが、違う。酸味が強く甘い。
「あのーこのブドウ家に送りたいんですができます?」
「できますよ、到着したら早くたべてくださいね」
 さて、大菩薩嶺に行って帰るか。
「おい、チェックアウトするか。今日は特別だ快晴だし登山日和だな」
「大菩薩嶺に行って帰りましょうか」
妻は宿代を払って2人であいさつした。
「サヨウナラ、ありがとう」
「ありがとうございます、また会いましょう」
 私たちは2000mを超える大菩薩周辺の最高峰へ向かった。富士山や南アルプスがくっきり見える縦走コースで行き、木陰で回りの見えない平凡な大菩薩嶺に着いた。人がいる。
「これ」
人にスマホで写真を撮ってもらった私たちは別コースをとって帰ることにした。かえるがピョコピョコ跳んでいる。
 帰りのバス停に大菩薩蕎麦屋があるので、2人で食べた。旨かった。何しろここは江戸時代からの蕎麦屋なのだ。
を買った。
ps
今度は麓から歩いて行きたい。












   

タクシー登山

執筆の狙い

作者 渡辺沙羅
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登山の趣味から書いてみたがあまりうまくなかった。
何故→趣味だから
表現したいもの→自然
挑戦→定期的に出す

コメント

神楽堂
p3339011-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

>渡辺沙羅さん

読ませていただきました。
特急「あずさ」は、登山のイメージにぴったりですね!
大菩薩峠は存じ上げていなかったので、調べてみたのですが、山梨県なのですね。
それで、作品にブドウが出てくるのですね。納得です。

題名が「タクシー登山」なので、歩かずにタクシーで登った
ということでよろしいでしょうか。
で、次回は歩いて登りたいという締めなのですね。
タクシーの車窓から見えた景色も書いたらなおよかったかもです。

いろいろな食べ物が出てきて、どれもおいしそうですね。
読ませていただきありがとうございました。

渡辺沙羅
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神楽堂さま
私の意をくんでくださり、ありがとうございます。
まあ、登山という趣味を持った老夫婦が山に登るにはタクシーがあるということです・
私も友人とタクシーで塩山から行きました。この季節、平日は大菩薩お勧めです・

夜の雨
ai203039.d.west.v6connect.net

渡辺沙羅さん「タクシー登山」読みました。

60代の夫婦で事前に訓練(近くの低山登り)していないのなら、こんなものだと思います。
御作の良いところは、とにかく現場まで行っていることです。
そういう意味では、タクシーでかなりなところまでいけたのはよかった。
ラストまで読むと「次は自分の脚で登りたい」というようなことが書かれているので、意味があります。
それも夫婦で行くのだからよいですね。
何しろ夫婦は「人生という山を一緒に登った」のですから。
御作の内容は山小屋での食事がどうたらと書いてありますが、このあたりが山が目的なのか山小屋での食事が目的なのかが、いろいろ想像を膨らまして楽しめます。
山では知らない人とコミュニケーションをとっている場面がありますが、これっていいですね。
都会ではなかなか知らない人とはコミュニケーションは取りにくいですから。
私は北アルプスとかよく登りに行っていました、若いころですが。
基本的には体力ですね、低山を訓練で登っていればたいがいいけます。

御作は「大菩薩峠」へ行っているので、この山などは小説やら映画になっているので、そのあたりの内容とからませて登山のお話を描くと、なお面白くなると思います。


お疲れさまでした。

青井水脈
om126158134190.30.openmobile.ne.jp

読ませていただきました。
タイトルのイメージと裏腹に、タクシーのシーンはわずかな記述でしたが、登山者ならではの視点が伺えました。だけど今回は、小説とブログのちょうど中間的かな、と思いました。

>日の出だ。私たちを入れて4人。その時がやってきた。雲海もある。

そういえば雲海って、NHKでよくあるような紀行番組とか、映像で観たイメージの方が強くて。目の前にパーッと広がるであろう雲海、作中ではこのあとバンザイですが。ちょっと惜しいですね、描写で表現されるのを読んでみたかったです。

大河と隻餓孕
p023c8b.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp

おつかれさまです。
笑ってしまいましたそれでもそりゃあそおですよね。
しかし大が300を超えてもよさそうなその流れ勉強になりました。

渡辺沙羅
114-134-212-157.fnnr.j-cnet.jp

夜の雨さん
私は大菩薩峠は3~4回行きました。
夜、でかいテレビで大菩薩周辺の草花や動物など説明してくれてよかったです。
風呂がないのが減点大。
友達と無人小屋にも泊まりました。裏にうんこの海があるんです。ww
あそこは良いところです。

渡辺沙羅
114-134-212-157.fnnr.j-cnet.jp

青井水脈さん
そうですね自然界の描写。
雲海はそのものですよ。雲の海。テレビのイメージです。
僕はね青井水脈さんの感想が好きなんです。

西山鷹志
softbank126077101161.bbtec.net

サラさん

作風が変わりましたね。
音楽ものも良かったけど私はこっちの方が好きですね。
タクシー登山とかいうからどういう物かと思ったら峠までタクシーでやくのですね。
年配者なら一番楽な方法です。

私は登山らしいものはなく、一番高い山で筑波山。もっともあそこは車で行けますが。
大菩薩峠、名前は知っていますがどんな所なのでしょうね。
なんか私も登山した気分になりましたよ(笑)

偏差値45
KD059132059196.au-net.ne.jp

>登山の趣味から書いてみたがあまりうまくなかった。

そのようで……。
推敲していないのかな。かなり雑。

>それと朝食は和風、洋風ありますので登録してください。
>鮭定食とカレーとなっております。>肉野菜中華となります
カレーも中華も洋風ではない気がします。

個人的には登山は趣味ではないですが、
ヤマップとかヤマレコには興味がありますね。
いつかはクマよけの鈴を買って、登ってみたいものです。

登山と言えば、道迷いで遭難。そして疲労困憊、生か死かそんな物語だったら
読みごたえがあるかもしれないですね。

渡辺沙羅
114-134-212-157.fnnr.j-cnet.jp

ドリさん
作風は読みやすくするという一方、書きやすくするということで変わっていません。
ドリさんの場合はどうですか?
しかし自費出版とは驚きます。
読んでみたいものです。☆ピューマも入っていますか。

西山鷹志
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サラさん。


>作風は読みやすくするという一方、書きやすくするということで変わっていません。
ドリさんの場合はどうですか?

やはり読みやすく事が大事ですね。
問題は物語をどう面白く纏めるかですね。

>しかし自費出版とは驚きます。

私も若くないし集大成ですかね(笑)

>読んでみたいものです。☆ピューマも入っていますか。

入っているのは下記の通りです。

警察官、湖畔の宿、初恋の人、黄昏の晩夏、春雷千春の人生
刑事坂本詩織、歌手矢羽美咲、宇宙人二世マリア、資源は力なり、選ばれし者

ピューマは入ってなしい原稿が分からなくなりました(笑)
サラさんもどうです。記念になりますよ。

そうそう題名が警察官という事で警察官の人が買ってくれました。
こうなったら交番に売り込もうかな(笑)逮捕されたら困るしやめとくかな。

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