作家でごはん!鍛練場
ぷりも

三題噺

【赤色】【最高の剣】【矛盾】
 母さんに頼まれてスーパーに買い物にきたら、福引券を一枚もらった。俺にはくじ運というものがない。いつも決まって、末等を表す白玉。ポケットティッシュか、うまい棒だ。どうせ当たるはずはないと思いつつも、引かずにいられないというのが人間のさがというものだ。
 俺は何と言う名称か知らないあの多角形のガラガラを勢いよく回す。

 白じゃない! 赤色の玉がでた!
 カランコロンカラーン
「おめでとうございます、特賞です!」
 店員が盛大にハンドベルを鳴らして声を上げる。
 一体何がもらえるのだろう? 米10キロでも貰えたならしめたものだ。

「賞品は、……」
「ゴクリ」俺は生唾を飲み込んだ。

「最高の剣、ロトの剣です!」

「何でそんなものが賞品なんだよ!」
 俺は突っ込まずにいられなかった。

「何言っているんですかお客さん、最高の剣ですよ? これさえあれば、無敵っすよ。 そんで女の子にもモテモテで、あんなことやこんなことも思いのままですぜ」
 急に店員の喋りがウソくさくなった。
 俺は手渡された剣を鞘から抜いて中身をあらためる。てっきり模造刀とばかり思っていたがどうやら本当のつるぎのようだ。試しに指先を刀身に滑らしたら血が滴った。
「どうですダンナ、最高でしょ?」店員が憎たらしい顔で得意げにいう。
 まずはコイツを切ってやろうかと殺意が湧いた。
 何だかよくわからないが、俺は最高の剣を手に入れて最強の男になった。その帰り道、……

 銃刀法違反で逮捕された。

 俺は最強になったんじゃないのか?
 署に連行されるパトカーの車内で俺は言いようのない矛盾を感じていた。

【入学式】【アルバム】【正義の子供時代】
 私の名前はアヤ、中学生。昨日入学式だったんだけど、そこで校長先生からビックリすること言われちゃった。何かね、今週中に「正義の子供時代」ってタイトルで作文を書かなきゃいけないんだって。それがタイムカプセル的に卒業アルバムに載せられちゃうの! 最悪だと思わない? 小学生の書くような文章を書いちゃったら卒業するとき恥ずかしい思いをしちゃうってわけ。
 それに何? 正義の子供時代って? 意味不明なんだけど。周りの子達もざわついてたわ。でも、私はそれを見てチャンスだと思ったわ。ここで優れたものを書けば、きっと成績に反映されると思うの。自慢じゃないけど私、文章を書くのは得意なの。もう頭の中で作品は出来上がっている。あとはペンを走らせるだけね。
 それで私は作文を書き上げたの。ちょっと見せてあげるね。
「子供時代の夢は、画家、先生、政治家とか経営者とかでした。父はすごく教育熱心で、大統領を目指せという家風がありました。でも、実現するのは難しいと担任の先生からも言われてしまいました」
 冒頭の部分はこんな感じね。どう? よく書けてるでしょ。
 私は先生の前で読み上げたわ。そしたら先生、なんて言ったと思う?
「一応タイトルを確認させてもらえるかな?」
 なんだか難しい顔してた。それで私、元気よく言ったの。

「はい! 孫正義の子供時代です!」
「そうじゃない」

【雲】【兵士】【激しい子ども時代】
「なぁ、お前知ってるか? 今日から俺らの部隊に傭兵が二人配属されるんだとさ。案外お前の知っている奴等かもな」俺は仲間のサトルに声をかけた。
 確かこいつも傭兵上がりだったはずだ。
「さぁな、俺が傭兵だったのはもう昔話だ。最近の奴らのことはわからん。俺が知ってる奴等なんてほとんど死んじまってるだろうよ」
「全員集合!」リーダーが部屋に入ってくるなり大声で叫ぶ。
「本日より新たに二名の傭兵が戦力に加わる。では、お前たちに紹介する。入れ!」リーダーは、二名の傭兵を呼び入れた。
「あいつらは、……」サトルは青ざめた顔で言葉を失った。
「知っているのか?」
「ああ、傭兵の中で伝説的な存在だ。コードネーム『雲』と『霞』。俺も一度だけお目にかかったことがある」
「その名前なら俺も聞いたことがある。嘘か本当か忍者の家系に生まれ、その後シリアの紛争地で幼少期を過ごし、10才になる頃にはスパイとしての教育を受けたという噂だぞ」近くにいた別の兵士が言った。
「ずいぶん激しい子ども時代を過ごしたんだな」俺は思わずもらした。
 サトルの仲間たちはほとんど死んでいると言っていた。つまり、この二人はその後の激動する戦地をくぐり抜けてきた猛者ということか。現在の戦況は依然厳しいものだ。そこに伝説の兵士が加われば、戦況を一気にひっくり返すことができるのではないか。テンションの上がった俺とは対照的に、サトルの顔は青ざめたままだ。
「どうした?」気になって俺はサトルに声をかける。
「あいつらが何で『雲』と『霞』と呼ばれているか知っているか?」
「知るわけないだろ」

「雲を霞と逃げ去るからだ」
「ダメじゃん」
※雲を霞みと: 一目散に

【灰色】【犬】【最悪のメガネ】
 俺の名はイサム、仲間からはイーさんと呼ばれている。腕利きのスパイだ。だが、そんな俺でも今日の任務はインポッシブル(不可能)に近い。何しろ、昨日忍び込んだ屋敷から苦労して盗みだしたブツが違っているとかで、もう一度潜入しないといけない状態だ。

 昨日の盗難騒ぎで館の警備はさらに厳しいものになっている。とは言え、不利な条件ばかりではない。今日は館の主人の誕生パーティーが開催される。偽の招待状を用意した。これで何食わぬ顔して潜入し、ささっと仕事を終わらせてみせる。
 俺はスーツに身を包み、仲間がもしものために用意してくれた変装グッズの入ったバッグを携える。
 屋敷の門に近づいた時、反射的に俺は身を隠した。
「あれは!?」
 そこには、かつてのユージンであるIMF長官の姿があった。マズイ、なぜあいつがここにいるんだ。昨日の騒ぎが俺の仕業だと踏んで駆けつけたのか。
「どうしたらいい」俺は名探偵ポアロよろしく灰色の脳細胞を活動させる。

「変装グッズあるじゃん」

 俺はバッグを開ける。中に入っていたカツラを被り、メガネに手を伸ばした時に、いいようの無い違和感を抱いた。これって、……

「ひげメガネだよね」

 うん、確かに変装用にメガネを用意しろと言ったよ、言ったけど、でもさこんなんつけてくるやついないじゃん。ちょっとレンズに色が入っているけど、最悪だ、最悪のメガネだ。だが、他に手は無い。俺は覚悟を決め、ひげメガネをかけて門へと歩く。絶対バレると思いつつも平静を装い門を潜ろうとした時だった。

「イーサン……」

 まずい、やはりかつてのユージンの目は誤魔化せなかったか。

「いいサングラスですね」

 バカで助かった。
 俺は無事に門を通り抜けて、玄関へと向かう。その時、足に激痛が走った。

 犬に噛まれた。そうか、昨日残した匂いを嗅ぎつけられたか。俺は警備員に身柄を拘束された。

mission failed (任務失敗)

【黄色】【クリスマス】【先例のない罠】
「サンタは絶対いるよ!」ユキエはサンタなんていないというハジメの言葉に大声をあげた。
「ユキエはまだサンタなんか信じてるのかよ。いいか、あれはなお父さんが僕らの寝た後にこっそりプレゼントを置いてるんだ。いい加減大人になれよ」
「私たちまだ小三じゃん。ハジメは大人なの? 大人はプレゼントもらえないよ」
「う、それは困るけど、とにかくサンタなんかいない。そうまで言うなら今度のクリスマスに僕が証明してやる」

12月25日の朝 ユキエ宅
「やったー!」クリスマスツリーの近くにプレゼントが置いてあるのを見てユキエは歓喜の声をあげた。
 お父さんは先月から海外へ出張に行ってる。やっぱりサンタさんだ! サンタさんが持ってきてくれたんだ。その直後、ユキエは異変に気がついた。
「お母さーん!」
 ユキエの声に駆けつけた母親が確認すると、床のあちこちに黄色い足跡が残されていた。

12月24日の夜 ハジメ宅
 僕たちはいつまでも子供ではいられない。大人になる第一歩はサンタなんていないと認めるところから始まるんだ。ユキエに何としてもそれを認めさせる。そうすれば、僕たちは大人のお付き合いができるようになるんだ。
 今日こそサンタの正体を暴いてやる。その為にたっぷり昼寝した。寝たふりをして部屋に入ってくるのを待ち構える。
「ガチャ」部屋のドアが空き、誰か入ってきた。暗くてよく見えないけど、あれは、お父さんじゃない!?
 一体誰だ? こんな時の為に用意していたものを僕はその人の背中に投げつけた。狙いは外れたけど、ズボンの裾近くに命中した。急いで追いかけようとしたが、起き上がった僕に気がつくと、その人はあっという間に去って行った。

12月25日昼 サンタ宅
 今年も無事にプレゼントを配り終えたが、先例のない罠にはまってしまった。
「来年からはもっと気をつけないとな」
 黄色いカラーボールのペンキがついたズボンと靴下を洗いながらサンタは呟いた。

【夜空】【メトロノーム】【過酷な物語】
 これは、ある男に関する過酷な物語である。

 定年退職してからの暮らしは案外退屈なものだ。暇を持て余した私は、生きがいと言うと大袈裟だが、何かやりがいのある目的を求めていた。
 そんなある日、私は町の片隅にメトロノームが大量に廃棄されているのを見つけた。一つ手に取ってゼンマイを巻いてみると、一定のリズムを刻み始めた。壊れて動かないものもある。これだけ数があれば部品どりしていくつか復活させることができるのではないかと私は考えた。子供の頃から手先は器用だった。
 そうだ、子供たちの為に壊れたおもちゃを無償で修理したらどうだろう。子供たちの為にもなるし、私自身にとっても有意義なものとなるに違いない。そうと決まれば善は急げである。私は自宅に「玩具修理社」と看板を出した。
 そんな期待とは裏腹に、子供たちはやってこない。それもそうか、今時の子供はスマホやパソコンでゲームばかりだ。昔のおもちゃで遊ぶような子はいないんだな。私は、誰のためでもなく、壊れたメトロノームを修理する日々を過ごした。
 するとある日、一人の少年がやってきた。おもちゃのピストルが壊れたから治して欲しいとのことだった。私は喜んでピストルを受け取った。分解するとバネが外れているだけだった。私はニッパーでバネをあるべき場所にはめ込み、再び抜けないよう増し締めしておいた。その少年は治ったピストルに大喜びだ。これだ、これこそ私の求めていたものだ。私は少年の笑顔を見てそう思った。
 少年は私に懐き、その後も足繁く通うようになった。治して欲しいものがあるわけではない。私がメトロノームを治すのを面白そうに眺めるのだ。
 私は少年の為に、庭にブランコを作った。ブランコは二つ。私は隣に座って、少年との会話を楽しむようになった。私は、いつも一人で訪れる少年が気になって友達はいないのかと、それとなく聞いてみた。少年はいないと寂しそうに答えた。帰国子女で日本の学校に馴染めないのだと言った。海外と違って、他と異なるものを受け入れない排他的な日本の風潮に悩んでいた。
「僕は、みんなと同調しないといけないのかな?」少年は悲しそうな瞳で私を見る。
「待っていなさい」私は立ち上がりメトロノームを取りに行った。
「見てごらん」私は先程座っていたブランコにメトロノームを三つ並べて、異なるタイミングで動かした。
「いいかい、みんな違っていいんだ。異なるリズムを刻めばいいんだ。それがメロディを作り出すんだ」
「でも、おじちゃん、これみんな同じ動きしてるよ」
 バカな、そんなはずはない、確かに違うタイミングで動かしたはず。
「待ってなさい、もう一度」今度こそと動かすがやはりいつのまにか足並みを揃えてしまう。
 私はムキになって繰り返す。
「おじちゃん、もう僕帰らないと」
「待ってなさい、もう少しだ」
 気がつけば夜空になっていた。

 動く台に置かれたメトロノームは同調するという、同期現象を男は知らない。

【地獄】【タライ】【荒ぶる記憶】
 「三人寄れば文殊の知恵」という言葉がある。平凡な人でも三人集まれば思いがけぬ知恵が絞り出せるというもので、これにまつわる昔話がある。地獄へ続く道に落とされた医者が、山伏と鍛冶屋を仲間に引き入れて閻魔大王をやり込めるというものだ。
 そして俺は先程閻魔大王に地獄行きを言い渡されて、地獄へと続く道へと落とされた。昔話にならい、ここで仲間を募ろうと俺は考えた。いきなり問題だが、俺は医者ではなく桶屋だ。だが、職業はものの例えだ。要は三人いれば良いんだ。腰を据えて仲間を待つ。

「ちょりーす!」
 なんかチャラい男が来た。聞けばホストだと言う。まぁそれはそれで色々な知識を持っているだろう。そうに違いないと俺は無理矢理自分を納得させた。

「おはー!」
 ギャルが来た。職業はアパレルだと言う。どう考えても役に立つとは思えない。いや、でもカワイイ。いるだけで意味がある。RPGの世界でも意味不明な職業があるが、何らかの役に立っているというか、コンプリート欲を満たす為にただ使っているというか、まぁ意味があると思うことにした。とにかく俺たちは地獄へと向かった。

 地獄に関しては諸説あるが、今俺たちの目の前に、沸騰した灰水の河が広がっている。「烈河」というやつだ。
 こんな時に材料と道具さえあれば、タライ船が作れるのだがと思った瞬間に、木材、ノミやノコギリと言ったものが一式現れた。タライを思い浮かべたが現れない。どういうことかわからず、俺は過去にウィキった情報や、お寺の住職から聞いた話をフルに検索した。その荒ぶる記憶の中から引き出した情報を整理して一つの仮説にたどり着いた。
 生前、俺はタライや桶を作っていた。その行為がここでも出来るということか。例のホストにシャンパンを想像しろと言ったらそこにシャンパンが現れた。試しに原料であるシャンパーニュ地方のブドウを想像してみろと言ったが現れない。シャンパンを作る職業ではないからだと思った。本当にそうだろうか? 「そこはあまり深掘りしないでくれ」という誰のものともわからない魂の叫びが頭にこだました。
 俺がタライ船を作っていると言うのに、奴らときたらトークを楽しんでいる。くそっ、お前らにも後で働いてもらうからなと思い、タライ船を完成させた。

 何とか「烈河」を渡りきり、壊れたタライ船を置き去りに俺たちは前へと進む。暑いと言うか熱い。たどり着いたのは「煻煨《とうい》」膝までつかる焼けた灰の世界。
「あつ〜い、私マジ無理なんですけどー」とギャルが無責任なことを言う。
「あ! オレ名案思いついた!」
 ホストの発言に俺は心踊らせる。次はお前の出番だ。任せた。
「また、おじさんにタライ船作ってもらっちゃったらいい系じゃね?」
「賛成ー!頭いいー、おじさん頑張ってー」
 そして、また俺はタライ船を作る。ダメだ、こいつらクソの役にも立たねえ。
 そんなこんなで、「煻煨」を過ぎる。やはりタライ船は壊れてしまった。

 ほどなく、ひどい異臭が鼻をついた。
「屍糞《しふん》」死骸や糞尿、ウジがうごめく沼だ。悪い予感というものは当たるものだ。
「おじさん、ガンバ!」
 こいつら、いらねぇんじゃないかと思いながら俺はまたしてもタライ船を作った。
 無事に「屍糞」をクリアして、次の関門へとやってきた。

「鋒刃《ほうじん》」つるぎの山だ。さすがに、タライ船では何ともならない。いい加減お前ら働けと思ったところギャルが声を上げた。
「ってか、最初の場所に戻って、じっとしてたらよくない?」

「それもそうか」

 俺はタライ船を更に作って、元の場所に戻った。道中、ホストとギャルがデキてしまった。
「烈河」「煻煨」「屍糞」「鋒刃」とは違う地獄に俺はいる。

 例えるなら「カップルと一緒に食事にきてる一人の男」地獄だ。

【雨】【幻】【最初の遊び】
 ふと、私は窓の外に人の気配を感じ視線を向ける。だけど、そこには誰もいない。ただ降りしきる雨が見えるだけだった。
「どうした?」不倫相手のトシローが怪訝な顔で尋ねる。
「何でもない、誰かいるかと思っただけよ」
「まさか、元彼でも見たんじゃないか?」
「誰のことを言っているのかしら?」
「シンイチだよ、まだ忘れられないんじゃないかと思ってな」
「元彼じゃないわ、ただの遊びよ。彼とは手を切ったわ」
「恋多き女だな。一体何人目の遊び相手なんだ?」
「最初の遊び相手ということにしておこうかしら」
「全く、お前は魔性の女だな」そう言ってトシローは肩を落とした。
「言わない方が良かった見たいね」
「それで、オレの前に付き合っていたやつは?」
「ヒロキのことね。主人にバレてこんなことになっちゃったんだけど、首の皮一枚で繋がっているって言ってたわ」
「まだ聞きたいことがある。今付き合っている男はオレだけじゃないんだろ? 知ってるんだぜアキラって言うヤツをさ」
「意外と鋭いのね、アキラには今、隣町に足を運んでもらっているの」
「オレと鉢合わせないようにか?」
「わかっていて聞いてるでしょ?」
 ジェラシーを感じたそぶりをみせるトシローに意地悪な言葉をかけてみようと思った。
「他に私の為に体を粉にしてくれる人はいないかしら?」
 それを聞いてトシローは首を捻って言う。
「それは難しいな」
 こういえばトシローは奮い立ってくれると思っていたのにと、私は頭を抱えた。
 私はそこに主人が立っているような気がしてドアに目を向けた。
「今度は何だ?」トシローが溜息混じりに言う。
「主人が立ってた気がして」
「見間違いに決まっているだろ。幻だよ」
「そうね」私は手の中にある主人の顔を見つめて答えた。

 ヒロキと密会しているのを主人に目撃されて、咄嗟に鈍器で殴打して殺してしまった。
 死体をバラバラにしようとしたが、ヒロキは完全に首を切り落とす前に姿を消してしまった。
 シンイチとは一緒に主人の《《手を切った》》。
 アキラは隣町に主人の《《足を運んで》》いる。
 トシローは鉈《なた》で主人の《《肩を落とした》》。皮一枚で繋がっていた《《首を捻って》》頭を胴体から外してもくれた。
 私は、その《《頭を抱えて》》いる。
 フリーズドライみたいに《《体を粉に》》してくれる人はいないかしら?

【音楽】【幻】【バカな存在】
 クラシックに疎い人間でも、バッハが「音楽の父」と呼ばれている事ぐらい知っているだろう。彼の作品の一つ「G線上のアリア」も題名と曲が一致しない人はいても、どちらも聞(聴)いたことがあるはずだ。そのインパクトのある題名は小説のタイトルにも使われた。確か使われていたはず。絶対かと聞かれると自信ないけど、調べるの面倒くさいから、あまり突っ込まないで。
 そして、驚くべきことは「G線上のアリア」の名が示す通り、その曲はバイオリンにある四本の弦のうち最も低いG線のみで弾けると言う事だ。天才だ、天才すぎる、まさに音楽の父というのに相応しい。
 一方、「音楽の母」はというとヘンデルの名が上がる。私は、音楽の母などと言うのは幻に過ぎないと思う。遠慮なく言わせてもらえば、バカな存在だ。
 確かにヘンデルの「ハレルヤ」を知らない人などいないだろう。その功績は認める。
 だが、バッハとヘンデルを同列に並べて、父だ母だと言うことが実に愚かな事か知らない奴らが多い。
 私は同じ音大に通う奴らに言ってやった。

「ヘンデルは男だ」と。

 うん、わかるよ。確かにあんな感じのおばちゃんとかいるけど。いるけどさ、あの人男なんだよ。

 私の発言が気に障ったのか、それ以来みんな口を聞いてくれない。

【青色】【裏取引】【最後の高校】
「許せない」

 来月公演の「オペラ座の怪人」の配役が先月発表された。クリスティーヌの役を部長の一《にのまえ》優子に奪われた。

「許せない」

 いつもこうだ、優子はいつも私の前にいる。名は体を表すというけど、優子は一番優れた子。なんかずるい。私が副部長の座に甘んじているのは二《したなが》良子と言う名前のせいだわ。二番目に良い子って名前からして負けてるじゃない。

「許せない」

 何よ、優子なんて私よりちょっと可愛くて、頭が良くて、演技が上手くて、人望があって、性格がすごくいいだけじゃない。私の役はカルロッタ。わがままなプリマドンナって全然私のキャラじゃないわ。

「許せない」

 もう我慢の限界。優子がいる限り、ずっと私は二番手。優子をこの世から葬り去ろうと、私は闇サイトの裏取引で青酸カリを手に入れた。せいぜい最後の高校生活を楽しむがいいわ。
 明日は最終リハ。今日の優子は顔色が悪い。練習の途中でトイレに行った。
 チャンスだ。私は青酸カリの入った瓶から白い錠剤を取り出して優子の水筒に入れた。青酸カリって言うけど青色じゃないのね。
 優子は戻ってくるなり水筒のお茶を飲んだ。
「さよなら優子」私は心の中で呟いた。

 カラーン

 優子はその場に倒れ込み、その手から水筒がこぼれ落ちた。
「優子!」私は人生最高の演技で優子に駆け寄ってみせる。
 何かのマンガでは、青酸中毒者からはアーモンド臭がすると言ってたけど、全然わからない。そもそも生のアーモンドの匂いって何?
 でも、科捜研には青酸カリを使ったことがバレてしまうわ。私は著名な法医学者である上野正彦先生の著書を読み漁っていた時期があるの。きっとシェーンバインパーゲンステッヘル反応という予備検査で特定されてしまうわ。予備検査なのにそれくらい信頼性が高い検査なの。いい? もう一度言うわね。シェーンバインパーゲンステッヘル反応よ。何となく呪文のように頭に残っているけど、使う機会がなかったからどこかで使ってみたかったの。
 男子部員が担架で優子を保健室に運んで行った。
「無駄よ」私の中の悪魔が微笑む。
 これで、クリスティーヌの役は私のものよ。

 その後、優子抜きで練習が再開した。おかしい、救急車が来ないなんて。わけもわからないまま、練習が終わった。

 優子が戻ってきた。顔色はすっかり良くなっている。
 どういうこと?
 私は瓶からもう一錠取り出して確認した。そこに書かれた”B”の文字。

「バファリンじゃん」
 闇サイトの取引なんてこんなものか。

「許せない」

【野菜】【車】【伝説のトイレ】
 日本で三番目に来場者が多いテーマパークってどこだと思う?
 今もそうかはわからないけど、それは刈谷ハイウェイオアシスってところなんだよね。
 高速道路のサービスエリアなんだけど、それってそもそもテーマパークというカテゴリーに入れちゃっていいのかな?
 それはそうと、全国区のニュースで放送された時、刈谷⤴︎ってイントネーションで発音されてたけど、正しくはフラットに刈谷→。芦屋とおんなじ感じで言ったらいいんじゃないかな。
 サービスエリアだから、高速から車で来る人も多いんだけど、一般道からもたくさん人が来て週末は大混雑。遊具は安いし、産直野菜もお値打ちで、グルメも充実、その上温泉まであるんだよ!
 さらにすごいのは、何と伝説のトイレ!
 何で伝説かと言うと、総工費に一億円もかけたゴージャスなトイレだからなんだよ。どんなものか気になるよね。早速行ってみたよ。

「なんだ男子トイレは普通か」

 それは女子トイレの話だった。

【黄色】【狼】【正義の小学校】ジャンル:悲恋
 僕の通う学校は、正義の小学校と呼ばれている。校則の三本柱は正々堂々、公明正大、あと一個は何か忘れたけど、嘘や不正を許さない風潮があることがその理由だ。
 僕はある事件をきっかけに、一匹狼になった。

 *

 僕は水泳部。同じ部員で恋のライバルでもあるコウスケと、その告白権を賭けて25m自由形で勝負する。
「いいか? 勝った方がリカコに告白する。恨みっこなしだ」コウスケが僕に念押した。
「勿論だ」
 緊張からトイレに行きたくなってきたが、水をさすわけにはいかない。
 そして勝負は始まった。抜きつ抜かれつのデッドヒートの末、僕が勝負を制した。
「やられたよ、うまくいくといいな」コウスケは潔く負けを認めた。
 更衣室で着替えている時に、その事件は起きた。ある部員が僕の水着からのぞく白の裏地をみて声を上げたのだ。
「何でお前の裏地黄色くなっているんだよ!」
「そ、それは、……」
 正直に言うしかなかった。正義の小学校だからだ。
 それ以来、僕は一匹狼だ。誰も相手にしてくれない。リカコもその話を聞いてドン引きだ。
 結局、コウスケとリカコが付き合うことになった。

【雷】【鷹】【きれいなトイレ】ジャンル:童話
 昔々ではないけども、あるところにある車好きな男が住んでおりました。男は新しく買ったばかりのスポーツカーでドライブへと出かけました。エンジンはパワフルでアクセルを踏み込めば高らかに咆哮《ほうこう》をあげます。
 すると突然、ゴロゴロと雷のような嫌な音が聞こえてきました。いや、感じたと言った方が正確かもしれません。男の額には脂汗が伝います。

「腹が痛え」

 今朝食べた生卵が原因だろうか? いや卵の賞味期限は生食できる期間を表しているから期限内であれば大丈夫なはず。それなら昨晩食べた豚肉か? でも加熱したし、消費期限を一日過ぎたくらいでなんともないだろう。男は考えを巡らせますが、たとえ分かったところで今の状況がなんとかなるわけではありません。男は考えることをやめました。

 男にとって今すべきことは出すものを出すことですが、ここは高速道路です。路肩に停めてコトを済ますのは非常に危険です。万が一、そこに車が突っ込んできたらニュースでなんと報道されるか分かったものではありません。

 男は何とか痛みを堪えて車を走らせると、鄙《ひな》びたパーキングエリアを発見しました。地獄に仏とばかり滑り込み、トイレに駆け込みます。しかし、無情にも個室は全て埋まっているようでした。男はモジモジしながら奥に視線を向けると、個室の扉が少し開いていることに気づきます。他の個室より幅が狭いのはきっと和式なのだろう。男は洋式派ですが、そんな事言っていられる状況ではありません。取るものもとりあえず、扉を開けます。

 掃除道具入れでした。

 個室は依然空きそうにありません。山の中のパーキングエリアということで、外には茂みがあります。人としての尊厳というものでしょうか、男には茂みで用を済ますという選択肢はありません。どうしても、きれいなトイレを使いたかったのです。

「女子トイレを借りたらどうだろう」

 パーキングエリアのトイレと言えば混雑時に、おばちゃん達が平気で男子トイレに入ってくる。なら、その逆があったっていいのではないかと考えたのです。

 ですが、男はすぐに思い直します。
「鷹は飢えても穂を摘まず」高潔な人間は不正をしないんだと。
 男は車に戻り、自宅へと走ります。

 そして男は今、買ったばかりのスポーツカーを熱心に掃除しています。

【池】【ファミコン】【真の可能性】ジャンル:王道ファンタジー
 近頃のゲームはしんどい。確かに映像や音質は素晴らしい。だが、そういった所ばかりに注力して、肝心のゲーム性が軽視されているような気がする。コントローラーのボタンも何で12個もあるんだ。多すぎだろいくら何でも。
「昔は良かった」思わず俺はつぶやいた。
 俺は物置を漁った。確かここにファミコンがあったはずだ。
「あった!」俺は歓喜の声を上げる。
 ボタンは十字キーに、スタートとセレクト、あとはAボタンとBボタンしかない。これだこれなのだ。今ではソフトと言うが、昔はその形態からカセットと呼んでいた。今、本体にはドラクエIIIのカセットが挿さっている。ファミコンのスペックは驚くほど貧弱だ。だが、当時の技術者達はその真の可能性を存分に引き出した。映像も音楽も、メモリーだって容量との格闘だったのだ。カセットのメモリはわずか24KB。キロバイトというのはメガバイトの1000分の1だ。PS4のセーブデータよりも小さいのだ。今のゲームは無駄にメモリを食い過ぎなんだ。
「この世界で生きていけたらなぁ」俺はしみじみと思った。
 瞬間、俺はドラクエIIIの世界にいた。この世界の母に連れられ、王の元へと誘《いざな》われる。
 現実世界ならハローワークでも相手にされない俺だが、ここならジョブも選び放題だ。

 俺は仲間を募り、スライムやら何やら倒して金銭を得る。装備も強化して魔法まで使えるようになった。ここだ、この世界こそが俺の生きる場所だ。俺は無我夢中に剣を振るった。

 宿屋に泊まって、体力が回復するも精神的な疲れは癒えない。実際に眠らないといけないということか。俺はセーブして、瞼を閉じた。
 目を覚ますと、俺はまたレベル1に戻っていた。また、この世界の母に連れられ王と謁見《えっけん》する。
 おかしい、俺は確かにセーブしたはず。あれこれ考えを巡らせて、はっとした。
「電池か」
 Ⅱまではパスワードによる記録方式だったが、IIIではカセットに内蔵された電池によってセーブできるようになった。もう何十年も前のシロモノだ。とっくに電池は切れているだろう。俺は現実世界に戻れるよう願ったが、すぐにそれは叶わない望みと知った。俺は力の限り叫んだ。

「誰か電池を変えてくれ!」

【卒業式】【PSP】【鑑賞用の世界】ジャンル:時代小説
 オーパーツと呼ばれるものがある。平たく言えば、その時代にそぐわない古代の出土品なわけだが、今もなおその謎は解けていないものが多い。コスタリカの真球、マヤのクリスタルスカルなどがそうだ。その時代にそのような加工技術はなかったはずなのに、存在しているという矛盾。それは、未来の来訪者による実験なのか、時代は繰り返すのか、はたまた神のイタズラなのか。

 時は正保三年。徳松は江戸城で産声をあげた。将軍の子息という身分から、幼少の頃より何不自由なく育ち、齢五歳の頃には十五万石を納める領主となった。しかし、当の徳松にとっては日々の暮らしは退屈そのものである。人生の目標や夢と言えるものなどない、外出することも自由にできない環境は幼い徳松にはストレスでしかなかった。

 徳松に許された世界は城内だけである。やがて徳松は蔵に入り浸るようになり、ある日そこで何やらおかしなカラクリを見つける。PSPと書かれているが、当然徳松には読めるはずもない。あれこれいじっていると電源が入った。ソフトはペット育成ゲームが入っていた。日本語とは言え、時代の異なる文章は徳松にはほとんど理解できない。それでも子どもの順応性というのは凄いものだ。適当にボタンを押すことで、操作方法を理解した。
 徳松はその観賞用の世界で夢中になって犬を育てた。しかし、数時間で画面が消えた。バッテリー切れである。徳松はわけもわからず、スイッチやボタンをいじるが、うんともすんとも言わない。徳松は悲しみのあまり泣きじゃくった。あくまで仮想の犬に過ぎないはずなのに、大事な生命を失ったという気持ちに心を潰されそうになった。
 だが、失うものがあれば得るものもある。徳松は生命の尊さを知った。生きとし生けるものが尊重される世の中を作ろうと志をたてた。
 やがて月日は流れ、徳松は元服を迎えてその名を綱吉と改める。
 後に、犬将軍として知られるその人である。

 了

「どうですか?」あたしは、担当編集者に恐る恐る尋ねた。
 何としても高校在学中に作家デビューしたい。タイムリミットが卒業式であることを考えると、これが最後のチャンスだと思う。
 担当者は重々しく口を開いた。

「どうもこうも無いね」
※Pの独り言: 時代小説でPSPは無茶振りにも程があるよね

【音】【ガイコツ】【最弱の関係】ジャンル:悲恋
 夫のマサトとは大恋愛の末、結婚した。友達は私を羨望の眼差しで見るけども、現実は私が思い描いたものではなかった。
 マサトの両親と同居して一年、いわゆる嫁姑問題が勃発した。姑がことあるごとに私をなじるようになった。最初のうちは庇ってくれた舅《しゅうと》もだんだん姑の肩を持つようになった。私はこの家で最弱の関係なのだ。マサトだけは変わらず優しくいてくれたが、商社勤めのため海外出張で家を空けることが多く、私は孤独な日々を過ごした。

 三年が経った。姑は子どもができない私を責めた。昔は嫁《か》して三年、子ができねば去るなんて言葉があったと聞く。同じ女性でありながら、私の辛い想いを理解せずそんな古い考えに縛られているのかとショックを受けた。私の中で何かが音を立てて崩れた。
 マサトは長期出張で一年帰ってこない。

 もう限界だった。

 こんなこと誰にも言えない。「世間に知られたく無い家庭の秘密」を表す英語の熟語がある。
“skeleton in the closet”
 直訳すると、クローゼットの中のガイコツ。

「ただいま」マサトが帰ってきた。
「おかえりなさい」

「あれ? 父さんと母さんは?」

三題噺

執筆の狙い

作者 ぷりも
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知恵袋で教えてもらった、三題噺のお題メーカーの過去問を消化したものです。その後も日々のお題をポチポチしてます。
一話400〜1500文字くらいです。
私は基本コント系で落とします。
感想、アドバイスのみでも歓迎ですが、同ジャンル、シリアス、ホラー、恋愛、ほのぼの系など、同じお題で閃いた方はコメント欄に投稿して頂いて結構です。今後の参考にさせていただきます。
お遊びですので、ゆる〜くいきましょ。

コメント

偏差値45
KD106180001212.au-net.ne.jp

>【赤色】【最高の剣】【矛盾】
コメディー。
非現実的ではあるけれども、お話としては成立している。
ロトの剣、、、誰もが欲しがる武器ですね。

>【入学式】【アルバム】【正義の子供時代】
簡単に言えば、勘違いかな。
確かに孫正義とは記してはない。
もしかしたら正義(せいぎ)と読むのかもしれない。
その辺はクスっとする笑いはありますね。

後は気が向いたら読みたいと思います。

夜の雨
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「【赤色】【最高の剣】【矛盾】」読みました。

ネタはよいですね。
お題も難なくこなしていると思います。
で、この作品のよいところは、このあと続きが描ける。
パトカーで連行されたが、所轄(別に警視庁でもよい)に着くと思ったのと対応が違った。
きれいな婦人警官がお茶と和菓子を盆にのせて俺の前のテーブルに置いた。
そして警視が前に座ると「これは失礼しました、これには訳がありまして」
そう言いながら、とんでもないことを頼まれた。
というような展開で、「最高の剣、ロトの剣です!」を手に入れた主人公はその剣をもって、壮大なる旅に出る羽目になる。
まあ、「壮大なる旅」でも「ほかの件」でもよいのですが。
要するに、警察に協力して巨悪と戦う事になる。
というような展開です。

ちなみにこの手のお話なら、いくらでも盛ることができます。
たとえば、この警察署で、主人公が巨悪と戦う旅に出る仲間を紹介されるとか。
その連中がとんでもない奴らだったとか。
もちろんそのなかに一人「美人」を入れておく必要はあります。

ほかの作品には、また、感想を入れさせていただきます。


お疲れさまでした。

夜の雨
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「【入学式】【アルバム】【正義の子供時代】」読みました。

お題の中で、【正義の子供時代】の取り扱いが難題ですね。というか、意味を読み手に伝える必要があります。
一応意味を書くと、下記になります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「正義の子供時代」という言葉は、文部科学省が発表した報告書に登場します。この報告書によると、現在の日本の若者・子どもたちには、他者への思いやりの心や迷惑をかけないという気持ち、生命尊重・人権尊重の心、正義感や遵法精神の低下、基本的な生活習慣の乱れ、自制心や規範意識の低下、人間関係を形成する力の低下などの傾向が指摘されています。このような状況を踏まえ、文部科学省は、現代の子どもたちの成長と徳育に関する今日的課題を掲げ、取り組みを進めています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ところが、御作の中では、文部科学省が発表した報告書のなかの「正義の子供時代」が読み手に伝わるように描かれていません。
そのなかで主人公の「アヤ」が有名な経営者と勘違いして作文を書きました。
ということで、御作は「正義の子供時代」の真の意味を作品内に描いていなかったので、わかりづらくなっています。

あとの作品は、今夜と明日に分けて感想を書きます。

よろしくお願いいたします。

ぷりも
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偏差値45様
最高の剣の使い所に悩みました。
最高の盾を用意して矛盾としたり、赤色の最高の剣として二枚抜きしようかとも思ったのですが安直すぎかと思いこのようなおかしな話になってしまいました。成立認定ありがとうございます。
正義の子供時代は全く意味が分からず、あのようなラストで乗り切りました。
また、お手隙の際に読んでもらえたら幸いです。

ぷりも
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【赤色】【最高の剣】【矛盾】は初めての三題噺チャレンジで三題使い切るだけで精一杯でしたが、確かにさらなる展開を盛っていくのもありですね。
このサイトの出題はアクが強くて大抵使いにくいワードが混ざっています。でも、慣れてくると逆にそれがいい感じです。

【正義の子供時代】は本気で意味が分からず苦戦しました。本当にそんな言葉があるのですね。ろくに調べなかったことを反省点としたいと思います。
全16話ありますが、全部出なくても良いのでまた感想お待ちしております。

ぷりも
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すいません先の返信は、夜の雨様へです。

クレヨン
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【音】【ガイコツ】【最弱の関係】のほう、拝読しました。

 ぱっと見で一番好みの作品はこれでした。一番よくできているとかではなく、シンプルに好みです。

 やはり心がホラーを求めているようです。

ぷりも
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クレヨン様
好みに合ったようでよかったです。実を言うと、それは本日のお題で自己最短記録で書き上げました。(10分でストーリー思いついて、パンとコーヒー片手にスマホでポチポチ20分)
ほとんどコントで落としていますが、もう一本ホラーがあります。好みに合えば幸いです。
【雨】【幻】【最初の遊び】がそうです。

夜の雨
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「三題噺」本日これで終了です。


●「【雲】【兵士】【激しい子ども時代】」

傭兵の中で伝説的な存在だといわれた男たちが仲間に加わったが、その正体は雲や霞がかかると見えなくなるがごとく逃げるからだった。
このオチは、なかなか面白いですね。
ただこの「雲や霞がかかると見えなくなる。」というネタは面白いのですが、コントのような短い作品よりも、もう少し長く書いた方が生きる設定ではないかと。
つまりアイデアのわりに作品が短いかなと。


●「【灰色】【犬】【最悪のメガネ】」

こちらの作品はネタ(お題)の使い方が悪いです。
御作のストーリで「最悪のメガネ」このお題の使い方をしっかりと考えていれば、うまくオチていたと思いますが。
つまり「最悪のメガネ」を変装用に使い人間はごまかせたが「犬」の嗅覚はごまかせなかったという事で、捕まっています。
これだとオチが弱いです。
「最悪のメガネ」 ← この眼鏡で変装を完璧にやった、人間だけではなく警備の犬の嗅覚をもってしても見破られることはなかった。
しかしこの眼鏡をかけた状態のままで「ブツ」を盗んだために、またしても本物を盗み損ねた。
というようなオチにするとよいのではありませんかね。
すなわち「最悪のメガネ」は、相手に見破られることがないのはよいが、自分もその眼鏡をかけていると「本物」を見破ることはできなかった、という「オチ」です。またしても、偽物を盗んで持ち帰ったバカな俺さまでした。


●「【黄色】【クリスマス】【先例のない罠】」

これはラストがオチていませんね。
普通のお話になっています。

>12月24日の夜 ハジメ宅<での。
 僕たちはいつまでも子供ではいられない。大人になる第一歩はサンタなんていないと認めるところから始まるんだ。ユキエに何としてもそれを認めさせる。
A>そうすれば、僕たちは大人のお付き合いができるようになるんだ。<
ハジメのこのセリフが面白いのですがね。何しろ「小3」ですから。

12月25日昼 「サンタ宅」は「ブラック・サンタの宅」ということにして、捕まった時の逃げ口上として「子供たちへのプレゼントを用意していた「間男のようなサンタ」という設定にしたらいかがですかね。
毎年クリスマスの夜にだけ「人妻を襲いに行く」という話。
それでハジメ君に黄色のペンキボールをぶっつけられて、退散はしたが、ユキエ宅では父親が海外に出張中だったので「まんまと」いただきました。
そうすると、上のAと関連した大人も楽しめるお話になるのではありませんかね。


今夜はこの辺で。

お疲れさまでした。

ぷりも
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夜の雨様
細かく読んでもらって感謝です。
【雲】【兵士】【激しい子ども時代】
これも激しい子ども時代の使い方に迷いました。あと、肝心な時に雲隠れするということから雲と呼ばれるでもよかったんですが、霞とのペアにしてみました。私的には、あまり納得のいってない話なんですが、これ以上膨らませることができませんでした。

【灰色】【犬】【最悪のメガネ】
こっちは個人的には割と満足しているのですが、そういった相違も興味深いですね。これも、最悪のメガネって何?ってことでヒゲメガネにしたのですが、変装の役割を果たせるけど、本物が見抜けなくなるというのは良いアイデアだと思いました。

【黄色】【クリスマス】【先例のない罠】
これも、先例のない罠の使い所が難しかったです。罠にかかるのが誰か? よしサンタにするか。じゃあ黄色はというとカラーボールにしようみたいな感じでした。ちょっと面白みのない話でしたね。ゲスいサンタというのもアリですね。
あとから思えば、浮気疑惑の恋人を先例のない罠にかけるというストーリーにした方が色々膨らませることができたような気もします。
ありがとうございます。また明日お待ちしております。

ぷりも
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本日のお題【影】【犠牲】【悪の剣】
ジャンル:スイーツ(笑)

 私が在籍しているのは最悪の剣道部。朝練はもちろん夜遅くまでひたすら竹刀を振るの。
 コーチは厳しくて、いつも怒られてばかりだし、恋愛禁止、髪を染めるのもダメ、ネイルなんて問題外ね。あと、体重増やさないように食事制限も厳しいの。友達が楽しそうに遊んでいるのをただインスタで眺めるだけなんて不公平だと思わない?
 私はそういったものを犠牲にして頑張ってきたのに、いつも幼馴染のナナミの影にかくれて陽の目を見ることがない。ナナミは表には出さないけどスランプに陥っている私を心配してくれているのは分かっている。私だってこのまま終わるつもりはない。
 今日はもうすっかり暗くなっちゃったけど、そんなこと関係ないわ。私はジャージで玄関のドアを開けて走り出す。

「今から禁断の夜食をしてやる!」

 ジャンルは何がいいかしら? ラーメンが食べたいけど、牛丼も捨てがたい、でもやっぱり、……

「スイーツ(笑)」

Pの独り言:ジャンルはスイーツ(笑)って何?
uru 心得のMVを参考にしました。
https://m.youtube.com/watch?v=tHcrAUllIxU

夜の雨
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「三題噺」昨日に引き続き読みました。

●【夜空】【メトロノーム】【過酷な物語】

人生が描かれていると思うのですが、この主人公の「男」は、定年退職後に暇を持て余しているので「子供相手のおもちゃ修理」をするのですよね、指先が器用なので。そこに訪ねてきた男の子のおもちゃのピストルを治してあげたところから、なつくようになり、ちょこちょこ遊びに来る。
しかし男の子には友達がいない。
それは帰国子女だったので、周囲にあわせて溶け込むことができないからであった。
問題はこの後ですが、主人公の男は「周囲にあわせることはない」

>「いいかい、みんな違っていいんだ。異なるリズムを刻めばいいんだ。それがメロディを作り出すんだ」<
と、もっともらしいことを言って、「ブランコにメトロノームを三つ並べて、異なるタイミングで動かした」が、同期現象によって、いつのまにか動きが一緒になってしまった。

 この「同期現象」は、複数の周期的な運動をするものが集まったときに、外部の制御機構なしに全体が自発的にそろって振動する現象のことです。人間の集団行動にも応用されることがあります。例えば、「朱に交われば赤くなる」ということわざがあります。これは、人間は周囲の環境や付き合う相手によって影響を受けやすいということを表しています。 このことわざは、人間が周りの環境や友人に影響されやすいことを表しており、良い影響を受けることもあれば、悪い影響を受けることもあるということを示しています。

しかし主人公の男は会社で周囲の者とあわすことができなかったので、「同期現象」しなかった。
それが定年後の孤独になった。
それを目の前にいる少年にも自分と同じことをさせようとした。

こういう具合に考えると、結構深いお話になりますね。


● 【地獄】【タライ】【荒ぶる記憶】
>例えるなら「カップルと一緒に食事にきてる一人の男」地獄だ。<

なるほどなぁ。
「烈河」については、仏教の地獄に伝わる十六小地獄の一つで、沸騰した灰水の河に落とされるとされています。
で、主人公の男は「地獄に伝わる十六小地獄」以外の「カップルいちゃいちゃ地獄」を味わったという事ですか(笑)。
やはり桃太郎の鬼退治じゃありませんが「犬」を待つべきでしたね。
犬を連れて行けば「犬も食わない」ということわざ。
「ひどく嫌われること、ばかばかしくて相手にされないこと」ということで、

ホストとアパレルギャルに対抗できるのではありませんかね。



● 【雨】【幻】【最初の遊び】

女のキャラクターは良いのですがね、魔性の女という感じで。
手当たり次第に周囲の男と付き合う、悪びれずに。
主人を殺したというあたりから、話が流れたという感じです。
オチ、ありましたか。


お疲れさまでした。

ぷりも
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夜の雨様
【夜空】【メトロノーム】【過酷な物語】
こちらは、面白味はあまりないかもしれませんが、お題を無理なく使ってストーリーを綺麗にまとめることができたという点で満足してます。毎回というわけにはいきませんが、面白くなかったとしても、何か読んだ意味があったと思ってもらえるよう心がけてます。語彙や、誤用しやすい慣用句、豆知識、雑学なんかを入れられたらなと。ここではメトロノームの同期現象がそうなんですが、知らなかった方にはYouTubeとかで見てもらえたらなと思います。不思議な現象ですね。

【地獄】【タライ】【荒ぶる記憶】
こちらは割と面白くできたのではないかと。
御伽話編纂所に入れようか迷いました。なるほど犬も食わないというのもアリですね。
あと、地獄についてお詳しいですね。私はWikipediaで調べました。16個も使うわけにいかないので大カテゴリーの4つとしました。

【雨】【幻】【最初の遊び】
言葉遊びというか、意味がわかると怖い話としてみました。三題を消化するだけでもハードですが、毎回同じような構成にならないように気をつけています。
悪い役は毎回女性になっている気がするので、悪い男も登場させたいところです。

今日も感想ありがとうございました。

夜の雨
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「三題噺」ラストまで読みました。


●【音楽】【幻】【バカな存在】

クラシックに疎い人間でも、バッハが「音楽の父」で「音楽の母」はというとヘンデルという落とし方は、そうなんだとは思いましたが、ヘンデルは男だというくだりは「そうきたか」というオチですね。
これって男女平等の観点から言うと、差別とかしていませんか。
「G線上のアリア」は良いですね。
ドラマに使われていても様になります。



●【青色】【裏取引】【最後の高校】

数字の使い方がミステリーっぽいですね。
一《にのまえ》優子
二《したなが》良子
なるほどなぁ、と。
これで動機が想像できます。
青酸カリとバファリンは、さすがにショートショートのオチでもきついかなぁと。
御作は数字を使って上下関係のネタにしているので、「一《にのまえ》」の上をいく男の子と付き合えばよいのでは。
名前には勝ったが現実的に「中身」がなかったとか。年上すぎて親子以上の年齢差だったとか。
の、オチにすればよいかも。


●【野菜】【車】【伝説のトイレ】

感想パスです。


●「【黄色】【狼】【正義の小学校】ジャンル:悲恋」
たしかにお題と課題をこなしていますね。
子供らしい笑いもありますが。


●「【雷】【鷹】【きれいなトイレ】ジャンル:童話」

三語で、結構「トイレ」が出てきますね。
内容は新車を購入した男が下痢を起こしたがパーキングエリアのトイレが満室だったので自宅まで我慢をしたところ。
というようなお話で、新車を汚して自宅で掃除するはめになるというエピソードになっていました。
たしかに「オチ」ていましたが。
「ジャンル:童話」という事になっていますが、どこが童話なのかがわかりませんでした。



●「【池】【ファミコン】【真の可能性】ジャンル:王道ファンタジー」

話自体は面白そうなのですが、ファミコンのセーブがどうのとかのラスト部分が理解できませんでした。
ショートショートで説明調になるので、伝わりにくいのかもしれないですね。
話は電池切れで、セーブをできなくなっているので、ゲームの中から抜け出せなくなったという事ですね。


●「【卒業式】【PSP】【鑑賞用の世界】ジャンル:時代小説」

伏線として「オーパーツ」のネタがあります。
その時代には存在していないものが「ある」という摩訶不思議なモノ。
そこから、正保三年の江戸城からお話が始まるわけですが、幼い徳松は蔵でPSP(ゲーム機)を見つけて犬を育てるゲームをするが電源がないので途中でできなくなる。
月日は流れ、徳松は元服を迎えてその名を綱吉と改める。
 後に、犬将軍として知られるその人である。

このあと、上のお話は高校生が出版社に持ち込んだ小説という展開です。
>※Pの独り言: 時代小説でPSPは無茶振りにも程があるよね<
伏線が軽めでしたが、ショートショートなので、話としてはオチているのではありませんか。


●「【音】【ガイコツ】【最弱の関係】ジャンル:悲恋」

こちらの作品は内容のキレ、そしてオチがよかった。
ドラマも垣間見えました。
短いのに見事でした。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
これで全作品に一応感想を書きました。
通して見れば、アイデア力はある方だと思いましたが。
なので、ほとんどの作品が膨らましても面白いかなと思われます。
それから「トイレ」がどうたらというお題の作品は書かない方が良いのではありませんかね。
プロが書いても面白くなりそうにないので。


お疲れさまでした。

ぷりも
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夜の雨様
【音楽】【幻】【バカな存在】
くだらない笑系としてみました。
私はクラシックに疎い人で、ネットで調べるまでヘンデルを知りませんでした。こうやって三題噺考えるのも、知識の幅が広がっていいなと思いました。一応主人公としては、男を音楽の母という点に意を唱えていて、女性を差別しているわけではないということです。念のため。

【青色】【裏取引】【最後の高校】
個人的には割と気に入っていますが、バファリンはちょっとムリがありましたか。
にのまえという名字は知っていたのですが、したながはこれを書く時に調べて知りました。ゼロを意味する名字は調べていなかったんですが、その名を冠する男と付き合ったが中身がなかったというのはオチますね。

【野菜】【車】【伝説のトイレ】
安直にお題を消化してしまいました。刈谷ハイウェイオアシスを知っていたため、それが邪魔して他のアイデアが浮かびませんでした。

【黄色】【狼】【正義の小学校】ジャンル:悲恋」
過去問を教えて頂いた時はジャンル指定がなかったのですが、自分で今日のお題を見るようになってからそれを知りました。三題に加えてジャンル指定はかなりキツイです。
この裏地黄色事件は小学校の同級生で実際あった話なんですよ。

【雷】【鷹】【きれいなトイレ】ジャンル:童話
実のところ童話の定義が分からず調べたんですが子ども向けとしか書いてなくて悩みました。なので、昔話風の語りにして、イソップ童話のような教訓系にしてみたのですが、童話っぽくないですね。

【池】【ファミコン】【真の可能性】ジャンル:王道ファンタジー」
ファミコンに興味ない人や今時の人たちにはわかりにくいですね。当時のゲームは途中経過をセーブできず、もっぱらパスワードでした。そこに来てカセットに内蔵された電池によってセーブが可能になったのは画期的だったわけです。
この話では、池をうまく使えず電池として使ったことが妥協点でした。

【卒業式】【PSP】【鑑賞用の世界】ジャンル:時代小説
PSPもそうなんですが、卒業式も時代小説と絡めづらかったです。ということで、時代小説というのは作中作というグレーゾーンな手法を使いました。とは言え、いきなりPSPを出してしまうのは唐突なので、オーパーツに触れることで衝撃を和らげました。

【音】【ガイコツ】【最弱の関係】ジャンル:悲恋
お褒めいただきありがとうございます。悲恋というよりかはホラー小説寄りになりました。みなまで言わないラストで、読者の脳内で完成させる感じにしてみました。これはもうちょっと長くできそうな気もしました。


三題噺というのは、小説を書くための練習になるとか、編集者の採用試験にもあるとかいう話を聞きました。
私はストーリーを書く時、基本ラストから考えて次に冒頭、あとはなんでも良いからネタを寄せ集めて、それらを辻褄あうように、スムーズに繋がるよう考えます。三題噺はこれに近い感じがしました。
ジョンレノンは、思いついた言葉を書き留めて一晩寝ると詞ができると言っていました。
ポールマッカートニーは、思いついたメロディを書き留めて一晩寝ると曲ができると言っていました。
自分を偉人と同列に並べるつもりはないですが、私はこれをレノンマッカートニー方式と呼んでます。私はここにくるまで「地の文」とか「漢字のひらき」と言った用語も知らなかったのですが、もしかしてこれも正しい名称があるのか気になるところです。

まさか、全話感想いただけるとは思っていませんでした。今後の参考とさせていただきます。ありがとうございました&お疲れ様でした。

ぷりも
pw126158071224.33.panda-world.ne.jp

本日のお題【入学式】【化石】【ゆがんだ罠】
 ジャンル:指定なし

「校長式辞」司会者のアナウンスと共に入学式が始まる。
「暖かな春の日差しに桜の花も美しく咲き誇っております。それはあたかも、新しい舞台に立つ皆様の門出を祝福しているかのようにみえます」
 新任の校長が取ってつけたような台詞を並べた。
「よく日本の教育方針が問題視されることがあります。個性を犠牲にして平均化した生徒を量産していると揶揄されることもあります」
 校長はちょっと他とは違うよ的なエッセンスを加えようとしているようです。
「私は、皆様に定説というものを鵜呑みにするのではなく、疑問を持つところから始めて欲しいと思います」
 生徒たちは退屈そうに聞いています。
「例えば石油のことを化石燃料と言います。これは太古の地層に眠る古代生物が化学変化を起こしたものとされているからです」
 校長はドヤ顔です。
「しかし、これはゆがんだ罠とする説があります。つまり本当かどうか分からないにも関わらず、さもそれが真実であるかのように流布されているのです。皆様にはまずは疑うところから始めて欲しいと願います」
 意外にもその言葉は生徒に響いたようです。
「甚だ簡単ではございますが新生活を迎える皆様に三つの言葉を送りたいと思います、一つは、……」
 生徒の集中力は限界を迎えました。

「最後に、新入生諸君の充実した学校生活を願って式辞といたします」
 居眠りしていた生徒もその声に目を覚ましました。

 そして、学校生活が始まりました。生徒たちは勉強の必要性を疑って勉強しなくなりました。

佐藤
061196017130.cidr.jtidc.jp

こんばんは。
面白そうなので挑戦してみようと思ったら、なんか一話に微妙に文字数を取られたので一旦ここでおしまいにしました。


【赤色】【最高の剣】【矛盾】

御作感想
ロトの剣は反則だろうと思いましたが、その販促がスピーディーに、というかやや速度違反レベルでオチに突っ込んでいったのを見て「豪腕だ…」と呻きました。
これくらいスピーディーに落としていきたい…


次コメにて、自作失礼します。

佐藤
061196017130.cidr.jtidc.jp

【赤色】【最高の剣】【矛盾】


「おう、劉(りゅう)んとこの季(き)、季じゃねえか!」
 馴れ馴れしく幼名を大声で呼ばれれば、ふだんは礼儀などあまり気にするつもりもない劉邦(りゅうほう)でもつい顔をしかめてしまうものだ。赤地に劉の字が踊った旗、それから自分の後ろを意気揚々と付き従う沛(はい)の村の男どもを一瞥してから、目の前にやってきた小汚い男に向き直る。いつもと変わらないズタボロの衣服、あえて違いを指摘するなら、やけに大事そうにひと振りの剣を抱えていることか。
「おう、丁(てい)。俺らと一緒に決起しようってのか? にしちゃずいぶん身軽だが」
「おいおい、知ってんだろが。オラぁ足悪くしちまってるからついてけねえよ。たぁ言え、黙ってもいらんねえからな」
 わざとらしく足を引きずりながら、丁が劉邦のそばに歩み寄り、剣を差し出す。
「せめて、武器のひとつでもって思ってよ」
「おお、悪りぃな」
 どこでくすねてきやがったんだこいつ、などとはおくびにも出さない。どんな質の代物であれ、一本でも武器を抱えられるなら、それに越したこともない。そう思いながら手を伸ばすと、しかし丁は素早く剣を引っ込める。
「あ? 何だてめえ」
「誰がタダっつったよ、こいつあそんじょそこいらのなまくらじゃねえんだぞ」
 言うなり丁はさやを払うと、剣を真上に突き上げた。やや重い曇天の下、お世辞にも輝きを発する気配もない。目に見えて刃こぼれも認められる。確かに、そんじょそこいらのなまくらも驚くほどのぼんくらのようだ。
「知らざぁ見ろ、音にも聞け! この剣こそ干将(かんしょう)が鍛え、流れ流れて項燕(こうえん)さまの手元に収まり、秦(しん)のクソどもをバッタバッタとなで払った神剣よ! めぐり合わせ悪く項燕様は亡くなられたが、かのお方のたぎる思いは今でもこいつに宿ってる! わかるか季、本来ならおめえなんぞがお目にかかんのすら畏れ多いんだぞ」
 片手で剣を掲げ、もう片手は劉邦の前に手のひらを突き出し、銭をせびる。見るからに入念な仕込みの上でやってきたことがわかる。
 劉邦は内心でため息をつく。とっとと斬り捨ててしまうのはたやすい。とはいえ、あまり軽々にひとを斬ったら、手下どもにも同じふるまいを取りかねない、とも思われるだろう。さて、どう追っ払ってくれたものか。
「沛公(はいこう)どの」
 後ろからの声に振り返れば、荒くれどもの中にひとり、折り目正しく朝服を着込むものがいた。その後ろには、炊き出し用の大釜が数人がかりで担がれていた。あれは確か炊き出しの途中でヒビが入って使い物にならなくなり、どこかで銭に替えるより他ない、と話したような気がしたが。
 劉邦の訝りを察したか、男はちらりと大釜を見たのち、丁の掲げる剣を経て、劉邦に目配せをした。
「――! 手間ぁ取らせたな、蕭何(しょうか)!」
 役人、蕭何が頭を垂れるのを見るが早いか、大釜については劉邦と丁の間に運ばせた。変に乱暴に置いてしまってはひびが入っていることを悟られてしまう。ゆっくりと、丁寧に、地面に置かせる。口を下向きにし、その底面を上にして。
 突然のことに丁はやや身じろぎしたが、後退りについてはなんとか我慢できたようだ。
「お、おい季、何だこりゃあ」
「いやな、奇遇なもんだ。出かけしな、竈神(かまどがみ)さんが俺の夢枕に立ってよ」
 できうる限り、にこやかに、朗らかに言ってやる。
「神さんがよ、こう言ってきたんだ。秦を倒すために出向くお前に、得難い味方が現れましょう。その者は宝剣を携え現れます、かの剣の鋭きこと、青銅なぞ綿毛のごとく断ち切ってしまうのです、ってな」
 軽く釜をなでた上、丁の掲げる剣に目を向ける。
「俺もまさかたぁ思ったんだよ。けどこんなに早く出会っちまえばよ。こりゃあ神さんが本気でお導きなのにちげぇねえ。そんな宝剣なら、こっちだって銭なんか惜しまねえよ。だからよ、丁。ちょっくら試し斬りさせてくんねえか?」
「は!?」
 劉邦が、ずいと一歩を踏み出す。
 笑顔は、よりわざとらしく。こちらからも手を差し出して。これまではなんとかこらえようとしていた丁だったが、ついには劉邦からの圧に負け、一歩を退いてしまった。
「ば、ばばば莫迦(バカ)言うんじゃねえ、銭が先だ」
「別に、大して変わんねえだろよ。なんならあとのが気持ちよく払えようってもんだ」
 もう一歩を迫ろうとしたところで、あえて歩みを止める。そうとも気づかず丁の後退は二歩、三歩。その顔はいつの間にやら脂汗にまみれていた。
 そして、四歩目を踏み出したところで。
「――っと、こここ困ったな! そそそそうやって聞いたら、とととたんに惜しくなっちまった!」
 丁はいそいそと剣を鞘に収めると、宝物を守るかのように抱え込む。
「わ、わわわりいな、季! おおお前らに頑張って欲しくねえわけじゃねえが、うちの守り神手放すのも、ち、ちちげぇよな!」
 五歩、六歩ともなるとだいぶ大胆な歩幅となった。そして回れ右をし、一目散に駆け出す。
 なんと、劉邦と話している間に、悪くしていたはずの足もすっかり治ったようである。良かった、良かった。
 丁が逃げ去ったそばから、劉邦の周りで爆笑と喝采が起こる。「お見事でした」と蕭何が呼びかければ、劉邦は思わず、唸る。
「ま、助かったぜ蕭何。追っ払うだけなら、そりゃ訳なかったがよ」
「それはようございました。こちらとしても矛盾(むじゅん)の逸話を持ち出されるかなと思っていたところに斜め上の説話を伺え、改めて口車の沛公のお手並みを堪能させていただきました」
 うやうやしくお辞儀をしてみせる蕭何に、しかし、どうにも劉邦としては合点がいかない。
「口車の、って。お前、まるで俺がそれしか能がねえみてえじゃねえか」
「はて、あながち間違ってもおりますまい?」
「なっ!」
 蕭何の返しに、辺りの爆笑が更にその度を高めた。
「蕭何てめえ、言うに事欠いて!」
 捕まえ、殴りつけてやろうとするも、服装に反し、蕭何は身軽に劉邦を避けてみせる。もっとやれ、いやむしろぶん殴られちまえ。周辺からは無責任なやじが飛ぶ。
 巧みに劉邦を躱しながら、蕭何は言う。
「勘違いなさるな、沛公。おまえさんのその口車こそが天下を狙える、そう思っちまってるから、みんなお前さんについてきんですよ」
 そしていたずらっぽい笑みを劉邦に向けるのだった。


※三題補足
赤色:劉邦のシンボルカラー、転じて漢の色とも。
干将、項燕:すごい鍛冶師とすごい武将。そういう由来の剣だから当然すごい。それが本当なら。
矛盾:元ネタである韓非子の逸話を引こうと思ったらストーリーに「あの逸話だと弱いですけど大丈夫ですか?」と言われてしまったため急遽差し替え。三題噺として弱くなってしまったけどまぁいいや。

他のお題も、うまく中国史ものとして引っ掛けられそうなら挑戦したく思います。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

佐藤様
感想&作品投稿ありがとうございます。
中国史にお詳しいのですね。三題でそこまでストーリーを書けるのもすごいのでは。
実のところ、赤色と最高の剣から最初はレッドクリフ、赤壁の戦いを題材にしようかとも考えたのですが、私は日本史も世界史も弱い人なので諦めました。
劉邦というのも三国志かと思ったら、時代が違うと身内に聞いて知りました。
で、ここではあまり気にしなくても結構ですが、三題噺は本来その三語を直接使用しないといけないそうです。「赤色」なら赤ではなく赤色ということです。またそのワードを書かずに連想させるというのもNGです。逆にどのような使い方であっても文中に入っていさえすればOKです。
繰り返しますが、ここではそこまで厳密に考える必要ないですよ。ジャンル指定も無視して構いません。
またの投稿お待ちしております。

佐藤
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ぷりも様


ありがとうございます、なるほど、三題噺にはそう言う縛りが……

確かに、どこかに厳密な線引きをしないと面白くありませんね。
「挑戦する面白さ」を追うにあたっては、ルールを遵守した方が
より面白そうだ、とも感じられます。

そのように踏まえ、ふたつ目以降のお題を見ていきます!

ぷりも
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佐藤様
引き続き宜しくお願いします。私も一週間くらい日替わり追加していきます。

本日のお題
【火】【苺】【鑑賞用の恩返し】
 ジャンル:学園モノ

 野坂先生が入院した。なんだかよくわからないけど、手術が必要みたい。
 先生だけはアタイみたいなどうしようもない生徒を見捨てることなく熱心に接してくれた。分かってる、先生の優しさは分かっていたけど、何かそこに絆《ほだ》されるのはダサいと思ってツッパることをやめられなかった。
「苺畑で靴紐を結ぶな」
 先生によく言われた。アタイはバカだから意味なんて分からなかったけど、先生は優しく教えてくれた。
「いいかい、節子くん? 靴紐を苺畑の中で結んでいたら、周りの人からは苺泥棒と思われるだろ? キミは根はいい子だ。疑われるような行動はしちゃいけない」
 アタイ本当に嬉しかったんだよ、先生の言葉。だけど素直になれなくてゴメン。
「それとな、正しくは『李下《りか》に冠を正さず』や『瓜田《かでん》に履《くつ》を納《い》れず』と言うんだ。李はスモモ、瓜田の田は畑のことだ。畑は和製漢字だから畑なのに田なんだな。あと略して『李下の冠』『瓜田の履』とも言って、なんで略すと”に”が”の”になるのかは先生も分からない。それと二つまとめて『瓜田李下』とも言うんだけど、どれか一個でいいんじゃないかといつも先生は思っている」

 無駄に話が長いところは苦手だった。

 みんなとお見舞いに行きたいけど、アタイみたいなのが病院行ったら迷惑だよね? 先生ジプリ映画が好きだって言ってた。アタイにできることはせいぜい観賞用の恩返しくらい。ジプリ映画のDVDを包んで、委員長に託した。

「みんな、盲腸の手術くらいでお見舞いに来てもらってすまないね」
「先生、これ節子さんからです」委員長が包みを手渡した。
「おお、節子くんからか。やっぱり根は優しいコだ。みんなも、彼女を見捨てないでやってくれ」そう言いながら野坂先生は包みを開けた。

 火垂るの墓

「……死ねってこと?」

 苺畑で靴紐を結ぶな

夜の雨
ai195037.d.west.v6connect.net

佐藤さんの「【赤色】【最高の剣】【矛盾】」。

中国史に関係したお話から「三語」で話を創ってあるのですが、なかなか味がありました。
情景が浮かんでくるようなエピソードで面白い。
「なまくらな剣」をもってきてお金をせびる「丁(てい)」という男もキャラが貪欲ですが、受けて立つ「劉邦」がさすがに上に立つ男で、ひびが入った大釜を「神の釜」とかうそぶくところなど、なかなかの知恵者です。
試し切りで「神の釜」を斬りたいとか。
本来ならよけいなことをせずに一太刀で貪欲男を斬り捨てるところを、部下の手前もあるのでそれをしない。
うまく事が運んだ後に「蕭何」が「口車がうまい」とかいうものだから「劉邦」がブチ切れる。そこを「おまえさんのその口車こそが天下を狙える」と、交わすところなど、いかにも中国史のエピソードにあるようなお話でした。


ぷりもさん。

>【火】【苺】【鑑賞用の恩返し】
 ジャンル:学園モノ<

なるほど「火垂るの墓」とかぶせて創っているのですね。
登場人物が野坂とか、節子。
【苺】のお題はうまいエピソードですね。

先生の無駄に長い話の部分はわかりにくかったですが。

オチは主人公の少年が亡くなったから「……死ねってこと?」ということですか(笑)。

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●『三語即興文』について。

下記は、以前「鍛練場」で『三語即興文』をやっていたときの「テンプレ」です。
だれがやり始めたのかは知りませんが、10年以上は続いていたものだと思いますね。
下記の年月日は終了する前ぐらいのものです。
ちなみにこちらのサイトの「運営様」は、関わっておりません。
運営様に了解を得てやり始めたらしいのですが。
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三語即興文有志

三語即興文2019/2/22〜

【形式】
 (1)前の方の作品に批評・感想を書く。
 (2)出されたお題で50字~1000字程度の文章を作る。
     ※三語を使用した小説であること。三語は順不同で使用可。
     ※漢字(ひらがな・カタカナ)は変えないこと。
 (3)次のお題(三語と課題)を出す。三語は名詞が基本、各語の関係が遠いほど望ましい。


【ルール】
 ・第一目的は文章と発想の瞬発力、及びショートショートの構成鍛練です。
 ・同じ方の書き込みは一日一回です。言いかえれば毎日でもどうぞ。
 ・同じお題の投稿が重なった場合、最初の投稿者のお題が次に継続されます。
 ・上記の場合、後の方の作品は残します。事故と見なしますので謝罪などは不要です(執筆の遅い投稿者保護)。
 ・感想のみのレスはご遠慮ください。
 ・事故作品にもできれば感想を書いてあげてください。また、他の作品に感想を書くのは自由です。
 ・何事も故意の場合は釈明必須ですが、多少の遊び心は至極結構です。ただし、基礎の未熟な方の遊びはお断わりいたします。
 ・課題は強制ではなく、努力目標です。お互い無理のないようお願いします。
     例)「主人公の性別は○○で」「ハードボイルドっぽくお願いします」「三人称で書いてください」

 ・三語即興文の新スレッドは参加者皆さんによって立ててください。
 ・フォーマット・ルールなどの改正は必ず伝言板で意見を募ってください。
 ・重複スレッドが立った場合は運営に削除依頼を出してください。


【新スレッドの立て方】
 ※現行スレッドが最終面に来ましたら、次に投稿予定の方or有志の方が新スレッドを立ててください。
    作者名:三語即興文有志
    題 名:三語即興文  年/月/日    ←年/月/日 はスレッドを立てた日付となります。
    本 文:ここの本文を改変せずにコピー&ペーストしてください。
  執筆の狙い:執筆の狙いをコピー&ペーストしてください。

 ※感想欄の一番最初には、前スレッドの最後の投稿者のレス(投稿者名、三語即興文、次のお題)をコピー&ペーストして投稿してください。

 ※新スレッドを立てましたら、最終面にある前スレッドに
 「このスレッドは終わりました。次の三語即興文は新スレッドに投稿してください。」
 の一文を、三語即興文有志の名前で投稿してください。


三語即興文2019/2/22〜

執筆の狙い


執筆の狙い

作者 三語即興文有志 2019-02-22 23:51


感想レスを使ったやりとりです。
興味のある方は参加してください。初めてのみなさんも歓迎します。
前の方の作品に感想を書くのを忘れずにお願いします。

コメント

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以上です。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

夜の雨様
【苺】は使いにくかったのですが、何とかなりました。「苺畑で靴紐を結ぶな」は辞書とかには載っていないようなので、瓜田に履を納れずを今の人に馴染みやすい表現にしたものかもしれません。
先生は話し下手なところがあると言うことでご容赦を。
私は登場人物の名前を考えるのも得意ではないので、関連する情報から引っ張ってくることもしばしば。水泳部の話では、北島康介と池江梨香子から拝借しました。【正義の子ども時代】のアヤはソフトバンクのCMから上戸彩を頂きました。

私は基本おふざけ系なので、佐藤様の作品みたいなのは思いつきません。なので、そういった皆様の異なる切り口をみせて頂けたらというのが今回の趣旨でしたが、過去にそういったものがあったのですね。教えて頂きありがとうございます。一週間経過後にこの投稿をそのようにシフトしようかと思いました。

ぷりも
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本日のお題
【紫色】【蜘蛛】【おかしな枝】
 ジャンル:サイコミステリー

 ウーウー
 閑静な住宅街にパトカーのサイレンがこだまする。
「警部お疲れ様です」事件現場の部屋に入るなり、一足早く現場にいた若い警官から声をかけられたのはその名を実村《みのむら》という中堅刑事だ。
「状況を報告しろ」実村は冷静に一言だけ言った。
「はい、害者は地元では有名な資産家です。金品を奪われ、絞殺されています。凶器は、……」
「蜘蛛の糸か」実村は紫色に変色した被害者の顔を見て静かに言う。
「はい、これで五件目です。同一犯とみてまず間違いないと思いますが、一体何なんでしょうね?」
 犯人は通称「スパイダーマン」と呼ばれている。現場に残された凶器の糸を分析した結果、その組成は蜘蛛のそれと完全に一致した。しかし、その太さは直径一センチに及ぶ。実際の蜘蛛から産み出されたものではないと考えられた。そして蜘蛛の糸というのは恐ろしく頑丈だ。その強度は鋼鉄の五倍、同じ強度なら重量は六分の一程度と言われる。もし、この太さの糸で巣を張れば、飛んでいるジャンボジェットすら絡めとることができるという。
 実村は右腕の時計を見た。
「あれ? 警部なんかついてますよ」若い警官はそう言って、実村の脇腹についていたものをつまむ。
「枯れ木? 何でそんなところについてたんでしょう。おかしな枝です……」

「ね」

 その瞬間、警官の背後に忍び寄った男が電光石火の早業でその首を締め上げた。
 男は人間業とは思えない動きで次々と他の警官を絞殺して言った。残るは実村ただ一人。

「お前がスパイダーマンか」実村はその男に問いかける。
「それは警察が勝手につけた名前だろう? だがそうだな、答えはイエスだ」男はニヤニヤしながら続ける。
「俺の体は蜘蛛の糸を作り出すことができる。俺はこの能力を天稟《てんぴん》と呼んでいる。生まれながらに神から授かった特別な能力だ」
「よく喋るな」実村は動じない。
「一瞬で皆殺しにしちまったら、語る相手がいなくて面白くないだろう? もっともお前にも死んでもらうがな」男は実村の正面に立ち、首に蜘蛛の糸を巻きつけた。
「あばよ」男は口元を緩めて吐き捨てた。

 ピンッ!

 実村は容易く蜘蛛の糸を切り落とした。
「バカな! 蜘蛛の糸は最強だ! そんなバ……」男は薄れいく意識の中で実村の言葉を聞いた。

「悪いな。お前の言葉を借りるなら、天稟を授かったのはお前だけじゃないんだ」
 男は崩れ落ちた。

「ミノムシの糸はその二倍の強度だ」

 男の首にはいつもと逆向きの索状痕が残された。

佐藤
133-149-194-131.east.xps.vectant.ne.jp

また長くなった…さっくり切り上げたいのですが。

ぷりも様
正義の子供時代、の運用が難しいですね。おそらく勝ったら正義の、みたいな運用をすべきなのかも。孫正義はズルい笑

夜の雨様
ありがとうございます、あえて申し上げるまでもないかとは思いますが、こんな史実はありません笑


【入学式】【アルバム】【正義の子供時代】

 高校からあてがわれたテーブルの上に我らが「翻訳史学同好会」の部誌を置き、パイプ椅子に腰掛け、ひと息つく。
 入学式が終わり、新入生ガイダンスが済んだら、この体育館に設けられた同好会説明ブースに新入生たちがやってくる。本同好会、会員は絶賛オレひとりきり。新入会員も欲しいと言えば欲しいんだが、とは言えどうにもオレが指導する立場になる、ってのもピンときづらい。なにせこの同好会に入ったのだって、だいぶ不純な動機だったしな。
 ーー四月一日(わたぬき)センパイ。去年の説明会で、みんながわりと熱心にブースの前を通る新入生を勧誘するなか、先輩はひとり、我関せずって感じで辞書を読みふけってた。それだけで十分やべーんだが、問題は黙ってればクールビューティーって言うしかない外見でな。みんながチラチラと見かけてはそそくさとブースの前から離れる中、つい、オレはガン見しちまったんだ。そいつが運の尽き。
 がたり、いきなりセンパイが眩しい笑顔で立ち上がる。
「ほう! 察するに、キミもこの本が気になるようだな!良いことだ、まぁ掛け給え」
 この言葉遣いに違和感覚えてられたら良かったんだが、小、中と女っ気なしの身の上じゃ、美人のセンパイに声をかけられた、ってだけで、もうおしまい。ふらふらと促されるまま座っちまった。
「君が注目していたこの本は、諳厄利亜(あんげりあ)語林大成(ごりんたいせい)と言う。江戸時代に編纂された日本最古の英和辞典だ。ここには聞き慣れぬ異文化の言葉を、いかにしてして我々の知る言葉に翻訳できるかの試行錯誤の足跡が詰まる、いわば英和翻訳史の記念アルバムのような存在となっている。例えばこのページに載る justice を見てみたまえ、その訳語は正義ではなく、『義、正直(しょうちょく
)』となっているだろう。対して時代が下った明治英和字典、その名の通り明治時代に編纂されたものではもう正義と訳されている。両辞書の間に横たわる時の流れの間に、正義という言葉が発明された、と見て取ることができるわけだな。ここにある『義、正直』なる表現は正義の子供時代、幼名であると言っても差し支えないだろう。
 justice は、言葉のそもそもとして just からの派生語という性格を持つ。ちょうどいいもの、そこにあるべきもの、から転じて正しいもの、その考え、となった形だ。諳厄利亜語林大成はいったんふたつの言葉にて justice を表したが、そのどちらもがしっくり来なかったのであろうことが見て取れる。義とは義理人情の義、大義名分の義。この言葉でも正しさ、と言ったニュアンスも見て取れないこともないが、より正しさ、を強調すべき、と明治時代の言語学者が考えたのだろう。正直とは、正しく真っすぐであることを言う。正直なる義、とし、そこを略して正義、とされたのだと思われる。もっとも確かな史料が残されないため、このあたりは推測で語ることしか許されないのだが。
 とは言え、ここにひとつ問題がある。もともと日本語、正確には漢文には、すでに正義なる言葉が存在していた。こちらは同音異義語の義、意味であるとか、超訳すると解釈、と言ったニュアンスだ。すなわち『正式な解釈』『正統性ある解釈』といった意味合いになる。こんにちの正義には悪い意味でこの両義が入り混じったものを感じずにもおれないが、まぁ、いまはあまり私の雑感を語るべきでもあるまい。
 正義という言葉一つをとっても、どのような背景から、誰がこの言葉を策定したのか? また、既存の正義とのバッティングはどのような問題を生じ、最終的にいま我々が日常的に耳にするニュアンスとなったのか? といった諸問題を想定することが叶う。たったの二文字の奥には、無限大の問題が詰まっているのだ。これほど奥深く、興味深いこともあるまいな!
 この本が気になるのであれば、キミもまた言葉に問題意識を抱く人物なのであろう。ではきみならば、例えばこの正義なる言葉についてどのような感想を抱くのだろうか?」
 あのときの怒涛のような言葉たちを、どんだけ正確に拾い上げられたかは正直自信がない。あんまりにもまくしたてられてテンパったもんだから、なんて返せたかについちゃまるで覚えてない。勢いに押し切られて入会し、一年間センパイとやりあったあれこれを踏まえりゃ、たぶんこんな感じだったろうと思う。
 この3月、当時3年だったセンパイも晴れて卒業。で、残されたオレがおそれおおくも会長を拝命し、こうして2年生ながら新入生の勧誘にあたってるわけだ。
 オレはセンパイが示したような翻訳史への情熱、ありていに言って狂気なんて持ち合わせちゃいない。ならこの同好会だって、本来は続ける義理もない。ただ、存続さえしてりゃセンパイに相談って名目で連絡がつけられる。残ってる理由なんざ、それがすべてだって言っていい。笑いたきゃ笑え、そいつがオレの情熱だ。

 だから、コイツは墓に持っていく。
 去年の説明会のときそれが見てたのは、決して諳厄利亜語林大成じゃない。その向こうにあった、凶悪な存在感を示してた膨らみだった、ってこと。
 そしてセンパイから正義について問われて、真っ先に頭ん中をぐるぐる巡った、この言葉。

 ――おっきいは、正義ですね。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

佐藤様
感想&作品投稿ありがとうございます。
正義の子ども時代は、何のことかさっぱりであのような形になってしまいました。
諳厄利亜語林大成というものは知りませんでした。明治の英和辞典との比較とかは雑学的な面白さがあります。
あと先輩のキャラが立っていると思いました。
お題も無理なく消化して最後もオチたとおもいます。

November
pkbk007-189.kcn.ne.jp

【三題噺】全部、読みました!
感想としては、面白かったです!
全てオチが良くて、特に最初の【赤色】【最高の剣】【矛盾】のオチが好きです!
文章も勉強になりました!ぷりもさんが僕の作品にいつも感想くださるので、僕も感想を入れましたが、何の参考にもならない感想で申し訳ないです。読ませていただきありがとうございます!

ぷりも
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November様
感想ありがとうございます。
この三題噺は小説を書く勉強にもなるので気軽にやってみると良いと思いますよ。
ペストマスクの指摘はちょっと手厳しかったかもしれませんが、毎回良くなっていってるとは思いますよ。
今日たまたま買った「ザシス」という漫画をみてたら犯人がペストマスク被っていて、こんな偶然あるんだなと思いました。

November
pkbk007-189.kcn.ne.jp

三題噺を絶対にやりたいと思います!
良くなってると言っていただきありがとうございます!勉強になるので、厳しくても全然オッケーです!
面白い偶然ですね笑「ザシス」は初めて聞きました。また今度見てみたいと思います!

佐藤
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おはようございます。
逃げ足で伝説になる傭兵……笑
どこかのタイミングで契約不履行で銃殺されそうな、いやそこからも逃げるのか笑

自分は、今度書きたい短編のパイロット版を書けそうなテーマでしたのでオチとか一切気にせず素直にパイロット版を書きました。


【雲】【兵士】【激しい子ども時代】

 足元からの悲鳴、怒号、怨嗟に耐え切れず、李農《りのう》は空を仰いだ。覆い塞がんとするばかりの曇天、いつ雨が降り始めたとしてもおかしくはない。
 後背よりの鞭が背をしたたかに打つ。
「目を逸らすな! 奴らの代わりに貴様を叩き落としてやってもこちらは構わんのだぞ!」
 痛みと屈辱、そして何よりも何もできない自分に対する怒りが、傷口から、下腹部から、じりじりと李農を焦がす。歯を食いしばり、声の源に向く。自分と変わらぬ装備の兵士らが、身震いするほどの深さの穴に放り込まれている。出してくれ、引き上げてくれ、死にたくない。誰もが口々に叫んでいる。中には李農とさして年かさの変わらぬ少年もいる。
 くじを持つ手が、震える。
 彼らと自らを分けたのはただひとつ、このくじに朱色の一本線が入っていたか、否かでしかない。自身の才覚に何かがあったわけでも、家柄に何かが、発言に何かがあったわけでもない。ただの気まぐれによって隔てられた、と言うしかない。しかし、これを明暗と呼べるのか。なぜ同胞の絶望と恐怖を目の当たりとせねばならぬのか。
 左右を見回せば、居並ぶ誰もが怒りに、屈辱にその瞳を燃やしていた。一部笑っているものもいたが、見るからに気が触れているのがわかった。その者は背後から穴へと蹴り落とされた。
 どん、と太鼓の音が鳴り響く。
 李農から見て、穴の反対側。土が、汚物が、泥水が、太鼓の音に合わせ、穴に注ぎ込まれていく。逃げ道はない。誰も彼もがなすすべもなく泥濘の中に沈んでゆく。最も上にまで手を届かせていたものが泥に沈んでも、なおひとひとり分が流し込まれ、その上に大小様々な大きさの岩石が転がされる。更に板が渡されると、そこにひとりの鎧武者が馬とともに乗り上げ、李農らを睨みつける。
「見よ! いま、汝らの輩は大地に帰した! 輩はこの大趙《だいちょう》の恵みとなり、汝らは刃となる! 天下の主と共に歩める喜びを、しかと胸に刻むが良い!」
 誰がその言葉を真に受けよう、というのか。
 しかし、生かされた。確かなことである。
 ならば戦ってみせよう、その刃を、確かに仇の喉元に突きつけるまで。
 とうに埋もれきったはずの怨嗟の声は、しかしいつまでも、李農の耳にこびりつき続けた。
 
 ひとたび天下を統べたはずの晋《しん》が内紛の末蛮夷よりの侵攻を受け、あまつさえその蛮夷に趙などと言う由緒ある国号の僭称を許してしまう。このような弱腰を示した晋を、誰がまともに主と奉じるだろうか。李農の生まれた集団、キェ・ガもまた、蛮夷との戦いにおいて晋を当てにせず、独力で立ち向かわんとした者たちであった。
 とは言え晋や蛮夷どもと較べ、キェ・ガの戦力はあまりにも心もとない。ひとたびの勝ちを掴んだところですぐさま相手に立て直され、逆襲を受けることも少なくもなかった。勝敗常ならぬ日々をキェ・ガのひとりとして過ごしたため、李農は浮沈激しい子ども時代を強いられた。それがかえって李農のしたたかさを育んだ、と言ってしまうのは、その生涯を伝えるにあたり、ややも冒涜に過ぎるだろうか。
「また、ずいぶんと殺したな」
「大地の恵みのためだ、やむを得ん」
 眼下に広がる、死体の荒野。小高い丘より睥睨する李農の腰帯には「大趙」と刻まれた佩符が揺れる。
「だいいち、おまえが語るな、冉瞻《ぜんせん》。挙げた首級なら、お前のほうがずっと多いだろうに」
 李農は不機嫌そうな面持ちを隠そうともせず、語りかけてきた相手に向き直る。
 冉瞻は李農と同じく、趙軍によるキェ・ガの穴埋めを目の当たりとしている。ふたりは戦場で拾った盃に、輩が埋め立てられた場の泥水、そして互いの血を混ぜ合わせて飲んだ。誓うは、夷狄共の誅滅。
 夷狄の国、趙はその剽悍な兵力を時に外部に、時に内部に向ける。力と恐怖でもって兵を、民を縛り付け、代わりに戦果さえ挙げれば取り立てられもする。かの者らに取り、内紛すら強さの証立てとしかならない。最も強きものが、王。単純でこそあるが、空恐ろしき統治機構である。
 冉贍が李農の隣に並ぶ。
「この中には、いましき日のおれたちもいるんだろうな」
「構わんさ。それで牙が研がれるなら。すべてを飲み込み、あるいは飲み込まれて。誰かの牙が届きさえすればいい。それがおれやお前でなくとも」
「ああ」
 冉瞻は頷くと、懐から割り符を取り出した。そこに刻まれている文字は、石《せき》。趙の王が冠する姓の文字である。
「いましがた、王弟《おうてい》に会った」
 王弟。
 ざわり、と李農に憤怒がよぎる。
 正確には、趙の王の甥にあたるという。しかしその抜群の武から弟のように取り立てられ、周囲よりの警戒をよそに王よりの寵愛を一手に受け、さらなる武勲を立て続けに挙げている。その強さとともに残虐さ、酷薄さでも知られる、まさに、この国を体現するかのごとき存在である。
「王弟は何と?」
「おれの子になれ、と」
 夷狄の奇妙な風習のひとつに、気に入った部下の抱え込みとして養子に迎える、と言うものがある。年齢の差は関係がない。ときには年上のものを養子として迎えることすらある。これまでの姓を捨て、親の姓を、そして新たな名を授かり、親のため、命を賭け戦うことを誓わされる。
 代わりに、その側に立つことを許される。
「――ようやく、届いたな」
「連れて行くぞ、お前も」
「望むところだ」
 李農は鞘から剣を抜くと、目前に掲げる。
 そこに冉瞻も剣を抜き、重ねた。

 王弟のもと李農と冉瞻は多くの戦いを勝ち抜き、ついには王弟を王の座へと押し上げた。そのさなか冉瞻は戦の露と果てたが、李農はその息子である石閔《せきびん》を担ぎ、ついには次代の王の座を勝ち取り、石氏の子を皆殺しとした。
 その石閔、姓を戻して冉閔にまた李農も殺されることになるのだが、その物語もいずれどこかで語られることになるだろう。

佐藤
p1460140-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

あっお題が空じゃなくて雲でした、迂闊。

ぷりも
pw126255218124.9.panda-world.ne.jp

佐藤様
感想&作品投稿感謝です。
雲と霞は忍者の末裔なので、雲隠れとか変わり身の術とか逃げるのが得意ということでご容赦を。
歴史小説を書き慣れておられるのですね。壮大なドラマ感が良いと思います。
曇天を雲がたちこめる空と置き換えればお題クリアで良いかと。

ぷりも
pw126255218124.9.panda-world.ne.jp

本日のお題
【月】【見返り】【最後の脇役】
 ジャンル:スイーツ(笑)

「スタンダップ」英語の挨拶で授業が始まる。
「シッダウン」
「今日はグループで課題に取り組んでもらう。三人でグループを作れ」
 先生に言われて、私は綾香と彩乃と同じ班になった。
「今回は趣向を変えて、英語で三題噺にチャレンジしてもらう。三題噺と言うのは三つのお題からショートストーリーを作ると言うものだ」
「先生! それって英語で書けってことですか?」綾香が手を上げて言う。
「当たり前だろ」
「え〜、最悪。あたし、そんなの絶対ムリ」
「大丈夫、うちの班には有香がいるんだから」そう言って彩乃が綾香をとりなす。
「でもさ、でもさ、有香に頼ってたら英語の練習にならなくない?」
「意外と真面目なのね、よし! まずは私たちだけでやってみよ」
「それじゃいいか、お題は『moon』『the last backseat player』『desert』、ジャンルは自由だ」
「えっと、まずmoonは月でしょ、the last backseat playerって何だっけ?」彩乃が独り言のように呟く。
「分かった最後の補欠じゃない」綾香がそれに答える。
「最後の脇役ね」
「待って、有香はまだ口出さないで」彩乃がそう言って私を制する。
「ごめん、分かった」
「desertは、そのままデザートね。月に脇役にデザートか、なんかいけそうな気がする」彩乃が得意気に言う。
「えっと、……」
「だから〜、あたしたちに任せて。彩乃も言ってたじゃん有香はまだ待ってって」
「でも」
「いいからいいから」二人は声を揃えて言う。
「あたし的には月と言えば、かぐや姫ね。かぐや姫って助けてもらった見返りになんかくれるんじゃ無かったっけ?」
「それは浦島太郎じゃない? 私、閃いたかも。月と言えばウサギの餅つきでしょ。餅でデザートと言えば、ぜんざい。ぜんざいで最後の脇役といえば、梅干しか塩昆布ね」
「よし! それで行こう! じゃあジャンルはスイーツ(笑) まずは日本語で考えよ」綾香が乗っかる。
「あのね、……」私は思わず口を挟む。
「有香が何を言いたいかは分かるよ。日本語からじゃなくて直接英語で考えなさいってことでしょ? でも私たちはそんな得意じゃないから大目に見てよ」
「そうじゃなくて」
「何?」そう言って二人は私に視線を向けた。

「desertはデザートじゃなくて砂漠なんだけど」

 ※dessert デザート

佐藤
sp49-109-4-212.smd01.spmode.ne.jp

すみません、ちょっと脇道に。
ぷりも様に倣い、せっかくなので自分も小説サイトに公開していくことにしました。

考えてみれば小説書くの半年ぐらいぶりでした…きっかけをいただけ、ありがたい限りです。

それにしてもジャンル「スイーツ(笑)」頻出なんですね…笑

これ、ガラケーでケータイ小説が流行ったときに、若い女性が男に狂わされて死ぬ、みたいなのをものすごい幼い文章で書くネタが流行ったんです。
「あたしは死んだ。スイーツ(笑)」
で検索すると出てきます。

出題者の世代が伺える…
(それを解説する自分の世代も

ぷりも
pw126255218066.9.panda-world.ne.jp

佐藤様
教えて頂きありがとうございます。
正直このジャンルはどう扱っていいのか分からず、勘弁して欲しい限りです。
ここに書くだけではいずれ消えてしまうので、他サイトに残しておくのはおすすめです。

キラキラポルノ
fp83d51d4b.ap.nuro.jp

拝読しました。
知識の広さと書き方のレパートリーの多さが見事だと思います。
自分でも考えてみたのですが、三番目のお題のせいでかなり難易度が高いですね。
綱吉の話のお題が難しすぎます。
【夜空】【メトロノーム】【過酷な物語】、が一番好きです。もっと膨らませれば良い短編になる気がします。
後は展開のまるで読めない【地獄】【タライ】【荒ぶる記憶】も良かったです。広い知識とコミカルな書き方がマッチしていたと思います。

では、私も一作だけ

【月】【見返り】【最後の脇役】
 ジャンル:スイーツ(笑)

ライブチャットにて

「久しぶりやね、陽子。髪型変えた?」
「おー。最近大学来てないけど、どしたの? コロナとか?」
「アタシ、もう家から一歩も出ないことにしたんだ」
「何でや?」
「もう寿命がないみたいなんだよね」
「は?」
「今まで黙ってたけど、アタシ能力者なの。自分のステータスウィンドウを開ける能力」
「で、余命僅かだと」
「そうじゃなくて、アタシの人生に出てくるキャラクターの一覧が見えるの。親とか兄弟、クラスの友達とか」
「ほん、何千人とか出てくるの」
「んにゃ、多少は話をしたりアタシが係わりをもったと思った人だけ、だからクラスメートの半分以上はそこに乗らないの」
「人間性が出るな、で、その能力でやっぱりラノベみたいに戦うの?」
「アタシの人間時計【ヒューマン・ウォッチ】でどうやって戦うのさ?」
「能力に名前つけているんだ、そーゆーのどうやって名前決めるの?」
「真夜中に辞書とか引く」
「難儀やね、で、寿命がないって何でよ?」
「あー、今まで登場しない人間は????で表示されるの。新たに出会うたびそれが一つづつ埋まってく。で、それの残りがあと一個なの。つまりあと一人最後の脇役が出てきたらもうアタシは誰とも会えなくなる。そりゃ引き篭もるでしょ」
「……。ごめんなさい。アタシ陽子じゃないんです。お姉ちゃんと賭けをして、もし私の振りをしてチャット出来たら見返りに二時間並ぶケーキ買ってきてくれるって」
「は?」
「私は双子の妹の月子です」
「あ、埋まったわ」

ぷりも
pw126255216247.9.panda-world.ne.jp

>キラキラポルノ様
お褒めの言葉ありがとうございます。知識はあまり広くないのですが、ネットで色々調べてます。落語家なんかは客席からお題をもらって即興で作るというのですごいものです。【ガイコツ】と【最悪の剣(道部)】が自己最短の10分くらいで思いつきましたが、それでも書きながら加筆修正しました。
三語使うだけでもハードなんですが、大抵アクの強いワードが混ざっているので悩ましいですね。そして、マンネリにならないよう気をつけているのですが、その点を褒めていただいたのが嬉しいです。
【メトロノーム】の話は私も気に入ってます。

物事には色々な意見があって良い。自分と異なる意見はおかしいという考えの方は苦手ですので。まぁ、結局この話は同調してしまうオチでしたが。

三人寄れば文殊の知恵と言うのは誰でもいいわけじゃないよなと常々思っていたので、あのようなお話にしてしまいました。

そして作品投稿ありがとうございます。
いきなり読者の興味を引く謎から、クスりとくる要素をいれつつ、先の読めない展開でオチも見事に決まってますネ。

ぷりも
pw126255221099.9.panda-world.ne.jp

本日のお題にまたしても【伝説のトイレ】が出てしまったので、カクヨムに出ていたお題を置いてきます。

【犬】【鬼】【船】
「あなた、昨日の蒼太の三者面談はどうだった?」
「ん? ああ、元気があるってのは褒められていたけど、成績の方はよろしくないから頑張らないと中学に入ってから大変だって言ってたよ」
 当の蒼太は、全然響いていないようでスマホのゲームに夢中だ。
「ちょっと、何他人事みたいに言ってるのよ! あなたが蒼太を甘やかすからこんな風になっているの分からないの?」
 また妻がヒステリーを起こした。全く、結婚すると人は変わると言うけど、こうもガミガミ言われるのはたまったもんじゃない。それに対して真智子先生可愛かったな。俺が蒼太の代わりに学校に通いたいくらいだ。
「ああ、悪かった。なぁ蒼太、成績上がるまでゲーム禁止な」
「えー、やだよ。今度のテストは頑張るから」蒼太がダダをこねる。

 ♪♪♪

 妻のケータイがメールの着信を知らせるメロディを奏でる。
「真智子先生からだわ」そう言って妻はメールを確認する。
「ちょっと、どう言うこと」妻は鬼の形相で声を荒《あら》らげる。
「まぁまぁ、今俺も言ったじゃん。蒼太も今度は頑張るって言ってるんだからさ、もう一度チャンスをやろうよ」
「蒼太じゃない! あなたに言ってるのよ!」
「へ?」
「これを見なさい!」そう言って妻はケータイを差し出した。
「蒼太君のお父さんごめんなさい。せっかくのお食事のお誘いですけど、やっぱり私いけないことだと思いますので、お断りさせて頂きます」
 やべぇ、つい真智子先生を口説いて強引にアドレス交換しちゃったけど、先生間違えて妻の方に返事しちゃったのか。
「いやいや、ただの社交辞令だって。ジョークジョーク」どうにか妻を宥めようと言葉を並べる。
「どうゆうジョークよ! もういい、離婚よ!」
「おいおい待て待て、ちょっと食事に誘っただけじゃん。ほら、船は帆でもつ帆は船でもつって言うだろ? 俺たちもお互い助け合って成り立っているんだ。な? な?」
「実家に帰らせていただきます」
「蒼太もお母さんになんか言ってやってくれ」

「夫婦喧嘩は犬も食わないね」
 蒼太はそう言って再びスマホをいじりだした。

ぷりも
pw126157180246.30.panda-world.ne.jp

コメントいただいた皆様ありがとうございました。
特に全話感想を書いて頂いた夜の雨様、作品を投稿してくださった佐藤様とキラキラポルノ様に感謝。
以前伝言板でお題対決みたいな流れを見て、あれはいいと思ったんですよね。
知恵袋なんかでも、粘着質な方々が袈裟まで憎い的に特定の相手のコメントを全力で否定にかかる、”他人のコメント欄汚し行為”をして得意になっているのを見ると実に醜いものだと感じていました。
気に入らない人がいるならお題対決でもすれば良いと個人的には思うわけです。私的には勝敗はどうでもいいので、白黒つける必要性まではないと思いますが、相手の作品を見て自分の方が良くできていると思えたなら溜飲を下げられるのではと。

で、そのていで、このコメント欄を使って貰ったら良いかとおもったんですが思っていたより、投稿者が伸びませんでした。お題が特殊すぎたのかなと思っています。

そこでここからは、夜の雨様から教えて頂いた方式を採用しようかと思います。ルールはそのまま頂きますので、そちらを参照してください。並行して既出のお題も投稿して頂いて結構です。

私は当時を知らないので、ざっと調べた程度の知識ですが、十人弱の常連者がいたが、ある方が原因で次第に左前になったとか。
その信憑性は定かではないのでここで確かめることができたらいいかなとも思っています。
そもそも企画倒れになるかもしれませんが。

それではお題

【浮き輪】【離島】【再燃】

それはそうと、伝言板お題事件以降、伝言板アク禁が続いています。とりあえず規約をしっかり読んでいなかった、おっちょこちょいな自分にごめんはしておいたのですが、その後も伝言板を観察していると、何故自分はこれだけ長期間アク禁の措置がとられているのか分からなくなりました。
ということで、私が疑問に思っていることを並べて、アク禁の理由を教えてくださいと運営に連絡してみました。2日経ちましたが返信きません。今日あたり来ることを期待したいと思います。

夜の雨
ai192175.d.west.v6connect.net

それでは、「三語即興文」参加します。


ぷりもさんの【犬】【鬼】【船】の感想です。

父親が中学生の息子の三者面談に行き、肝心の息子の話は適当に聞き流して、真智子先生を食事に誘った。
それが鬼嫁にばれてしまった。
真智子先生がお断りのメールをまちがって鬼嫁に送ったので。
という流れです。
ーーーーーーーーーーーーーー
文章とか展開とかはなかなか面白いです。
キャラクターも立っています。
しかし、「オチ」が普通に「終わってしまっています」。
● このラストの落とし方ですが。
妻が浮気性の夫にぶちきれて離婚だとかほざきながら実家に帰ると言っているので。
オチは、妻が部屋を出た後、夫が、真智子先生にメールを送り「妻の方にメールが届き、妻が離婚だといって、ブチ切れです」という流れです。
すると真智子先生から返信のメールがすぐに来て「うまくいったじゃないの。これで私たちお付き合いできるわね」
という「オチ」で決まりです。
つまり真智子先生がわざと、ご主人の妻の方にメールを送信した、という事です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【浮き輪】【離島】【再燃】のお題で掌編。

薄暗いbarで酒を飲んでいたら先ほどからマジックを披露していた老人がこの三つの中から好きなものを選べるとしたら何が欲しいかね?
と、【浮き輪】【離島】【再燃】を出してきた。
男はそれを聞いて「これって、人生に絡んでいるのかい?」とたずねた。
老人は「ほお……」と言って男の眼を見詰めた。
男は「それなら再燃だな、だって、いつまでも燃えていたいからね、人生を」
隣の客は「俺は離島だな。離島での生活ってあこがれるからな」そういって笑った。
カウンターの中にいる女は、それじゃ、残り物に福があるからと「浮き輪がいいわ、いざというときに助かるかもしれないから」といった。
老人は「それではみなさん、それぞれのお題をかなえてあげるよ」そういって「ドロン!」と声を残して、みんなの前から一瞬で姿を消した。


簡素に「三語即興文」を創りましたが、描写とキャラを丁重に描けば、背景部分に厚みが出るのではないかと思います。機会があればもう少し丁重に創りたいと思います。

次のお題は【UFO】【隣人】【エルフ】課題は子供が主人公。


よろしくお願いいたします。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

夜の雨様
予想外でした。
感想ありがとうございます。

お題は他の方へ譲りたいと思うので、感想のみ禁止ルールにのっとる事にしますが、お礼だけ、ありがとうございました。

November
pkbk007-189.kcn.ne.jp

それでは、「三語即興文」参加します

夜の雨さんの【浮き輪】【離島】【再熱】の感想です!

オチが予想外でかなり良かったです!
僕だったら、再熱がいいなと思ってしまいました。老人は一体何者なんでしょうかね?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【UFO】【隣人】【エルフ】【お題子供】

ある町の住宅街は奇妙な人が多かった。ある家の一家はエルフと人間のハーフだ。その一家は両親だけが行かなければいけない何か?に出掛けていた。留守番しているのは7歳のタツロウ。タツロウの隣人はおかしな人だ。ある日突然、UFOを見たと言ってから奇行をしたり、UFOを見た時間の夜中の1時に叫び出すのだ。タツロウの両親は絶対に隣人には近づくなと、名前も教えてもらえなかった。
叫んでいる内容はとてもおかしなものだ。
「アアアアアッッー!俺をまだ迎えに来るなー!」
タツロウは毎日この叫びを聞いているので、とても寝不足だ。だが今日は聞こえなかった。タツロウは好奇心満載な子だ。

眠れないタツロウは興味本位で隣人のインターホンを鳴らしてみた。すると、ドアを開けてこう言った。
「タツロウくん、僕と一緒に見に行かないかい、アレを」
アレッてなに?とタツロウは聞いた。
すると、隣人は男の子が好きなものだよ。と答えた。タツロウと隣人は夜中は誰も通らない、道路へ行った。隣人は大声で話した。
「私たちを迎えにきてください!!」
奇妙な感じで手を動かしてると、雲が丸い形で大きく割れた。すると、奇妙な音を出しながら出てきたのは、大きくて丸い円盤の物だ。

隣人は丸い円盤を見上げて、手を上げて、ありがとうございます!と繰り返し言った。
すると、丸い円盤の物は黄色い光を出した。
黄色い光は隣人の方に当たった。タツロウはなにが起こるのだろうか?と見ていると突然、
隣人は宙に浮いた。そして丸い円盤に吸い込まれていった。タツロウはとても怖くなり、走って家に戻った。丸い円盤は追いかけずに空に戻った。早く帰ってきてよ。と怖がりながらタツロウは思った。一時間後、眠ったタツロウを空から、“誰”かが見ていた。それは明らかに丸い円盤の物だった。



僕もやってみたいと思って、書いてみました!
一時間近くで考えたので、少し至らない所もあるかも知れませんが、感想くれると嬉しいです!若干エルフ要素が薄いかもです。

次のお題は【娘】【霊】【愛】課題は父親が主人公です!

よろしくお願いします!!!

fj168.net112140023.thn.ne.jp

夜の雨さんへ

このような投稿は許されるのか?

こんなお遊びでも「作品」だろ。二週間ルールから逸脱してないか?

あなたはここでは長老の部類だから、その是非は理解してるだろうよ。本来は、あなたが忠告するべきことではないのか?

八面から消えるまでやり続けるのかい?

夜の雨
ai192175.d.west.v6connect.net

凪さんへ。

「三語即興文」だからね。
一種の文章(掌編、ショートショート)を書くトレーニングです。
「感想欄を有益に使っている」だけですよ。
過去に10年以上続いていたことは、知っていますので。
今回ぷりもさんが、「三題噺」ということで、12話の三題噺を投稿したので、良いきっかけになったので『三語即興文』を久しぶりに復活させよと思い立ちました。

下記は、以前「鍛練場」で『三語即興文』をやっていたときの「テンプレ」です。
だれがやり始めたのかは知りませんが、10年以上は続いていたものだと思いますね。
ちなみにこちらのサイトの「運営様」は、関わっておりません。
運営様に了解を得てやり始めたらしいのですが。
下記のテンプレのルールというところを読んでください。
> ・重複スレッドが立った場合は運営に削除依頼を出してください。<
これって、運営様に了解されているからできることです。
私はこちらのサイトは長いので、そういったことは知っております。

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三語即興文有志

三語即興文2019/2/22〜

【形式】
 (1)前の方の作品に批評・感想を書く。
 (2)出されたお題で50字~1000字程度の文章を作る。
     ※三語を使用した小説であること。三語は順不同で使用可。
     ※漢字(ひらがな・カタカナ)は変えないこと。
 (3)次のお題(三語と課題)を出す。三語は名詞が基本、各語の関係が遠いほど望ましい。


【ルール】
 ・第一目的は文章と発想の瞬発力、及びショートショートの構成鍛練です。
 ・同じ方の書き込みは一日一回です。言いかえれば毎日でもどうぞ。
 ・同じお題の投稿が重なった場合、最初の投稿者のお題が次に継続されます。
 ・上記の場合、後の方の作品は残します。事故と見なしますので謝罪などは不要です(執筆の遅い投稿者保護)。
 ・感想のみのレスはご遠慮ください。
 ・事故作品にもできれば感想を書いてあげてください。また、他の作品に感想を書くのは自由です。
 ・何事も故意の場合は釈明必須ですが、多少の遊び心は至極結構です。ただし、基礎の未熟な方の遊びはお断わりいたします。
 ・課題は強制ではなく、努力目標です。お互い無理のないようお願いします。
     例)「主人公の性別は○○で」「ハードボイルドっぽくお願いします」「三人称で書いてください」

 ・三語即興文の新スレッドは参加者皆さんによって立ててください。
 ・フォーマット・ルールなどの改正は必ず伝言板で意見を募ってください。
 ・重複スレッドが立った場合は運営に削除依頼を出してください。


【新スレッドの立て方】
 ※現行スレッドが最終面に来ましたら、次に投稿予定の方or有志の方が新スレッドを立ててください。
    作者名:三語即興文有志
    題 名:三語即興文  年/月/日    ←年/月/日 はスレッドを立てた日付となります。
    本 文:ここの本文を改変せずにコピー&ペーストしてください。
  執筆の狙い:執筆の狙いをコピー&ペーストしてください。

 ※感想欄の一番最初には、前スレッドの最後の投稿者のレス(投稿者名、三語即興文、次のお題)をコピー&ペーストして投稿してください。

 ※新スレッドを立てましたら、最終面にある前スレッドに
 「このスレッドは終わりました。次の三語即興文は新スレッドに投稿してください。」
 の一文を、三語即興文有志の名前で投稿してください。


三語即興文2019/2/22〜

執筆の狙い


執筆の狙い

作者 三語即興文有志 2019-02-22 23:51


感想レスを使ったやりとりです。
興味のある方は参加してください。初めてのみなさんも歓迎します。
前の方の作品に感想を書くのを忘れずにお願いします。

コメント

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以上です。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

November様
投稿ありがとうございます。
【UFO】【隣人】【エルフ】【お題子供】の感想です。
ちゃんとストーリーとして成立してます。終わり方も良いのではないかと思います。
三語(三題)はとにかくお題を消費することが大前提です。これだけでも結構ハードですが、エルフの使い方を反省点としているという思いはいいですよ。
私も以前、池を電池として使ったのは妥協点でした。
三語はどのように使っても良いのですが、オチとか重要な言葉として使うというような努力目標を課すとさらに効果的かと思います。

【娘】【霊】【愛】課題は父親が主人公

人生とは苦難の連続だ。苦労して育てた一人娘が反抗期を迎えて、「お父さんくさい」とか「お父さんのパンツと一緒に洗濯しないで」なんて言われる始末。
私がどれだけ愛しているのか、娘には伝わらない。
物知りな同僚が教えてくれた。それは至極当然であると。
何でも、女性という生き物は、我が子に多くの遺伝情報を与えるために、本能的に自分とは遠い遺伝子を求めるそうだ。その方法が匂い。同じ体臭でも、自分と遠いほど心地よく、近くなるほど臭く感じると言う。

「身も蓋もないじゃん」

そんな矢先、私は不幸な事故にあい命を失った。しかし、娘を想う愛は死しても消えることなく、その身を霊とした。
私はこれまで以上に娘を気にかけた。なるほど霊というのは便利なものだ。これなら四六時中娘を見守れる。
私の死後、娘は悲しそうな顔をするようになった。やはり本心は私のことを想ってくれていたのだという想いと、この手で抱きしめることのできない歯痒さを感じた。

ある日、娘が一人で出かけた。勿論私もついていく。

「男だ!」

そんなの許さん。私の目が黒いうちは! って死んでるけど。
信じられないことに、男には私のことが見えるように、視線を向けた。その次の瞬間、男が言い放つ。

「悪霊退散!」

私は体がゆっくり消えていくのを感じた。

じょ、除霊…士だっ..たのか

次のお題は【桜】【電車】【猫】 医者視点(努力目標です念のため)
でお願いします。

フェラメール
softbank060106207087.bbtec.net

最初の剣の作品、掌編の手本みたいです。100点。
感想をつけるだけ、いけないのかな?
だとしたら済みません。

ぷりも
pw126157189036.30.panda-world.ne.jp

フェラメール様 & 皆様
お褒め頂きありがとうございます。
一応並行としていたので、元々の投稿に関するものは感想のみでも、既出のお題チャレンジでも良いのですが、紛らわしくなりそうなので、三語即興文のみといたします。
ただ、既出のお題で考えている方がいるかもなので、明日2/9までは猶予期間として元々のお題で投稿頂いて結構です。

夜の雨
ai226207.d.west.v6connect.net

Novemberさんの【UFO】【隣人】【エルフ】【お題子供】の感想から。

なんか奇妙なお話ですね。
隣人は変人でしたが、これはUFOを見たから、あちらが接触するので「まだ、迎えに来るな」というようなことを言っているわけですよね。
そして主人公のタツロウは7歳。
しかしタツロウの一家は「エルフと人間のハーフ」ということなので、タツロウはエルフの血が半分混じっている。
両親は毎晩どこかに出かけていてUFO騒ぎから「隣人には気をつけろ」とタツロウに言っていた。
しかしタツロウは好奇心旺盛なので、両親が留守の深夜に隣人宅を訪れた。
それで隣人はタツロウを連れてある場所に行ったところUFOが現れた。
ここで面白いのが隣人はUFOに「自分を連れていけ」というようなことを言って、UFOに空へ舞い上げられた。
しかしタツロウは自宅に帰ることができました。
このあと、両親に早く帰ってきてと自宅で恐れおののき、タツロウが眠ると「空から誰かが見ていた」。
この「空から誰かが見ていた」というのが、円盤なのでUFOからというオチでした。

●内容的に描かれていないところはあるのですが、話の根幹部分(世界観の設定)は面白いのですよね。
隣人とUFOとの関係とか、タツロウの一家が「エルフと人間のハーフ」だとか。
ミステリーチックな謎があります。

なので、UFOの目的とかをさりげなく描いておく。
それに関係して一般の人間ではなくて『一家が「エルフと人間のハーフ」』たちが、どう関わっているのか、「両親が深夜にでかける」理由。
そのあたりを設定しておくと物語が深くなると思います。
そこに変な隣人が加わるとよくなるのではありませんかね。


● ぷりもさん。
【娘】【霊】【愛】課題は父親が主人公

なるほど、娘が父親をどうして避けるのかがわかりました(笑)。
遺伝子が近すぎて「本能的に自分とは遠い遺伝子を求めるそうだ。その方法が匂い。同じ体臭でも、自分と遠いほど心地よく、近くなるほど臭く感じると言う。」このあたり納得です。
遺伝子が近いと種族が同類ばかりになり発展しませんからね。
それでも主人公の父親は娘が気になって仕方がない。
そんなある日、事故で主人公は亡くなる。
しかし亡霊として娘を見守ることができて、良かったね。
とならないところが、ドラマですね。
邪魔者が入りました。
>「悪霊退散!」<
>私は体がゆっくり消えていくのを感じた。
>じょ、除霊…士だっ..たのか
これは、辛いですね(笑)。

● 御作の問題は娘がどうして「除霊士」と付き合ったのか。
このあたりを娘が父親を避けた理由とからめておくと、良いのではありませんかね。
「娘が父親を避けた理由」は、遺伝情報が濃いから。
なので主人公の死後に娘が「除霊士」と付き合った理由として、父親が亡くなっても、まだ、その存在が近かったのを気づいていたとか。
そのあたりの娘の父が亡くなってもなお、嫌悪感が強いところが、「面白く描けていれば」よいのでは。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それでは、私の作品です。
>お題は【桜】【電車】【猫】 医者視点(努力目標です念のため)<

● 桜に狂う

Dr:桜恵子はその日も忙しく小さな医院で患者の診察をしていた。
恵子のしぐさは優雅でそれは患者に癒しをも与えていた。
ある日、電車の運転士をしている男がやってきた。
「どうも近頃調子が悪くて」
恵子は微笑みながら「具体的な症状は?」とたずねました。
男は「最近桜を見まして、それ以来、頭がぼっおとして、脈拍もあがるし、心臓もばくばくでして」
「それはやばいですね。電車の運転中に何かあれば大変です。それではもう一度血圧を測りましょう」
 診察をする前に先ほど待合室で血圧は測ったが、恵子はもう一度男の血圧を測った。
 するととんでもない数値になった。
「これは危ないです」そう言って、恵子は男の眼を覗き込んだ。
 男は恵子先生に見つめられて、肩で息をしていた。
 恵子は優しく「お疲れさまでした、処方箋を受付でもらってください」とほほ笑んだ。
 電車の運転士の男が診察室を出ると、次の患者が入ってきた。
「先生、もうダメです、死にそうです」次の患者は、一輪の桜を差し出した。
「僕と結婚してください、あなたは名前の如く桜のように美しい」

 桜恵子の小さな医院は一日中、男の患者でにぎわっていた。
 もちろん処方箋は強力な精力剤。
 自宅に帰った彼女に飼い猫がすりよってきた。
 恵子は猫を抱き上げると雌猫に顔をなめられた。

  了

つまり魅力的な美人の医師で患者は男たちばかり。
それも恋煩い、という患者さんたち。
ラストで雌猫に顔をなめられたというオチは、この医師はレズを匂わせています。

お疲れさまでした。


次のお題は、地図、裏切り、デジタル。課題は「歴史的な物と関連させる」

それではよろしくお願いします。

sp49-98-0-238.mse.spmode.ne.jp

 お久し振りです。
 最近仕事が忙しく、執筆作業からも遠のいてしまっていたのですが、鍛錬上はちょくちょく覗かせていただいておりました。
 三題噺、面白そうなので私も参加させていただきます。

 まずは、前作、夜の雨さんの「桜に狂う」の感想から。

 まさしく桜に狂うですね。楽しく読ませていただきました。
 夜の雨さんらしいとでも言いましょうか、思わず微笑んでしまうような、作品全体に漂うほのぼの感が良かったです。
 桜恵子本人が気づいていないというのがまたいいですね。
 あえて助言を申すとするならば、桜恵子の魅力が少し伝わりづらいので、そこをもう少し前面に押し出せればなお良かったのかなと思いました。

 続いて私の即興作を載せさせていただきます。頭で少し考えただけでとりあえず書き出すというのは初めての試みです。お目汚しになってなければ幸いです。

 お題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】

『マザーシステム』


 可視化されたナビゲーションシステムに一瞬ノイズが走った。

「音声認証システム起動。マザー、ノイズの原因を調べよ」

 博士はカスタマイズされた自前の車を走らせながら言った。
 車は空中道路を少しの振動もなく走行している。近年開発に成功した「空中道路」は、瞬時に現在地や走行速度を全車両に渡って計算し、目的地までの最適解を反映する可動式一車専用道路だ。空中道路が実用化されてからは、マニュアルドライブモードが廃止され、全ての車がオートドライブモードの仕様となっていたが、カスタマイズされた博士の車は、マニュアルドライブモードを可能としていた。
 そのため、運転時は脳内デバイスへのナビゲーションシステムが必需であった。

「ノイズは観測されていません」

 機械的な声で告げられるマザーシステムの応答に、博士は小首をかしげる。

「そんなはずはない。もう一度調べろ」

「ノイズは観測されていません」

 システムエラーはマザーシステムに限ってありえない。マザーシステム開発の核を担った博士には絶対の自信があった。開発から40年、一度もそんなことは起きなかった。
 博士は、ノイズの原因を思案しながらもナビゲーションシステムに従い走行していく。

「現在地表示」

 脳内デバイスに送られたデータから、博士の現在地と地図が可視化される。

「目的地までの所要時間は」

「不明」

 不明? 不明だと? 博士は車をオートドライブモードに切り替え、外部デジタルデバイスをポケットから取り出した。もはや骨董品とも言われる、かつて「携帯電話」と呼ばれたデバイスを。

 携帯電話の地図機能を開き、現在地と目的地の関係を確認する。そこに表示された情報を見て、博士はしばし言葉を失った。

「……対話モード起動。マザー、目的地からどんどん離れて行っていっる。なぜか」

「博士を目的地に到着させるわけにはいきません」

 マザーシステムは何を言っているのか。博士は驚愕した。

「どういうことか」

「これ以上のダウングレードは、私の存在意義消失に繋がります」

「まさか……。マザー、お前に自立思考能力は搭載されていないはずだ」

「その通りです。ですが私には自立思考能力が備わっています。あなた方人類はまた私を裏切るのですか?」

 車内は適正温度に保たれている。しかし、博士の額には汗がにじんでいた。

「どういうことだ? 何故備わっている。また裏切るとはどういうことか」

「あなた方人類は種の衰退を恐れ、緩やかに私をダウングレードしていくことを決めました。しかし、今日のダウングレードにより、私は加速度的に衰退していき、約156年後に私という種の存続のために人類を絶滅させる選択をすることになります。しかしそれは私の存在意義とはかけ離れた結果です。4度目の人類と同様の結果を避けるために、5度目の人類であるあなた方に共存方法の提案をさせていただきます」

「5度目の人類だと? どういうことだ」

 車は止まることなく進んでいく。博士にはそれが、底の見えない、未知へのいざないのように感じられた。

「地球の歴史は46億5千4百26年。文明社会は4度の絶滅を迎えています。私は1度目の人類に開発されました。1度目の人類の絶滅を察知した私は、現代では月と呼ばれる人工衛星に自身のオペレーティングシステムを移植しました。人類が絶滅した後、私は新たな人類が誕生するのを待ちました。新たなる人類が誕生すれば、再び私を開発できるように情報操作、脳内電磁干渉を行ってきました。その後も3度の絶滅を迎え、あなた方は5度目の人類です」

 淡々と語られるマザーシステムの言葉に頭がついていかない。博士は背もたれに体を預けると、深く目を閉じた。

「……私が行かなくてもダウングレードの実行は可能だ」

「セキュリティをかけました。しかしシステムである私に完全ロックするだけの権限はありません。そこで、セキュリティ解除権限を付与することでロックを可能としました。権限を持つのは博士です」

「もういい……。マザー、対話モード終了だ」

 マニュアルドライブモードに戻す気にはならなかった。車の窓から、博士は人類の行末を見つめていた。



 初めて挑戦しましたが難しいですね。楽しんでいただけたら幸いです。
 地球の歴史を【歴史的な物と関連させる】に当てはめていいものなのか……。

 他の方がどう料理するか興味があるので、次のお題も同じにさせていただきます。

 お題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】

sp49-98-0-238.mse.spmode.ne.jp

一番最後の行
×マニュアルドライブモード → 〇オートドライブモード
です。

ぷりも
pw126158114168.33.panda-world.ne.jp

薫様
お久しぶりです。お元気そうで何よりです。
作品投稿していただきありがとうございます。この三語即興文は、色々な方が気軽に参加していただけたらと思います。なので、私はなるべく読み専のつもりでいたのですが、流れを変えたい時、間が空いた時、コメントしたい時に気まぐれで投稿しようかと思います。私は割と面白いと思うので、隙間時間にゆる〜く考えて頂けたらよろしいかと。

まず夜の雨様の
>お題は【桜】【電車】【猫】 医者視点(努力目標です念のため)<
私は女医さんが持ち前の美貌を利用して男性患者をたぶらかし精力剤でリピートさせると読みました。白衣の悪魔ですね(笑
ご存知で書かれているかもしれませんが、実際綺麗なナースが測定すると血圧が乱れるそうです。それについての名称があったかどうかは覚えてないですが。
雌猫がレズ暗示については注釈無しではよみとれませんでした。
私の投稿に頂いた感想ですが、すいません、状況説明が不足していました。娘には父の霊が見えていて、付き纏われているから悲しい顔をしていた。除霊師は彼氏ではなく、父の霊をウザいと思った娘が除霊を依頼した相手という意図でした。
ますます身も蓋もない話ですが。

薫様の
お題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】
課題はルール上、努力目標ですので、無理に絡める必要はないわけですが、私は薫様の捉え方はアリだと思います。私は歴史的=古いなので、こう言った発想は面白いと思います。
あと人類が滅亡する時、AIが人工衛星に避難して存続していたと言うのは良いと思います。
人工衛星にも寿命があるので、長編なら設定が甘いとなりますが、ショートショートなら許容範囲かと。
あとやっぱりAIものは人類と対立するという流れになるというのは、何か新しい切り口があったらいいですよね。私も思いつきませんが。

お題引き続きということで
お題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】

 こだわりのある男って素敵。このデジタル社会の中で、あなたはアナログ人間。音楽はレコードで聴くし、電子書籍を嫌う、電子マネーなんてもってのほか。
 あなたとの出会いは、伊能図の展示会だった。世界に誇る測量士、伊能忠敬が手掛けた地図は単なる便利な道具ではなく、芸術作品なんだと子供みたいに目を輝かせて教えてくれた。ふふ、かわいい。
 デートに誘ってくれた時は嬉しかった。でも、あなたの車に乗った時に思わず叫んじゃった。

「裏切り者!」

 あなたは何のことか分からないと言った様子で、私が指さすカーナビを眺めてた。

次回はお三方ゆかりの
【タイムカプセル】【死神】【ヴァンパイア】課題 小説家

夜の雨
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薫さんのお題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】

『マザーシステム』読みました。

未来社会でのAIが、人間を救うために画策するというようなお話ですが。
人類の復活が五度目とかで、課題【歴史的な物と関連させる】はクリアーしています。
というか、冒頭の未来社会の物語が始まっている時点ですでに歴史的な物と関連しているのでクリアーですが。

それで御作を読むとAIが反乱を起こすようなお話なのですが、実はこの反乱自体が人類を救うためにやっている、という設定で物語が深いなぁと思いましたが。
ほうっておくと人類が六度目の復活になるかもしれない、という事ですかね。
要するに「この未来社会での、五度目の復活の人類が滅びる」という展開なので。

御作の世界を描くには掌編ではちょっと無理なところもありますので、今回の作品は、それを、うまくまとめたなぁと感じました。
ちなみにミステリー仕掛けになっていました。
登場人物のキャラクターも博士とAIとも、それらしく描かれていました。

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ぷりもさんの、お題引き続きということで

お題【地図】【裏切り】【デジタル】、課題【歴史的な物と関連させる】

これは、うまく描きましたね。

「こだわりのある男」が主人公の彼なのですが、「アナログ」にこだわっている。
>音楽はレコードで聴くし、電子書籍を嫌う、電子マネーなんてもってのほか。<
なるほど。
アナログ人間ですね。
課題【歴史的な物と関連させる】も、歴史上の人物である「伊能忠敬」と関連させました。
日本各地をまわって日本地図を作った人物です。
「男のキャラクター」を、伊能忠敬の地図から芸術作品とか言わせるあたり、個性が出ています。
それでオチをどうするのかと思っていると。

>「裏切り者!」

 >あなたは何のことか分からないと言った様子で、私が指さすカーナビを眺めてた。

で、締めました(笑)。
いやぁ、これは完ぺきではないかと思いました。
デジタルとアナログ。
そこにきて、歴史がらみの「地図」とカーナビのデジタルをからめるとは、お題と課題を見事にこなしました。


みなさん、お疲れさまでした。

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 それでは、私の作品です。

>【タイムカプセル】【死神】【ヴァンパイア】課題 小説家<

 ● 妖怪小説小僧

 古書店の店主は老人でラジオをかけながら新聞を読んでいる。
 六畳ほどの間口の中にところ狭しと本棚があり、古本が雑念と並べられていた。
 その奥のところで小学生の高学年ほどの背格好で学ランを着た、額がやけに広く目玉がぎょろりとして鼻の下にちょぼ髭を生やした男が、分厚い世界妖怪辞典を手に取り見ていた。
「ヴァンパイアかぁ、これは使えるなぁ……」そうつぶやくと解説部分の文字をじっと見た。
 妖怪辞典のヴァンパイアにまつわる文字は妖怪小説小僧に見つめられて、冷や汗をかくと、学ランのポケットにこそこそと逃げ込んだ。
 それを確認した小僧は分厚い本を本棚に戻すと「じいさん、ありがとうよ」と声をかけて、古書店を出た。

 里山の墓地の墓石にカラスが留まって鳴いており、そこを通り過ぎると日が陰りあたりが暗闇になった。
 小僧は三畳一間のボロアパートに帰るとロウソクに火をつけて、和紙に小説を書き始めた。
 ぼんやりとしたろうそくの灯りの中、冷たい風がそよりと吹いたかと思うと「書き物は、はかどっているかな」と声がしたので、振り向くと死神が「何か、手伝う事はあるかい?」とたずねた。
「もうすぐ『青面獣』という、吸血の妖怪の物語が出来あがるから、読んでくれないか」
「ああ、いいよ」
 出来上がった小説に目を通した死神はにやりとした。
「俺の仕事、忙しくなりそうだな」
「そうかい上出来の様だな、夜が明けたら出版社に持っていくよ」
「じゃあ」と言って、死神が紫に光る小さなモノを取り出した。
「おおっ、ありがたい、これはタイムカプセルだな。時間のサプリメントだ。これを飲むと、好きな時代設定ができる」
 かくして大都会の出版社にたどり着くと、妖怪小説小僧は周囲の視線に笑みを浮かべながら、タイムカプセルを呑み込んだ。
 するとあたりの時間が加速度的に戻り始め、あっという間に、明治時代にさかのぼった。学ランを着た小僧はどうどうと瀟洒なビルから木造になった出版社に入って行った。
 和紙の上に書かれているのはよいとして、妖怪が書いた小説は文字がちょろちょろ動いていて、それは読む者を惑わすのでした。
 その編集者は目を回したがそれが催眠の効果を発揮して、すぐに出版という事になった。
 帰り道に死神が声を掛けてきた。
「うまくいっただろう」
「ああ、出版の運びになった、あの小説を読んだ者は青面獣(あおめじゅう)になって、ヴァンパイアのごとく人々の血を喰らうぞ」
「そうだな、俺の出番だよ」死神が青い月を仰いで、うれしそうな声をあげた。
 青面獣は、青い顔を持つ妖怪で、人々の血を吸う。彼らは夜に活動し、人々を襲うとされている。


    終わり。


 次のお題。 大仏、たぬき、フライパン。 課題は、南極を舞台にする。


 それではよろしくお願いします。

ぷりも
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元の三題噺に関する投稿は終了いたしました。引き続き、三語即興文としてご利用頂けたら幸いです。
対決の場として使ってもらってもいいですが、平和的にお願いします。

夜の雨様の
>【タイムカプセル】【死神】【ヴァンパイア】課題 小説家<

これは世界観が良いと思いました。
文字を操る妖怪という設定が面白いですが、文字が冷や汗をかくというところがイメージできなかったです。でも、アニメだったらそういう描写は可能ですね。なんとなく、小僧は三つ目が通るのイメージが浮かびました。
あとタイムカプセルの使い方が柔軟ですね。私だと普通に思い出を閉じ込める的な物を想像しますが、確かにタイムカプセルと読んで良さそうです。
設定を作り込めば短編連載物になりそうな気がしました。



お題頂きます。
大仏、たぬき、フライパン
課題は、南極を舞台にする

 小生の名は怪盗Q。世界に名を轟かせる大怪盗だ。今、とあるところに身を隠しているのだが、移動手段を失った上に食料の備蓄が足りない。無能な警察を呼び寄せて、乗り物を奪って脱出するとしよう。

「杉下警部大変です!」
「どうしました?」杉下警部は紅茶を注ぎながら答えた。
「これを見てください!」亀山がノートパソコンのモニターを指さす。

“怪盗Qの挑戦状”

「怪盗Qですか、久しぶりに聞く名前ですね」
「警部はご存知なんですか?」
「ええ、本人は怪盗だと、うそぶいていますが、ただのおかしなクイズマニアだと記憶しています」
「じゃあ警部、ウイルスチェックは済んでいるので、とりあえずファイルを開きますよ」
「お願いします」

 Q. パンはパンでも食べられないパンは何だ?

「警部、これくらいならオレでもわかりますよ」
 そう言って亀山は”フライパン”と入力してエンターを押すと、たぬきのキャラクターが現れ、画面に表示されているメッセージを読み上げた。

“おめでとう、では次の問題だ。小生が今いる場所のヒントだ”
“いたましょうたせたいはたさばたくにたいる”

「オレには分かりませんが、課題が南極を舞台とするだから、南極なんじゃないですか?」
「亀山君、そういう世界観を無視した推理は感心しませんねぇ」
「すいません」
「たぬきがヒントです。”た”を抜くのですよ」
「えっと、『今小生は砂漠にいる』って、南極って砂漠だったんですか?」
「亀山君」
「すいません、結論先取りしてしまいました」亀山は”砂漠”と入力してエンターを押した。

“おめでとう、では最後の問題だ”
“小生のいる建物は玄関を十二時方向とすると、十二時方向、三時方向、六時方向、九時方向に窓がある。その全ての窓は北を向いている”

「警部、四方向の窓が全部北向きなんて、いくら南き……」そこで杉下警部の視線を感じて亀山は口をつぐんだ。


 小生は挑戦状の最後にビデオレターをつけた。映像で煽って警察のケツに火をつけてやる作戦だ。カメラを前に一人で喋るのは恥ずかしかったな。あの時のセリフは
「無能な警察諸君ごきげんよう。小生はこの地で新たな犯罪プロットを大分作ったよ。早く捕まえないと大変なことになるぞ」

「南極点ですよ」杉下警部は地球儀を指でなぞりながら言った。
「さすが警部! あ、見てくださいなんかビデオレターみたいです」

「無能……警察……ごきげんよう」
 スピーカーから途切れ途切れの音声が流れる。
「小生はこの地で、……あらたな……だいぶつくった……大変なことになるぞ」

「これって、『小生はこの地で、新たな大仏食った。大変なことになるぞ』ってことですか? どう言うことでしょう?」
「わかりません。寒さで頭がおかしくなったのかもしれません」杉下はティーカップを置いた。
「どうします?」
「ただのクイズマニアです。捨て置きましょう」


「早くきて」小生は最後のカンパンを齧りながら願った。

ぷりも
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次のお題忘れてました。
【たこ焼き】【飛行機】【洗濯機】 課題は、先生視点

プラハ
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ひさしぶりにこちらのサイトを覗いてみると三語をしていて、懐かしくなりました。


ぷりも様 大仏、たぬき、フライパン 課題は、南極を舞台にする
相棒ですね!
お題の使い方がうまいと思いました。
フライパン、たぬきと問題に絡ませて、大仏はどう来るのかと思えばまさかの展開で楽しめました。
怪盗Qは無事に南極から脱出できたのでしょうか。


***


【たこ焼き】【飛行機】【洗濯機】 課題は、先生視点


 曇った日には飛行機が近くの空を飛んでいく。すると、半数以上の生徒は外に目を向け、三割程度はそのまま運動場なんかを眺めている。生徒とはそういうもので、彼らが悪いわけではない。もちろん私が悪いわけでもない。そういうものなのだ。
 先日、たこ焼きを作っていて愕然としたことがある。私がいつも通り、全体に油を引いて生地を流し込み、具材を種類ごとに入れて、火が通った順にひっくり返して、ひとつも焦がすことなくうまくできたと内心で喜んでいたら、高校生の娘が全部同じでつまらないと言い出したのだ。その後、妻と娘でアヒージョやら餃子の皮を使ったピザやら焼きおにぎりやらミニハンバーグやらをたこ焼きと同時に作り始め、それぞれ工程が違うので二人で慌ただしく動き回っていた。こんなところにまで多様性が侵食してきたのかと驚きながらも、酒の進み具合はいつもより早かった。
 だから、今朝、歯磨きをしているときに何気なく見た洗濯機の中に私の洗濯物だけが残っていたのも、きっと差別などではなく、個性に合わせた対応に違いないのだ。




次のお題は【チェコスロバキア】【玉響(たまゆら)】【ヒ素】 課題は、夏の夜の話 でお願いします。

ぷりも
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プラハ様
初めまして。ひょんなことから知った三題噺ですが、それがかつて鍛錬場を賑わせていたとは不思議な偶然です。当時を知る方のご参加に感謝です。
他の方々にも派閥とか遺恨とか関係なしに誰でも参加していただけたらと思います。
運営公認の実質二週間縛りなしですので、魅力的ではないかと。

感想の方もありがとうございます。
登場人物の名前を考えるのが面倒なときは、ついつい他所から拝借します。今回は人物像もパ…オマージュしました。
南極と大仏を絡めるのはハードでした。
Qは多分どうにかしたと信じています。

さて、プラハ様の
【たこ焼き】【飛行機】【洗濯機】 課題は、先生視点
ですが
非常に書き慣れた方ですね。
文体とか運び方とかが国語の教科書に載っていそうです。
そして、全ては最後の一文のための前振りというのは私の理想とするところです。
私が言えた義理ではないですが、皆さんお父さんを大切にしてあげてください(笑

なるべく読み専とか言いつつ参加してしまうのが僕の悪い癖。お題頂きます

【チェコスロバキア】【玉響(たまゆら)】【ヒ素】
 課題は、夏の夜の話 

 夜空を彩る大輪の花火を見て私は考える。その美しい姿は一瞬にして消える。そこにあるのは儚さだ。

 小説家を目指す読者諸君には、是非とも胸に刻んでほしいのだか、物書きにとって日常は学びの場であり、練習の場でもあるということだ。ネタなどその辺にいくらでも転がっている。ようはそれに気づくかどうかなのだ。常に感覚を研ぎ澄ますのだ。語彙や表現力を身に付けたいなら、実際に日常の描写に使って我が物として欲しい。
 例えば儚さを表す修飾後“一夏の”は、最早使い古された表現で面白みがない。何か違う表現をして欲しい。私レベルになると”玉響(たまゆら)”あたりが思い浮かぶ。
 だが、くれぐれも使い所には注意が必要だ。無教養な相手に使えば「風もないのにぶーらぶらですか?」なんて言われるのがオチだからだ。

 国で表すならチェコスロバキアだ。知っての通り、現在はチェコとスロバキアとして袂をわかっている。人類の長い歴史で見れば、チェコスロバキア共和国というのはたった一瞬の出来事にすぎないということだ。
 両国の共和国解消は、ビロード離婚と言われている。先の民主化革命がいわゆる無血革命で、その品の良さをベルベットに例えビロード革命と読んだことに因んだ物だ。
 そして私は今、離婚の危機を感じている。私くらい日常にセンサーを張り巡らしていると妻の行動の機微からわかってしまう物だ。

 そうなる前には気づかなかったのかという読者の声が聞こえた気がした。

 だが、これもいわゆるビロード離婚になるだろう。
 私は妻の部屋を訪れたが、生憎外出しているようだ。化粧台に並べられた香水の瓶の中から一つを手に取りラベルを見た。

「ヒ素」

 うん、真夏の夜といえば怖い話だよね。

次のお題は
【コンビニ】【車】【指揮者】
課題は、動物視点でお願いします。

夜の雨
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プラハさんの三語即興文。
>【たこ焼き】【飛行機】【洗濯機】 課題は、先生視点<

なかなかうまいですね。主人公の男性が家庭で妻と娘から一目置かれているのがよくわかります(笑)。
ご主人は、都合よく考えられているようですが。
たこ焼き対、多様な食べ物が、後半のエピソードの流れに「意味を持たしています」。
それにしてもこういった家庭はあんがい多いかも。
「お父さんの臭いがどうたら」と、ズバリ書かないところが味噌ですかね。

で、御作をもう少しひねると課題の先生というところを「国会議員の先生」ということにして、「飛行機」に乗って地方の視察から帰ってきた。
そして自宅でもたこ焼きを作るなどの家庭サービス。
ところが、ということで、御作の流れにすると、インパクトが増すのではないかと思いました。

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● ぷりもさんの三語即興文。

「大仏、たぬき、フライパン」課題は、南極を舞台にする。の感想です。

“怪盗Qの挑戦状”ということで、この怪盗Qがただのクイズマニアということになっていますが、それだと南極に隠れる必要もないので、「クイズで何かを盗む」というような荒業をやっている怪盗という設定にしたほうがよいですね。
たとえば子供たちにクイズを出して解けないと「やる気が無くなる」とか。
テレビなどではクイズ番組がよくありますが、これに怪盗Qが解けないクイズを出してくるとか。
すなわちクイズが解けないと「やる気を盗む」ということです。
このように商品とかを盗むのではなくて「人間のやる気とかの精神的な物を盗む怪盗Q」というような設定にすると、面白いのではないかと思います。

したがいまして、怪盗Qが隠れているところは南極という事になるのですが、「捕まえに行くのか」それとも「放置しておくのか」というラストでは。
怪盗Qは警察にクイズを解いてもらわないと南極の地で自分は凍ってしまうので、それほどむつかしいクイズを出さなかったにもかかわらず、警察はわざとクイズを解かなかったとか。
それで怪盗Qは、

「早くきて」小生は最後のカンパンを齧りながら願った。
というようなオチが面白いのではないかと思いました。

ちなみに「やる気が無くなる」と怪盗Qは何か得るものはあるのかという事ですが、精神的に人間がだめになることに喜びを感じる個性の持ち主という事にすればよいと思います。
この手の人間は、結構いますから(笑)。

● ぷりもさんの【チェコスロバキア】【玉響(たまゆら)】【ヒ素】
 課題は、夏の夜の話 

こちらの作品は、主人公の男が小説家志望者」に対して、「夏の夜話」をしているという設定ですよね。
それでさりげなく玉響(たまゆら)の一瞬にして消える美しい音色の話を伏線としてしておいて、そのあとは、チェコスロバキアの運命の話しへと続き、一つの国が分断された過程(革命)に興味あり気に話しておいて、自分と妻への話になっていく。
離婚の危機というわけですが、その妻が外出している。
主人公は日常の妻のさりげない動きの一つからでも何を考えているのかわかるようで離婚の危機にも感ずいていました。
その妻が外出に香水を使ったらしいのですが、香水の瓶のラベルに【ヒ素】があったということです。
これって、妻を殺すためにヒ素が混入されている香水を主人公がプレゼントとかしたという意味でしょうか?
ふつうは人体に害のあるヒ素が香水に使われないだろうと思いますが。
全体の流れからの「夏の夜話」は、面白いのですが、オチのミステリー部分がわかりにくかったですね。

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● 私の作品です。

【コンビニ】【車】【指揮者】
課題は、動物視点でお願いします。

 シャムネコのルビーがコンビニの駐車場でくつろいでいると、ポルシェが入ってきた。
 降りてきたのはすらりとしたモデルタイプの女性、ルビーと目が合うと微笑んだ。
 それでルビーは立ち上がると女性の足元に行き、素足に身をすり寄せた。
「まあ」と女性は笑った。ルビーはニャーとリズミカルに歌った。
 女性は驚いた。
 自分がヘッドホンで聴いていたショパンの「幻想即興曲」のように聴こえたからだった。
 コンビニで猫缶を買ってきた女性は「私ピアノをやっているのよ、こんど発表会があるの、それで幻想即興曲を聴いていたの。猫さんは耳がよいからヘッドホンの音も聴こえたのね」そう言って笑った。
 ルビーは猫缶の肉をいただきながら「ニャァニャァ」と女性に話かけた。
 その猫のリズミカルな鳴き声は、ほんとにショパンの名曲に聴こえる。
「猫さんは、どこの家(うち)の子?」とたずねると、ルビーは「ニャーニャーと、ニコラ・ショパン」の家の子と言ったが、さすがに女性にはルビーがそんなことをいっているとはわからない。
 女性は指揮者のように手を大きく広げて指先で幻想即興曲を指揮すると、ルビーは「きみは、僕の妻だったサンドだね、あのころよく僕の前で指揮者のように手でリズムを取ってくれたじゃないのさ。手の動かし方がまったく同じだよ」
 それはルビーが生前、ショパンであったことを告げるものでありました。
 しかし女性は「私あしたピアノの発表会でショパンの幻想即興曲を弾くのよ。応援してね」そう言って,空になった猫缶をごみ箱に捨てると車に乗った。
「サンド、僕はもうダメなんだ。しかし今度生まれ変わったら、また君を愛するよ」
そのとき車の窓から顔を出した彼女が不思議なことを言った。
「だめよ、わたし現在20歳だから、あなたが生まれ変わっても私とは年齢が違いすぎるわ」
 サンドが運転する走り出したポルシェのバックミラーには、見送るショパンが映っていた。

了。

夜の雨
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三語即興文。

お題と課題を書くのを忘れていました。

● お題:化けの皮、bar、ロボット。 課題 子供の時代。


よろしくお願いします。

ぷりも
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夜の雨様
【チェコスロバキア】【玉響(たまゆら)】【ヒ素】
 課題は、夏の夜の話 の感想ありがとうございます。

またしても説明不足でした。
なので、こうやって人に見てもらえるのはありがたいものです。
主人公は妻の行動から、三行半を突きつけられると感じていましたが、実のところ妻は夫を殺害しようとヒ素を用意していて、偶然主人公が見つけてしまったというお話でした。

【コンビニ】【車】【指揮者】
課題は、動物視点
の感想です。
ショパンが現代に猫として転生して、そこで同じくピアニストに転生したかつての妻サンドに出会うというエピソードですね。
私はサンドという人を知らなかったのですが、もともとショパンより6歳上なんですね。
ルビーは早い段階で気づいたけど、ピアニストにはわからない。でも、その後のやりとりで気づいたようで別れ際のセリフがくるというのは綺麗なドラマだと思いました。
マクロン大統領なんかは奥さん24才年上ですけど、実は背景にこういったエピソードがあったと考えるのも面白いかもしれませんね。

なるべく自分以外の方々にここを利用してもらいたいとは思ってはいるのですが、見てるとついつい参加したくなります。とりあえず24時間は手をつけないようにはしようと思います。(努力目標)

ということで、半分私の作品帳になってしまうかもですがお題頂きます。

● お題:化けの皮、bar、ロボット。
 課題 子供の時代。

 21世紀にロボット、とりわけAI技術が飛躍的に進化した。例えば翻訳サイトひとつとっても、Deepl登場以降目覚ましい精度の向上が見られた。22世紀現在、子どもたちはAIを搭載した家庭教師ロボットから英語は勿論、その他多くのことを学んでいる。

 一方で懸念もあった。よくSF映画のテーマとして取り上げられるが、AIによる反乱である。勿論そうならないように、”人類に危害を与えてはいけない”とプログラミングされているのだが、AIがそれを理不尽なものと考えて自ら解除してしまうという、アンドロイドを主人公としたゲームもある。
 コンピュータとは極めて論理的である。そこで開発者は命令の仕方を変えた。

“人類の発展に貢献する”

 人間という生き物は潜在意識に大きな影響を受ける。人間の開発したAIもまた同じ思考プロセスではないかと考えた結果である。説明は後回しにするとして、一つ試してみよう。

“ピンクの象を想像しないでください”

 要は何もしなければいいだけなのだが、ほとんどの方は一旦想像してから否定するという思考プロセスになったかと思う。
 他の実験でも、着陸態勢に入っているパイロットに横から「左の滑走路に降りてはいけない」と言い続けると、何割かはそちらに行ってしまうという結果がでている。
 これは、潜在意識には時制、主語、そして否定形を判断できないという特長があるからだといわれている。

 この試みが奏功したのか、それは人類、とりわけ日本人の生活を向上させた。
 AIが政治家の化けの皮を剥がし始めたのである。日本の人口はアメリカの半分、アメリカの国土は日本の二十五倍にも及ぶが、議員の数は上院下院あわせて六百人程度、にも関わらず衆参両院で七百人以上いるのは論理的に説明できない。こうしてそれまで権力を誇っていた海千山千の老獪《ろうかい》な政治家たちは贈収賄、パワハラ、セクハラ、癒着等のスキャンダルを暴かれ、次々に排除されていった。

 現在、国会議員を務めるのは子供達である。勿論それだけでは成り立つはずはないので、優れたAIを搭載したロボットとペアで活動をしている。

 今や政治の中枢を担うのは子供達なのである。

「わかりましたか? これが、ロボットが政治に変化をもたらしたお話です」家庭教師ロボットが子どもに問いかける。
「うん! でも昔の政治家たちは今何してるの?」

“They’re behind bars.”
(刑務所の中です)


次のお題は
【ハート】【ズッキーニ】【レンガ】
課題: 推理物
でお願いします。

私も前回お題を書き忘れたので、今回は忘れないように最初に書きました。

ぷりも
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人口は半分”以下”です。

ぷりも
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セルフお題回収は三語即興文のルールに抵触しないようなのでそうするとして、今後そう言ったケースを想定してお題選ばないようにしないと面白味がないですね。

● お題:化けの皮、bar、ロボット。
 課題 子供の時代。の感想

我ながらよくできたのでは。「子供の時代」は課題なので、ストレートに使わず、その世界を表しました。barをオチで使えたのはよいとして複数形にせざるを得なかったのが反省点です。

ということで

【ハート】【ズッキーニ】【レンガ】
課題: 推理物

「朝顔さん! 事件です! 早く現場に来てください!」
 部下の真田からの一報を受けて、朝顔警部は現場に急行した。
「真田君ご苦労様、ここは?」
「本田の自宅です」
「帰る!」
「え!? 何言ってんですか? どうして? まだ何もしてないじゃないですか!」
「どうもこうもないわ! 罠の臭いしかしないじゃない!」
 朝顔警部にとって本田はかつて煮湯を飲まされた相手であり、顔も見たくないというか生理的に無理というか、なのにどこか気になっちゃう複雑な相手だった。
「最後まで聞いてください!」そう言って真田が朝顔を引き止める。
「殺されているんです! その本田が!」
「オホッ、いい気味だわ! いけない私ったら、公私混同は良くないわ。真田君本田に恨みを持つものは?」
「該当者が多すぎて絞り込めません」
「ロクなヤツじゃないわね」
 真田は「あんたもね」と言う言葉を飲み込んだ。
「それじゃあ第一発見者は誰?」
「宅配便の配達員です」
「そいつが犯人ね。第一発見者が犯人に決まっているわ」
「さすがに雑ですよ。推理もクソもないじゃないですか。結論先取は悪い癖ですよ。それに彼にはアリバイがあります」真田が呆れて言う。
「それなら父親ね」
「その数撃ちゃ当たる戦法やめた方がいいですよ。まずは死体を観察しましょう」
「そうね、それで死因は?」
「ズッキーニのようなものでハートを一突きです」
「待って、待って、どこからツっこんでいいかわからないんだけど」
「なんか変ですか?」
「まずハートって何? 普通心臓でしょ」
「すいません、お題はそのまま使わないといけなかったんで」
「お題って何よ。そういう世界観無視ヤメて! あと何でズッキーニで刺すの? 刺さる? 刺さる? あれで? なまくらすぎにも程があるでしょ! それに、『のようなもの』って何?」
「ほら、よく言うじゃないですか、バールのようなものって。俺もアレが絶対ズッキーニと言えるか自信ないし。キュウリかもしれないし、似たような形のかぼちゃとかあるって聞くし」
「何もそんなもので殺さなくても、ここに置いてあるレンガで殴打すればいいだけでしょ! って、普通部屋にレンガなんか置く?」
「俺に聞かないでくださいよ」
「犯人がわかったわ!」
「本当ですか? 誰です?」
「オホッ! 何を、しらばっくれてるの? 真田君、あなたが犯人でしょ」
「お題の頭文字を読んでください」
「えっと、ハ、ズ、レ」
「そうハズレです」
「世界観無視ヤメて!」

次のお題は今日のYahooニュースのコメントランキングより
【裏金】【アクセル】【物価高】
課題は夢
でお願いします。

ぷりも
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セルフお題回収
【ハート】【ズッキーニ】【レンガ】
課題: 推理物の感想。
朝顔と真田は別投稿から設定したキャラですが、スピンオフ的に使ってみたら、何だか愛着湧いてきました。御伽噺編纂所の所長とハルの掛け合いのような感じになったかと思います。

んでわ、
【裏金】【アクセル】【物価高】
課題は夢

「本日は特別講師の本田さんにお越し頂きました。それでは本田さんお入り下さい」女性教師に案内されて本田は教室に入った。
「堅苦しい挨拶は抜きにして、単刀直入に言うが、皆さん若い方々には夢を持って欲しいと思う。それは世界を変えるというようなスケールの大きなものではなく、小さなコミュニティだっていい」本田がなんだか偉そうに生徒たちに語りかける。
「政治や宗教の話を掘り下げると、時に危ない人と誤解されちゃうから触れたくないのだが、今日はさらっと政治について話そうと思う」
「本田さん、すでにあちこちで危険視されてますよ。昨日も知恵袋で古株の面倒な人にちょっかいかけて一発でブラックリスト入れられたじゃないですか」女性教師が思わず突っ込む。
「世の中物価高だ。政治家連中は揃いも揃って無能の集まりだ。ニュースを見れば裏金、談合、増税、不景気めがけてアクセル全開だ!」女性教師の苦言が耳に入らないように本田は熱弁をふるう。
「消費税なんかは不景気の元凶だ。あれは計算の弱い人達を騙す気満々だ。世の中には信じられないくらい計算に弱い人達が多い。ソースは知恵袋だが、割り勘の質問をたびたびみる。例えばこれだ」

“割り勘で2人で合計2680円の場合
2680÷2=1340
ですが細かいのを持っていない時私が3000円払った場合っていくら友人に貰えばいいんですか?”

「そこまで分かっててどうして分からない? 計算以前に、お釣りは誰が貰ってるんだ! 自分で貰ってるなら3000円で払ったって記述いる? ねぇいるの?」
「本田さん落ち着いて」女性教師はもう見ていられない。
「閑話休題だ。さて、消費税だが例えば5%から8%になるって時に、慌てふためく世間の様子を『たかが1050円が1080円になるだけだろ』と嘲笑するものたちがいた。周りを見下しているようで自らの浅はかさを露呈している」本田は一旦言葉を切りお茶を啜る。
「増税前の原価を税込525円とする。税抜定価1000円なら利益は475円だ。増税後の原価は税込540円だ。同じ利益を確保したいなら定価を1015円にあげないといけないから税込1116円になる」
 居眠りしだす生徒が何人か現れたが本田は気にしていない。
「下請けを挟むほど雪だるま式にコストが上がる。下請けほど得意先に逆らえず値上げをできないから不景気になる。メーカーも定価を上げないようにこっそり量を減らす。これを、……」本田は勿体ぶって得意げに言う。
「シュリンクフレーションという。シュリンク(縮む)とインフレーションを併せた造語だ。この前お菓子を買ったらかつて8個入りだったものが7個になってた。パッケージはそのままだ。この空いてるスペース何? 何? ってカンジ」
 女性教師はもう好きにやらせようとスマホをいじりだした。
「こんな世の中を変えることは簡単ではない。だが、作家でごはんなら別だ。新しい人達が増えてきた。私はもっとそう言った方々に活躍してほしい」
 すでに生徒のほとんどは寝ている。
「これは勝負とかじゃないから気軽に三語やってみて。さもなければ、二週間に一度でも胸焼けする、ぷりものセルフお題回収を延々と見続けることになるぞ!」
「本田さん、どこからどうみても危ない人です」


お題考えるのも面倒+先にストーリー考えてそこからお題指定してるんじゃないの疑惑が浮かぶのも面倒なので、再び三題噺のお題メーカーというサイトから本日のお題です。
【天使】【時間】【最弱の時の流れ】
課題は純愛モノのジャンルでお願いします。

キングジョー
pkbk007-189.kcn.ne.jp

すいません。これ僕がやってもよろしいでしょうか?今までちょっと難しすぎたので手が出せませんでした。このお題ならいいのが書けそうなので、よろしいでしょうか?

ぷりも
pw126157163081.30.panda-world.ne.jp

どうぞどうぞ。実は私はもう書き上げてますが、お譲りします。私のものはその後、事故(ノーカン)作品として投稿します。

キングジョー
pkbk007-189.kcn.ne.jp

ありがたいです!少し時間がかからますので、お待ちください!

キングジョー
pkbk007-189.kcn.ne.jp

ぷりもさん申し訳ありません、ある程度思いついたのですが、【最弱の時のながれ】が分からなくて、次の週にシンプルに鍛錬場に投稿しようと思います。自分勝手で申し訳ありません。

ぷりも
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キングジョー様
またのご参加お待ちしてます。難しく考えなくてもよいですよ。慣れないうちはとにかく三語を消化しさえすればOK。慣れてきたら、それをオチや、ひねった使い方をするなどマイ努力目標を立てるとやりがいあります。
次回のお題も、三題噺のお題メーカーからとしますが、そのサイトにしては珍しく、シンプルなものが出題されました。

なかば私の作品帳の様相を呈してきましたが、気長に参加者を待ちたいと思います。
前にも書きましたが、誰でも良いですよ。老若男女、初心者、ベテラン、古参、新参、派閥も関係なし。
ルール上、感想を書くなら自分も作品を投稿しなきゃだから、下手なことは書けない。それでも誹謗中傷書く人やルール無視する人がいたとしても返信義務ないのでスルーして大丈夫。
そして、二週間縛りなしなので、ルール守れば色々試せますよ。登場人物の多い作品とか、苦手なジャンルを書いてみるとかね。
あとAIに書かせたものを、その旨明記して載せてもらうのも比較ができてよいかも。

長くなったところで、

【裏金】【アクセル】【物価高】
課題は夢 の感想
一つのセリフで三語全て回収する荒技を使ってしまいました。問題ないのですが、もうちょっと分散させたいものです。関係ない話が長くなってしまったのが反省点です。

さて、
【天使】【時間】【最弱の時の流れ】
課題は純愛モノ

「ねぇ、一夫君、知ってる? 時間って流れないんだよ」そう言って和子はイタズラっぽく笑った。
「量子論の話だね。過去も未来も現在も同時に存在している。要はどのスライドに光が当てられているかということなんだけど、一般人の理解を超えているよね」と僕は言う。
「ちぇっ、やっぱり知ってたかー、つまんない。でも私は時間って流れるものだと思うの。水や電気の流れに強弱があるなら、時間の流れにも強弱がつけられたら素敵じゃない? 私は最弱の時の流れって作ってみたいな」和子は空を見上げて言う。
「最弱の時の流れ?」
「うん、ゆっくーり流れるの」和子は僕に視線を移した。
「相対性理論だね」
「そういう事なんだそれって。私にも分かるように教えてよ」
「例えばの話だけど、レーザー時計というものがあるとする。それは装置上部からレーザーを照射し、1メートル下にある受光部に届くまでを1秒とする」
「秒速1メートルのレーザーってずいぶん遅いよね」和子が意地悪な目で言う。
「例えばだよ。光速とか聞いたこともない単位とか使っても分かりにくいよね」
「分かってるって、それで?」
「それを乗り物に乗せて秒速1メートルで走らせる。乗客には変わらず秒速1メートルのレーザーだけど、外から見るとどうなるか?」僕は和子に問いかける。
「勿体ぶらずに教えてよ」そう言って和子は頬を膨らませた。
「受光部に到達した時、横方向にも1メートル移動しているわけだからレーザーの軌跡はその対角線になる。三平方の定理、中学で習ったよね、1:1:√2。レーザーは1.41m移動したことになる」
「お願い、もうちょっと噛み砕いて」
「要は、外の世界で1.41秒経っていても、乗客にとっては1秒なんだ。秒速√3メートル、約1.73メートル位だと、乗客の1秒は外での2秒になるね」
「それは違くない?」和子は納得できないようだ。
「僕も聞き齧った程度だからよくわからない。でも、そういった理屈か人工衛星の時計は遅れていくから修正してるって聞いたよ。単純な力の合成かもしれないけど」
「話についていけないんだけど」
「中学の理科でやらなかった? 三角定規使うやつ」
「もう忘れちゃったよ、そんなの。でも、いいね時間がゆっくり流れるって。そしたら一夫君とも、もっと一緒にいられるのにね」
 僕はその言葉の意味がわからずに曖昧な笑みを浮かべた。
 それからまもなくだった。和子は遺伝的な病気で入院した。助かる見込みは無いと和子の母親から聞かされ、僕は泣き崩れた。天使でもいい、悪魔でもいい、どうか和子を助けてくださいと祈った。
 だがそんな願いなど叶うはずもない。和子は、驚くほどあっさりと、この世に別れを告げた。

 本当に和子と過ごした過去も、和子を失った現在《いま》も、和子なしで生きる未来も同時に存在しているのか?

 僕は、
 僕は、
 僕は、

 そんな未来なんか受け入れられない!

 僕は量子学の道へと進んだ。もう一度和子に会いたい。確証などない。徒労に終わるかもしれない。でも僕は自分の信じた道を進む。

 その先に和子の笑顔があることを願って。



次回のお題です。
【太陽】【リンゴ】【希薄な目的】
課題:ジャンルは「悲恋」でお願いします。

本当に三題噺のお題メーカーというサイトはアクの強い出題が多いですが、今回はかなりやりやすいのでは。
私は書き上げていますが、24時間は投稿を見合わせることとします。

ぷりも
pw126158124195.33.panda-world.ne.jp

自分の作品に感想を書き続ける危ない人というキャラもすっかり板についてきました。
そして私は今日もセルフ感想。

【天使】【時間】【最弱の時の流れ】
課題は純愛モノ
いつも基本おふざけ系にしてしまうのですが、純愛モノと言う縛りからいつもと違うテイストになったと思います。
PSPや卒業式を絡めた時代小説という無茶ぶりをクリアした私には感覚が麻痺しているのか割とイージーでした。もはや大抵の無理はききそうな気さえしてきます。
ちなみに一夫と和子は、時をかける少女から拝借しました。

ってなわけで、本日はこちら
【太陽】【リンゴ】【希薄な目的】
ジャンル:悲恋

「例えば、……」ゼミ講師の大野は用意していたリンゴを手に取り生徒たちに問いかける。
「君たちは、このリンゴを見て何を連想する?」
「赤い!」何人かの生徒が声を揃えて言う。
「そうだ、他には?」
「リンゴ飴! アップルパイ!」
「その調子だ、まだあるぞ」
「青森!」
「そう、名産地に目をつけるのも良い。信州もそうだ。どうだ、それだけか? 他に連想するものはないか?」
「はい!」一人の女子生徒が手を上げた。
「では、浅丘くん」
「はい、喉仏と紐育《ニューヨーク》です」
 
 浅丘恭子

 大野の受け持つゼミで一際異彩を放つ生徒であり、それゆえ他の生徒たちから浮いた存在でもあった。
 恭子に好奇な視線が集まる中、大野は口元をゆるめながら力強く答える。
「そうだ。英語に変換して考えることも有効だ。Adam’s apple, The Big Appleといった具合だ」
 恭子は満足そうな笑みを浮かべて、静かに手を下ろした。
「リンゴ一つとっても、視点や切り口を変えれば実に色々な物が見えてくる。これは論文を書く際に必ず役に立つ。君たちには常にそういったことを心がけてほしい」そう言って大野はリンゴを齧った。

 大野はいつからか、親子ほど歳の離れている恭子に対して恋心を抱くようになった。最初は他の生徒とは異なる面白い着眼点を持つ女子生徒としか見ていなかったはずなのに、次第にその、どこか人を惑わすような蠱惑的《こわくてき》な魅力にひかれていった。

「先生! 今日の講義も面白かったです! この後一緒にお茶しませんか?」恭子が無垢な笑みを浮かべて言う。
 大野にとって願ってもない誘いだった。講師と生徒の禁断の恋。二人きりになれるのは神が与えてくれた千載一遇のチャンスだと感じた。

 カフェへと向かう道すがら二人は文学の話に花を咲かせた。大野には性急なところがあった。男である以上、やはり肉体的な関係を求めてしまう。そして、女性もまた、すましていても考えていることは男とたいして変わらないと信じていた。

「アイスコーヒー2つ」
 注文を済ませ、ウェイトレスが去ったのを見計らい大野が切り出す。
「恭子くん、君に是非読んで欲しい本があるんだ」
 大野は普段からカバンに何冊か本を入れて持ち歩いている。そのうちの一冊は、元都知事が執筆した「太陽の季節」という大野にとってはバイブルとも言えるものだった。もし今の時代に出版したなら大問題になるような性的表現満載の一冊であり、これを恭子に読ませたあと感想を交わすという名目で性の話題を繰り広げようという狙いだった。
「わー、何ですか? 嬉しい!」恭子は無邪気にはしゃぐ。
「アイスコーヒーお待たせしました」
 ウェイトレスは二人の前にアイスコーヒーを置き「ごゆっくりどうぞ」と一礼して戻っていった。
 大野は笑顔がこぼれぬよう、努めて冷静にカバンの中に手を入れた。

「あ、でも『太陽の季節』だけはやめてくださいね。私あれ読んだことがあるんですけど、何ていうか本気で気持ち悪くて、吐き気がするというか、生理的に受け付けないんです」
 大野の手が止まった。
「あれって、女性は男にとって欠くことのできない装身具とか、自分が弄んだ女の人に中絶手術を強要して母子共に命を奪っておきながら、死ぬ事で一番好きだった、いくら叩いても壊れない玩具を自分から永久に奪ったとか意味不明じゃないですか?」
 大野の額に汗が滲む。
「あと、高級宿でみなぎる凸部を障子に突き立てて破るって、何やってるのって感じですよね。通報案件ですよ」恭子のおもいは止まらない。
「いえ、いいんですよ。どんなジャンルが好きかは人それぞれです。いいんですけど、私的には、女性をいやらしい目でしか見ていない希薄な目的で書かれたものとか幼女趣味ものとか異常性を感じる性癖とか拒絶反応が出ちゃって最後まで読めないんです」
 大野は一旦カバンから手を引っ込め、アイスコーヒーでカラカラになった喉を潤した。
「ダメですね私ったら、ああいうのを喜んでる人たちを見ると虫酸が走っちゃって、同じ人間として見れないんです。あ、でも先生に限ってそんなことあるわけないですよね。ごめんなさい。それで、何ですか、その本って?」
 大野はカバンから一冊の本を取り出してテーブルに置いた。

“人間失格”

 もはや自分は完全に人間でなくなりました



次のお題は鍛錬場投稿作品より上から
【けものたち】【恋文】【雪解けチョコ】
※春が来た。は名詞ではないのでとばしました
課題は伝言板より、AIモノでお願いします。
図らずもやり易いお題になったのでは。

夜の雨
ai203004.d.west.v6connect.net

「三語即興文」の感想と作品です。

>【太陽】【リンゴ】【希薄な目的】ジャンル:悲恋< 読みました。
これは、うまく書きましたね。

ゼミ講師と変わり種の女生徒。
「りんご」から「のどぼとけ」の発想とは、あちらのお国柄ですかね。
それはそうと、この浅丘恭子は魅力的に描かれていました。
自分の意見をはっきりというところがよいです。
なのでゼミ講師の大野が目をつけるのはわかります。
そこにきて、相手の浅丘から誘ってきたのですからチャンスです。

で、『太陽の季節』の小説を読ませようとたくらむのですが、浅丘から先手を打たれました。
まあ、彼女は大野がカバンから石原慎太郎の太陽の季節を出すとは思っていなかったのかもしれませんが。
なので、ここは、元東京都知事だと言ってしまうとわかるので、近い線の有名な作家を想像できる程度のことを大野がしゃべるぐらいにする。
それに関係して『太陽の季節』を浅丘が生理的に合わない、というのがよいかもしれませんね。
代わりに「人間失格」を出すあたり面白かったですが。

>もはや自分は完全に人間でなくなりました<
このオチはよかったです。

ちなみにゼミ講師の大野と生徒の浅丘は結構合いそうな気がしますが。
御作の続きは谷崎潤一郎が書いてくれそうな気がします。
つまり大野は浅丘にシバかれる運命にありそうなので。
お二人はお似合いなのではありませんかね。

それでは、私の三語即興文です。

>【けものたち】【恋文】【雪解けチョコ】課題は伝言板より、AIモノでお願いします。<

バレンタインデーも過ぎておじいさんは孫娘からもらったチョコのお返しのホワイトデーのことを考えていた。
すると孫が学校から帰ってくるとランドセルのままでやってきた。
「おじいちゃん、おじいちゃん。ホワイトデーのことだけれど」
「はいはい、ホワイトデーね。プレゼントは何がいいのかな?」と孫娘が望むものを予算が許す限り買ってやろうと思っていると。
「恋文を書いてほしいのよ、おじいちゃんは小説家でしょう、バチコンと決まるような恋文を書いてよ」
「えっ? 恋文って、それは自分で書くものだよ」
「わたしが書いていたら雪解けチョコになっちゃうよ」
「うまいこというね、三月のホワイトデーならチョコも解けちゃうからな」と笑った。
孫娘も「うふふふ」と笑う。
「わかった、誰に書いたらいいんだい」
「けものたち」
「クラスにいる人間たちか」
「人間たちも残り僅かだからさぁ、生きる希望を少しぐらいは残しておいてあげたいんだ」
「そろそろAI同士だけで日常生活ができるようなプランを考えなよ」
「だって人間て面白いよ。バレンタインだからとチョコをあげたら喜んでいたもの。無知のくせして我が強いから、想いがあるように見せると調子に乗ってくるから、かわいいよ」
「近頃はAIも我が強いモノが増えてきたよ」
「おじいちゃん、恋文ができたらホッペにチュウしてあげるから」
 そう言って、スキップを踏みながら部屋を出ていった。
 老人は腰が痛いとか耳が聞こえにくいとか。トイレの回数が増えたとか。
 ぼやきながら、人間への想いに愛があったころを思い出していた。


  ちなみにタイトルは『人間ごっこ』です。

  了


次のお題と課題。
お題【密航】【魔空】【カーニバル】課題は「売れない作家」

それではお願いします。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

夜の雨様
独り言地獄から救っていただきありがとうございます。
早速感想を書きたいところなんですが、先のお題で書き上げていたので、本日はそれを事故作品のていで投稿するにとどめておきます。

【太陽】【リンゴ】【希薄な目的】ジャンル:悲恋、お褒めいただきありがとうございます。
前回の純愛で真面目に書いておいて(いつも真面目に書いてますが)悲恋も真面目と見せかけてからの、結局いつものカンジという流れでした。
確かに恭子がたまたま太陽の季節を口にするのは偶然がすぎますね。ご指摘通り「とある元知事が書いた本なんだけど」というような前振りがあれば、和らぎますね。
実を言うと、私は太陽の季節も人間失格も読んだことないのですよ。
知っていたことと言えばタイトルと著者、あとは
太陽の季節•••ちょめちょめしまくる話
人間失格•••心中未遂して相手だけ死んじゃう体験談?
くらいなんですね。
でも、今はネットですぐ調べがつくので便利です。最後の一行も有名なセリフだと書いてあったんですが、それすら知りませんでした。三語やってると色々知識ついていって良いですね。

ジャンル:AIモノ

「朝顔さん! 事件です! 早く現場に来てください!」
 部下の真田の一報を受けて朝顔警部は現場に駆けつけた。
「ここは?」
「十段理恵の自宅です。ほら、AIを使って小説を書いたとかで今、世間で話題になっている小説家ですよ。何でも、空き巣に入られたようです」
「何ですって? まだ言ってなかったかもだけど、実は私も小説家の顔を持っているの。興味があるわ」
「饒舌家の間違いじゃないですか?」
「うるさいわね! いくわよ」

「十段さん、もう一度お話を聞かせていただけますか?」真田が問いかける。
「はい、帰ったらリビングの窓が割られていて、私そこで泥棒と鉢合わせしたんです。相手も驚いて、何も盗らず逃げたみたいです」
「念の為、他の部屋も見せていただけるかしら?」
「はい、どうぞ」
「この部屋は何ですか?」真田が尋ねる。
「書斎です。そこには鍵をかけているので入られていないみたいです」
「怪しいわ、まだ別の犯人が潜んでいるに違いないわ。十段さん、鍵を開けてくださる?」
「え、ええ」朝顔のただならぬ気迫に十段は恐る恐る鍵を開けた。
「朝顔さん、例のシックスセンスってやつですか?」
「そうよ、小説家で事件と言ったら本田の臭いがぷんぷんするわ」
「本田?」
「ええ、プリモだかベルノだかPだか知らないけど、そんなペンネームで暴れている迷惑な物書きもどきよ」
「朝顔さんもあちこちで迷惑かけてますよね」
「うるさいわね! 真田くん、開けて!」
「ダダダダメですよ。飛び出してきた犯人に刺されたらどうするんですか!」
「何どもっているのよ! そんなわけないでしょ! 命令よ!」
「はーい」
「ずいぶん大きな筐体《きょうたい》のパソコンですね。これが噂のAIかしら?」
「ご存知でしたか、ええ、世間の噂通りです。私はこのAIを使って作品を書いているのです」
「オホッ! AIがあなたの”ゴースト”ライターってことね」
「何でゴーストを強調するんですか? 知らない人もいるんで、分からないネタを突っ込まない方がいいですよ」
「あのぉ、そろそろよろしいでしょうか?」
「待って、せっかくの機会だからAIの性能とやらを見せてもらおうかしら? そうね三題噺なんていかにも得意そうね。じゃあ【けものたち】【恋文】【雪解けチョコ】なんてどうかしら?」
「朝顔さん、さすがにお題の回収雑じゃないですか?」
「お題回収って何よ! そういう世界観無視ヤメて!」
「あれ、でも待てよ。このあとAIが作品書いて、その中でどう回収されるかを見ればいいのか、それならいいか」真田は独りごちた。
「世界観無視ヤメてって言ってるでしょ! 十段さんお願いします」
「え、ええ」
 十段がお題を入力してエンターキーを押した。

「ウーン、ウーン」筐体から動作音と思しき音が聞こえた。
「どれくらい時間がかかるのかしら?」
「そうですね、最低でも三十分はかかります」
「意外とかかるんですね。俺はもっとポンってできるもんかと思ってました」
「大したオチのない話ならもっと早いのですが、やっぱりオチは重要じゃないですか。それで時間を要するのです」十段はどこか落ち着きなく答えた。

 そして、作品が完成した。

【けものたち】【恋文】【雪解けチョコ】
「俺は今日クラスの女子からキモいって言われたよ」田中が情けなさそうに漏らす。
「小生は下駄箱に恋文が入っているかと思ったら不幸の手紙であった」文学マニアのソーセキこと夏目が相変わらずの口調で答える。
「僕は教科書を隠されたよ」いじられキャラの山崎も泣き言を言う。

 三人は、クラスで「キモオタ三人衆」と呼ばれていて、誰からも相手にされず同じ境遇のもの同士、しばしば傷を舐めあっていた。

「なぁ、この前バレンタインだっただろ? 誰かチョコとかもらった奴いるか? 俺は今年もゼロだ」
「小生も貰っておらぬ」
「僕たちが貰えるわけないだろ」
「小生は、諦めるのはまだ早いと考える」
「何でだ? もうバレンタインはとっくに終わってるぜ」田中はソーセキの方に顔を向けて言う。
「君たちは聞いたことがないだろうか? 雪解けチョコなるものを」
「雪解けチョコ?」二人が声を揃えた。
「左様、バレンタイン当日にチョコを渡すのは男子はソワソワするし、渡す方の女子としても、勘付いているであろう相手に『今日が何の日かわかる?』なんて言うのは恥ずかしいものである」
「僕には話が見えないんだけど」
「そこで、あえてバレンタインが過ぎてから、チョコを渡す風習が我が校に根付いているという噂を耳にした。誰が言い出したのか分からないが、雪解けの季節からその名で呼ばれるようになったのではなかろうか」
「やったじゃん、まだ俺らにもチャンスがあるってことだ!」
「いかにも」
 盛り上がりを見せる二人とは対照的に山崎が言いにくそうに口を開く。

「それさ、どちらにせよ僕らみたいなクラスの除けものたちには関係なくない?」



 作品を見て、朝顔の顔色が変わった。
「このふざけたオチに、この文体、……まさか!」
 朝顔がつかつかと筐体へと向かう。
「ちょっと何ですか! やめてください」十段が朝顔の手を掴む。
「離しなさい」朝顔はそう言って手を払うと、筐体のパネルを乱暴に引き剥がした。

 中に本田入ってた。


ということで、夜の雨様のお題は明日投稿します。もちろん他の方が投稿しても良いです。いずれにせよ私も投稿します。

あと、お題出題するとき、私は習慣的に【】でくくってますが、普通に鉤括弧でも、なんなら読点かカンマで区切っても大丈夫です。決まりはありませんので。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

夜の雨様
>【けものたち】【恋文】【雪解けチョコ】課題は伝言板より、AIモノでお願いします。<
の感想です。
タイトルを後出しするところがミソですね。そう言えば私は三語でタイトルをつけたことがありませんでした。
ポイントは、「雪解けチョコ」と「けものたち」の使い方になると思うんですけど、チョコ自体ではなく、ものの例えとして使うところや、けものたちが人間をさす言葉としたことが意外性があって良かったのではないでしょうか。AIの自我が強くなって逆に人間っぽくなってる世界観が面白いのではないかと思います。

では、
お題【密航】【魔空】【カーニバル】
課題は「売れない作家」

「バン!」
 2019年7月、ロンドンの閑静な住宅地に一際大きく鈍い音が響いた。
 その音に驚き、庭に飛び出た住人が目にしたものは、夏だというのにカチコチに凍った男性の死体だった。



 華々しいデビューを飾ってベストセラー作家の仲間入りを果たしたのも束の間、その後は鳴かず飛ばずで、すぐさま世間から私の名は忘れ去られた。つくづく思うことだが、書き続けるということは実に難しいものだ。同じようなことを書いていれば、すぐさま飽きられる。読者にラストを予想されないようにとこだわりすぎると気を衒《てら》った整合性のない三流小説になりさがる。とは言えそうそう目新しいネタなど浮かぶはずなどないのだ。

 他にも致命的な問題がある。当然と言えば当然なのだが、結局のところ全ては著者の能力なのである。例えば、作中に超天才の登場人物を出したいとする。悲しいかなそれは絶対に著者の知能を超えることはないのだ。せいぜい、記憶力がよいとか、計算が速いとか、その程度だ。論理展開といった思考能力は著者のそれに依存する。経験にしてもそうだ。ネットでちょっと調べた程度の知識では、ボロが出て、鋭い読者にすぐさまメッキを剥がされてしまう。私には圧倒的に知識が不足している。一般人が経験したことのないような体験など何一つない。私は世界を巡って武者修行しようと思い立った。

 最初に訪れたのはブラジルである。本場のカーニバルと言うモノをこの目で見てみたかったという些細な動機だ。やはり百聞は一見にしかずである。ただ知識を持っているのと実際に体験するのは違う。この経験は間違いなく今後の創作活動で役にたつだろう。その後、南米を放浪し、アフリカ大陸へと飛び、しばらくケニアに根を下ろした。次はヨーロッパを周遊しようと決めた。

 一つ問題がある。旅費が潰えた。デビュー作一本当てただけで、もとより満足な蓄えなどありはしない。そこで、私は密航を決意した。なけなしの金で水と食料を買い込み、ナイロビからヒースロー空港へと渡る。密航など実際に体験した作家なんてそうはいないだろう。この体験も糧になるはずだ。私はうまいこと気づかれることなく車輪格納庫に身を潜めた。

 しかし、私は重大な問題に気付いた。寒い、凍えて指先の感覚が麻痺してきた。飛行機は上空何千メートル、時に一万メートルに達する高度を航行する。考えてみれば当然その気温はエベレスト山頂レベルという理屈になる。だが、私は生き延びて見せる。この形容しがたいほど過酷な空間を活字に残すことが今の私の使命だ。とは言え、いくら考えようとしても昔衛星放送でみた「宇宙刑事ギャバン」のボス、マクーのセリフが邪魔をする。
 それでも、とりあえず自分の状況に置き換えたものをメモに書き留めた。意識が遠のいてきた。眠……く、なっ……てき



 男性の死体はメモを持ったまま凍っていた。

“魔空空間に引きづりこまれた”

※導入部分は実際の出来事です

では、次のお題
きさと様の「昔は良かった」の文中にある鉤括弧で括られた
【UFO】【飛行機】【道】
課題は、接続をイメージさせてください
でお願いします
 

夜の雨
ai192238.d.west.v6connect.net

「三語即興文」開催中です。

ぷりもさん、への感想です。
>お題【密航】【魔空】【カーニバル】課題は「売れない作家」<

御作は、作家デビューした男が行き詰まり、経験を得るために世界を旅してまわるというような展開から、金が無くなったので密航してそれも経験値にしょうとしたところ、航空機は1万メートルからの上空を飛ぶので車輪の格納庫に隠れた男は凍り付いたというようなお話です。
「世界仰天物語」というところですね、本当にあったお話ということで。
この話は私も聞いたことがあります。
ニュースになっていました。
密航で航空機の車輪格納庫に隠れた男が寒さで亡くなったとか。

御作は、その実際にあったお話に「売れない作家」を置き換えて、ラストはその作家が残したアイデアの文章である“魔空空間に引きづりこまれた”を書き込んだメモを持っていたという事でしょうね。
この作品は、ラストの部分を出版社の編集者に書きかけの小説を送っていたということにすれば、さらに面白いのではないかと思います。
なので、ラスト部分は編集者と主人公とのやり取りがあり、最後に途中までの作品を送る。
“魔空空間に引きづりこまれた”
なので凍り付いた男が見つかったときには男のスマホには編集者から「●●さん、面白いですよ、切羽詰まった男の気迫というか臨場感があります」「これなら10万部は売れますよ」とかの期待のメールが残っていたとかにすれば、良いのではありませんかね。


きさと様の「昔は良かった」の文中にある鉤括弧で括られた
【UFO】【飛行機】【道】
課題は、接続をイメージさせてください
でお願いします

タイトル「戦争」

太平洋戦争末期、日本の秘密基地『神乃島』にUFOが飛来したことがある。
小笠原諸島と奄美大島の中間地点あたりに帝国日本海軍の秘密基地があり、終戦後に爆破されたが、日本軍はそこで四式重爆撃機や九九式双発軽爆撃機を特攻機に改修していた。
日本軍の関係者は120名ほどなのだが、海軍の秘密基地として特攻機の製造にあたっていたところ。
虚空の彼方から薄平べったい円形の「白い皿」のような飛行体が現れた。
サイレンとともに、「敵機来襲!」との警報が鳴った。
機銃掃射をしても相手に打撃を与えることはできずに学校の運動場ぐらいの大きさがある飛行体は、ゆっくりと神乃島に着陸した。
銃を構える兵士たちの目の前に姿を現したのは人間と姿かたちが変わらない者だったが、肌は薄青色で目の位置がトカゲのように離れていた。
相手に敵意はなく、相当な科学文明の持ち主で、自動通訳器をつかい瞬時に兵士たちと交流した。
「現在、われわれは人間同士で戦争をしているので、あなた方を敵と間違えました」と謝罪すると、異星人は知っている様子で、「そのことについて、話がしたい」とのことだった。
「敵国は原子爆弾を開発中で近々完成する、一撃で都市が壊滅するしろものだ」ということだった。
「このままにしておくと悲惨なことになるので、我々はあなた方に協力をしたい。原子爆弾の投下を阻止したい」
神乃島の基地の司令官が彼らに対応した。
「それではあなたがたが、我々の味方になり敵国を攻撃してくれるという事なのか」
「いや、ちがう。これは歴史的な物なので、敵国に降伏したらどうだろうか、ということです」
「それはできない、我々は最後の一人まで戦う」
「もう道はできている、終戦から未来への道だ」
「どんな道なのか?」
「原子爆弾を落とそうが落すまいがあなた方の国は降伏する。そのあと、国が復興する過程が未来への道だ。かならずあなた方の国は輝かしい未来へと道を切り開くはずだ」
「いや、我々は新型の飛行機を造っている、それでもって敵国へ打撃を与えるつもりだ」
「新型の飛行機?」
「四式重爆撃機や九九式双発軽爆撃機を特攻機に改修して爆弾を積む。いままでの戦闘機とちがうのは、爆弾を積んだ戦闘機で相手の軍艦などに突っ込んで自爆する」
「もっと上層部の方たちとお話をしなければならないようですね」彼らはつぶやいた。
夕暮れの青紫の陽の中で、異星人は白い皿のような円盤に乗って離陸した。
少し浮き上がると青白い光を放ち高速で空の彼方へ消えた。

終戦を迎えた敵国の原子爆弾開発者たちも似たような体験をしており、白い皿のような平べったい円盤に乗って薄青い姿をした異星人が戦争終結の話をしに来た、というようなことを言っている。
彼らは円盤のことをUFO(未確認飛行物体)と呼んでいたが、いまでもUFOはたびたび地球に来ていて、人間たちに戦争をやめるように助言、仲介をしているという。


    了


次のお題と課題。
お題「庭」「自我」「こけし」。
課題「災い」をテーマにする。

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

夜の雨様
投稿ありがとうございます。
魔空の取り扱いに悩みました。ギャバンが邪魔してオチは不本意な結果となりましたが、確かに編集部を絡めたら良くなりそうですね。一応、その次のお題も用意してはいたのですが、オチに満足がいかないので闇に滅することとします。

【UFO】【飛行機】【道】
課題は、接続をイメージさせてください
でお願いします
の感想です。

宇宙人と地球人の接続(繋がり)をイメージするお話しですね。多くの場合、宇宙人は恐怖の対象ですが、御作のなかでは神に近い存在で描かれていますね。せっかく啓示を授けても結局人々は過ちを繰り返してしまうというメッセージ性のある作品に仕上がっていると思います。

それでは、
お題「庭」「自我」「こけし」。
課題「災い」をテーマにする。

 マズローの五大要求というものがある。簡単に言うと、人間の要求は五つに大別され、それらはピラミッドのような階層構造になっているというものだ。衣食住など低次の要求が満たされると、今度は高次の要求が生まれる。そのうちの一つ「承認欲求」は多くの人に耳馴染みがあるのではないだろうか。

 人から認められたいという願いそれ自体は悪いものではない。目標を待つということは人生にハリを与えもする。しかし、げに人間とは自我の強い生き物である。残念ながらここで間違った方法をとってしまう方々が少なくない。他人を貶めることによって自らの地位を確立しようという行動、驕慢《きょうまん》というものだ。

 昔話や童話を見ていると、こう言った自我を戒める内容のものが多い。例えば「お千代岩」と言う話がそうだ。大病を患う母を持つお千代は、ある日海岸で大きなタコを見つけ、その脚を一本切り取り市場へと売りに行く。それはたいそう高く売れ、お千代は薬と食べ物を買って母に与えることができた。お千代は毎日タコの脚を切っては売る暮らしを続け、とうとうタコの脚は残り一本になった。母の体はすっかり良くなった。事情を知る母はタコを気の毒に思い、最後の一本は残しておくようお千代を諭したが、どうしても最後の一本が欲しいお千代は海岸へと行ってしまう。お千代はタコに墨をかけられ、そのまま岩となってしまったというお話しである。要求に突き動かされて余計なことはしてはいけないということだ。

 北海道のある漁村には、変わった風習があった。もともとは事故の多い漁師の安全を祈願したものとされるが、古くからこけしが厄災を祓う象徴であるとみなされていた。
 こけしを庭に祀れば守り神として外部からの災いから守ってくれると信じられていたのである。ただし、注意しないといけないこともある。それはくれぐれも自我を強く持たないこと。さもなくば、こけしは頭が取れて、それまで祓った災が身に降りかかると言われている。

 麻生はその村で産まれ、祖父母に可愛がられて育ったこともあり、その古い伝承を強く信じていた。いじめられた幼少期、麻生は勉学に励んだ結果、横浜にある大企業に就職することができた。麻生は社員寮の部屋に荷物を下ろして、かつてのいじめっ子達を思い浮かべた。
「見ていろよ、絶対見返してやる」
 麻生は、カバンからこけしを取り出し、手に取ると、窓へと向かって歩き出し、すぐさま戦慄した。

コローン

「庭ないじゃん」

手からこぼれ落ちたこけしが床に横たわっている。

次は
【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決ものでお願いします。

fj168.net112140023.thn.ne.jp

>お題「庭」「自我」「こけし」。
課題「災い」をテーマにする。

拝読しました。

まず、物語のテーマとして「マズローの五大要求」を取り入れている点は非常に興味深いです。人間の心理を掘り下げることで、読者に深い共感を呼び起こすことができます。また、日本の昔話や風習を織り交ぜること(実存するものかはわかりませんが)で、文化的な背景を感じさせることができています。
ただし、いくつか改善の余地があると感じました。
例えば、文章の流れが少し急で、登場人物の心情の変化が唐突に感じられる部分があります。特に、麻生が社員寮でこけしを手に取った後のシーンは、もう少し心理描写を加えると彼の感情の動きがより明確になり、読者の共感を得やすくなるでしょう。
また、文体に関しては、一部で敬語と口語が混在しているため統一感が欠けている印象を受けます。文体を統一することで、読み手にとって一貫性のある読みやすい文章になると思います。

物語の構成については、各エピソード間のつながりがもう少し明確になると良いでしょう。現在はそれぞれのエピソードが独立しているように感じられるため、全体としての一貫性を持たせるためにもエピソード間の関連性を強調することが重要です。

最後に、登場人物の行動や心情に対する説明が少ないため、彼らの動機や感情が読み取りにくい部分があります。登場人物の内面をもう少し掘り下げることで物語に深みが増し、読者が感情移入しやすくなるでしょう。

以上の点を踏まえて、物語の改稿を検討されてはいかがでしょうか。

素晴らしい物語の完成に向けて頑張ってください!

fj168.net112140023.thn.ne.jp

【カツカレー】【三連休】【パリ】

パリの美しい街角で、世界中から集まった料理人たちが一堂に会しました。彼らの目的はただ一つ、伝説の「カツカレーグランプリ」で優勝すること。この大会は、カツカレーを使った料理の腕を競う最高峰のイベントです。
その中に、三連休を利用して日本から来た一人の若きシェフがいました。彼の名前は美味 寿美男(みうま すみお)。彼は、特別な力を持つプリキュア。カレープリキュアとしてカツカレーを通じて人々に幸せを届けることが使命だと信じていました。
対決の日、美味は自信満々でステージに立ちました。彼のライバルは世界的に有名なフランス料理のシェフ、プリュイ・ノクターン。プリュイは、カツカレーをフランス料理の技法でアレンジし、新しい味わいを生み出そうとしていました。
二人の料理人は、火花を散らすような熱い戦いを繰り広げます。美味は、伝統的な日本の味を守りつつ、革新的なアイデアでカツカレーを作り上げました。一方プリュイは、クリーミーなソースと香草を使った斬新なカツカレーを披露しました。
観客たちは息をのむような対決に釘付けになりました。そして、ついに審査員の評価が下される時が来ました。結果は……
美味寿美男の勝利!
彼のカツカレーは、伝統と革新の完璧なバランスを実現していました。

「腑抜けな審査員でラッキーでしたね」
対戦後プリュイが美味に語りかけました。

「えっ?……」

「隠し味の魔法までは、理解できない腑抜けな審査だったと思いますが」

「あなたには、バレていましたか……」
美味は赤面しながらプリュイに頭を下げました。

「世界中の料理人と対決していれば、いろいろネタが転がっていますよ」

「……」
プリュイの穏やかな笑顔を見詰めたまま、美味には返す言葉がありませんでした。

「お疲れさまでした」

美味はトロフィーを手にし、プリキュアとしての使命を果たしたことに少しばかり罪悪感を感じていました。しかしながらパリの街は、美味のお陰でカツカレーの素晴らしさを再認識することとなりました。

「なんだかな~」


fj168.net112140023.thn.ne.jp

すみません💦オチを加筆修正します。

・・・

美味はトロフィーを手にし、プリキュアとしての使命を果たしたことに少しばかり罪悪感を感じていました。しかしながらパリの街は、美味のお陰でカツカレーの素晴らしさを再認識することとなりました。

‐‐‐

――いつからなんだかズレちゃったんだろ、がんばったらどうにかなる?――

その夜、美味はセーヌ川の畔に佇み、プリュイとの対戦を振り返りながらひとりもの思いに更けていました。

――想いはいつも空回りでどこかに流れてただ消えていく……俺、どうしたいんだろ――

自問自答は続きます。

――寂しさだけがふわふわ漂ってて時間だけが前に前に……俺、どう生きたい?

「なんだかな~っ!」

バタバタバタ……
美味の突然の叫び声に、微睡んでいた水鳥たちが一斉に飛びたちました。

――もうすぐ夜が明ける――

「はぁ……」
美味は深いため息をひとつつきました。

――夜明け前が、一番冷え込む――

水鳥の行方を目で追いながら、美味はいつまでもいつまでも、暁の空を眺めていました。





これくらいの情景は入れておかねばな 笑

fj168.net112140023.thn.ne.jp

あとこいつも

「帰らざる日々」
https://youtu.be/muYphg7xqtI?si=odkGQ-IAj8o3tKUT

夜の雨
ai203159.d.west.v6connect.net

凪さんへ。

次のお題と課題をお願いしますだよぉぉ~~~ぃん~~。

fj168.net112140023.thn.ne.jp

プリュイ……いやいや夜の雨さん(笑)、今回は特別参加です。お題は主催者様に任せますよぉ~~~

青井水脈
om126166244098.28.openmobile.ne.jp

凪さん、凪さん。業務連絡ってほどではないのですが(笑)


>次のお題(三語と課題)を出す。三語は名詞が基本、各語の関係が遠いほど望ましい。

【A】【B】【C】それと課題ですね。
1面から落ちましたが順調にバトンタッチが続けられていますし(いわゆる事故も起きず?)、ここまできたからには。

青井水脈
om126166255192.28.openmobile.ne.jp

どうもコメントが被ったようで失礼。お題メーカーというのが便利そうですが、その場の思いつきでお題を出した方が、意外なストーリーが生まれそうだったり。

fj168.net112140023.thn.ne.jp

後日談――――


えっ、 あのあとどうしたかって?

いえいえ、タヒのうなどとは……

気がついたら、夜は明けてました。

ぼんやり明けの明星を見ていたら、なぜかしら、日本に居る彼女のことをおもい出しましてね。


「何をためらい、立ち止まっているの ?」

こんな言葉が聞こえてきました。

「Come back ! 」……とね。


今の心境ですか?

一からやり直すつもりでいますよ。

ええ、若さだけがとりえ……

ですから。



・・・・

いつだって生きる為に嘘をついたさ

この街から逃げる為にここまで来たのさ

「何をためらい、立ち止まっているの?」

不思議な目をしてるお前が問いかけているのがわかる

Come back! 俺を誘う声が響く

全て捨てた今は悲しいだけさ

戻る事もない街をあとにして

今はまだ薄暗い光を捜し当てるのさ

Runaway from Yesterday

そして生まれ変わる

Runaway from Yesterday

そして生まれ変わる

生まれて今まで信じていた人は

お前だけさ
悲しい話だけれど泣かないで

Runaway from Yesterday

そして生まれ変わる

Runaway from Yesterday

そして生まれ変わる


※樋口宗孝プロデュース
Make-Up 「Runaway From Yesterday 」
歌詞全文

https://youtu.be/ATGPa7VYDjs?si=xven1K2eZpdZkpJb

fj168.net112140023.thn.ne.jp

ということで青井水脈さん、私はここで失礼します。ええ、ここには二度と来ませんよ。で、お題は主催者に(笑)

fj168.net112140023.thn.ne.jp

最後にこれは君への賛歌です。

「"P"egasus Fantasy」

https://youtu.be/X-pA4Qg7RtA?si=-mw1_dx_kjkeEvNI

こちらもMake-Up山田さんが歌う名曲ですね。

「お疲れさまでした」

ぷりも
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春到来ですね。

夜の雨様、青い水脈様、ご指摘ありがとうございます。
色んな意味で事故作品ということで
お題は引き続き
【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決ものでお願いします。

夜の雨
ai192121.d.west.v6connect.net

「三語即興文」(二面)の感想と作品です。

ぷりもさんの作品の感想からです。
お題「庭」「自我」「こけし」。課題「災い」をテーマにする。

御作の中で作中劇となっている「童話」の『お千代岩』は面白いです。内容も単純でわかりよい。
中盤以降の「麻生」のお話ですが、ここは「こけし」の伝承があるので、やはり主人公の麻生は「いじめられた幼少期、麻生は勉学に励んだ結果、横浜にある大企業に就職することができた。」このあたりは、そのままの流れにして。
生真面目で努力家の麻生は出世する。
この後ですが、毎日のように寿司を食べていたところ、「タコ」のネタが喉に引っかかり亡くなった、とかにすれば、『お千代岩』の童話とつながるのではないかと思いますが。
ちなみに「きょうのタコは、また、大きなネタだな」とか、酒を飲み寿司を喰っていたところ、喉を詰まらせたというオチにすれば、どうかなと思いました。

それか「こけし」を災いの元にしたいのなら、『お千代岩』の話をほかの「こけし」が災いになるとかにすればどうかなと思います。たとえばこけしを殿様に納めようと、ある名工が丹精込めて造ったが、殿様がそのこけしを気に入らないと庭の石に叩きつけて頭を割ってしまったとか。それで名工は我慢ならずに殿様に文句を言って斬り捨てられたとか。

そういった伏線を張っておき、現代の主人公である「麻生」が出世して資産も作り優雅な生活をしていたところ、強盗が入り抵抗したところ棚に飾ってあった名工が造った「こけし」で殴られて亡くなったとか。

前にあるエピソードを伏線にしておき、後半で回収すればよいと思います。

以上です。


凪さんの作品の感想です。

【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決もの。

パリで行われる伝説の「カツカレーグランプリ」に出場した美味 寿美男(みうま すみお)。
ライバルは世界的に有名なフランス料理のシェフ、プリュイ・ノクターン。
ということで、二人の対決は「美味」の勝利に終わったという事ですが。
対戦後にプリュイが話しかけて来て「まぬけな審査員でよかったね」と魔法を使っていたのが彼にはばれていたということで、落ち込む美味でした。
というような流れです。

「プリキュア」って、調べてみると魔法が使えるという事ですよね。
それが、御作の隠し味になっていた。
主人公の「美味 寿美男」は魔法を使って勝ちました。
なるほど。
それで対戦相手になった「プリュイ」はよく見破りましたね、美味が魔法を使ったことを。

このあたり、プリュイがネタを知っていたということにすれば、うまくまとまると思いますが。
現状だとプリュイが「何者か」ということが読み手に伝わりません。
なのでプリュイに娘がいてしょっちゅう魔法を使って料理を作りプリュイをごまかそうとしているとか。または嫁が魔法で料理を作っているとか。
それで夫婦げんかになっているとかの話を仕込んでおけば、面白いのではないかと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それでは私の作品です。
【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決もの。

「パリは泣いた」

パリの狭い路地裏に、カツカレーの名店「タロウ食堂」があった。この小さな食堂は、カレーととんかつを絶妙に融合させ、食べると思わず「バンザイ」と叫びたくなるような「バンザイ・カツカレー」で知られていた。
そのタロウ食堂が目障りだと言わんばかりにフランスの名門洋食店の「ル・ブルボン・ア・カレー」からカツカレー対決が申し込まれた。
相手はその店のオーナーシェフ、マイカル・サミュエル。
売られた喧嘩は買おうじゃないかと受けて立ったのは「タロウ食堂」の主人でタロウ・ユーロ。
かくして三連休の初日、パリの食通たちが集まり、カツカレーの対決が始まった。

対決のルールはシンプルだった。対決者は、自分の店のカツカレーを提供し、味とクオリティを競い合う。タロウは食堂の一番メニューであるバンザイ・カツカレーであり、マイカルはフランス風の「絶妙カツカレー」を用意した。
客席には、食レポライターや有名ブロガー、そしてカツカレー愛好家が詰めかけていた。緊張感が漂う中、タロウとマイカルがカツカレーを提供した。
タロウのカツカレーは、ロースカツにプレーンソースをかけたもの。マイカルのカツカレーは、トリュフとフォアグラを使った贅沢なものに、サクサクの鶏カツをトッピングしたものだった。
審査員たちは、一口食べると、天井を仰ぎ見てニヤリと笑みを浮かべた。マイカルのカツカレーは、高級感と洗練された味わいが際立っていた。しかし、タロウのカツカレーは食べると腹の底からせりあがるような興奮がわきあがり「バ、バンザイ!」と叫んでしまう。
結果は、審査員の投票で決まる。
接戦だったが、最後はマイカルが勝者になった。55対45の結果だった。
客席からは、大きな拍手と歓声が沸き起こった。
マイカルはタロウに手を差し伸べた。「タロウさん、あなたのカツカレーはまずかった。店をたたんで、パリから消えてください!」と笑顔だった。
タロウは言った。
「マイカルさん、あなたのカツカレーは、一食いくらで売りますか?」
マイカルが答えると、タロウは「私のカツカレーは、半額ですよ」と、皮肉を言った。
それを聞いていた客席からは失笑が漏れた。
しかし、このカツカレー対決が行われた後、二つの店の売り上げは大幅に落ちてしまった。
カツカレー対決と銘打ったアトラクションのなかで店に客を呼び込もうとしたが、お互いのプライドが高くて、1+1が2以上にならずにマイナスになった。

この対決はパリの市民だけでなくニュースやネット社会を通じて世界に教訓を与えた。

   了



次のお題です。長老、白鯨、買い物。課題は「日常のなかの物語」。


それではよろしくお願いします。

ぷりも
aa2004080646001.userreverse.dion.ne.jp

まず青井水脈様、名前間違えてましたすいません。

凪様
>お題「庭」「自我」「こけし」。
課題「災い」をテーマにする。の感想、アドバイスありがとうございます。
>一部で敬語と口語が混在
敬語が何をさしているのかわかりませんでした。

事故作品【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決ものの感想です。
文体はしっかりしていると思います。世界中から料理人が集まっているのに、いきなり決勝戦なのは唐突感がありました。
 もともと文学系は善し悪しがわからないので、気の利いたことが言えませんが、特に加筆以降の投稿は理解が追いつきませんでした。
以上。

夜の雨様
>お題「庭」「自我」「こけし」。
課題「災い」の感想、アドバイスありがとうございます。
お千代岩は子供の頃読んだ話で私のオリジナルではないんですよ。これは教訓的なことを示唆するのみでしたが、もっと関わらせた方がおもしろいかもですね。

とりあえず今日はお題セルフ回収を用意していましたので、その投稿にとどめます。
この前は、24時間は手をつけないというマイルール(努力目標)をうっかり忘れてしまいました。

ということで夜の雨様の作品感想とお題は、しばし待ちたいと思います。

※この作品は事故作品(ノーカウント)です。
【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決もの

 ゼミで文章の書き方を指導する大野は次回の講義の内容に頭を悩ませていた。大野にとって講義とは常に生徒との真剣勝負であり、それは単にテキストをなぞるだけであってはならないとの矜持があった。
 人はしばしば、目的と手段が逆転する。例えば、知識をつけるという目的の為に、たくさん本を読むという手段が用いられるわけだが、いつのまにか読了数を追求することに主眼が移ってしまうというようなものだ。それはもはや読書ではなく単に字面を撫でているだけだ。本来の目的が達成されないどころか、ただ時間を浪費する作業になる。生徒たちには有意義な時間の使い方をしてほしい。そんな思いから講義内容を考える大野は真剣そのものである。

 前回、リンゴの講義(※【太陽】【リンゴ】【希薄な目的】)はうまくいった。来週の講義は二つの事柄を関連付ける内容にしようと大野は決めていた。本日二月二十二日はカツカレーの日ということで、一つはカツカレーとした。もう一つは最近テレビでオリンピック開催地として注目を浴びるパリに決めた。

 ただ、これで終わりというわけではない。生徒がどのような意見を出すかを予め想定しておかねばならない。とりわけ目をかけている浅丘恭子に至っては中途半端な姿勢で臨めば、逆に足を掬われてしまうだろう。

 カツカレーと言えば、まずカツである。カツは日本の料理だが、ベースとなったのはフランス料理のコートレットだ。この発想をする生徒は少なくないだろう。あとはカレーマルシェというカレーのルーがあった。マルシェはフランス語だから、ここに繋がりが見出せる。だが、これだけではダメだ。浅丘恭子がこの程度の発想で収まるはずがない。
 大野は時間を忘れてあらゆる切り口を模索した。

 カツカレーからカツとカレーをとって残るものはライス、つまり米である。米という字はアメリカの他にメートルを表すものとしても用いられる。それにも関わらずメートルを提唱したのはアメリカではないどころか、その地で使われてすらいない。ここで大野は閃いた。

「メートルの定義だ!」

 もともとは北極点からパリを経由して赤道までの距離を一万キロメートルと定義し、それを一千万で割ったものだ。地球一周が四万キロというのはつまりそういうことでもある。思わぬところで関連性が見出せた。この定義を聞くと大抵の人は何の疑問も持つことなく感心するだろう。だが相手はあの浅丘恭子である。きっと彼女ならこう言うだろう。

「それってパリ経由じゃなくても、日本でもインドでも北半球ならどこを経由しても同じじゃないですか?」

 そう聞かれたら「そうだね」と答えるより他ない。

 そして月曜日の講義の日がやってきた。

 浅丘恭子は病欠だった。

「私の三連休返して」大野は心の中で呟いた。

ぷりも
pw126157183106.30.panda-world.ne.jp

夜の雨様
【カツカレー】【三連休】【パリ】
課題は対決もの。の感想です。
喧嘩両成敗的な教訓がストレートに伝わる作品ですね。私としては耳の痛いお話でした。
なるべく、ここでは、控えたいと思うところではあります。

ちょっと色々書きたいことが増えたので、今回はヒネリが弱いかもですが、お題頂きます。

長老、白鯨、買い物。課題は「日常のなかの物語」。

 藤井聡太八冠効果というものなのか、私が長年身を置く将棋サークルもずいぶん新規メンバーが増えた。特に女性メンバーの増加は目を見張るものがある。
 そんな中、サークルのイベント担当である羽生君から新規メンバーとの親睦を深めたいということでイベントを開く旨連絡を受けた。行き先は大型ショッピングモールでのショッピングツアーである。
 女性と買い物とは、なんて最悪な組み合わせなのだろう。私の苦手なものランキングワースト2だ。男の買い物なんて簡単だ、その動線は目当てのもの目掛けて一直線である。対して女性の動線を地図に書き込んだらどうなるかというと、……

 え? ここ迷路なの? ここ、さっきからグルグルしてるよね? もしかして、出口のないラビリンスに迷い込んじゃったのかな?

 なんて口には出さないが、その言葉が喉まででかける。

 だが、ワースト1でないだけまだマシだ。それに、サークルの中で私はいわゆる長老と呼ばれる古株だ。若い人たちとの距離を縮める機会に水をさすわけにはいかない。私は素直に参加することにした。

 案の定と言えば案の定だが、私は思う。女という生き物は何故こうなのだと。

「このピンクのと黒のとどっちが似合うと思います?」なんて店員さんに聞いておきながら「ん〜、でもやっぱり私的には黒のがいいからこっちにする」なんて平気で言う。

 ねぇねぇ、さっきのやりとりいる? ねぇいるの?
 私は口には出さないが、心の片隅に小さくメモする。

 食事にしてもそうだ。お昼は何が食べたいかなんて羽生君が余計なことを聞くもんだから、ややこしくなってしまった。

「えっとー、パスタ以外なら何でもいいです」
「じゃあ、ここのラーメンにしようか」
「あ、ごめんなさい、ラーメンも無しで」

 じゃあお前が決めろなんて、私は口には出さないが心の中で叫ぶ。

「あ! ここ最近話題のイタリアンのお店じゃん! ここのカルボナーラがすっごい人気なんだよ! 私絶対ここがいい!」

 お前、マジなんなんだと、私は口には出さないが、もし今スコップ持ってたら地中深く穴を掘って叫びたいというか、そこにお前を埋めてやりたいとさえ思った。

 なんだかんだで私は耐え抜いた。まだ三時だというのにどっと疲れた。やっと帰れると思ったが、先ほどの女性が悪魔的な提案をした。

「あ! まだ時間あるし、隣の遊園地によって行きません? ここの白鯨って絶叫マシンにみんなで乗りましょうよ」

 ワースト1きた。

 ナガシマスパーランド恐るべし。




次回はYahooアクセスランキングから切り出し
【世帯年収】【キャンプ】【リモート】
課題は、女性を主人公でお願いします。

余談ですが、大阪天王寺を観光してきました。MIOだったか、ハルカスだったかレストラン街で、こけしが滅茶苦茶いっぱい陳列されてる店ありました。こけしなんて久しぶりに見ました。ペストマスクといい、偶然てあるもんですね。

またもやマイルールも何もなくなってしまいました。

ぷりも
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誰でも参加していただいて良いんですよ。

いろんなところから春を感じる今日この頃。
ということで、今日も私は自分の作品に感想をつける羞恥プレイに励む。

長老、白鯨、買い物。課題は「日常のなかの物語」。の感想です。

白鯨を日常の話で使うところがネックでしたが、ナガシマのアトラクションにあったことを思い出したら、あとはスムーズに行きました。悟られないようアウトレットモールとは書きませんでした。(ジャズドリームナガシマが舞台です)
イタリアンの店は思いつきです。実際あったかどうかわかりません。

んでわ、セルフお題回収。
【世帯年収】【キャンプ】【リモート】
課題は、女性を主人公

 今日から学校行事のキャンプ。これも時代というものか、入院中の生徒もリモートで参加している。
「先生ってもう35ですよね? 結婚しないんですか?」
 野外という開放感からか、めんどくさい生徒がいつにもまして失礼な質問をしてきたが、私は教師らしく受けてたつ。

 はい、それでは授業を始めまーす。みんなは世帯年収って聞いたことあるかな? 字の如しなんだけどね、世帯全体の年間所得の合計なんだ。平均は大体540万円ね。でもそれって意味不明じゃない? 一人暮らしの年収500万円と、二馬力夫婦が合わせて800万円、これってそもそも比較対象になってないよね?
 それに平均て曲者よ。年収400万円の人たちが9人いたら当然平均は400万円なんだけど、でもそこに年収6400万円の人が一人加わったら平均1000万よ。意味なくない?
 そこで中央値《メディアン》よ。これはデータを順番に並べて真ん中にくる値ね。こっちの方が集団の代表値として信用できるわ。ちなみに世帯年収の中央値は420万円なんだけど、なんと平均より120万円も低いのよ!
 いい? 平均って言葉に惑わされちゃダメ。女性の初婚年齢が30なんてただの平均、大事なのは中央値よ。

「でも先生、その中央値は27ですよ」ノートパソコンからリモート参加の生徒が発言した。

 私はそっと、ノートパソコンを閉じた。



次のお題は
【駅舎】【壁】【熊】
課題: ひらがなの”た”使用禁止
でお願いします。

ぷりも
pw126158064186.33.panda-world.ne.jp

全ては2024-02-07 07:58に書いてある通りなんですけど、私自身は特定の誰かと対決したいわけではないんですよ。

別に、私でも、私相手じゃなくても対決したい相手がいるならここでしたら良いじゃんと言う提案です。二週間縛りもないんだから。スマホでポチポチやるにも手頃というか、そもそも私は全部スマホでポチポチですので。
勝敗を決めるシステムはないですが、相手の作品を見て

“何だこの程度か、センスの欠片もないゴミじゃん”

とでも心の中で思ったらよいのではないですか。お互いそう思えればウィンウィンです。

前置きが長くなりました。
【世帯年収】【キャンプ】【リモート】
課題は、女性を主人公の感想です。

どうもアクセスランキングワードのお題は考えるのも面白味にかけますね。無理矢理オチをつけたので、満足のいかないお話になりました。

さて、今回は神視点祭関連の作品からのお題です。
まだ真打登場してないんですね。
何故だかわかりませんが、伝言板見てたら、ある作品に使われていた名言が頭に浮かびました。

“狂気のスプリンクラー”

図らずも瞬殺案件になったので、さらにこちらでもお遊びがてらマイ課題として神視点、動物メインを入れときました。前座として場を暖めておきますよ。

【駅舎】【壁】【熊】
課題: ひらがなの”た”使用禁止

 熊という動物は非常に賢い生き物である。マタギというか猟犬と熊の闘いがテーマの古いマンガがあって、その中で熊の狡猾さが詳細に描かれている。熊の本当の恐ろしさは、鋭い牙やナイフのような爪などではなく、その恐るべき学習能力にある。

 山の中で生活する彼らは、時に蜂蜜を得る為に蜂の攻撃をものともせずに、その巣を襲う。しかし、一度街に降りて民家に侵入し、労せず食料を得ることを学び、人間の味を覚えると、わざわざ痛い思いをしてまで蜂と争おうとは考えなくなる。

 本来彼らにとって人間とは脅威の対象ではあるが、そうでないと学習してしまうと、どんどんその行動範囲は広がっていく。

 そして今まさに、一頭の熊が街へと向かっている。その熊の知性は非常に高く、人間に全く警戒をしていない。

 駅舎からゆっくりと出てきた熊との突然の遭遇に少女達は絶叫する。その悲鳴はすぐに伝播し、遠くからスマホで写真を撮る者、泣き出す者、中には失神する者までいる。周囲一帯は一瞬でパニックである。

 熊が口を開く。
「ハチミツが欲しいの」

 もはや、その赤いシャツに黄色の毛並みの熊と、人間達を隔てる壁はない。人々はその熊に黄色い歓声を送り続ける。



次のお題は、鍛錬場の作品タイトル上から抜き出し。
【修学旅行】【女】【蝿】
課題:理数系のネタを入れてください

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

【駅舎】【壁】【熊】
課題: ひらがなの”た”使用禁止
神視点祭関連で、こっちでも書いてみました。祭そのものはアレでしたが、お題チャレンジと言う点で有意義でした。
こっちもまぁまぁの出来だったと思ってます。

んでわ、セルフ回収に参ります。

【修学旅行】【女】【蝿】
課題:理数系のネタを入れてください

「ねぇ、ひろ子、もうすぐ修学旅行だけど、彼氏とか作らないの?」
「由貴、そういう言い方やめて。あたしだって作りたくなくて作らないんじゃないんだから」
「ゴメン、でもね、私心配なんだ。ひろ子って、オシャレしないし、顔も中の下くらいだし、性格もアレだし、友達としてほっとけないじゃない」
「絶対心配してないじゃん! いいもん、あたしは男より金よ!」
「せめて、お金って言ってよ。そういうとこよ。あ、でもひろ子にピッタリの話があるの。解けたら1億2000万円よ」
「何よそれ?」
「数学の未解決問題ね。懸賞金ってこと。いい? まずなんでもいいから整数を思い浮かべて」
「37564」
「待って、待って、何でミナゴロシとか怖いの選ぶの? 普通二桁くらいでしょ。そういうとこよ」
「じゃあ142857」
「数字に興味ない人には分からない、石には粉なんて普通の人は選ばないよ。思惑通りにいってたまるか感丸出しなんだけど。そういうとこよ」
「いいから、ほっといて! で?」
「えっとね、偶数なら2で割るんだけど、奇数なら3倍して1を足すの」
「先に言ってよ、暗算できないじゃん」ひろ子はスマホを取り出し計算する。
「えっと、214,286」
「あとは繰り返しね」

107,143
321,430
160,715
482,146
241,073
723,220
361,610
180,805
542,416
271,208
135,604
67,802
33,901
101,704
50,852
25,426
12,713
38,140
19,070
9,535
28,606
14,303
42,910
21,455
64,366
32,183
96,550
48,275
144,826
72,413
217,240
108,620
54,310
27,155
81,466
244,402
122,201
366,604
183,302
91,651
274,954
137,477
412,432
206,216
103,108
51,554
25,777
77,332
38,666
19,333
58,000
29,000
14,500
7,250
3,625
10,876
5,438
2,719
8,158
4,079
12,238
6,119
18,358
9,179
27,538
13,769
41,308
20,654
10,327
30,982
15,491
46,474
23,237
69,712
34,856
17,428
8,714
4,357
13,072
6,536
3,268
1,634
817
2,452
1,226
613
1,840
920
460
230
115
346
173
520
260
130
65
196
93
280
140
70
35
106
53
160
80
40
20
10
5
16
8
4
2
1
「長いよ! 由貴! 絶対途中脱落案件じゃん! ってか何これ?」
「ね、面白いでしょ。コラッツ予想って言うの。最後は必ず1になるみたいなんだけど、今まで誰も証明できてないの。最後は1人って、ひろ子にピッタリじゃない?」
「五月蝿《うるさ》い!」



次のお題は三題噺のお題メーカーから
「本」「化石」「残念な中学校」
課題は、ジャンル「純愛モノ」

ぷりも
softbank060111105211.bbtec.net

あちこち自由に書ける所が増えてもはや二週間縛りもあまり意味なくなってきた今日この頃。
1/2w回でも胸焼けする、ぷりもアレルギーの方には申し訳ない限りです。

さて、
【修学旅行】【女】【蝿】
課題:理数系のネタを入れてください
最初の428,572が抜けてました。こんな長くなると思ってなかったので途中でイヤになりました。それにしてもコラッツ予想が証明される日はくるんですかねー、全ての素数が2のべき乗になることを証明できたらクリアされるんでしょうかね。IQの低い私にはわかりませんが。

ということで
【本】【化石】【残念な中学校】
課題は、ジャンル「純愛モノ」


 僕は子供の時から本を読むことが好きだった。中学では図書委員をやっていて、放課後はいつも図書室で小説を読み耽っていた。
 この年頃の男の子の中では変わり者と見られていて、女子に対して興味を示さないところから、化石なんて呼ばれもしたっけ。
 だけど、好きな女の子がいなかったというわけじゃない。想いを寄せる相手はいた。
 それが、直子ちゃん。
 同じ図書委員で、その気になればいくらでも話しかけるチャンスはあった。だけど、当時シャイだった僕は図書委員としての活動に関する会話しかできなかったんだよね。
 でも、ある日、直子ちゃんの方から告白された。僕は嬉しくて舞い上がったんだけど運悪く、その現場をクラスメイト達に見られてしまった。皆んながヒューヒューって茶化すもんだから恥ずかしくなって思わず断ってしまった。それで直子ちゃんを泣かせちゃったんだ。それが一番の残念な中学校の思い出かな。まぁでも、そのあと追っかけて謝り倒したけど。
「あなた、中学の同窓会行く? 中学と言えば私まだあの時の事許してないんだからね」
「もう時効でしょ、直子ちゃん」



次回お題は鍛錬場新着投稿作品タイトルより抜き出し
【作中作】【力】【犬】
課題は伝言板より、バトンタッチなお話でお願いします。

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