作家でごはん!鍛練場
ゼリー

勇者ウサ吉の冒険~プロローグ~

 ある森の奥にウサギの村がありました。
 ウサギと言っても彼らは高貴なウサギでした。その誇り高さは同じように耳の長いことで有名なエルフにも匹敵するという評判が彼らの間でありました。
 実際は非常に憶病で肉食獣からは逃げてばかりでした。
「へっ、ライオンなんて俺なら簡単に倒せちゃうね! むしろライオンが怖がって逃げ出すから戦う必要なんてないね!」というのは、村長の一人息子のウサ吉の言です。もちろんライオンと戦ったことなんてありません。彼はよく嘘を吐いていたので、他のウサギたちからホラ吹きのウサ吉と呼ばれていました。ですが他のウサギたちもウサ吉と同じくらいに強がってばかりいました。ドングリの背比べというやつです。
 しかしそんなウサギたちにも誇り高いところがないわけではありません。彼らは耳の長い神様から伝説の人参を守ることを命じられ、代々その任務に就いていたのです。
 伝説の人参とはその根が星の中心に繋がっていると言われる人参です。それを抜いたら世界は虚無に包まれると言い伝えられています。(実際のところは誰も抜いたことがないのでわかりません)
 ウサギたちはその守護者というわけです。
 そうです。彼らがこんな辺鄙なところに村を作っているのにも理由があったのです。決して、人間達が怖くてここまで逃げてきたわけではないのです。ええ、決して。
 普段は臆病な彼らも、もし伝説の人参が狙われたら勇敢に戦って耳の長い神様から与えられた使命を立派に果たすことでしょう。

「大変だ! 伝説の人参が盗まれた!」
 こうして世界は虚無に包まれました。

おしまい

勇者ウサ吉の冒険~プロローグ~

執筆の狙い

作者 ゼリー
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出オチを狙って書きました。
文体はファンタジーか児童文学風に。
ユーモアのある文章を目指しましたが、あまり満足はできていません。

辛口でよろしくお願いします。

コメント

偏差値45
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①実際は非常に憶病で肉食獣からは逃げてばかりでした。
②しかしそんなウサギたちにも誇り高いところがないわけではありません。
③ウサギたちはその守護者というわけです。
④「大変だ! 伝説の人参が盗まれた!」

なんとなく文章の流れが可笑しい。
「誇り」というよりも「勇敢さ」の言葉に近い部分がある。
そういう感覚なので小説の内容にブレが生じている。
簡単に言えば、しっくり来ない。

その一方で小説としての骨格は分かるので、面白さはあると考えます。

で、個人的には、とある国のことを思い出しましたね。
よく嘘を言いますし、プライドも高いです。
嘘であっても全員が確信していれば、真実になりますからね。
とても似ている話です。

ゼリー
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感想ありがとうございます。

「「誇り」というよりも「勇敢さ」の言葉に近い部分がある。
そういう感覚なので小説の内容にブレが生じている。
簡単に言えば、しっくり来ない。」

なるほど、そこが伝わりにくいんですね。
参考になります。

ゼリー
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書き忘れていましたが、ナンセンスな笑いも狙いました。

青井水脈
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読ませていただきました。

>「へっ、ライオンなんて俺なら簡単に倒せちゃうね! むしろライオンが怖がって逃げ出すから戦う必要なんてないね!」というのは、村長の一人息子のウサ吉の言です。

ウサ吉の言です。→ウサ吉の言ったことです。 言葉です。でしょうか。

>その誇り高さは同じように耳の長いことで有名なエルフにも匹敵するという評判が彼らの間でありました。

>しかしそんなウサギたちにも誇り高いところがないわけではありません。

最初の方で、誇り高いところが評判と書いてあって、それから誇り高いところがないわけではない、と出てくるのは噛み合わない印象かと。
ウサギ村のウサ吉はライオンを倒せると吹聴するホラ吹き、他のウサギ達も臆病な草食動物。実は、伝説の人参を守るという任務に誇りを持っていてーー。
設定を説明された感、結局世界は虚無に包まれたという不条理なオチでしょうか。

ゼリー
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青井水脈さん
感想ありがとうございます。

”>その誇り高さは同じように耳の長いことで有名なエルフにも匹敵するという評判が彼らの間でありました。

>しかしそんなウサギたちにも誇り高いところがないわけではありません。

最初の方で、誇り高いところが評判と書いてあって、それから誇り高いところがないわけではない、と出てくるのは噛み合わない印象かと。“

前者の、誇り高さが評判、というのはウサギたちの間の評判で、後者は語り手の考えのつもりで書きました。
彼らが自分たちのことを正しく把握できていないことを表現したつもりだったのですが、どうやら伝わりにくい書き方をしてしまったようですね。

また、反応を見るに、やはりまだ私は笑いを作るところまではいけていないみたいです。
もしよろしければ、ここをこうすれば笑えるようになる、などの具体的なアドバイスをいただけたら嬉しいです。

青井水脈さん以外の方もよろしくお願いしますね。

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