作家でごはん!鍛練場
りんか

嘘つきマリンの一生

びゅっ、と突風が鼻先を掠めた。
風の鋭さに驚いて、ハッと息を呑むみたいにマリンは顔を上げる。
頬の周りで、柔らかな金髪が弧を描く。
あれから数十年、彼女の長かった髪は肩の辺りで切り揃えられていた。
睫毛がふるりと震え、その下から二つのエメラルドグリーンが覗いた。みるみるうちに彼女の瞳に溌剌とした光が宿る。
彼女の目の前には、白亜の建物が整然と立ち並び、青空の下、きらきらと淡い光を放っていた。先程までの黒い森とは一転、外界と隔てられたそこは、桃源郷のようだった。

空を貫く尖塔、目を凝らすとやや煤けて見える灰色の壁。入口の周りを、背の高い鉄柵がぐるりと取り囲んでいる。一見すると、まるで貴族の集合住宅のようである。
ラ・レコレータ墓地。その名を知らぬ者は、ここガザブランカの土地にはいない。
「ここにメアリーハナの眠る墓があるのね」
一言、そう呟いてから再び、墓のある方へと歩みを向けた。
彼女はそっと、石造のひんやりとした壁に指で触れた。
その表面は滑らかでなく、家紋と思しき紋様が刻まれている。

嘘つきマリンの一生

執筆の狙い

作者 りんか
softbank060111178251.bbtec.net

アルゼンチンに、世界一美しい墓として名高い「ラ レコレータ墓地」があります。
今回はそこを舞台に執筆しました。
ぜひ文章表現についてアドバイスを頂きたいです。

コメント

偏差値45
KD106154002175.au-net.ne.jp

>ぜひ文章表現についてアドバイスを頂きたいです。

あくまでも個人的には……。
一人物にそこまで描写するまでもない気がしましたね。
むしろ、ツカミは出来ているか?
その方が重要だからです。
冒頭は読みやすさ、分かりやすさが大事なので、
そういう意味では合格点には達していません。
簡単に言えば、読み心地が悪い構造になっている気がしますね。

大丘 忍
p4183129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

文章表現だけについて言えばそれほど問題はないと思います。可もなく不可もないということですね。でも、小説しての評価はこれだけではできません。小説にはストーリーがありその面白さで評価されるからです。
ここに提示された文章(あえて文章と言いましたが)では小説としての評価はできないと思います。

ドリーム
softbank126077101161.bbtec.net

拝読いたしました。

嘘つきマリンの一生の主人公名前だと思うのですが
何故彼女はメアリーハナの眠る墓を訪れたのでしょう。
彼女の関係も入れると良かったと思います。
そしてマリンの一生とは、彼女の生きた証もありません。
少しチグハグな内容かと思われます。
次回作に期待します。

青井水脈
om126205223133.34.openmobile.ne.jp

読ませていただきましたが。
金髪にエメラルドグリーンの瞳の女性、マリン。
>あれから数十年、彼女の長かった髪は肩の辺りで切り揃えられていた。
数十年? 思ったより大分年配でしょうか。マリンが若い時からの物語を書いてみたら、かなり壮大になるのでは。今回はほんの一部分ですね。

>びゅっ、と突風が鼻先を掠めた。 風の鋭さに驚いて、ハッと息を呑むみたいにマリンは顔を上げる。

風の鋭さにハッと息を呑む。目の前に広がる景色に、ハッと息を呑む。
「ハッと息を呑む」の言い回し自体、単独で使うイメージなので、「みたいに」が付くのが不自然な感じでした。
>風の鋭さに驚いて、マリンはサッと顔を上げる。 だけでもいいかと。

ラ・レコレータ墓地。世界一美しいといわれる墓地だそうですが、画像検索もできますしね、今は。
桃源郷のよう、貴族の集合住宅のよう?(邸宅でもいいのでは?)ここはもう少し描写力が問われますね。

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