作家でごはん!鍛練場
大丘 忍

ガラス工場の少女

 庭の片隅に、直径が三十センチ足らずの、薄緑色で肉厚のガラス瓶が置いてある。これは瓶とも言えない奇妙な形で、横から見ればイスラム教のモスクのてっぺんを切り取ったような形で先がすぼんでおり、瓶壁が内側にまくれ込んでいて底はない。
 十年ほど前に、法事で福山市の実家に帰ったときに物置の片隅にあるのを見付けて持ち帰ったのである。
 妻は不思議がって手にとって眺めた。何に使うのかわからない。多分、蠅をとるものやろうと私は答えた。私がガラス工場からそれを貰ったときにはそのように聞いている。まくれ込んだ部分の下に三カ所短い足がついており、台に置くと二センチほどの隙間が出来る。まくれ込んだ部分に水を入れておくと、下の隙間から餌に釣られて入り込んだ蠅が外に出られなくなり、水に落ちて死んでしまうのだ。
 そんなことで蠅がとれるだろうかと妻は首をかしげたが、私もそれで蠅がとれるとは思わないし、最近では蠅を見ることすら稀になっている。
 妻は邪魔になるから捨てろというが、私にはこの瓶を見る度に想い出すことがあり、未だに庭の片隅に放置されている。

瀬戸内海沿岸の午後は凪となり、黒々と広がる塩田からの輻射熱が逃げ場を失って地上に漂っている。その塩田の切れ目にガラス工場はあった。
 屋根と柱だけの、建物というにはあまりにもお粗末な建造物がガラス瓶製造工場の作業場である。真ん中に円錐形の大きな炉があり、中には溶岩のようにどろどろになったガラスが煮えたぎっている。そこから放出される熱気の中で、職人達は炉の周りにあぐらをかき、炉に切ってある穴にガラス管を差し込んで、器用にガラス溶液を先に巻き付け、風船ガムのようにぷっと膨らませる。その風船を素早く鋳型に挟み込み、渾身の肺活量でガラス管に空気を送り込む。駄菓子屋で売っている、水に甘味と赤い色をつけただけの飲料水をいれる瓢箪型の瓶を作っているのである。
 職人の給料は、出来高払いである。職人はひたすらガラス管を吹き続ける。ただでさえ暑い夏、その上にこの溶鉱炉の様な高熱の炉である。職人の体からあせが無限に流れ出る。
 戦後間なしの昭和二十四年の夏休み、高校二年の私は、親友の横川一馬に誘われてガラス工場でアルバイトをした。
 最初の日、工場に着くと、私たちは中年のおばさんに呼ばれた。ここの仕事には慣れているらしく、箱の中から瓶を取り上げて見せた。
「この瓶は、あそこで作っとるじゃろう。この瓶の口にヤスリをかけて磨くんじゃ」
 私が指された方を見ると、職人が鋳型から瓶をはずすところだった。ガラス管の先に風船のようにガラス瓶がぶら下がっている。そのまま台に置いた板に並べてガラス管を捻ると瓶が外れる。瓶にはガラスの切れ端がついており、それをヤスリで落とせばいいわけだ。
 瓶に触ろうとした私の手を、おばさんが慌てて引いた。充分に冷めてから触れないと火傷をする。
 おばさんは、職人の作業台の上から板を下ろして新しい板と交換した。下におろした板に乗っている瓶が冷めたころにヤスリをかけるのである。
 おばさんは大きい尻をこちらに向けてしゃがみ込んだ。私と一馬はその手元を見つめる。ヤスリが素早く動いて、たちまち瓶の縁が滑らかになる。出来上がった瓶は箱に並べて入れる。台に乗せた板には次々と瓶が並んでいく。
「どうじゃ。簡単じゃろう」
 おばさんは立ち上がって、私と一馬を見比べた。二人の職人に誰を付けるかを考えて、迷った指が私を指さした。
「谷山さんが原田さんについて貰う。そっちの人は瀬尾さんじゃ」
 原田は気難しそうな目で私を見た。
 向こうの初老の男が一馬に笑顔で手を挙げた。
「よう、ぼん、頼んまっせ」
 こうして私たちの仕事が始まった。
 おばさんの手つきを見ていると簡単そうであったが、やってみるとヤスリを均等にかけるのは難しいことがわかった。丁寧にやっているとたちまち板がいっぱいとなり、次の板をすばやく交換しなければならない。処理しなければならない瓶は溜まる一方だった。
 一馬の方を見た。それほど瓶は溜まっていない。瀬尾は一馬の処理速度に合わせてやっているようだった。
 原田は五十才をはるかに超えているように見えるが、実際は四十代の後半であったかも知れない。炉の熱で灼かれたようなドス黒い顔に深い皺が走っている。垂れた瞼を引き上げるようにして私を見る。
 私の手が遅いことで苛立っているようだった。
「おい、ぼん。お冷や」
 向こうで陽気な瀬尾の声が飛んでくる。瀬尾は原田より年上のように見える。
 一馬が慌てて瓶の口を磨く作業を中止して、そばに置いてあるバケツの水を柄杓で汲んでは瀬尾に差し出した。
「おおきに」
 瀬尾は一口旨そうにのんで、一秒を惜しむかのように次の瓶にとりかかる。
「あせ」
 ぶっきらぼうに原田が言った。私は、原田の膝元のタオルをとって、額から首に流れ落ちるあせを拭う。その間、原田の手と口は停止することはない。
 三人のガラス職人のうち、所帯持ちは原田だけである。敷地内に建てられた簡単なバラックが彼らの住居であった。この地に来たのは二年前、それまでどこに居たのか私は知らない。大阪弁で話すところを見ると、もともとは大阪の出身らしい。
私がガラス瓶をおそるおそる取り上げ、ぎこちない手つきで瓶の口にやすりをかけているとき、一人の女が近寄ってきた。体は十分に大人であるが、顔には少女のあどけなさが残っている。私が娘に目をやると、娘は恥ずかしそうに、うつむきながらスカートの端をもてあそんだ。しばらく娘は私の手つきを眺めていたが、台がすぐに一杯になるのを見ると、側にあったヤスリを持ち、楽器を演奏するような手つきでヤスリを滑らせた。たちまち台の上に空間が生じた。
 出来上がった瓶で一杯になった箱を持ち上げようとして私がよろめいた。娘は私を押し退け、腰をぐっと落として、楽々と箱を持ち上げた。彼女の逞しい腰の動きを見つめていると、その尻に触りたくなる欲求に駆られて目をそらせた。
 正午になると職人たちは昼食に引き上げる。私たちが後片付けをして弁当を食べる場所を探していると職人が戻ってきた。数分くらいしか経っていない。
「もう昼飯が終わったんですか」
 一馬が尋ねた。
「ああ、早や飯、早や屎、芸のうち言うてな。お前らも、はよ弁当を食べてこいや」
 瀬尾が大口を開けて笑うと、爪楊枝が口から滑り落ちた。
 私と一馬は日陰に座り弁当を開いた。職人たちはもう作業にかかっている。
 私を手伝ってくれている娘は何ものだろうかと思った。おそらく年は私と同じくらいであろう。化粧気はなく、すすけた顔をしているが、よく見ると色白できめ細かい肌をしている。私が原田に付いているから私を手伝うとすれば原田の娘に違いない。ややはれぼったい目と厚い唇が原田に似ている。
 名前を聞いてみたいと思ったが、私は女と殆ど話をした事はない。昭和二十四年に学区制が変って、男子の旧制中学と女子の高等女学校が男女共学の新制高校になってまだ日は浅い。同じクラスの女子生徒とも話すことはなかった。気楽に女生徒と冗談を交わす一馬を羨ましいと思っていたのだ。
 夕方になると、職人達はガラス管を吹くことを止め、翌日の準備にとりかかる。溶融した灼熱のガラス塊を鉄パイプに巻き付けて炉から取り出し、小屋の前の広場に出て、もう一方に鉄パイプを突き刺して、口で空気を送りながら両方から引っ張りあう。ガラス塊はどんどん伸びて細くなり長いガラス管となる。これを適当な長さに切って翌日使うのである。何度かこれを繰り返して炉の中のガラス塊が少なくなると、原料になるガラスの破片を炉に放り込む。これには、透明度の高いガラスでないと、よいガラス瓶は出来ない。原料として集めてきたガラスの破片の中から、透明度の悪い破片を除去するのも大事な仕事となる。
 茣蓙に広げたガラスの破片をおばさんの手が流れるように選り分けていく。
「そんな不器用な手じゃあ、日が暮れても終わらんで」
 おばさんの手元には私と一馬を合わせた量の、二倍以上の選別されたガラスが溜まっていた。
「瀬戸物が混じっとるとえりゃ怒られるけえの。気をつけにゃあ」
 おばさんの手は瀬戸物を拾い出してはひょいと後ろへ投げ飛ばす。瀬戸物が混じると瓶は不良品として処分される。職人の手取りはそれだけ減ることになるから、不良瓶をだせば、原料ガラス選別の責任者であるおばさんが職人からひどく叱られるのである。
まだ仕事に不慣れなある日、私は不注意にも熱い瓶に触ってしまった。思わず引っ込めた手が台の板に触れ、数個の瓶が下に落ちて割れた。
「あほ、気いつけんかい。このぼけ」
 原田が怒鳴る。
 原田の大声に驚いて、こちらに来ようとした娘が立ち止まった。
 板に触れて瓶を落としたのは悪いに違いないが、不慣れな私を原田が急かすからだ。
 私は謝ったが、口汚い罵り方は私のプライドを傷つけた。
「とろこい奴やな。ぼやぼやせんと早よ片づけんかい」
 瓶が割れればそれだけ原田の収入が減ることになるのだが、ものの言いようがある。
 私の頭に血がのぼった。いくらこちらがアルバイトだと言っても、職人風情に怒鳴られることはない。こんなアルバイトならいつでも辞めてやると思って立ち上がった。娘と目が合った。すがるような目付きであった。
 私の表情を見てとると、娘は足元の割れたガラス瓶を急いで片付け始めた。かけらを一つ一つ丁寧に拾っている娘の背中はいかにも寂しそうに思われた。私の怒りは消えた。私もかけらを拾い集めるのを手伝った。娘がほっとしたように私を見た。
 娘は暇さえあれば、私のそばにつきっきりで、瓶にヤスリをかけ瓶を並べてくれる。もともと口下手な私は娘に話しかけたりはしない。
 私と一馬が不器用な手付きでガラスの破片を選別しているときは、娘は私の向側にしゃがんで黙って手を動かしている。
「学校へいってるの?」
 娘はおそるおそる言った。
「うん、高校二年」
 一馬が答えた。
「高校か。いいなあ」
「君は高校へはいかんのけ?」
 一馬は野暮なことを言ったのに気づいたのか、照れ笑いをした。
 彼女の表情が一瞬曇る。
「小学校も引っ越してばっかりであんまりいっていない」
 各地を転々とする流れ職人の娘では、義務教育の小学校だけだろう。だから高校生であるはずはない。
 私は黙って茣蓙に広げられたガラス片をより分けながら彼女を盗み見ていた。しゃがみこんだスカートの間からちらりと見える内股の白さがまぶしい。彼女の首から流れおちるあせが、胸の深い谷間にそそぎ込む。若い高校生には目の毒だった。
 気をそらせるつもりで思い切って名前を聞いてみた。
「ユキエ。冬に降る雪と江戸の江」
 私の問いかけに彼女は息を弾ませるように答えた。それ以来、私と雪江は言葉を交わすようになった。大人ばかりの中での流れ者生活。同じ年頃の男と話し合う機会はほとんどなかったのだろう。私たちと話す雪江の表情は明るかった。
「高校を卒業したらどうするの」
「わしゃあ、働くつもりじゃ。家が貧乏じゃけえのう」
 一馬が答えた。
「谷山さんは?」
「わしやあ、大学へ行きたいんじゃがのう」
「勉強がよくできるんやね」
「勉強は一馬の方がよう出来るんじゃ」
 一馬はクラスでは上位をキープしているが、勉強嫌いの私は中頃を低迷している。
「大学か」
 雪江は空を見上げた。入道雲が広がっていた。暑さはまだ続くらしい。
「受かればの話じゃが」
 私は言い訳をするように言った。
 雪江の手が一時止まりかけ、また動き始めた。
「いつまでここで働くの?」
 話している間も彼女の手の動きには淀みは無い。
「夏休みじゃけん、あと二週間くらいじゃのう」
 一馬が答える。
「そう、あと二週間……」
 雪江はふーと大きい息をついた。

 塩田のあぜ道を歩く二人の影が長く伸びた。
「雪江をどう思う?」
 一馬は、私が雪江をどう思っているか知りたいらしい。雪江が好きかどうかと聞かれれば、好きでも嫌いでもないと答えるしかない。しかし、嫌いではないことだけは確かだった。雪江は私が好きなのだろうか。いつも私の傍にいて、手伝ってくれるのは、自分の父親に付いているという理由だけではなく、多少は私に好意を持っているからかも知れない。
 年頃の男性とほとんど接触することがなかった少女が、初めて身近に言葉を交わした男性に関心を持つのは当然である。
「モノにならんじゃろうかの」
 一馬が声をひそめるように言った。
 私は一馬の顔を見なおした。冗談ではなさそうだ。
 同級生に上野という軟派学生がいて、誰それにラブレターを貰ったとか、キスをしたとか自慢げに話して私たちを羨ましがらせていた。私達は上野を囲んでその自慢話を聞いていた。
 上野の話によると、小倉多美をモノにしたそうである。家政科の小倉多美という女生徒は、グラマーで男子生徒から言い寄られていることはだれでも知っている。
「モノにするいうとはどうすることじゃ」
 一馬が興味深そうに上野に尋ねた。
「アレをすることじゃが。決まっとろうが」
 アレが何を意味するかはその方面に鈍い私にも想像はついた。
 高校生の間でエロ小説が回し読みされている。一馬が借りた小説を私も読ませて貰ったことがあった。上野はその小説のようなことをしたのだ。大人になって結婚すれば、夫婦間でそれをすることは知っていたが、高校生でやっている奴がいるとは思っても見なかった。
 思春期になれば、男子生徒は誰でも性欲に悩まされることだろう。女とやりたいと考えても実際には出来ないのが当然で、上野なら小倉多美とソレをやったことは本当かもしれない。
「しかし、誰でもという訳にはいくまあが。相手がこっちを好きになってくれなんだら出来んじゃろう」
「そこが男の腕のみせどころよ」
「そう簡単にできるんか。やりかたを知らんのじゃが」
 上野がにやりと笑う。
「なにも難しいことはないで。あそこに入れりゃあええだけじゃけえな」
「そう簡単に入れさせてくれるんかのう」
「女はな。こっちが強う出りゃあ案外もろいもんじゃ」
 上野は得意そうに言った。
 私と一馬はうらやましそうにそれを聞いていたのだ。上野は多美をモノにしたときの様子を手真似まじりで話した。
「先にキスするんか」
 一馬が身を乗り出した。
「そうじゃ。まずキス、次に乳に触るのが手順じゃ」
 授業開始の鐘が鳴り、続きを聞くことができないままに上野は立ち去ったのだった。
 一馬があぜ道の小石を蹴飛ばした。
「上野が言うた通りにすりゃあええんじゃ」
 私は上野の言葉を想い出し、雪江の逞しい腰が目に浮かんできた。雪江にキスする。次に乳房に触る。私はその手順を想像してみた。興奮で体がぞくぞくする。
「上野が言ったように簡単に出来るんかのう」
「わしらがやりたいと思うとるように、女もやりたいと思うとるはずじゃ」
「夜、こっそり何処かへ連れ出すか」
 ガラス工場の片隅に、包装用のむしろを置いた小屋がある。夜、その小屋に連れ出せばいい。連れ出すところまでは出来るがその後まではどうするのかよくわからない。
「おみゃあも、本当の女とやって見たかろうが」
 一馬はけしかけるように言う。そうだ。一馬の言う通り、出来るものならやってみたい。思春期の性欲は押さえがたいほど強い。ただそんな機会に恵まれないだけだ。
 翌日の昼休み、弁当を食べ終わって姿を消していた一馬が飛んできた。
「早よう来て見い。雪江の裸が見られるで」
 一馬の案内で垣根の隙間からバラックの裏手に回ると……、見えた。雪江は裏に置かれた盥から立ち上がった所だった。大きくふくらんだ胸が水滴をはじき飛ばした。
「ええ体しとるのう」
 声を潜めながら二人の目は雪江の裸体に釘付けとなる。
 私は生唾を飲み込んだ。あの体をモノにするのか。雪江はタオルで体を拭き、家の中に消えた。
 二人は気づかれないように元の場所にもどった。
「いつも昼休みに体を拭くらしいな」
「汗をかくけえな。風呂が無いけえ、盥の水で体を拭くんじゃろう」
 作業場の小屋には風呂場は無く、時々近くの銭湯に行くらしい。
 私たちが作業場にもどってしばらくすると雪江がやってきた。私と一馬は顔を見合わせた。雪江は裸を見られたことは気がついていない。
 夕方、ガラス片の選別をしているとき、一馬が目配せをした。
「今夜、物置小屋へ来てくれんか」
 私が雪江に囁いた。
「物置小屋でなにするの」
 モノにするとは言えない。
 私は空を見上げた。雲のかけらも見えなかった。
「ええ天気じゃけえ、今夜は月が見えるじゃろう。月見をしようかと思うてな」
「ふーん」
 雪江は興味なさそうにガラスの選別を始めた。
 夜のガラス工場は森閑としていた。満月の月明かりが辺りを照らしている。二人は物置小屋に隠れた。
「ほんとに来るじゃろうか」
 雪江は来るとも来ないとも返事はしなかった。もし雪江が来たらどうするか。まず、キスをする。次に乳に触る。私は手順を反芻してみた。下半身はすでに興奮している。上野に聞いていたのはそこまでだった。
「その先はどうするんじゃ」
「とりあえず、パンツを脱がすんじゃろう」
 一馬が自信なさそうに答えた。
「おとなしく脱ぐじゃろうか」
「上野は、強引にやれば女はそれに従う言うとったぞ」
「脱がしたあとどうする」
「それは……」
 一馬もそこまでは知らないらしい。
 そのとき薄明かりに人影が見えた。
「来たぞ」
 一馬は奥に身を隠した。
 雪江は小屋の前で立ち止まった。
「健介さん、おるの?」
 囁くような声だ。
「ここじゃ。小屋の中じゃ」
 私が囁き返した。
「外の方が、月はよく見えるのに」
 雪江は不思議そうにしながら入って来て私の隣に座った。
 ここで雪江を抱きしめてキスをする。手順ではそうだった。胸の動悸が激しくなり手がすくむような気がした。
 雪江が体を寄せてきた。抱き寄せてキスをするなら今だ。
 そのとき、奥で音がした。興奮のあまり、一馬が何かにぶつかったらしい。雪江がはじかれたように離れた。
「誰かいるの」
「一馬じゃ」
 一馬が出てきた。
 月明かりでは雪江の表情の変化は見えなかった。
 雪江はぎこちなく空を見上げ、
「いい月やね」
 と呟くように言った。
 一馬が物音をたてなかったら、と思った。雪江は肌を接するほどに近寄ってきたのだ。私が抱きしめるのを待っていたに違いない。キスしたあと、乳に触って、パンツを脱がして、そのあとは……。考えても仕方ないことだった。
 雪江がモノにされるつもりでやって来たのかどうかはわからないが、惜しいことをしたという気持ちと裏腹に、これでよかったのかも知れないと思った。
「今夜は月見じゃけえ一馬も呼んだんじゃ」
 私は言い訳をするように言った。
 一馬が雪江を挟んで座った。
 しばらく沈黙が続いた。沈黙を破ったのは雪江の方だった。
「ねえ、何か流行歌知らない?」
「流行歌?」
「ほれ、リンゴのうたとか」
 私と一馬は顔を見合わせた。二人とも、歌は苦手で流行歌は殆ど知らない。
「知らんのう」
 一馬が気の毒そうに言う。
 彼女はまたため息をついた。
「そう。知ってたら教えて貰おうと思ってたのに」
 いかにも残念そうであった。
 言葉が途絶えた。雪江が立ち上がりかけた。
「あそこの角に並んどる妙なものは何じゃ」
 私は雪江を引き留めるように声をかけた。
「あれは蠅をとるものよ」
「ひとつ貰うてもええじゃろうか」
「そっと持っていけば一つや二つならわからんよ」
 売り物かどうか知らないが、敷地の端に数十個の妙な瓶が並んでおり、不思議に思っていたのだ。
 三人は近づき、手に取って月明かりで瓶を物色した。
「これが一番よさそうやね」
 雪江が一つを選んで私に渡してくれた。
「わしも一つ貰うとこう」
 一馬も一つを取り上げた。
「すまんのう。わしが音を立てて」
 帰り道、ガラス瓶を小脇に抱えながら一馬が言った。
「かまわん。どうせ、わし一人では、ようせんことじゃけえの」
「もう一回、明日の晩にやってみるか」
「もう止めとこう。わしらの魂胆は雪江にもわかった筈じゃ」
 一馬がガラス瓶を目の前にかざしながら言った。
「これは亀頭に似とるとおもわんか」
「キトウ? 何の事じゃ」
「立った時の先っぽのことじゃ」
 そう言われてみると、たしかに似ていると思った。突然、雪江をモノに出来なかった残念さがこみ上げてきた。
 その夜、八百屋の店先を覗いてみた。八百屋の主人は、歌が好きでラジオの流行歌を聞いており、沢山の歌を知っていた。私は子供の頃、いつも「あんちゃん、遊んで」とねだって遊んで貰っていた兄貴のような人である。あんちゃんはラジオを聴きながら新聞を広げていた。
「今頃何の用じゃ」
「あんちゃん、歌を一つ教えてもらえんかのう」
 あんちゃんは怪訝な顔をした。
「歌を覚えてどうするんじゃ」
 まさかガラス工場の少女に教えるためだとは言えない。
「学校の余興で歌おうか思うとるんじゃ」
「ほう、健介が歌をなあ」
 あんちゃんは店の奥からノートを持ってきた。歌詞がぎっしりと書いてある。
「これが良かろう」
 あんちゃんが示した歌詞をノートの切れ端に写し取った。「白樺ゆれる高原に……」という歌である。題は「月よりの使者」であった。あんちゃんに何度も歌って貰ったがなかなか節が覚えられない。
「音痴じゃのう」
 と、あんちゃんはうんざりしながらも、根気よく教えてくれた。
 翌日、私はガラスを選別しながら、その歌を頭の中で歌ってみた。多少節に怪しいところがあるがまあ何とか歌えそうだ。
「一つだけ知っとる歌があるがのう」
 雪江は驚いたように私を見た。
「教えて、教えて」
 雪江の目が輝いた。
「さあ、うまく歌えるかのう」
 私は照れながら、歌詞を書いた紙を手渡して、覚えたばかりの歌を口ずさんでみた。
 雪江はガラス選別の手を休めてじっと耳を澄ます。
「もう一度」
 雪江は私の隣に移動し、肩を私にすりつけるようにして、二人で歌詞の紙を見ながら私に合わせて口ずさんだ。雪江のあせ臭い体臭がかえって心地よい。
「何してんねん」
 原田が向こうの方でこちらをにらんだ。
「また明日な。もう一回ちゃんと習うてくるけー」
 私は小声で言って選別作業にもどった。
 その夜も八百屋のあんちゃんに歌を習った。
「まあ、そんなもんじゃろう」
 あまり上手ではないが、節は間違っていないというお墨付きを頂いた。
数回教えただけで雪江はすっかり歌を覚えてしまった。仕事をしながら、いつもその歌を口ずさんでいる。
「りんどう咲いて恋を知る……」
 この部分がいちばん好きだと言う。やはり雪江も恋に憧れる乙女なのだ。
 そのうち、雪江が「啼け啼け山鳩、いく声も」のところを「啼け啼け山鳩、いつまでも」と歌っているのに気がついた。そこは、「いつまでも」ではなく、「いく声も」だよと教えても、いつのまにか「いつまでも」に戻ってしまっている。
 雪江には「いつまでも」の方が心情的にぴったりであったのかも知れない。私たちにいつまでも居て欲しいという気持ちがあったのだろう。
 ガラス片の選別作業が終わったとき、一馬の居ないときを狙って言ってみた。
「また一つ、歌を覚えてきたんじゃがのう」
「教えて、教えて」
 雪帰依が身を寄せてきた。
「そんなら、今夜物置小屋へきてくれるか。一馬には言うなよ」
「こないだの物置小屋やねえ」
「一人で内緒でな」
 もしかしたら、今度こそ雪江をモノにすることが出来ると胸が弾んだ。私の真意を知ったら雪江は来ないかもしれない。もし雪江が来たらモノにしても良いという雪江の意思表示だと思った。
「谷山さん、居る?」
 人影がして雪江が囁いた。雪江が来たということは……。胸がときめいている。
「ここじゃ」
 私は小屋に中から声をかけた。
「誰にも見つかってないけえね」
 雪江が小声で囁いて私の隣に座った。私は歌詞を書いた紙を出したが月明かりでは暗くて字は読めない。
 雪江は紙切れをポケットに入れて、私の顔に頬を着けてきた。やはりモノにすることを承知していたのだろうか。
 私は上野から聞いた手順を懸命に思い出して、まずキスなるものをしてみた。雪江が舌を入れてきた。私の下半身の興奮は極度に達している。
雪江を押し倒して下着に手をかける。ズボンを下ろして、上野が云った様にソコへ入れようとした。場所が違っていたらしく、なかなか入らない。雪江が手を添えてソコへ入れてくれた。まもなくとてつもない快感が襲ってきた。オナゴをモノにするとはこんな快感なのか。
「あといつまで居るの?」
 身づくろいして雪江が尋ねた。
「夏休みが終わるけえ、あさっての次の日までじゃ」
「そんなら、あと出来るのは二回だけじゃね」
 雪江が寂しそうに呟いた。 

 アルバイトが終る日、雪江の瞳に涙を見た。
 あの満月の夜、一馬が物音を立てなかったらどうなっていただろうか。その時は一馬が居たから雪江が素直に応じたかどうかはわからない。しかし、その後私が一人のときには雪江をモノにしたことは確かである。
 はっきりしているのは、我々が去ると、これからまたいつものように、雪江はひとりぼっちになってしまうことだった。
 私の目が潤み、涙がこぼれないように懸命に空を見上げた。巨大な入道雲が、何事もなかったように地上を見おろしていた。
 翌年の夏休み、そのガラス工場を訪れてみたが、もはや工場はなくただの空き地であった。残った柱に「丸中ガラス工場」の看板が斜めにぶら下がって、風に揺れていた。

 あれから五十五年経った。親友の一馬は二年前に白血病で亡くなっているから、奇妙なガラス瓶の証人は誰もいない。あの時モノにした雪江はどうしているだろうかと思う。雪江が生きているとすれば八十歳近くにはなっているはずだ。もともとは大阪の出身らしいから、ひょっとして大阪に帰っているかも知れない。
 私は、その後大学医学部を卒業して医者になっている。大阪府下で開業しているが、八十歳前後の女性患者をみると、雪江ではないかとカルテの名前を確かめる癖がついていることに気がついた。
 大人になりきる前の若気の悪戯心であるが、雪江をモノにしたあのときの感動はいつまでも変わらない。

                  了

ガラス工場の少女

執筆の狙い

作者 大丘 忍
p4183129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

これは私が小説を書き始めた頃のもので懐かしい思い出があります。

コメント

中小路昌宏
softbank126224159044.bbtec.net

 教室では毎日顔を合わせているのに、ひとことも声を掛け合う事が無かった私たちの高校時代を懐かしく思い出しました。
 年に一度の学園祭の時だけはクラスみんなで作りもの(張り子の動物のようなもの)を作るため、放課後に集まって、その時だけは男女が堂々と話すことが出来ました。

 でもこの物語のような成功事例は聞いたことがありません。あったとしても私のような晩熟(おくて)の生徒の耳には伝わってこなかったでしょうが・・・・・

夜の雨
ai201114.d.west.v6connect.net

「ガラス工場の少女」読みました。

こちらの小説は名作ですね。いままで読んだ大丘さんの作品では一番の好みです。
ガラス工場に夏休みのアルバイトで高校生活を送った主人公の「谷山」ですが、その工場で働いていた女工の「雪江」と結ばれる過程が描かれていますが、なかなか切ないです。
御作の中で大人が何人か出てきますが、彼、彼女たちの人物もしっかりと描かれていて違和感がありません。
主要な人物は主人公の「谷山」に友人の「一馬」語りだけで出てくる「上野」。それにヒロインの「雪江」ですが、みなさんイキイキと立ち回っていました。
谷山と雪江が結ばれる展開(構成)も違和感がなかった。
雪江の盥(たらい)での行水がいいですね。
工場の裏の小屋に呼びつけたりと、盛り上がります(笑)。
むかしの名作を読んでいるような気持のよさでした。

御作の中の挿入歌である「月よりの使者」ですが、これは「踊り子」三浦洸一の歌のほうが、合っています。「You Tube」で両方を視聴して比べてみてください。
「踊り子」は川端康成の名作で映画化がいくどとなくされていますが、挿入歌としても多数の歌手がカバーしています。
御作を読みながらこの「踊り子」を聞いていると、背景の設定の歌詞は違いますが、谷山と雪江の置かれた立場が手に取るように伝わってきます。

気が付いたところというと。
谷山は夏休みが終わるとガラス工場を去るという設定ですが、遠い故郷に帰るわけではないし、雪江と逢う事は可能だと思います。
このあたりの背景をしっかりと設定しておいたほうがよいですね。
川端康成の「踊り子」のように離れてしまうという設定が必要です。

それでは頑張ってください。


お疲れさまでした。

大丘 忍
p0197167-vcngn.oska.nt.ngn2.ppp.ocn.ne.jp

中小路昌宏様。読んで頂き感想をありがとうございます。
 昭和24年、終戦後間無しのころで、高校が男女共学になったのは、この時からです。信じられないでしょうが、それまでは男女別学でした。したがって、女性に対する扱いに慣れていない時代ですね。
 ガラス工場でのアルバイトは実際の体験をもとにしました。初めて書いた小説で、事実を書かなければならにと懸命に書いた記憶があります。
 これを書いてから30年以上は経っておりましょうね。随分むかしのことです。本作では雪江とアレをしたことになっておりますが、最初の原作では、雪江とアレはしておりません。
 雪江が、泣けなけ山鳩、幾声も、のところをいつまでもと間違って歌っているということで雪江の真情を述べたところまでで、アレをするのは最近付け加えました。これを書いた時代には少し過激かと思ったからです。

大丘 忍
p0197167-vcngn.oska.nt.ngn2.ppp.ocn.ne.jp

夜の雨様。読んで頂き感想をありがとうございます。
 古い記録を調べているときこの作品を見つけました。初めて小説を書き始めたころのものと思います。
 その頃は、私小説が主流で。ウソを書いてはいかん、本当を書けと言われたものでした。従って昭和24年、高校二年生の時に友人に誘われたアリバイとをした時のガラス工場の体験を描いてみました。
 その工場に雪江という少女がいたのは事実ですが、その時の作品では、アレはしておりません。最初の時、小屋に雪江を呼んだとき、隠れていた友人が物音を立てて失敗しますが、そこまでにしております。最近、この小説を読み直してアレを成功させたほうがよかったかなと思って少し手を加えました。
 工場の状況などは、かなりリアリテイがあるのではないかと思っております。
 雪江とアレをすることにしましたが、どちらがよいかわかりません。しかし、心情的にはやはり、雪江とアレをしたほうがいいにではと思って書き加えました。
 懐かしい、好きな作品ですね。

夜の雨
ai227113.d.west.v6connect.net

挿入歌について。

月よりの使者  作詞:佐伯 孝夫  作曲:佐々木 俊一
こちらは。
1933(昭和8)年、雑誌「婦人倶楽部」に連載された上田市生まれの作家、久米正雄の「月よりの使者」が1934年、さらに1949年、1954年と映画化されました。
>その中の1949年(昭和24年)の映画主題歌として作られたのがこの歌です。<
ということで、御作で設定されている時代と合っていますね。
「踊り子」のほうは、1957年(昭和32年)なので、御作の時代とは合っていませんでした。どうも、失礼しました(笑)。

なるほどなぁ。
大丘さんが経験したというだけあり、「月よりの使者」の歌ができた年代と、作品の背景が合っていました。  

それにしても、ネット検索は便利がいいです。
いろいろな情報が手に取るようにわかります。


ちなみに、御作の中で主人公の谷山が雪江と関係ができたという設定ですが、これでよいと思います。題材(テーマ)からの流れで、違和感はありませんでした。
関係がなかったとなると、題材に対してのインパクトが弱いですね。

お疲れさまでした。

飼い猫ちゃりりん
sp1-75-228-35.msc.spmode.ne.jp

大丘 忍様

 大丘様の作品はどれもちゃんと書かれているので安心して読めます。
 低次元の指摘は、指摘する方もつらいですからね。

(雪帰依との誤字が一個あります)

 この描写だと、雪江は経験者ですね。
 普段同じ年頃の男子と付き合いがないのに、一体誰と経験したのだろうと考えてしまいました。
 まさか職人と?

大丘 忍
p0197167-vcngn.oska.nt.ngn2.ppp.ocn.ne.jp

飼い猫ちゃりりん様
 この当時、このような職種は一種の流れ者の世界だったようです。職人も各地を移動していたようですね。だから雪江の相手はいくらでもあったはずです。
 医学的に気になったのは、もし妊娠したらどうだろうかということですが、そこまで考えると小説にならないのでその件は無視しました。
 実は私も学生のころ彼女とアレをやって彼女が妊娠したので出生届と婚姻届けを出した既往があります。もちろん彼女と結婚するつもりだったので問題はありませんでしたが。

南の風
softbank060091003055.bbtec.net

読ませていただきました。
大丘様のようにしっとり感のある作品がなかなか書けません。
時間の経過(思い出)がそうさせるのか、いつも不思議に思います。
やはり、実体験が作品作りに大きく影響しているのですね。
私はまったく想像で書いているので、頭で考えるだけになってしまいます。それはそれで楽しいのですが……。
それにやはり、登場人物への愛着の深さが違うのかもしれません。
いつも有難うございます。参考にさせていただきます。

大丘 忍
p4183129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

南の風様。 読んで頂き有難うございます。
 私の作品の多くは、自分の体験したことに基づいたのが多く、いわば私小説ですね。しかし、時には体験を離れて、ありえない社会を描いてみたいとも思っております。
 今後もよろしく。

キリン
softbank126243019235.bbtec.net

凄いね。方言が物語を一層引き立ててる気がします。
私は全くの素人で、立派な感想は述べられませんが、楽しみに読ませて頂いています。
これからも頑張って下さい。

大丘 忍
p4183129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

キリン様

読んで頂き、感想を有難うございます。小説では方言を使うことがありますが、方言の使い方には一つのコツがあるそうです。ソレは言葉の最後まで方言にしないこと。方言であることをにおわせて語尾は標準語めいてわかるようにすること。つまり、完全に方言にしてしまうと、他地方の人には意味が通じないからです。
これは高校二年生のときのアルバイトの体験を素材にしております。何処までが実体験か、全てが実体験か。ソレは読者の想像に任せたらいいと思います。

ふみゆう
103.152.112.147

はじめまして、ふみゆうです。初コメです。

読んで頂きました。素敵な名家名作を読んだ気分でした。
「作者は高校生なのですか...その文字めっちゃ昭和の匂いがしてるのに...」
と思ったら本当に昭和時期の作品でびっくりしました。

個人の趣味でこの小説を中国語に翻訳して、訳文と原文を一緒に自分のNotionページに掲載したいのですが、もちろん大丘忍様の名前をクレジットする、
よろしいでしょうか?

(日本語が下手で失礼しました!)

大丘 忍
p4183129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

読んで頂き有難うございます。これは高校生の時、ガラス工場でアルバイトをした経験をそのまま描いたものです。この作品を翻訳して載せることはもちろん結構です。作者としては嬉しいことですね。

ふみゆう
103.152.112.147


原田さん 雪江さん 彼女さんがまだ幸せに生きてますように...(。)

昭和の有害な男らしさ(モノにするとか)と今の価値観の差別が激しかった。一馬と「雪江を自分のモノにする」の部分はさすがなんというか。
当時は主流でしょうがないですけど。

正直に言うとアレやっていないルートも拝読してみたかったなぁ...。(純愛派です

次作待っています。

大丘 忍
p0197167-vcngn.oska.nt.ngn2.ppp.ocn.ne.jp

ふみゆう様
 この感想欄を見落とすところでしたが、感想をいただきありがとうございます。

 この小説の舞台は、終戦直後、つまり昭和20年代です。おそらく、セックスに対する考え方も現在と大きく異なっていたと思います。つまり、私には現代の思春期の若者がセックスに対してどのように考えているのかはよくわかりません。
 私の思春期の頃は、セックスには強い憧れがありましたが、セックスは結婚してから妻とするものという固定観念がありました。だから未婚の男女がセックスをすることは「特別な事例」であったわけです。
 この作を最初に投稿した原稿では、小屋に彼女を誘い出したが、セックスをするに至らずあきらめており、それでよかったと納得しております。
 この度は、少し手を入れてセックスまで行くことにしました。そのほうが現代では自然だと思ったからです。
 現代では、「告白」して付き合い、それもセックスまで行く場合が多いようですが、終戦直後の私の思春期では、「告白」なんてものはありませんでしたし、恋人時代にセックスまでいっていたのかどうかは知りません。
 私自身の場合は、大学医学部に入って一年たったころに恋人ができて、彼女の許しを得てやっとセックスをしました。
 現在の思春期の若者の生態は私にはよくわかりませんが、っ私の思春期のころと恋愛、セックスなど大きく違っていただろうと思います。従って私には現代を舞台とした恋愛小説は書けません。

金木犀
sp49-98-224-47.msd.spmode.ne.jp

そこをなんとか師匠!(馴れ馴れしくてすいません

もしも大丘先生がナーロッパ(なろう小説のファンタジー)に転生したらどうするか、二度目の生をどう生きるか、読んでみたいです!

大丘 忍
p0197167-vcngn.oska.nt.ngn2.ppp.ocn.ne.jp

金木曜様。

私は以前からこのサイトに投稿しておりますが、最近、私の目から見て小説では無い、小説の要件を満たしていような文章がやたらに増えたと思います。ここは小説の鍛錬場ですから、部文的に美文を並べるより、美文でなくても小説としての要件を備えた文章を発表してもらいたいと思っております。

私は、転生したとしても同じ人生を生きたいですねえ。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

テクニカルサポート

3,000字以内