作家でごはん!鍛練場
えんがわ

優しい雨

 優しい雨が降る。音もなく降り続け、草花や髪の毛の表面を濡らす。
 一面の田んぼには、波紋だけが広がり、音はしない。道土は少し濡れ、シューズの底面の足跡を残す。
 僕と有希は並びながら歩く。僕は何かを喋ろうとして、それを悲しいものだと心が止める。ここまで来て、この雨に対し、どんな言葉を残せるか、全く分からない。
 両手一杯でも抱えきれないシラサギが、面倒そうに緩やかに、地面から飛び立ち、僕たちを避ける。さっきまで優雅に鋭く空を駆け、飛行訓練をしていたツバメの姿は今、何処にもない。それを有希と僕、お互いに首を空に傾けながら見ていて。それは暇つぶしなのか、いや、これは暇つぶしというには大きすぎたのだが、そんなことも今は出来ない。
 歩いていく。生活排水で汚れきった小さな川にかかった歩行者専用の狭い橋を渡る。川の表面には、ぽつぽつ小石をゆっくりとまぶしたような波紋が立っている。川の周りには雨粒越しに、まだ力強く咲いている菜の花が映る。水面のぎりぎりまで本当に一生懸命に咲いている。その視界の前についている雨粒は、僕の眼鏡についた水滴だ。指で拭うが、じんわりと水膜になって視界を滲ませる。
「少し、冷えてきたな」
 独り言のように、何とはなしに空に呟く。有希は答えない。それを冷淡な無視ではなく、彼女なりの敬意ある同意であることを僕は知っている。だから僕は続ける。
「思えばずっと温かい場所にいた気がする」
 雪の日も霜の日もぬるい暖房の部屋の中で。太陽がいじめる日は中途半端な風を届ける扇風機の前で。多分、生まれる前は母の温かな胎内で。生まれた後も、もしかすると似たような。
 そんなことを喋りたくなったが、言葉にはならなかった。多分、言葉にはならない、あやふやな気分をこそ、言いたかったのだろうが、それこそ脳と舌と心臓は、それを掴むことすら出来ない。だから黙っていることになる。
 何も口にしていないのに、有希には伝わっている気がするのは、僕がまだ温かい場所にぬくぬく居るような錯覚なのだろうか。

 雨は直に止むかと思っていたが、このまま降り続いている。少しずつシャツの肩口を濡らし始めた。ただ、べっとり張り付くほどには強くならなそうだ。二人、黙ったまま、土道を二本の平行線のように歩く。靴は汚れていないかと思ったが、確かめる必要もなかった。靴はもともと汚れていた。少し脱色したような霞んだ色合いをしている。でも履き慣れたせいか、それは僕の足先に妙に馴染む。小指の先の僅かな力加減も捉えるかのように、僕の元で忠実に働く。
 少し目線をずらして、有希の足元を見る。僕たち二人が付き合いだしたときのような、大げさなハイヒールにも似た踵の高い靴や、本当に足が入っているのか分からないようなぺたぺたした靴ではなく。僕と似たようなスニーカーが彼女の足には履かれている。それを倦怠期の怠慢とは思わない。少しでも自然体に同じ道を長く行きたい意思表示だと思う。それに何よりもこの靴は、僕と彼女、二人で地元の長細い靴屋であれこれ睨みながら買ったものじゃないか。その時の彼女の足の小ささ、24,5という数字と一緒に覚えている。
「ありがとう」
 なんとはなしに呟いてしまった言葉に、有希が久し振りに口を開く。
「なに?」
「ううん、なんでもない」
 緑の田んぼ一面の道を行く。急に不安になる。何か言葉を忘れてないか。こぼしてないか。「ううん、なんでもない」その一言で多くのことばの代わりの心を伝えあって来た二人のはずだ。これ以上は野暮ったい。無駄なゴテゴテの言葉のコーディングのはずだ。だけど、妙に不安になる。だから付け足した。
「ありがとう。僕といてくれて」
「どういたしまして」
 あれだけ悩んで、勇気をふり絞った言葉に、有希はそっけなく答える。
 雨は優しく降り続けている。世界中がこのような季節に包まれたなら、きっと地球は幸せな気分に満たされるなと僕は思った。地中海のオリーブ畑も、サハラ砂漠のラクダも、スラム街のバスケットゴールも、アマゾンのピラニアも。
 そんな思いは口にしなかった。束の間、隣を歩いてくれるだけで、嬉しかった。それだけでいい。この一人の人間がくれる嬉しさだけで世界中の人に幸せを祈れる。それもまた素晴らしい発見だったが、口にしなくてもいい。
 雨は降り続ける。誰にも等しく、まるで世界を包んでいるように。
「この近くの喫茶店に行こうか……行こ?」
 気付いたら、有希から僕に話しかけていた。

「こんにちは」
 丸い人の良さそうなおばさんが声をかける。「いらっしゃいませ」ではなく、「こんにちは」はそのおばさんのらしい人柄に思えた。でも、それだけでは無いんじゃないだろうか。たぶん有希がここに通っている、常連かどうかは分からないが、顔を覚えられるほどの馴染みにはなっているから見せた表情。だと思う。
 僕を見て。
「あら?」
 とおばさんは楽しそうな顔をして、でも有希の返事をもっと楽しそうに待っていた。有希は素っ気なく。
「今日は、二人で。わたしの彼氏」
「うん、いい人なのね」
「どうも……はじめまして」
 僕はなんとなく「彼氏」という言葉を「いい人」に変えて、アゲハチョウを見つけたような嬉しそうな顔をする、おばさんを優しい人だと思った。

 喫茶店の店内は、木目のはっきりした木造で、木の暖炉がついている。今の季節だから火は灯っていないが、冬でもそれはないだろう。実用というよりもインテリアのような、こじんまりとしたものだ。教会のモザイク画のステンドグラスのような、大きめのランプがテーブルに置いてあって、そのフレームの根元にはカエルがちょこんと乗っている。
「ケーキとコーヒーのセットが落ち着くのよ」
「コーヒーはアイス? ホット?」
 我ながら無粋な質問だと思った。でも、今日はそれに悩む日だったのだ。最近は温かかったが、今日は雲が覆って日がささない。少し冷たくなっているが、何処となく蒸す。店は冷房をつけているのか、暖房をつけているのか、さり気なさ過ぎて判断に困る。
「ホットにしましょう、雨に濡れてきたから。風邪をひかないように」
「そうだね、うん」
 それから、彼女は少し口を尖らせたような、これは仕草ではなくて、あくまでも雰囲気だが、そんな表情を見せた。僕がついさっき、言葉が足りないと思い込んで、悩んだ時のような。僕は少し笑いながら。
「それで?」
「うん。ここのコーヒー、とても美味しいの。温かい方が好みだわ。香りがちゃんとするし。飲ませたくてさ、君にも」
「うん、ありがとう」

 二人でコーヒーとケーキセットを頼んだ。お得なバリュープライスで600円ということもあったが、こんな雨の日はこれくらいで丁度いいような、ランチになると重くなりすぎて、コーヒーだけだと軽くなりすぎて、これが丁度、重しになるようなそんな感じがした。ケーキは何種類かから選べるのだが、そこまで彼女に聞くのは恥ずかしいというか、そこは僕が決めて欲しいような彼女の横顔だったので、ベイクドチーズケーキを選んだ。すると有希は季節限定のオレンジのシフォンケーキを選んだ。間違ったかな、と思った。
「ここのシフォンケーキって美味しいのよ」
「そっか、間違ったかな」
 思ったことをつい喋ってしまった。雨から離れ、柔らかな樹のような店内に油断し過ぎたのか。
「また、ね」
 いや、間違っていない。
「うん、また今度。次はそっちを選ぼう」
 ケーキが運ばれてきた。彼女のケーキはフワフワとしたシフォンに、オレンジの鮮やかなソースが映えて、綺麗、というよりも快活で可愛い感じだった。僕のベイクドチーズケーキは、少し地味で、でもほっとする暖色のクリーム色で、ケーキには温度がないがほんのりとした熱が伝わって来そうだった。
 コーヒーを飲みながら、チーズケーキに手をつける。そしてそれが心に染みた味を伝えようと、僕の心は眠りごこちの優しい雨に半分を浸され、半分は彼女の元へと覚めていく。

優しい雨

執筆の狙い

作者 えんがわ
KD106155001056.au-net.ne.jp

こんばんわんこそば。
よろしくおねがいします。

コメント

森嶋
om126253167122.31.openmobile.ne.jp

えんがわさんの地の文は相変わらず好みで心地いいんですが、物語自体は何気ない日常が延々と書かれていてあまり面白くはなかったです。会話文にもこれといった特徴がなかったです。

御作は完全に純文学、といった印象を受けました。趣味で書いてる分にはまったく問題ないですが、もし仮に公募を目指すとしたらもっと読み手を引きこむような魅力的な物語を書くべきだと思いました。でもえんがわさんは公募にはまったく興味がなさそうですね。

以前にここに投稿されたペンギンの話の方が格段に面白かったです。
何だかちょっと辛口評価になってしまいました。

えんがわ
KD106155001056.au-net.ne.jp

>森嶋さん

深夜からこんばんにゃ。

>物語自体は何気ない日常が延々と書かれていてあまり面白くはなかったです。

ああ、がっかりさせてしまったようで。ごめんなさい。
確かに物語としてドキドキがありませんでしたね。
なんか気分的にこういう、ささやかなの書きたいなって思ってしまい、その時点でダメだったのかも。


>ペンギンの話

覚えてくれてありがとです。
あの時は、すみだ水族館のペンギンカフェをモチーフにしたのですけど、最近はコロナで観光地に行けずもんもんとしてます。ウキャー、豆クレー。豆―。もんもんもんはつの丸先生の名作おさる漫画です。

スベッタ。スベッタ。わかってるんだ……
ごめんなさい。

青木 航
sp49-96-230-208.msd.spmode.ne.jp

 なるほど、純文学ってこんな風に書くのか、そう思いました。プロの作家の作品でも純文学ってこんな感じで書かれてますね。
 私の雑な文体とはえらい違います。私の目指すところは純文学とは別のところですが、文章の鍛錬と言う意味では勉強になります。

 ただ、語り手のイメージが、所謂、文士の分身みたいな主人公に限られて来るのかなとも思えます。私は『坊っちゃん』的ながさつな主人公がこのみなもので。

 とは言え、勉強になりました。

えんがわ
KD106155004027.au-net.ne.jp

>青木さん

こんばんにゃんこそば。
自分は純文学の素養は無いです。その系統で読んだ小説も数えるほどで、純文学ラシイと言われても「なんだそれは?」って自分では分からない感じです。

だから青木さんの勉強とか参考には、ならないと思います。むしろ他山の石としてくだされ、このナキガラをって感じです。DEATH。


振り返れば、語り手というか主人公は、かなり打たれ弱い感じがしますね。
もっとパワフルにすれば色々アクションをしてくれるのかもしれません。
こういう感じのも、自分では好きなんですけど。

坊ちゃんは力強く、行動力があって、共感も出来る良いキャラですよね。
そこまで至らずとも、もっと動くキャラを書いてみたいなというのもあります。

文体がキャラを規定するとか、うん、面白い発想だなと思います。
もっと勢いのある文体で書けば、自然と主人公もパワフルになるのかも。
そういうのが足りない気もしますけど、今回はそこは目指すところではありませんでした。
じゃあ何処を目指すのか、そこに少しでも近づいたのかと問われると、たじろいでしまいますが。


ありがとうございました。
青木さんの時代小説は、自分はそこまで時代小説を楽しく読んだことがない、司馬遼太郎の「梟の城」で精一杯だったので、手に取れなくてすいません。でも、無理やり読んでも、失礼な感想しか書けない気もする。

また、何時か縁があったら、お話しましょう。そうしましょう。

それでは、さんきゅーです。

アン・カルネ
219-100-28-223.osa.wi-gate.net

おー、えんがわさんだ、えんがわさんだ、とまた思ってしまいました(笑)。

雨の感じは霧雨っぽいのかなあ? と思っていたけど、「さっきまで優雅に鋭く空を駆け、飛行訓練をしていたツバメの姿は今、何処にもない。」とあるから通り雨なのかな? 通り雨だと霧雨よりはもうちょっとしっかり降っている事になるのかな? いや、そこはどうでもいいのか。ただちょっとそんなことを思ってしまいました。
私も中学の時、友達と霧雨の日、学校帰りに明治神宮を通って行ったことがあって、その時、芝生の広場のところから見る景色が、霧雨の中にけぶるように見えて、なんていうか印象派の絵画のようで、ああ、雨の中の景色って美しいなって思った事を覚えているのよね。

「この近くの喫茶店に行こうか……行こ?」
ということはこの田舎道の散歩(?)は有希ちゃんから誘ったのかな? でもってよく行く喫茶店のおばさんに彼氏をお披露目するつもりでいたのかな? 
ハイヒールじゃなくスニーカー、そうやって縮めてきた二人の心の距離なのねー。
もう! ごちそうさまでした(笑)。

個人的には私もオレンジのシフォンケーキが食べたーい(笑)。

で、作品的には、これまた個人的にはってことですけど、「ありがとう。僕といてくれて」、これがラストに来るようにしてあると良いんじゃないのかなあ? とは思ったりしました。
折角、「ううん、なんでもない」とふっているので、ちょっと溜めておきたいような、そんな気がしたので。
「僕は何かを喋ろうとして、それを悲しいものだと心が止める」の「悲しい」は使わない方が良いような。
「それを冷淡な無視ではなく、彼女なりの敬意ある同意であることを僕は知っている。」これも言葉で語らず彼女のしぐさの描写に変えたいところ。
蛇足事項だけど「24.5」女子としてはちょっと大きい方では? これを小さいと感じるとしたら「僕」は結構、大柄なのかしらね。

「雨」「緑の田んぼ」「しらさぎ」「つばめ」「生活排水で汚れきった小さな川」「菜の花」
はかなさ、せつなさ、さびしさ、そこはかとない痛み、そういうものの断片がこの風景の中に何気に織り込まれているので、それがラストに喫茶店の中でふたりでいることの温かさへと収れんさせてゆくようになっていると、味わい深くなるかな、とはこれまたちらりと思ったんですけどね。

でも読んでいて、心の中にぽっと温かい灯が点ったような、そんな感じで良かったです。
情緒があるよね。そこがとても良かったなあって。

えんがわ
KD106155004027.au-net.ne.jp

>アン・カルネさん

雨は優しいです。どんな雨なのかは想像にお任せします。
ほんとは、もっと丁寧に書かないといけないのかもしれないけどーん。

緑と雨はとても合いますよね。自然は偉大だ。


>「ありがとう。僕といてくれて」

うん。もっと決め台詞として印象的な位置に置いた方が良かったのかな。

個人的にはさり気なく流れる感じが好きなのですけど。
やっぱり会話が印象に残らないのは現実では結構あるけど、小説ではNGなんだろうな。認識更新しないと。


>「僕は何かを喋ろうとして、それを悲しいものだと心が止める」の「悲しい」は使わない方が良いような。
>「それを冷淡な無視ではなく、彼女なりの敬意ある同意であることを僕は知っている。」これも言葉で語らず彼女のしぐさの描写に変えたいところ。
>蛇足事項だけど「24.5」女子としてはちょっと大きい方では? これを小さいと感じるとしたら「僕」は結構、大柄なのかしらね。

ずばっと刺してきますなー。ズバズバーんと反省点がぐるぐるーと渦巻いて。
特に「悲しい」は全体のテイストと合ってないよね。後で雨に感謝するくらいなんだから、ネガティブ過ぎたし、自分に酔い過ぎてるよん。うー。


>はかなさ、せつなさ、さびしさ、そこはかとない痛み、そういうものの断片がこの風景の中に何気に織り込まれているので、それがラストに喫茶店の中でふたりでいることの温かさへと収れんさせてゆくようになっていると、味わい深くなるかな

そゆの、実は考えてたのねーん。でも、やっぱり物足りなくなってしまった。喫茶店での彼女とのやり取りをもう少し長くとった方が面白い方向に転がったかもしれないにゃ。ただ喫茶店に居ればいるほど、テーマの雨と離れていきそうで、そこらへんの塩梅にはやっぱり悩みそうです。ムズー。


>良かったなあ

ありがとうね。ここまで読んでいただいて、ご指摘の鋭さから、たぶん1回きりじゃなくて、何回か読んでいただいたのかなとか思うのですけど、それでそう思ってくれたのは、ほんと嬉しいな。


>おー、えんがわさんだ、えんがわさんだ、とまた思ってしまいました(笑)。

ちょっと何時もと違う感じで書いてみたのですけど、結局は自分の何か変なテイストからは抜けきれないのは分かったし、もっと冒険してもイイとか、好きなものを書いていけばいいのかなとか。なんかそう思いました。

それってほんとに、自分の中で救われた気分で嬉しいです。足元を掬われた気分じゃないですよ。アーメンって歌いたくなる気持ちです。(それもどうかと)

京王J
p1165143-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

読みました。

文章は興味深いと思いました。

>>そしてそれが心に染みた味を伝えようと、僕の心は眠りごこちの優しい雨に半分を浸され、半分は彼女の元へと覚めていく。 

この僕のセンチメンタルを、有希が「バカねぇ笑」と思いながら見ている、となれば、奥行きができてもっとよかったなと思いました。

有希の存在がとても希薄なので、有希は死んだ恋人か、僕の妄想上の恋人か、どっちかに読めたのですが、そういう設定で良いですか?
(違っていたらすみません)

僕は、男性なのに、ずいぶんと女性の靴を見ています。不自然なくらい注目しています。しかし、僕は、女性の靴のことを、実はあまりわかっていませんよね?
最後のケーキのとこも、僕はケーキのことを良く知らないし、ケーキに興味を持っていないように見えます。

知らないこと、興味がないことを批判しているのではありません。(私もわかりません)
あくまで小説的戦略として、男性にとってわからない部分は謎として提示したほうが面白いし、余計なディテールのツッコミも回避できると申し上げたいのです。

あと、えんがわ様は描写の仕方が独特です。たとえば、

>> 喫茶店の店内は、木目のはっきりした木造で、木の暖炉がついている。今の季節だから火は灯っていないが、冬でもそれはないだろう。実用というよりもインテリアのような、こじんまりとしたものだ。教会のモザイク画のステンドグラスのような、大きめのランプがテーブルに置いてあって、そのフレームの根元にはカエルがちょこんと乗っている。

僕と有希が喫茶店に入ったシーンです。この描写は、まず2人が喫茶店に入って、最初に目に入ったものが、暖炉だったということですよね?
普通に読むとそうなるかと思います。
しかし、どうも暖炉が「最初に目に入ったもの」のように感じられないのです。2人が暖炉を見てどうリアクションしたかよりも先に、暖炉とテーブルのランプの描写がドバドバ続きます。それが読みにくいとも言えるし、独特で興味深いとも言えるのです。

いろいろ偉そうに申し上げてしまいましたが、素晴らしい作品でした。

えんがわ
KD106155004055.au-net.ne.jp

京王Jさん

こんばんわです。

>この僕のセンチメンタルを、有希が「バカねぇ笑」と思いながら見ている、となれば、奥行きができてもっとよかったなと思いました。

ううん、そういうのも良いですね。今回はこんな感じで書いたのですけど、カラッとした締め方も惹かれます。

>有希の存在がとても希薄

はい。あんまり容姿とか服装とか書かなかったです。
透明な感じというか雨の中のぼんやりとした感じが出てればなと思うのですけど、もっと彼女に描写を割いた方が良かったのかも。ここらへんは自分でもまだ分かりません。今のところ自分では満足なんですけど、第三者からすると薄いのかも。どうなんだろうな。

>知らないこと、興味がないことを批判しているのではありません。(私もわかりません)
>あくまで小説的戦略として、男性にとってわからない部分は謎として提示したほうが面白い

はい。自分、確かに、あんまり女性の靴とか分かんないな。ケーキの作り方とかも良くわかんない。

こういうのを謎として提示する、というのは痺れる提案ですね。うなりました。
確かに今回の文章は謎が足りな過ぎて、前へと進む導線が無くて、退屈気味になってしまったようで。
もっと謎のある文章を書きたいです。ご指摘、ありがとでした。


>えんがわ様は描写の仕方が独特です。

自分では気付かない点でした。
描写は難しいですね。あんまり難解な表現は使わないようにしたのですけど、「読みにくい」という結果は失敗と受け止めなければならぬ。
こういうところで個性を出してもしょうがないと思うし、他のところで発揮して欲しいです。個性。

ありがとうございました。
女の子の描写や存在感については、今回はこれで良いかなと大甘に甘えても、次回からもっと注意できればと思います。

偏差値45
KD111239161156.au-net.ne.jp

全体的に時間の流れがゆったりしている感じですね。
自分だったら、結論に向けて途中でとしゃぶり雨にして
駆け足で喫茶店に追いやってしまいそうです。
喫茶店も現実世界にありそうですね。目に浮かびます。
個人的には、そういう店舗に入ってしまうと、
経営的に儲かっているのか、心配してしまいます。(余計なお世話でしょうが)
なぜなら、潰れていく店が多いですからね。現実社会は厳しいです。
だから経営者は半分趣味のような感覚がないと続かないでしょうね。

タイトル、『優しい雨』
そうですね。優しい彼女がいるからこそ、優しい雨なんでしょうね。
それが単体で『雨』になると、森高千里になるわけで、悲しい雨になりますね。
天候が気持ちとリンクしているところに素敵な作品になっているのでないでしょうか。

その一方で、何かトラブルのようなことが起こるとより面白いかな、と思います。
捨て犬が段ボールの中で泣いていたら?
数万円入った財布が落ちていたら?
会計の時に財布を忘れていたことに気づく。
そんなふうに考えていくと、より印象に残るかもしれませんね。

青井水脈
om126156217209.26.openmobile.ne.jp

えんがわさん。遅ればせながら、私も読ませていただきました。雨の日のひと幕、ぼんやりというのかホッとする読後感でした。
有希の存在が希薄とコメントにありましたが、オレンジソースがかかったシフォンケーキの快活さと、ベイクドチーズケーキのやや地味な感じ。2つのケーキの対比が、僕と有希の違いも表しているかと(違っていたらすみません)


>そんなことを喋りたくなったが、言葉にはならなかった。

>そんな思いは口にしなかった。

ちょっとした違いですが、主人公の気持ちの変化が見えます。

>雨は優しく降り続けている。世界中がこのような季節に包まれたなら、きっと地球は幸せな気分に満たされるなと僕は思った。地中海のオリーブ畑も、サハラ砂漠のラクダも、スラム街のバスケットゴールも、アマゾンのピラニアも。

このくだりが好きです、この4つのチョイス、怖い顔したピラニアまで優しい雨に内包されているみたいで。

えんがわ
KD106155003171.au-net.ne.jp

>偏差値45さん

こんばんわんわん。

>全体的に時間の流れがゆったりしている感じですね。

うん、ゆっくり書こうと思いました。急がなくても良い雨って、素敵だなと思って。
まどろっこさやテンポのスローさに繋がってる気がしますけど、今回はこれで勝負みたいな。
伝わったようで、好意的に受け止めていただいたようで、嬉しいな。

>個人的には、そういう店舗に入ってしまうと、
>経営的に儲かっているのか、心配してしまいます。

そうなんだよなー。喫茶店って憧れ空間だけど、採算は悪いよねー。
たぶん半分、道楽でやらないと、やってられない気もするよー。

>それが単体で『雨』になると、森高千里になるわけで、悲しい雨になりますね。

森高千里さんは世代じゃないんだけど、しっとりと歌いあげますね。(動画観ました)
今回は雨に冷たさというよりも癒される感じが出ていればなって。どうなんだろうな。

>その一方で、何かトラブルのようなことが起こるとより面白いかな、と思います。

うん。トラブルってあった方が良いのか。
確かに平板になり過ぎているのかも知れないです。
ある程度このしんしんとした感じは狙ったのですけど、ねー、退屈だよなー、やっぱなー、そうだよなー。うん。
今度からは波のあるストーリーに少しでもシフトしていきたいにゃ。

えんがわ
KD106155003171.au-net.ne.jp

>青井水脈さん

こんばんわんだふる!

>雨の日のひと幕、ぼんやりというのかホッとする読後感でした。

おお。そういう雰囲気が伝わったのなら、嬉しいです。

>ちょっとした違いですが、主人公の気持ちの変化が見えます。

劇的じゃないけど、微妙な心のステップを書こうとも思いました。それも伝わったのなら、メチャクチャ嬉しいです。


>雨は優しく降り続けている。世界中がこのような季節に包まれたなら、きっと地球は幸せな気分に満たされるなと僕は思った。地中海のオリーブ畑も、サハラ砂漠のラクダも、スラム街のバスケットゴールも、アマゾンのピラニアも。

ここらへん、なかなかね、難しいなって思ってる場所で。
あまり上手な表現になり過ぎると、気障っぽくナルシストっぽく聞こえてしまいそうで。
でも、的外れだと、滑ってしまいそうで。

ピラニア君の武骨な笑顔が浮かんだのなら嬉しいな。

ほんとは、ここで作品を閉じようとも思ったのだけど、何か喫茶店にまで続いてしまいました。
計画性がないよーん。どうするあいふる。

今回も目を通して頂いて嬉しいよーん。青井さんありがとねー。
コメント書いてくれたみんな、ありがとねー。

久方ゆずる
240.133.31.150.dy.iij4u.or.jp

もくもくと読ませていただきました。
遠い昔の作品を思い出しました。昔……というのも失礼かな……と思いつつ、えんがわさんの作品を読ませていただいた初めての作品だった記憶があります……。
(後略)
ケーキ食いてー! スフレもいいよねん♪

えんがわ
KD106154143194.au-net.ne.jp

>久方さん

ありがとですー。

>もくもく

確かに静かな感じの話になりました。雰囲気もそんな感じ。
ゆっくりのんびり読んでいただいたのなら、嬉しいな。

>ケーキ食いてー! スフレもいいよねん♪

ふふ……お食べに行きなさいな。←何言ってんだか

うん。リアルで何かしらを食べたくなるようなそんな小説って焦がれますね。目標の一つ。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

テクニカルサポート

3,000字以内