作家でごはん!鍛練場
エトウツナ

生活

今までありがとう。

3年6ヶ月を共にしたこの私の部屋を去った。決して短いと言えないこの期間を無かったことにするかのうような彼の言葉は余りにも切なかった。
家賃5万2千円、最寄りの駅から徒歩15分。日当たりも微妙なこの家は決して最高といえる家では無い。最初は引っ越しも考えたが、彼とこの家で同棲をはじめてからそんなことはどうでも良くなった。
朝起きて彼を起こし、一緒にトーストを食べて、
今日は雨が降るみたいよ。傘持って行かなきゃだね。うん。
といったたわいもないどこにでもあるような会話を毎日繰り返し、歯を磨き、着替え、それ
ぞれの職場に向かうために一緒に玄関を出て、駅までの15分を一緒に歩く。

私はそれでよかった。むしろそれが幸せでその生活が全てだった。

彼は新鮮味を大事にする人だった。今思えば出会った頃からそうだったのかもしれない。
行きつけのファミレスで新しいメニューが出たら彼は必ずそれを注文した。その料理が美味しくてもあまり美味しくなくても彼は満足そうな顔をした。その横で私はいつも同じものを食べて美味しいねと言った。

彼が去ってから2週間。朝起きて、一人でトーストを食べて、天気予報を確認し、着替えて傘を持って家を出る。傘立てには私の紺色の傘だけが大人しく立っている。

来月、私は隣町の駅から徒歩4分の家に引っ越す。
少しは新鮮味を味わえるだろうか。
今日、私は3年10ヶ月を過ごしたこの部屋を去る。
今までありがとう。

生活

執筆の狙い

作者 エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

初挑戦です。初めてなので良くある設定で書いてみました。拙いですがどうか一度お目通しいただけたら幸いです。

コメント

エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

下から四行目の「来月、」をミスで消し忘れてしまいました。大変申し訳ありません。

青井水脈
om126254243150.33.openmobile.ne.jp

「生活」読ませていただきました。
初めて書かれた、ということで。お話はとてもあっさりしていますが、どこかで有り得そうとも思いました。いつも同じメニューを食べる、紺色の傘など、語り手の人柄も少し見えて。



3年6ヶ月を共にしたこの私の部屋を去った。決して短いと言えないこの期間を無かったことにするかのうような彼の言葉は余りにも切なかった。
家賃5万2千円、〜

 3年6ヶ月を共にしたこの私の部屋を去った。決して短いと言えないこの期間を無かったことにするかのうような彼の言葉は余りにも切なかった。
 家賃5万2千円、〜

段落が変わるごとに、一字スペースを開けます。他の方々の投稿作も読んで、次も頑張ってください。

一陽来復
n219100086103.nct9.ne.jp

読みやすいです。

短い紙幅の中に適切な量の情報が綴られていて、とっ散らかってない・横道に逸れずすんなり書かかれてあるので、好感が持てる。


「規定枚数:2枚」とかじゃないのだったら、もうちょっと情報足してゆけば「丁寧さ」と「味」が出てる・・と思う。
自分的に『もうちょい具体的に足して欲しい』とのっけから感じたのが、部屋の情報。


>家賃5万2千円、最寄りの駅から徒歩15分。

東京近郊・・なのかなー??


前に自分がそのぐらいの値段で借りてた部屋は、角部屋で部屋が7畳、台所が別で4畳 とかゆー 妙な積水ハウスだった。
京都で借りてた部屋は、二重ロックで玄関前に隔絶された廊下があって、自転車が置けた。部屋は7畳半はあった感じだけど、台所=廊下だった。

会社の先輩が中目黒の一等地に見栄で借りてた部屋とか、マンション4階だか? の角部屋で、部屋が3畳しかなくて、玄関の沓脱ぎから続きのヘンテコな三角の板場スペース?が1畳半ぐらい? あるとゆー、「中央にコタツ置いたら、嵌まり込んで動けない」珍妙な部屋だった。(押入れは大きなのがついてた)


・・とまあ、いちいち書いてなくても読めるし、内容は分かるんだけど、

関東なのか関西なのか、大都市近郊なのか地方なのか、
アパートなのか、マンションなのか、
二人で住む用の広さがある物件なのか、
ワンルームに二人で暮らしてたのか・・

なんかもうちょっと情報あっても良かったんじゃないか?? と。

大丘 忍
p0251258-vcngn.oska.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp

私は二十歳過ぎに女性と同棲したことがありますが同棲は結婚までの一時的状態と考えておりました。
しかし、最近では違うようですね。
同棲は男女が同じねぐらで生活するという意義に大きく変革したようです・
前者では、男女は夫婦としのて生活を気づくめの前段階、後者は一時的な男女の愛育の場とかんがえられるでしょう。

小説のうえでも同棲してた二人が別れる場がっかりすのは、私の昔風のかんが残っていからでしょうね。

アン・カルネ
219-100-29-152.osa.wi-gate.net

うーん…。タイトルは「生活」では無い方が良いんじゃないのかなあ、と思いました。内容に生活感が無いので。ラブラブ期の一断面ですから。
とはいえ、良い感じと思った所。「彼は新鮮味を大事にする人だった。今思えば出会った頃からそうだったのかもしれない。
行きつけのファミレスで新しいメニューが出たら彼は必ずそれを注文した。その料理が美味しくてもあまり美味しくなくても彼は満足そうな顔をした。その横で私はいつも同じものを食べて美味しいねと言った。」
2人の差異がよく出ていたし、この感性の違いが別れに繋がっていったのかな、と想像させます。

で、気になった事。
最初の「今までありがとう。」これは彼の言葉? もしこれが「この期間を無かったことにするかのうような彼の言葉」ということであるなら、ラストの「今までありがとう。」を彼女の言葉にしてしまうのはどうだろう、と思いました。まさかの彼の言葉リフレインでは無いですよね?
サクッと読んだ感想としては、彼は彼女との生活にマンネリを感じ、新鮮味を求めて彼女の元を去った。残された彼女も今までの「定番」生活をやめて心機一転、新鮮味を求めて引っ越すことにした。そう読めてしまうんですよね。その上でラストの言葉、そもそもは彼が言った言葉が今は彼女の言葉になった、という終わり方にしてしまうと、彼女の精神的自立はまだ先かな、と思わされてしまうというか。彼の見方、捉え方、感じ方に乗っかった的に思えてしまう。
個人的には、そこのところで、彼女にもう一声、彼女自身であるためにこの部屋を捨ててゆくのだ的な、自分自身へのエールを込めた言葉が入って来ると良かったんじゃないのかな、と思いました。

エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

青井水脈さん>段落が変わったらスペースを開けるなど基礎的なご指摘ありがとうございます。あまり意識できていなかったのでもう一度基礎から学び直して次作に繋げたいと思います。

エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

一陽来復さん>ありがとうございます。2人が住んでいた部屋は東京近郊ををイメージして書きました。自分が実家を出たことがない田舎者というものもあり、あまり賃貸物件の内装まで深く構想できなかったところは反省点です。
具体的に書けるように今後気を付けます。

エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

大丘 忍さん>ありがとうございます。私の周りの話を聞く限り、最近は同棲と結婚が必ずしも結びつくものではないようです。
今回は最近見た映画の影響もあり同棲≠結婚というイメージで書きました。

エトウツナ
121.net059085101.t-com.ne.jp

アン・カルネさん>ご指摘ありがとうございます。
最初の「今までありがとう。」は彼の言葉であり、最後の「今までありがとう。」は彼女の彼や部屋に向けての別れの言葉として書きました。
ですが彼の言葉を繰り返すことで、突然去った彼へのまだ振り切れない思いを表したつもりでした。
新鮮味を求めて引っ越しを決めるところも、また戻ってきてくれるかなという微かな望みを彼女に持たせたからです。
その彼への未練を表した言葉をもう少し入れればよかったなと反省しております。
ご指摘、次作に活かしたいと思います。

でしょさんが〇〇です。
KD111239117213.au-net.ne.jp

これ、出来の悪い歌詞みたいなものですよね。
内容はありがち以前のことだと思うのでいちいち触れないですし、悪口言ってるんじゃなくて単純に編集がよくないってことを言ってます。

構成ではなくて、文章ってことですシンプルに。

主語や指示語がうるさい、っていうのは一人称の一番シャープな機能を理解していないってことの証左で、初挑戦らしい人にそれを求めるのは酷なのかと考えるならむしろ下手を覚える前に要領くらい心得ておいた方がいいじゃん、って個人的には思う派なのでいちいち言いたくなります。


わかりやすくなら、まじで歌詞に近づけるイメージで言葉削ってみてくださいよ、ってことですね。
このままでは語り手がうっとりしすぎていて格好悪いだけっぽくないですか。
たそがれたいばっかの嘘に付き合わされてるみたいで心地が良くないです個人的には。



>3年6ヶ月を共にしたこの私の部屋を去った。決して短いと言えないこの期間を無かったことにするかのうような彼の言葉は余りにも切なかった。



>>三年六カ月。共に過ごした彼の言葉は、決して短いとは言えないこれまでの時間を、この部屋を、まるで無かったことにするかのような装いで突き放した。切なかった。



たとえばにしても勝手に改稿ごめんなさい。
正解とか間違いとかそういことじゃなくて、これってあくまでも個人的な考えなんですけど、そのおハナシにとって適切な言葉の比重みたいなものってあると思うんですよ。
つまり、この作品の言葉とか文章、文体でもなんでもいいんですけど、ありきたりな内容はさておき、それについての機能的な期待や感覚、それは単語単位からのことなんですけど、書き手なりの思惑や思い入れのようなものが文章化することに気を取られて、むしろダダ流れしている印象が強い気がするんですね。


何を書きたいのか。


その理由としての編集の個性を感じない。
あるいは、その企みの気配が薄い、ということなのかもしれない気がします。
普通過ぎる、っていう言い方は厳しすぎるかもしれないんですけど、初挑戦らしい自由度に欠けている気がする、と言えば少しは理解も意欲に向かえそうですかね。


“突き放した”っていうのはあたしの勝手な脚色なんですけど、むしろ背景として強化したい気がして付けました。
切なかったんだし、語り手は。傷付いたんだし。

そして舞台は共に過ごしたこの部屋。欠かせないファンクションを印象付けたい。

“装い”っていう言い方には、まだぬぐい切れない“プチ呪い感”を背負っていただきましたとか。

“切なかった”黙ってられない告白の心臓部。


“歌詞”って言ったのはつまりそのシンプルな機能、表現としての威力、配置としての比重的価値というか、そういうことを文体として見せるように印象付けたい、感じさせたいっていうことは常々思うわけで、意識的に企むべきことのように個人的には思うわけです。




ちょっと飛んだことを言ってしまうと、文章として“伝わる”っていう整列や出来の良さは“つまんない”にも似た剣が峰、とかってスリルをちゃんと心得ることは案外編集のコツのような気もするんです個人的には。



何を書きたいのか。

その焦点が短さ故にむしろバラけてしまうのは単純にわかりやすく“意識”の問題ということも考えてみてほしいなあ、ってことをいちいち言いに来てしまいました不愉快だったならすみません。

偏差値45
KD106154139214.au-net.ne.jp

文章は上手とは言えないですが、どこか好感は持てますね。

>3年6ヶ月を共にしたこの私の部屋を去った。
ここは主語が落ちているので、冒頭としてはあまり良くないですね。
書き手には主語が分かっているけど、読者には分かりません。
もちろん、次の文で理解は出来るけれども、褒められたものではない気がします。

>彼は新鮮味を大事にする人だった。
ここは意味深ですね。
本当は別の新しい女へ関心が行ってしまったことの暗示のように思えますね。

>私は隣町の駅から徒歩4分の家に引っ越す。
少しは新鮮味を味わえるだろうか。

心情的には理解できますね。
楽しかった期間から、以前よりも楽しくない期間に状況が変化しているわけですから
気分転換はしたいでしょうね。

それで全体的に言えることは、ビフォー&アフターなんだろうとは思います。
ここで明暗があるならば、何か味付けはあった方がいいかな。
簡単に言えば、感情を代弁するものですね。お天気でもいいですし。身体の体調でもいいです。仕事の成果でもいいとは思います。
つまり、彼との別れきっかけに別のものも変化させる。
そうすることで何気なく状況を知らせることが出来ると考えますね。

雨宮 春季
103095104170.mcat.ne.jp

読ませていただきました。
非常に引き込まれるような文章で「彼」の人となりや「私」の心境の変化が伝わりやすかったです。
ただ、なぜ「彼と別れたのか」を描くことができたら、もう少し読みごたえがあるように感じました。
なぜ「彼と一緒なら快適とは言えない場所でもそれなりに楽しく過ごせた」彼女が「彼」に「ありがとう」と伝えられながら分かれる選択を取ったのか、それが分かると読み応えだけでなくメッセージ性も生まれると思います。

飼い猫ちゃりりん
dw49-106-192-187.m-zone.jp

エトウツナ様

初挑戦なんですね。

一々細かい欠点は言いません。

大変良いと思ったところを一点だけ言います。

小説は嘘です。
嘘で真実を語るのです。
嘘で嘘を語っている作品の多いこと多いこと。それはただの嘘です。失笑
この作品において、主人公は真実を語っている、と感じました。

ただ最後の一文はどうかな?

「今までありがとう。」

飼い猫には嘘に思える。
この嘘?を真実に変えたいなら、彼との幸せな生活を描く。
場所は、お店ではなく、部屋の中で。部屋は温かく見守ってくれた。彼との幸せな生活を。
だから最後に感謝の一言があるんじゃないですか。

彼に対する、「今までありがとう」も良いですけど、ちょっと作為的かな。

胸を引き裂かれるような悲しみっては、直接描くのではなく、プリズムを一枚噛ませるのがテクニック。
そのプリズムが、この作品では部屋なのでは。
部屋を擬人化して、最後は部屋に感謝の言葉を残すのがいいかなぁと飼い猫は思います。

お疲れ様でした。
良い作品だったと思います。

エトウツナ
KD106184141194.ec-userreverse.dion.ne.jp

でしょさんが〇〇です。さん
返信遅れてしまい申し訳ないです。自作の参考にさせていただきます!

エトウツナ
KD106184141194.ec-userreverse.dion.ne.jp

偏差値45さん>
ありがとうございます。自作に活かします。

エトウツナ
KD106184141194.ec-userreverse.dion.ne.jp

雨宮 春季さん>
ありがとうございます。具体性についてももう少し考えてみたいと思います。

エトウツナ
KD106184141194.ec-userreverse.dion.ne.jp

飼い猫ちゃりりんさん>
ありがとうございます。部屋の擬人化...思いつきませんでした。自作に活かします。

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