作家でごはん!鍛練場
菅野國彦

己は最大の敵vor3

 救われたこの命を
大切にしようと仕事に従事した。
一人暮らしが良いのか、悪いのか
当然、悪行のお釣りが来たのがわかる様に
なっていった。
精神は崩壊したが仕事だけは、していた。
少年期に死んだオヤジが現場へ連れて行ってくれた為、現在に至る塗装の仕事が出来る様なものである。
精神病院の入退院を、繰り返しながらも
仕事に励んだ。
横浜T区に新たにアパートを借りて、
新たな気持ちで始めた生活。
しかし、早々うまくいく訳も無く
まず、そこねアパートに問題があった。
2Fの3世帯の真ん中にヤサがあり、
右側がポン中、左側が女子大生だった。
音に敏感な右側のポン中は、小さな音程
反応していた。
自作自演で、真面目なサラリーマンを
語り、朝決まった時間にYシャツに背広、
革靴でコツコツと歩き部屋の前を通り、
錆びた階段を降りて出勤していく事が暫く毎朝続いた。
しかしある平日の休日に部屋で寝転がって
秋を感じていると右側の部屋からガサガサと音がした。
この時間、右側の住人は会社へ行ってるはずだが、変だなとその時は思った。
また雨が降り仕事が休みで家にいると
コツコツと前を通り出勤したところ
便所の小窓から確認していると、
出勤し角を曲がり、暫くして戻ってきた。
忘れものかと見ていると、音を立てずに階段を、登り静かに右側の部屋に入っていった。
私は、ピンときた。
左側の女子大生はおとなしそうな普通にかわいい子。
オープンなところも多くて
たまに喘ぎ声がポンコツアパートに響く時もあったりした。
右側の本中はこの女子大生にあるなと感じていた。
昼間女子大生が居る事が気になる本中の思考回路がわかり過ぎた。
ある初夏の平日の朝から暑い休日、部屋で休んでいた。
すると右側からトントンと何か叩く音がして、音が近かった為押し入れだとわかった。
本中の思考がわかる程、押し入れの天板を外し天井裏へと上がる音がオレの電脳と波長が合っていくものがあった。
ミシッ、ミシミシと天井裏から近づく音と
共に、息遣いが荒々しい本中。
梁に乗りオレの上を通過していく音、
やはりオレの電脳は的中する事になった。
通過した音は、女子大生の上にたどり着くと、天板を外し荒々しい息遣いで除き込み
マスターベーションを始めた。
オレはこのクソ暑い中、天井裏の現場は
もっと暑いだろうと思った。
水分大丈夫だろうか、と心配になる中、
本中は一緒懸命に切磋琢磨していたのである。
段々と息も荒くなり、現場は騒然となった。
バタバタと音が変わり激しさを増し、こいつ生きているなあと感じた。
と、玉砕したのであろう、静かになった。
ろくろくしたのであろう天板をスーっと
戻し、バキバキと梁に乗り戻っていく本中にご苦労さんと、言いたかった。
押し入れに入っていく音にオレもホッとした。
初日の現場はキツかったであろう、
はぁはぁと眠りについた本中だった。
おそらく大汗流して一仕事終えた本中は
死んだマグロの様だと感じた。
それ以来、無くなったと思った束の間、
便所の小窓から毎朝その時間帯に外を見ていると、ある朝とうとう女子大生の部屋へ
侵略し、行為に及んだのである。
始めに抵抗するバタバタ、バンバン、
後はアレで静かになりなんなりと事なきを
終えて扉を閉めて、本中は自室へ戻っていった。
よくある話だが、無知な人間は何も知らないまま、日常生活に戻っていくのである。
自己満足、全てにおいて。
暫く、大人しくしていた本中は引っ越していった。
オレまで迫りくるものを感じる様になり
内鍵3つ取り付けた。
次第に夜寝る時も靴を履き、
ベランダからの逃走経路を図り、妄想しながら寝る様になっていった。
女子大生は、何も無かった様に外洗濯機を
回していた。
日本が平和なのは本中がいてくれて
保たれていると思った。
人間見た目で判断してしまう
ものさしはどうかと思うが、
世間一般の普通と呼ばれる人間程、
悪業しているものだと私は思う。
この世も果て。
いつまでも現場は熱い。

己は最大の敵vor3

執筆の狙い

作者 菅野國彦
KD027085206018.au-net.ne.jp

肉体言語。今、本中は同じ事を繰り返し行っているであろう、実話である。

コメント

名無し
185.189.112.110

他人に伝えようと思い立ち行動するとか、自分の中で伝えたいことがあるだとか、そういったバイタリティや気の持ちようはいいと思います。
作品に関しては、公募ガイドのアーカイブにある初心者特集でも読んで改稿してください、としかワタシからは申し上げられませんね。
技術は学べますから、色々読んでみてください。

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