作家でごはん!鍛練場
5150

Do not disturb

 Do not disturbの札をドアノブにかけておいた。
 どうせなら今だけでなく明日も明後日も、ずっとずっとDo not disturbをつけておきたい気分だった。俺の邪魔をするんじゃあねえ。起こすな。他人に用はねえから入ってくんな。なんていい言葉なんだろう。ドアだけではなくTシャツにでもプリントしておきたいくらいだ。
 ガラス窓は滴で濁っているように見えた。針のような雨が窓を叩きつける。昨夜からもうずっと降りっぱなしだ。昼か夜かの境目さえも消し去ってゆくようだ。この国の雨にはいつまでたっても慣れることができない。締め切った部屋で、音と匂いと湿気が混合してゆく感じがする。雨が地面を叩きつけてゆく音に耳を傾けてばかりいると、頭がおかしくなりそうだ。
 でもだからこそ、ビーチに行ける季節が待ち遠しくなるってものだ。俺は海に行って水着になる時の、あの解放感が待ち遠しい。この国の女どもは一年中ブラが見えようがケツがはみ出ていようが、まったくおかまいなしだ。服がわずらわしいとばかりに露出しまくっている女たちの気持ちがよくわかる。このときばかりは半裸で歩いても咎められない女たちのことを羨ましく思わずにいられない。
 雨が降り続くとなぜか女を無性に抱きたくなる。乾季よりも雨季になると性欲が増す気がする。薄汚れたホテルに閉じこもって、お互いの湿った肌を擦り合わせ、汗も体液も唾液もみんなひっくるめて混じり合わせるのだ。あの汚れてゆく感じがたまらん。このベッドで行われた男女の行為を裏付ける染みを、シーツの下で無数に見つけることができるのであろう。愛液も尿も血だって染み込んでいるかもしれない。想像するだけで興奮する。汚れきった安ホテルのダブルベッドで、俺は女を思いゆくまで抱いた。
 ついさっきまでここにいたはずの女によって、俺は精液を乳搾りのように最後の一滴まで吸い取られたはずだった。まだ女の匂いが残っている。この国でたくさんの女を抱いてきたけれど、昨晩のはどの女とも違っていた。

 ……んっ、女。

 肌が浅黒くて足の細長いスレた女には飽きた。誰でも同じに思える。でもあいつは違った。俺に懐かしい思いを抱かせてくれたんだ。誰にも触れられたことのない領域が、あいつの舌と指先によって、とことんまで愛撫されてゆく。肉体的快感のことだけを言っているんじゃない。
 こちらがしたいようにさせてくれる、あるいはしたいと思ったことが合致するような女。どこで引いて、どこで押すか。男のことを知り尽くしているというよりも、女であることをとことん受け入れているというべきか。あうんの呼吸。持って生まれたもの。
 女は俺を見るなり、顔を覗き込んだ。ケツの穴を見られるよりも強い羞恥心が沸き起こる。見るな。何を見ていやがる。勃起してないペニスを見られた恥ずかしさより数倍も大きい。

「……お兄さん、日本人でしょ」

 俺が女を抱くとき、ベッドで顔を見ているわけではない。なぜならベッドでの女の顔は快楽のバロメーターであるから。女の快楽は津波のようにやってくる。こないと思っていると突然やってくる。予兆を感じろ。肌の色の変化を、息遣いの荒さを、肌が火照ってくる瞬間を。声になど騙されてはいけない。
 でも昨日だけは、俺は女の顔をじっくりと拝むように見てしまった。ガン見。白い肌からして察するべきだった。この国で白い肌は異質だからだ。

 こいつ、日本人の女?

 どうしてそう思えたのだろう。酔っていたせいか。

 …ハーフ。

 俺はダブルベッドから飛び起きた。雨が急にウザくなって、素足のままで窓のブラインドを下ろしにいった。それからガラス張りのクローゼットの前に立った。ブリーフを放り投げる。全裸が映る。長めでボサボサの髪。もみあげをルパンみたいに長くしている。ピアスが左耳にある。俺の姿のどこが日本人か。
 肌は浅黒くて、細身の身体だ。ジムに通っているし、プロテインを摂取しまくっていても、腹にきれいな影の出てくる気配すらない。まだ三十代半ば。まあ、ブヨンブヨンよりはマシだとしておかなくてはならない。
 いきなりシャドーボクシングを始めた。そんなものやったこそすらないが、今の俺はそうでもしなければやっていられない。ヒュー、ヒュー、と、空気が切れるくらいに、握った拳を何度も振ってみる。
 鏡に映った姿を直視する。なんて憎い顔つきなんだろう。そんな目で見るんじゃあねえよ。クソったれが。俺はイラつく。イラついて、イラついて、イラつく。ジロジロ見られるということほど、この世でウザいものはない。それが自分であればなおさら。
 うぉおおー、と叫ぶ。
 鏡に映った自分自身目がけて、拳を繰り出す。その目を、口を、耳を、粉々に切り刻みたい。憤りが、空回りしてゆく。フッー、とため息をついて、でかいベッドにケツから思いっきり飛び込む。勢いよすぎて反動で尻が浮き上がって、今度は床に放り投げ出された。笑いが込み上げてくる。ゲラゲラと一人で笑い転げて、それからまた汚れたベッドに戻る。
 こんなにもどでかいベッド。昨晩は今よりも、もっと小さく感じられた。いや大きさは同じだけれど、与えられた空間は狭かった。当たり前だ。人間が一人多かったから。今はホテルの部屋がやけにだだっ広く感じられる。部屋に積もった埃さえ目に入ってくる。
 昨日、路上で拾ったあいつに俺はまた会いたいと思う。確かめてみたかった。初対面で見えないことはいくらでもある。でも問題は傘を持っていないことだと気づいた。雨の中をあいつはここから出ていった。俺がタクシー代くらいは渡してやったから。それに今から追いかけていったところで、もうあいつと会うことはないだろう。この国の女は基本的に、一期一会なのだ。朝までいようとも、同じ姿を二度見ることはない。

 ……そんなふうに諦念すると、さっきまでの昂っていた気持ちは急速に収まった。薬を飲んだ作用ではない。俺の気分は台風なのだ。嵐のあとには必ず静けさが訪れる。

 俺はリラックスするとき、エメラルドブルーの海を思い浮かべる。目を瞑り、陽気な陽光に同化するのだ。焼いて小麦色の肌になると、俺は俺以外の何者かになった気がする。もともと夏が嫌いだったが、この国に住んでいると夏の海なしが考えられなくなってくる。
 陽光に照らされる。海水が皮膚に残り、砂が肌にくっつく。流れる汗が自意識を消し去ってくれるような気がする。海に浸っているだけで、何もかも洗い流されてゆくのだ。ポルノなどを見るよりも、海にいる女たちの肉を見ている方がよほどいい。
 海がこんなに癒し機能を持っていただなんて、思いもしなかった。日焼けのしすぎを気にしてばかりいるのは、現代病に冒されているからにすぎないと考えるようになった。少しくらい黒い方が、いろんなものが目立たないですむ。白いと目に入ってくるものがありすぎるのだ。気にしすぎてしまう。この国には金がなくても笑っていられるやつが大勢いる。いくら貯め込んでも不安ばかりは消えてくれないのだと教えてくれる。
 なんと遠くまできてしまったのか、と俺は思う。あれよあれよで、こんなにも年月がたってしまった。俺にはもう、あの頃の面影はまったくないように思う。昔の知人に会っても、俺とは気がついてもらえないだろう。俺は自分からそういう状況を、当初望んだものだった。
 俺はすでに三十の半ばを過ぎてしまった。
 ──いつ帰れるのだろう。
 いや、果たして帰ることはできるのだろうか。
 俺の何かが戻ることを阻害しているから。
 金じゃない。帰る分くらいはある。
 では、何が理由だ。
 くそったれ!
 こんなところで、呑気に海に浮かんでいる場合じゃねえ!

 俺は、まずテーブルの上に散乱しているビールの缶やスナックの袋などを、手で思いっきり床にやった。それから、チェストの引き出しを手当たり次第に全部出した。何も入っていなかった。壁にかかっている絵を手で引っ張った。部屋にものは驚くほどなかった。
 俺のものは、この部屋にあり、ただバックパックがあるだけだった。ここにあるものが、俺のすべて。窓を開けて、そこから放り投げてしまえば、俺の全部はなくなってしまう。それくらい、ちっぽけなものでしかない。うははと、笑ってしまえるくらいなのは、いつでも俺の唯一の強みだったはずだ。
 しがらみは、ない。それのなんと、自由なことだろう。幸せなことか。そう思ってきた。思い込んできた。そうやって今まで、生きてきた。
 でも、今の俺は……。
 ムカつく。とにかく、ムカつく。

 あいつがここにいない──。
 ああ、ムカつく!
 昨日、あいつをヤシの木が立ち並ぶ、海辺沿いのストリートで見かけた。長い足と、赤い唇に見入ったのは確かだが、俺はあいつが持つ何かに、強烈に惹かれていたのだと思う。そういうものは、たとえ同じ言葉があまり通じなくても、いや、それだけになおさら心に迫ってくるものがあるのではないか、と思えた。
 たんに、ヤリたいなだけなのは、百も承知だった。
 やっぱり、女というものは寝てみないとわからないことが多いのだから。
 女とはそういうものだ。
 
 あんっ、いや、女……。
 あいつが、女?
 レディボーイ?

 最近はどうして何もかもがこうも複雑に絡み合ってしまったのだろうか。スマホや行き過ぎたグローバル化だけのせいなのか。あまりに綺麗すぎるものは、汚してみたくなる衝動に襲われる。あまりに複雑すぎるものは、破壊したくなる。
 またもや、イラついてきた。
 今度のは、スマトラ島沖地震くらいもある強烈なものだった。

 俺は、コートハンガーを手に持った。
 それから、思いっきり振り上げて、テーブルを叩いた。何度も叩いた。力を込めて。
 次に、自分の姿が映っている鏡目がけて、コートハンガーを振りかざした──。
 何度か叩いたら、鏡にひびが入った。全裸の俺の姿がひび割れて砕けた。さっきまで映っていた俺の姿が消え去っていた。

 ドアを叩く音がして人の声が聞こえてきたように思うが、Do not disturbと俺は言葉を吐き出し、部屋のものを壊し続けていった。ドアを叩く音はやがて掻き消されて、聞こえなくなった。
 

Do not disturb

執筆の狙い

作者 5150
5.102.2.172

 習作であり、狙いは特にないです。いつもと少し違った感じになればいいなという程度です。この掌編を13hPaブロでしょさんに捧げます(というのはもちろん冗談ですので、真に受けないで下さいませ。某作品も、彼女がしようとしていることとも、拙作は何の関係もないのです)。

コメント

椎名
KD027083171050.ppp-bb.dion.ne.jp

女とセックスをして部屋を破壊するという小説ですかね。主人公が何かに対してイライラしている。そのことが作品を通して表現されていると思いました。おもしろさという点では少し物足りないものに感じました。

5150
5.102.2.172

主人公はやたらと不機嫌です。自分でもわからない何かなのでしょうか。面白さはないですよね。書かれたように、>女とセックスをして部屋を破壊するという小説ですかね、なので。

すももりんご
116-65-240-38.rev.home.ne.jp

 5150さま。顔を手で隠し指の間から覗き見をしました。
 あるホテルでバイトをしていた。チェックアウトは午前十時。部屋には客がいない。
 連泊の客には部屋清掃及び備品補充とシーツ交換をしますと説明している。
 清掃チームはおばさん達。備品補充とシーツ交換は私の係。今日でバイト三日目。
 昨日までの焼ける日差しが隠れ、雨が降っている。
 ある部屋の前にきた。ドアをノックしようとしたら札が下がっていた。初めての札。意味が分からない。そして勝手に解釈する。
 用事のない者はドアを叩いて邪魔をするな。
 用事のある者はドアをノックしないで静かに入れ。
 ドアを開けた。うす暗い。
 トイレットペーパーを取り換え、内ドアを開けて電気をつけた。
 ベットに男の人が裸で座っている。
 目が合ったのでシーツ交換です。やっと言葉が出てシーツをベッドに置いた。
 背を向けてドアの方に行こうとした時、男の手が伸びるように迫ってきた。
 背中の服に手の指が触れて転びそうになりながらドアを掴み逃れた。
 部屋はなまなましい匂いがしていた。
 男の声が忘れられない。
 シーツ交換か。
 女交換だ。危うい。とにかく逃げましょう。
 失礼しました。

もんじゃ
KD111239165162.au-net.ne.jp

5150さま

拝読しました。

悪くないのでは?

苛立ちがよく伝わってくるし、やりきれないんだろうなあ、そして焦れているんだよなあ、壊したいんだろなあ、と主人公のありさまに共感できました、明確な理由なんていらないです、彼の呻きと行動で十分かと思われました、それが伝わるのに。

Do not disturb というタイトルも好きでした。いろんなとこですでにつかわれているのかもしれないけど、この言葉は実に象徴的ですよね。初めてあの札を見たときは感動しました。

よいな、と感じた文章が一読して五つくらいありました。もっとかな。拾ってみます。

>Do not disturbの札をドアノブにかけておいた。

端的で、よい出だしだと感じられました。

>俺の邪魔をするんじゃあねえ。起こすな。他人に用はねえから入ってくんな。なんていい言葉なんだろう。ドアだけではなくTシャツにでもプリントしておきたいくらいだ。

特にラストの一文は好きでした。Tシャツにでも、じゃなくて、Tシャツに、の方が好きかもしれません。
・ドアに掛けるだけじゃなく、Tシャツにプリントしちまいたいくらいだ くらいにすっきりと。
なんていい言葉なんだろう、って一文が挟み込まれてるのもいいですね。もんじゃだとその一文を書き落としちゃいそうです。

>雨が降り続くとなぜか女を無性に抱きたくなる。乾季よりも雨季になると性欲が増す気がする。

雨が降り続くとなぜか無性に女を抱きたくなる、の語順の方がさらに好みですが。乾季より雨季、なるほどであります。

>そんな目で見るんじゃあねえよ。クソったれが。俺はイラつく。イラついて、イラついて、イラつく。ジロジロ見られるということほど、この世でウザいものはない。それが自分であればなおさら。

ラストの一文の、付け加えた感じが好きでした。見られる、という受け身と、それが自分であれば、というのが捻れてるかな、とか感じましたが。
「この世の地獄とは他者からの眼差し」みたいに言ったのはサルトルでありましたか。サルトルを連想いたしました。

>路上で拾ったあいつに俺はまた会いたいと思う。確かめてみたかった。初対面で見えないことはいくらでもある。でも問題は傘を持っていないことだと気づいた。雨の中をあいつはここから出ていった。俺がタクシー代くらいは渡してやったから。それに今から追いかけていったところで、もうあいつと会うことはないだろう。

初対面で見えないことはいくらでもある の挟み込まれ方がよいな感じました。
でも問題は傘を の、でも、と、それに今から追いかけていったところで の、それに、が上手く理解できませんでしたが。

>ポルノなどを見るよりも、海にいる女たちの肉を見ている方がよほどいい。

なんか、わかるかも。健康的なんですよね、浜辺の手足って。ポルノと引き比べてる感じがどうにも、なんというか、味わいでありました。

>金じゃない。帰る分くらいはある。
 では、何が理由だ。
 くそったれ!
 こんなところで、呑気に海に浮かんでいる場合じゃねえ!

リズミカルで好きです。
海に浮かんでいる場合じゃねえ! っていいですね。

>ここにあるものが、俺のすべて。窓を開けて、そこから放り投げてしまえば、俺の全部はなくなってしまう。それくらい、ちっぽけなものでしかない。

深いかも、と感じました。
読点とっぱらった文章の方がたぶんさらに好みであります。
・ここにあるのが俺のすべて。窓開けてぶん投げちまえば全部なくなっちまう くらいにあっさりと直情的な方が。

>俺は、コートハンガーを手に持った。
 それから、思いっきり振り上げて、テーブルを叩いた。何度も叩いた。力を込めて。
 次に、自分の姿が映っている鏡目がけて、コートハンガーを振りかざした──。
 何度か叩いたら、鏡にひびが入った。全裸の俺の姿がひび割れて砕けた。

リズミカルですな。
そして、この長くはない文章の全体をさらに短く凝縮したようなセンテンスたちだと感じられました。

大事に推敲したら味わい深い掌編になりそう、ってこの読み手には感じられました。

読ませてくださり、ありがとうございました。

茅場義彦
M106072175192.v4.enabler.ne.jp

いっそ歌の歌詞にすればって感じの内容だすね

おっちゃんは どこでどういう女買って どーしたこうしたって オーソドックスな文章好きですが

習作ならしゃーない

don't disturb me

i fucked the bitch with black skin,who made me.horny

i am desparate...but don't want to die now

just please.don't disturb me

みたいな歌になってけそううううううy

茅場義彦
M106072175192.v4.enabler.ne.jp

desperateだ。。ミススペル ゴミでごみんなさい

しまるこ
133.106.51.12

5150さん。こんにちは

なんかいいですね。私は面白さがあると思いました。全体的にエネルギーが感じられました。

出だしの文章と、リズムが良かったので楽しく読み進めることができました。昼か夜かの境目さえも消し去ってゆくようだ。のように、その後に続いてくる一文にも、はっとさせられるものが、いくつかあったように思います。

何も狙いがないほうが良くなることってあるものですかね笑。なんか、こっちの方がいいような。やっぱりリズムが良かったですね。

5150
5.102.2.172

すももりんごさま

素晴らしい! 私の駄作などよりも、ショートショートとしてよほどまとまっていますね。ホラー的な肌触りです。いやあ、うまい。最後で凍りつきました。部屋にいるはずの女性はどこなのでしょう、と想像してしまいます。

5150
5.102.2.172

もんじゃさま

>苛立ちがよく伝わってくるし、やりきれないんだろうなあ、そして焦れているんだよなあ、壊したいんだろなあ、と主人公のありさまに共感できました、明確な理由なんていらないです、彼の呻きと行動で十分かと思われました、それが伝わるのに。

明確な理由というか、彼の場合は複数の要因が絡んでいるような気がするんですよね。なので絞らない方がいいかな、と思ってみたり。単純なことであれば解決方法を考えちゃいますけど、彼の場合はけっこう複雑なようなので。

>Do not disturb というタイトルも好きでした。いろんなとこですでにつかわれているのかもしれないけど、この言葉は実に象徴的ですよね。初めてあの札を見たときは感動しました。

はい、私もあの響きが非常に好きです。訳さない方がいいですよね。拙作は出だしとタイトルにかなり引っ張られた作品でありますね。彼の心象を表している、というのもあるし。


「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」
It's not safe or suitable to swim.
 
 これは、江國香織氏の名タイトルで、逆に英語に惹かれて日本語に訳したと話されていました。

>雨が降り続くとなぜか無性に女を抱きたくなる、の語順の方がさらに好みですが。乾季より雨季、なるほどであります。

文章についていつもありがとうございます。雨季のジメジメした、閉じこもる感じが、逆に彼の場合はそっちへと振るい立たせるのかもしれませんね。人ってやっぱり環境に左右されてしまうのかも、ですね。日本のそれとは違っているのだろうし。

>ラストの一文の、付け加えた感じが好きでした。見られる、という受け身と、それが自分であれば、というのが捻れてるかな、とか感じましたが。
「この世の地獄とは他者からの眼差し」みたいに言ったのはサルトルでありましたか。サルトルを連想いたしました。

そっか、捻れているのかも。他者からの眼差しって確かに地獄でしょうね。最後の一文の意としては、やっぱり自分の方が自分でよくわかっているからなんだろうな、という感じです。

>でも問題は傘を の、でも、と、それに今から追いかけていったところで の、それに、が上手く理解できませんでしたが。

取っちゃっても何ら問題なさそうですね。

>リズミカルで好きです。
海に浮かんでいる場合じゃねえ! っていいですね。

どうやら彼はかなり浮き沈みのある人物のようです。

>読点とっぱらった文章の方がたぶんさらに好みであります。

後半のいくつかの読点はちょっとウザいですよね。

ありがとうございました。

5150
5.102.2.172

茅場義彦さん

>いっそ歌の歌詞にすればって感じの内容だすね

そうそう、ホントにそんな感じです。ハードロックに乗せてですよね、もちろん。誰か歌詞書いてくんないかな。

>習作ならしゃーない

ホントは今回の2週間目の番のはパスするつもりだったんですけどね、投稿しちゃいました。約一名ばかりうるさい人が彷徨いているもので。

ラピス
sp49-96-38-20.mse.spmode.ne.jp

かっちょいい! 映画のワンシーンみたい。本領発揮ですね。
映像がバッチリ浮かびました。

でんでんむし
p0163482-vcngn.ttri.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp

5150様

拝読しました。
雰囲気を作られるのが上手ですね。ドントディスターブの掛札、やはりいいです。
読ませて頂いた三作とも、冒頭の部分が特に印象に残ります。いい雰囲気で面白くなりそうだな、という感じで、ツカミとしてはどれも成功していますね。

ところが、読み進むと物語の展開に物足りなさを感じることがあります。本作は、短編ですから、物語展開はさほど関係ないので、読み終えて、納得できますが、物語部分がダレル感じになるときがあるような気がします。如何でしょうか。つまり、途中から何を書いていいのかで迷われてしまっているような気がするのです。その迷いの部分に文章としてのたるみのようなものを、感じました。
これを初稿として、さあ本番だ、という意気ごみでの推敲があれば、ずいぶんよくなる気がするのですが。その段階で長くなることもあるでしょうが、絵はさらにくっきりすると思います。

日本人らしい女、もう少し追っかけてもいいのじゃないかな、と思ったりしました。

どっかアジアの熱い国の物語で、冒頭の雰囲気はすごくよいと思いますが、気になった点、というか、わからなかった点を書いてみます。

わからなかったのは、正確な場所です。スマトラ島沖地震のことが書かれていますので、インドネシアか、それに近い場所。でも、固有名詞はスマトラしかないのでハワイじゃないですね。
でも、地理は問題ないです。読者が無理やり処理するでしょう。
私が一番気になったのは、安ホテルって、どのようなものかということです。そして、そのホテルのどのような部屋にいるのか、つまり一階なのか二階なのか。

雨ばかり降っている。そこの締め切った部屋。エアコンがあるのでしょうか。そうでないのなら、暑くて窓を締めきるわけにはいかないです。しかも締め切っているのなら、一階の雰囲気はないですね。二階でしょうか。
しかし「雨が地面を叩きつけていく音」が聞こえる。やはり道路、地面と近い感じがします。
そして、窓のブラインドを下ろしに行った、とありますが、窓の内側にブラインドがあるのでしょうか。そのブラインドの絵が浮かびません。

おそらく、南洋の、エアコンもない、ニッパヤシでふいたような小汚いホテル。一階のみで、観音開きの窓で、雨でも開いて風を入れている。
そんなのじゃないかと思ったのですが、描かれた細部からは、日本のラブホのようにも思えますし、南洋映画によくある現地人が泊まるようなホテル、どちらともとれる気がしました。
全体の雰囲気から、よくある開けっ放しの一階建のホテル、そんな気がしたのですが、これは肝心なことだと思いますので、やはり明確にされておいたほうが、エンタメとしては親切かと思いました。
これを拝読する前の晩に、1930年代の「ハリケーン」という南洋が舞台の映画を見たもので、ますます迷いました。

「浅黒くて足の細長い女」これがヒントだとは思うのですが、私にはよくわかりませんでした。ゴーギャンの絵などを思い浮かべたのですが、足、長かったかな、と思って。

なお、文章として気になった部分、一つだけ書かせてください。

>ガラス窓は、滴で濁っているように見えた。針のような雨が窓を叩きつける。昨夜から、もうずっと降りっぱなしだ。

拙作の返信にも書きましたが、実は私は映画大好き人間です。なので、ここも映画のコンテとして、カメラ位置を考えます。小説でいえば、視点ですね。問題はそのカメラがどこにあるか、です。
針のような・・は、私には外にカメラ、視点があるように思えます。しかし、最初の濁っているように・・は、内部目線のように思えるのです。
じゃあ、窓を見ている主人公はどこにいるのか。部屋の中なら、針・・・の文は不要です。外部から雨に濡れながら窓を見ているとも取れますが、普通は室内からの視線じゃないかと思います。
針・・があるので、視点がばらつき、私は、すっと絵が作れなくなったのです。私なら、推敲段階で、針・・を消します。邪魔だからです。合っているかどうかわかりませんが、そんなことを考えました。

そういう小さいことは置いといても、発想に斬新な部分が多く、一気に読めました。
これからも、お互いに頑張りましょう。

でんでんむし
p0163482-vcngn.ttri.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp

朝っぱらから再訪、すみません。
昨夜、狂ってましたね。ホテル、普通の安っぽいのでよかったですね。
ホテルの件、すべて訂正です。このままでOKでした。変ないちゃもんみたいで申し訳ありませんでした。

5150
5.102.2.172

しまるこさま

>なんかいいですね。私は面白さがあると思いました。全体的にエネルギーが感じられました。

そう言ってもらえて嬉しいです。彼はかなりエネルギーを持て余しているように思えます。自分で言いますが、そこはロックしているかな、なんて思ったり。


>出だしの文章と、リズムが良かったので楽しく読み進めることができました。昼か夜かの境目さえも消し去ってゆくようだ。のように、その後に続いてくる一文にも、はっとさせられるものが、いくつかあったように思います。

ありがとうございます。何かむちゃくちゃ嬉しいです。

>何も狙いがないほうが良くなることってあるものですかね笑。なんか、こっちの方がいいような。やっぱりリズムが良かったですね。

下手にカチコチで書くより、自然体の方がいいのかもしれないですね。なんか、拙作ってロック的なんでしょうかね。主人公がロックミュージシャンであってもおかしくなさそうだし。

5150
5.102.2.172

ラピスさま

>かっちょいい! 映画のワンシーンみたい。本領発揮ですね。
映像がバッチリ浮かびました。

あれま、意外や意外、今作ってなんだかんだいって、全体的にいいリアクションみたいですね。

読んでいただきありがとうございます。

5150
5.102.2.172

でんでんむしさま
再訪わざわざありがとうございます。今ちょっと時間がないので、返信はもう少しかかります。

5150
5.102.2.172

でんでんむしさま

>読ませて頂いた三作とも、冒頭の部分が特に印象に残ります。いい雰囲気で面白くなりそうだな、という感じで、ツカミとしてはどれも成功していますね。ところが、読み進むと物語の展開に物足りなさを感じることがあります。

三作とも最後を決めないで書いていきました。囚人の話の最後は成り行きに任せるつもりでした。登場人物が多かったので、混乱しないようにエクセルで表を作って書き込みをしました。ミステリーの話も大まかな筋書きは頭でわかっていました。けれど細部はぶっつけ本番で出てくる勝負でした。で、指摘されているように物足りなさというか、どっちに行くのかはっきりしないんじゃないか、と思いながら書いている感はあります。手探りで進めてゆくと、どうもどっちに進めばいいか、迷いながら道を決めてゆくのが出てしまうのではないでしょうか。

>これを初稿として、さあ本番だ、という意気ごみでの推敲があれば、ずいぶんよくなる気がするのですが。その段階で長くなることもあるでしょうが、絵はさらにくっきりすると思います。

おっしゃる通りかと思います。私はリライトできるスキルって、もしかしたら才能とか文才とかよりも大事なのではないか、とずっと思っていました。私に小説の才能がないのはわかっていたので、では才能がないやつはどうすればいいかというと、そういうところで力をつけるしかないのかな、と。以前は一度書いたものをまた書き直すのが嫌でめんどくさいのでちびちびと推敲してばかりいたのですが、ある時からこれは思い切って書き直した方がいいことに気がつきました。やっぱり一稿目だとあんまりにいろんなことに気を使いすぎるんです、どれくらいの分量でどこで説明を入れて、どれくらいのペースでいけばいいのか、どちらに進むべきか。でも、一度文にして見える形にしておけば、雑念に惑わされずにわりあい文章だけに集中できるのではないか、と。論理的に言えばそうなるはずですよね。実際にやってもそうなります。拙作だって、もう一回書き直せば、これよりいいものになる自信はあります。いや、ここで書くのは何ですが、ごはん投稿作は書き直すことを前提として出している気がしますね、なんて。

どうも感想を読んでゆくと、私の作品の場合は、どっちつかずでフラフラした書き方になるか、筋書きがきっちりと見えすぎてしまうかの、どちらかのようです。筋書きがきちっとしすぎている場合は、たいがい頭の中でもう物語の行く末がわかっているときです。ここはでんでんむしさん作品で書いた感想のように、頭できっちりとプロットができている場合ですね。まあ、枚数が少ないと、どうしてもそういうふうになりがちではありますが。

ホテルについては、その通りだと思うのですね。なんとなくというだけで、具体的なことは何も思い浮かべていなかったので。特にでんでんむしさんは、東南アジアはかなり旅行されているように思えるので、なおさらかと。ちなみに私は韓国・中国止まりであります。ベトナムにもタイにも行ったことがありません。まあ、拙作ではyoutubeでタイのパタヤとかの動画を観たくらいでしょうか。

ガラス窓は滴で濁っているように見えた。から、雨が地面を叩きつけてゆく音に耳を傾けてばかりいると、頭がおかしくなりそうだ。までは、雰囲気を狙ったもの。後から読んで気がついたのは、この後に、ホテルを実際に思い浮かべることができるような説明文が一つか二つあればよかった、かなと。やはりどこにいるのか思い浮かべにくいと思われるので。

>実は私は映画大好き人間です。なので、ここも映画のコンテとして、カメラ位置を考えます。小説でいえば、視点ですね。問題はそのカメラがどこにあるか、です。

私も映画大好き人間です。なので小説のヒントは、小説よりも映画の方が多いくらいです。視点についてはよくわかりました。あの文の場合、視点というよりも、針と雨をくっつけたかったからと思って書いていました。その方が臨場感が出るかなと思い。

囚人の話の冒頭でも同じことをやって指摘を受けています。視点や適切な語彙か考えもせず、この描写にこの言葉を入れたいというだけで書いていますので。

ありがとうございました。

5150
5.102.2.172

一つ大事なことを見落としてしまったようなので追記です。

>日本人らしい女、もう少し追っかけてもいいのじゃないかな、と思ったりしました。

ここね、わかりましたかね。私もけっこう大事かなと思って、もっと書くつもりでいたんです。でも実際はかすって終わりになってしまいました。

というのも、彼は自分の姿を鏡で見て、以前とは変わった格好になっていて、それが自発的にしたかったことでもあるし、何かが変わったように感じられて気持ちよかったはずです。でも、いつからか嫌になったような気がするんですね。アイデンティティーなんて大袈裟なものじゃないけれど、そうしたことは拙作のあちこちに散りばめて書いてみたつもりです。

それと対照しての、彼にとって、どこか日本人を思わせる女、肌が白い、とかそういうふうに考えていました。

>白い肌からして察するべきだった。この国で白い肌は異質だからだ。

なので、この最後の文はかなりまずかったかなと思っていたところです。南国でも白い肌の女性はいくらでもいることだろうし。極端すぎたかな、と。

u
opt-220-208-25-236.client.pikara.ne.jp

読みました
今迄読んだ短編 長編(ただしほとんど序章www)のなか 5150さんの作としては本作が一番纏まっていた感じです
でも習作なんですのね?
インパクトに欠けるwww

あたしは超短いものSSから 短編(10枚20枚30枚50枚100枚150枚200枚‥‥)ほんで300枚から1000枚以上長編
それぞれの尺で書きかたがあると思うのね
プロはそこらへんは上手いなーと思う今日この頃wwww

本作は習作とのことなどで言及しないけど
マア良かったよと上から目線wwww


 

5150
5.102.2.172

uさま

自分で言うのもなんですが、訴えるものが一貫していてわかりやすく、かつ分量に合っているってことなのでしょうかね。この枚数でこの書き方だと、ストーリーは入りにくいですね。ある部分はもう少し入っていきたかったのですが、やめておきました。内容と枚数って、あるプロの方によれば、書いていてカンでわかってくるもんだ、と言っていました。
いつもありがとうございます。

名無し
193.176.87.246

男が海外でただ苛ついて引きこもってるって話ですが、作者のねちっこさと狭量さが滲み出ているけれど、読ませるほどの執着を文章から感じられました。
よほど想像力が豊かで、ただの思いつきを行動に移せる程に暇なんだなといった印象です。
背景込みで面白かったです。

5150
5.102.2.172

名無しさま

なかなか粋な感想をありがとうございます。

>作者のねちっこさと狭量さが滲み出ている

むふふ。いい言葉をいただけました。粘着性と狭量さに磨きをかけようかな。
本領発揮したいな。

5150
5.102.2.172

裏のラ○○さんへ

今日裏を覗きました。こちらの○○さんについて、自分の作品へのコメントはとうに諦めています。ただ悪口くらいは書きにきてくれたらなと思ってたんですけど、どうもダメそうですね。あの方、なぜか私に対してはカリカチュアライズ以外の切り口が見つからない感じがしているもので、悪口にも興味あったんです。突っ込みどころはありすぎるくらいなので。

で、私の作品よりも、あの方の個守りについて、あなたの見解を伺いたいですね。同志か身内かドッペルケンガーか同一犯人かなんてことには全く興味ありません。あの作品の見るべき箇所についてです。描写信奉者としての見方でもいいですし、一人称についてでもいいです。私はあの作品でのキャラの性格にばかり目がいってしまうもので。アンタッチャブルな存在みたいに語ってますもんね、いつも。

中野うつけ太郎信長
M014009196000.v4.enabler.ne.jp

本気でプロの場に立ちたければ公募に出し
ここには書かず公募を一作品でも増やす
かずうちゃあたる

ここは完全にアマチュアです

5150
5.102.2.172

中野うつけ太郎信長さま

ありがとうございます。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

テクニカルサポート

3,000字以内