作家でごはん!鍛練場
飛行

 中学一年生の鮎子は空を飛べる。突然、地面から一メートルほど浮かびあがった時に、思わず両手を伸ばしたら、五メートルほど飛べたのだ。その飛行時間、おおよそ十秒。
 地味で控えめな鮎子は、自らの飛行能力におののく一方、嬉しさを抑えきれずに、給食の時間に友達に話してしまった。すると、クラスの生徒が話を聞きつけて大騒ぎになった。当然、今すぐ飛んでみろということになるのだが、彼女は体調が悪いと飛べない。
 そこで、一晩体調を整えて、翌日の昼休みに校庭で皆の前で飛ぶことを約束させられた。
もしも飛べなかったらどうしよう、学校を休めば逃げたと思われる。そもそもどうやったら飛べるの? 
 鮎子は緊張と不安で、ろくに眠ることもできずに翌日を迎えた。
昼休み。校庭の隅でクラスの児童に取り囲まれた彼女は、両手で顔を覆って立ちつくす。
「なんだ飛べないんじゃん。」「ばっかじゃない」「泣いたってだめよ」生徒たちは口々に文句を言って散っていった。
 鮎子が指の間から見ていたのは、靴の下から覗く影だ。三センチほど浮いている。彼女はとっさに、体調に見合った分しか飛べないことを悟った。そして判断した。
いま体勢を変えたって地べたを這っているとしか見えない。私にはそんな恥ずかしいまねはできない。それなら、泣くしかないじゃない。
 大粒の涙がこぼれた。泣かなければならない時に、泣けてしまう自分が情けなかったのだ。
 地面に足がつくと、砂が舞った。

執筆の狙い

作者 飛行
KD210155018032.ec-userreverse.dion.ne.jp

以前投稿させていただいたものを改変しました。あらためて評価いただけたら幸いです。よろしくお願いします。

コメント

飛行
KD210155018032.ec-userreverse.dion.ne.jp

失礼しました。作品が「飛行」で作者名は「七」です。

10月はたそがれの国
n219100086113.nct9.ne.jp

現状の「1メートル浮いて・5メートル移動」な状態を、「空を飛べる」とは言わないでしょう。
そんなちょっぴりなら、適切な言葉は「飛ぶ」じゃなく、「浮く」。

「幽体離脱」のほうが、はるかに飛べますから。。

(幽体離脱は、強烈な浮力があって、飛べばかなり飛べそうな実感があるねんけど、「部屋を出て虚空に行ってしまうと風に流されて戻って来られなそうな恐怖感」がものすごいんで、大概の人は尻込みして室内にとどまるんですよ)


その程度の軽微現象に、「飛行」と言い切っちゃってる主人公の言葉が、あんまりにも「誇張」すぎて、
たとえ衆人環視のもと再現できたとしても「大げさ」だもんだから、

オチが効かない。


言葉を現状に合わせて『浮遊』ぐらいにしといたら、オチも効いてくるんだろうけど、
そうなると、オ…ム真理教 みたくなるからねー。

10月はたそがれの国
n219100086113.nct9.ne.jp

言葉選びと、書き込みと、捻りが足りてない、んだと思う。

61-25-140-6.jm.zaq.ne.jp

10月はたそがれの国様、お読みいただきありがとうございました。確かにおっしゃる通りです。飛行とは言えないですね。そうなると、全てがしょぼいお話になりますし、お話に無理が生じてくることもわかりました。ご助言ありがとうございました。

ドリーム
softbank126077101161.bbtec.net

拝読させていただきました。

読み終わってうーんと言うのが答ですね。
飛んだけど人の前では飛べなかった。
つまり嘘と言われても仕方がないですね。
また強烈なオチでもあれば違ったものになったかも知れません。

夜の雨
ai213103.d.west.v6connect.net

「飛行」読みました。

 >中学一年生の鮎子は空を飛べる。突然、地面から一メートルほど浮かびあがった時に、思わず両手を伸ばしたら、五メートルほど飛べたのだ。その飛行時間、おおよそ十秒。<
中学一年生ということで思春期まっさかりで、小学生という児童から中学生という大人への一歩を踏み出そうとしている、きっかけのお話です。
つまり自立への一歩が「空を飛べる」という題材(テーマ)になっています。
児童のときは何をするにしても周囲の大人、両親や先生、また友人などの意見に惑わされたりします。
しかし自立は自分の考え方を持ち、行動に責任感が出てくるということになります。
それが、大人への階段を上る、つまり「空(世間)を飛べる」ようになった、ということです。

御作は、その過渡期、つまり物事が 移り変わろうとしていく 途中の時期の話を書いているわけです。子供から大人への過渡期。

過渡期なので、まだふらふらと不安定で自分の思い通りに精神と体のバランスが取れない。
だから1メートルほど浮き上がり5メートル移動できたりもしましたが、クラスメイトの前では精神が不安定になり、目に見えて、体を浮き上がらせることができない。

>クラスメイトが去った後で、三センチほど浮いていることに気が付き、彼女はとっさに、体調に見合った分しか飛べないことを悟った。そして判断した。<
「体調に見合った分しか飛べない」といっても「三センチほど浮いている」ということは、大空をはばたく一歩は相変わらず続いているということになります。

>地べたを這っているとしか見えない。私にはそんな恥ずかしいまねはできない。それなら、泣くしかないじゃない。<
ここですが、主人公の中学一年生の鮎子はまだ、「地べたを這っているとしか見えない」ということですから、自分を信用していないということになります。
だから泣いてしまう、泣くことで解決しょうとする。
まだまだ鮎子は大人になり切れないでいる、ということです、精神的には。

>地面に足がつくと、砂が舞った。<
オチが、これなのですが、「地面に足がつくと、砂が舞った。」確かに、鮎子の体は浮いていたわけです。
だから、なんやかんやといっても、鮎子は自立しょうと頑張っていたという展開で、オチです。

ということで、御作は中学一年生の鮎子がやがて大人になり世間という空を自由に飛べるようになる、過渡期の話ということになります。
作者さん自身が自分の作品の題材などをしっかりと理解せずに書いているようなので、内容がこなれていません。膨らまされていない、ということになります。

>中学一年生の鮎子は空を飛べる。突然、地面から一メートルほど浮かびあがった時に、思わず両手を伸ばしたら、五メートルほど飛べたのだ。その飛行時間、おおよそ十秒。<
これは鮎子が自立するお話をファンタジーの名を借りて書いているので、現実のリアル自立の話を絡ませて描くと、わかりよくなります。

それでは頑張ってください。

偏差値45
KD106154138133.au-net.ne.jp

発想がいいね。空を飛べる。これは憧れです。
周囲に認められなくても、
自覚できるだけで充分なような気がします。
お話の展開によってもっとロングに書けて読者を楽しませることが
できるかもしれませんね。

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