作家でごはん!鍛練場
うめ子

天使のミスで死にましたが。

仕事に向かう途中の歩道を歩いていた私の目の前は、突然真っ暗になった。



 そして意識が戻ったとき、私はパステル色の壁の小さな部屋で居心地の大変良いソファに座り、目の前には仕立てのいい真っ白いタキシードを着た青年がいた。


 困惑する中、名前と生年月日、血液型と黒子の位置の確認をされ、本人で間違いないとわかると突然頭を下げられた。


「新人天使の凡ミスで死ぬ予定のなかった篠原蛍様の人生を終わらせてしまいました。大変申し訳ありませんでした」

「...はあ」


困惑しながらも、なんとなくそうなんだろうと認識したのは、本能的な何かが悟ったのか。


「頭の整理がつかないですよね、当然です。本来ならば人生終了された方々は霊界センターの霊界講習会を受けて頂くのですが、篠原蛍様は通常外枠なので、霊体の方をこちらに運ばせて頂いたんです」

こんなこと言われたら、これは何かのドッキリか男がイカれてるかを推測するだろうけど、なぜなのか男の言葉は真実だと、これまた本能的にわかる。


「あの…、つまり私は死んだってことなんですよね?」

「左様でございます」

「それでここが…、所謂、あの世…?」

「はい。左様でございます」

「それで貴方は…」

「私は天使です」

「…へえ…。天使って日本語喋るんですね…」

「いえ。日本語ではありません。天使語を話しているのですが、篠原様の鼓膜には日本語に自動変換され響いているだけです」

「へぇ…、便利ですね…」


 流石霊界、と言うべきか。




「それで、あの、さっき新人天使の凡ミス云々言ってましたが、つまり私はこれからどうなるんですか?」


 できたら極楽あたりに行きたい。


「通常ですと人生での善人ポイントを使ってどのプランへ進むか選んで頂くのですが、今回は私どものミスなので、お詫びの形として善人ポイントに関係なく好きなプランを選んで頂くことにしました」


「...どんなプラスがあるんですか?」


「こちらにプラン内容がございます」


 天使はファミレスのメニュー票みたいな冊子を渡してくれた。




 戸惑いながらもそれに目を通す。



●天国プラン


●転生プラン


●異世界転生プラン


●動物転生プラン


●人生やり直しプラン


●地上浮遊プラン



 など、数々のプランが写真付きで並んでいる。




「あの、この地上浮遊プランってなんですか?」


「地上に幽霊として降り、ぷらぷらと過ごすプランでございます。透明人間だからやりたい放題だと、意外に人気なプランなんですよ」


「へぇ…」


「何か、気になるプランはございますでしょうか?」


「ええっと、そうですね。あの、この人生やり直しプランっていうのは、私自身の人生をもう一度できるってことですか?」


「お目が高いですね。実はそのプランが一番善人ポイントが高いんですよ」



 善人ポイントって何と訊いた所、人生中に良いことをした際につくポイントだとか。




「これは篠原蛍様の人生をやり直すことができるものです。やり直しですから、歩んで来た人生ではなく、人生における様々な選択も変更可能なので前回とは別の人生を歩んで行くことができます」


「別の人生…」



 唾を飲み込んだ。



 私の34年の短い生涯は、幸せと言うには不十分で、かと言って不幸というわけでもなく。

 ただ、あの時ああすれば良かったと幾度となく後悔してきた、そんな人生。




「篠原蛍様の人生は先ほど確認させて頂きました」

「えっ!私の人生見たんですか!?」

「はい、規則なのでつまらなさそうでも最初から最後まで見ないといけないんです」


 悪かったわねつまらなさそうで!




「よくある平凡な人生でしたね。あの良い意味で平凡ということです。平和的と言い換えましょう」


天使って性格悪いのもいるんだな...。


「小中高と特に目立たず適当に学業に励み、一年の浪人生活の末大学合格し運良く就職まで漕ぎ着けましたが、結婚を機に寿退社。しかし結婚生活は二年で終わり、共働きの姉夫婦の元へ転がり込み、甥姪の世話や家事を手伝いながらスーパーで勤務。その出勤時に、落下してきた花壇の壷が頭に当たり即死」


「えっ、そんな死に方だったんですか私!?」


「はい。…こちらのミスです。新人天使がトチりまして…」



 ツッコミどころ満載だけど、これ以上の霊界事情やその新人天使が何をやらかしたのか知るのはキャパオーバーだからこのままで受入れることにする。




 


「人生やり直しプランにご興味がありますか?」


「そうですね。やり直せるならやり直したいって思ったことが何度かあるので」


「三年間片想いしていたクラスメートの片岡一輝や勤務先の服部部長にアピールしたい、などでしょうか?」


「な、なんで知ってるんですか?」


「篠原蛍様の人生は拝見させて頂いてますので」




 ここじゃプライバシーなんて言葉通用しないんだろうな。

天使のミスで死にましたが。

執筆の狙い

作者 うめ子
unn-156-146-35-85.cdn77.com

新しく書き始めたのですが、続きを読みたいと思うか思わないか、率直な意見が聞きたいです。また文章構成など、直すべき点があれば教えて頂きたいです。

コメント

大丘 忍
ntoska374216.oska.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

まず、無駄な空行を一切なくすということですね。この空行を見ただけで読むことを止めてしまいます。

偏差値45
KD106154139149.au-net.ne.jp

>新しく書き始めたのですが、続きを読みたいと思うか思わないか、
それほどでもない。

>率直な意見が聞きたいです。
似たような作品が多いわけですが、いかに差別化できるか?
という課題があるように思えます。

>また文章構成など、直すべき点があれば教えて頂きたいです。
もっと背景画を描いても良いと感じます。
具体的にどのような天使のミスがあったのか、情報を出しても良いような気がします。

内容は、これからの話なのでなんとも言えませんが、
主人公の目的を明確にすることが大事ですよね。

黒沢ひろひと
M014008035162.v4.enabler.ne.jp

コメント失礼します。

続きが読みたいかと言われれば、それほど読みたいとは思いませんでした。作中で、詳細は語られていないにせよ、いくつかのプランが示されてしまっています。ありがちな設定だけに、どのプランに進んでもなんとなく想像できてしまって、「これからどうなるんだろう?」感はとぼしいと感じました。

偏差値45さんのおっしゃるように「差別化」がカギだと思います。

うめ子
128.139.225.244

みなさんコメントありがとうございます。大変勉強になりました!!

5884-埋
115-38-76-99.area51a.commufa.jp

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