作家でごはん!鍛練場
森嶋

最高にハッピー

 んで俺はいま最高にハッピーなのよん。
 だってさ人生の楽しみの半分を味わいながら、死んでいけるという願望がりながらも生を渇望してるからさ。人生って残酷な側面が多い気もするけど、そんなに捨てたもんじゃねぇって同時に感じるわけ。
 自分が屍になってる姿を想像すると俺は生きたいって強く強く思うね。んでもって屍ってなんだか胡散臭い言葉だから、人体って言葉に置き換えて頭の中でその言葉遊びをしてる。
 んで堪らない気持ちでウイスキーをがぶ飲むしたい。
 お酒はもう飲んじゃダメですよん、って医者に言われながらも隠れてこっそり飲んでる。
 それがもう最高なんだぜ、傑作だし、面白いし、ヤバイし、で頭ん中がこんがらがって楽しいのよねん。
 んでここで加速、しでんで速度が上がりまくりで目も回りまくりで、目に映る景色がぐるぐる回ってやがんの。
 タバコを取りだして口にくわえると、先端に火を灯して真っ白な煙を吸引して、ドーパミンが脳から発生しまくって超刺激的でたまらなくて、視界に飛び込んでくるのは美しい情景だし、俺の奥歯は欠けてるし、奥歯の一個手前の歯は銀歯だしで、もう本当に意識がめちゃくちゃになりそうで気持ちいいね、実際さ。
 口と鼻から大量の煙をはき出しながら、白目むいちゃってる俺の頭の中には可愛いヒヨコちゃんがのんびりと歩いてる映像が浮かんでる。脳内で生みだされたヒヨコちゃんを意識で捉えると、その小動物は川の中に入り優雅に泳いでる映像が次に浮かぶ。
 ドラッグをキメたわけでもねぇのにご機嫌な俺は、涎たらしちゃってオシッコ漏らしちゃいそう。
 タバコという趣向品を摂取した俺はこれ以上ないくらい気持ちよくなちゃって、脳みそが粉々に砕け散ってしまいそうでちょっと怖いし、怖いといったらオバケは苦手だしで、暗闇の中で僕ちゃんちょっと恐怖しちゃう。でも暗闇は俺に寄りそってくれるような気がする。なぜか温かで優しげで慈愛に満ちた光がまぶたの裏側に見える。
 んで思考は加速して加速して加速しまくって、このスピードの向こう側の、さらにもっと奥にまでこの速度を維持したままたどり着きたい。
 心臓の鼓動する音は頭蓋の内側から鳴りひびいて来てる気がして、生きてるんだって実感するほどの爆音を頭の中で奏でてる。
 飛んで、跳ねて、ねじれて、ねじ切れる思考がまるで何の役にもたたねぇでやんの。
 魂は清純なのに俺の手は薄汚れてるんだって理解してるから、自分の魂を浄化させるために必要なのはウイスキーやロックやタバコなどの刺激的な娯楽なんだ。
 んでもって俺の脳からだだ漏れる思考をすくい取ってほしい、という願いが叶えられるわけはねぇ。
 んで俺ってシラフでも快感を感じられるような腐った人間のひとりだから、回転式の快感が鼓膜から入りこんで脳にまで押しすすみ、思考を巻き込んで反対側の耳からヘドロみたいにこびり付いた思考の欠片が勢いよくでてくるんだ。
 耳かきしたら思考の垢が大量に取れるんじゃねぇの、って想像してちょっと耳がかゆくなる気がする。
 んで心臓が激しく鼓動し、手に大量の汗をかき、脳は甘く痺れて、俺は生きてるんだって実感する。
 これって最高の人生だって思えるほどだから、俺は楽観的な人間なのかもしれねぇ。
 んでウイスキー飲みながらタバコを吸うと、アルコールとニコチンの相乗効果により俺の脳みそぶっ飛んじゃいそうね、実際さ、わけが分からなくなるほどへべれけに酔っ払うのもたまには悪くねぇじゃんって思っちゃうね。
 鼻と口から大量の煙がながれ出て、俺の視界を塞ぐように白い煙は天井に向かって昇っていく。
 んで速度を上げて俺ちゃんの思考がジェットコースター並みの速度を保ちながら一気に発車する。
 最初はゆるやかに、途中からは速度を上げて、最終的には最高の気分になっちゃうほど高速で走りだす。
 もう思考の先端がこれ以上ないほど尖って、俺は何かを貫きたいと望んでるんだって自覚しちゃう。
 そう、鋭利な思考の先端で馬鹿どもの心をつらぬいて破壊し、粉々に砕け散った心の一部を俺の脳が吸引して、次の思考に生かしまくりの楽しみまくりで、俺の頭ん中ではジェット機が白い煙を排出しながらぐるぐる回ってる映像が浮かんじゃってる。
 んで俺はこれ以上ないほどの快感を探し求める旅にでるために身支度がしたいから、とりあえず鏡の前に立って前髪をいじる、っていう我ながら可愛らしい行動をとって、その後でたっぷりのワックスにまみれた両手で髪を後頭部のほうに撫でつける。
 っていうかこれってオールバックじゃんって思って笑うと、鏡の中の人物も同じようにして笑う。
 んでクローゼットを音がなるほど勢いよく開けると、黒や茶色のスーツが整然と並んでるのが視界に飛び込んできて、俺はこれから始まる旅の様子を想像しちゃって気持よくなって涎をたらしちゃう。
 スーツから連想されるのは、警察官たちが銃弾をくらって身体を踊らせて血しぶきを噴出してる映像か、あるいはヤクザがナイフで殺されまくって鮮烈な赤い血液を流してる映像だ。俺ちゃん殺人を犯しちゃうのかもって一瞬だけ錯覚しちまって、でも可愛くてはいじらしい臆病な僕ちゃんにそんな度胸なんてないんだ、って思い至って俺は殺すがわより殺されるがわがお似合いじゃねぇの、って結論に行きついて、少しだけセンチメンタルな気分になっちゃう。だけどこれって自殺願望なんて純粋な感情じゃなくてって、ただ殺人って行為が怖いだけだから、自分は殺すなら殺されたほうがマシなんだって思う。
  死ぬなら毒を盛られるか、ナイフで刺されるか、拳銃で撃ちぬかれるか、高層ビルの屋上から突き落とされるか、首を絞められるか、様々なシチュエーションがあって俺は楽しみながらも、ある種の快感すら感じながらあらゆる状況で死んでいく自分を想像すると失禁しちゃいそうなくらい気持ちよくなっちゃうのねん。
 俺はパジャマを下着ごと脱ぎ捨てると、黒くつややかな光沢のある滑らかな肌触りのスーツに着替えようとする。
 まずフルチンのままズボンをはいて、素肌にワイシャツを着て、最後に背広をはおるって動作が様になってる俺は誰よりも頭のイカれてなおかつイカした男なんだろう。
 スーツを着るとあんなに萎えてた気分が嘘のように晴れやかになり、俺の意識が覚醒し、視界に映る部屋の様子が鮮明に見てとれる。
 壁や天井はヤニで黄ばんでるし壁紙の一部は剝がれちゃってるし、天井には黒い染みがあるしで、薄汚ねぇのなんのって、でも俺ちゃん馴染みのある自分の部屋にいるとすごく落ち着くし安らぎすら感じちゃうんだ。
 電灯の光が空気中を舞ったかと思うと、開いた窓からいきなり風が吹き、カーテンが揺れてその隙間から太陽の光が室内に流れこみ、俺の眼球を刺すと、そのかすかな痛みに涙がにじみ出る。
 感傷的になってるわじゃなくて、ただ光のせいで泣いちゃっただけなんだもん。涙腺の弱い俺はそんなわずかな光だけで涙を流してしまうと思って、でも太陽の光っ強烈じゃんね、って思いなおす。
 陽光は踊りながら部屋ん中に侵入して、電灯よりも遥かに強い光で室内の様子を浮かび上がらせる。といっても俺の部屋が明るくなっただけで、他にはこれといった変化はねぇ。
 昨日の夜の闇にしずみ込んだ俺の意識が太陽の光によってようやく浮上し、ここでやっと俺の意識は鮮明になり、辺りの様子が鮮やかに見てとれる。
 部屋の中に一匹の蠅が薄汚い壁に止まってるのを視覚がとらえて、今にも飛び立ちそうなその糞虫にモデルガンの銃口を向けて弾丸が蠅を撃ちころす映像を思い浮かべちゃった俺は白目を剥いてる。
 引き金をひくと破裂音がして架空の弾丸が蠅の身体を貫通し壁にめり込む幻覚が見えた気がした。
 もちろん本物の銃弾なんてもんは発射されず、モデルガンの銃口は重々しく沈黙してるだけだ。
 次に俺は自分のこめかみに銃口をおしつけて発砲して、頭蓋を突き破って脳を破壊してこめかみから花火みてぇに血液が噴出する妄想をする。血は出ないし頭蓋も破壊されてないし、脳も壊れてないから、俺は生きたまま思考しつづけられるんだ。
 思考するっていうのは、とても高尚でかつ馬鹿げていてなおかつ自由な行為だ。頭ん中で自由に妄想しちゃってる俺は破滅型の人間であり、魂が腐っててる殺人鬼にもなれない臆病者でもある。
 だが陽光は俺の魂をほんの少し、ほんの少しだけ再生してくれるから、太陽はなんて優しくて頼もしい存在なんだって思っちゃう。、
 冷ややかな光を排出する月に比べて太陽はなんて温かみのある惑星なんだろう。そんな太陽に対する破壊衝動がふと俺の胸に浮かんだから、俺は太陽に銃口を向けてまた想像上の弾丸を発射した。
 俺の頭ん中じゃ太陽が爆発して粉みじんに砕け散って、キラめきながら破片をまき散らしつつも、地球を炎で飲み込んでしまう映像が浮かんだ。
 地球にいる人間どもは慌てふためく間もないほどに、炎や隕石により即死していくんだ。それって何だか派手で素敵で繊細な映像美なんだろう。
 俺はもういちど太陽に向けてモデルガンを撃って悦に浸り、その喜びにより顔がほころんでしまうのを感じる。
 エレキギターのように爆音を鳴らしながら激しく鼓動する心臓の音を誰か聞いてくれないか。もし聞いてくれるなら不特定多数のどうでもいい人間じゃなくて、純心で純粋で清純な幼女にこそ聞いてほしいって思う俺は救いようのないロリコンだ。
 幼女を犯したいという願望はなく、ただその成長を止めてまっさらな心を持った幼女を絵画のように鑑賞したいだけなんだ。
 想像上の幼女の姿を脳に保存してご満悦な俺ちゃんまた一口ウイスキーを飲む。ワイルドターキー八年ってこのウイスキーはアルコール度数50%って強烈な酒だが、力強く野性的な味わいの中にも奥ゆきがあって繊細な一面もある俺の超お気に入りの酒だ。
 最初は口の中が痛くなるほどの強烈さが押し寄せてきて、んで慣れるとクセになるほど美味な味わいを感じる。
 この酒はもちろん酔いが回るのも早く、また生ビールでちょっとずつ酔ってくのとは違って、ある一定量を飲むと一気に酔いが脳から全身にまで駆け巡るんだ。アルコールで脳がしびれて全身が痙攣しちゃってる俺は、もちろん最高の気分になる。これで妄想もはかどるってもんだ。
 ウイスキーは何て繊細で力強い飲み物なんだろうって思っちゃう。この琥珀色の液体は俺のように獣じみた人間にはうってつけなのかもしれねぇ。
 架空の少女の白い服をナイフの切っ先でゆっくり切ると、とても清らかなまだ発育してない裸体があらわになり、俺は身体じゃなくて精神が興奮する。意識が浮遊するような感覚になっちゃって、次に俺の魂が完全に再生するような感覚に全身が包まれてマジで射精しちゃいそう。
 射精というのはただの心ん中にある概念で実際に精液を放ったりはしねぇし、俺は性根が腐ったクズ人間だけど、幼女じゃ肉体的には興奮しねぇんだって正常部分も持ってる。
 そんなまっとうな思考をもってると同時に、俺は薄汚れた心の持ち主でもあるって自覚してるし、世間の残酷さとは無縁じゃないのねん。人間どもは俺から剝奪し摂取し搾取し俺の残りカスからもさらに奪いとったんだ。許せねぇって感情もあるし聖母マリアのようにすべてを許したいって気持ちもある。俺の頭ん中は相反するその二つの感情せいでめちゃくちゃ混乱してる。速度が上がり、心臓が跳ねる感覚が胸の奥から伝わってきて凄まじいほどの快感を求めては、それが俺の目の前を素通りしていく虚しさも感じちまう。やっぱ人間ってのはさ、快感を摂取しんきゃ生きていけないように神に設計されてるんじゃねぇの?

最高にハッピー

執筆の狙い

作者 森嶋
om126234061046.16.openmobile.ne.jp

心理描写の練習として書きました。途中までしか読まれない方にも感想いただけると嬉しいです。

コメント

大丘 忍
ntoska210132.oska.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

小説における心理描写とは、登場人物の心理状態を読者に想像させることだと思います。この作を読んでも、登場人物の心理状態を作者がクダクダと述べているだけですね。心理描写を誤解していると思います。
つまり、登場人物の、小説における心理ではなく、作者の頭で考えて居る心理を説明しただけですね。心理描写と心理説明との違いを考えてください。

椎名
KD027083171050.ppp-bb.dion.ne.jp

とても心理描写にはならないほど内容が平凡でした。なんとなく作者が周りが見えていない気がします。物語もテーマもなく、思ったことをそのまま書いただけで、これを小説とは呼べないと思います。

久方ゆずる★
240.133.31.150.dy.iij4u.or.jp

らりるれろ。

面白かったです。お上手ですね。

ただ、「だから何?」の割には長かったです……とだけ残しておきます。

偏差値45
KD106154139045.au-net.ne.jp

個人的には「つまらない」かな。
共感も納得も出来ませんし、何か斬新なアイデアを発見できれば良いのですが、
それも皆無です。
居酒屋での与太話みたいなもので得るものはないですね。

森嶋
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大丘 忍さん

なるほど、心理描写と心理説明は違うんですね。
拙作の場合、心理描写にはならずに心理説明に終始してると理解しました。
今度、作品を書くときは、心理を読者に想像させるように書きたいです。

森嶋
om126234061046.16.openmobile.ne.jp

椎名さん

物語もテーマもないとは痛いところを突かれましたね。ただの心理描写の練習なんでテーマは定めてないですし、物語にもなってないと自分でも思います。

森嶋
om126234061046.16.openmobile.ne.jp

久方ゆずる★さん

面白かったとのこと、嬉しいです。ありがとうございます。

「だから何?」と問いかけられたら、「ただの心理描写の練習です」としか答えられないです。

森嶋
om126234061046.16.openmobile.ne.jp

偏差値45さん

つまらないですか、残念です。

『居酒屋での与太話みたいなもの』とは的確な感想だと思います。自分でもそう思います。

ぷーでる
pl59059.ag2525.nttpc.ne.jp

ライトノベルとかなら、これに近い書き方があったかな?傲慢なキャラが妄想してるシーンとか。
上手いか下手かは別として、とりあえず読みやすかったです。

森嶋
om126179104193.19.openmobile.ne.jp

ぷーでるさん

確かに自分の文章はライトノベル的だと自覚してます。

読みやすかった、との事、ありがとうございます。

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