作家でごはん!鍛練場
細井ゲゲ

忘れてはならない存在

     一

 覚えのない公園のベンチで眠っていた。腕時計を見ると午前四時をさしている。酒を飲み過ぎて記憶が飛んでしまい、なれの果ては見知らぬ公園で眠っている始末。まあ今日に始まったわけではなく、私からしたらよくある事だった。だが、起きた時間がちょっと微妙だった。こんな時間ではまだ電車は動いていない。身動きが取れないのでどうせなら始発が動いてから目覚めて欲しかった。
 硬いベンチに面している背中にも痛みが生じてきたので、上半身を起こす。ぼりぼり、と頭を掻く。
 仄かに明るくなっており、直に完全な朝になる。周りを見ると当然のように人は誰もおらず、あるのは寂しそうに佇む公園の遊具のみ。軽い溜息をつき、とりあえず不確かな駅へ向うことにした。
 ここは……新宿の近くだったかな。途方もなく歩いていると、何となく記憶にある通りに出たので、少しの安堵感が訪れる。日にちを跨いで今日は週末だったので、仕事は休みだった。焦る必要もないので、わざとゆっくりと歩いた。
 ここを右かな。つぶれた店、多分外観から――所々錆びたネオンの看板と「ラスベガス」という店名――パチンコ屋だと思うが、そこを右に曲がった。目の前に見えるのはただひたすら真直ぐに伸びる道が一本。
あれ、違ったかな。思っていた道と違う。それでも急ぎではないので、まあいいだろう、とその道を進むことにした。
 見える風景に気を取られ、首をあちこちに動かしながら歩く。まるで上京したての田舎者のように。
裏道だからか、民家が何件も連なっているのだが全くひと気を感じない。早朝というのもあるかもしれないが、それでも違和感を覚える。何故だろうか。よくよく見ると、家構えが古くて今の時代では稀にしか見ないような家だった。木造のザ・昭和。銭湯帰りに桶を抱えて帰る、という場面を連想する。表札も漏れなく擦れて名が読み取れない。まるで昭和にタイムスリップしているようだ。
――一瞬にして目の前が真っ暗にある。共に身体にはタワーハッカーで感じるような浮遊感。豪快に下から上に風が突き抜ける。
 不思議なことに落ちている時間が妙に長い。永遠に続くと思えるくらいだった。私は一体どこに落ちてしまうのだろうか。

     二

 目を開けると、依然に暗闇が続く。瞬きすれば何とか私がここにいるという理解を得る。真っ暗闇だ。ここが何処なのかも分からない。
 ああ、スマホ。咄嗟にズボンのポケットに手を突っ込み、スマートフォンを取り出す。そしてまだ電池があるようだったので、カメラ機能に付随しているフラッシュを起動させ、辺りを窺った。
 四方八方にその僅かな明かりを照らしてみる。だが見えるのは無機質な灰色のコンクリートだけ。左右は壁になっていて、幅は大体二メートルくらいだろうか。前方後方は真直ぐ一本の通りになっているがこの微力な光では先まで見えない。
 何処かに落ちた――その記憶を思い出すと、梯子らしきものを懸命に手探りで探す。だが、無情にもざらついたコンクリートの壁しかない。
 おかしい。何かの穴――歩道にあるものと言えばマンホールしかない――に落ちたとしたら、上がるための梯子が当然ある筈だが、見る限りでは何処にもない。私が地上に戻る方法はないのだろうか……どうやら面倒なことになったようだ。
 また、不思議なことに高いところから落ちた筈なのに怪我が一つもない。かすり傷すらない。結構な高さから落下したように思えたのだが……。これもおかしな点の一つ。とにかく心細い光しかないが、歩を進めることにした。
じめっとした空気と蒸し暑さが加わり、私の纏っているシャツは搾れるくらいの汗で濡らす。殆ど意味を成さなかったが、右手を扇子代わりにして扇ぎ、ひたすら歩くことに専念した。
 それから十分くらい歩いた頃にようやく進展があった。左右の壁からの圧迫感がなくなり、開けた場へと出る。 
少し進んでから辺りをぐるっと身体を旋回して一望する。どうやら円状に広がった所のようだ。試しに「あっ」と声を出して見ると、山びこのように反響する。またいささか気温も涼しくなったように思える。濡れたシャツが冷たくなり、更に着心地の悪さを際立たせた。
「誰だ!」
 急に何処かからか誰かの声がする。私は「うおっ」と驚きのあまりに反射的に声を漏らし、身体を仰け反る。しばらく言葉を発せられなかったが遅れて返事をした。
「あ、あの、穴に落ちてしまって気がついたらここにいたんですよ」
 反響、反響、反響。そして無音になった。待ってみたが返事はない。
「地上から?」とようやく反応を示す。声質からすると男だろう。かなり低いしゃがれた声だ。
「あ、はいそうです」
 地上から? 当たり前じゃないか。他に何がある。空から? 天国から? そんなロマンチストな思想をした男の声だとは思えないがね。
 すると、一瞬にして暗闇が壊される。辺り一面に僅かな光が照らされた。壁面に等間隔に敷き詰められた小さな電球が何十個もあり、その一つひとつが光っているようだ。それでも闇に慣れてしまっていた視覚は僅かな光でも眩しく、私はしばらく手で目を覆う。
 光に慣れると、目を見開き視線を真直ぐ向ける。――そこには身長百六十センチメートルくらいの人が立っていた。痩せ型で服は泥で汚れた白のタンクトップとぼろぼろの短パン。裸足のようだ。
 ぱっと見た感じは普通なのだが、顔をよく見ると、目が異常に小さく、鼻と口がその逆。違和感があり、途端に同じ人間だと思えなくなる。それに気付くと恐怖に身体を硬直させる。
「あんた。地上の人か」とその男はこっちに向いながら言った。恐怖に負けて言葉が出てこない。
「なに脅えることはないですよ。何もしないですから」
 とうとう彼が私の目の前にくると、違和感のある顔面をくしゃっと皺だらけにして私に笑顔を送る。そして、ゆっくり右手を差し出し握手を求めてきた。引きつった笑顔で返事をすると、ゆっくり私も右手を差し出した。

     三

 その男の名は「田中」と言うらしい。「下の名前は?」と聞いてみたが再度「田中です」と答えた。
 彼に案内されるがまま私は後をついて歩く。洞窟のような仄暗い道を進み、分岐点に出ると四方八方にまた同じような穴が続いていた。田中さんがいなければ確実に迷っていただろう。彼の向う足取りはぶれることなく、一直線に進む。
「ここが我が家です」
 そう田中さんが言うと、粗い木目の扉開けた。「どうぞ」
 私は会釈してから「お邪魔します」と一言入れて中に入る。
 そこは私たちが住んでいるような家と大方同じだった。和室の六畳一間。TV、ソファー、電灯、冷蔵庫と大体生活に必要な物が揃っている。だが、どれも今じゃ珍しいくらい古い型のものばかりだった。まるで、昭和のようで田舎に疎開した気分になる。疎開したことはないのだが、そう思った。
「大したもてなしはできませんが」
「いえいえお構いなく」
 日本特有の会話だろうか。お決まりのやり取りをする。
「ところで、あなたは何故ここにいらしたのですか?」
 田中さんは私に冷えた麦茶を出すと、そう尋ねた。
「何故、と言われましても気がつけばここにいたものですから私にもいまいち……」
「そうですか」
 お互いに麦茶を啜り、テーブルに硝子のコップを置く。コツン。その音だけが部屋内に反響する。
「わたくしどもが住んでるここは、地底界と言われるところなのです」
 田中さんはあまりにも唐突に言うものだから、私は呆然と彼を眺めてしまった。
「あの、それはどういうことですか?」
「驚くのも無理ありません。地上で暮らす者でわたくしどもの存在を知っている人はごく僅かですから」
「は、はあ……」
 返事に困る。確かに私は何かの穴に落ちて――まるでアリスにでもなったかのように見たことのない世界へ訪れてしまったようだが、「地底界」と言われてもすんなりとは納得し難い。マンホールに落ちてしまった程度としか捉えてないのだから。
「まあ、せっかくですからゆっくりしていってください。地上に帰るにはまだ時間がかかりますから」
「あの、出来ればなるだけ早く地上に帰りたいのですが」
 長い間をあけることなく私は尋ねた。せっかくの休みを無駄にしたくない。
「そう言われましても、地上へ通う電車がもう終わっていますから」と田中さんは申し訳なさそうに言う。
「他に何か方法はありませんかね?」
「そうですね……あることにはあるのですが」
 渋い顔をする田中さん。腕を組みしばらく唸り悩んでいた。ややあってから田中さんは口を開く。
「徒歩で行けるのですが、途中に少々危険な箇所がありまして、初めてのあなたでは難しいかもしれません」
「危険と申されますと?」
「生ける屍と書きまして、『生屍(しょうし)』という、まあ、あなたには馴染みないかもしれませんが、簡単に言うと妖怪みたいなものがうようよいる地帯を通らないといけないのですが、こやつらは生身の人を襲い食べてしまうのですよ。まあ、この世界の者は扱いには慣れておりますから何とかなる。ですが、あなたみたいなよその方ですと危険の方が多いのです」
「だから、ここで電車が動き出すまで待っていたほうが懸命かと思うのですがね」
 田中さんの説明を聞き終えたが、全く危機感めいたものは芽生えず、むしろ是非拝見したい、と興味の念の方が強かった。「生屍」だっけか、そんなホラー映画みたいな存在がいるのか? 嘘っぱちにしか聞こえない。一笑して何を言っている、と言ってやりたいくらいだったが、田中さんの表情を見ていると、どうやら真面目に言っているようだったので、私は真剣な面持ちでただ肯く。
「わがままがゆるされるのならば徒歩で帰りたいのですが」
 気がつけば私はそう田中さんに言っていた。正直に言って急ぎの用もないし、お言葉に甘えてここに滞在させてもらってもよかったのだが、そそられた興味関心がそう口を動かす。
「そうですかわかりました」
 田中さんはそう言うとソファーから立ち上がり、「では準備をしないといけないので、しばらく寛いでいてください」と私に一礼してから何処かに行ってしまった。
 
     四

 懐中電灯を私に一つ持たせると「さあ行きましょうか」と田中さんが言った。準備というのはこれだけなのだろうか。
「明かりが全くないところもありますのでね」
 田中さんの家を出るとまた迷路のような通路をまたひたすら進んで行った。私からしたら代わり映えしない洞窟がただ続いているようにしか見えないのだが、ここの住人である田中さんからしたら全然違うのだろう。ここが民家で、ここが八百屋なんですよ、と彼らの持っている常識に従えばここの見え方がそう変わるのかもしれない。
 狭い通路を田中さん、私と前後一列で黙々と歩いた。一言も発しないので、ただ私たちの靴音が虚しく反響している。同じ風景がただ続くのみなので、しばらく歩いていると足踏みをしているだけで進んでいないのでは、と錯覚するくらいだ。電車に乗って窓の外を見ると、今電車が動いているのか、それとも風景が動いているのか、という見方に似ているかもしれない。
 退屈な道のりで私は思いに耽っていたので、田中さんが立ち止まっていることに気付かず、額を田中さんの背中にぶつけてしまう。
「あ、すいません」
 咄嗟に謝る。田中さんは真顔で振り向くと「ここからが例の危険地帯です。とにかく私の指示に従ってください」と言った。彼の先には頑丈に閉ざされた金属性の扉がどしっと構えている。道の幅一杯の大きさだ。
「わかりました」
 彼を見るのでなく、その危険性を物語る重厚な扉の一点を見詰めて言った。
「先ず入る前にその『生屍』について説明を聞いてください」
 私は黙って肯く。
「『生屍』は以前私たちと同じ人間だったんです。ですが、昔謎の奇病が大量発生しまして、その結果患った皆が『生屍』と化した訳です。どうにも手を付けられず、この先は普通の町だったのですが、町ごと封鎖することになりました。それからかれこれ半世紀以上経っています」
 何度も首を縦に振り、相槌を打つ。
「え、その『生屍』という存在は不死身なのですか?」
「いや、寿命はあるようです。彼らも一応生物ですから子供を産むようです」
「ああ、そうですか」
 何とも言えない雰囲気になり、しばらくの間が空く。
一体その生屍というやつらはどういう外見をしているのだろうか。いよいよ底知れぬ緊張感を味わう。
「で、私が言いたいことが彼らはただ不運だった哀れな存在なんです。だから私たちも忘れはしませんし、何とか間を持つように心掛けています。ですから、あなたにいきなり嫌うな、というのも無理な話ではありますが、それだけは覚えておいてください」
「わ、分かりました……」とゆっくりと丁寧に肯いた。
 いや、正直に言えば私はこの修羅場を乗り越えれば何でもよかった。その生屍というゾンビのような化け物もまだ実際に見ていないのもあるが、現実味を感じられない。この扉の門構えや雰囲気から緊張を誘発しているが、何処かそこまで重大な事とは捉えていなかった。
「では中に入ります。入口から出口まで一本の簡易的に作られた橋があります。幅もせまいのでそれにさえ気をつけて歩けば問題ありません。また生屍の見た目は初めての人からしたら怖いと思いますが、橋まで届かないので安心してください」
 田中さんはポケットから鍵を取り出すと、重厚な扉にはめ込み開錠する。ゆっくり扉を開けると、金属と金属が擦れる重い音が辺りに響き渡った。
 中は真っ暗闇。先が見えない。田中さんは徐に懐中電灯を照らすと、入ってすぐのところにある天井からぶら下がった「ON」と「OFF」と記されたスウィッチを掴む。「ON」にすると、少し先にある何十個もある小さな電球の光が点いた。一直線に等間隔にあり、どうやら橋の綱のありかを示すものらしい。
「あの明かりに沿って橋があると思ってください。後は足元を照らしながら歩けば大丈夫です」
 私は肯き、予め渡された懐中電灯の電源を入れる。そして、田中さんが歩き始めたので私もそれにゆっくりとついて行った。
思っていた以上に橋の作りは雑だった。一枚の板が順番にあるだけだ。次の踏み場になると三十センチ程の隙間がある。これを慎重に一歩ずつ進む。揺れも激しく、その度綱に掴まり揺れが収まるのを待ってから次の一歩を出す。
「その調子です。焦らなくても大丈夫ですから、ゆっくり正確に行きましょう」
 少し先にいる田中さんの声が聞こえた。私には彼の顔を見る余裕は皆無。暗闇に囲まれたこの世界に脅え、本来の私の精神を見失っていた。
 綱と足元以外は真っ暗だった。問題にしていた生屍の姿なんて見える筈もない。だが、気のせいか数多くの視線を橋よりしたから感じる。
 荒くなった呼吸を落ち着けようと一旦足を止める。唐突に――止せばいいのに――ずっと足元周辺しか照らしてなかった懐中電灯を踏み場と踏み場の間の暗闇に向けた。
――数え切れない程の数だった。
白目。部分的にしか生えてない髪の毛。何かを訴えようと口をぱくぱく動かしている。
男女入り乱れた蟻のような群れがこっちを睨んでいた。彼らとの距離は数十メートルくらいだろうか。それでもその不気味さや衝撃度はかなりのものだった。
「うわっ」
 あまりの恐怖に懐中電灯を落としてしまう。――コツン。落下して数秒後、橋全体に大きな揺れが生じる。なんだなんだ。私は混乱に陥っていたので、綱にしがみつくことしか出来ない。
「しばらくじっとしててください!」
 田中さんの危機迫った声が聞こえた。返事は返せない。
 これは地震じゃないことに気付いた。どうやら大量の生屍による駆け足でここを揺らしているようだ。土埃が舞い、私は咳き込む。
「うぅうぅうぅ」
 彼らの低い低い呻き声が辺りを包んだ。大合唱。私の鼓膜を刺激し、そこから更なる恐怖心を発生させる。
「状況が変わりました! 出来るだけ急ぎましょう!」
 田中さんの様子が分かりやすく変わった。私は大きく溜息をつく。危ない状況なのか、と。
 とはいっても懐中電灯を失ったので、さっきよりも歩くのが困難になる。だが、生屍の呻き声に焦る気持ちは倍加する。もう半ば自棄になってしまった。私は発狂しながら駆け足で橋を渡る。
「落ち着いて! 落ちたら終わりですよ!」
 必死に宥めようとする田中さんの声は私に届かない。一秒も長くここに居たくない。頭が狂ってしまう。
 もはやそれはかけだった。不安定なつり橋を駆けて渡るなんて普通の人間なら絶対しない。だが、私はもう既に普通ではなかった。

     五

 乱れた呼吸音だけが聞こえる。私と田中さんは膝に手を突き、肩で息をしていた。
呼吸が落ち着くと田中さんが口を開く。
「あなたが懐中電灯を底に落としてしまったので、その音でそこら中の生屍が反応して一斉に橋目掛けてやってきたのでしょう」
 私の呼吸は依然に乱れていた。生死をかけた勝負だったのだ。そう易々と身体が休ませてくれない。
「多分あのペースのままだったら、橋を壊され私たちは今頃彼らの餌食だったでしょう。だからあなたの判断はあながち間違えじゃなかったのかもしれません」
「す、すいません」と何とか私は自分の無謀さを謝罪する。失敗したらいい迷惑なのは田中さんなのだから。
「まあこれはこれで良しとしましょう。後は地上に向うだけです」
 そう言うと田中さんは私に手を差し出した。私は上目遣いで彼を見ると、「さあもう少しです。行きましょう」と田中さんが言った。手を握ると田中さんが強く私を引っ張ってくれた。心強さを体感する。
さあ、後少しだ。私もラストスパートに意気込んでから田中さんの後に続き歩き始めた。

     六

 数十分後。田中さんは「ここを上れば地上です」と言って指をさす。その先には梯子があった。これで家に帰れるのか。梯子を見た途端に身体中に安堵感が訪れた。
「本当にご迷惑をおかけしました」と私は深く御辞儀をする。
「いえいえ」
 少し照れてみせる田中さん。
「じゃあ失礼します。ありがとうございました」
 私は梯子をゆっくり上っていく。半ばまで上った時だった。
「あの!」
 田中さんが私を呼び止める。「はい?」と私は振り返った。
「今の世界は幸せですか?」
 小さくなった田中さんは私を見上げながら言った。
「幸せ……ですかね」
 そう応えると田中さんは微笑みを浮かべていた。そして、よく見ると涙も流している。この距離でも見て分かるくらいだった。
更に梯子を上る。そこから下を見てみたが、田中さんの姿は見えなくなっていた。
天辺までくると、蓋みたいな物で出口が塞がれていた。少々重かったが、力を入れると何とか蓋が動いた。途端に激しい日の光が私を包む。眩しく目を細めながら地上に這い出た。
 そこはJR新宿駅周辺。雑踏の多い中私は汚れたスーツ姿で急に都会のど真ん中に姿を現す。当然周りの人々は不審な目を私に向けた。
 やはり蓋はマンホールだった。試しに中を覗いて見る。そこにはただの下水が流れる地下通路があるだけだった。もちろん田中さんの姿はない。

     七

 今は八月。私は感慨に浸りながら空を眺めた。
 往来の激しい中を顧みずに、私は空に向って深々と御辞儀をした。
 絶対忘れてはならない。八月十五日。勇敢に戦った日本国民に敬服する。

忘れてはならない存在

執筆の狙い

作者 細井ゲゲ
p4346061-ipngn25201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

面識のある人は少ないかもしれませんが、お久しぶりです、細井ゲゲです。
以前の投稿から何年も間が空きましたが、相変わらずダラダラとプロを目指しながら執筆しています。諦めが悪いですね、、、。(とはいっても仕事でメンタルがすり減り、新人賞に応募できていない)

今回は久しぶりに作家でごはんユーザー(目の肥えた人たち)から刺激をもらうことを目的に投稿させてもらいます。今回の作品は新作ではなく、遠い昔に執筆した小説。是非感想やコメント、アドバイスをいただけたら幸いです。

コメント

ブロンコ
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おかえり、ゲゲめっちゃ嬉しい。

あたしが誰がわかんなくてもあたしが知ってるからちゃんとやって。
ここの質が上がる。
めっちゃ嬉しい。

細井ゲゲ
p4346061-ipngn25201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

ブロンコさん
まさかぼくのことを覚えてくれてる方がいて、正直驚きです。めちゃくちゃ嬉しいです。

たしかに、みなさんとやり取りするのが目的で、質の低い小説を投稿してしまいました…。そこは申し訳ないですm(__)m

しかしいま書いてる小説は新人賞に向けての作品なので、寄せられるものがないんですよね…作家でご飯用の小説を書いてみようかな笑

Twitterも始めたので、これからも関係を続けられたら幸いでございます!

ブロンコ
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かっけーハンドルだね、って褒めたことすら覚えてるもの。
スゴいタイミングのおかえりですよ、今このサイトめちゃくちゃ馬鹿ばっかなんですけどお気をつけなはれや。
あんまりあたし絡むと邪魔しちゃうから宣伝方々騒いで消えますぜ。

ありがとな。

細井ゲゲ
p4346061-ipngn25201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

ブロンコさん
あ、あの時の!たしかMCバトルと一つ目のハエを描いた小説の時の方ですよね。ぼくもよく覚えております。またやり取りできて、光栄です。

久しぶりなので詳しく状況を把握できておりませんが、またよろしくお願いいたします!

ライダー
KD175134225224.ppp-bb.dion.ne.jp

細井ゲゲ様

拝読しました。

地底世界の旅の部分は、次に何がおこるのだろう、と興味をそそられました。残念だったのは、案外あっけなく地上に戻れてしまったことです。田中さんは何者?どうして主人公に、危険を冒して親切にしてくれたのでしょう。そこのところ、何かの理由か取引があるともっと面白くなると思いました。

主人公の仕事などについての言及がもう少しあると、もっと興味が持てると思います。

最後のオチとタイトルの意味が良くわかりません。「生屍」は、病気の結果、生まれたものと説明されていますが、それが第二次大戦とどう関わりがあるのでしょうか?

表現について

>なれの果ては見知らぬ公園で眠っている始末。

私なら、挙句の果ては、としますが、こういう表現があるのでしょうか?

>途方もなく歩いていると

すごく長い距離を歩いた、という意味でしょうか?途方に暮れて、または行くあてもなく、という意味でしょうか?

細かいことをごめんなさい。気になってしまったので。

もう少し練ると、面白い話になると思います。

次回作を期待しています。

細井ゲゲ
p4346061-ipngn25201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

ライダーさん
感想&ご指摘ありがとうございます。
表現の部分と説明の足りなさのコメント、確かにそうだと思いました。

タイトルとオチなのですが、
わかるわけないだろっと思われるでしょうが、地底人は戦時中に亡くなった兵士や兵隊を現したものです。生屍に関しては核兵器により、一瞬にして死んだ人の思いを想像して描いたキャラですね。ちょっとこちらからの押しつけが強すぎましたね、練り直す際は修正点を踏まえさせていただきます!ありがとうございました!

大丘 忍
ntoska314132.oska.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

面白く読ませていただきました。地底人は戦争で亡くなった人たちだとすれば、最後の八月十五日が納得できるのですが、おそらくこの戦争で犠牲になった地底人たちは、自分たちの犠牲によって生き残った子孫たる地上の人たちの幸福を願っているのではないかと思いました。地上人に仇なすと思われる存在がやや不自然だと思いました。
しかしこのような奇想天外なストーリーを考えるということに感心しました。

細井ゲゲ
p4346061-ipngn25201marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

大丘忍さん
コメントありがとうございます!

確かに仇をなす存在というのはちょっと違うかもしれませんね。正直なところ、地底人=戦時中で亡くなられた人という解釈で、それ以上のことは考えてなかったですね…

しかし面白く読んでもらって大変嬉しく思います。詰めの甘さはこの先の改善点でもありますので、気をつけて執筆していきます!

青井水脈
om126194254147.10.openmobile.ne.jp

読ませて頂きました、さすが面白かったです。公園で目覚めてから田中さんに出会い、状況が変わって危なくなり、そして無事地上に戻れるまで。ハラハラドキドキした感じを追体験したような。

>ああ、スマホ。咄嗟にズボンのポケットに手を突っ込み、
ここがまたリアルというか、私もたまにやりますよ(笑)カバンに入ってるか確かめたり。

>地底人は戦時中に亡くなった兵士や兵隊を現したものです。生屍に関しては核兵器により、一瞬にして死んだ人の思いを想像して描いたキャラ

本作を易しい文章にしたり、地上の人と地底人との交流に重きを置いたり。工夫次第では、平和教育の読み物みたいになっても不足はないと思いました。

u
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この落ちが生きているのか?
と言われてもなっとくできないわなーwww
地底人が戦争犠牲者だといわれてもなー
あたしにはマッタク思いをはせることはできませんwwww
作者さん後付けもいいとこwww
地底での話にそれらしいふせんつけていただければ
ああ、そうなのね! ミタイナ
はっきり言ってオモンナイ! www
ご苦労サンマ

細井ゲゲ
pw126233017106.20.panda-world.ne.jp

青井水脈さん
コメントありがとうございます!
そう言っていただいて大変恐縮です。

この作品は多分5.6年前に書いた作品で、プロットに肉づけしただけの詰めの甘いものになっているので、しっかり構成すれば、もっといい作品になるかもしれません。コメントのおかげで、勇気をいただけました!ありがとうございます!

細井ゲゲ
pw126233017106.20.panda-world.ne.jp

uさん
厳しめのコメントありがとうございます!
正直、久しぶりに読み直した時は、作者のゴリ押しというか、物語として完結できていないという印象だったので、uさんの感想は当然のものだと思っています!

いやー本当後づけもいいところですよ!笑
いやしかし、これでまた勉強になりました!ありがとうございました!

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