作家でごはん!鍛練場
ラピス

海の複合体(ファザー・コンプレックス)

 古い映画が、深夜番組で流れていた。死者が蘇る、海の惑星の話だ。
 整った清潔なホテルの一室だった。
 わたしは乳房も露わに、ベッドに仰向けになっている。起き上がれない。飲んだお茶に眠剤を入れられていたのだと思う。
 テレビ画面一杯に広がった海が、うつらうつらと眠りに誘う。わたしを、うつつと夢の間で揺蕩わせる。
 ひと息ごとに波が打ち寄せる。蘇りの波が、わたしの一部となった亡き父を連れてくる。
 記憶の中だけで生きている父は、若かった。漏れ聞く父のエピソードで再構築されて、無敵だ。活力に溢れ、他者を労り、家族を大切にする――。
 覚えている父は、とても目が良かった。雑踏でも、暗がりでも――海の中ですら、迷うわたしを見つけてくれた。
(お父さん、助けて)
 父を、わたしは呼んだ。
 現れた父は物言わず、わたしをただ見つめている。
 死者は、生者を助けたり呪ったりできない。生きていた頃と同じだ。超能力なんて、ない。
 寂しく思う。
 視界の隅に、浴室のドアノブで首を吊った祐樹がいる。裸で、眼窩から眼球を飛び出させて尿を漏らすさまは、だらしない。
 むりやり自死に立ち合わせた祐樹の弱さが、おぞましい。怯えよりも憤りが勝った。
 祐樹と別れたくなった理由は、一つしかない。ただ、好きになれなかった。嫌いなわけじゃない。強く惹かれなかった。
「最後に思い出作りをしよう」と祐樹に笑って頼まれ、一泊旅行の話に応じた。死ぬほど好かれているとは微塵も感じなかった。
 付き合っている間、祐樹は無愛想で無頓着だった。前向きではないけれど、悲観的でもない。プライドが高いわりには努力もせず、怠惰だった。
 頬骨の高いところや顔の輪郭が父に似ていて、最初のうちは興味を持った。中身を知るにつけ、父とは全然違うと悟った。
(お父さん、助けて)
 生まれたままの姿で、また呼ぶ。
 父は、成長したわたしの裸を恥じらいもなく傍観している。と、ベッドに横たわり、わたしに覆い被さった。間近で見る父の顔は、祐樹に変化した。
 祐樹は、虚ろな眼窩と蒼ざめた唇で、わたしに迫り、わたしの口を吸う。
 生臭い唾液が舌に落ち、喉を伝う。
 わたしは身動きがとれず、抗えない。目の前が暗転した。深い闇に囚われる。上も下もなく、宙ぶらりんだ。
(睡眠薬くらいで死ぬものか)
 かなりの量を入れられた気がする。意識が混濁していた。身体が重い。動け動けと、身体に号令をかける。指先にさえ、力を入れられない。どこまでも昏い闇の淵で、無力だった。
 ふと、わたしは海鳴りを聴いた。
 微かな響きだったそれは、やがて、大きくなる。
 脳裏に、明るい海が浮かんだ。
(ああ、海だ。お父さんが死んだ海……)
 子供用の浮き輪が、砂浜を転がっていく。くるくると回った後で、砂に輪を描いた。主人を失くして、ぽつんと所在なげだ。
 六歳のわたしは、海に引き摺り込まれていた。溺れる足を男に握られている。底へ底へと引っ張られる。
 足を握る男は、目のない祐樹だった。歪な愛で、わたしを巻き添えにしようとする。
 水を呑みながら、わたしは呻いた。手を伸ばして、父を求めた。
(お父さん、助けて)
 泳いできた父が、浮き輪をわたしに掴まらせる。わたしの腰を抱いた。祐樹が、わたしの足を引く。
 二者がせめぎ合い、わたしは身体を引き裂かれそうになった。あっぷあっぷと波間で喘ぐ。浮き輪にしがみつく。
 父が祐樹の顔を蹴った。
 祐樹が、わたしの足首を握る手を離し、父の足にしがみつく。わたしの一部であった父が祐樹と沈んでいく……。

     *

(朝だ……)
 わたしは目覚め、下着をつけた。バッグからスマホを取り出し、着信履歴を見る。折り返し電話を架けた。
「お母さん、連絡しなくてごめんなさい。今日、帰るから。その前に、やらなきゃいけないことがあるの。うん。遅くなるけど、待ってて」
 電話を切って、フロントを呼び出した。
「連れが死にました。警察をお願いします」
 驚いた声で聞き返すフロントを放った。
 死の匂いを吹き飛ばしたくて、エアコンを強風にする。生足にスカートを穿く。エアコンの冷風に産毛を撫でられ、ぞくりとした。
 わたしのストッキングは、祐樹が黄泉への道行きに使った。柔く伸びて、さぞかし心地良かったろう。
 浴室のドアに吊られた祐樹の遺体に、別れを告げる。
「さようなら」
(わたしの情けを持っていった祐樹。寂しくないよね)
 点けっ放しのテレビに、死者を再生する海はもう映ってなかった。でも、その海は常に、わたしの傍に在る。
 父は自分自身よりも、わたしを選び続ける。永久に――。
「お父さん、わたしを真に愛してくれる異性は、あなただけです」
 心の海に向かって、囁いた。

(了)

海の複合体(ファザー・コンプレックス)

執筆の狙い

作者 ラピス
mo146-160-134-56.air.mopera.net

掌編6枚です。これもまた、父と娘の愛のかたち? 恋愛の愛は、相手によっては非情ですやね。
プロットは立てませんでした。が、落ちを決めてから書き出しました。
読み手側がどう感じたかが肝心です。甘口辛口、なんでもOK。忌憚のない意見をよろしくお願いします。

コメント

恵 幸人
74.177.138.210.rev.vmobile.jp

 こういう場合、すぐには帰れないのでリアリティーがありません。ファザコンと男の自殺の関係が不明なので読んでてイライラします。もしかしたら何か重要な事を読み落としているのかもしれませんが、作者の一人よがりを見せられているだけのような感じで不快感しか残りません。

ラピス
sp49-104-28-126.msf.spmode.ne.jp

恵幸人さま
素早いご意見をありがとうございます。
独りよがりとの事、胸に留めます。ただ、

〉こういう場合、すぐには帰れないのでリアリティがありません。

言い訳をさせて頂くなら、主人公は母親に「今日は遅くなる」的な会話をしています。。。

大丘 忍
p1793091-ipngn200202osakachuo.osaka.ocn.ne.jp

若い人の自殺がよく取り上げられますが、私には自殺する心理がわかりません。若い人の自殺なら、なるほど、それなら自殺するのも当然だねと納得させることが必要だと思いますね。安易に自殺を取り上げる傾向が多いように感じられます。私のように平均寿命を遙かに過ぎ老衰の域に達しているものから見ればその様に感じられるのです。どんなに辛いことがあっても、生きていれば又いいことがあるんですよ。

恵 幸人
74.177.138.210.rev.vmobile.jp

 すぐ帰るつもりがないのに別れを告げるのは不自然です。

香川
KHP222000136051.ppp-bb.dion.ne.jp

読ませていただきました。

最近いくつか拝見した掌編は(感想は書いていませんが、前に投稿されていた月光も読んでいます)分量の割に少し情報が多くて、作品がパンクしそうな感じがしてしまっていました(表現が悪くてすみません…)。
でも、今回の作品は、情報の削ぎ落とし方、提示の仕方がとてもスムーズかつ巧みだったように思います。

最初の方で言えば、語り手が、裸で睡眠薬を飲まされている様子だという状況から不穏な気配を漂わせ、そこへ亡き父に助けを求める心情が加わる。
この辺りで不安が掻き立てられます。
けれど、何か語り手の身に危険が迫っているのかと思いきや(ある意味危険ではありますが)、一転して恋人の自殺というものが提示され、物語が違った色を見せ始める。
読み手の誘導の仕方がお上手だなと思いました。

ジャンルとしてはホラーかな、と思うのですが、ホラーは「よく分からない方が怖い」という印象を持っているので、ここまでざっくり情報を省いて描かれたのは適切で、よく作品にあっていたと個人的には思います。
冒頭、語り手が置かれた状況がよく分からないからこそ立ち上がってくる不穏な気配は、やはりそういう所をよくおさえられているからだろうなと。

2度目の(お父さん、助けて)から海に父と恋人が沈んでいく描写までが、とても臨場感がありスリリングでした。
感覚的な描写が矢継ぎ早に続きますが、それが読み手に語り手の恐怖を追体験させるような迫力を出していたと思います。

ラスト、語り手を恐怖に陥れた恋人よりも、恋人が自分のせいで自殺した様を見てなお、彼に対する感情よりも父への執着がはるかに勝っている語り手自身の異常さが怖いな、と思いました。
タイトルを考えても、語り手の異常さは意識されていそうですし、おそらく、そういう風に作品の恐怖をラストでひっくり返すのを狙って書かれたのかなと思います。
そうであれば成功しているのではないかと思えました。

ただ、たぶん偶然だとは思いますが、タイミング的に首吊り自殺をこういった形で描くのは、ちょっと好ましくないと捉えられる可能性もあるかなと思いました。
亡くなっている描写がリアルでお上手だからこそ余計に。
気にしない方も多いでしょうが、最近あった著名人の自死を彷彿とさせられてしまう人もいるかもしれません。
余談ですが、その方が亡くなったのはとても残念でした…。

作品としては、良かったと思います。
ありがとうございました。

貔貅がくる
n219100086042.nct9.ne.jp

物語の最初から、タルコフスキーの『惑星ソラリス』またはアメリカ版の『ソラリス』の映像が流れていて、ラストでご丁寧にまたそれに言及する。
物語のまんなかでも海が登場し、そこに引きずり込まれ、生死の境目にあるところを、亡き父によって救けられる。
しかし、はたして『ソラリス』はそんな話だっただろうか? という疑問符。
(途中で寝落ちてしまった実にたるい映画で、記憶にあるのは、えんえんと首都高の壁が連続している場面。そのタルコフスキー版じゃなく、アメリカ版だと海がばばーんと出てくるのだろうか?)
『ソラリス』を匂わせるようなことを一切まったくやっていなければ、「こういう話」で済むのだろうし、全然まったく知らない状態ならば、引っ掛かりなく読めるのかもしれない。

だがそれにしても
>「お父さん、わたしを真に愛してくれる異性は、あなただけです」
という、究極に野暮ったいおそろしいまでの蛇足で、完膚なきまでに台無しにされていることに変わりはない。

偏差値45
softbank219182080182.bbtec.net

夢オチということでしょうか。

裏設定は分かりませんが、
恋人とのセックスの後に自殺したのかな。
そして無理心中?を狙ったものでしょうか。

>飲んだお茶に眠剤を入れられていたのだと思う。
計画的な犯行ですね。
そもそも多量に薬を使用するでしょうから、
気が付かないものでしょうか。

夢の中では死を誘う祐樹と生を導く父。
この辺は上手く書けていると思います。

で、思ったことは、祐樹の自殺の理由です。
その心理は理解しかねますね。

たまゆら
p1817002-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

導入部は秀逸だと思います。
まざまざと映像が浮かび上がりますし、状況も、その状況の背景も心理を交えて迫ってきます。
ですが終息のさせ方に不満が残ります。
物語の終わらせ方は冒頭と共に大切だと思います。余韻を残すために。
なら常識的な女性に戻す必要はあったでしょうか。警察に連絡せずにチェックアウトし、悠然と雑踏に消えたほうが余韻が残るような気もします。
 
つまらない感想でごめんなさい。

ラピス
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大丘忍さま

私は十代後半の頃、無性に死にたかったです。薬を一気飲みした日もあります。些細な理由です。
若い時には大きな理由でしたが、もし死んでいたら、今の私なら納得できないでしょうね。周囲も首を捻ったと思います。
他人が納得する自殺って、案外、少ない気がします。

作中の人物、祐樹は失恋を苦に自殺したのですが、それだけでは理由が弱いかも知れませんね。
作中で説得力がない、との事ですね。

ご意見、ありがとうございました。参考にします。

ラピス
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恵幸人さま

わざわざ再訪、ありがとうございます。

別れを告げる→祐樹の願いで、数日後に一泊する
との流れです。別日です。分かりづらくて、すみません。

五月公英
p2902003-ipad020101sasajima.aichi.ocn.ne.jp

ラピス様、個性的なキャラを描くの苦手ですか?
これまでに五作くらいは拝読していますが、どの作品の人物も没個性に思えてなりません。
技術的な面ばかり気にされていて、そっちの方がおろそかになっているような……。
お上手なだけにもったいないです。

以上、こちらの思い違いでしたら、ごめんなさい。

アリアドネの糸
dhcp.nipne.ro

 祐樹の自殺については、自殺というインパクトの強さから様々な意見があるとは思うのですけど、個人的には、無理心中に巻き込まれた人視点のお話だから、主人公からみてリアリティがないぐらい端的な御作のバランスでちょうどいいように思いました。スポットライトをあてるべきは主人公の内面の方でしょうから。

 この作品から、ラピスさまの言葉を借りるならば、魂の叫びみたいなものを感じました。父への愛を主軸とした主人公の内面にある切実さが潜んでいるように感じました。だから余計に、魂の叫び的なものをただしく解放できていないもどかしさ、を感じました。表現の有むダイナミズムがね、ただしいところに、イマイチ連れて行ってくれないのです。
 まず第一に、主人公の内面で起きている悪夢めいたものをちゃんと悪夢として描いているだけというか、そういう印象があります。深刻な問題をそれと完全に見合った深刻さでできた言葉“だけ”で、なおかつ、“要領よく”並べて書いているような印象。平均的な深みをもった言葉を平均的にならべている、というとちょっと言葉が悪いですが、そんな風に言い換えてもよいかもです。そうやってできた文章は切実さにそぐわない硬直状態を生むように思います。平均的な深みをもっているところがこの問題の根の深いところで、小説的鑑識眼がちゃんと育った後に、その目でもって適切だと判断された言葉の話ですから、適切さをもう一段細やかに頭をリフレッシュして考え直さないといけない難しさがあります。また、このことは、小説をある程度書きなれた人に、時折見られる問題に思います。個人的には。
 第二に、ぐぐっと主人公に寄せた言葉があまりない。主人公の内面で起きていることを丁寧に描くという意識はビシバシ伝わってきましたが、主人公の内面のカタチそのものを描くような意識はそれほど感じられなかった。切実さを読み手に伝播させるためには、主人公に寄り添う小説的な言葉だけではなく、主人公に憑依した主人公自身の言葉で書くべき場面があるように思えます。
 また、内面で起きていることを丁寧に描くのはよいにしても、心理的な距離をいろいろ工夫する必要も感じます。例えば、「わたしは彼を嫌悪している」と、「わたしは彼が憎くてたまらない」、の二つを比べて随分心理的な距離が違いますよね。基調は前者で、時折、二つ目のようなちょっと拙い言葉を混ぜるとかすると、作品の語りの雰囲気とギャップがうまれ、また違った印象になるような気がします。
 
 ラピスさまがこの作品で捉えたいものは、とても切実なことであるように、個人的には思いました。今まで拝読した作品とはちょっと空気が違う(自分の思い込みかも知れないけど)。けれども、問題意識に対してアプローチする角度というか、捉えるための糸の編み方というか、そうですね、やっぱりラピス様は一度、読み手無視の独りよがりに突き抜けた作品を書くべきなんじゃないかなと思います。そこに自分の言葉やら、主人公の内面のカタチやらが見えてくるような予感がいたします。もちろん、その多くは独りよがりですから、むなしく棄却されることとなるとは思いますが、作者様の中の距離をはかるものさしは確実に変化するように思います。自分のことではないので書きたい放題書いてますがそこはご容赦。

5150
5.102.1.246

読ませていただきました。

他の感想者様の意見を読みつつも思うことがあります。御作がどういう意図のもとで書かれたかは知る由もないですが、そもそも作者様が書こうとした内容をこの枚数(6枚)でしようとしたことに無理がある、というか、ほとんど不可能ではないかと思われます。どこを見せどこを削るという選択肢が、6枚ではどうやっても、無理が出てくるように思います。作者様の技術うんぬんの問題ではなく、いたく単純に書く内容と枚数が合ってない、というだけのことでは? 御作の題材では普通、もう少しじっくりと書くべきではないでしょうか。

ラピス
sp49-104-28-126.msf.spmode.ne.jp

香川さま

いいふうに捉えて頂いて、ありがとうございます。嬉しいです。が、勘違いしそうな気持ちをグッと堪えています。
あまりジャンルは意識せず、元恋人の死を縦糸にして、主人公の父への思いを感覚的に描きました。
海をモチーフにする描写は好きなので、絡ませました。

前々作の「月光」は文字数を三千字にして、「コヨーテ」とタイトルを変えて、書き替えました。←くどいから、発表はしませんが。
(それを専門の人に見せたら「おれ、と語り手に齟齬がある」との事でした。難しい問題に、頭を抱えています)

自殺については最近の事件を、すっかり失念していました。昔「完全自殺マニュアル」なる本を購入してまして、取り入れてます。
件の俳優さんは実力もあっただけに、残念です。

ラピス
sp49-104-28-126.msf.spmode.ne.jp

貔貅がくるさま

冒頭の映画は、タルコフスキーの「惑星ソラリス」をイメージしました。昔、観ただけなので、うろ覚えです。
色彩の欠いた海が出た気がしたのですが、違ってても構いません。作品の話の内容は、映画とは違いますので。
ラストの台詞を言わせたくて書いたから、そこがダサいと指摘されると、そりゃあもう、考えざるを得ません。

ご意見ありがとうございました。参考にします。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

偏差値45さま

①セックスした後で、眠剤入りのお茶を知らずに飲んだ。→首吊り
②お茶の後、陵辱された。→首吊り
どちらかで、どちらでも構わないです。

意識が朦朧とした中での出来事です。
祐樹の自殺理由は失恋ですが、それだけじゃ弱いかなあ。

ご意見ありがとうございました。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

たまゆらさま

冒頭が良かったとの事、安堵しました。
ラストは、たまゆらさまの仰る通りですね! どうも平凡な行動をとらせがちです。目から鱗でした。

ご意見ありがとうございます。参考になりました。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

五月公英さま

はい、キャラ立ちに苦戦しております!
要は、変わった人を書けばいいんじゃないかと思ってた折、ある雑誌にて某編集者が「奇人変人でもダメだ」と述べた記事を見ました。
普通で、尚且つ個性的な人物?
難しいです。

ご意見ありがとうございます。

夜の雨
ai194166.d.west.v6connect.net

「海の複合体」読みました。
たしかに導入部の映画は「惑星ソラリス」ですね。昔観ましたし、2002年のスティーブン・ソダーバーグが監督したリメイク版も観ています。
ほとんど同じような作りで、タルコフスキーの作品の方が頭に残っていますけれどね。
ちなみにタルコフスキーの映画は哲学系では「ストーカー」と「ノスタルジア」も観ています。

で、御作ですが、不思議な味わいがあります。
深夜番組で流れていた古い映画だった「惑星ソラリス」の死者が蘇る、海の惑星の話。
そこから海で亡くなった父の話になり、主人公の私(若い女性)が、彼の自殺に巻き込まれるという展開。
自殺した男は私にとっては特別好きでもない存在。
私は助かりたい。
そこに父の存在があり、助けようとする。
父に愛されていた私で、彼とのあいまいな状況とは愛情に落差がかなりある。
そりゃあそうでしょう。
父は私を助けようとして亡くなった。
彼は自分独りで死ぬのが怖くて、その自殺の連れに私を連れて行こうとした。

中途半端にわかりにくいといえばわかりにくいが、そのわかりにくいところに考える余地があるとも、いえなくもない。

お疲れさまでした。

taki
133-106-65-120.mvno.rakuten.jp

マザーコンプレックスならぬファーザーコンプレックス(?)を描いたという印象でした(そのままですいません)。
死者に対する歪な愛情は停滞を生むと考えるのが普通なら、次にそれがどう変化するのかへと関心が移るのが自然な流れだと思いますが、ぷつりと途切れました。
掌編ですので仕方ありませんが、起伏がなかったです。シンプルな事実の提示。文章も展開同様シンプルでした。

r
sp49-98-160-213.msd.spmode.ne.jp

優勝した作品よりもこちらのほうが、面白かったです。
海に引き込まれそうになるところはハイライトというか、私も引き込まれました。

でも、こんなにガッチリおさまっていて良いんだろうか、との疑問もなくはありません。
小説に限らず、いびつなところが案外面白かったりしますけど、そんなアクセントがあっても、いいかもしれないと思いました。

ラピス
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アリアドネの糸さま

前にあなたの感想欄でやり取りしてから、ずっと胸に手を当てて考えていました。自分らしさって何だろうと。
読み手の存在を忘れて、書きたいように書く。やってみたくは、あります。特に私は人物が没個性と言われるので、必要かも知れません。

話は飛びます。
テーマは純文学には必須で、エンタメには不必要だと仰る方もいます。ですが、私はプロのエンタメ小説を何作も読んで、優れた作品にはテーマがあると感じたのです。
だから、私もテーマを掲げようと。その為に、自分自身を切り売りしました。
勘のいいアリアドネの糸さまが「魂の叫び」だと気づく道理です。
(お父さん、助けて)
(真に愛してくれる異性は、お父さんだけ)
は、作者の私がかつて思い至った本音です。夫にしろ、恋人にしろ、所詮は他人。問題が生じれば離れていきます。でも、赤子の頃から見守ってくれた父親は(毒親でない限り)娘を見捨てません。
ある種やばい、そんな思いが軸になって、今作を書かせました。

〉切実さを読み手に伝播させるためには、主人公に寄り添う小説的な言葉だけではなく、主人公に憑依した主人公自身の言葉で書くべき場面があるように思えます。

今の私には中々に難しい課題です。キャラ立ちの問題と密接に繋がっていますね。

ご意見ありがとうございます。努力します。

貔貅がくる
n219100087061.nct9.ne.jp

>ラストの台詞を言わせたくて書いたから、そこがダサいと指摘されると、

>(お父さん、助けて)
(真に愛してくれる異性は、お父さんだけ)
は、作者の私がかつて思い至った本音です。

それはそうであろうし、そこは否定していない。
問題なのは「小説として書かれるべき台詞」ということについてで、
小説中、切り出され・鉤括弧でくくられる台詞は、作者の主張・棒読み説明台詞ではいけないと思う。


三浦春馬に寄せた山田孝之の一言がよかった。

>山田は1日、インスタグラムのストーリーズを更新。ラベルに「春馬様」と書かれたウイスキーボトルを手にした写真をアップし、「一杯だけ貰うね」とつづった。

万感の思いがそこにあり、このうえなく沁みる。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

5150さま

確かに六枚で語られるテーマじゃありませんやね。仰る通りです。
でも、この話を長く語る気にもなれないのです。中編以上にすると多分、間延びします。余計に、つまらなくなるでしょう。
主人公の人生のうちで、一番、肝になるシーンだけを描き出したかったのです。

ご意見ありがとうございました。

ラピス
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夜の雨さま

深夜に独り、映画館で観たタルコフスキーの「惑星ソラリス」は、生涯忘れられない作品となりました。
あの海(映像の海か、台詞により想起された海か、不明です)が、今作の原点です。不思議な味わいといって頂けて、感慨深いです。
未熟ゆえ、わかりにくい部分もあろうかと思います。自作を完全に客観視するのは難しく、他人に指摘されて気づきます。

ご意見ありがとうございました。

夜の雨
ai192148.d.west.v6connect.net

「惑星ソラリス」現在YouTubeで「全編」観られますね。
画質は相当悪いですが。
日本語吹き替えしてくれています。
映像美そのものは伝わらないと思いますが、ストーリーはわかると思います。
ちなみにこの映画は映像表現に作品の哲学を感じる内容ですので、画面が四角でおまけに画質が悪いとなると、あまり値打ちはないかもしれませんが。
やはり映画館で見るべきですかね映画は。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

takiさま

実は私は本心では、主人公の父親に対する気持ちを歪だとは思ってません。まともな父親が娘にかける愛情も、これが一般的だと考えています。
なので、このお話は、これで終わりです。作者自身が異常だと捉えてないから、発展しようがないのです。
そんな私は、ヤバいでしょうか。。。

ご意見ありがとうございました。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

rさま

今作のが前作よりいいということは、進歩しているんでしょうかね?
かっちりしない為には、たまゆらさまのご意見みたいに、常識に縛られないことも必要かもしれませんね。
アクセントも考えてみます。

前作と引き続き、ご意見ありがとうございます。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

貔貅がくるさま

ご意見を頂いてからずっと、あなたの言葉を考えていました。()の中や台詞のストレートな表現が拙いのかなと。
再訪して、わかりやすく説明して頂いて、ありがとうございます。今後に活かしたいと思います。

ラピス
sp49-104-4-170.msf.spmode.ne.jp

夜の雨さま

ご紹介、ありがとうございます。休日にチェックしますね。
コロナ騒ぎで、ロクに映画館にも行けません。ビデオばかりです。でも、やはり、映画館の映像には敵いません。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

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