作家でごはん!鍛練場
五月公英

ネタにマジレス。(2枚)/ buoy(38枚)

『ネタにマジレス』 


 昼休み、一枚のプリントがまわってきた。
 生徒会によると新しい校則が追加されたという。
 ぼくは入学したてで、この高校の空気すら把握していない――。
 とまどいつつ細かい文字を追った。
 
 *

 緊急時以外、生徒および教職員の局部を想像してはならない。

 *

 なんだこりゃ?
 なんでこんな校則が? この学校――過去になにがあったんだ?
 局部というのは、性器のことだな。
 だったら、おっぱいやケツはどうなるんだ? 肛門と陰毛はOKなのか? 
 PTAや来賓の裸体を想像するのはセーフということ?
 緊急時というのも分からない。どのような状況をいうんだろう?
 そもそも、どうやってチェックするつもりなんだ?
 あとで隣席の賢そうな女子に訊いてみよう。
 いや……止めとこう。変なやつだと思われたらまずい。
 あらためて見たら、まつ毛が長くてけっこうかわいい。
 今後親しくなるかもしれないから、まじめぶっておとなしくしていよう。
 あっ、ヤバい。うっかり彼女の局部を想像してしまった。――気まずい……。
 

 おしまい。




 『buoy』(38枚)  


 一、

 息をひそめていないとヤバそうな胸騒ぎをおぼえ、昨夜お世話になった女子大生風AV女優の面影をいったん引っ込めた。
 失恋したばかりの夏海ちゃんが、アホの里穂にすがっているらしい。
 ぼくは椅子にかけたままブレザーを脱ぎかけ、その流れで頭を左へまわして後席のふたりを盗み見る。
 教室南側の最後尾。窓際にいる里穂のむかって左隣から夏海ちゃんが上目使いの小声でなにやら訴えている。
 自分のすぐ後ろ、童顔メガネでツインテールの里穂が両眉の端を下げて神妙にうなづく。ショートの夏海ちゃんは、獣道に迷い込んだ仔ヤギみたいな表情をくずさない。
 大きな窓が白く飛んでいる。午後の日差しが五月中旬とは思えないほどきつい。
 高校の紋章を胸につけたまだ新しい上着を背もたれにかけて正面へなおった。次の教科の準備をする自分の鼻に柑橘系とフローラルの混じった香りが、耳には夏海ちゃんの波を打つ涙声がまとわりつく。
 ぼくのほうも小学生時代から交際していた優奈と決別してまだ日が浅く、慣れないぼっち感とやりきれなさに戸惑っていた。
 これに関してはなにかにつけて恋のキューピット役をやりたがる里穂に伝えていたし、こちらの好む女性のタイプもLINEで教えていた。
 そんなタイミングでふたりのやりとりを聴かされている。
 それにしてもおしゃべりが長い。別れた原因等の詳細はぼかされていて、夏海ちゃんの寂しさだけが圧しかかってくる。
 そもそも重い恋バナはLINEか他者のいないところでするものだ――。
 察したぼくは椅子を後ろへずらして上体を右へとひねり、夏海ちゃんのしょげた瞳を見つめた。そうして間を置かずにお涙ちょうだいの恋愛ドラマから拝借したなぐさめの文句をさもいたわるような口ぶりで並べ、そこからわざと快活な調子に転じて言葉を継いだ。
「トーク仲間にフリーの男子がいるんだけど、よかったら紹介してあげよっか?」


 ニ、

 里穂が、ママとケンカしたと言って朝からおちょぼ口をとがらせている。
 ぼくの後席で、隣の夏海ちゃんを相手に愚痴っている。
 ひまつぶしがてらノートをひらき、背中越しにもれ聞こえてくる情報を整理してみた。
 バトルが勃発したのは昨夜のことらしい。

 ママ「ごはんできたよぉ」
 里穂「ゲェ、メンチカツやんっ。こんなのいらんっ」
 ママ「せっかく作ったんだから食べな。高校生にもなってわがまま言わないのっ」
 里穂「やだ。嫌いだもん」
 ママ「中学生のころはふつうに食べてたやん」
 里穂「あのころは、あのころ。今は今。嫌いなものは嫌い」
 ママ「(ブチギレて)だったら、食べるなっ」
 小学生の妹「あたしも、油っこいのいらん」
 ママ「なにぃ、あんたまで……」
 パパ「もういい。さっさと風呂に入れ」
 里穂、キレて席を起つ。

 こんな感じか?
 里穂に反省の色はない。ママが一方的に怒ってきた、と主張している。
 この調子だと、他校の彼にもLINEで報告していそう。そいつが気の毒でならない。
 夏海ちゃんはさすがだ。無関心とも、さり気ない共感ともとれる微妙な生返事で受け流している。


 三、 

 ピンクのツツジが最盛期をむかえた小さな公園、その上にかぶさった夕映えがしょぼい。
 里穂と連れ立って住宅街の雑然とした路肩を歩く。
 さっきから彼女の目つきが冴えない。
「眠いんか?」と訊けば、しまりのないご尊顔を左右に振る。話題の連続ドラマを観ていたが人間関係が複雑でストーリーが入ってこなかった、とおっしゃる。
 そのドラマは賞をとった小説がベースになっているらしいから、原作でも読んでみたら? と薦めた。
 すると、「そういう大人が読むようなブリムズイ本なんか、夏海ちゃんだって読まないよ」と却下して不機嫌そうな目をむけてきた。
 自分は、思いがけない名が飛び出したから驚いた。
「は? 夏海ちゃんがどうしたって?」
 むこうの顔をのぞきこむようにしてたずねると、うるさげに進行方向をむきなおして返答をきざむ。
「だぁから、夏海ちゃんは、大人っぽい小説とか、読まないコなのっ」
 どういうつもりで戯言を吐いているのか、わけが分からない。イラ立ったいきおいでしゃべり方をまねて返した。
「だぁから、夏海ちゃんは、関係ねぇだろっ。観て分からんかったら原作を読むか番組のHPを参照しらいいやんか。それだけの話だろうが。なんであのコが出てくんだよ?」
 すると里穂はふてくされたツラを固めたまま、なにか言おうとしたらしい唇の動きを止めた。と思ったらペットボトルの水をちょっと飲んで、どえらい早口でしゃべりだした。
「そういやあ、Nちゃん(人気女優)、インスタで超かわいいスカートはいてたけど、あれどこのブランドかなぁ? なんか高そうだったよ。Kちゃん(美少女アイドル)はサンダル買ってた。つやつやのオレンジの。で、これ欲しい! って思って調べたら五万円もするやつでさぁ。あたしのおこづかいじゃぜったい無理やんか。ああ、バイトしたいなぁ。でもママがだめだって言うしなぁ……みょーん」
 内容は把握したが、最期の「みょーん」が分からない。たずねてもはぐらかすから、あとで検索してみる。

 くっきりとたわんだ電線のむこうに薄茶の駅舎が見えてきた。ぼくはそこから銀色の電車に乗り、里穂は駅裏のマンションに帰る。
 いや、違う。
 やつは駅前のコンビニか書店に寄るはずだ――今日は『別冊少女ポッピー!』の発売日――。昼休みに、スケジュールアプリの通知がどうのこうのと言っていたのはこのことだ。
 じつは自分も楽しみにしていた。早く読みたい。
 異色のSFラブストーリー『近未来LOVE! エスパー女子、AI男子』の続きが気になる。
 キャラのビジュアルは咲坂〇緒先生の『ふり〇ら』をイメージしたら分かりやすい。
 メインキャラは――恋に一途でどこか陰のある女子高生、涼美(すずみ)ちゃんと、人工知能を搭載したイケメンアンドロイドのリョウスケ2号。
 両者は、互いにクールながらも<想い、想われ>の関係ですぐにくっつきそうなのだが、なかなかそうならないからじれったい。
 たいした理由もなく毎回臨死体験をする涼美ちゃんが、コマかせぎとしか思えないワンパターンの異世界バトルを制してリョウスケ2号とキスしそうになると、ホームセンターの女性清掃員メリンダさん(オーストラリア出身。39歳 バツイチ)の軽自動車が必ず通りかかり、どういうわけか2号だけが轢かれてしまう。 
 説明はいっさい無い。とにかくふたりがよい感じになるとメリンダさんのボロい車が登場し、2号を轢いて去る。
 涼美ちゃんとリョウスケ2号の敵もはっきりしない。いつもぼんやりした人型の黒い影として描かれている。戦う必然性も不明だから、いろんな意味でもやもやハラハラする。
 旧型アンドロイド、リョウスケ1号が乗る電動アシスト自転車のバッテリー切れも重大なトラブルのフラグとなる。
 これは貧しい1号がケチって中国製の中古自転車を買ったせいだ。バッテリーだけでも新品に交換しておくべきだった。アホな1号はいつもこんな調子でピンチを招いている。
 さらに、仕事のペットボトル回収と児童花壇の散水を涼美ちゃんに押しつけ、メリンダさんとふたりで中途半端なお笑い芸人のやっつけライブを観に行ってしまうからゆるせない。また、ときには好物である<ナスの生姜焼き>を作ってくれとメリンダさんに迫り、焼酎をぶら提げて彼女のマンションに転がり込んだりする。
 メリンダさんもどうかしている。1号みたいな<俺様男子>をはきちがえたクズなど相手にしなければいいのに。――やはり孤独と孤独が呼応して離れ難いのか? または一時の温もりが恋しくてつい体をゆるしてしまうのか? それとも1号のワイルドすぎる腰使いに魅了されたのか?
 そんなことより――前回の様子だと、近々リョウスケ3号が登場しそうな気配。キャラの詳細は不明だが、バイキングの小峠さんみたいな容姿で、くりいむの上田さんほどのツッコミ上手だったらいいな、と思う。
 ちなみに――リョウスケ1号と2号の主なエネルギー源は軽油だ。セルフのスタンドに立ち寄り、尻の穴から給油している。燃費はあまりよくない。第三話『激闘! 地獄の潮干狩り!』の冒頭で、警察の職務質問を受けた1号が「燃費っすか? 小型トラックくらいかなぁ」と答えていた。その後、違法改造が発覚して連行されるハメに――。どうもボディパーツの一部にシリコンを注入していたらしい。
 新作へのつながりを考えると、前回の第七話『ロシアン・ヘアーでモデル気分!』は押さえておきたい。
 火葬場裏の排気管におでこをぶつけたショックで覚醒し、瞬間移動の能力を身につけた涼美ちゃんが、おしゃれはまずヘアースタイルからということで東京を離れ、SNSで話題のカリスマ美容師が勤務する静岡県へ瞬間移動。
 ドンキの裏にある葬儀場からくすねてきた香典をにぎりしめて『八興寺納骨堂』の門前を横切り、『吉野家』と『しまむら』の間に建つおしゃれセレブご用達の高級ヘアーサロン『すまいるドレミ 熱海店』を訪れると、カリスマ男性美容師のグリゴーリーさん(ロシア出身 28歳 バツイチ)に「ヨヤク ナイ? デモイイヨ ラッシャーイ」と片言の日本語で迎えられる。
 前髪をざっくり刈り上げられてロシアのティーンに人気だという<落ち武者スタイル>が完成した後に<すまいるマッサージ>を勧められ、初回のみ無料サービスということでまかせてしまう涼美ちゃん。
 だがこれがいけなかった。イケメンのグリゴーリーさんは異世界からの使者で、彼のくりだすウリヤノフスク仕込みのフィンガーテクがベッドに横たえた身体のそこかしこで炸裂。あまりの快楽にさすがの彼女も身をくねらせて腰くだけ――AVアニメの変態女みたいによだれをたらして失神しそうになる。
 池の水をぜんぶ抜く特番の担当スタッフをつかまえて「ロケ弁がまずいからなんとかしろ」とクレームを入れている最中に彼女の危機を察したリョウスケ2号は、偶然通りかかった1号を殴りつけ、奪った自転車で駆けつけようとする。が、瞬間移動で東京へ逃げ戻った涼美ちゃんと行き違いになったばかりか、川崎あたりで体力とバッテリーが消耗して進退きわまり、ヒッチハイクしようと片手をあげたところをメリンダさんの車に轢き逃げされる――。
 こうなると、もう、各キャラの動向から目が離せない。
 けれど買って読むほどでもないから、明日里穂に借りようと思う。
 ところで『近未来LOVE! エスパー女子、AI男子』の作画は女性の先生だが、原作は男性だ。
 この発想と感覚は男のものだ。だからか里穂と夏海ちゃんは「アホらしい」と言って関心を示さない。
 個人差はあれど、男子と女子の感覚はそれほど違う。
 表面だけ少女マンガふうを装っても、里穂と夏海ちゃんには通じない。
 特殊な脳の持ち主以外、男の作家にリアルな女性キャラは描けないし、逆もまた然り。
 異性の心理に暗い作者が、少年マンガや少女マンガの陳腐なイメージを引きずっていたらなおさらだ。
 
 帰宅後、「みょーん」を検索した。
 ガキんちょアニメのタイトルが出た。サブキャラの女子中学生が使う口ぐせで、ため息の擬音をかわいらしく言ったものだという。ただ、バズっているわけではなさそうだ。
 里穂と夏海ちゃんのインスタはスルーしている。LINEでのやりとりもできるだけセーブしている。あの頃みたいなトラブルは避けたい。


 四、

 里穂と夏海ちゃんがヘビーリスナーだというローカルラジオ番組をふたりに絶賛おススメされたから、YOUTUBEの公式チャンネルでチェックしてみた。
 
「時刻は午後十時三十分になりました。最新タウン情報につづきまして、『ユリナの恋バナ炸裂!』のコーナー。
 
(軽快なジングルが数秒鳴り響く)

 最初のメールは、……ラジオネーム<アミアミ14>さん。

『ユリナさん
 きいてください

 私ヮ今14さいの女の子です

 このまえ部活の先輩に誘われて
 ちょっとデートしました

 その人ヮわりと好き
 じゃなかった
 けどちょっと行きました

 そしたら先輩が
 お昼になって
 なに食べる?
 ミスドがいい?
 ケンタすき?
 とか
 ニコニコして
 いろいろきいてきた

 私ヮウザとおもた。そしてひとりで
 帰ってきました

 そしたら先輩の
 はいてたスニーカーが
 汚いのを思いだして

 あの人と恋人になるの
 やだなーて思った

 それだからどうしたらいいですか?』

 へえ、アミアミちゃんモテるんだ。
 ウラヤマー。
 その先輩、どんな人?
 あまり好きじゃないってことは、非イケメンさんかな?
 どっちにしたって……アミアミちゃんの気持ち、分かるわぁ。
 男の人にベタベタされたら、たしかにウザいよねぇ。
 初デートならなおさらで、パッパッってリードしてほしいもんね、女の子は。
 デート中ずうっとニヤニヤしてる男もヤダァって思う。
 相手が自分のことを好きすぎると、空気がどおんと重くなるんだよね。
 こっちが好きになりたいんだからさ、そのへん考えてよ、って思う。
 ほんと、無神経な男ってイラつくっ。
 そっか、スニーカー汚かったのかぁ。
 好きな人が汚いスニーカーはいててもあんまし気にならないけど、そうでもない人となると一気にテンション下がるんだよねぇ……。
 あぁ、そのガックリきた感じ、分かるなぁ。
 じゃあ、アミアミちゃん、この曲聴いて元気だしてっ。
 ウォーターメロン6で『きみに贈るウォーターメロン!』

 (少年アイドルグループのJポップが流れるはずだが、YOUTUBEではカットされている)

 やっぱ、ウォーターメロン6聴いてるとテンション上がるわ。
 夏だねぇって感じ。
 そうだっ、みなさん、もうすぐ夏ですよぉ。
 かわいい水着、ポチッちゃおう。

 
 お次は……<カナ>さん。

『ユリナさん、はじめまして。
 中三のカナといいます。
 私はいままでほんとうの恋をしたことがなかったような気がします。
 かっこいい人を見ても、あまりドキドキしないのです。
 でも、でも、昨日、すごいトキめくことがありました。
 私は学校帰りにひとりで道を歩いていました。
 すると、だんだんお腹が痛くなってきて大が出そうになりました。
 私はあせって近くの公園に行きました。
 そうして女子トイレの方に入ろうとしたら、男子トイレのドアがいきなり開いて、中から外人のイケメンさんが出てきました。
 もしかしたらハーフだったかもしれません。
 その人は、私より色白で、少女マンガから抜け出してきたみたいに超きれいな顔で、栗色の短い髪もサラサラっぽくて、大きな瞳もシャキーンとしていて、脚がすごく長くて、動くマネキンってかんじ。
 だから私は、びっくりして、うっとりして、その人が公園を出て行くまでずうっと見とれていました。
 そのせいで、ちょっぴりもらしてしまいましたが泣きませんでした。
 すごいきれいな人を見て、なんかハッピーな気分だったので。
 ユリナさんは、こんな経験、ありませんか?』

 いやぁ……。
 白人とかハーフのきれいな男のコってたまにいるよね。
 等身大の美少年フィギュアかっ、て感じの人。
 恋愛の対象になるかどうかは別にして、ガン見しちゃうよ、そりゃ。
 そういう人の彼女さんも色素激薄のきれいな人なんだろうね。
 もう、次元が違いすぎて嫉妬する気も起らんわ。
 目の保養になったというか、カナちゃん、いい想い出になったね。
 これから、ほんとうの恋がはじまるのかも。
 がんばってっ。

 それではここで、交通情報……」

 貴重なオナニータイムを無駄にしてしまった。
 聴くに堪えない。アホらしすぎて屁が出そうだ。
 ふたつめの投稿がヤラセくさい。スタッフの仕込みだろう。しかも白人コンプレックス丸出しだ。こういうのは少女マンガの世界でも古いんじゃないか? ヒロインの恋愛対象となるイケメンくんは日本人らしい美化の仕方で描かれているように思う。
 交通情報の後で、モテテク(男子にモテるためのテクニック)をいくつか紹介していたが、どれも『別冊少女ポッピー!』あたりからパクったような、そのまま実践したら自爆必至のバカテクばかりだった。
 モテたいのなら心理学者でも呼んで少年の心理を学べばいいのに――。
 調べたら、パーソナリティのユリナさんはお笑い芸人くずれで三十六歳らしい。
 なにが「かわいい水着、ポチッちゃおう」だ。正気か?
 もう、二度と聴かない。


 五、

 帰宅時。駅のホームへ上がると、他高校の男子と女子が立ち話をしていた。
 途切れ途切れだが、話し声がこちらへギリギリ届くほどの距離で暗い顔を見合わせている。ティーンむけ恋愛ドラマのサブキャラ同士といった感じだ。
 彼女は優し気な眼差しでいたわるように声をかけ続けている。なのに、彼のほうはうつむきかげんでうなづくばかり――。
 彼になにがあったか知らないが、どうも恋愛がらみのトラブルに思えた。失恋した男子を友だちの女子がなぐさめているように見える。
 と、女子が、そのうちにいいことあるよ、とかなんとか、元気づけるような文句を二言三言発してから言葉を足した。
「……だから、泣かないで」
 どんよりしていた男子の表情が一変してにわかに強張った。彼女をにらみつけるように鋭い目を上げたと思ったら、くるりと背をむけてその場を去ってしまった――。
 彼は泣いていなかった。全力で涙をこらえているように見受けられた。

 里穂たちは恋バナが大好きで、休憩時間ともなると教室の隅に集まってはなにやらしゃべっている。
 例えば、女子のひとりが恋愛相談をもちかけたとする。と別のコが同情なり共感なりを示す。あとは互いにはげまし合い、なぐさめ合って、それでおわり。問題を解決しようともしない。
 しびれを切らしたぼくら男子が少年の心理についてアドバイスしてやっても感謝されるどころか、煙たがられてしまう。
 こんな調子だからいつまでたっても解決には至らない。ぐずぐずとくっちゃべっているだけ。
 普段から善人ヅラをして「まごころ」だの「思いやり」だのとほざいているくせに少年の心理は学ぼうとしない。
 結果、女のわがまま、ひとりよがりを貫くことになり、大好きな彼にキレられたり、フラれたりして勝手に傷ついている。
 傷つくことがいけないとは言わないが、男子らの言葉に耳を傾けようとしない彼女らは、ただただムダに傷つけ合っている。
 それでも反省はしない。翌日から例のなぐさめ合いがはじまり、自爆の無限ループに突入する。
 かと思えば、とつぜん有名人の話題に飛んで、いつの間にかケラケラ笑っている――。
 

 六、
 
 女の子を恋愛の対象として意識しだしたのは小六の前期で、相手は同級の優奈だった。
 黒髪ロングで、中肉中背で、目鼻立ちが憎たらしいほどくっきりしていて――といった、ドラマの子役にいそうなコ。しかも主役級だ。

 夏休みの直前で、たしか早朝だったと思う。ぼくはあいさつを交わす程度だった彼女を市民プールに誘った。
 けれど、むこうはキョドり顔でちょっと考えさせてと保留し、次の次の休憩時間、ご丁寧に頭を下げてごめんなさいと断ってきた。
 パワフルに落胆していると、学校からの帰り際、彼女の親友の女子に呼び止められた。
「優ちゃん、ショッピングモールならOKだったってさ。あのコ、水泳苦手なんだよ。それに……恥ずかしがりやだし。だいたい初デートでプールって……なに考えてんの? 勇人、水着姿を見たかったんでしょ。そういうの、キモいよ」
 校門を出たところのクソ暑い路上でそんなダメ出しを食らい、ぼくは恥ずかしさでうつむいてしまった。
 確かに、自分は身勝手だった。大きなプールで彼女と泳ぎたい、大好きなコの水着姿をじっくり拝見したい、というふたつの欲望しか頭になかった。

 猛省してからは、少女マンガサイトの会員になって連日読みまくった。中学時代には女性むけファッション誌と連動したHPの恋愛相談コーナーを熟読し、心理学に関するYOUTUBEチャンネルも理解できる範囲でチェックしていた。
 生理に関する諸々については勉強中といったところだ。感覚や体調は人それぞれだし、親や学校の女子に直接訊くわけにもいかないから、なかなか難しい。
 これらはぼくら男子にとって避けては通れない超重要課題だ。
 それなのに少年マンガやラノベの恋愛モノにはほぼ描かれていない。
 童貞のスペルマ臭い妄想をそのまま描いたようなラブコメは、クソガキやエロガキの都合だけで事が運ぶ。モテないボクに天使が――みたいな感じ。アホらしすぎて屁も出ない。だから読まない。
 

七、

 一週間ほど前のこと。五月上旬の帰宅時だった。
 里穂とふたりで通学路を歩いていたとき、つい愚痴ってしまった。小六の夏から交際していた優奈の浮気が発覚した直後で気が動転していたようだ。
 たそがれ時のほんわかした東風に吹かれて不満をぶちまけていると、うざいと思われたのかなんなのか、里穂は面識もない優奈のほうに肩入れしだした。
 ぼくの目を盗んで他校の男子とラブホへ行っていたという状況からしても、何度も密会していたのに「強引に誘われたから断れなかった」という支離滅裂な言い訳からしても優奈は人としてアウトなのに、そんな情報はおかまいなしに、里穂は「ふたりの人を同時に好きになっちゃう優奈ちゃんの気持ち分かるなぁ」と真顔でおっしゃる。
 さらには、勇人と学校が離れてさびしかったんじゃないの? ちゃんとかまってあげないと嫌われちゃうよ。などと少女マンガの倫理観でダメ出ししてくる。
 JK層に最も売れているコミック雑誌の自己中を極めた恋愛観にそぐわない男は無神経と決めつけ、浮気をされて当然と思いこんでいるらしい――。

「女の子の気持ちが分からない男なんて、最低っ」
「なら、きみは男子の気持ちが分かるのか?」


 八、

 昼休みの雑談中だった。
 自分はテンションが上がったはずみに、AV動画を観ている、と口をすべらせた。
 すると、里穂が蔑むような目つきで変態呼ばわりしてきた。
 夏海ちゃんもしかめた顔を横へむけている。
 残忍なレイプものやグロな熟女ものは嫌いだから、自分は変態ではない。性的にノーマルといえる。いたって健全。まったく健康。
 処女が男根に恐怖心を抱いているのは知っているが、だからといって男子の性を全否定してはいけない。明らかに差別発言だ。
 変態といえば――少女マンガに登場するイケメン少年のように、女性の肉体に関心を示さないやつらのほうがよっぽど異常だ。
 ガチの童貞以外で、美少女の胸やお尻にこっそり視線を走らせることなくキスだけで満足しているような少年キャラがいたら、性的不能を疑う。
 状況と心理状態にもよるが、健康な少年が好みの少女とがっつり抱き合って濃厚なキスをしたらほぼ性的興奮をおぼえ、ときには勃起する。本人の自覚、無自覚にかかわらず、これが正常な反応というものだ。
 あせったぼくは、すぐに真実を教えてやった。
「先生だって、おまえのパパだって、イケメンのアイドルだって、彼氏だって、健康な男はみんなAV観て興奮してんだぞ」
 すると、むこうはドン引きしたツラで大げさにのけ反りながら「うそだぁ。キモッ」とわめきたてた。
 その場のポーズだろうとは察したが、あまりに芝居じみていたので、こっちがドン引きしてしまった。
 里穂だって、浴室で、ベッドで、声を殺してオナっているくせに。少年アイドルの動画やレディースコミックのエロシーンをオカズに臭い潮を噴き上げているくせに――しらじらしい。
 そんな二重人格だからか、特別信仰心もないのに<永遠の愛>だの<真実の愛>だのといった耳ざわりのよい言葉を使いたがる。
 どうやらマンガと現実とを混同しているようだ。
 ある者は、(例外はあれど)恋愛を描くことが少女マンガの本質だという。
 しかし、それらのほとんどに生身の少年は描かれていない。
 少年どうしの会話ひとつとっても不自然だ。奇怪ですらある。まるで女の子どうしがしゃべっているかのようだ。
 男子らが少女マンガを読まない理由のひとつはそこにあると思われる。少年キャラが異様すぎて感情移入のしようがない。
 男性の心理に疎いおばちゃん作家がひねり出したドス黒い巻きグソに派手なリボンをあしらったような恋愛モノを百冊読んだところで、なんの参考にもならない。現実から遠ざかるばかりだ。
 つまり、里穂らが夢中になっている作品群は、しょせんオナニーのためのオカズであって、ハリボテのファンタジーということになる。
 現実とファンタジーの分別がついているのならまだいいが、周囲の女子を見ていると混同している者が多くて恐ろしくなる。
 少年むけのラブコメ同様、実践恋愛で役立つわけがないのに――。

 ――こんなことを言っていると、決まってガチの信者が脊髄反射してくる。
 
『あんた、バカだわ。
 ひねくれてるし、カリカリしすぎ。
 逆ギレしてんのはそっちでしょ。
 そんなだから彼女に浮気されんの。
 少女マンガは女の子の夢なの。わかる?
 そんな下品なことばっか言ってると、モテないどころかハブられちゃうよ』

 キレた信者はタチが悪い。感情を乱しまくり、議論する気概すらなく、卑劣にも論点を逸らして終いには説教をはじめる。本筋をかわして人格攻撃をしかけてくるのは追いつめられた証拠だろう。
 信者だけに被害者意識が欠落しているし、守るべきものをはき違えている。
 「真実の愛が~」「ほんとうの恋が~」などと言葉巧みに幼稚な女子らをだまして食いものにしている連中がいる。そいつらこそが<少女の怨敵>であるのに、まるで気づいていない。
 高校生にもなって<商売のツールとしてねつ造された少女像と少年像><商売道具としての恋愛幻想>に頭をやられているとはイタすぎる。
 今日も、「女子力アップしてイケメンをゲット!」等、ジェンダーバイアスのかかった愚作を賞賛し、なけなしのこづかいをアパレル業界にまで貢いでいる――。
 ガーリ―(もしくはフェミニン)なスタイルは、やりたい人だけがやればよい。
 心からハッピーを求めているのなら、少女マンガに描かれている<ウソの恋愛>の外側に目をむけて<それぞれの刺激的な苦楽>を積極的に探るべきだろう。
 どうあれ、夢見がちな少女マンガ信者が現実の過酷に打ちのめされてボロボロに傷つくのは見えている。
 道理に暗い者は利用されるだけされて捨てられ、その後はどこまでも流されてゆくさだめなのに、彼女らは抵抗しようともしない。一見清流だが、その実病原菌だらけのドブに喜んで身を投げている。ぼくら男子を巻き添えにして――。


 九、

 電車に乗り込むとき、車両とホームのすき間からのぼってくる線路と鉄粉と機械と砂利の臭いが濃かったような気がしたから今夜雨が降るかもしれない。
 ドアに近い席が空いている。スクールバッグをひざに抱えて脚を組む。
 帰りの車両は高校生に占められていた。
 反対側のドア付近に、同じ学校の、名も知らぬ女子がひとり。黒髪を垂らしたネイビーの背をこちらへむけて立っている。スカートのお尻がやけに張っていて、ふくらはぎが太い。ブレザーのヨレ具合からして上級生だろう。
 彼女の右隣。グリーンのシートに他校の男子高校生がふたり。グレーの脚をそれぞれだらしなく投げ出してスマホの画面を見つめている。左のやつは髪型をキメたジャニ系でチャラい女子中学生にギリでモテそうだが、右のは鼻が低いうえにエラが張って骨太だ。
 さらに右へ視線を流すと、三人分くらい座を空けて彼らと同校らしき女子。このコも赤いケースに入ったタブレットをいじっている。前髪パッツンのロングツインテール。某少女アイドルを意識していると思われるが、残念ながら目尻が下がりすぎている。
 誰ひとりとしてぼくの気を引かないから、それぞれの心情を探ることはしない。そんな余裕もない。
 優奈と切れて三週間が過ぎようとしているのに、頭とスマホの中にはいまだに彼女の残像がくすぶっている。
 別れた原因に関しては自分に非がないわけではない。なんとしても誤解を解き、安全な場所へ誘導すべきだったかもしれないが、ぼくはそれを断念した。LINEで言葉を尽くしたつもりだったが、甘かった。
 こんなことをいうと、責任転換だ、見苦しい言い訳をするな、などと非難されるかもしれない。
 しかし、中学生レベルの道理が通じない少女マンガ中毒患者となれば、心理学者や脳学者の力を借りないとどうにもならないし、キレたいきおいで浮気までされたからたまらない。
 近所の公園で決別を宣言し、うなだれた苦悶の横顔に背をむけて帰宅した夜――眠るまでの数時間をぼくがどんな気分で過ごしたか――優奈は想像すらできないだろう。
 じつはあの夜、ぼくは彼女の様子をシミュレーションしていた。でも、むこうに同じ作業を望むことはなかった。
 他者の悲劇に仮託してまで善人を気どりたがるような軽蔑すべきクズに少女マンガのノリで同情でもされたら――耐えられそうにない。
 少女の涙にだまされてはいけない。涙もろい者は涙腺が弱いのであって、情け深いとはかぎらない。


 十、
 
 約三か月前――。

 それが笑い声だと気づくまでに教室内を一往復した。
 ぼくはモップの柄を立てて背をのばした。
 開け放たれた南窓から枯芝に覆われた中庭へ目をやれば、中学校指定のジャージを着た男子と女子が格闘ゲームさながら組み合っている。遠目にもはっきりとした面立ちの男子に片腕をとられた赤ら顔の女子は、身をくねらせながらも笑みをふりまいて白い息をあげる――。
 中学の卒業式を数日後にひかえていた自分は下級生の彼らをうらやんだ。あんなふうに周囲を気にすることなく異性とふれ合いたかった。
 桜の枯れ枝に囲まれた褐色の舞台で、ふたつのネイビーが躍動している。いったん身を離してから反撃に出た女子のわざと捕まろうとするかのようなゆったりした動きがなまめかしい。
 棒立ちで見とれていると、窓際にいた男性教師が初老らしい穏やかな調子でつぶやいた。
「小便臭いパンツはいとるくせに色気づきやがって……バカだなぁ」
 このひと言が<商売のツールとしてねつ造された少女像と少年像><商売道具としての恋愛幻想>を瞬時に打ち砕いた。
 
 ――小便臭いパンツをはいているくせに色気づいたバカ。
 
 少女マンガのキラキラした激流に呑まれかけていたぼくは、我々の真の姿を容赦なく言い当てたこのセリフにしがみついた。
 それからは日々の生活に取り込みつつSNSでたびたび引用した。ふざけて乱用したこともある。結果、客観性を欠いたやつらを怒らせた。そのうちのひとりが優奈だったというわけだ。


 おしまい。

ネタにマジレス。(2枚)/ buoy(38枚)

執筆の狙い

作者 五月公英
p2930163-ipad020105sasajima.aichi.ocn.ne.jp

【buoy】ブイ、浮標、救命浮標。

 感想、アドバイス等、よろしくおねがいします。

コメント

匿名希望★
19.15.31.150.dy.iij4u.or.jp

お隣から今晩は。
>ところで『近未来LOVE! エスパー女子、AI男子』の作画は女性の先生だが、原作は男性だ。
面白すぎました。原作は男性の先生なのですか。メモメモ。
>主人公様のご年齢
失礼ながら中学生かなぁと思って拝読していると高校生であられた?
>「小便臭いパンツはいとるくせに色気づきやがって……バカだなぁ」
ハハハ。参りました。
一話目も面白かったです。思わず三度読み。

匿名希望★
19.15.31.150.dy.iij4u.or.jp

重箱の隅ですが。
>息をひそめていないとヤバそうな胸騒ぎをおぼえ、昨夜お世話になった女子大生風AV女優の面影をいったん引っ込めた。
冒頭のこの部分でお世話になったのは本当にか映像でかと少しばかり悩みました。
後の方で動画の件があったのできっと動画であられたのでしょう。
そんだけ。バイビー。

五月公英
p2930163-ipad020105sasajima.aichi.ocn.ne.jp

匿名希望★様。

わかりにくい箇所があったようで、すみませんでした。
情報を出すタイミングに問題があったようです。
反省します。

ありがとうございました。

shion
KD027083171050.ppp-bb.dion.ne.jp

読みました。若干読みづらく物語があまり入ってこなかったのですが、一応小説にはなっていて、ラジオのシーンなどはいいと思いました。少女漫画のリアリティのなさがテーマかなと思ったのですが、主人公が少女漫画の理想を実際にデートをした時、覆されるみたいな物語があるといいかなと思いました。

五月公英
p2838014-ipad030102sasajima.aichi.ocn.ne.jp

shion様。

『buoy』の冒頭十五行に情報を詰め込みすぎたようです。すみません。
くわえて、(これは意図してやったのですが)主人公が語りすぎているので小説としての薄っぺら感は否めません。

『buoy』は、<少女マンガ中毒患者あるあるネタ>に『別冊マーガレット』を卒業したていどの男子高校生が理屈でツッコんでゆく、という形式で書かれています。
ですので、少女マンガの世界観をご存じない男性はパワフルに退屈されたことでしょう。

ありがとうございました。

五月公英
p2854178-ipad030104sasajima.aichi.ocn.ne.jp

モノを考えさせない装置について。

読書のハイライトは、これだけでなくある。
エピソード6は『狙いをつける! AI少女 AYAちゃん!』
それには、これが終了するのが難しい問題がある。
日本の女性に対する、少女コミックの影響力、この凄まじさ。
客観性を奪う。危機感の欠如。
それについての、男性の、盲目の度合いと慢心。
物語がこの時に関しては単純であるので、通常、AI少女 AYAちゃんの<心の声>だけを示すならば。

-- はあー眠い。眠くない。

-- うわぁ!

--あっ、そこでそこの流れ星は、私が愛している ― 彼心から ― とそう思う自分だ!

-- ギャーッ!

--それはそうです。どわぁぁぁっ!

--もしもは、突然、アクセスされる......とてもなぜなら、愛と私。状態マニアっちゃうよぉ。

-- そそそそっはそうだ! ああ、私はそれを知っている。

--あなたは、愛の中で …… えぇっ(それ)。 漏らしたか? 私は、深刻に訴える。

-- ギャーッ!

--.懐かしい特徴と感覚。尿のような香りの意識を取り戻す。............紛れもない海、......故郷と同じ錨(イカリ)。

--あります。えっ、えっ、......愛情をこんなに抱く? または、それは愛情のこもった抱擁か? ねえ、それはどれ?

--見ないでください。そのような目。悲しい焚火のようだ。私はそれが何であるかについて言います、お願いします、それはそうだ......。

--わあ、わあ、わあ!

-- AYA様爆誕! ほれっ、あなた方、私を推して! 私! あなたはあなたを愛していて、それを掘る!

--地球上で、それは何? これがキスです挨拶? または、それは愛情のこもったキスか? ねえ、それはどれ?

--それです、えっ? 私はウツボに似ているようか? まじめな話? 賛辞なしで? ......あっ、流れ星!

-- うわぁ!

-- みょーん。

--ああ、それはそのような感覚だ。私は、私が、いっこのフルーツであると理解する。

--誰か、すくう誰か。あなたの心の底。七年。

--女の子は女の子のコミックを抱いて彷徨う。

--女の子はフェミニンな服を着なければならないか?

--これが、キスです挨拶?

--彼のない女の子は、ロマンスのリングに加わってはならないか?

--女の子にロマンスは必要か? 地球上で?

--女の子は、イケメンによって愛されないとき、幸せを見つけることができないか?

--……答えて。漏らしたか? 私は、深刻に訴える。

--ああ、それはそのような感覚だ。

--アハハはッ。あははっあはははははっはっ。

-- ギャーッ!

--もしもは、突然、アクセスされる。……あっ流れ星!



男性の、盲目の度合いと慢心――。

おしまい。

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