作家でごはん!鍛練場
えんがわ

春陽

 菜の花畑に、モンシロチョウ。土臭い匂い。そこで君は、お気に入りのパン屋で買ったベリーデニッシュと一緒に待っている。大粒のブルーベリーに、スライスされたストロベリー。白いテーブルの上に、半紙の上に置かれてる。柔らかな呼び声。僕も弾む声を返す。
 少し強めの太陽は、穏やかな雲に隠れてくれた。冬の間に白くなった君の顔を控えめに照らしている。少しずつ、少しずつ、太陽は君の顔も僕の顔もまた、こんがりと焦がしていくだろう。
 君はパステルブルーのワンピース。半袖のふわりとする上腕部のカーブにどきりとする。手首には革紐の時計がゆるりと。君に初めて会った秋に僕が贈ったもの。僕の腕には君が去年の冬にプレゼントしてくれた時計。マニキュアはさしていない整えられた指先が掴むのは、ベリーデニッシュ。口に運ぶとサクッと音がこちらにも響く。僕もそれを口に含む。サクサクサクと口の中で遊ぶパイ生地、ちょっとだけ酸っぱい甘い果実。

「そうだ、これ、合うかなって」

 テーブルの上のリュックをがさごそして、ステンレスの水筒を見つけて。マグカップそれぞれにハーブティを注ぐ。反対側の海辺に住む友人から頂いたスペシャルブレンドだ。

「イッシーから」

 君は楽しそうな目で、うんうんとうなづく。話は自然とあの日の昔話になったりする。それからふらりと入った軽食屋や、街路樹の葉や、思い出したあの時言えなかったことや、ちょっとだけ見えてきた明日のこと。そんなことを、ゆるゆる話して、ふわふわ話して、君も僕も笑う。

春陽

執筆の狙い

作者 えんがわ
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いつか訪れて欲しい季節。
いつか行ってみたい場所。

コメント

松岡修子
53.176.138.210.rev.vmobile.jp

 菜の花が咲く頃に半袖のワンピースは寒すぎます。躑躅が咲く頃なら夏日もあるので、半袖ワンピースでもおかしくはありませんが。
 季節を変えるか服を変えましょう。

 水筒を出したのが誰なのか、しばらく読まないとわかりません。主語を書いておくほうが親切です。

えんがわ
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松岡修子さん、こんばんわ。
どうもです。

>菜の花が咲く頃に半袖のワンピースは寒すぎます。

あっ、はい。しまった。鈍感でした。
読んでみると、夏服をイメージしますもんね。
服をもう少し暖かめな方向で書けたらと思います。

>水筒を出したのが誰なのか、しばらく読まないとわかりません。主語を書いておくほうが親切です。

うう、うーん。
自分あいまいな感じで書いちゃうんで、こういうのも良いかなって甘えちゃうんですけど、やっぱりわかりやすく描いた方が、全体のぼやけた感じも良い感じに伝わるのかなって、反省です。

ありがとでした。

加茂ミイル
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ギターの伴奏に合わせて、歌を聴いているような気分になりました。
詩的と言うのでしょうか。
何となく、木漏れ日の中にいるような心地よさがありました。
水出しのハーブティーを作って飲みたくなりました。
げらげら笑う感じの人が出て来ないところが良かったです。

レオナ
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なんか、歌詞?って思っちゃいました。
小説というか、ポエムのようです。

名詞で終わってる文が多いからかな?
体言止めだっけ?
分かんないけど。

雰囲気は好きです。

えんがわ
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>加茂ミイルさん
ありがとです。
歌みたいな感じはオノマトペとか、あと響きが連続する言葉をけっこー使ったから、そうなったのかな?

木漏れ日。
ああ、そういうの確かに書きたかったんだなぁ。うんうん。日溜まりというか。
少しでも脳内のこういうの、文に出したいですよぉー。

加茂さんは笑うことにトラウマがあるようで、本文の笑うはどう取られるかなと不安半分だったので、そう言っていただいて、なにか嬉しさがじわりと湧きます。

えんがわ
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>レオナさん

うん、そうですね。
自分は小説らしさとかあんまり考えないで書きたい素材にあった文章なら、それでイイやってなっちゃうんですけど。
文そのものの違和感が、文で言いたいことを邪魔しちゃったら勿体ないですよね。

文の書き方については、余りエゴの出過ぎない方が、きっと良いのだろうな。読者にも自然に伝わるような。


雰囲気を好いていただいて、嬉しいです。
自分の中の憧憬というか、そんな景色でした。

夜の雨
i114-189-82-112.s42.a027.ap.plala.or.jp

えんがわさん「春陽」読みました。

主人公と君の二人の愛情は書かれていると思います。
一場面の中の二人を描いたという感じです。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
君は楽しそうな目で、うんうんとうなづく。話は自然とあの日の昔話になったりする。それからふらりと入った軽食屋や、街路樹の葉や、思い出したあの時言えなかったことや、ちょっとだけ見えてきた明日のこと。そんなことを、ゆるゆる話して、ふわふわ話して、君も僕も笑う。
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A>話は自然とあの日の昔話になったりする。

B>思い出したあの時言えなかったことや、

C>ちょっとだけ見えてきた明日のこと。

このA、B、Cの三点の内容を少し語ると、御作は見栄えがするのではないかと思います。

ほか、「軽食屋や、街路樹の葉」も少し描写すると、二人の思い出が色づくと思います。

と、上のように私は感想を書きましたが、「A、B、C」や「ほか」をしたところで、御作がよくなるのかどうかは、わかりません。

イメージを膨らまして書いてみて、全体のバランスが取れているのかどうかだろうと思います。

現状の御作は色鉛筆でスケッチしたというところでしょうか。


お疲れさまでした。

えんがわ
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>夜の雨さん

>このA、B、Cの三点の内容を少し語ると、御作は見栄えがするのではないかと思います。
>ほか、「軽食屋や、街路樹の葉」も少し描写すると、二人の思い出が色づくと思います。
>と、上のように私は感想を書きましたが、「A、B、C」や「ほか」をしたところで、御作がよくなるのかどうかは、わかりません。

はい。もうちょい具体的に書く案もあったんですけど、こうなりました。
具体的なものの方が印象や内容は立つと思うんです。
けれど、これは春の景色の中でぼやーと滲みながら、話も聞こえてるけど、こう中身まで聞き取れないで単語とか声だけが聞こえているような、そういうちょっと遠くからのショットで終えたかったんです。
ただ、ここらへん気障っぽいところが出過ぎているかなってところもあって、満足な表現ではなかった…。ですね。はい。振り返れば。

>色鉛筆でスケッチ

はい。色は頑張ってみました。色の表現も多く使って、でも上手いこと一つの場面に調和する感じを出したくて、あと直接は色は書かないけど、雲、革紐、ステンレス、ハーブティ、ストロベリー、大きな目、とか何となくイメージをするときに色もついてくるのを使いました。

確かに色鉛筆的な書き方をしようとしたんだと思います。

鋭い指摘だと感じたし、そういう言葉をいただくのを少し期待して書いた部分もあるので、嬉しい部分もあります。
結局のところ、これで描きたかった一枚の風景や情景がえがけたかどうか、がカギで、そこはまだまだだとは思うんですけど。

久方
121.134.31.150.dy.iij4u.or.jp

激甘。
激痛。
虫歯になっちゃうぞ♪

とにかく甘ーーい単語の羅列にクラクラ~~
でした☆ミ

久方
121.134.31.150.dy.iij4u.or.jp

最初の台詞までの体言止めが味噌っすか?

えんがわ
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甘々ですよねー。
菜の花の匂いとか人によっては「くさっ」てなっちゃうんですけど、スイートに書きましたー。
春に夢見ているようなー。えいっ☆彡

なんつって、アレな意味で「痛さ」を感じられる部分は、たぶんあると思うんですけど。
もう、そこは夢を見てしまったということで。逝ってしまった感じで。


体言止めというか、名詞を置いてそれで一文。というのは結構、使いました。
さっと言葉を差し出す感じというか、リズムと雰囲気が出れば良いなって。

偏差値45
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もしも天国があるならば、そのような場所なのかもしれないですね。
馬券を握りしめて、ポテトフライを食べる場所とは違いますからね。

>いつか訪れて欲しい季節。
>いつか行ってみたい場所。

自分だったら、なんて答えるだろうか。
・訪れて欲しい季節は、、、蚊のいない夏。
・行ってみたい場所は、、、宇宙が誕生するところ。
いずれにしても叶いそうにないですね。

昼野陽平
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読ませていただきました。
綺麗な世界観が書いてあるんですけどね。「綺麗」ではあるけど「美」とか「詩」とかには正直、到達してないかなと思います。
そんなの目指してないと言われるかもですが…。

えんがわ
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>偏差値45さん

自分の中で天国のようなものをイメージすると、こうなったのでした。
ポテトフライ……。以前の浦和競馬の話のかな。覚えていただいていてうれしかったです。

蚊はいやんですよねー。夏が近づくとゴキちゃんも出て来るんだろうなー。いやーです。


>昼野陽平さん

「美」は目指してないけれど、もう少し「詩」的な感じに近づきたいです。
まだまだですよね。はい。昼野さんが言うと説得力あります。
あまり良く考えないで生きているためだと思われます。もっと素敵な世界に近づきたいです。

久方
121.134.31.150.dy.iij4u.or.jp

再訪失礼致します。

改めて自分のコメントを読むと、かなり失礼全開でした……!
甘々ピクニック、いいですね(U^ω^)

えんがわ
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>久方さん

はははw
激痛ってのは、なんて的確な言葉だろうと思ったりしたんです。
そうだよね。痛いってのは素直な感情だろー。痛みを感じながら生きてくんだろー。
甘々ピクニック、これから暖かくなってきますもんねー。問題は金と時間とそんなん付き合ってくれる彼女だろー。
なんつったりして。

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