作家でごはん!鍛練場
のうみそいちご

3月のつぼみ

僕は先輩が好きだ。


笑うと歯並びの悪い歯と細い目が見える。
おでこがでてる短い前髪。
行儀の悪い座り方。
でもいただきますはちゃんと言う。

そんな先輩に恋をしてしまった。


 6月。梅雨。憂鬱。
部活にも慣れて来た頃友達に話してみた。
「僕さ、先輩のこと好きなんだよね。勇気だして告白してみようかな。」
「え、先輩?あの?
まぁ付き合えるかどうかは知らないけどもお前と先輩じゃ月とすっぽんだね」

だよね。月とすっぽんだよね。僕と先輩じゃ。

先輩は三年生。陸上部のエース。部長。全国大会に出るくらい。すごい。
僕なんかはただ入りたい部活なんてなかったけど体を動かすために陸上部に入ったような奴だ。

僕も頑張って頑張って先輩みたいに全国大会レベルの選手になれば先輩と肩を並べられるくらい。月になれるのかな。
でもそんな頑張れる根性もないすっぽんだ。

同じクラス友人と図書室で自習していた時だ。
前の椅子に先輩が座った。僕の前に。僕の目の前に。近い。近いよ。

先輩をずっと顔を上げて見てしまってる。早く早く下向かないと。でも。

先輩は顔を上げた。こっちが見てることに気付いてしまったのか。
するとニコっと歯並びの悪い歯を見せて僕に向かって。僕だけのために。
先輩は笑ってくれた。僕だけのための笑顔。大切な笑顔だ。
先輩にとってはただの笑顔だったのかも知れない。でも僕にとっては一番幸せで嬉しくて嬉しくてそんなずっと忘れられはしないとっても大切な笑顔だった。
これで勘違いしてしまったのかといまの僕は思う。


八月末。夏休みが終わる頃。
先輩が引退する。知っていた。三年生はそりゃ受験もあるし引退する
僕だって中学のとき引退したじゃないか。
でも先輩が引退するそれは受け入れにくかった。
唯一先輩に会える時間。部活から先輩がいなくなってしまう。
あたりまえのことなのにそれが悲しくて悲しくて。

僕は先輩に手紙を書いた。告白何かではない。
ただ普通に半年ありがとうございました。これからも頑張ってください。
みたいなただの後輩からもらえる手紙だ。何も変哲もない。
もうここで僕の恋は終わる。そう思っていた。

終わらなかった。先輩から手紙が来た。僕宛てに。僕だけのために。
君の頑張る姿が好きだった。図書室の一時が好きだった。
引退するのが寂しい。
って。好き。っていう言葉を僕に使ってくれた。
本当か。これは違う人に当てた手紙なんじゃないのか。何回も宛名を読んだ。何回も読んでも文字は変わらない。宛名は僕だった。

嬉しかった。


11月。秋。先輩はもうすでに部活を引退した。
変わってしまった僕の部活。
二年生のあんまり知らない先輩。県大会優勝らしい。そんなので先輩の後継ぎができるか、と思ってしまったが僕は県大会すら出られない奴だ。
反省した。

先輩は大学受験に向けて頑張っているらしい。
すごいや。スポーツも出来て勉強も頑張れる先輩はすごい。

でも。でも。僕には勇気なんてなくて告白なんかできない。

また友人に相談してみた。
「まだ先輩のことが好きなんだ。月とすっぽんかもしれない。けど付き合いたい。」
「相変わらず君はかわっているよね。俺はもう彼女できた。そんな普通じゃない恋愛無理だ。」

そうか無理かもしれない。確かに僕は変わっていると思う。
ただの先輩の笑顔で嬉しくなっちゃったりしたり。
あとあと聞いた話では先輩の手紙はみんなもらってたしあんな内容だった。君への手紙は別にとくべつでもなんでもない。

そうか。駄目なのか。


1月末。受験シーズン。
別に僕に受験はあまり関係はない。

しかし、先輩は受験生だ。諦めた恋。ここで終わりにする。
先輩の教室へと向かった。先輩頑張ってください。応援してます。ありきたりの文章を書いたチョコレートを握って渡した。これでもう僕の恋は終わり。先輩とはもうさよなら。

そうするつもりだった。
やっぱり先輩はきれいだった。
やっぱり僕は好きだった。
終わりにできなかった。


3月。卒業式。終わり。
もちろん先輩は卒業した。
第一志望の大学にはうかったらしい。春から夢のキャンパスライフだ。
まだ僕は諦めきれてない。
でも今日が最後だ。
終わりだ。

勇気を出してがんばってがんばって。

桜の木の下。蕾にすらなってない。
先輩と二人っきりだ。

好きです。僕はそういった。

そうか。ごめんな俺には彼女もいる。ごめんな。

先輩は言った。
終わった。これでなんの悔いもない。

ありがとうございました。先輩。大好きでした。
僕はそう言った。
普通じゃない恋は終わった。

3月のつぼみ

執筆の狙い

作者 のうみそいちご
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陸上とかよくわからないで書いちゃったので緩い目で観てください。

コメント

大丘 忍
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この小説に出てくる「僕」は男でしょうね。とすれば「先輩」は女なのかと思ったがよくわからない。どうも、男であるらしい。男が男に恋する? なんか無理矢理こじつけで不自然な感じがしました。
陸上競技もあまり意味はなさそうですね。

u
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先輩が男性じゃなく女性でも成り立つ話で作者さんは落ちで属性が逆だったと読者を驚かす魂胆www
この落ちをいかすにはいろんな方法があると思うんだけど
ミステリ手法―読者が落ちでなるほどと思えるミスリードなんかをちりばめるとかwww
純文学的にもwwwもう少し手があるような?
素直な文章好感!
作者さん文章的にも構成的にもお若いのかな?
勿論実年齢じゃないからねww
御健筆を

偏差値45
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読者にミスリードさせるだけのストーリーかな。
「面白さ」は感じませんでしたね。

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