作家でごはん!鍛練場
新人・B

夢の跡

 その夜、健太は不思議な夢を見た。
 真っ白なベッドシーツの中で瞼を閉じていた健太は、ひんやりした指先の感触で目を覚ました。
 探るように伸びて来る手先が、やさしく頬にふれていった。目の前にいるのは彩香だった。彩香は、虚ろなひとみで見つめている。濃い茶色のひとみは、まるでガラス玉のように人工的だった。冷めたような視線に驚いた健太は、反射的に起き上がろうとしたが、金縛りにあったように、からだが動かない。頭を動かそうとしても動くことはできなかった。
 ここはどこなんだろう、と思いながら、彩香の視線を避けるようにして白い天井に目を向けた。視線を移すと、小花のオブジェを思わせるペンダントライトがぶら下がっているのが見える。小花のオブジェは、明るさをたたえた生成り色の灯りを煌々と照らしていた。
 ぼんやりした思考のなかでも、健太は知らない部屋にいることだけは理解できた。でも、なぜ彩香がここにいるのか理解できなかった。
 長い髪の毛が突然目の前を覆ったかと思うと、柔らかな湿った感触が胸のあたりに芽生えた。それは彩香の唇の感触のようであった。開いた唇から生暖かい吐息が漏れて、健太の肌にふれた。
 生暖かでしめっぽい舌は、這わせるような動きで胸もとからみぞ落ちへと下がってゆく。
 健太はゾクゾクとした感覚を覚え、思わず身震いをおこしそうになった。されるがままになっていると、心地よい気分が高まって来る。
 混沌とした意識のまま快楽に身を任せていた健太は、切なくなり瞼を閉じた。
 やがて意識が遠ざかっていくような気がしてくると、それは夢の跡のような記憶になった。

夢の跡

執筆の狙い

作者 新人・B
180.54.70.198

場面の練習をしています。短く中途半端な文章ですが、感想を頂ければ幸いです。官能すぎる場面になっているのでしょうか。よろしくお願い致します。

コメント

偏差値45
219.182.80.182

夢の中の状況説明ですからね。
それほど重要な内容に思えないので、
あまり印象としては残らないかな。

>官能すぎる場面になっているのでしょうか。
そうでもないかな。

>天井に目を向けた。視線を移すと、
ちょっと意味がダブっているかな。

新人・B
180.54.70.198

偏差値45さん、コメントありがとうございます。
官能すぎる場面ではなかったと。そのコメントを頂いて、少し安心しました。
これからも、ご指導のほど、よろしくお願いします。

夜の雨
118.18.72.209

読みました。

このエピソードは物語の一場面になりますね。
官能の場面よりも「濃い茶色のひとみは、まるでガラス玉のように人工的だった。」こちらに焦点が当たっています。
引き続いて「冷めたような視線に驚いた健太は、反射的に起き上がろうとしたが、金縛りにあったように、からだが動かない。頭を動かそうとしても動くことはできなかった。」これが関連しています。

要するに「この場面」は、「健太」が普段接している「彩香」とは、違った彼女の状態に置かれているということになります。
たとえば「彩香」がアンドロイドだとか妖怪だとかと言った類か、または健太が彩香は普通の人間ではないと疑っているとか。
「アンドロイドだとか妖怪」これはちょっと大げさですが、どちらにしても健太が彩香を疑っている状態だと思います。
今までの彩香とは違う彩香になっていると思っているので、このシーンで、彼女のイメージが違って見えているようです。
彼女を信頼していたが、何か彼女に問題が起きて「濃い茶色のひとみは、まるでガラス玉のように人工的だった。」と健太は感じたのでしょう。
従いましてここは「官能」「場面」ではありますが、「官能を目的として書かれたものではありません」、と、思います。
だから「官能すぎる場面」とは、思いません。

このエピソードの前後に何を書くかということになると思いますし、伏線をどう張るかということだと思います。
それらにより、こちらのエピソードが生き死にします。

御作の題材とか、何を書きたいかによりますが、これ以上「官能描写」をすると、そういった物を含めた大人のエンターテインメント作品になります。
読者が限られるということです。


お疲れさまでした。

1/2
1.75.244.204

どこからが夢でどこからが現実なのでしょうね。書き分けをしっかりしてほしいと言っているのではなく、曖昧でもいいのです。ただその場合は映画インセプションのラストのように、曖昧さがこちらに謎を仕掛けたりしないと、ただ作り手の怠慢に感じられて面白くはないです。

アフリカ
49.104.37.248

拝読しました

官能的なとかなんとかに呼び込まれて読みました。

官能的とはどんなもんだ?と考えてみると小説は視覚に直接訴え掛けられない。
だから、ちん🌑を、まん🌑にぶちこんだ!と書いてもなーんにも感じられない。

脳内に訴え掛ける
匂いや音や湿度。ん〰️
後は思考でしょうか?

そんなんが少しでもあると良いかもです

ありがとうございました

新人・B
180.54.70.198

夜の雨さん、コメントありがとうございます。

<要するに「この場面」は、「健太」が普段接している「彩香」とは、違った彼女の状態に置かれているということになります。
たとえば「彩香」がアンドロイドだとか妖怪だとかと言った類か、または健太が彩香は普通の人間ではないと疑っているとか。
「アンドロイドだとか妖怪」これはちょっと大げさですが、どちらにしても健太が彩香を疑っている状態だと思います。
今までの彩香とは違う彩香になっていると思っているので、このシーンで、彼女のイメージが違って見えているようです。
彼女を信頼していたが、何か彼女に問題が起きて「濃い茶色のひとみは、まるでガラス玉のように人工的だった。」と健太は感じたのでしょう。
従いましてここは「官能」「場面」ではありますが、「官能を目的として書かれたものではありません」、と、思います。
だから「官能すぎる場面」とは、思いません。>

・鋭い読解力に、驚きとともに感服しました。投稿させて頂いた文章は、ほんの一部です。全体が2.5000字ほどになりますので、公開した文章は、2.7%程度でしょうか。

<このエピソードの前後に何を書くかということになると思いますし、伏線をどう張るかということだと思います。
それらにより、こちらのエピソードが生き死にします。>

・正しく仰る通りですね。前後に文章は存在します。そして公開した文章は、伏線の一部です。とてもうれしいコメントどうも、ありがとうございました。公開して良かったと思っています。

新人・B
180.54.70.198

1/2さん、中途半端な文章で、申し訳ございませんでした。
コメント、有難く受け取らせて頂きました。どうも、ありがとうございます。

新人・B
180.54.70.198

アフリカさん、コメント、ありがとうございます。

官能的な文章は、脳内に訴え掛けるものですよね。同感です。

貴重な時間をいただいて、どうも、ありがとうございました。

ゴイクン
121.92.248.124

こんばんは。
とっても短いので読んでみました。作品としては完成品じゃなく、一部分を抜き出して、どうだ、ということですね。

で、今夜もなぜか時間があるので、ちょこちょこといちゃもんをつけてみたいと思います。

その前に書きますが、お上手です。描かれている内容も、大変よくわかります。イメージもできます。健太は幸せなやつだな、とも思いました^^;

そういう前提で、ケチをつけます。褒めても仕方ないので、私のありったけの力を使って文章、まあ、書き方を貶します。
お覚悟召され!

っていうほど、きばっているわけじゃないですけどね。

>探るように伸びて来る手先が、やさしく頬にふれていった。目の前にいるのは彩香だった。

ここは手続き上、目を開けたという一文が必要かと思います。急に目の前にいるのは、といわれても、夢の中の話かもしれないので。ってのは、まあ、どうでもいいことです。でも、

>濃い茶色のひとみは、まるでガラス玉のように人工的だった。冷めたような視線に驚いた健太は、

ここは、はっきりバッテンです。ペケです。
よくやるのですが、書きすぎでイメージがおかしくなってしまうパターンです。
ガラス玉のような瞳だったわけでしょう。目かな。で、ガラス玉で何を伝えたかったのでしょうか。きっと「人工的な」目だよ、といいたかったのじゃないでしょうか。
そしたら、これどっちかがいらないです。

闇夜のように暗かった、昼間のように明るかった、というのと同じで、意味ない繰り返しになります。闇夜のように、とくれば、暗いは不要ですね。これ、マジよくやります。私も推敲の際に、ああ、やっちゃったと思うこと多いです。

で、人工的な目、って、どんな感じでしょうか。次に「冷めたような視線」ときますが、人工的って、冷めた感じでしょうか。違うと思うのですが。私は、「虚ろな・無感情な」じゃないかと思います。しかしどっちであっても、同じことを3回も書くことはないはずです。読者は、繰り返しを意外に嫌うものですよ。

>頭を動かそうとしても動くことはできなかった。
 
 これは単純に日本語の間違いです。主語は何でしょうか。健太は、じゃないですか。健太は動くことはできない、はおかしいです。「動かすことができなかった」じゃないでしょうか。

>白い天井に目を向けた。視線を移すと、

ここはすでに指摘されている方がいます。「視線を移す」が繰り返しになりますので、ただ削除すればすむことです。
 目を向けた先にライトがあったとわかりますので。
 プレバトの夏井先生がいつもいっていますが、制限された言葉の中で同じことを繰り返すのはダメです、と。こういうどうでもいいような個所に神経が向くかどうかが、おぬしできるな、かどうかの分かれ目ですね。

>開いた唇から生暖かい吐息が漏れて、健太の肌にふれた。生暖かでしめっぽい舌は、

 生暖かい、はよくわかりました。一回で私はわかりますし、きっとどのような読者さんもわかると思います。意味ない、いや、意味はあるかどうかわかりませんが、やはり繰り返しです。

>生暖かでしめっぽい舌は、這わせるような動きで

これも日本語おかしいです。這わせる、じゃなくて、普通に、這うような動き。じゃないでしょうか。

>健太はゾクゾクとした感覚を覚え、思わず身震いをおこしそうになった。

 ぞくぞくって、イメージ的にほぼ身振りのことじゃないでしょうか。そうなら、やはり繰り返し言葉です。馬から落ちて落馬して、みたいな感じでしょうか。

>やがて意識が遠ざかっていくような気がしてくると、それは夢の跡のような記憶になった。

これもよくわかりません。意識が遠ざかっているわけですよね。それじゃあ、もうほとんど記憶から外れていく。やはり何かいるかな、と思います、私なら、(意識の底で、それは夢の跡のような……)とかにしますね。でないと、意識が消えたのに、夢の跡のような記憶はないではないか、と思うのです。

いちゃもん、失礼しました。

ただ最初にも書きましたが、雰囲気や具体的な絵は上手に描かれています。問題ないです。ただ文章にはもう少し神経を向けてもいいのでは、といいたいだけです。
ちょっとでも参考になればうれしいです。ならないのなら、ヲイ来んな。(←一応ダジャレのつもりでした)とでもいってお忘れ下さい。
それでは、おやすみなさい。

新人・B
180.54.70.198

ゴイクンさん、コメントありがとうございました。

昔、ゴイクンさんはベトナムのホーチミン市を舞台にして、小説を投稿されていましたね。当時、私もこのサイトでお世話になっていて、あなたの小説を読んだ記憶があります。コメントを入れた記憶は定かではありません。当時を思い出し懐かしくなります。

この小説の構成も、ようやく終盤を迎え、推敲に着手する段階に来ています。ご指摘の点は、推敲時に参考とさせて頂きます。考える時間を与えて頂き、とてもうれしく思っています。
読者のコメントを読ませていただくことは、とても有難いことです。どうしても、作者の主観で自作品を眺めてしまうので、読者の客観的な視点に欠けます。それを補ってもらえるのが読書感想です。
作品の評価は読者が決めるものであり、作者が決めるものではありません。どのようなコメントを頂いても自作品について言い訳することなく、また反論することもなく、有難く受け止めたいと思っています。そのような態度で、コメントを頂ける皆さんと接したいと思います。
ご指摘の点は、推敲時に取捨選択させて頂きます。
私の小説の一部に、時間を割いて頂きありがとうございました。
これからも、よろしくお願いします。

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