作家でごはん!鍛練場
岩井

命の辻褄

 私たちは、今日も、盗人猛々しい命で生きています。あの子の家に向かう途中、河川敷から沈み行く夕陽を眺めながら思います。あの日と同じようにポニーテイルにした私の髪の毛が静かに揺れるから「赤色の髪留めは夕焼けみたいで綺麗だね」と、ここで笑ったあの子の横顔が瞳の奥に浮かびます。語り掛けたくても、あの子はもういないから、私の言葉は心の奥で虚しく響きます。
 本当は、悲しかったんだね、生きていたんだもんね。
 本当に、悲しかったんだよ、死んで行ったんだもんね。
「ポニーテイル、絶対に似合うと思うな」
 あの日、そう言って私に渡してくれた赤色の髪留め。使い古されたあの子の髪留め。それを私は握り締めました。夕陽は確かに綺麗です。でも、沈んで行った夕陽の数だけ、朝日が昇ります。それはまるで私たちの命みたいで、だから酷く虚しい気持ちになって、ポニーテイルを結えるために新しく買った赤色の髪留めへ、そっと手を伸ばしました。
 私は新しくも代用品のこの髪留めで満足しないといけません。
 あの子がくれた赤色の髪留めは、死に行く前に残った世界の係留。あの子が今生最後に見た夕焼け景色を映した大切な思い出。
 だから、きっと、私が持つべきではないのです。大切な思い出は、誰より悲しんでいる人間が持つべきもので、誰より生きていて欲しいと願った人間が持つべきものです。
 私は土手を上がって、あの子の家を目指して歩き出しました。朝、中学校に行く前に電話を掛けました。あの子のお母さんは、息だけの声で「家にいるよ」と、言いました。「ずっと、家に、いるよ」と言いました。「いつまでもいるよ」と言いました。私は、これから、あの子のお母さんに会いに行きます。
 夕陽は、次第に姿を消して行きます。私のセーラー服から伸びる黒い影が、薄くなって来ました。近づいて来る夜の足音が最後には私の存在を消すでしょう。新しい髪留めだけじゃなく、私もまた、代用品だからです。
「おい、見ろよ。また、子供の自殺だってよ。最近多いよなあ」
「生きて成功しようっていう気概が無えんだよ。全く、根性論のコの字も知らない今の餓鬼が、社会に出てやっていけるのかねえ」
 スーツを着た三十代くらいの男性二人が青色に発光する仮想画面の記事を見ながら嘲笑するような口調で私の横を通り過ぎて行きました。生きて行くための根性論。その道徳的必要性と主観的無内容性。死ぬための根性論。その本質的不必要性。
 事実、自殺はこの十年余りで急激に増えたそうです。それも、十五歳以下の子供の自殺が、後を絶ちません。昨年は五万人が自ら命を絶ちました。あの子も、命を絶ちました。
でも、自殺は悪い事なのでしょうか。生き残ることは、善いことなのでしょうか。私には、それが分からないのです。
 あの子が死んだから、新しい命は既に受精卵に宿っています。一人分の死亡届は一人分の出生届と引き替えで、あの子が死んだからこの世界に存在できる生命があるのです。この盗人猛々しい命は、十五年前から世界に存在を始めました。私やあの子は【恒久的世界人口維持条約】の第一世代です。
 人口学や生命科学、経済学や都市地理学など諸学問の研究成果から、世界人口は四七億人が最適で、私の国家の人口は国土面積等から八〇〇〇万人が最適であるという歴史的解答が導出されています。私たちは小学校と中学校の歴史の授業で、現代史のこの部分――十五年前にインドで開催された『少子化と高齢化、人口の不均等等に伴い世界的規模で発生した国力低下と地域紛争を解決するための世連会議』に於いて採択された【恒久的世界人口維持条約】と【ハイデラバード宣言】――を初めに学習します。
『人間は、有限の生を生きる種的な個体であり、また他者と社会的・歴史的関係を持つ個人である。全ての個人は他の個人とは異なる独自性をもった存在であり、自他を認め他者を愛し他者から愛されて生きるべき存在である。それ故、世界に生きる全ての個人は、地球社会に於ける公共の福祉に反しない限り、与えられた時間を幸福に生きる権利を有する。そして、全ての国家・社会・個人は、全ての個人の生命・人格を誕生から死の直前まで最大限に尊重しなければならない』――云々。
 この条約と宣言に則った生命システム――人口を維持するために一人が死んだら一人を創るシステム――が、どの社会にも存在します。
 昔は、母親が子供をお腹の中で育てて産んでいたそうですが、現在は体外受精によって試験管内で作られた受精卵を機械の母胎に移して管理をしています。出産を人間の自由意志に任せれば、人口構造は不安定になります。命の計算ミスが起こるのです。だから、性行為による生殖行為は禁止で、国家の管轄外で子供を作ることは重大な犯罪行為になりました。
 橋を渡って、住宅街に入ります。空は紺青色に染まり、吹き渡る風は冷たく体を刺します。あの子が死に行く場所に向かう時も、きっとこんな紺青の空だったのだと思います。私と河川敷で別れた足で死にに行ったのですから。
 耳に埋まった端末が振動して重大速報を告げました。自動的に青色の仮想画面が顔前に現れます。上半分が黒色、下半分が白色のネクタイを締めたアナウンサーが、教会のような場所から静かに語り掛けてきます。
「今年のエンディングロールが始まりました。南関東第三地区安寧所からお送りします。今年は百十二万人の七十五歳――大往生を迎えた方がいらっしゃいます。七十五歳の方にとっては人生最後の時間になる今日。我々には想像もできないほどの思いが、皆さんそれぞれにあるはずです。しかし、皆さんの表情はとても穏やかです。むしろお見送りに来た家族の方々の涙の方が目立つと言っても良いでしょう。……あ、今、一人目の方が往生部屋へ向かいました。お祖母ちゃんとのお別れに、お孫さんが大声で泣いております。その隣にはお父さんとお母さんが瞼をハンカチで覆いながら、静かに往生部屋に頭を下げています。大往生を迎えた七十五歳の皆さま、本日は、本当に、おめでとうございます」
 中継はそこで自由視聴へと切り替えられました。私は即座に中継を切って、仮想画面を消しました。今年殺される百十二万人に代わって、また人口母胎には百十二万人が宿るでしょう。命に対する虚しさと嫌悪感が、私の足元から心臓まで這い上がって、鳥肌が嘔吐のように全身を覆います。
 人口を維持する人工母胎。私たちは、そこから生まれました。数を合わせるために――世界の辻褄を合わせるために生まれた私たちの命。誰かの死が誕生させた私たちの生命は、今日も平然と生き続けます。何と、盗人猛々しいのでしょう。宗教では、とても救い切れそうにありません。救いなどありません。虚無感だけが漂います。
 でも、生きて行くことが悪い事でも、自殺が善い事にならないのは何故なのでしょう。
 あの子は、死にました。
 でも、あの子は、私といっしょに死んではくれなかったのです。「死にたい、死にたい」って、いつも話していたのに、あの子はいっしょに死ぬ相手に私を選んではくれませんでした。選ばれたのは、仮想空間で手を繋いだ自殺志願者の集まりで、私とは違う傷を持った、あの子と同じ傷を負った女の子たちでした。
 日暮れて夜が訪れます。この赤信号を渡った先に、あの子の暮らした家があります。今、家に住んでいるのは、母親だけです。あの子は自殺をして、父親は犯罪者になったからです。
 あの子が死んだ時、お腹の中には四か月になる赤ちゃんがいました。母親は何も知りませんでした――日々、性的玩具にされていたあの子の悲しみも、性的玩具にしていた父親の幸せも。
 私も、何も知りませんでした。
 私の虚しさと、あの子の虚しさの違いを。
 私の「死にたい」と、あの子の「死にたい」の違いを。
 自殺思考、自殺志向、自殺試行、自殺至高、自殺施行……。
 部屋のノートに殴り書きされた言葉の羅列、気持ち。
 信号が青に変わりました。横断歩道を渡ります。立ち並ぶ家々の門柱には明かりが灯っています。掛け替えのない家族の帰りを待っているのだと、家中の窓から漏れた光で分かります。
 私は、門柱にも部屋にも明かりの灯っていない家の前で立ち止まりました。朝に電話をした時は、ずっと家にいると言っていたのに。変だなと私は首を傾げました。
 私は、赤色の髪留めを強く握り締めました。存在を認められるように強く、強く。この髪留めを母親に渡したくて、私は宵闇を歩いて来たのです。右手に存在するのは代用品なんかじゃない、あの子だから。あの子の存在だと、あの子の今生の思い出だと、思うから。
 あの子は、いつか言いました。
 死ぬ事は生きて行く事よりも簡単だよ。
 あの子は、私を選ぶ代わりに髪留めを渡しました。
 私に悲しんで欲しかったのだ。
 真っ暗な家と冷たい風。ふと、そんな思いが過ぎりました。
「悲しいよ、生きているんだもん」
 そう言ったあの子の夕暮れ、思い出、命。
 あの子の家の呼び鈴を鳴らしました。家の中が酷く無音だからなのか、音が外まで響きます。私は、待ちました。長い間待ちました。私は、もう一度押しました。何度も押しました。何度も、何度も。祈るように、何度も。
 響いて、響いて――。握っていた髪留めが離れて、落ちました。
 墜落したのは、あの子の命。
 あの子が生きていて欲しかったのは、私の命だけでしょうか。
 沈み切った太陽は、明日には容易く昇ります。
 私たちの命のように、簡単に沈んで、容易く昇るのです。

命の辻褄

執筆の狙い

作者 岩井
126.38.60.180

ネットにある三題噺のお題生成ソフトからお題をもらい書いた作品です。お題は「根性論 盗人猛々しい 計算ミス」です。三題噺の書き方がよく分からず、結局自分の好きなように作品を書いてしまいました。なので、文章の書き方や読みやすさはどうか、読後感はどうかなどが自分では気になりました。文章、読後感に触れていただけなくても大丈夫です。読んでいただけて、感想をいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

コメント

偏差値45
219.182.80.182

状況説明ばかりで楽しくはないですね。
ストーリーが進展しないのは、問題かな。

>文章の書き方や読みやすさはどうか、読後感はどうかなどが自分では気になりました。

普通に読めます。しかし、あまり中味がないかな。
起承転結を意識して物語を作ってもらいたいです。

吉岡ニッケル
126.224.186.201

ええ話や。俺みたな極悪人でも、感動しとしおや。
これに皮肉とユーモア、スラップスティックを加えりゃカート・ヴォネガットになるんやろうけど、
作者さんは真面目そうやから直球勝負、やな。

ありがとさん。

吉岡ニッケル
126.224.186.201

俺は批評できへんから、他の作家しか持ち出さへんが、許してや。
カート・ヴォネガット「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」おもろいで。

岩井
126.38.60.180

偏差値45様
読んでいただきありがとうございます!

>起承転結を意識して物語を作ってもらいたいです。
おっしゃる通りでした。設定や内面語りのようなものばかりで、物語が全く進行せず、起承転結も何もありませんでした。現在だけに話を絞れば、主人公が友達の家へ歩いて向かっているだけ、のお話ですもんね。起承転結という物語の基本もできていませんでした。ご意見ありがとうございます。

>普通に読めます。
この点は少しほっとしました。ありがとうございます。

>しかし、あまり中味がないかな。
起承転結がないのですから中身がなくなるのも当然だなと反省しています。物語で読者に訴えかけられるような作品を目指して頑張ります!

九丸(ひさまる)
126.212.173.46

拝読しました。

良かったです。
なんか響きました。
ただ一点。これは健常者の目線でしか語られていません。障がい者はどうなんだろう? 普通に産まれて、最後の時まで生きられるのだろうか? それとも、直接には書いてないが、優生論的な何かも(批判肯定含め)匂わせてもいるのだろうか?
そんなことも気になりました。
拙い感想失礼しました。

岩井
126.38.60.180

吉岡ニッケル様
読んでいただきありがとうございます!

>これに皮肉とユーモア、スラップスティックを加えりゃカート・ヴォネガットになるんやろうけど、
アドバイスありがとうございます。皮肉はともかく、ユーモアやスラップスティックは自分の性格からしてかなり難しい技術で……一度、そのような要素を含んだ作品にもチャレンジしてみようと思っているのですが、どう書いていいか悩んでしまって……。でも必要な技術ですよね。どこかで頑張ってみます。

>作者さんは真面目そうやから直球勝負、やな。
短い話を読んだだけなのに、自分の中身を見抜かれてしまいました。吉岡ニッケル様、すごいですね。話を読んだだけで分かるものなのですね。素直にビックリしました!

>カート・ヴォネガット「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」おもろいで。
カート・ヴォネガット、恥ずかしながら未読です。アマゾンで検索してみました。注文してみようと思います。ありがとうございます!

>ありがとさん。
>俺は批評できへんから、他の作家しか持ち出さへんが、許してや。
こちらこそありがとうございます。とんでもないです。読んでいただいて感想までいただけて、その上、自分におすすめの本まで紹介してくださって、感謝しかありません。こんなに素敵な感想を下さる吉岡ニッケル様が極悪人だなんて自分には思えません。本当にありがとうございます。

岩井
126.38.60.180

九丸(ひさまる)様
読んでいただいてありがとうございます!

>これは健常者の目線でしか語られていません。障がい者はどうなんだろう?
ご指摘ありがとうございます。着眼点が鋭くて、そこまで作中で扱いきれなかった自分の力量を恥じる思いです。これを書いている時、書き終わった後にぼんやりと思っていたのは、この世界に障がい者はいなくなるということです。全ての人は人工母胎で誕生するので、生まれる前に障がいの有無を検査し、有れば中絶、という流れです。この世界観だと命の価値ってすごく軽くなるなと思い、そんな世界では虚無感が漂い、「死にたい」と思ってしまうんじゃないかなと考えたのが、ある意味では作品のきっかけです。なので、障がいなどがもしあれば、簡単に中絶に動くんじゃないかなと自分は考えています。こんな拙い答えで回答になっていますでしょうか? 申し訳ございません。

>拙い感想失礼しました。
とんでもございません。読んでいただいて、感想までいただいている上に、鋭いご指摘までいただき、本当にありがとうございます。

>良かったです。
>なんか響きました。
そう言っていただけて、ほっとしています。嬉しいです。ありがとうございます!

吉岡ニッケル
126.224.186.201

岩井さん、あなたはとびっきりの善人やねえ。
俺は根っからの悪党やから、これを英詞にして、ギター抱えて新宿で唄うぞ(笑)。
これでも実用英語検定準一級持っとるから(今じゃ、自慢にならへん)。

ボブ・ディランを聴いて、歌詞を読めば、自分がどんだけの才能の持ち主やと分かる。聴けや!

ほな。

つかさ
163.49.213.46

 物語として未完成な印象です。「こんな世の中になったのはこんな理由で……」という説明ばかりで物語が進展しないまま終わってしまいました。
 大切な人が死んで悲しいのは当たり前のことで、当たり前のことを書いただけでは読者は感動しません。悲しみをどう乗り越えるかとか、遺族をどう慰めるかとか、死んだ後の展開を書いてください。
 大切な人を死に追いやった原因(犯罪者、不治の病、事故など)をどう取り除くか、再発防止に何ができるか、そのために何をしたか、何をしようと決意したか、主人公の考えや行動を書いてください。そして、読者にも考えさせるような工夫をすると良い作品になると思います。

 ですます体で書く必要性がないと思います。主人公が特定の誰かに語りかけているという設定じゃないからです。

 行頭字下げはきちんとしてください。

>私のセーラー服から伸びる黒い影が、薄くなって来ました。

 日本語として変です。

岩井
126.38.60.180

吉岡ニッケル様
再度のコメントありがとうございます!

>俺は根っからの悪党やから、これを英詞にして、ギター抱えて新宿で唄うぞ(笑)。
ぜひぜひ、やっていただけたら自分も嬉しいです。割と本気で(笑)
吉岡ニッケル様にやっていただけたら光栄です!

>ボブ・ディランを聴いて、歌詞を読めば、自分がどんだけの才能の持ち主やと分かる。聴けや!
聴きます! 自分に才能がないのが分かるのが怖いですが……。

吉岡ニッケル様、優しくて面白い方ですね。作品の方も拝読させていただきましたが、とても奥深く面白い作品でした!


つかさ様
読んでいただいてありがとうございます。

>大切な人が死んで悲しいのは当たり前のことで、当たり前のことを書いただけでは読者は感動しません。
>そのために何をしたか、何をしようと決意したか、主人公の考えや行動を書いてください。
 そして、読者にも考えさせるような工夫
その通りでした。偏差値45様に「中身がない」と言われたのもこのあたりに原因があるのかもしれません。結局、設定や説明ばかりで物語になっていないのですね。登場人物が一歩踏み出せるような展開や結末をしっかりと考え、物語で読者に訴えていく、登場人物の考えやそこから生まれる行動で読者に訴えていく、それが大事だなと思いました。ありがとうございます。

>ですます体で書く必要性がないと思います。主人公が特定の誰かに語りかけているという設定じゃないからです。
かしこまりました。ありがとうございます。
>行頭字下げはきちんとしてください。
元の文章は全て字下げは行っています。こちらにコピペした時にその辺がずれてしまいます。確認して改めて字下げを行いましたが確認不足でした。申し訳ございませんでした。

>私のセーラー服から伸びる黒い影が、薄くなって来ました。
力不足で申し訳ないのですが、どこがどう変なのか分かりません。

つかさ
163.49.213.46

 教会の影は十字架から伸びるでしょうか? 家の影は二階の窓から伸びるでしょうか? りんごの木の影はりんごの実から伸びるでしょうか? もし伸びるなら、セーラー服からも伸びるのでしょう。

岩井
126.38.60.180

つかさ様
お返事ありがとうございます。
よく分かりました。ありがとうございました。

u
183.176.70.188

読ませていただきました。良品です。

ただ、本作これで完結のSSであるなら、もったいない気がしました。(つまりこれだけなら駄作ゴメン)。

かなり深い問題提起が何点も含まれているし、設定構築はいいんですけど、これをこれだけのお話として読むなら情緒に頼りすぎて、突き抜けたものとはいいがたいと思います。

もう少し膨らました長いものとして読んでみたい気がしました。

御健筆を。

Jay
27.83.171.50

ざっとですが読ませていただきました。私はタイトルに惹かれて一読しただけなのですが、悲しくなったり、哲学的なテーマだったりといい小説だなと思いました。きっと小説を書くことが向いているのだろうなと思います。

岩井
14.11.161.97

u様
読んでいただいてありがとうございます!
>ただ、本作これで完結のSSであるなら、もったいない気がしました。(つまりこれだけなら駄作ゴメン)。
>もう少し膨らました長いものとして読んでみたい気がしました。
三題噺ということで短いお話を念頭において書いていました」。今度は、これを下敷きにして長編を書いてみたいと思いました。
>かなり深い問題提起が何点も含まれているし、設定構築はいいんですけど、これをこれだけのお話として読むなら情緒に頼りすぎて、突き抜けたものとはいいがたいと思います。
ありがとうございます。確かに情緒的な言葉に頼りすぎて、物語の展開や登場人物の言動などで読ませることができていませんでした。情緒的な言葉に頼って物語で魅せる努力を怠っていたのかもしれません。
深い問題提起ができていたかは自信がないのですが、そう言っていただけると励みになります。読者に考えてもらえるようもっと工夫をして、長編として構想してみようかと思います!

岩井
14.11.161.97

Jay様
読んでいただいてありがとうございます!

>タイトルに惹かれて一読しただけなのですが、
とんでもございません。読んでいただいて、感想までいただけてありがたいです。感謝です。

>悲しくなったり、哲学的なテーマだったりといい小説だなと思いました。
そう思っていただけて光栄です。哲学的なテーマを扱えていたかは分かりませんが、読んでいた時に何かしら考えてもらえるような物語を書けるようになりたいと思っているので、嬉しいです。ありがとうございます。

>きっと小説を書くことが向いているのだろうなと思います。
そんなことはありません。お褒めの言葉をいただけて本当に嬉しいですし、何よりほっとしています。酷評の嵐になるんじゃないか……とも思っていたので。向いているかどうかは分かりませんが、いい作品が書けるようにこれからも頑張っていきます! ありがとうございます。

月野 夜
219.102.246.215

執筆お疲れ様です。
一読者として感想を述べますので、お題の話しは横に、置いておきます。

まず盗人猛々しい命というのは、選ばれた命であるがゆえに、という感じでしょうか?
自然な妊娠でも数億匹の精子の中から勝ち抜いた一匹だけが卵子にたどり着けます。
この小説の中では、誰かを蹴落としたり、当然の権利を奪って生まれてきた子供だったりそういう盗人らしいものは描かれていないのでちょっと弱いかなって感じました。

次に、人口の維持の設定について。
ここでは仮として世界政府とでも言っておきましょう、その世界政府の人口数の維持が採択されたようですが、いわば生死の管理を世界規模で行われているわけですよね?
そこだけの管理に留まっているのでしょうか。自分が七十五歳で死ぬと分かっていたら、逃亡を企てる人も多数現れます。それが人口数の管理を打ち出した政府が許すとは思えません。
この世界は完全に管理されていないと中途半端だと思います。
もし仮に自分がこの世界の住人だったら死というものが常につきまとい、苦悩するでしょう。
途中、三十代の男性がニュースを見て自殺した子供を嘲ると書かれていましたが、その本人たちも七十五歳で殺されますよね?
その世界で生きている住人とは思えない軽々しさがあったのでやはり世界観が統一されていない印象を受けました。

作者さんが自分でこの世界に生きていたら、と常に考え描くことでよりリアリティのある作品になると思います。
プロの作家でもたとえ書かない設定だとしても、隅々まで設定しておくことで作品にリアリティが生まれると仰られています。
これからも頑張ってください。

岩井
180.196.163.159

月野 夜様
お返事遅くなり申し訳ございません。今日一日忙しく、時間が取れませんでした。
読んでいただきありがとうございます!

>まず盗人猛々しい命というのは、選ばれた命であるがゆえに、という感じでしょうか?
>誰かを蹴落としたり、当然の権利を奪って生まれてきた子供だったりそういう盗人らしいものは描かれていないのでちょっと弱いかなって感じました。
ありがとうございます。
「盗人猛々しい」の意味を調べたところ「盗みや悪事をしていても平然としていたり、咎められても開き直ったりする者を罵る、江戸時代から使われた言葉」とありました。自分の意図としては、「悪事(誰かが殺されることで数の辻褄合わせのように私たちの命が誕生すること)をしていても、平然と生きている」ことに対して、盗人猛々しいという言葉を当て嵌めた、ということになるのですが、それが正確に、もしくは物語的必然性を持って読む人に届けられなかった自分の力不足でした。ご指摘、ありがとうございます。

>自分が七十五歳で死ぬと分かっていたら、逃亡を企てる人も多数現れます。それが人口数の管理を打ち出した政府が許すとは思えません。
>この世界は完全に管理されていないと中途半端だと思います。
ありがとうございます。設定や世界観構築の甘さ、そしてそれを描写する能力の無さ、描写する手間を省いた自分の力不足です。
この話を書いた時に、時間があったら長編としてもまとめてみようかなと、ぼんやりとですが考えていました。しかし、まずは三題噺を短編として完成させようと(友人同士で三題噺を持ち寄るという企画があったため)思い、このような形の話になりました。言い訳みたいなことを言ってしまい、申し訳ございません。言い訳をしているつもりは全くないのですが、なるべく事実に即してお話しようと思いました……。
なので、書かれていること以外にも自分の頭の中でだけですがぼんやりと世界観を構想してみました。75歳で政府によって殺されるとなった時に当然反対する者も多くいるだろうなとも考え、その人たちによる暴動や政府転覆、革命のようなものも起こるだろうなと思いました。長編にする時には、革命が鎮圧され、反対する者たちを投獄、もしくは処刑した後の世界にしたらどうか、教育や洗脳が徹底され、75年という限られた時間を生きるからこそ生命は光り輝くのだ、無駄に長い人生には意味がない、というような価値観を植え付けられた世界、思考警察のような者もいて……と考えてみました。
そのようなぼんやりした考えがあったために、自分としては当然のことのように書いてしまいました。また、世界中で人口維持のシステムが取られているので、外国でも事情は同じであり、逃亡を企てても意味がない、受け入れるしかないと考える人も多いんじゃないかなあと、楽天的な考えがあったのも事実です。
しかし、いろいろ考えていても、この作品には上のような構想は描かれていません。突っ込んで考えれば疑問が浮かんでしまうのは、物語に読ませる力がなかったからだとも思います。ありがとうございます。

>途中、三十代の男性がニュースを見て自殺した子供を嘲ると書かれていましたが、その本人たちも七十五歳で殺されますよね?
>その世界で生きている住人とは思えない軽々しさがあったのでやはり世界観が統一されていない印象を受けました。
この男性たちは、世代的に親の身体から生まれてきています。なので、主人公たちほど生命に対する苦悩がないというつもりで書いていました。だから、彼らは「根性がない」という言い方で子どもたちが簡単に自殺をすることを嘲笑っている、というような。人口維持システムで誕生していない彼らは、生死に対して、そこまで深く考えていない、というような。この世界でも誰もが命に対して苦悩するわけではないと思っていました。現代社会に比べれば苦悩する人間は確実に増えると思いますけど。また、現代社会でも生きることや死ぬことで苦悩する人間は少ないんじゃないかなあと感じることもあります。
けれど、この辺りは作者である自分のご都合主義だと捉えられてしまうのかもしれません。ありがとうございます。

>作者さんが自分でこの世界に生きていたら、と常に考え描くことでよりリアリティのある作品になると思います。
仰る通りです。まだまだ自分は作品に対する想像力、創造力に欠けているということだと思います。もっともっと練って説得力のある文章、物語を書けるようにならなければいけません。ありがとうございます!

吉岡ニッケル
126.224.183.120

俺はもう「作家でごはん」から消え去るけど、がっばってくれ。

吉岡ニッケル
126.224.159.214

あ、そうだ。どうしてあなたの作品に俺が惚れ込んだのか。それは「詩的」だから。これでも詩集は読むんだよ俺。こら、笑うな。

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