作家でごはん!鍛練場
文筆家たち

ハムレットのオマージュ作

《ソーセーの自室。鏡の前》
ソーセー  「やあやあ、実は僕は気が狂っているのだ!……いや、こんな気が狂った男はいないな。どうすれば、記が狂ったフリができるだろう? そうだ、少し、フラレターに話しかけてみよう……?」
ソーセー退場。

《王宮。フラレターの自室》
ソーセーが現れる。
ソーセー  「おい! 僕を誰だと思う? 前国王の息子だぞ……知っているか、お前? ところで、お前は誰だ?」
フラレター 「……はい、あなた様の親友でございます」
ソーセー  「……だな。それはそうと、今日は叔父上のお誕生日だな。国王になられて、初めてのお誕生日だ。国中がお祭り騒ぎだろう」
フラレター 「心中、お察しします……」
ソーセー  「うむ。そんなことはいいのだ。ところで、フラレター、気が狂っている人間とはどんな行動をとると思う? 俺が思うには、きっと、静かに違いない……いや、もしかしたら、定説通り、叫んだり暴れたりするのだろうか……?」
そこへ、父王の幽霊が現れる。
父王    「ソーセー、ここにいるか」
ソーセー  「はっ、父王! 私めはここに……」
フラレター 「え、前国王! どういうことですか……ソーセー様?」
ソーセー  「うむ。お前にもまだ話していなかったな。実は、父王は叔父に殺されたらしいのだ……」
フラレター 「えっ!」
父王    「そうなのだ。と、話してよいのか、ソーセー。実はな、今日現れたのは、他でもない。シロツメンヌの誕生祭中に、儂の仇を討って欲しいのだ。例えば、酒杯に毒を盛るとかさあ」
フラレター 「ええ……とんでもない話になったなあ……」
ソーセー  「父王が叔父に殺されたって、本当なのですね」
フラレター 「ええ、マジ!」
父王    「ううむ。本人がそう言っとるだから、そうだと思うけれど。ミスリードという言葉が世にはあるくらいだし」
ソーセー  「何を弱気になっているのですか、父王! わかりました、僕がやってみせましょう。その時は、僕を一人前の男と認めて下さください!」
父王   「え、やってくれんの。よし、ソーセー、お前に任せたぞ」
父王の幽霊が消える。
ソーセー、フラレターも退場する。

《オフラインの家の前》
オフラインが花壇の花を見ている。
ソーセーが現れる。
ソーセー  「やあ、オフライン」
オフライン 「あ、ソーセー様。こんにちは」
ソーセー  「今日はいい天気だね。いつもながら、見事な花だ。そうだ、このパンジーをいくつかもらってもいいかな」
オフライン 「え、ええ。おかしなソーセー様。もちろん、結構ですわ。ウフフ」
ソーセー  「ありがとう」
ソーセーが花壇からパンジーを五本摘み取る。
ソーセー  「じゃあ、誕生祭の間にまた会えることを楽しみにしているよ」
オフライン 「ありがとうございます。さようなら、ソーセー様」

《王の間。王座の前》
ソーセー  「ふむ。叔父夫婦は今はここにいらっしゃらない……夫婦と言っても……まあ、いい。さて、密かに作りあげたパンジーの妙薬。これをどうやって、叔父王に飲ませようか。おっと、人が来た……」
ソーセー退場。
ウマチャン 「ああ、シロツメンヌ様のお誕生日だぞ! これは大変な騒ぎだ。ここにお気に入りの酒杯をおこう。さてさて、わたしも忙しい。そうだそうだ、こっちに行こう!」
ウマチャン退場。
ソーセー登場。
ソーセー  「聞いたぞ。これが叔父の酒杯か……ここに妙薬を入れてっと……。さあ、僕は去ろう」
ソーセー退場。

ガヤガヤと城の者達が王の間に集まり出す。
フラレター 「あ、探しましたよ、ソーセー様。(小さな声で)あの薬はどうなりました?」
ソーセー  「心配するな。ちゃんと、薬は叔父の胃袋の中に入れる。僕のすることに今まで失敗があったか?」
フラレター 「いえ。(小さな声で)本当かなあ、心配だなあ」
ソーセー  「そら、叔父王の登場だ!」
家臣たち  「シロツメンヌ様、万歳!! シロツメンヌ様、万歳!!」
シロツメンヌ「皆の者、今日は我が誕生日を祝うために集まってくれて、感謝する。まずは乾杯を」
家臣たち  「乾杯ーっ!!」
ソーセー  「いいぞ。この時を待っていた……」
??    「ちょっと、待ったーっ!」
バーンという音がして、オフラインが現れる。
オフライン 「私、見てましたのよ、ソーセー様……何をやっているんですか……キエー!」
ソーセー  「オ……オフライン……!」
ウマチャン 「なにをやっとるんだ、オフライン!」
オフライン 「お父様、その酒杯は危険です! ああ、シロツメンヌ様っ!」
酒杯を口もとに持っていこうとしていた叔父王にオフラインが飛びかかる。
シロツメンヌ「オフライン! 何を……」
オフライン 「キエーーッ!!」
オフラインが叔父王の酒杯を左に弾き飛ばす。
その酒杯が女王の顔に直撃する。
女王    「な、何をするの! 息子の恋人だからって、許しませんよ! あら、ポウとしてきたわ」
ソーセー  「その酒杯には、パンジーから作った薬が入っていたのだ! お味はいかがでしたか、母上」
女王    「何言ってるの! ああ、気持ちが悪い……そもそも、気が狂っている人間のフリを勉強したり、何を考えているの、貴方は……」
ソーセー  「え、なんでご存じなのですか……?」
女王    「母はなんでもお見通しです!」
ソーセー  「う。……なら、今の私めの心中も……」
シロツメンヌ「ソーセー、何を言っておる! わしは悲しいぞ」
フラレター 「大丈夫ですか、ソーセー様」
ソーセー  「僕は……僕は……許しません!」
母王    「だって、だって、寂しかったんだもん!」
ソーセー  「うるせえ!!」
オフライン 「ソーセー様」
オフラインがソーセーの頬を打つ。
ソーセー  「……オフライン!」
オフライン 「あなたのお気持ちは察します。しかし、あなたのなさろうとしたことは間違いです。さあ……」
オフライン、ソーセーの右手を取る。
ソーセー  「ああ……僕は間違っていたのだろうか……」
オフライン 「いえ、そんなことはありません。行きましょう、一緒に」
そうして、二人は小高い教会のある丘へと消えていった。

(了)

ハムレットのオマージュ作

執筆の狙い

作者 文筆家たち
49.104.29.116

おちゃらけて書き出したら、最後はなかなか……。
マニアの方に怒り狂われないかが心配です。
よろしく、お願い致します。

コメント

1500
49.97.100.115

りーれき

ゴイクン
121.92.248.76

一つ投稿したので、ほっとした気分で読みました。二回も読みました。

マニアの一人です。
で、おちゃらけを期待したのですが、名前以外、まともでした。
笑うところもなかったです。

せめて、to be or not to beあたりも入れてほしかったですね。

飛べ飛べもっと飛べ、ネイ、飛んだら夢を見る、ああ、夢の墜落、落ちる、ドッテン!!

オフラインという名前、これはよかったです。にっこりです。
スカートをはいていないだろうから、川に落ちても即ぶくぶくでしょうね。

ハムレット、頑張ってください。舞台に背景がないのはよくわかりました。

なお、9枚読んだから、私の80枚ヨメなんて、絶対いっていないからね。そこはよろしく^^

文筆家たち
49.104.31.222

ゴイクン様

>二回も読みました。

ありがとうございますm(_ _)m
恐れ入りますm(_ _)m

>マニアの一人です。

おおっ!

>おちゃらけを期待したのですが、名前以外、まともでした。
笑うところもなかったです。

あああ、すみません……。
お恥ずかしい……。

>せめて、to be or not to beあたりも入れてほしかったですね。

この部分の解釈は未だに謎なんです……。
殺されるか、殺されないか。
でしょうか。

>飛べ飛べもっと飛べ、ネイ、飛んだら夢を見る、ああ、夢の墜落、落ちる、ドッテン!!

元ネタ、なんでしたっけ?
ネイって誰よ?

>オフラインという名前、これはよかったです。にっこりです。
スカートをはいていないだろうから、川に落ちても即ぶくぶくでしょうね。

理由はバラしませんが、にっこりして頂けて、助かりました?
オフラインちゃんは、スカートでなく……。

>ハムレット、頑張ってください。舞台に背景がないのはよくわかりました。

ありがとうございます。
背景がない? イッ○ー尾形的な?
え、よく言い過ぎ?

>なお、9枚読んだから、私の80枚ヨメなんて、絶対いっていないからね。そこはよろしく^^

どういう意味?
感想返しには行きませんよ! maybe.

文筆家たち
49.104.31.222

1500様

??
(順番逆になって、すみません)

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

テクニカルサポート

3,000字以内