作家でごはん!鍛練場
栗林三四郎

残雪

 仕事はうまくいってない。サボりがちの性格が俺に仇をなした。しかし、これといって改善のためにすべきことは思いつかないし、もし思いついても鈍らな俺は実行しないだろう。低迷の暗雲の中で彷徨い続けた結果、いつしか学生時代の精気を見失ってしまった。あの頃は元気に溢れていたはずだ。だが今は対称的な毎日で、それが憂鬱であることは間違いない。可愛げのない人生へ至る掛け橋で落としたのは、無邪気さだけでなく、夢も活気も含まれていたようだ。

 窮屈な電車を降りて、駅のホームから人々の様子を訳もなく窺う。彼らに纏わりつく空気はどんよりしていて、蓄積された疲れが滲み出ている。きっと、誰もが「この辛い生活を変えたい」と感じているはずだ。飽和に至りつつある世界に在るからこその、使い捨ての娯楽が無ければ生きるに堪えないこの社会も。しかし、面倒ごとは嫌だと言って、上辺だけ意思があると表現する。本当に必要なのは知ることなのに、なんとなくで片づけて、気付いた頃には背水の陣。その集大成が今の社会。勿論俺も彼らの一人。自己表現が苦手な日本人は文句たれの傀儡だ。だから勝手に諦めて、失望して、他人に無責任に愚痴を投げつける。そして、皆がつらいからそれでいいやって同調するんだ。そうして自分も「仲間」だと陣の中で密かに安心する。達磨の民主主義が泣いているぞ。なんて情けない。こいつらも、こういった偏見にたどり着く自分も。
 混雑した改札を通り抜けて、どれくらい汚いのか曖昧で心置きなく深呼吸もできない都会の空気で一息つく。前を見ずに、というより向き合いたくない未来から遠ざかるためにポケットからスマホを取り出す。近頃の海外の政治事情は面白い。巌窟王と縁のあるイフ城を持つ国では、市民が不当な税金からの脱獄を断行しているらしい。さすがブルジョア革命が起きた国、市民による革命が起きなかった日本と大違いだ。画面をスクロールすると、どうでもいいスキャンダルが画面の三分の二を埋め尽くしているのにうんざりした。そんなものを求めていない。
 アパートの階段を鳴かせながら上り、玄関の前に立つとポストの口に紙が挟まっているのが見えた。ひんやりした無地の下地が金色のフレームに彩られて、お堅いあいさつ文が慎ましやかに載っている。高校の同窓会の知らせだ。十余年ぶりの同窓会は有名なホテルの会場を借りて行われるらしい。日時は十二月二十八日か。ずいぶん遠いなあと思ったが、そういえば今は十一月手前だった。呆気なく過ぎていくから日々の記憶が薄い。たまに一週間何をしていたか思い出せないこともある。我ながらあらゆることに無関心な奴だな。しかし、このイベントには非の打ち所がないほどの偶然によってその自分の通説が意味を持たなくなった。「久しぶりに会いに行こうかな」なんて呟いたのだから。
 自分は会社の求める年相応の能力に背伸びしても届かないから、休みを確保するのも一苦労だった。確保した有給までにある程度仕事を終わらせなければいけないから、高校以来ではあるが、実行能力に釣り合わない進行計画を立てた。勿論破綻はしたが、ため込んだガッツによって何とか帳尻を合わせられた。ここ一ヶ月半は数年で一番頭を使ったせいか、計画二週目からなんとなく目覚めがよかった。六時間座学を続けた後の体育の準備体操後の感覚によく似ている。仕事を頑張れば元気になるんだろうか、いや、会社に心身を捧げる気はないからそういうのは御免だ。

 仕事をしている間に度々学生時代のことを思い出した。その中心にいたのは、やはり桜間という名前の麗人だった。彼女は傍から見れば高校生という枠組みの中にきちんとはまってしまうような、特別なことは何も持ち合わせていない少女だった。ただ、少し俗世離れしていて、なおかつかわいい顔をしていた点を除いて。マドンナだともてはやされるほどではなかったが、俺好みではあった。そして、彼女のコミュニティは部活に入らず習い事をしていたせいで狭く収まっていた。学校の人間関係は、部活からの飛躍的な知人の増加や、積極的な献身がなければクラス内の人間に集約される。だから、彼女のそれはどうしても広がりにくかった。そのため、彼女の持つ環境は落ち着いており、その分俺が付け入る隙がない。クラスは同じじゃなかったし、習い事が同じわけでもなかった。しかも、当然ではあるが、いつも下校は仲のいい女友達と一緒だったからまるで難攻不落の城塞だった。そんな城は俺にとって諸葛孔明並みの軍師がいなければ自信をもって攻略することはできない。しかし、その彼女特有の環境がなければ、あの麗らかな人柄は成立し得なかっただろう。つまり、攻めにくいことは必要条件だったわけだ。そんな彼女を俺が目で追うようになったのは、ひとえに物寂しさ故のことだ。俺と彼女には接点が一つだけあった。委員会が同じだったことだ。それは仕事を一緒にする機会があったことを意味する。たびたびその機会を利用してトロイの木馬を送り込んだが、中に隠れた人は大層恥ずかしがり屋だったようで、そこから出ようとはしなかった。そのまま月日は流れて、結局三年間で彼女と話したのは小さじ一杯の砂糖にも満たなかった。軍師のいない俺にあんな城は攻められるはずがなかった。でも、告白の一つでもしておけばよかったと今では後悔している。これが、俺が「まあいいか」で終わらせてしまったことの一つだ。

 今回に限り、十年間暇を取らせていた意地によって、「まあいいか」で終わることはなかった。面倒くささが臨界点を突破するとすぐ開き直る性格は治したほうがいいと自分でも思う。まあ、これまでとの違いを上げるとすれば、明確なゴールが見えていたことだろう。加えて、「あいつは今何してんだろうな」って考えてると、自然とやる気が湧いてきた。これは少し負けず嫌いだった学生時代の名残だ。だが、なんで今になって再発したんだろうか。
「しっかし、まったく性に合わないことをするもんだ」
笑いながら、家のソファで缶コーヒー片手に呟く。明日は待望の同窓会当日だ。コーヒーを飲んでも取れなかった眠気が後に厄介な事態を引き起こすことは、まだ話さなくてもいいだろう。

 豪華絢爛ではないが格調高いロビーにはまばらにしか人がいない。この原因は来場数が少ないわけではない。疲れていたとはいえ呑気に、子どもがおやつを食べるころに起きたのが原因だ。急いで支度して疾風の如く会場に馳せ参じたが、それでも間に合わなかった。受付に陳謝してからこっそり会場へ足を踏み入れる。そういえば受付の彼らも同級生だった。もっとも、彼らは俺のことを覚えてはいなかったが、無理もない。俺も部活には入っていなかったし、影も薄かったから。オープニングが終わった後、空いているイスに密かに腰掛ける。そこには姦しくない女性三人と、ワックスで固められた冴えない髪を気にする男と、その男に話しかけられる泰然な男がいる。どちらもこちらを一瞥した後、俺には目もくれない。つまるところ、誰も俺のことを知らない。そこにいても仕方ないから抜け出した。会場内の辺り一面に切ない顔を晒してから、料理の並ぶ長テーブルの端で皿を取った。
 食事の形式はビュッフェで、ピークはとっくに過ぎているからいろんなものを存分に取れる。こういうのは健康とかを気にせず好きなものを好きなだけ取るのがストレスを発散するいいやり方だ。しかし、それは短い夢で、明日の体重計によって相殺されることになる。茶色一色が盛られた皿を持ち、席に戻りたくもないから途方に暮れていたところ、前から誰かが笑顔で近づいてきた。
「久しぶり、英典」
 照れくささが込められた声の主は友明だった。
 彼は学校で唯一の親友だった。独りで過ごすことが何も考慮しなくていいから楽だった自分は、友人を必要以上に作らなかった。とりあえず彼の隣の空席に皿を置いた後、静かに話せる場所に移動した。手にしたことがないオシャレなグラスを片手に、取るに足らない現状を話し合う。彼は自分で会社を起業してウェブクリエイターとなり、順調に業績を上げているらしい。彼は俺の話を聞いたうえで、「行く当てがなくなったら雇ってやるぞ」という半分本気の誘いをする。加えて、名刺を渡すもんだから全力の嫌な顔でそれを受け取った。
 俺たち男子は永久機関みたいな女子と違って話題が尽きることがある。そうして生まれた静かな時間が空気を変化させると、友明は改まって口を開いた。
「お前変わったな」
「当たり前だろ。変わらないほうがおかしい」
「じゃあ、俺は変わったか?」
「いや、変わってない。おかしな奴だな」
 彼は少し笑った。懐かしいものに触れていると安心するのは確からしい。
 学生時代のこいつは、所謂文武両道でモテたくせに、運動はできなかったし勉強も碌にしなかった俺にかまってくれていた。俺が真の孤独者になって時代に置いて行かれなかった理由は大方こいつにある。俺は結構感謝しているつもりだ。おそらくはこいつもそれをわかっているんじゃないかと思う。
「お前、高校の時自信いっぱいだったもんな。自信があるってことは芯がしっかりしてることだ」
 あの頃の友明の素直な印象を告げると、彼は納得した顔で答えた。
「なるほどね、だから変わらないんだな」
「そういうとこ、尊敬するよ…マジで」
 少しの間、嘗ての登下校のように二人並んで窓の奥を見ていた。以前、俺はこいつに恋心を打ち明けたことがある。桜のように陽気な彼女を想いながら小一時間は熱弁しただろう。それをこいつは真剣に聞いてくれた。その上で、俺はどうしたらいいのかと尋ねると、彼は辛辣な言葉も柔和な態度も示さなかった。ただ、「お前が好きなほうを選べ、でも、考えすぎんなよ」と言っただけだった。別にそれでよかったけれど、なんというか、俺は背中を押してほしかった。自分に足りない自信の肩代わりを担ってくれれば、後腐れはなかっただろう。しまいには、彼の意見を台無しにして、有耶無耶のまま今に至ってしまった。それ以降俺たちはこの恋愛話を持ち出さなかった。しかし、彼は「彼女」のある情報を耳にしたようだった。
「そういえば、お前好きな子居たよな。たしか……あそこにいる」
 友明が指差す方向に、はっきりと、あの人の姿を捉えられた。
 少し感動してしまった。さっき見渡した限りでは見つけられなかったのに、この場に来ていたなんて。可愛さは年季のある美しさへ変貌し、年相応の容姿となっている。白に近い紫のワンピースを着ているからなのか、五歳ほど若く見える。しかし、俺はこれから彼によってそれ以上の驚きを与えられることになる。
「彼女、結婚してるらしいぜ。まあこの年齢なら普通のことだけどよ」
 一目ぼれをしたあの時と似た感情――一種の好奇心のようなものが衝撃で萎む。だが彼女への関心はまだ消えていなかった。それが問題だと、俺は心の内で感じ取っていた。
「ああ、そうか」
 聞こえないくらい小さく呟いた言葉を言い直しもせずに俺は外へ向かった。

 人工の光が幽けく照らすホテルの庭、手すりにもたれて物思いにふけった。フットライトで輝く草たちが静かに寝ている。
「結婚、かぁ」
 先ほど抱いた感情を包み隠さず言ったとすれば、俺は「とても悲しかった」と述べるだろう。泣いて楽になるのなら今泣いてもいいくらい心は縛られていた。明確な終わりがなかった結果ここまで引きずってきたが、何はともあれこうして俺の長い初恋は幕を閉じた。残念なことに、会場に来てから三十分で目的の八割が終わってしまった。あとは飯を食うだけじゃないか。「もうやけ食いして帰りたい」と弱音を吐きそうになる。
 もともと、今までずっと想い続けていたわけではない。あのはがきが届いてから、ふつふつと想いが再燃し始めただけのことだ。学生時代の投影に他ならない。きっと忘れてしまえば楽になれるんだ。
 すると、コツコツコツと、リズムよく歌うハイヒールの高い音が近づいてきた。
「生明君?…だよね」
 聞き覚えのある声だった。心の宝物入れにしまっていたようなそれに振り返るには、恥ずかしさに勝つ勇気が必要だった。
「そうですけど…もしかして、桜間さんでしょうか」
 錆びたゼンマイ仕掛けのブリキ人形みたいに振り返る。
「そうですよ、生明君」
 月下美人のように、彼女は笑った。少し口を手で覆って、クスクスと。
「覚えててくれたんだ。親しくなかった人は、私のこと忘れてたり、あー!って言って大袈裟に思い出す人しかいなかったよ」
「そうなんだ…」
 俺と彼女との間の隔たりを感じ取る。俺だけ背伸びして大人になろうとしているみたいで格好がつかない。
「久し振りだからかしこまっちゃうよね。元気にしてた?」
「まあ、それなりには」
「そうかなぁ、なんだか疲れてるみたいだけど。目の隈が酷い気がする」
 思わず言われた部位を指で触れてしまう。自分では気にしないことなのに、女性はこういうところもケアしているから敏感なのだろうか。
 彼女は俺の隣に来て、俺と同じように手すりにもたれて、星を見上げた。しかし、目が星を探そうとはしていなかった。おそらく、始めから星がどこにあるのか分かっていたのだろう。
 俺も倣って星を探した。都会の明かりは卑しい。冬の大三角を見つけるだけでも精いっぱいだった。その時だけ――星を探している時だけは、子どもみたいなことをしているからだろうか、自分に対して素直でいられた。
「俺さ、君のことが好きだったんだ。例え世界に嘘が溢れても、これだけは自信をもって本当だと言える。学生のころ、一緒に仕事をするうちに気付いたら一目ぼれしてた。会話を重ねるたびにどんどん好きになっていって、胸が苦しくなったこともある。でも、言えなかった。俺の熱情が不安につっかえて表に出せなかった。そのことを今までとてもとても後悔してきた。今ではもう遅すぎるかな、変わりすぎたかな。だけど言いたかった、伝えたかった。あなたともう一度話したかった」
 自分が今何を言ったかなんて、この夢みたいな出来事の中では些細なことだった。
 ずっと星を見続けていた。視線を彼女に合わせれば、くしゃくしゃになったみっともない泣き顔を見せてしまうから。
「ごめん…突然こんなことを…」
「ふーん。そうなんだ…」
 俺の思い込みでなければ、その声に少しでも感情がこもっていたのは間違いなかった。やがて彼女は視線を落として、空と地の境界を見つめた。黒いキャンバスに彼女の顔の輪郭がはっきりと映る。前方から月光を浴びて唇が妖しく艶めき、そこから垣間見える白い歯が俺の興奮を掻き立てるのにそう時間はかからなかった。
 彼女の美しさに目を覚ました草が、かさかさ騒ぎだす。冷たい風が火照る欲望を鎮め、一抹の冷静を取り戻す。
「あのとき、私はあなたのことを目で追っていたの。夢を追い続けるあなたの背中が逞しくて、素敵な人だと思った。夢のために自分で先の見えない道を開こうとする人は勇気があるなぁって感心してた。でもあなたが、普通に生きようと思ってた私のことが好きだったなんて、わからなかった。あなたの瞳に私はどう映ってたのかな」
 彼女は俺を見つめた。俺も彼女を見つめ返した。少し恥ずかしかったのか、かき消すように彼女は俺を責めた。
「あなたが告白するから、私までしちゃったじゃない。言うつもりなかったのに」
 彼女は階段を数段上って、こちらを振り返った。やはり、学生時代と変わらない無垢な顔で。
「じゃあ、また会おうね。答えはその時に聞いてあげる」
 照れ隠しを両手で受け止めた俺は、ほっとしてずっと星を眺め続けた。これは夢だったんだろうか。いや、仔細を考えるのはよそう。話せただけで、極楽浄土にいる気分なんだから、まだこれに浸かっていたい。
 想い人に語り掛ける、二十年越しの暴露は成功だったのか。いや、この場合、それを決めつけることがナンセンスだろう。

 その後、友明を呼び出して名刺を突き返した。
「俺、頑張るって決めたよ。会社も辞める」
 何だよ急にって顔して素直に受け取るあたり、こいつは俺の扱い方を忘れていない。
「大丈夫か?見切り発車って感じだけど」
「当然、あれやこれやと準備してからのほうがいい。でも、そんなことしてたら情熱は独りで先走っちゃうからな」
「へいへいそうですかい。なんか困ったら連絡しろよ。どうせ夢でも追っかけんだろ。なに、おもしろそうじゃん」
 彼は不敵な笑みに期待を添えて俺に目を合わせる。あとで話の肴にでもするつもりか。
「その企みに乗ってやるよ。次に会うときは、土産に飛び切り面白いネタを持ってってやる」
 それから、俺たちは笑った。昔みたいにバカをして、このくそったれな人生に花束をくれてやる、と俺は決意した。

 この一夜の出来事で、取り戻した夢があった。俺が学生時代の時に追っかけ続けていた夢。それの発端を思い出した時、歩くべき道は見えた。遠い、あやふやにしか見えない理想。そのために、これから再出発しようと思う。彼女の言う、逞しかった俺に近づくためにも。
 過去を目標に、だけど未来を目指して進路を見据える。次に会う日には、夢追う輝きを取り戻せているのかな。

残雪

執筆の狙い

作者 栗林三四郎
61.46.30.32

とある人物に思いを馳せながら書きました。
自分の小説のレベルがどれくらいなのか知りたいので、ご感想をいただけると幸いです。

コメント

偏差値45
219.182.80.182

なんとなく読んでみました。
内容は伝わっているし、狙いも見えますね。表現力も豊かで良いと思います。
ただ既視感はあります。どこかの誰かが書いてそうな気がしますね。
少々不満があるとすれば、主人公の本当にやりたかったこと、(恋愛話ではなくて)
これをもう一つの物語の柱にしても良かったと思いました。

>自分の小説のレベルがどれくらいなのか知りたいので、ご感想をいただけると幸いです。

一字一句、ちゃんと読んでいるわけないですが、
このサイトで言えば、「中の上」あるいは「上の下」。比較的ちゃんと書けているかな。
酷い作品であると、五行や十行程度でギブアップしますからね。

栗林三四郎
61.46.30.32

偏差値45様

貴重なご意見をありがとうございます。

もっと話を厚くしたいと考えていたのですが、どうにも恋愛話に考えが執着してしまって「主人公の本当にやりたかったこと」に話を広げることを思いつきませんでした。

ストーリーの展開に関しては、とてもシンプルなのでありふれた作品になってしまった感が否めないです。そのため、書き手として完成させやすい小説になってしまったのではと考えています。なので、読んでいて意外性があって、かつ、楽しんでもらえるような作品を完成させられるように精進します。

また、自分の作品の感想をいただいたことがあまりなく、偏差値45様のご感想からこの作品が小説として成り立っていると確信できたので、安心しました。

ありがとうございました。

ARAKI
126.233.113.31

読ませていただきました。
面白かったです。
文体も少し癖があって、回りくどい感じがあるところも含めて好きでした。

ストーリーもよくある話なのかもしれないですが、学生時代の好きな人との再会ということで、好きな相手とほとんど話せなかったところなど自分と重ね合わさて引き込まれました。


夢については、冒頭か、初恋の相手の回想シーンで少し触れたほうが良いのかなと思いました。

>「あのとき、私はあなたのことを目で追っていたの。夢を追い続けるあなたの背中が逞しくて、素敵な人だと思った。夢のために自分で先の見えない道を開こうとする人は勇気があるなぁって感心してた。でもあなたが、普通に生きようと思ってた私のことが好きだったなんて、わからなかった。あなたの瞳に私はどう映ってたのかな」

この台詞で急に夢について語られたのですが何ことだろうと思ってしまいました。あと単純に読んでいてどんな夢なのか気になりました。


あと狙いの、とある人物に思いを馳せながら書きました。
というのも少し気になります。

大人になってからの二人のやりとりが初々して楽しめました。ありがとうございました。

栗林三四郎
61.46.30.32

ARAKI様

貴重なご感想をありがとうございます。拙作をお褒めいただき恐縮です。嬉しかったです。

私も主人公の夢については触れたほうが良かったと思っています。
物語外で登場人物を語るのは野暮だと思っているので詳細は伏せますが、主人公は芸術家タイプで、学生時代は芸術で生計を立てることを目指していました。

狙いに関しては……ご想像にお任せします。

ありがとうございました。

弥々丸朗
60.45.49.53

"比喩"なんて言葉や表現方法があることを知ったのは小学生の頃だったか中学生の頃だったか、そんな覚えも定かでないくらいつまり"基礎的な"技法だと思うんですけど"比喩"って。
そんなものが、一体何の為の技法なのかって考えたなら、何なんだろか。


そんなことわからん。馬鹿なので。


個人的には、直裁的な表現は大事なただ一人だけに預けるべき不恰好そのままらしきつまり、単純さであってこそと思うんですけど、更なる独りぼっち、つまり自分にこそ向けて思うには、"そんなもんじゃねえ"って確実にあるそんな感覚。
わかりますか?
あたしは案外それ探すことが例えば"比喩"ってことなのかもしれなくて、"表現"なのかもしれなくて、"文章"っていう懐の深さに預けたがることのような気がしてるんです。例えばですけど。

あなたの書く文章、この度の作のそこかしこに敷き詰められた例えば"比喩"と思わしき表現の仕方の数々について、あたしはその上手下手とかそんな上澄みのようなことではなく、つまりあたしなりに思うところの"あなた自身"っていう表現の仕方として、どんな欲求にこそ掻き立てられて思いつかされた言葉、あるいは表現だったのか? といったあたしなりの尺度から思い当たるに、どうにもそのふさわしさとでもいうのか、他人に差し出したいものとしてのそのありさまとでもいうのか、その姿勢のようなものこそをかなり、疑わしく感じさせられています。


実に申し訳ないです。
個人的にはあなたの例えば"比喩"らしき表現の仕方を、あたしはただ回りくどいだけの"迂回表現"でしかないように感じてます。
あなたの込めたらしい気持ちとか、目的とか以前にまず、音読してみたらいいのにとか、せいぜいそんなことくらいしか思いつけない。結果、お話なんて何にも入ってこない。
何しろそのお話自体もどうなんだろう、一体どんな人に向けて、思い描いて、表したくて書き出された世界なのか、あたしはほとんど共感も同意も思いつけません。

作品に書き手が映ることを個人的には否定しない立場なんですけど、この作品世界についてあたしは映したくない映るべきではない書き手の思惑、違うな、願望のようなものばかりこそを無意識のうちにも映して、嫌悪してしまいます。
そのひ弱な世界を、ということ。
わかりますか?

あなたが書き終えた世界で語り手が与えられるだけのように与えられた結末と、書き出しからの回りくどさばかりが鼻につく迂回表現であるべきその目的。
あたしはそういう作為の結びつかなさや目的の曖昧さのようなものを少しも受け入れたいと思いません。
成立した世界とは、とても思えませんでした。

このお話を読んで何かが報われそうな気持ちが、読んだ人自身がどんなカタチであれその人なりの掬われ方のようなものが思いつけるものなのか、あたしはそういうことをかなり"読書"という目的や意味に預けたいと思うものなのですが、あたしはこのお話にそれを思いつけるものを探すことすら出来なかった気がしているのだし、それ以前に、書き手自身にそういった意識そのものが欠落していることが何となくわかってしまうような気にさせられてしまいます。

それが誤解だと言いたいなら、簡単です。
まずは、この愚にもつかないような比喩のつもりらしき"迂回表現"を改めるべきなんだと思います。一意見としてです。

上で褒めてくれてる人いますし、信じたがるのは所詮あなたですから、勝手にしたらいいです。
そのために、"書く"、"読む"、"感想を書く"という仕組みが取られているはずの場所なんですから、耳触りのいいことだけで気持ちを逞しくしたいならとんだお節介なんだしこんなのは読み捨てたらいいです。


あたしはこの作品、"貧困な発想による見栄臭いだけのありふれ過ぎたただの願望小説"としか思えないです。

何のために書かれたものなのか理解できない、ではなく、するべきではない世界のような気さえしてしまう。

ムカつかれても書いたのはあなたですから、あたしには関係ないです。

栗林三四郎
61.46.30.32

弥々丸朗様

率直な意見をありがとうございます。批評の言葉はすごくありがたいです。
残念ながら読む力もまだまだ未熟な私では、あなたが言いたいことを全ては理解できていません。
なので、今後何度も反芻して理解したいと思います。

比喩表現に関してのご意見をありがとうございます。私が一番気になっている事でした。狙いに描いておくべきでしたが、失念しておりました。
以前、友人から回りくどい表現が多いとだけ言われたことはありますが、果たしてそれが良いのか悪いのかわかりませんでした。
ですが、あなたの意見から私の表現方法は、私の思惑からかけ離れた捉え方をされてしまっているとわかりました。

振り返ってみると、この作品は自分のために書いたんだろうと思います。
この作品を読んだ人が、報われる、掬われ方のようなものが届けられるように執筆したのかと言われると、そうではありません。
自分の願望をただ書きなぐっただけの自己満足の物語です。
読書の仕方は人それぞれで、そして、どの読み方が正しいのかはわかりませんが、あなたの読書に対する姿勢を尊重して、今後独りよがりな物語はつくらないようにします。

>何しろそのお話自体もどうなんだろう、一体どんな人に向けて、思い描いて、表したくて書き出された世界なのか、あたしはほとんど共感も同意も思いつけません。
おそらく、それで正解だと思います。一つも伝えたいことがなかった訳ではありませんが、文章をつくる時に人に伝えたいことを念頭に置いたことはないと思います。
私自身恥じるべきだと思います。小説は人に読まれて成立するものですから、ただ自分のために描いた言葉は書くべきではありませんね。

今後、自分の迂回表現を改めていこうと思います。

ありがとうございました。

かけうどん
49.97.105.6

比喩はイメージを拡散させるのではなく、むしろ目的に向かって収束させると思いますから、比喩に頼るのでなくありのままを描くことに苦心したほうが良いのでないでしょうか。

かけうどん
49.97.105.6

一人称三人称関係なく現在形で語られるものは、どれだけ臨場感ある書き方をしても語り手は机の上で筆をとっている。

かけうどん
1.79.85.180

一人称三人称関係なく現在形で語られるものは、どれだけ臨場感ある書き方をしても語り手は机の上で筆をとっている。これは極端な話ですが、そういう意識があるかないかというのは大事で、一人称現在形であっても語る「私」と語られる「私」のあいだには距離がある。この距離感を自覚できていないと変なことで悩むことになります。

弥々丸朗
106.161.218.83

難解らしく所詮曖昧な言い方でしかなさそうなのは、ほのめかしっていうすっとぼけと似てなくもないような気がしてあたしはどうも不親切のように思えないでもないんですよなんだか(←曖昧


"距離"なんて言い方はそれこそただの比喩じゃないですか
自覚も何も、人称を選択することがすでに何よりの"意識"ということなんであって、それをおろそかにしてだだの手法としての選択でしかないないような"無意識"を遊ばせてるようなレベルがちょろちょろしてるからイラつくんじゃないですか
その程度のことじゃないですか

あなたの論法は差し出し方として正確じゃない
違う、親切じゃない
それはあなたが言いたいだけのことだからつい親切に欠けてしまうんだって、あたしは思うんですよ

なぜ一人称なのか、三人称なのか
その理由を、目的をちゃんと意識しろ、考えろって、なんでまっすぐ言わないんですか
正しくても不親切なら、そんなものは所詮ただのケチでしかないって、あたしは思うんですよね
感じ悪いですかね

かけうどん
1.79.85.180

作者さんに謝らなくてはならない、2回目以降は感想ではなくメモに近い。自分の言いたいことを言ってるだけです。

言及した比喩は物語の核となるような大きなメタファーのことで、言葉や文章レベルのことではありません。

ここで絶賛量産されている、一人称現在形。語り手が作中人物と完全に一致することを信じて疑わない人が多い。ほんとうは不自然に一致しているのに、自覚できていないのかもしれない。

人称の選択は後述しますが視点に依存します。何人称小説なんて便宜上の分類であって、だいたい人称なんて文のレベルで細かく揺れ動いている。語り手という観点からの持論としては、オーバーかもしれないけど、どんな小説であっても結局すべて一人称だと思っています。三人称であっても語り手の語りの介入を抑止することはできないでしょうし。

それで、一番大切なのは視点でありまして、それによって人称やら時制やらの選択がなされる(まあこの選択が間違っていたら話になりませんが)。語るまえに、どのような視点が適切か、というのはよく考える必要があると思います。この視点への意識や配慮が足りないせいで、よくない書き方になってしまっている方が多いかもしれません。

栗林三四郎
61.46.30.32

弥々丸朗様

再びご意見をありがとうございます。
考えてみて、あなたの伝えたいことが理解できた気がします。

比喩に関して
確かに、本文では一人称なのにキャラクター基準で一貫しておらず、私自身が言いたいことが混ざっていますね。
特に第二段落前半、第三段落後半が顕著で、伝えたいことが明瞭な文章でなく、これでは不親切というのも納得できます。
物語にそぐわない、役割のない技法であることは理解できました。

人称に関して
「私がただ言いたいだけのこと」が今回の物語の世界に歪に入り込んでいるために、キャラクター視点でありながらも私が語ってしまっている状態になっていておかしいですね。

私の解釈とあなたの伝えたいことに齟齬があるようでしたら、誠に申し訳ありませんがまたコメントしていただけると幸いです。

頭を冷やして文章を練り直してみます。

栗林三四郎
61.46.30.32

かけうどん様

ご意見をありがとうございます。

>比喩に頼るのでなくありのままを描くことに苦心したほうが良いのでないでしょうか。
問題の比喩に関するアドバイスをありがとうございます。実践してみます。

執筆時点でも、人称を手法の形だけに意識してしまって、主人公と書き手である私の視点を混在させてしまい、物語としての人称について考えることをなおざりにしていました。
きちんとした小説に仕上げるために、自分が今どういった理由でこの文章を書いているのか、その指針を明らかにしながら書いてみようと思います。

あずま
49.104.10.10

拝読しました!
文章一つ一つに作者様の丁寧さを感じました。
ありきたりなストーリーかもしれませんが、登場人物にも好感を持てて、苦もなく読めました。
作中の女性は作者様の想い人ですか?
これからも執筆がんばってください。

弥々丸朗
106.161.220.184

一番効率的な判断としては、もうこれは練り直さないってことじゃないですか?
むしろ練り直さない方がいいとか。
もう二度と繰り返さないための雛形として、残す。

一人称がどうとか、言いたいことが入り込んでるとかそんなことじゃなくて、お話そのものに強度のカケラもないこと、需要こそ、共感こそ思いつけるような世界ではないことを自覚して、こういうことは読むに足る精神性のようなものには絶対に育たないということを当たり前なように知るべきと思うんですよ。
おしゃべりなだけのひ弱な男が都合よく女と行き合って、バーで飲んで体良く女ばっかが絡みついてきてオレシアワセ、みたいなことばっかおじさんは書き散らすんです。
ここ、そんなのばっかですまじてで。

そんな怠けた願望を願望と透かして誰が読みたがると思いますか?
同じような貧弱な願望抱えたへし折れたおじさん向け需要見込んでのことなんですか?
それならそれでいいけど、たぶん見込みないですよそういうの。
需要ない、ってことじゃないですから誤解したらダメです。

自らおっしゃられている通り、書き手の願望にすぎない、っていう白状は公明な振る舞いとして好感持てます。
でも、それを作品としての同期に映してこんな表現に甘えることしか思いつけないのは、そのままを許せるということは単純にクリエイティビティ鈍化にしか繋がらないと思うんですよ。
あまりにも、追及に乏しい気がします。
いちいち書きたがる以上には、その世界があるべき理由が、書き手の自身ばっかでしか通用しない世界だとしても、いちいち書かなければならないその人だけの理由っていう世界を提示する気概のようなものはやっぱり練り込むべきと思うのだし、たぶんそういうことを"作為"とか言うんじゃないのかと個人的には思うんですよ。

あなたの個人的なだだの願望の吐露なんて、誰も興味ないです。
どうしてもそれを書きたいなら、その理由こそをあなたならではの言葉で連綿と綴るべきと思うし、そかでようやくあなたの回りくどさはあなたの語り口として存在して許されるものになる気がするし、あなたが書きたがる願望は正しい願望としてそれを抱えなければならなかった理由や過去や記憶を逞しく破壊しなければならないし、どうにもならないことにさえ思い当たるべきと思うし、そうしてようやく、願望っていうその理由に例えば"作為"なるものは住み着くものなんじゃないのかと個人的には思うんです。
手前味噌で申し訳ないですけど、あたしはおハナシも、文体も、そういう戦いを、個人的な戦いのようなことばかり考えてます。

あたしの今現在の文体はもうめちゃくちゃです。
どうしていいかわからない。
でもそうとしか、今はそう書くべきとしか思えない。
それが通過点でしかないことも織り込み済みで、あたしはやってます。

失礼だけど、あなたの追及する意識は甘いし、それ以前に見当違いのように思えて仕方ないです。
いただいた返信から、感じさせられたことです。

あたし散々言われるんですけど、エラそうなんですよ。
でも、だって、まじでやってますもん。納得できる書き方見つけたいんですよ、まじで。
失礼なこと言ってすみません。

弥々丸朗
106.161.220.50

ごはん食べながら急いで打ったらフリック誤字りまくってて恥ずかしいです。
適当に見といて下さいすみませんでした。

栗林三四郎
61.46.30.32

あずま様

拙作をお読みいただき恐縮です。
作中の女性につきましては……ご想像にお任せします(照)。
コメントありがとうございました。これからも頑張ります!

栗林三四郎
61.46.30.32

弥々丸朗様

小説の自分なりの悪い例として、あなたの本気のコメントと共に残そうと思います。
今まではそもそも読まれもしなかったため、特に悪評もなくのほほんと作品を書いていましたがあなたのおかげで目を覚ますことができました。
書き終わって、「どこかは悪いんだろうなぁ」とは思っていましたが、今回でいくつもの問題が浮き彫りになり、さらには読み手のことを考慮していないなんとも偏った作品だなと思いました。

主な改善点、問題点は、

自分のために作品を完成させない。ただの願望を作品に仕立て上げない。
ただ自分が書きたいだけの無意味な文章を作らず、読み手にとって読みやすい文章にする。
キャラクターに自分が言いたいだけのことを言わせない。
技術、手法の役割を考えて使う。
人称や視点を意識して書く。
世界観やテーマ、書きたいことが面白くない。

だと考えています。ちなみにこれは自分用のメモみたいなものです。もしかしたら見落としていることがあるかもしれません。
まだまだ、物語を作る者として意識もレベルも甘いですが、そのことを念頭に置いて、作品のレベルを上げます。
さらに、読み手に読んでよかったと思ってもらえるように、今後は命を削るつもりで執筆にぶつかってみます。
未だにあなたのコメントを全ては理解できておらず申し訳ないですが、本当に何度もありがとうございます。

u
183.176.51.134

栗林三四郎 様
そもそも、同窓会に行くのに、アルマーニビトンロレックスエルメスカルチェグッチスワロフスキーナイキティファニークロエプラダetcなどで装飾していく必要があるの? しかも作者様は其れにプラスして先祖伝来紋付き袴までも引っ張り出しちゃって。
普段着で少しだけおしゃれしていったほうが良いと思うよ。

上のブランドが本物であればいいのですけどネ、バッタモンだったら目も当てられん!

暗喩・比喩は使えばいいというものでもないと思います。
本作ハルキっぽい感じがしたのですが、もう少し参考にしたほうが良い(ハルキ読んでないのだったらゴメン)。
ハルキは統一感。ジャズとかクラッシック出てくるけど八代亜紀小林幸子出てこん。バランタインとかターキー出るけど芋焼酎出ません。ミニとかジャガー出るけどスズキの軽トラックなんて絶対出んわ。

文章、悪くないと思いますので装飾過多にならないようにと、偉そうなこと言ってスンマセン。

かけうどん
49.98.140.100

>どのような視点が適切か、というのはよく考える必要があると思います。

細かいことで何度もすみません、視点というより焦点もしくは焦点化といったほうが相応しかったです。返信不要

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