作家でごはん!鍛練場
HBK

黒い箱

 山道司(さんどうつかさ)は縁石に座り煙草を吹かしていた。尻の隣で道路鋲が点滅していた。白いため息が夜風に流れる。
「やってられんな」
 眼前には黒い箱が浮かんでいた。司は火のついたままの煙草を投げ捨てた。赤い光点は宙を舞い、黒い箱の中に消えた。一辺が五十センチほどの立方体は司が立つ動きに伴って一度ぐっと沈み、それから彼の鼻の高さにまで浮き上がった。
 視界の大半を遮る黒い箱を、司は気にも留めず歩き出した。道路鋲の光が手前から奥に向かって素早く流れていった。その機械的ながらも統制のとれた動きに、司は「バケツリレー」という単語を思い出し、嘲るように笑った。
「金がない」
 独り言とため息は、鼻先から三十センチほどの位置にたゆたう箱に流れ込んだ。ポケットに入れた手が、アルバイト先で使っていたボールペンに触れた。舌打ちした司は、黒い箱に向かってボールペンを投げた。ゆったりとした司の歩調に合わせて動く箱は、音もなくペンを飲み込んだ。
 前方から足音が近づいてきた。スウェット姿の男性が、司の方を見向きもせずに脇を通り過ぎていった。司は改めて黒い箱に視線を向けた。街灯の下でも、箱は黒いままだった。
 しばらく歩くと、コンビニエンスストアの看板が夜空を背にして光っていた。司の憎々しげな視線の先で、暖かい色をしたロゴマークは柔らかい曲線を描いている。
 乱暴に開けられたドアを一人の店員が見返った。若い男性店員は、物言わず商品棚の方に目を逸らした。
「ここの店員は客に挨拶もできねえのか」
 司は声を荒らげた。「あ、いらっしゃいませ」と店員はおもむろに振り返った。
「お疲れさまです」
「客にお疲れさまはねえだろ」
 店員は無表情のまま頭を下げた。
「俺がいないとやりやすいだろ? あ?」
 客のいない店内に司の低声が響いた。艶のある床に黒い箱は影を落とさなかった。
「何ですか?」
 言い切る前に、司はもう店員に迫っていた。黒い箱を挟み、二人の男が相対した。店員は司から目を逸らすことなく「何かお探しですか」と加えた。司はとっさにふざけんな、と怒鳴りつけた。
「先輩を敬う気はねえのかよ、お前らには」
「警察呼びますよ」
 店員の瞳孔が無機的に光った。司は「クソガキ」と毒づき、踵を返した。司がドアに触れるや、店員は「ありがとうございました」と慇懃に言った。司は思わず振り向き、唾を吐いた。唾液は黒い箱の中に飲み込まれていった。

 鳥が鳴き、東の空にうっすら輝く雲が浮かんでいた。司は公園のベンチで頬杖をついたまま、黒い箱を眺め思案に耽っていた。
 これは何なのだろう。俺が物心ついた時から浮かんでいた。都合の悪いものはすべてこの中に放り込んできた。出来の悪かったテストの答案も、給食の食べ残しも、通っていた大学の学生証も、無用になったものは何もかも投げ込んできた。
 他人には見えないらしく、また偶然触れてもすり抜けてしまう。俺自身はどうなるか分からないので触れたことがない。
 不便なのは女と寝る時だ。いつも目の前に浮かんでいるので、よほど顔を寄せないと相手の顔が黒ずくめになってしまう。だからキスが好きなのだとよく勘違いされる。本当のところは、相手の顔が歪むところが見たいだけなのだ。
 夜桜に街灯の光がわずかに届き、ひらひら舞う花弁を司の瞳に映した。どれも黒い箱をあえて避けるような軌道を描いた。司は立ち上がり、家路を辿った。だが自宅にうず高く積もったカップラーメンばかりが脳裏に浮かんだ。
「このままじゃそのうち死ぬぞ」
 言い訳のように独りごち、司は携帯電話を取り出した。そうして花島香織に電話をかけた。五コール目でようやく、気だるそうな声が聞こえてきた。
「もしもし? 何?」
「今から行くから」
「はあ? 今何時? ……ちょっと、頭おかしいんじゃない?」
「お前今日の授業昼からだろ」
「それは去年。今年は……もう関係ないか。切るよ。いい?」
「朝飯くらい食わせてくれよ」
 ブツッと音を立てて通話が途切れた。
「クソが」
 思わず電話を黒い箱に投げ込もうかという衝動に駆られつつ、司は天を仰いだ。薄桃色の桜の間から陽光が射していた。
「寒いな」
 両腕で自身を抱き、司はふらふらと草地を歩いた。地面は乾いており、足跡はほどんど残らなかった。
 真新しいアパートにたどり着いた司は、香織の部屋の前で一度深呼吸をしてから呼び鈴を鳴らした。つまみを回す音がして、わずかに開いたドアの間からところどころ髪の跳ねた香織の顔が覗いた。鼻先に卵を焼いている匂いが届く。
「何か用?」
「寒いから入れて」
 香織は一度ドアを閉め、チェーンロックを外した。司は自分からドアノブを引いて靴を脱いだ。司を通し、ただちにキッチンに向かう香織を、彼は後ろから抱きしめた。後ろに束ねた長い髪からシャンプーの香りがほんのりと伝わった。
「やめてよ。危ないって」
 腕の中でもぞもぞと動く香織に、例によって司は顔を寄せた。黒い箱の向こうからぬっと丸っこい顔が現れるのは奇妙だった。コンロの上でフライパンが音を立てていた。
「いい目覚ましになっただろう」
「早すぎたけどね。どうしたの?」
 どうしたって? 司は問い返したい思いに駆られた。俺がここに来たことがそんなに不思議なのか? 俺はどこにいれば不思議じゃないんだ? 香織の後頭部あたりで黒い箱が歪んだような気がした。
「ちょっと人恋しくなっただけ」
 両手の力を抜きながら、司は答えた。
「バイトクビになったから?」
「焦げるよ」
 香織は黙したまま、服を脱ぐようにするりと司の腕から逃れキッチンに向き直った。司にその表情は分からなかったが、まったくの無表情があったらと思うと話しかけずにはいられなかった。
「どう? 学校は」
「ぼちぼち」
「暇だろ」
「忙しいよ。三年になると」
 司は部屋を見回した。時間割の貼られたコルクボードには、数枚の写真が無造作にピンで留められていた。その中の一枚には、見慣れない男と寄り添う香織の姿があった。
 何も言わず香織から離れた司はボードに歩み寄り、顔を寄せた。自然な笑顔がそこにはあった。お互いがお互いを感じているのが見て取れる一枚だった。
 触れ合っているわけではない。肩と肩の間には、身長差以上の距離がある。それなのに、もしもこの写真の二人を鋏で切り離してしまっても、それぞれが一人で撮ったのではないと分かるだろう。集団の中の笑顔だ。
 司はピンを外し、写真を黒い箱の中に投げ入れた。小さく空いた穴に残ったピンを刺し、「まだ?」と振り向くと、香織は髪を下ろし、エプロンを脱いでいる最中だった。箱に視界を遮られ、体の半分しか見えなかったが、その仕草はかえって淫靡に映った。司は香織に迫り、いきなり唇を貪った。声も上げられず抵抗する手が、皿に乗った卵焼きを床に落とした。だが驚いた素振りも見せず、香織はだらりと両手を下ろした。
 まただ、と司は思った。俺と交わる女はみな無力になる。まるでどうしようもない災難にでも見舞われたかのように、ただ力を抜いて律動に身を任せる。小さな体をフローリングに押し付けると、卵焼きが手の中で音を立てて潰れた。司は手の平を舐め、そのまま身を屈めた。黒い箱の向こうから現れた化粧っ気のない顔からは、まるで監視カメラで撮られているかのような素っ気なさが感ぜられた。
 司は舌先で熱い口内を隅々まで味わった。寝起きの匂いが鼻息を荒くさせた。手に残った卵は、すぐに香織の汗ばんだ服と体に擦りつけられた。黒い箱が司の眼前で規則的に揺れた。
 やがて日の光が二人を包んだ。司は床を拭きながら、「ごめん」と言った。
「どれのこと?」
 寝巻きの裾を下ろしつつ、香織は司を見遣った。
「卵焼き。もったいなかったな」
「皿が割れなかったからいいよ」
 手の匂いを嗅ぐ司を、その答えはやや失望させた。いっそ皿が割れたら、破片が彼女の肌を切り裂いたなら、とさえ思った。司の五感はそれほど余韻に欠けていた。
「また作るから、食べていきなよ」
 手を洗った司はベッドの上に座ったまま、しきりと動く香織の素足に目を向けていた。

「で、どうするの? これから」
 空の食器の横に肘を立て、香織は頬杖をついた。
「就職?」
「まさか」
 司も同じような姿勢で向き合ったが、すぐにポケットから煙草の箱を取り出した。
「ちょっと。部屋の中で吸わないでよ」
「誰か来ると困るのか?」
「誰かって、誰よ」
 司は応えず、一本抜き取って咥えた。そうして火をつけず、吸うような仕草をして見せた。彼は中指に目を据えた。香織の硬い脛の感触がふと想起された。
「何してんの」
「吸っても吸わなくても同じかなって」
「意味分かんない」
 とにかく、吸わないでね。香織はそう言って食器を片付け始めた。部屋には彼女の好きなピンクとオレンジの色をした小物が多く見られた。片隅に置かれた弾けもしないギター、やや古めのオーディオデッキなど、司は香織の生きた軌跡を目で追った。だが今その中心に自分がいることを、司にはどうしても実感できないのだった。眼前には黒い箱が浮いている。香織は先刻失われた写真をどう思うのだろうか。今のところ、コルクボードを気にかける様子も見せない。
「で、どうするの。マジで。これから」
「一緒に暮らしてもいい?」
「やだ。実家に帰りなよ」
 無表情に言い放ち、香織は司を立ち上がらせた。気がつくと彼は玄関の前に立っていた。不意に傍のボイラーが沸き立つ音がしたかと思うと、遠くない場所でシャワーが流れ出すのが分かった。司はしばらく白いドアを凝視し、この部屋には自分の何が残っているのだろう、と思案した。
 黒い箱は世界から何かを消し去るだけで、何も残しはしない。そのくせ誰の目にも見えず、仮に見えていたとしても誰の気に留められることもない。なぜ? 俺の空想に過ぎないなら、事実としてタバコの吸い殻などがなくなっていることが腑に落ちない。いや、それすらも俺がなくなったと思い込んでいるだけなのか。だが他人は消失したタバコの吸い殻の、テストの答案の、吐いた唾の行方を追うことはしない。なぜ? やけに頭が冴える割に考えはまとまらなかった。
 やがて黒い箱は、ふわふわと宙を浮いたまま司とともに玄関から離れていった。

 自宅でくつろいでいると、固定電話が鳴った。ディスプレイには実家の電話番号が並んでいた。司はテレビの画面に視線を戻した。耳障りな電子音がワンルームのアパートに何度も響く。テレビの画面には線香花火が映っていた。それは赤い塊となって地面に落ち、暗い土色に紛れた。かと思うと突然画面が明るくなり、大勢が同じ服を着て前進するCMが始まった。
「もしもし。母です。アルバイトはどうですか。ちゃんと学費返せそう? 返すまでは帰ってこられないのを忘れないように。分かったね? 家賃も自分で払いなさいね。甘えは許さないよ。それじゃ」
 うるせえ、と司は思わず怒鳴った。ローテーブルに拳を叩きつけ、獣のように叫んだ。だが苛立ちは収まらず、ティッシュペーパーの箱を潰し、テーブルを何度も蹴りつけ、電話機をひっくり返した。
 一通り暴れた司の足元に、バラバラになった修正テープの部品が散らばっていた。彼はそれらの一つ一つを黒い箱めがけて思い切り投げ入れた。
 肩を上下させ佇む司だったが、呼吸が整ってくると何度か瞬きをして黒い箱を見つめた。そうしてそっと手を近づけた。立方体の箱は、どこをとっても黒そのものだった。彼は定規を手に取り、斬りかかるようにして箱めがけて振り下ろした。何の感触もなく、定規は黒い箱を通り過ぎたかに思えた。見ると手に持っている部分から先が消失していた。
 司はぞっとしてすかさずのけぞった。箱は追うように一定の距離を保つ。当然のように目の前に浮かぶ箱を前に、彼は全身を震わせた。
 皆がそうなのかもしれない。司はふとそう思った。皆が眼前に黒い箱を持っていて、都合の悪いものはすべてその中に捨てているのかもしれない。しかしそれならなぜ街はゴミで溢れ返り、人殺しは死体の処理に困るのだろうか? 何かが間違っている。
 彼はまた夜の街へと出た。午後八時の裏道はひっそりとしていて湿っぽく、足音がよく響いた。木の生い茂った公園からは緑の匂いがした。何もかもがこれまでと同じだった。大学に通うまでも、辞めてアルバイトをクビになってからも。彼はベンチに腰を下ろし、箱のない自分を想像しようとした。
 ふと、香織が誰かと並んで撮っていた写真が見たくなった。当然のように誰かの傍にいる、屈託のない笑顔が。不思議と嫉妬のような感情は薄かった。司は挙げかけた手を止め、携帯電話を取り出した。ロック画面の星空がやけに気取って見えた。
 香織が映っている写真はほとんど見つからなかった。司と隣り合っているものはなおさら少なく、チャットのやり取りも白々しく思えた。彼は電話を片手にやや思案したのち、立ち上がった。踏みしめる青草の軽さが靴を通して伝わった。司の足はまっすぐに香織が住むアパートへ向かっていた。
 
 インターフォンを押すと、すぐにチェーンロックを外す音がした。勢いよくドアが開き、見たこともないほど眩しい笑みを浮かべた香織が顔を突き出した。だがその笑顔はすぐに、真顔へと変わった。交差する視線の下で、黒い箱は廊下から漏れる光を吸っているに違いなかった。
「何?」
 司はしばらく声が出せずにいた。もう香織の眼は魅力的な弧を描いてはいなかった。口角も下がり、眉の角度も素っ気ない。だがそれらは苛立ちや迷惑さとはまた違った表情を形作っていた。失望ですらなく、あるのはただの顔だった。司と交わる時に、よく見られた顔。それが赤く彩られた唇を開け、「何?」と繰り返した。
「いや、来たくなっただけ」
「いきなり来られても困るんだけど」
 言いながらも、中に入ろうとする司を拒むでもなく、香織はドアノブから手を離した。そうして靴を脱ぐ司の背後で鍵を閉めた。
「チェーンもしとけよ、不用心だろ。さっきもいきなり開けて。変なやつだったらどうする」
「大丈夫でしょ。それより、早めに帰ってね」
「なんで」
 香織は返事をせず、居間に入るが早いか鏡に向かって髪を梳かし始めた。
「誰かと会うの?」
「ナイショ」
 司はわざとベッドの上に陣取り、足を組んだ。鏡に映る香織の表情には、誰かが隣にいる時の喜色が浮かんでいた。しばらく逡巡したのち、司は「俺たち、まだ付き合ってるの?」と問うた。
「そうなの?」
 あえて「まだ」と言ったが、即座に返す香織の手は一向に止まらなかった。彼も、出会った時から今まで香織が一度も自分を恋人扱いしていないことを自覚はしていた。ただ話し、触れ合って、寝るだけの関係。横たわる香織の虚ろな表情が蘇る。
 インターフォンが鳴った。はあい、と香織が楽しげな声を上げた。
「誰」
「友達」
「俺、帰るよ」
「そう?」
 狭い廊下で香織の後ろ姿が遠ざかっていった。そうして玄関を開け、男を迎え入れる香織の横顔に、司はやはり一度も拝んだことのない純粋な喜びを見出した。身震いがした。凄まじい嫉妬が押し寄せてきた。その場に立ち尽くしている司のすぐ傍を、男の手を引きつつ香織が横切った。男は司の方を見向きもしなかった。
 いきなり司が男の肩を掴み、後方に引いた。男の頭部が黒い箱に触れ、そのまま飲み込まれた。床に首のない体が横たわった。血などが噴き出すことはなく、まるで体温のあるマネキンが倒れているかのようだった。香織は無表情な顔を司に向けていた。胸に鋭い痛みが走る。
 間を置かず司は香織に掴みかかった。そうして自分に生気のない目を向ける香織を、思い切り手前に引いた。黒い箱の中に香織の頭部が入り、床にもう一体の肉塊が転がった。首の断面は赤黒く、血管は生々しく動いていた。
 もはや選択肢はない。司はまず香織の体に覆いかぶさり、少しずつ箱の中に全身を収めていった。はみ出た腕や服の切れ端も次々と投げ込み、すぐに男も同じようにした。
 また何も残らなかった。電車の走る音が遠くから伝わってきた。重々しい音が執拗に鳴り響く、だが気がつけばもう乗用車の走行音に変わっている。気がつけば失っている。「今」の自分はいつだって独りだ。
 司はドアも閉めず、アパートを後にした。夜陰よりもはるかに黒い箱は、重さも切実さも感じさせず、ふわふわと目の前に浮かんでいる。足が勝手に動くかのようだった。何が自分を動かしているのか分からなかった。あるいはこの黒い箱が、だろうか。

 公園の中央で、司は箱に手を伸ばした。首を前後に動かすと箱は動いたが、手を近づける分には平気だった。右手が、箱の中に入った。何の感触もなかった。冷たくも熱くもなく、痛みもない。探ってもみても何もない。だが取り出した手の切断面は、街灯の光にうっすらと脈打っている。
 続いてもう片方の手を入れ、腕を入れた。片腕と片手を失い、闇夜に佇む司の口から、噴き出すように嗚咽が漏れた。涙が頬を伝わり、唾液と混じった。
「もういいよ」
 鼻を啜り、空を仰ぐと、頭上に浮いた黒い箱の高度がゆっくりと下がっていった。黒い領域の四隅に、点々と輝く星空が見えた。箱は司の顔面に落ち、そのまま全身を飲み込んだ。後には黒い箱だけが地上に残った。
 たちまち箱は弾けた。中から飛び出した煙草の吸殻、ボールペン、食べ物や唾液などが散らばる中に、香織と男は立っていた。二人は怪訝そうに顔を見合わせたが、すぐに破顔し、腕を絡めて歩き出した。
 香織の素足が紙切れを踏んだ。彼女は気にかける風でもなく公園を去っていった。足の裏の形に歪んだテストの答案には、問題の他に何も書かれてはいなかった。夜空は依然、天の高みに星々を煌めかせていた。

黒い箱

執筆の狙い

作者 HBK
126.82.95.135

数年ぶりに投稿させていただきます。HBKと申します。
純粋に練習のために書きました。ご意見、ご感想をいただけると幸いです。
よろしくお願い致します。

コメント

四月は君の嘘
219.100.84.36

さーっと斜め読んだんですが・・

主人公の性格と行動を、ここまで劣悪な最低男に設定する意味、あります??
「ない」と思う。。
ピカレスクロマンとかじゃなく、「湿ったいハナシ」な訳で〜。


終始イラっ&ムッとさせられる主人公で、、、
こんな横柄で、尊大で、キレやすくて口の悪い、おまけに頭も悪い主人公に、「彼女がいた」ってのが、、
作者ご都合主義ってか、いかにも絵空事ってか、現実味が薄くて、そこで冷めた。冷め切った。


もっとこう・・
「不器用なりに一所懸命やろうとはしてきたんだけども、どうも報われなくて……」ってな、
“この手のハナシによくある主人公”じゃ、ダメなの???

そっちの方が、読者は感情移入しやすい。



オチはまあ、ありがちなんだけど、一応納得はゆく。(好きじゃないけどね……)
んだけども、

司が消えたラストの記載、
 >問題の他に何も書かれてはいなかった。
で 潔く終わっても良かったんじゃないですか???

 >夜空は依然、天の高みに星々を煌めかせていた。

っつー、一見小綺麗な結びは、唐突であんま意味がない感じだし、書き手の「欲」が滲んでるだけ、って感じだ。

そんでもって、この蛇足な一文のおかげで、「そこだけ三人称神視点!」ってことになり、
「その星空、誰が見てんだよ?」問題(=違和感)が生じるだけなんで。。

大丘 忍
121.95.243.185

努力しない、怠惰で能無し、こんな男を主人公にした小説を読んで面白いと思う人が居るのだろうか、と疑問に思いました。

HBK
126.82.95.135

四月は君の嘘様

お読みくださってありがとうございます。
詳しいご助言にも感謝致します。次はより読者様により満足していただける作品を書けるよう努力する所存です。

ありがとうございました。

HBK
126.82.95.135

大丘 忍様

お読みくださってありがとうございます。
私としては、そのような主人公にもいろいろな事情があったり、書き手側の都合があったりするのだろうと思っているので、嫌いではないです(物語の主人公としては)。

当然事情があるのならそれを書くのがフェアなのでしょうが、ただ本作の主人公には「ない」ことをテーマに背負ってもらっているので、書き手側の都合によりそれも省かれることになりました。

作品全体の魅力がないのは私の力量のなさによるものですが、こういった主人公の動く物語は私としては読んでみたいと思います。独りよがりにすぎないかもしれませんが、そういう生き方しかできない人間もいると思っているからです。

抱かれている疑問に答えられるような作品を今後書く機会に恵まれれば私としても幸いです。
ご感想ありがとうございました。次回もお読みいただけると幸いです。

imaginary
210.203.226.188

顔の前に常に黒い箱がある、という筋書きはとても奇妙でそそられるものがありました。
しかし、現在における男の境遇と、黒い箱とのつながりはイマイチ説得力にかけるものがあり、
また幼少の頃からの事象だとありますが、それにしては黒い箱の実態について主人公が知らなさすぎるなと思いました。
文章は安定しており、ストレスなく読むことができました。

藤光
182.251.181.114

読ませていただきました。

黒い箱にそそられて全部読みました。
文章は読みやすく、不満はありません。その分内容が頭に入ってくるのですが、プロット上、黒い箱が生かされているのかと少し腑に落ちませんでした。

HBK
126.82.95.135

imaginary様

読んでくださってありがとうございます。

設定に興味を持っていただけたようで嬉しい限りです。
主人公の境遇には単に「すべてを失っていく男」というイメージだけしか持っていなかったので、黒い箱とのつながり、必然性が薄かったのかもしれません。

また主人公の箱についての無知については仰る通りで、原因は二つあると思います。
一つは私の想像力の不足で、一つはそれ以上に、主人公を含めた人間への無関心だと考えています。それゆえ主人公の失っていく以前の境遇などもまともに組み立てておらず、奥行きも必然性もなくなったのではないかと自分では考えます。

奇異な現象を思いつくのはわりと得意なのですが、それに関わる人間に興味が持てないという悪い癖があるので、今後はなんらかの手段を講じて改善していく所存です。
大丘 忍様にもご指摘をいただきましたが、主人公の魅力がないのもそれが原因だと思います。

文章についてお褒めの言葉、痛み入ります。最近いろんな文体を試しており、かえって読みにくくなっていないか心配していたため安心しました。ありがとうございます。

ご丁寧な感想、心より感謝致します。次回作も読んでいただけると幸いです。
ありがとうございました。

HBK
126.82.95.135

藤光様

読んでくださってありがとうございます。
設定に興味を抱いていただいたり、すべて読んでいただけたりするのは書き手として嬉しい限りです。

文章へのお褒めの言葉、恐れ入ります。本作の不安要素の一つだったので、自信になります。

プロット上黒い箱が生かされていないことの原因には心当たりがあります。
打ち明けてしまえば、書き手として恥ずかしい限りなのですが、まず黒い箱ありきで、それをランダムに生成した物語に当てはめるという手法をとったためうまくプロットと噛み合わなかったのだと思います。
理由を付け加えれば、最近ほとんど主人公しか登場しないような物語を書くことに没頭していたため、二人目、三人目を出すには既存の物語生成法に頼らざるを得なかったからです。

せっかく黒い箱という設定に関心を持っていただけたのに、それにふさわしいプロットをご提供することができなくて申し訳ない限りです。
次回作では(設定はやはりまずまずだと思うので)、それに見合ったプロットを組み立てられるよう初心に帰って試行錯誤するつもりです。

ご感想ありがとうございました。次回作も読んでいただけると幸いです。
感謝致します。

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