作家でごはん!鍛練場
梨花

屋上で揺れる二つの影

「ねぇ、死んだらどうなるのかな。」
少女は綺麗な長い髪を揺らしながら言った。

予鈴が鳴る前の朝。屋上で私たちは、他愛のない話をしていた。


「知らないよ、そんなこと。」
「じゃ、試しに死んでみる?」
彼女は悪戯にそんなことを言うので、私はわざとらしくため息をついた。

「やっば幽霊になるのかねぇ。」
「…たとえなったとしても、私のこと呪ったりしないでよね。」
「それもいいねぇ!」
私は冗談で言ったつもりだったのだけど、彼女は真剣に呪う内容を考えている。そんな彼女に、ゾワッとした悪寒が走ったが気づかないふりをして少し白んできた空を見上げた。


こんな呑気などこにでもいそうな少女に見えるが、彼女はいじめに悩まされている。自殺を考えるほどのいじめだ。
少女に会ったのは、いつだっただろう。屋上で泣いている彼女を私は何も言わずに抱きしめたあの日。それから、誰も来ない屋上でこうやって他愛のない話をしているのだ。
でも私は、彼女を助けられていない。こんな私は、彼女の友達なのだろうか。それでも私は、彼女を友達だと思っている。私だけかもしれないが。


「ちょっとちょっとー、聞いてる?まだ話は終わってないよ?
 死んだら生まれ変わるんじゃない?」
「かもね。」
まだその話は続いていたらしく、適当に相槌をうっていると彼女は拗ねてしまったのかぷいっと私から顔をそむけた。

「ねぇ、あのさ。」
「ん?」
「私、今日の放課後、ここから飛び降りようと思う。」
彼女は私の顔を見ずに、早口でそういった。声は、すこし震えている。
私の返答も聞かずに、「もう決めたから。」と屋上を出て行ってしまった。




そんなまた、急に。どうして?
授業中でも構わず、私は少女のことを考えていた。

そんなの、嫌にきまっている。私のせいだろうか。私が、何もできなかったせいで。少女のいない日常は、どれだけつまらないかを私は知っている。友達もできたことがない私にとって少女は初めてできた友達だった。単なる暇つぶし程度の存在だった少女は、今では私の中で大きな存在となっていた。少女が、私には必要なのだ。



放課後、私は駆け足で階段を駆け巡り震える手をどうにか抑えながらドアを開いた。
屋上からの景色を見ている少女の頬は、夕焼け色に染まっている。


「さぁて、心の準備はできた?」
ぼーっと立ち尽くしていた私に気付いたのか、笑顔をこちらに向けてくる。
彼女の問いに何も答えられなかった。私の目からは涙がこぼれている。
そんな私をみて、くすっと笑い「私はできているよ、大丈夫。」と自問自答してフェンスを飛び越えあと一歩で落ちる寸前というところにたった。

「あ!あ、ありがとう。今まで。」
咄嗟にでた感謝の言葉に、彼女の背中はびくっとして「こちらこそ。」とまた震えた声で言う。そして、少女は‘飛び降りよう‘とした。




「あんたの方が、準備できてないじゃん。」
少女の顔は、涙でぐしゃぐしゃになっていて。
むすっとした表情の私に反論するかのように「手、震えてる。」と少女は笑う。
「うるっさい。」








確かに掴んだ手の温もりは、私の手の中にある。

屋上で揺れる二つの影

執筆の狙い

作者 梨花
221.43.240.55

初めて此処に投稿しました。読んでくれてありがとうございます。
少女を私は助けるのか、とても悩みました。
私を自分自身に置き換えて、貴方だとしたら助けるのか、また少女と私はどのようにいじめに立ち向かっていくのか。是非考えていただきたいと、投稿した所存です。
アドバイス等頂ければ幸いです。

コメント

三月は深き紅の淵を
219.100.84.36

「いじめ」と「自殺」ネタが、と〜〜っても嫌いなんで、
それについては毎回飛ばしてます。

いじめと自殺を安直「ネタ」にすんじゃなしに、
「物語」の中で、主人公が救われるタイプの原稿ならば「可」だと思ってるんで、読むんです。


この原稿の「よくない」ところは、
もうすんげぇテキトーに書いてるところで、その姿勢。

魂からの叫びってか、苦悩を綴って「わかって欲しい」タイプの原稿は、
それに相応しく【言葉を厳選して、思考を突き詰めて書く】のが大事だと思う。

言い方を変えれば、【表現に心を配る、心を砕く】ことです。



この原稿が、「ダメだなー」と如実に表れてる箇所が、

画面あけて目についた、
  >少し白んできた空

↑ その状態が、どんな状態で、何時頃広がる光景なのか、
1ミリも考えてないで、テキトー〜〜に書いただけなのが、丸わかりすぎて、感想書くのも悲しい。


ハナシの前提条件?が、
  >予鈴が鳴る前の朝。

な訳なんで、、、


もうちょっと気を使って書こう???

幡 京
218.221.116.235

小生も三月さまの様に、いじめ・自殺は安易だと思ってます。
そこで小生はバカ書き手だから、執拗に恨みを描写し、自殺はした連中に火炎瓶持って襲い掛かります。

純文学では無視されるでしょうが。

大丘 忍
180.45.166.96

いじめられたから自殺する。そんな例が現実には多々ありますから、それだけでは小説の題材にもならないと思います。小説なら、「そりゃあ自殺したくもなるよね」と読者を納得させる描写が必要でしょう。小説なら描写が根幹となります。いくらひどいいじめだった、死にたくなるようないじめだと作者が説明しても読者には伝わりません。

幡 京
218.221.116.235

流石のバカ小説書きの小生でも「青少年の死んだらどうなる」は食傷し読む気も起きません。
だったら「このくだらない人生に生きる意味あんのかしら」(これも古いですけど)それを
聞きたいです。

藤光
182.251.189.67

読ませていただきました。

自殺について、またいじめについて、通り一遍のことを書いてみても、ここではすでに感想欄に出ているようなコメントしか集まらないと思います。

ここは小説を書くのを鍛える場所だから。

>私を自分自身に置き換えて、貴方だとしたら助けるのか、また少女と私はどのようにいじめに立ち向かっていくのか。

これが「あなたなら自殺やいじめをどう描きますか」という疑問なら、みなさん別の答えがあったように思います。

きれいな文章だと思いますが、短すぎて上手下手をどうこういえる文章量ではありませんでした。みなさん辛口なのはそういった理由があるのかもしれません。

三月は深き紅の淵を
219.100.84.36

「口うるさい中高年が、よってたかって いたいけな高校生を苛めている〜」
とか、後から言われんのが、わかりまくるんで、

それもあって、このタイプの原稿、嫌いなんだよ。


本人が「真剣に悩んでて、書いて吐き出さずにはいられない状態」なんだったら、
こんな甘っちょろい駄文はまず書かない。
もっと「ひりひりした痛切な言葉になる」だろう。

そう経験で知っている。

いじめ問題に限らず、
友達〜先輩関係だの、部活トラブルだの、苦手教科だの、家が貧乏で進学困難だの、
「若い時代の閉塞感と憂鬱」は、誰もが通ってきた道だから。

そんで、
それらを真摯に綴ってきた文章なり短編漫画なりを、
高校〜大学時代におびただしい量読んできたもんで、


この原稿は、「欺瞞」に満ちてて、とにかく嫌。

嫌なんで、中身までは見てないんだけど、
「執筆の狙い」(↓)がもうサイアクなんで、とても嫌。


>少女を私は助けるのか、とても悩みました。
>私を自分自身に置き換えて、貴方だとしたら助けるのか、また少女と私はどのようにいじめに立ち向かっていくのか。

↑ そこを考えて、真摯に表現するのが、物書きだろう!

そこからサボってて、「書いてる自分に酔ってる〜」雰囲気ダダ漏れが、とても嫌だ。

その「自分に酔ってる感」が、、、

【いじめに悩んで、思いつめて、自殺まで考える人】を、「ただのネタ」として扱っている=ネタとしか見做していないことの証左なので・・

あんまり軽々としてて、見苦しいっつか、


とにかく厭なんだよ。

アフリカ
49.106.213.166

拝読しました

で、それから?

が、多分小説には必要なんじゃないかな~と思うし。藤光さんが出してる通りだとも思う。
でも自分がそれに向かい合ってるのか?って話になると全速力で逃走するのだけど。

御作、冒頭の引きとしては良いと思いました。

これなら明るい方向も暗い方向もどちらでも転がせるだろうし、読み手は「なになに?良くわからない」って感覚も抱きつつ何かが始まるんだろうな。って勝手に府に落ちる可能性だって高い。

仕事上、安全標語を良く目にするのですがあれって本当に言い得て妙で、目に飛び込んだ瞬間にホホゥと唸る。

でもやっぱり、小説は標語じゃあないし一発のアイデアからひろがる世界に読み手は溺れたいのかも知れないですよね……

ありがとうございました

梨花
221.43.240.55

三月は深き紅の淵を 様

2回もコメントありがとうございます。
心情描写が詳しく書かれていないということですね。語り手というか、「私」目線でかいたので相手の気持ちをどうやって引き出すのかがよくわからなくて…
研究します!がんばります。
白んでいる空っていうのは、夜が明けた空という意味だったんですか。よく調べないで使ってみたくなってしまいました。気を使ってかきます。すみません。

私は、みなさんにも考えてほしいと、そういう気持ちでかいていたのですが…
表現した方がいいということですね。わかりました。ありがとうございます。


>【いじめに悩んで、思いつめて、自殺まで考える人】を、「ただのネタ」として扱っている=ネタとしか見做していないことの証左なので・・

そんなつもりはなかったのですが、そう思われてしまっていたならごめんなさい。もう少し考えてみればよかったです。
コメントありがとうございました。

梨花
221.43.240.55

幡 京 様

2回もコメントしてくださってありがとうございます。
いじめの辛さも知らないのにかいてしまってすみません…。
もっと心情をかけるようにがんばります。
火炎瓶ですか!?ちょっと捻りが足りなかったんですかね。ありがとうございます。

飽きたということですか?こういうのって多いんですかね…?
一文目がだめでしたか。もっとパンチをきかせたのをかんがえてみます。
ありがとうございました。

梨花
221.43.240.55

大丘 忍 様
コメントありがとうございます。
題材がありきたりすぎるということですか。どういういじめかをかいていなかったのが悪かったのもありますね。もうちょっとちゃんと考えてから投稿するようにします。
ありがとうございました。

藤光 様

もっと詳しく、内容を深めるように努力します。

>これが「あなたなら自殺やいじめをどう描きますか」という疑問なら、みなさん別の答えがあったように思います。
そうにかけばよかったんですね。すみません、伝えたいことが伝わらなくて。

短かったすぎましたか。ごめんなさい。もっとがんばります!
ありがとうございました。

梨花
221.43.240.55

アフリカ 様

助けてからどうするのかは書いた方がいいということですね、わかりました。ありがとうございます。

>御作、冒頭の引きとしては良いと思いました。
ありがとうございます!でもそれだけでもだめってことですよね…。
内容をうまく書けるようにしたいと思います。
ありがとうございました。


みなさんからもらった反省点をいかせるように、また考えてみます。
ここまで言われると向いてないのかと思ってしまうのですが…小説をかくことはとても楽しいので、次はもっと内容も考えて、心情描写もしっかりかいて、長くかけるようがんばります!
ありがとうございました。

ペンニードル
36.11.225.125

屋上で揺れる二つの影 読みました。

”彼女”とか”少女”とかにしないで試しに実際の当時の同級生の名前にして見てはどうでしょう?

だれなら助ける?だれなら助けない?そもそも誰かを助ける?誰でも助ける?他ならぬあなたがその状況でホントのところどうする?そもそもそんな状況訪れる?僅かにも可能性を想像できる?できなかったとして、でもそんな状況はきっと世の中の何処かにはあるはずで、じゃあそれを室内から目にしたらどうする?どう感じる?テレビのニュースで耳にして何を思う?何か思う?

って作中の出来事とあなた自身との距離感を自覚すると、多分また少し変わるのではないかな?と感じました。
ちなみに私ならそのまま帰宅して、夕方のアニメでも見ながら夕飯のコロッケをつまんでいる時に、友達からのラインでその事実だけを知る事になるとおもいます。
「美希が死んだって。」みたいな文面で。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

テクニカルサポート

3,000字以内