作家でごはん!鍛練場
偏差値45

『ライオンとキツネ』『キツネの悪口』『労働者』『姉』

『ライオンとキツネ』

 一匹のライオンが腹を地面につけてくつろいでいました。
 そこに通りすがりのキツネが歩いてやってきました。いっしゅん、恐怖に感じました。
 しかし、その恐怖はすぐに消えました。
 なぜなら、ライオンの上には一羽のツバメがとまっていたからです。
 ツバメは歌います。
 バカバカバカ、バーカ、バーカ、バーカ。
 さらにライオンの足元にはネズミがいました。
 ネズミは笑います。
 アハハハ、アホー、アホー、アホー、アハハハ。
 ライオンを心地よい音楽をきいているように両目をじっとつぶっていました。
 キツネは、想像しました。ケガをしているに違いない。
 だからツバメやネズミがライオンをバカにしているのだ。
 いつもキツネはライオンにイジメられていたので、ふくしゅうをしようと思いました。
 そこでキツネはライオンに近づき、
「しね、しね、しね、しんでしまえ。とっととしね」と言い放ちました。むねがスッキリしました。
 ライオンの両目が開きました。
「くやしかったら、かかって来い、バカめ」
「それではえんりょなく」
 キツネはライオンにたべられてしまいました。
 ツバメやネズミがバカにしていたのはライオンではなくキツネだったのです。

『キツネの悪口』


 キツネが森の動物たちの前で話をしていました。
 その時、クマの悪口を言いました。
 しかし、そこにクマはいませんでした。
 それから、キツネはオオカミの悪口を言いました。
 しかし、そこにオオカミはいませんでした。
 その後に、キツネはウサギの悪口を言いました。
 しかし、そこにウサギはいませんでした。
 そこで、タヌキが言いました。
「キミはボクがいない時には、ボクの悪口を言うのだろう?」
「いいや、悪口ではない。真実を言っただけだよ」
「そうか。だったらキツネさんが今までこう言っていたとクマさん、オオカミさん、ウサギさんに教えてやるよ」
 とたんにキツネの顔色が悪くなりました。

 他人の悪口を言う人は信用されません、というおはなしでした。


『労働者』

 小さな工場がありました。そこに三人の工員が働いていました。一人は青年、一人は中年、一人は高年でした。三人は同じ時間働き、同じ給料をもらっていました。しかし、一つ違うことがありました。それは仕事のレベルの違いでした。青年は重度の仕事を、中年は中度の仕事を、高年は軽度の仕事を、それぞれ命じられていました。
 「なぜ、いつも俺だけハードな仕事をさせるのだ?」青年は思いました。
 そこで工場主に文句を言いました。
 ただ青年は同じ時間、同じ給料であったならば、同じレベルの仕事であるべきだ。それが真の平等であると信じていました。
 工場主は「そのうちになんとかする」と返事をしました。
 それから、四十年の時が過ぎました。彼の年齢は高年者となっていました。
 青年の頃にそんな文句を言ったことですら、忘れかけていました。
 そんな時、
 工場主は「今日から皆さん、同等の仕事をやってもらいます」と朝礼の時に言いました。
 「冗談じゃない。俺は腰が悪いんだ。力も出ない。目も悪いんだ。出来るわけないだろう」
 かつて青年であった彼は、強く訴えました。
「なにを言っているんですか? あなたがそれを望んでいたではありませんか?」

 世の中は不公平と思われることであっても、案外公平なものです。

 『姉』

 姉が結婚する一週間前のことだった。僕と姉は二階の部屋で引越の準備をしていた。その際、姉は高校の卒業アルバムに目がとまり、そのまま釘付けになってしまった。
「なあ、サトルぅ」 姉は僕に声をかけた。
「うん?」 
 僕は姉が所有している漫画本を丁寧に一冊づつ段ボール箱に詰め込んでいた。姉は漫画家志望だったので姉の部屋には沢山の漫画本があったのだ。僕は視線を漫画本の表紙から姉へと向けると、姉はにやりとした顔をした。
「わたしの卒業アルバムがあるんだけどさぁ。この中で誰が一番美人だと思う?」
 どーでもいい質問だった。とはいえ、美人に興味がないわけではない。姉から卒業アルバムをあずかり、僕は拝見させてもらった。姉が卒業した学校は女子高だったので、ずらりとJKの顔が並んでいる。化粧をしていないので田舎娘という雰囲気がしていた。僕はまるでお見合い写真を眺めるように吟味した。
「この子と、この子と、この子がいいかな」
 一人だけを選ぶということは出来なかった。三人の顔を選択してみせた。
「おまえ、女を見る目がないなぁ」 姉は不満そうにつぶやいた。
「え?」 僕は正直に答えただけのに……。
「この子の方がいいじゃん」 姉はそう言って、別の女の子の顔を指で示した。 
「そうかなぁ」
 女が見る美人と男が見る美人は違うのか? そんな気もしなくもない。

 だが、しかし。
 以前、とある菓子メーカーの企画でアイドルコンテストみたいなものがあった。無数にいるアイドル志願者を選挙する。その結果、上位三名がアイドルユニットを結成してデビューすることが出来るという企画だった。その時、僕が選んだ女性は見事に当選していた。その記念に僕はそのアイドルユニットの初回CDを無料でいただいた記憶がある。つまり、僕は極普通の女を見る目を持っていることを証明しているのだ。
 話は戻る。おそらく僕が選んだ卒業アルバムの女生徒は、姉が個人的に嫌いだった人に違いない。つまり、その女生徒のルックスは関係ない。たとえルックスが良くても認めたくない、そんな姉の心理が働くのだろう。少なくとも姉はそんな女だった。

「そう言えば、多恵ちゃんも結婚したらしいね。相手は学校の先生らしいよ」
 僕は別の話を持ち出した。姉と多恵ちゃんは同級生だったけれども、互いに嫌っていた。
 簡単に言えば、犬猿の仲だ。
「先生なんて最悪じゃん」
「どうして? 公務員だし、いい仕事だと思うよ。夏休みもあるし」
「最近ではモンスターペアレントがいたり、問題児がいたり、それで鬱(うつ)で辞めてしまう人も多いのよ。それが原因で離婚するのよ。多恵もそうなるのよ。決まっているよ」
 そこまで言うかな。そこまで決めつけられる根拠はいったい何処にあるのだろうか。ある意味、姉の言葉は呪いのようなものだった。

 だが、姉の予想や期待に反して現実は逆だった。数年後、離婚をしたのは姉の方だったからだ。一方、多恵ちゃんは夫婦円満。離婚する気配すらなかった。他人の悪口を言うものではない。そんな気がした。結局、人を呪わば穴二つ。否、穴一つ。
 離婚後、姉はいろいろな人と交際した。その仲には僕の同級生がいたのだから、笑いごとではない。そんなアクティブな姉だから、再婚するのも早かった。相手は一部上場企業にお勤めのバツイチの相手だった。しかも子持ち。つまり互いに再婚ということになる。
 しかし、そんなことがあっても姉は相変わらず学校の先生の悪口を言う。多恵ちゃんの旦那さんに恨みがあるわけでもないのに……。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という典型的な例だ。
 そんな性格の姉が描いている漫画の作品は『嫉妬、復讐』をテーマにしたものが多い。作り手の人柄を表しているのかもしれない。いったい姉と多恵ちゃんの間になにがあったのだろうか。少しだけ気になった。

『ライオンとキツネ』『キツネの悪口』『労働者』『姉』

執筆の狙い

作者 偏差値45
219.182.80.182

ご無沙汰しております。最近の私は忙しいので……(略)
したがって推敲ミスはあるかな、ちょっと心配ですね。

ところで、最近、気になることは株価です。日経平均が続落ですので、月曜日どうなるのか?
気になるところです。まあ、それも楽しみと言えば、楽しみですね。
持ち株のほとんど売ってしまったからね。はっきり言えば、3万円程の損切でした><;
やはり、怖いです。ブラックマンデー。正直、チキンなのです。ビビリなのです。
そういうワクワクドキドキ、分かるかな? 文章にまとまりがないです。失礼しましたーw
まったねーノシ

コメント

夜の雨
60.41.130.119

感想が入っていませんね、それで読んでみると内容は悪くはなかったです。
一番良かったのは「姉」という作品でした。
その次が「労働者」です。
あとはいイソップ物語の類ですね。

『ライオンとキツネ』
「あほ」とか「ばか」とか、具体的過ぎてわかりよい作品でした。
ライオンにではなくて「キツネ」さんが標的だったのですね、なるほど。


『キツネの悪口』
これも上の作品に似ていますが、味付けが違っていました。
キツネがその場にいない者の悪口を言うのでタヌキが「この場に、いない者の悪口を言うのだろう」というところが、肝でした。
この作品も「なるほど」でした。
こちらの作品はもう一歩突っ込んで書くと、タヌキが「キツネさんが今までこう言っていたとクマさん、オオカミさん、ウサギさんに教えてやるよ」ということで、教えに行ったところ、クマに殴り飛ばされて、オオカミのところで食べられてしまい、ウサギさんのところまで報告に行けなかったというオチになりそうですが。


『労働者』
こちらの作品は、結構深いですね。
私若いころ、労働組合の活動をしていたもので、「御作に描かれているようなことは、結構知っています」この作品には思わずうなずきました。
かなりリアルです。
それを軽く書いておられていて、わかりよいです。
若い人の立場と高齢者の立場がよく描かれています。
この手の作品を書く人はほとんどいないし、御作に感想が入っていない現状から興味が抱かれていないと思うのですが、そのあたりに現代の世相が見られます。
いまの時代は「御作の逆の展開になっています」。
若いころに働いて貯蓄をしてそれに年金などをくわえて高齢者は生活をしているのですが、物価が上がれば実質貯蓄や年金は少なくなります。
「借金」があれば、その返済は楽になる。
若い人は働いていると生活が出来るので、その場では気が付かない、よい世の中だと思ってしまう。
それで「誰が一番借金をしているのかというと、『日本という国家』なのですよね」。
つまり財政赤字がしこたまありまして、それを返済しないで少なくしたい、それには物価をあげるのが一番良い方法。
現在「2%目標」と数年前から言っていますが、生活感から申しあげればとっくに2%の物価は上がっていて、10%ぐらいは上に行っている感じです。
たぶん生活に関係がない高級品が上がっていないのでしょう、日々の生活に関連している商品やサービスはどんどん値が上がっている。
結局のところ、生活を防衛するには貯蓄などよりも土地とか金(きん)とか、物価とスライドして上がるような商品で持っておく必要がありますね。
そうしないと自分の持っている物の価値が目減りします。


『姉』
御作の中ではこちらの作品が一番良かったです。
姉が結婚するので荷物の整理を手伝っている弟視点での話ですが、姉のキャラクターとかその周囲にいる人物の話とかがよく描かれていました。
姉と主人公にまつわる知り合いである「多恵ちゃん」の話と姉の人生の顛末が語られているのですが、多恵ちゃんが結婚した相手の職業が学校の先生ということで、その職業の問題点を述べていて「離婚」になるとか言っていた姉が、自分の離婚という憂き目に合っている、どこまでも人生の先が見えない姉。
それもそのはずで「姉が描いている漫画の作品は『嫉妬、復讐』をテーマにしたものが多い。作り手の人柄を表しているのかもしれない」こういった作品を描いているからこそ、姉の人生は作品にあった生き方をしているのかもしれない。
その姉の人生に絡んで「いったい姉と多恵ちゃんの間になにがあったのだろうか。少しだけ気になった」とは、人生の面白さが、見え隠れしている話だと思う、御作は。
この「姉」という作品は「姉の少し歪んだ性格と人生が描かれている面白い作品」だと思いました。


まとめ
4作それぞれ、悪くないのですが、関連性がなくてどうして一緒に投稿したのかなぁという感じです。「労働者」と「姉」は単独でも立派な作品になると思います。
特に「姉」などはエピソードを増やして膨らますと、かなり深い作品になるのではないかと思います。

「執筆の狙い」の株の話ですが、昔私は相場を張っていました。株式投資から始まりましたが、ちょっとニュアンスが違います。結論は損も得もしませんでした。証券会社と国にはかなり貢献しました。当時は手数料とか取引税が高かったですね、現在は安くなっているので取引しやすくなっているようです。

それでは頑張ってください。

偏差値45
219.182.80.182

夜の雨様 感想ありがとう御座います。

>感想が入っていませんね、それで読んでみると内容は悪くはなかったです。
一番良かったのは「姉」という作品でした。
その次が「労働者」です。
あとはいイソップ物語の類ですね。

恐縮です。作品の良し悪しは別にして、うーん、ちょっと恥ずかしい作品でしたね。

『ライオンとキツネ』
イソップ寓話と同じ位置づけです。
実際、同じタイトルの作品もあります。
イソップ寓話では、キツネはライオンの罠に気が付いて危険を回避するという話に
なっています。簡単に言えば「よく考えて行動しなさい」ということですね。
シンプルなストーリーですが、教訓のような要素があります。

『キツネの悪口』
>こちらの作品はもう一歩突っ込んで書くと、タヌキが「キツネさんが今までこう言っていたとクマさん、オオカミさん、ウサギさんに教えてやるよ」ということで、教えに行ったところ、クマに殴り飛ばされて、オオカミのところで食べられてしまい、ウサギさんのところまで報告に行けなかったというオチになりそうですが。

まあ、現実的には、そうなるかもしれないですね。
人間を動物として見立てている感じですね。
それはさておき、少々、物語の展開としてはイマイチでした。
実は、「後でちゃんと書けばいいや」なんて思っていて、間違って投稿してしまいました。
それゆえ恥ずかしい作品です。書き直します。失礼しました。

『労働者』
この物語は、労働の平等を書いたつもりです。
例えば、肉体的に劣る女性にも適した仕事もあるでしょう。
障害者にも適した仕事があるでしょう。年配者にも適した仕事量があるでしょう。
会社とはチームワークなので「出来る仕事をすれば良い」そんな発想で書きました。
したがって現実社会とは違いますね。

物価と年金、、、これはなかなか難しい。
楽観主義者なのであまり気にしてなかったですね。
体感的に言えば、「物価上昇」+「消費税アップ」があるので、思っている以上の
出費をしているのかもしれません。

年金の支払いは増加、年金の受け取りは減少。健康保険は増加。
少子高齢化だから是非もないのかもしれないですね。
世代間の不均衡は確かに感じますね。
昔ならば、還暦に引退して優雅に年金生活がスタートできましたね。
皆、長生き出来るようになりました。それは良いことのでしょうけど。
単純に人生の中で働く時間が増加しただけ、なのかもしれない。
もしかしたら、今の若者は80歳を過ぎないと年金生活は出来ないのかもしれません。
もちろん、平均寿命は100歳になっているしょう。

『姉』
>御作の中ではこちらの作品が一番良かったです。
ありがとう御座います。素直に嬉しいです。
これは韓国人の日本に対する感情を譬えたものです。
「旭日旗問題」がまさにそれですね。
ありもしない幻想に対して怒っているのです。呪っているのです。
とはいえ、人間は大なり小なり、そういう感情を持っていると考えます。

>まとめ
4作それぞれ、悪くないのですが、関連性がなくてどうして一緒に投稿したのかなぁという感じです。

それは尺の長さですね。短いものでパッケージ化した感じですね。
ジャンルが違うので、違和感があるかもしれません。 つづく。

偏差値45
219.182.80.182

夜の雨様 感想ありがとう御座います。パート2

>「執筆の狙い」の株の話ですが、昔私は相場を張っていました。株式投資から始まりましたが、ちょっとニュアンスが違います。結論は損も得もしませんでした。証券会社と国にはかなり貢献しました。当時は手数料とか取引税が高かったですね、現在は安くなっているので取引しやすくなっているようです。

おっしゃる通りです。手数料、、、。

ここで一つ、最近、実店舗のある証券会社の報告書を紹介したいと思います。

200株 売 237400 手数料2299円
200株 売 237200 手数料2297円
600株 売 711000 手数料6888円

長年持っていた1000株を成り行きで売りました。
この他にも消費税がありますので、やはり高いです。
ネット証券ならば、この五分の一程度かな。

ちなみにネット利用の自動車保険。更新、2万2千程度でした。
やはり、時代はネットですね、と思う今日この頃です。

えんがわ
165.100.179.26

悪口。告げ口。噂話。
難しいものですよね。
どろどろっとするものは、確かに読後の快感を減らし、後味を重くします。

この中で出色と言うか、自分ランキングで断トツの1位で、波長が合ったのが、「ライオンとキツネ」です。

オチは読めそうで読めないところに、変化球がびしっと決まって心地いいし。
シニカルで冷たい目線の中にも、ユーモアを感じさせます。
短いのもあって、オチを知ってもう一度読み返すと、またちょっと違った味が出てきます。

サプライズがあって、ちょっと笑えて、意外と奥が深い。
これはいいです。凄くイイです。

この「ライオンとキツネ」が良すぎて、他の三作は余り入って来ませんでした。
これは好みなんですけれど。
でも、全体的な俯瞰した目線、冷たさもある視点はよさげです。
内容がこう暗い部分をどばっと流すので、自分はそこまで沈むのは気分てきに辛いんで、だからなんというか十分には読めてないです。
すいません。

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