作家でごはん!鍛練場
ナカノ、サル、ノブナガ、タロウ

月、落第編

私は憤慨した。なんということか金さえ払えばなんでも揃うこの資本主義の世の中において、選考などとふざけた真似を小説学校がしやがるのである。
私は新人賞もろくに取れないがノーベル賞を目指す身だ。そんなの書けっこないじゃないか。そういうわけで昔CWSの基礎コースで創作し、推敲してAをもらった「地下世界」という作品を思い出して書くことにした。月を題材だから捻って地下世界を書くというのは題材としてあってると思う。多分サービスでAをくれたんだろうが今日はあの程度の作品を書けば良いのであろう。とにかくお願いだ。もう新人賞間近の作品が出来つつある。あとは推敲して編集者に添削してもらえば新人賞に芥川賞は間違いない。小説学校の宣伝にもなるのでお願いだから月でも地下世界でもなんでもいいから選考してパスして、私の小説を添削して下さい。もう金ならいくらでも払います。
へへへ、旦那、儲け話なら他にもあるんでさあ。私ね。これでもノーベル文学賞と平和賞を取る身でありますんでさあ。神様がね。おっしゃるんだ。おまえが受賞するとね。だから、ノーベル賞を取った暁にはですね、東京のCWSの本校で私が講師になって全世界ネットでノーベル賞作家の文学賞講座をやりますよ。どうですか、全世界から受講生ががっぱがっぱ。へ、へ、へ、へクション!
昔を思い出すと、なんとなくここらでセリフが出ない小説はダメだと言ってドラえもんが出た気がするのです。
ドラえもんがひょっこり現れました。彼は艶やかにミッドナイトブルーで雲に乗っています。
「太郎くん久し振りだなあ」
「ドラえもん俺やるよ。ノーヴェル平和賞と文学賞を取ってやるよ」(巻き舌)
「双極性障害は相変わらずだね」
「なんか昔、ドラえもんのけつ掘ってこの小説終わったよね」
「また僕オカマ掘られるの? 嫌だなあ」
ドラえもんが決意した。またオカマを掘られてタケコプターである。
「それでもどんな作品を新人賞に提出するの?」
「まあこれでもね双極性障害で三回閉鎖病棟に入ったんだよ。それでねこんな入院をしたと前書きで書いてね。第1の閉鎖病棟入院の手記が人間合格、第2の閉鎖病棟入院の手記が自殺妨害、第3の閉鎖病棟入院の手記がイナンナと冥界下り、そんで、後書きがノーベル賞を取っての決意を先取りするのだ」
「躁転してない? ノーベル賞を取っての決意ってまだもらってないじゃん」
「それは自己充足予言だからいいんだよ」
そうですかとドラえもんがけつを出した。ドラえもんのけつを掘ってタケコプターだ。
二人で合体して夜の世界を飛びました。
アンアンアンとっても大好きドラえもん。
月が綺麗に二人を照らしていました。
地下世界について書くとそういう次第になるのです。
ああそうですね。これでは月のテーマに地下世界を描いたことにはなりませんよね。
我々はタケコプターを降りて、地下世界にくだりました。
そこは資本主義最後の魔境。
どうしましたか?
と小説学校の事務の方が聞いた。
あのう、どうしても新人賞の添削してほしいので創作コースに入りたいんです。選考料の三千円と創作コースの授業料の他に一万円金子を払いますので
絶対選考していただきたいのですが……ダメでしたらもう一度書き直します。
そういうことでよろしくお願いします。

月、落第編

執筆の狙い

作者 ナカノ、サル、ノブナガ、タロウ
106.173.154.115

cws小説学校の入試用でした。落ちましたが
受かるにはどうしたらいいと思いますか?

コメント

ナカノ、サル、ノブナガ、タロウ
106.173.154.115

自分で読んでレスするけど推敲不足だなあ

エア
202.127.89.204

>…もう金ならいくらでも払います。
ここまでは、まだ理解出来ましたが、それ以降の内容が支離滅裂です。

添削するなら、

そんな時、スーツ姿を着た男性が現れた。
「へへへ、旦那、お困りの様ですね」
「誰ですか、あなたは?」
 いかにも、胡散臭さ満点の男性に、私は問い詰めた。すると、男性は饒舌に話した。
「私はね、こう見えても、近い将来ノーベル文学賞と平和賞を取る身でありますんでさあ。私の指導を受ければ、旦那もあっという間にベストセラー作家になれますぜ。もし、旦那がベストセラー作家になった暁には、東京のCWS本校で旦那を文学賞講座の講師にしてやりますぜ。そうすれば、受講生からがっぱがっぱとお金が入って、あっという間に金持ちになりまっせ!」
「そんな上手い儲け話がある訳ないじゃない」
 考える間もなく、突っぱねた。

とかね。
まず、プロットでも良いので、物語の流れを考えた方が良いです。

ナカノ、サル、ノブナガ、タロウ
106.173.154.115

エアさん
そんなにわかりにくいかなあ?

エア
202.127.89.52

せめて、作者の思考と文章の文を分けるだけでも、大分変わってくると思います。
>昔を思い出すと…
何で、ここでドラえもんが唐突に出て来たのかが分かりません。何らかの予備知識とか裏話で名前を出すだけならともかく、実在のキャラを登場させたら、著作権に引っかかるのではないでしょうか?

幡 京
121.3.235.25

小生は気に入りました(生意気な云い方ですみません)。
理屈抜きで、炸裂した狂気を描いて下さい。
それはそうとCWSなる組織は実在するのですか?

ポキ星人
106.73.96.160

 私は御受験の小説学校のことは初耳だったのでググりました。本当にこれで受験したのか疑わしいと感じますが、一応信じて書いておきます。
 まずは一般論として小説学校というか通信添削を受講しようというのは結構なことだと思います。情報は本質的にはタダではないし、タダの情報はろくでもないのだから、ものを教えてほしいならしかるべき人を見つけて報酬を払うのが本筋だ、と私は常々思っています。ネットでタダで自作を公開して読者がつけばそれでいい、という行き方もある中、あえて「作家でごはん」などと言っているこのサイトは、将来は自分の作品に対して他人に金を払わせたいと思っているくせに、そこに至るまで自分が情報を得る方はタダで済まそうという矛盾に満ちた虫のいいものなのですから、素人同士の助け合いだとか趣味だとかと捉えてその範囲で利用すべきものにすぎないのですが、その辺を忘れて逆切れしたり空威張りする人がいるのは実にくだらないことです。
 ただ小説は上達のメソッドとか成功の見込みとかの確かさは資格試験の指導などには遠く及ばないので、どの学校がよいのか、そもそも学校という制度が最適なのかはよくわからないのが実情です。私もあなたが受験した学校がいいのかどうかは全くわかりませんから、以下で書くことも特にこの学校の合格を望んで書くわけでも合格に向けた確かな情報を書くものでもありません。何しろタダで手に入る情報にろくなものはないのです。

 これだけの予防線を張った上で言うのですが、受かる方法なんか知りませんけど、落ちた理由はわかります。真面目にやれ、ということにつきます。履歴書をふざけて書いたら就職試験に落ちました、どうすれば採用されますか、みたいな人には「受かるかはともかく、まず履歴書は真面目に書け」というほかありません。

 まずは選考をすること自体がふざけたことで憤慨しているというのであれば、選考を受けずにほかの学校をあたるべきですから、学校側としては受講を断る判断をするのは至極当然のことです。選考のための作品にこういうの書くのが面白いと思ってる人はどだいセンスがないので教育効果は望めませんから、その意味でも受講させる必要はありません。それにこれが受け入れられると思っている受験者には、教育する側には甘えていいのだという発想が伺えますから、学校としては最初にはねといた方が無難です。いや文学というのは自由なのだからこれくらい書いてもいいのだというのはそれ自体全く異論はありませんけど、それなら課題に対してでたらめな作品を出して同じ理論武装をするのでしょうから、受講生数の枠が決まっているならそれをほかの人に与えた方が生産的でしょう。文学は自由なのだから学校や課題などという枷の外で大いにやっていただけばいいのです。
 なんだかこの程度の作品に真面目にコメント付けている自分が馬鹿みたいな気がして虚しくなってきたのですが、じゃあ書くなよ誰も頼んでねえよという今のあなたの気持ちに数倍する気持ちを選考側が抱いたことを私は疑いません。
 >金さえ払えばなんでも揃うこの資本主義の世の中 と思っているなら、金の力で小説家にになれると信じているということです。小説家になれなかったとき、金払ってるんだから何とかしろとか金返せとかねじ込んでくる人である可能性があるわけで、この手のめんどくさい人をはねるためにこの学校の選抜はあるのではないかと私は思います。情報がタダだと思っている人と、金さえ払えば何でも手に入るとうそぶく人の一致率はどういうわけだか経験上極めて高く、その手の人は本質的に情報産業の敵ですから、できるなら排除しておきたいところです。世の中にはまともな大部分の客の対応に匹敵するかそれ以上の労力をごく少数の例外的なめんどくさい客のために費やすことを強いられる気の重い業種がいくらかありますけど、邪推するに小説学校などはその代表的なものでしょう。選抜を課す理由は第一には添削要員の数が受講希望者数に追いつかないということだと思いますけど、案外本音はめんどくさい人の排除にあるのだと私は推測しています(実態のない講座に選抜試験を設け、受験者全員に不合格を出して受験料をせしめるやり方の可能性は、3000円という受験料にうまみが薄い気がするのでひとまず除外しました)。なお精神病院云々はそんな人をすべて排除していたら小説学校は定員割れはもちろん講師採用にも支障をきたして倒産するのが目に見えていますからとりあえず関係ないかもしれませんが、必要もないのにそこに言及したがる人は発想が貧困である可能性が高い気はします。

 私は文藝とか報道とかの分野ではないですけど、とある業界の文章の訓練を職業的に受けましたし、同じ立場の他人の文章もある程度は見ました。その経験でいうのですが、具体的な課題を明示されての訓練の場合ならば、その課題に対してメタレベルの解答をする文章を書くのは、できる限り避けた方がよいです。ここでメタレベルというのは、選考のため「月」について掌編を書いてください、という課題に対して、選考自体がどうの、ということを書くような類のことです。
 経験的には添削とか訓練の場でそういうことを書く人は、伸びません。
 たとえば御作でいえば選抜がどうのと書くことであきらかに月に対する考察が大幅に省略されていますから、それは課題の教育効果を自ら放棄しているのです。実のところ、メタレベルのことを書く方が(度胸はいるかもしれませんが)考えることは少なくて済むわけでそこで楽をしてしまえば訓練になりません。何も浮かばなくてつらくても、出来が悪くても、ぎりぎりまで月を考えた方が訓練の効果があるのはわかりきったことです。
 添削がある場合、メタレベルのことを書くと添削者や課題設定者への批判のニュアンスが出がちであって、添削者も人間ですから素直な指摘を受けづらくなります。それになんだか教わる側の方が偉くなったような錯覚をして自意識を守りだすと教わる側も受けとれるものが減っていきます。
 私は読者としてはなんだか凝ったもの、ふざけたもの、テクストが重層化してはぐらかされていくものは嫌いではないつもりですが、ともかくもお金を払って課題に応えて添削を受ける、というタイプの訓練を受けるなら、その場ではできる限り直球を考えた方がよいと思います。それがまるでできない、したくもないなら、たぶんこういう形式の学校は向いていないので別な方法を考えた方がよいです。

ナカノ、サル、ノブナガ、タロウ
106.173.154.115

エアさん
そうかもしれないですね内輪ネタに走りすぎました

蟠京さん
気に入ってくれて感謝です
ポキ星人さん
そうですね。もっとネタを考えるべきだったかもしれません

エア
202.127.89.50

CWS小説学校って、コチラのサイトですね(間違っていたら、すみません)。
http://www.cwsnet.co.jp/course/tsn_so_sosaku

幡 京
121.3.235.25

小生はナンセンス・ギャグを書くので、リアリズムにこだわるんですよ(未熟ですが)。
現実=アホ(虚構)の対立がないと、笑いが取れませんから。
アンリ・ベルクスンに始まりタモリ、赤塚不二夫先生、ビートたけし師匠らからの受け売りですけど。

で、恐ろしいのがミステリ(特にハード・ボイルド)。
ふたつ、みっつ足らずのポカでも世界が崩壊してしまいます。つまり「笑われる」小説へのコペルニクス的大転廻。これは恐ろしいですし、ナニよりもシリアスなロマンをお書きになられる方々には屈辱でしょう。「ダンディズム」が「ナルシズム」へ、そして「しとりよがりのカッコつけ」との糾弾。レイモンド・チャンドラーや原りょう読者なら、その痛みがしと一倍分かると思います(小生もそうです笑)。バカ・ミスとして割り切れるなら平気でしょうが。

しかし、ハナからリアリズムを放棄すると、けっこう面白くなるのが不思議(個人的感想)。
その横綱がウィリアム・バロウズ。「裸のランチ」が有名ですね。荒唐無稽・理解不能が転じて「シュール」や「アンチ・ロマン」「ハイパー・リアリズム(これは違うか)」としょう価されました。ポール・ボウルズやセリーヌらと同列に語るとし判されますが、おんなしイメージを持たれることが多いです。

ゆえにナカノさんの様な作風が好みなのです。
でも、意識すると「バロウズの二番煎じ」とけなされる可能性が高いので要注意。

幡 京
121.3.235.25

つけ加えると、中島らも。
ご存知の方は多いでしょうが、彼はバロウズ・フリークです。
「ガダラの豚」の様な傑作エンタテイメントも書きましたし、「バンド・オブ・ザ・ナイト」ってもろバロウズ節を炸裂させた小説も売れました(当時、山形浩生や柳下毅一郎と云ったバロウズ・フリークにし判されたかも知れませんが、覚えておりません)。

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