作家でごはん!鍛練場
水野

カノン【原稿用紙10枚】

   一

 カノンの音色には三つの《み》が備わっている。
 一つは《水》。彼女はほぼ水に関する曲しか弾かない。小学三年生のときに全国コンクールで優勝して以来、『水の戯れ』は生涯の得意曲であり続けた。貴族のお屋敷のような彼女の邸宅、グランドピアノの設えられた大広間でちょっとした独演会が催されるさいは、いつもプレリュードの役を務めてくれた。『水の反映』を奏でる彼女の表情には一種神妙な緊迫感がみなぎっており、そちらをただ漫然と眺めているのも楽しかった。
 一つは《ミュルミューレ》。「ささやくような」という意味の音楽用語だ。四脚のピアノスツールから立ち上がった彼女は通常の、それもごく控えめな少女となる。小さな手で鍵盤を打ちつける、優雅な鍛冶職人のようなその強かさは鳴りを潜め、口元まで迫らなければ何を言っているのか、聞き取ることすら困難となる。けれどもその声にはたしかに、彼女がミューゼスに愛されて生まれてきたのだということがわかる、一種の「しるし」で充実している。彼女に心を許された者だけが堪能できる、至福の、まさにミュルミューレ。
 一つは《未来》。カノンはけっして振り向かない。その姿勢は楽の音にも十二分に示されている。水以外の曲を演奏するときも、悲しい結末を予感させるようなものは何も弾かなかった。モーツァルトのごくわずかな短調ピアノソナタでさえ、彼女は鬼のように忌避した。晩年はクラシックよりもミュージカルの劇伴だったり、トランペットの華やかなジャズだったりを好んで聴いた。田舎の市民ホールで、あまり名の知られていないユニットの演奏を聴いたことがある。そのさい彼女は我知らず、大粒の涙を流していたようなのだ。音が、あまりに楽しそうだったから、というのが理由らしかった。
 なぜカノンが、将来待ち受けていただろう痛みと絶望に執拗に反抗し続けなければならなかったのか。彼女が求めてやまなかったもの、その一端は数少ない録音データによってかろうじて保存されている。当時の私には手の届かなかった、先を見据えた指のしなやかさはしかし、全てをおおっぴらにすることなく、生身でない二次的音源としていじいじとリピートされ続ける。
 彼女はどうだったのか? 私みたいな半端者が、あの子の幸福にどれだけ貢献できたというのだろう? 思い返せば私は、彼女のピアノを一番そばで聴いていることしかできなかった。彼女がどれだけの痛みと絶望に苛まれていたのかをおもんばかろうともしなかった。誰か別の人間が、という可能性ばかり考えてしまう。良かれと思っていたことが実は、彼女の運命を早める結果となったのではないのか?
 写真に問いかけても答えは返ってこない。カノンと出会えて幸せだったと、誰に対しても胸を張って言い切れる日は来るのだろうか。

   二

「少しだけ、横になってもいいでしょうか」
『海原の小船』を演奏するカノンの細い指が止まる。ピアノのかたわらに寄りかかる私には、焦点の定まらない目で虚空をさまよう彼女が映し出されていた。下唇から漏れた涎が、青のフリルブラウスに染みを作っていた。
 私はできるだけ落ち着いた様子で彼女に肩を貸し、窓近くのソファまで誘導した。ガラステーブルの上のティッシュで口元を拭う。「大丈夫です」と向こうから力なく抵抗されても構わず拭く。あらかた綺麗にし終えたあと、彼女のすぐそばに座り込む。息づかいは次第に落ち着きを見せていった。そのあいだ、怯える右手を両手で包み込んでいた。
 淀んだ空気を払拭すべく立ち上がる。午後の日差しは眩しかった。庭はユリ咲きのチューリップとダスティーミラーで彩られ、木陰では二匹のル・シアン・デ・ピレネーが舌を出してじゃれ合っていた。窓を開けると彼らの交錯する息づかいが風に運ばれてきた。
「リュウとケンは、いつも元気で仲が良いのです」体をぐったり横たえたカノンが天井に向けてささやく。「体ばかり大きくなってしまって。心はいつまでも無邪気のままなのですね」
「もとは外国の生まれだろう。それらしい名前なんていくらでもあったろうに」
「忘れてしまったのですか」窓際に佇む私に、カノンは目だけを向けてくる。「わたしがまだ小学生だったころ。あなたと初めてプレイしたゲームソフトが何だったのかを」
「それは、憶えているよ。意外に強かったから、忘れるわけない。わからないのは、どうしてそこに出てくるキャラクターの名前をペットにつけてしまったのか、ということであって」
「いいじゃないですか」
 右手を長い髪に当てながら、カノンはとてもくつろいでいた。
「素敵じゃないですか。わたしは気に入っていますよ、意外性もあるし。いつまでもいつまでも、ああやって元気でいてくれさえすればそれで……」
 その声は途中で已んだ。近寄ると、すでにまぶたを閉じていた。
 私は彼女のかたわらに寄り添い、お腹に置かれた右手に自分の手を重ね合わせた。
「そうだな。彼らが寄生虫にやられることなく健康で過ごせたら。今度の春も、その次もずっと、ああやってじゃれ合う景色をのんびり眺めていられたら、どれほど幸せなことか」
「わたしも、そう望んでいます」
 つい、手が飛び上がってしまう。色素の薄い唇は楽しげだ。
「ひどいな」私は微笑んでしまう。「眠ったふりをして、こちらから恥ずかしい独りごとを引き出す魂胆だったとは」
「偶然です」のびのびした声でカノンはつぶやく。「目をつぶっているからといって、眠っているとは限りません」
 見ると、太陽が地平線に沈みこもうとしていた。犬の吼え声がけたたましく響いていた。

   三

 目を覚ますと午後一時を回っていた。夜遅くまでネット世界をあてどなくさまよっていたのが災いしたようだ。
 机上のPCを起ち上げ、スマートフォンの通知に目を通す。読み飛ばさないよう適度に集中しているが、足はもうキッチンに向かっている。カップめんと即席コーヒーを作るべく、やかんに水を多めに投入する。スマホ操作はそのあいだも止まらない。同僚への返信を考えながらゲームアプリを開いていき、デイリーを淡々とこなしていく。石が余っていたので、気分で回してみたら見事にSSRが被った。次こそは見てろよと心の中で叫んだ。
 カップめんをすすりながら、PCの方でも同じ操作を続行する。コーヒーを優雅に口に運ぶ頃には全ての任務が完了している。落ち着いたムードで私はBGMに耳を傾ける。それは一昔前に一世を風靡した、据え置きRPGのサントラ集だった。先日、ふらりと立ち寄った店で偶然見つけた代物だ。
 コーヒーの最後の一口を飲み下すと、また別のソフトを起動させる。細かく分かれた操作ボタンと、横一本の波形が画面いっぱいに表示される。再生ボタンを押す。間髪入れずに女の子の声、らしき電子音が、作成済みのテキストをささやくように読み上げた。
 ぎこちないが、間違いなくカノンの声だった。卓越したテクノロジーと私自身の手によって、彼女が今まさに現代によみがえりつつあった。ピアノ音の再現も、これなら何とかなりそうだという思いが強くなる。音の情報をソフトに読み込ませ、別の楽曲を弾かせてやる。数少ない録音データといえども音の組み合わせは単純、あとはどれだけ賢く学習できるかにかかっている。失敗を重ねながら地道に続けていくしかない。
 調律に没頭していると、デスクトップの通話ソフトが唐突に反応する。それは大学以来の友人からだった。彼は大変興奮した様子だった。「これを見てくれ」と、矢継ぎ早に動画ファイルを貼りつけてくる。あまりの勢いに若干引いてしまう。
「見ればわかる。いやあ、我ながら会心の出来だ」
 彼がなぜそこまで興奮しなければならなかったのか、私は一瞬のうちに納得する。再生を始めるとすぐに、カノンの生前の姿を忠実に再現した3DCGモデルが、ズームになって映し出されたからだ。長い髪に繊細な指先、好んで身に着けていた青のフリルブラウス……それはまさしく、十六歳の彼女の姿そのものだった。
「素晴らしい。あとは、声と楽曲が完成すれば……」
「もうすぐか。完成が楽しみだなあ」
「一発目の動画は、絶対にストⅡ実況にする」
「なんだお前のそのこだわりは」
 お前には一生わかるまい。私は独りほくそ笑みながら、友人そっちのけで画面上のカノンを注視し続けた。差分はどれも感情豊かで、とても幸せそうだった。

(了)

カノン【原稿用紙10枚】

執筆の狙い

作者 水野
121.115.143.249

長篇にさっさとケリをつけたいところですが、短いものが書けたので投稿します。
お世話になっている同人誌の次回テーマ「みみみ」に則った小説です。(規定文字数を少しオーバー)

表現したかったことの半分も実現できていませんが、ある種の限界を知ることができてよかったと思っています。
ありがちなテーマですし、用いた手法は今までの再利用でしかないですが。よろしくお願いします。

コメント

偏差値45
219.182.80.182

通常速度で読んでみました。うーん、分からないかな。
まるで砂利道を走る軽トラックのようで読みにくい。
その原因は、大きな石ロコがあったり、波のようにうねっている路面に原因がある為かな。
この種のタイプは書いた作家さんは心地良いのでしょうけど、個人的には合格点には程遠い。

>カノンの音色には三つの《み》が備わっている。
先ず、ネーミング。
一文づつ咀嚼するタイプなので、考えます。それが終わるまでなかなか先に進みません。

カノン?  観音? 分島花音、もしかしたら、知らない楽器?
個人的には、このように思考します。それで読み進めていくと女性の名前だと分かる。
しかし、年齢が分かるのはずっと後なので、これは良くないかな。
いっそ、フルネームで書いてくれた方がズバっと分かりますね。

>プレリュード、意味不明。

>一つは《未来》
これ以降、ちょっと理解しにくい。ハッピーエンドしか望まない、そんな思考かな。

『二』を一括りにして言えば、
ここは特別、うーん、なんて言っていいだろう。わりとどーでもいい内容かな。
>リュウとケン
女性でこのゲームをプレイする、、、ちょっとした希少種かな。

『三』は現在を語っているのだろうけど、
一人称の私が終始、どんな役柄なのか曖昧ですね。
その為、作品全体がボヤけて見える。方向性も分からないので、小説全体の把握する上で
障害になっているように思える。
また小説としてのカラーが変わります。
>カップめんと即席コーヒー、
>一発目の動画は、絶対にストⅡ実況にする
ちょっと俗っぽい。

全体としては「何処が面白いのか?」よく分からない。
それでいて読んでいて楽しいか、と言えば、「いいえ」かな。
費用対効果で言えばマイナス。読まなければ良かったという感じですね。

水野
121.115.143.249

偏差値45さま 感想ありがとうございます。

冒頭の第一文目は、前のバージョンでは「カノンという女の子の音色には、三つの《み》が備わっている」になっていました。こちらの方が読者にとって親切であることは明らかです。
ではなぜ「という女の子」を削ったのかといえば…意味が通じやすいかどうかではなく、文章の見た目とか、読んだ際のリズムに基づいた判断ですね。短篇は読了率が高いので、ついいろいろと実験してみたくなります。
幻想的な感覚を演出したかったので、苗字その他の情報もカットしてしまいました。

《未来》以降の何行かは、自分でも何を書いたらいいのかがわからず、とりあえず雰囲気だけ伝わればという考えがあったことは事実です。ここから『二』にかけての部分は、大幅に書き換えなければならない部分であると再認識しました。

『二』については、「私」とカノンがどういう雰囲気で過ごしていたのか、そのワンシーンを回想として取り入れた部分です。何か言っていますが、何も言っていないに等しい。ちょっぴり上品な男と、おてんばで病気がちの女の子、二人の会話劇を楽しんでいただければと。
リュウとケンの登場するゲームが会話の中に現れたのは、はじめから狙っていたわけではなく、本当に偶然のことでした。

『三』で雰囲気をガラッと変えて、読者に驚きと刺激を与える…というのが当初の予定でした。しかし、作者の単純な力不足でしたね。あらかじめ課されていた文字数の制限もあり、失敗したなと思う箇所です。『一』から『二』にかけての「溜め」も、うまいこと機能していません。
いろいろと俗っぽいのは、意図的な演出です。一応、文体や語彙の選択はそれぞれの章で変化させてはいますね。時間をかけて拘ってみたい部分の一つです。

面白いものでなくて申し訳ありません。短篇をどう書くべきか、未だ模索中です。ありがとうございました。

弥々丸
126.3.30.4

糞でしかない。

根拠もないくせに「自分に才能あります」ってツラしてるやつほど厚顔無恥な連中いないでしょ。

死んじゃえば。

水野
121.115.143.249

弥々丸さま

請け負う側は、いつもより多めの汗を流します。きりきりと、パーミル単位で掠め取られていく手筈です。ありがとうございました。

弥々丸
153.140.203.115

はい、水野くん失格でっす
文盲決定お疲れでした


次行ってみようー

朱漣
210.170.105.157

 水野様

 拝読しました。
 個人的には、面白かったです。

 ただ、内容的にどうかと言われると、ちょっと濃度が薄いような……^^;

 僕は、この作品、雰囲気を味わうものだと理解しました。
 そういう意味では、これくらいの掌編がいい感じかな、と。

 きちんとした作品として捕らえてしまうと、書き込み不足だったり、必然性がなかったりと、いろいろ齟齬が生じてしまうとは思いますけど、これはこれで成立していると思いました。

水野
121.115.143.249

朱漣さま 感想ありがとうございます。

前回、『カントの冒険』という長篇小説の第一部を書きまして、その際用いた手法が、1000文字程度の章をいくつも積み重ねて一つの作品を成立させる、というものでした。最近読み直した漱石『彼岸過迄』が、試みるにあたっての大きなヒントになりました。
では、同じ手法で短篇はどうなのか。これが私の一番の興味であり、当作品が書かれた理由の一つになります。形式が先行して、内容はその後にはめ込まれていった感じですね。
ですのでまあ、やりたかったことの外枠だけでも伝わればと思います。

話は変わりますが、北日本の一次突破おめでとうございます。わりにメジャーなタイトルだと最近気づいたので、私も今度から出してみようかなあと思います。ありがとうございました。

ラピス
49.96.19.54

語り手(=作者?)の、カノンに対する思い入れが出すぎていて鼻につきました。
天才美少女?を描く時は、筆を抑えた方がいいですね。私、水野さんの描く女がどうも苦手です。
男の前で逆立ちしたりと、男の気を引きたいのがミエミエで突飛で。今回の女の子も好感もてませんでした。

みっつのミで始まる語り口はいいと思います。

水野
121.115.143.249

ラピスさま 感想ありがとうございます。

異性を描くというのは難しいことなのですね。執筆における幸福な時間のひとつに女性を書くということが確かに含まれてはいますが、作者サイドで制御が足りていなかったことを痛感します。
逆立ちはまあ、書いていて自分でもやり過ぎたなとは思いましたが。『逆立つ貝』にしても本作にしても、語り手である主人公の存在が希薄で、女性を語ることでその空白の埋め合わせをしようという意図が働いていたのかもしれない(わからないですが)。もう一度、考え直してみます。

冒頭の《み》に関する語りは、提出予定の同人誌イベントのテーマ「みみみ」に併せてこしらえたものになりますね。もっといい《み》があるのだとは思いますが、現状これで手いっぱいでした。

ありがとうございました。

114.173.28.251

なんか全体的に雑。冒頭のフック。文章主語の繋ぎ。文の切り詰め方。カノンのギャップ。カノンと私の音楽的関係性等。細かく解説するのが面倒なんで冒頭改稿例を一つ。


 カノン(私の元生徒)の音色には三つの《ミ》が現在も備わっている。
 一つは《水》。彼女はほぼ水に関する曲しか弾かなかった。小学三年生のとき全国コンクールで優勝した『水の戯れ』は生涯の得意曲であり続けた。彼女の家(まるで貴族のお屋敷)でのちょっとしたピアノ独演会の際、彼女はプレリュード(前奏曲)としていつもその複雑な和音を本当に楽しそうに弾くのだった。また、繊細な『水の反映』も好んで奏でた。奏でる彼女のある種神妙な落ち着きが、場を清浄な緊迫感で満たした事もあった。――私は、そんな彼女をただ漫然と眺めるだけでも楽しかった。

水野
121.115.143.249

熊さま 感想ありがとうございます。

一度最後まで書いたものを、ところどころつぎはぎしながら完成させていったので、全体を通して読むとおかしな感じになってしまっているのかもしれません。こういうことはなかなか作者だけでは気づくことの難しい部分ですね。ご指摘感謝です。

例示していただいた文章を参考に、全体を再度見直してみようと思います。ありがとうございました。

阿南沙希
126.209.6.195

読ませていただきました。同人誌、楽しいですよね。今は仕事で手いっぱいですが、私も昔は文学サークルの仲間内と、文学と言えるか微妙な文学同人誌を作って楽しんでいました。荒削りで下手くそでしたが、物書き人生として青春時代だったなと思います。

作品については、筋が残念でした。
カノンさんとのステキな思い出だったのが、最後のストツーの実況はさすがに冷めます(汗)

他、気になった点を書きますね。

1:みがこじつけっぽい
ミュルミューレを知ってる主人公は何者? もありますが、水以外はこじつけ感が強くて、孫かだれかが「みーみーみー」とか、カノンさんのメロディを再現してるくらいでもいいかなと思いました。お題がある時はもちろん真正面からぶつかって着地成功したらベストですが、最優先はお話の完成度です。そのためなら、うまく消化しきれないお題はさりげなく処理してもいいのでは、と個人的には考えます。

2:振り向かない、とは?
さらっと書いてありましたが、疑問の箇所でした。
楽しいところだけを見る、暗さには目を向けない、のは臭いものにフタしているだけでは。答えは求めませんが、振り向かない、前を向いて生きるということは、どんなことでしょうか。
また、単純にピアニストの卵としても楽しい曲しか弾けないなら随分幅の狭いピアニストだなと思います。一般的にも、別れとか悲しい出来事を扱った曲はメチャメチャ多いですし、それを受け付けないのは困りものです。作中ではカノンの魅力として書かれてますが、別れの曲も決別を感じさせるように弾ける、とか書かないと魅力とは言えないかと。

3:舞台が見えない
ドラマだとしても、カノンさんと主人公が今何歳くらいでどんな状況なのか、という基本情報がありません。展開することに集中してしまうと抜けがちになりますが、幹が細くて枝が重たい木になってしまうので気をつけてみてください。


同人誌用の短編とのことで、この作品自体の推敲や改稿は多分ないんじゃないかと思いますが、今後の作品の参考になる箇所があればとコメントしました。楽しみつつ、頑張ってくださいね。では。

藤光
119.104.4.77

読ませていただきました。

お題があって、制限もある中で書いている――のですね。まあ、書きにくいと思います。手足を縛られた上で、何か芸当をしろよ言われているようで、私は上手に書けません。

と、私の話ではありませんでした。

御作、残念です。なにもかも噛み合ってないと読めました。ピアノとゲームは合わないですよ。ピアノはともかく、ゲーム好きの私がそう思うのですから、一般的にも食い合わせが悪いと思われるに違いありません。

ラストは悪くないだけに、もったいないと感じました。

水野
121.115.143.249

阿南沙希さま 感想ありがとうございます。

(1について)
お題に関しては、阿南さまのおっしゃる通り、目安であって必須事項ではないのです。ただまあ、せっかくですし、頂いたテーマをどうにか活用してみたいなあという思いが一番にありました。冒頭でさっそくお題を消化しているのは、その勢いの表れでもあります。
ただ、お題優先で進行したために、あちこちで綻びができてしまっているのは否めませんね。三つの《み》あるいは《みみみ》をどうするかという問題、またそれを活用した物語の完成度、これらを重点的に見直そうと思います。

(2について)
「一」の《未来》から「二」の手前までは、正直なところ、書いていて私自身も首をひねっていた箇所でした。作者がどういう効果を狙って書いているのかがいまいち不鮮明です。モーツァルトだって、短調とか関係なく全ての曲の背後には、彼自身の早世という歴史的事実が控えていますしね。
根本的に《未来》そのものを別の《み》に変えてしまうか、もしくは悲しい曲であっても逆の意味を彷彿とさせるような弾き方をするなど、カノンの設定を変えるかしようと思います。

(3について)
主人公とカノンの細かい設定は、敢えて書きませんでした。一応、「一」と「二」の時点で主人公は二十一歳カノンは十六歳、「三」で主人公は二十四歳、というふうに想定しており、彼らが社会的にどういう位置づけか、二、三章を用いて説明することは可能です。ですが文字数の制限もありましたし、敢えてそういう情報を開示せずに書けば、幻想的な雰囲気を演出できるのでは?という甘い考えがあったことは事実です。
しかし、年齢その他の情報を開示させなければ、そもそも物語として成立しない類いのお話は確かにありますし、本作もそのうちの一つである、ということについては考えていませんでした。また開示しないことで具体的にどういう効果を狙っていたのか、開示しないこと以上に小説として効果的な表現が現状できているのか?と訊かれたら、作者としては口を紡ぐしかありません。基礎的な情報をどうすべきか、小説そのものの狙いと照らし合わせながら、再度考えてみたいと思います。

的確な御指摘、感謝いたします。ありがとうございました。

水野
121.115.143.249

藤光さま 感想ありがとうございます。

ゲームが登場したのは、本当に偶然だったのですね。プロットなしで、前から順に書いていったのですが、カノンの飼い犬が二匹、書いているうちにふっと出てきまして、名前をどうしようか考えていると、頭の中でリュウとケンという組み合わせが浮かぶ。どうしてこんな名前を付けてしまったのか、実際に主人公の口を借りて問い合わせてみたところ、過去に一緒にゲームをやったからだという答えが飼い主のほうから返ってきて……という流れです。
よって作者としての私は、全ての責任をカノンの「口から出まかせ」に負わせたいという心持ちではあります。しかしそのまま書き進めてしまった作者の制御の効かなさに、根本的な問題があったと反省しています。

確かにおかしな組み合わせではありました。変更を加えようと思います。ありがとうございました。

月天心(今月分のHN)
106.171.79.111

(タリーズで写真整理してたんだけども、疲れて休憩中…)


>話は変わりますが、北日本の一次突破おめでとうございます。わりにメジャーなタイトルだと最近気づいたので、私も今度から出してみようかなあと思います。ありがとうございました。

↑ うん、「出してみる」分には何の問題もないし(完全に個人の自由…)、「経験を積む事は大事」なので、とやかく言いたくはないのですが、、、


ここのサイト、男作家はもう、とにかくみなさん【短編がダメ】なんです。

だから、10枚〜30枚の短編で、近年地方公募で入賞できた人って、3年前?の深見さんだけじゃん??
ちくわとか、水野さんとか、特に「短編は向いていない」と思うのよ。

だってもう見るからに明らかに「10枚ないし30枚の規定紙幅内に 物語を過不足なく 完璧に納め切る」ことができないじゃん??


裏設定、脇設定がわんさとありながらも、
その物語世界の豊饒さを読者に予感させつつ、
【規定枚数内で、きっちり・かっちり・起承転結する】してみせるのが、短編公募の【基本】であり「必要最低条件」なので、、、

平素長い紙幅で書いている人が、「手遊びに、とりあえず短くテキトーに、書いただけの非常に寸足らずな代物」ってのが、
ワタシとしては「一番短編になってない」と映る。


これは、明らかにつまらなそうなんで、本文読んでない。(ごめんな)

水野
121.115.143.249

月天心さま

そうなんです。短編は本当にどう書いたらいいのかがわからない。一万文字以下のものは特に、苦手意識が高い。
せめて二万文字を越えていただかないと、こちらとしても書いていて得るものがない。それでも書く時があるとすれば、来るべき長篇に備えての火付け役を押しつけるか、今までやってきた言葉の配置を端的に見直すための手段とするか、そういうことになるんじゃないかと予想しています。残酷な話ではありますが。

月天心(今月分のHN)
219.100.84.36

 >短編は本当にどう書いたらいいのかがわからない。

↑ だ〜か〜ら〜

前のコメにそこは ハッキリ指摘してますよね??

・「10枚ないし30枚の規定紙幅内に 物語を過不足なく 完璧に納め切る」
・【規定枚数内で、きっちり・かっちり・起承転結する】してみせる

と。。


「具体例」は、去年の叶さんの 北日本四次通過原稿 参照  です。

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