作家でごはん!鍛練場
田山

三十八億年のなれそめ

        1

 ぶおーっ、とクーラーの風速が強くなったみたい。 肌に直接冷たいのが当たるので、ぶるぶるっと犬みたいに身体が震えた。 意識が戻ってくると、まだ若干だけ残っているエアコンのカビが鼻の中にちょこちょこ入ってきて、藍染めみたいな臭いがする。 別に寝てませんよー、ただめっちゃ近視状態で授業受けてただけですよーって感じでゆっくり、でもあんまりわざとらしくなりすぎず、自然に顔を上げると、生物の湯浅先生が、ちょっとなんか面白い甲高い声で雑談をしている。 貧困に苦しむ頭がぐわんぐわん揺れて、変なラインが入ったポロシャツとベージュのチノパンのセットがあっちへいったりこっちへ行ったりしている。 一瞬、奴が黒板の方を向いた瞬間に、その上の時計を確認すると、あと一分で補習は終わりみたいだったので、机の上のシャーペンとか消しゴムとかを筆箱に詰め込んでると、きんこんかんこんチャイムが鳴って、ちょっとだけ名残惜しそうに先生は授業を終わった。 ありがとうございましたー。 いや別に嫌いじゃ無いけどね。 嫌いじゃ無いけど眠気を誘うよね。 てか嫌いな先生とかそうそうできないだろってのあるけど。
 そもそも、盆に補習というのは、死者への冒涜的なあれに当たるんじゃなかろうか。 せっかく死んだ方々が現世に戻ってきてくれているのに、家にいないでどうするんだ。 なんか、ドラマとかで、歴戦を乗り越えてからの感動の再会の時に待ち合わせ場所間違うみたいな、なんともいえない感覚になるんじゃなかろうか。
 まだちょっと、さっきの夢の中にいる感じでぼーっとしてたんだけど、よくよく考えたら今日は補習だから帰りのホームルームが無いことに気づいた。 もう三分の一くらいの生徒は帰ってる。 特に陸上部の人たちなんかは、毎回超ダッシュ。 時間を奪取されないように頑張ってる。 やばい。 今の超うまい俺すごい。 にしても悔しいぜいつも俺が一番ノリなのにとか思いつつパッと周りを見渡してみるとナオコもいないのでさっさとaneloのバックパックを背負って教室を出た。 みんみんみーんと短い余生をめちゃくちゃ謳歌してる蝉たちの雄叫びが超うるさいぜ。 ついでに言うと長いモラトリアムを精一杯楽しんでる人間たちのざわめきもめちゃくちゃ耳障りだぜ。
 空気全部水蒸気なんじゃねーのってレベルで、マジでここ疑似海の底なんじゃねーのってくらい俺の身体に熱気がまとわりついてる。 ちょっと歩いたらもうじわりと汗かなんかが滲んでる。 あとでシーブリーズ振っとこ。 
        2

 むせかえりそうな熱気なので教室みたいに冷房が欲しすぎるけどないのでとりあえず制服のスラックスだけでもめくっとく。 天井を迷路みたいに這っているアルミのパイプからぽちゃぽちゃっって音がする。 学校中のエアコンに繋がってて、それが全部起動してるから、たぶんその中超湿気てるし超嫌な臭いするはず。 
 はーって一回ため息ついて、外の空気一回肺から出して、そんでからベッドにダイブしたら、ぬいぐるみに埋もれたナオコがいて、豆腐でべしべし叩かれた(豆腐のぬいぐるみ。 ナオコが家から持ってきた)。 ひよことかリラックマとかに囲まれて暑かったんだろうな、スポブラとピンクのパンツのみだった。 そこら辺に学校指定の黒靴下がぬぎちらかされていた。 汗でちょっと濡れてんのがわかる。 エロいので嗅いでみる。
 うん、いつも通りなんか酸っぱいぜ。 でも、すぐにまた汗ばんでちょっとべとべとしてる手がこっちに伸びてきて、すーっと持っていかれてしまった。 わかりやすくため息をついてから、俺も革靴を脱いで、(お気に入り。 みんなと同じローファーじゃなくてダンスシューズってどこがポイント)黒白ボーダーのソックスもぽいっと放り投げた。 
 もう一回、二人でごろんと寝転んだ。 お互いの肌から発せられる熱放射が直に伝わってくるので熱中症起こしそう。 やばい。 経口補水液飲まなきゃ。
 そこら中に散乱してる段ボールで造った船とか森とかをちょいちょいと避けながら、もっかいバッグを置いてる? 放ってある? とにかく物置場に行って、ジャスミン茶を取ってくる。
 そして、もっかい長い旅路をとことこ帰ってく間に、次は桜の木とか蝉の死骸とか薄汚れた紅葉とか雪だるまの頭部とか色んなのが立ちはだかってなかなかナオコの元に行かせてくれない。 まぁ、そいつら全部ただの舞台装置だけど。 しかも段ボールだし。 チープ。 超チープ。 でも俺もナオコも掃除しないので全く部室の中で乱立政権状態っていうか、普通に散らかりすぎ。
 くるくるとキャップを開けて、口をつけて、とくとくとジャスミン茶を体内に注ぎ込む。 口の中に茶葉茶葉した薫りが広がってから、胃の中にとぷんと流れ込んだ。
「ん」
 とナオコが言った。 ほいっとペットボトルを渡す。 俺の身体の中にあるのと一緒のものが、うわくちびるとしたくちびるの間に流れ込んでいく。 それを見ていた。 もう無くなった。
 あー、と開いたナオコの口に、一滴、一滴、ぽた、ぽたとジャスミン茶が落ちる。 完全に無くなったと思ってから、もっかい振ってみると、まだちょっと残ってる。 そういうことを気の済むまでやってから、ぽいっとそれをゴミ箱に投げた。 けど、外れて、脚本の塵山の上にかーんと落ちて、ほんのちょっとだけ濡れた。
「なんかある?」
 と聞いた。
「え、何が」
「いや、なんか食べるやつ」
「あー、確か、あれ、あの、すごい種類いっぱいのやつ」
「何の種類? 味? 形? 会社?」
 もー、待ってよ、とか言いながら、適当に引き出しを開けたり閉めたりしていると、ぐしゃぐしゃっという音がした。
「あ、これ、おっとっと」
 おっとっとの箱だった。 あの、すげースタンダードなおっとっとだった。
「あ、せんく」
「あと、なんかたけのこの里もあるけど」
「いや、なんかジャスミン茶飲んだ後ってしょっぱい系食べたくならん?」
「別に」
 えー、マジか、初耳学なんやけど、とか言いながらぺりぺりっと箱を開けて、さらにそのなかの銀の袋を切った。
 世界が終わったあとのように、粉々に砕け散ったイカやカニやカメやタコが姿を現した。「死んでるじゃん」
「いや、ほら、形ある物はいつか崩れるじゃん。 万物は流転すんじゃん。 諸行無常の鐘が鳴るじゃん」
「もう、テロとか、そういうレベルでしょこれ」
「あ、マグロとか生きてるよ、ほら」
「でもこいつらは、基本死んでるようなもんじゃん」
「何が?」
「え、知らない? なんか、マグロって寝ながら泳いでんの。 んで、そのまま餌とか食べてんの」
「じゃあその間の記憶とかないん」
「たぶんそう」
 一回、口の中に魚たちを放りこんでから、舌で表面の塩を溶かして、唾液と混ぜて海水にする。 飲む。 ちょっとふやけた海の仲間たちを人間様の歯で粉砕した。 ナオコもおんなじことをやっていた。 飽きてきたのかすぐにやめた。
 やっと、おっとっとを見つけた。 箱に一個くらいしか入ってないレアなやつ。
「あ、」
「何?」
「それ食べちゃった?」
「あ、食べちゃった」
「もう一匹いたのに」
 ナオコの手元には、おっとっとくん(ちゃん?)二号がいた。
 え、だから? だから何?
「こっちも食べて」
 ぴゃっと口の中にそいつを放りこまれた。 ちょっと食べ過ぎた。 胃の中がほんとに海みたいになっちゃってるかもしれない。
「だって、このおっとっとちゃん、すごい色してるじゃん」
「まぁ、うん」
「たぶん、毒あると思うんだよね」
「え」
「いやだから、これ、真っ赤じゃん、本来はね」
「うん」
「そゆのってさ、大体毒あるじゃん」
「……あぁ」
「毒あるってことはさ、みんな近づかないってか近づけないわけじゃん」
「それは、まぁ、死んじゃうからね」
「だから、一緒にいられるのはさ、仲間のおっとっとちゃんだけなんだよ」
「……毒の場所にもよるんじゃない?」
「何が?」
「だからさ、あの、エイみたいに、毒霧とか出すんだったらアレだと思うよ、エイ以外」
「うん」
「でも、なんか、身、てか肉に毒あるんだったらさ、みんな知らなくないそれ」
「あー……あぁ、あぁ、あぁフグ的な?」
「そうそう。 だってさ、あいつらさ、毒あってもさ、結局自分も死ぬ訳じゃん?」
「まぁ、うん」
「意味ないよな」
 ついに、二箱あったおっとっとが空になってしまった。
 もう一回ごろんと寝転んで、みゃーっとナオコに抱きつく。 最近なんかむちむちしてきたので、心地良い。 お互い汗でべたべたするけど。
 ぼーっとしていると、胸が目に入ったので、揉んでみる。 今日は、なんもぐだぐだがないぜ。 キスしながら下の方にも手を入れる。 なんていうか、ナオコの中に指を入れてると、柔らかいし熱いし気持ちいい。
 エロい声を出してくれるので、安心する。 よし、今日こそはいけるかもしれない。 
 なんか、性欲オンリーでセックスできるやつって、逆にすごいと思う。 普通、もっと、煩悩が混ざっちゃって、真面目にセックスできないと思う。
 一旦怖くなって、戦線を離脱して部室の鍵がちゃんと閉まってるかどうか確認する。 いつもだったら、ないわー、とかナオコが行ってくるんだけど、今日はしおらしい。 おっとっとで塩らしくなっちゃったのかもしれない。
 そういう、益体もないことを考えながら、ナオコにフェラしてもらっている。 というか、いつも思うんだけど、顎とかつかれんのかな。 舌とか、感覚なくなりそー。
「あんまよくない?」
 と、上目使いで聞いてくる。 ナオコの目は、俺と違って二重だし、くっきりしてるから、それがしゅんとなってると、そんなことないよ、大丈夫だよって言いたくて仕方なくなる。
「いや、最近あんまアレだから。 関係ないよ」
 また、今度は俺が責める。 クンニ、はしたくないので、Amazonで買ったローションで、指をぬらぬらにする。
 フェラチオって、してもらう前までは一種神格化してたっていうか、挿れることよりエロい感じだったんだけど、いざそうなると、なんていうか、まぁ、「あー、こんな感じなんだ」っていう。 すごい、きもちーときはきもちーけど、あんまり気分じゃ無いときにやられると、すごい、ちんちんが「ちょ、待てよ」って言ってる感じがして正直あんまり好きじゃ無い。
 また、意識が飛んでいる間に、「あ、イく」と言って、ナオコが果てた。 喘ぎ声がとても艶やかなので、イく時にはイくって言わせるようにしているんだけど、これがすごいエロい(まぁ、めっちゃAVに影響受けてるっていうのあるけど)。
 ちょっとだけ口が開いて、よだれが部室の天井の光に反射している。 虚ろな目だ。
 キス、はフェラしてくれてた口なので嫌だから、そのまま挿入しようとするんだけど、ナオコはころんと横を向いてしまった。
 もう半分目を閉じている。
 しょうがないので、俺も横になることにした。 ナオコのラブジュースと夏の蒸し暑さが混ざり合って、部屋の中はむわむわとしていた。 半袖のシャツから出た俺の細腕に浮き出た静脈が、ナオコの子宮のあたりに触れていて、余計に身体の中から水分が無くなる感じがした。 感じがしただけではなく、がくんと身体から力が抜けていく感じがする。 小さい頃に体験したおもらしの感覚に、急いでパンツの中を見てみると、精液がどくどくと溢れ出ていた。 最近、ナオコとの、なんだっけ、あの、挿れないやつ、とにかく、それをしてるときもイケなかったし、家でオナることもなかったから(なぜか相手ができると、むしろ俺の性欲は減衰しちゃった)、それが全部出てきてるのかも知れない。 腰が若干波を打って、びゅくびゅくと生命の源を放出していく。 絶頂の快感が身体を震わせ続けている。 てか、うわ、止まらん。 どうしよ。 最初は普段くらいの勢いで亀頭から這い出てきた精子たちだが、今では脱出ゲームかのごとくびゃーっとそこら中に放出されて、白濁の水たまりが出てきだした。 さすがに焦って、椅子に躓く。 イきながら。 そのままベッドに倒れ込んじゃって、しまったと思ったんだけど、それはどこかぷにぷにとしていて、昔の部員が保健室からもらってきたであろう無機質な白色は、血色のいい朱色に変わっていた。 いつの間にか、俺の精液は、ほとんどへその当たりまでひたひたになっていた。 青臭い命の薫りが鼻をつく。 気がつけば、俺の身体が小さくなっていた。 おかげでバランス感覚が崩れ、壁に手をついたのだが、そこもベッドと同じように柔らかく、また温かかった。 もう、俺の手足は原型を留めておらず、ぐにゃぐにゃしている。 ちんちんはすでに無い。 何やらしっぽがはえてきた。 皮膚が硬化して、ざらざらしている。 舌がにょろにょろちろちろ長く伸びた。今ならクラスの誰よりも50メートル走が速いかも知れない。 そうしていると、ざらざらだった皮膚がぬるぬるしてきて、さらに次はえらがはえたり、うろこがついたりした。
 それは、とても寂しいことだった。 世界中の誰もが、稲田先輩も、佐藤君も、俺も、ナオコもこれを経験してきているのだと思うと、生命を賛歌する気持ちにもなった。 何も歌わないけど。
 気がつくと、ころんころんと自分がどろどろとした液体をたゆたっているのに気づいた。 目も口も脳みそも心臓も、全部が混ざりああっていた。 くらげのようだった。
 そうやって、ずっと、そこでぼーっとしていた。 暇な時間を過ごしていた。 ここから、一億五千万年の時を超えるのだと思うと、気が遠くなった。
 周りのどろどろから、すこしづつなにかが立ち現れるのが見えた。 ばしゃーっと現れた肉塊を、だらだらとそれが流れていたのだけれど、それは固体となって、その身体を構築していくのだった。
 ナオコだった。 何か喋ってるようだったけど、まだ俺には耳が無いので聞き取ることはできなかった。 口をぱくぱくと開閉させているのをずっと見ていた。 だんだんと、音が聞こえてくる。 風景が少しぼやけた。
「ねぇ、ねぇ」
 その声で目が覚めた。 すぐにパンツの中を確認する。 よかった、漏れてなかった、どころか、今日もイケなかったみたいだった。「ん?」
「お腹すいた」
 ナオコは、自分の愛液をティッシュで拭き取って、ゴミ箱に捨てた。
「あー、うん、そろそろ出る?」
「わたし祭りいきたいんだけど」
 スカートのジップを上げて、プリーツを整えると、シャツを羽織って、そのボタンを一つ一つ止め出す。 汗が衣服に滲んでいるんだろうなと思った。
「え、ナオコそゆの嫌いじゃ無かったっけ」
「いや、でも、死ぬし」
「ん、何が?」
「あぁ、わたし」
「何、病んでんの」
「いやなんで自殺すんのわたしが」
「じゃあなんで死ぬん」
「わたしに聞かれても」
「誰に聞けばいいんだよだったら」
「それは…………知ってそうな人に!」

        3

「あ、すいません」
「はい、どうしたんえ」
「いや、なんか、一番知ってる人って誰ですかね」
「…………」
「あ、だから、この店の配列とか、そういうのを、一番知り尽くしてる人って誰ですかね」
「それは、薬剤師さんやね」
「すいません、ちょっと相談というか、探してる薬があるんですけど」
「何を探しとん」
「なんでも治る薬を」
「ん?」
「いやだから、もう、どんな感じのアレでもシャキンってなる薬ないですかね」
「それは……ちょっと難しいかなぁ」
「あー、やっぱそうですかね」
「まぁ、ちょっとおばちゃんにはわからんけど、これでもいっぱい飲んどき。 ほしたらいけるわ」
 風邪にはルルアタックを五箱くらい渡されたあとに、何を思ったか、キャベジンを10個くらい持ってきて、かごに入れられてしまった。 そして、おばちゃんはもう一度レジに戻った。
 ナオコは薬たちを、ちょっと可愛げな子供を見る目で笑った。 さらに、ちょこまかと動いて、オロナミンCとタウリンを持ってきて、またかごに入れた。
 一応、俺はもう一回レディー薬局の中を回って、効くかどうかはわかんないけど、ルルアタックをもう二箱買った。
「もういいんじゃない」
 と言うので、最後におっとっとと極薄のコンドームだけを買って、お会計を済ませた。

        4

 ひぐらしの鳴く声が聞こえる。 昼にはそこらに充満していた熱気が、まだほんの少しだけ残っている。 空は終末の夕暮れに彩られ、朱と少しの青に染まっている。 もしかしたらただの週末の夕暮れの間違いかもしれんけど。
 とんとんと二人の靴の底が音を立てる度に、それは小さくなっていく。 だんだんと、どんちゃんがやがやした祭りの騒ぎが周りの空気を押しのけていく。
 調子に乗って中心地に来てしまったもんだから、脳の処理が追いつかないほど屋台がいっぱいでてるし、田舎のくせにこんな時だけ人がいっぱいで目がちかちかする。 最終日だからか、人々はじたばたと活気付いている。 二人で、なんかとりあえず食べたいなという話になったので、向こうの焼きそば屋を目指していんだけど、なかなか進めない。 するすると人の間を避けていこうとするんだけど、そうするとナオコがおいてけぼりにされてしまう。 
 ってあれ、ナオコどこ? こんなところで叫んで呼ぶこともできないので、あれ、あれ、などと変な独り言をいいつつ当たりを見回すのだが、見つからない。 なんだか、別の世界に来たような気分になった。 人の波に逆行して探すのだが、こいつらのせいで、見つからないし声も通らないし、もっというと匂いでなんかもわからない。 俺は、あの、若干蒸れたような感じが大好きだったのに!
 ゲラゲラぎゃはははうるさい! と思ったのだけれど、クラスの南さんたちだった。
「あ、ちょ、ナオコ見んかった?」
 と聞くと、
「え、知らない、ですけど」
 とだけ言われた。 こっちの状況も知らずにのんきなやつらだ。
「ほんとに見てないん?」
「え、知らない、ですけど」
 全く同じ声音で言われた。
「今日、あいつも制服なんだけど」
「え、知らない、ですけど」
「うっとうしいなそれ! おちょくってんの?」
「え、知らない、ですけど」
 こいつらは話が通じないようなので、夏なのにジャケットを着込んだ大学生たちに聞いてみる。 が、何やら言葉が伝わらず、意思疎通が不可能だった。
「84@qh4ふ@んcじ」
「bれあうぷ483くっjrhるfふ」
「4んくt5qんcjちいんしj」
 インフォメーションセンター的なところも、そんな風なことしか言わなかった。
 俺は、祭りの会場を後にすることにした。
 少し涼しげな夜風が俺の細腕を撫でる。
 遠くから見た盆踊りは、どうあがいても死者を慰めているようには見えなかった。 
 太陽は山の中へと沈み、空は世界を吸収したようなグラデーションを描いていた。
 わずかに残った俺の影がぐにょんと形を変えた。 子供が紙粘土で遊んでいるように、グロテスクにうねりながら、それはすこしづつ誕生していく。 まず魚のようにうねり、かえるのような湿り気ができて、それがワニのような硬い皮膚へと変化していって、やっと、むちむちとしたおっぱいやエロい太ももができる。 ぱっちりとした二重と、長い前髪が見えてきた。
「え、なんでそんなとこいたの」
「いや、なんか、気づいたら」
「でもおかしくない、だって、そこ影んなかだよ」
「もう、そんなの知らないよ。 何? なんか文句ある?」
「え、別にないけど……。 なんで怒ってんの」
「別に。 怒ってないよ」
「あ、そう」
 なんとなく今更祭りという空気でもなかったので(まぁ、二人だから空気って言わないと思うけど。 雰囲気って言うと思うけど)
 夜道を歩き始めた。 後ろからバッグで攻撃された。
「いたっ! 理不尽過ぎん?」
 ナオコはツンとしていた。 まさしくそれは、ツンデレからデレを引いた姿だった。 いつの間に気分が変化したのか、全くわからない。 いつものことだった。
 とん、とん、と、アスファルトを鳴らすローファー(俺のはダンスシューズ)の音が、車のクラクションでかき消される。 盆は車が多かった。 事故もそれなりに多いんだろうか。
「てかさ、てかさ、盆ってさ、死んだ人帰ってくるんじゃん」
 と言った。
「うん、成仏した人ね」
「てことはさ、なんか、あの世とこの世の、なんか扉的なあれがさ、弱まっちゃってるんじゃないの」
「どんな風に」
「なんか、パンツってさ、何回もはいてるとゴムゆるゆるになってくんじゃん」
「まぁ、確かに」
「あんな感じで」
「いや、盆とパンツを一緒にしないでください」
 かといって無駄に神妙に物事を分別するのもどうなの、それって芸術的にどうなの、とも思ったけれど、これ以上言うとまた叩かれそうなのでやめておいた。
 とぼとぼと歩いていた。 特にやることがなくなってしまった。 どことなく祭りの周りを彷徨っていると、路地裏でヤッているカップルがいた。 俺たちに気づくと、にまっとして甲高い喘ぎ声を上げた。
 ちょっと勃ちそうだったので、パンツを良い感じにあてがって、膨らみが目立たないようにする。 これに慣れていないと、ただちんちんをまさぐっている人になるので注意しないといけない。
「行くか」
「うん」
 俺の手をナオコの手にすーっと近づけていこうとしたんだけど、直前になってへにょんとなってしまってできなかった。
 歩き回っていると、黒猫がぐったりしていた。 ナオコは触ろうとしたのだけど、やめた。 それは死骸だった。 上に蠅が集っていた。
「埋めないの? こいつ」
 ナオコは死んだ猫を抱きかかえていた。
「ちょ、病気なるって」
「え、でもわたし死ぬし」
「いや、そういう問題じゃなくて、」
「そういう問題じゃん」
「……なんか、べとべとした変なのつくよ」
「何それ」
「……いつ死ぬの」
「明日?」
「明日のいつ」
「そりゃ明日きっかりなんじゃないの」
「じゃあ、汽車乗ろ」
 ナオコが持ってる猫を丁重に元あった場所に戻して、なんとなく黙祷をする。 ナオコも黙祷をした。
 早歩きで駅の構内に向かう。 ナオコが後ろから追いかけてくる。
「え、ちょっと、なんで汽車なの」
「だって、俺らんとこ電車ないじゃん」
「あぁ、そっか」
 そっち方面に向かうにつれ、先ほどの猫の静寂を忘れるほどに、狂乱のなかで踊り狂う人の群れにあたる。 ナオコがついてこれるかどうかを確認しつつ、ちょっとだけ前を歩いていたのだけど、いつのまにか逆になっちゃって、俺がナオコを追いかけているような構図になった。
 どんどんと距離が離れていった。 宇宙は広がっているということを感じた。
「ちょ、ちょっと、」
 無理矢理こいつらをかき分けて、ぎりぎり見えるナオコのうなじに食らいつく。 しかし、ちゃんかちゃんかちゃんかちゃんかと神輿が近づいてくるたびに、酔っ払いのおっちゃんとか、よれよれのおばあちゃんがリズムを取るので、すごく通りにくい。 し、さらにその壁を越えても、次は胸元がはだけた若い女の子たちの踊り子や、隙あらば声をかけようとする男たちが立ちはだかってきて、その間にもナオコのぞんざいにくくられた黒髪は遠ざかっていく。
 しかし、信号でナオコが止まった。 その間に、俺は自分の持てる酸素の全てを使って彼女においついた。 
 やっと隣に並んだ。 ぜいぜいと息を切らしていると、信号は青に変わった。 ナオコが行こうとするので、手を掴んだ。 運動で心拍数は上昇し、アドレナリンが分泌されているので、なんでも出来る気がした。
 ナオコは、こっちを見ずに、俺の手を固く握った。 手は震えていた。
 なんだか、こいつの手は汗なのか、猫のアレなのか、べとべとしていた。 もう一回、ぎゅっと握ると、鎖骨のあたりがきゅんと鳴った。

        5

 がたんがたんと汽車が橋の上を通って、つり革を持っていたのに少し体勢が崩れた。 
 隣の、へそだしTシャツを着てる女子に当たって、すいませんと謝った。 そいつは、へっ、高校生かよ、みたいな睥睨した視線をやってきた。 ちくしょー猛烈に腹立ってきたな。
 と思った矢先、きゅーっと汽車がブレーキをかけた。 もっかい、次は金髪の土木の人っぽいやつに当たっちまったけど、次は謝らないでやろうと思った。 思ったけど、「あ、すいま、すん」みたいな変な感じになってしまった。 ぷーっと間抜けな音があって、扉が開くと、その二人及びその周辺のヤンキーっぽい奴らとエロい服装の女たちは出て行ってしまった。
 やっと人混み(都会ほどじゃないんだろうけど)から解放されて、横になってる席に座ることが出来た。 端にちょこんと二人で並んでいた。
 ぐらっと左に力が来て、もう一回汽車は進み始める。
 タマホームとかポチホーム(そんなのはない)の家が建ち並ぶ住宅街。 そこに、水田がちょこちょこと風情を足している。
 一駅一駅止まるごとに、外の街灯は減っていった。 どこか馴染みのあったマルナカやレディー薬局は影もなく、まばらな山と田園の風景が流れていく。
 川が見える。 大きな石の間で、ささやかにせせらぎをたたえていた。 いくつかの橋を渡っていくうちに、もう、ついに人間の家は姿を消した。 せいぜい、それを感じられるのはぼろぼろのアスファルトの道路くらいだった。
 汽車の中にも、もう人はいなくなっていた。 二人の肩だけが小刻みに触れあっている。 ずっと繋いだままでいる右手が、どちらのともわからない汗でべたべたしている。 それが麻薬のようだった。 麻薬飲んだことないけど。
 どんどんと音がすると思うと、ウミヘビとカメが窓に体当たりしていた。 近くで見ると、ざらざらの皮膚があまりにも生々しい。 ゆーっくり遠ざかる。
「ハルト怖いん?」
「いや全く」
「じゃあもうちょっと近づいたら?」
「……そういうゲーム」
「え」
「そういう、あえて近づかないゲームをやってる」
「てかさ、ウミヘビも毒持ってんだよ、知ってた?」
「へー」
 まじまじ見てみた。 生成りのような白のうろこと、しゃーっと伸びる舌。 そりゃ持ってるわ。 これは持ってる。 やばい、これやばいやつ。
「これ何、咬まれたら死ぬやつ?」
「別にいいよ、興味ないくせに」
「え、なんで、意味が分からんのやけど」
「別にわからんでいい」
 じーっとナオコはウミヘビとカメを見ていた。 次第に、海が暗くなってきた。 ふぐがあほみたいに浮いていると思うと、マグロが無心で(本当の意味での無心で)泳いでいたりする。
 さらに月光は届かなくなって、シーラカンスやアンモナイトが、水中を漂っている。
「え、なんでそんな怒ってんの」
「もういいよ! うるさい!」
 ローファーで思い切り膝の裏を蹴られた。 HARUTAの革はそこまで痛くはなかったけど、全く意味が分からん。 といっても、ここで言葉を足してしまうと怒られることはわかりきっている。
 窓にはヒトデや貝が張り付いていて、アノマロカリスと三葉虫が別車両でうようよしていた。
 俺たちは黙っていた。 波の音だけが響いていた。 それは、雨の音にも似ていた。 ぐらりと、言いようもなく世界が死んでいく感じがした。
「なんかさ、海の仲間たちっていうじゃん」 ナオコは黙っている。
「あれって、ほんとに仲間なのかな」
 ナオコは黙っている。
「だってさ、ほら、見てみ貝とか。 絶対暗いよこいつら。 仲良く出来てないよ」
 ナオコは黙らなかった。
「そういうとこ」
「え」
「そういうとこ、うざいの」
「いやー、人間ウィットに富んでないと駄目だよ」
「あー、もううっとうしい! 消えて!」
 バシバシバシバシ、と俺の二の腕や背中など至る所をたたきまくったあげくに、はぁ、とため息をついて、汽車のシートに戻った。 俺はみぞおちとちんちんにもダメージを喰らってうずくまる。
「……やっぱなし」
 ナオコが呟いた。
「え」
「消えるのは、なしで」
 こくん、と、身体中を抑えながら頷いた。「ねぇ、これ、どこまで行くの」
「俺に聞くなよ」
「え、じゃあなんで汽車乗ってんの」
「そりゃ、逃げなきゃあかんからだろ」
 トンネルに入って、ぼわぁっといろいろな摩擦音が重なる。 外に幽霊いないかなと探してみたけど、汚れたコンクリートがあるだけだった。
 それを抜けると、月光がナオコの肩越しに降り注いだ。 曖昧な光に照らされた彼女は、現世の人間とは思えなかった。 その奥の窓には、海が見えていた。 ナオコの影が薄く伸び、俺に触れていた。
 俺はナオコの手を引いて、汽車を降りた。 当然のように駅員はいなかった。 切符を入れる、白い木の箱が置いてあった。 寂れていて、洋風の棺桶のようにも見えた。
 切符を入れることはせずに、俺たちは駅を出た。 
 汽車の走る音が遠くに聞こえる。
 俺たちは、線路沿いをとことこ歩く。 高木で見えなかった砂浜が、もう一度姿を現した。
 月は雲に姿を隠し、当たりはぼやけた暗さに閉塞されている。 その幻想的な光景に、親近感を加えるはずの山々は、また、闇の中で不気味な存在と化していた。
 いつまで経っても、踏切は見えてこなかった。
 ナオコは、急に俺の手を離した。 ついにフェンスを飛び越えて、線路を横切った。 そんなに運動神経はよくなかったはずなのに、月の国の住人のように軽やかな動きで、砂浜へとかけていった。 俺も、同じようにフェンスに手をかけたが、錆びた鉄と蜘蛛の巣が気持ち悪くてできなかった。 その間にも、ナオコは遠くで俺を呼んでいた。 我慢して、もう一度挑戦すると、フェンスの上にまたがることができた。
 しかし、線路に行くことはできなかった。俺は、自分に腹が立った。 ざわざわと嘲笑う高木を全力で走って、走って、走った。
 踏切を見つけた。 カンカンカン、という音が聞こえた。 別に赤いあれは点滅していなかった。 
 おそるおそる、俺はそれを踏み出した。 なんとなく、後ろを振り返った。 誰もいなかった。 影もなかった。 踏切を越えた。
 海に繋がるブロックに乗り上げた。 右に左に手をばたばたさせてバランスを取りつつ、砂浜にダッシュ!
 けど、俺に気づいたナオコは、なんかのドラマみたいに逃げやがる。 しかも、結構速い。
「待てよー」
「ここまでおいで」
 と言って、ナオコは海に入っていく。 もうローファーも靴下も砂にほっぽり散らかしている。
 生足が波にぴしゃりと浸る。
「おい、この時期海はやばいって」
 ナオコのお腹くらいまで水が満たしている。 追いかけようと、俺も裸足になって、ちょっと海に浸かる。 蒸れた足を、浄化してくれるみたいだ。 
「なぁ、くらげ出るって、刺されるよ」
 でも、ずぶり、ずぶり、と、ひたすらナオコは沈んでいく。 海と溶け合って、どこか淫靡だった。
 俺も、吸い寄せられるように(いや意識的に)、深い青へ下る。 静謐な光景に対して、水はなんだかぬるくて、心地が良い。 服の中に海水が入り込んでくるのが気持ちいい。
 胸のあたりまでもう浸かった。 
 気づけば、ナオコはいなくなっていた。 本当に、海の中に溶けてしまったのかも知れないと思うと、目の奥が熱くなってきた。
 俺も、そうしようと思った。 思い切り海に潜って、力を抜いた。 ゆらゆらと水面がきらめいている気がする。 暗い。 ここ、海の底だ。
 三十秒ほど経った。 身体の酸素を使い果たしたようで、肺に空気がある感じがしない。 若干鼻に水が入って、げぼっとむせる。 パニックを起こし、上にあがろうとするけど、変な柔らかい肉塊に頭を抑えられて無理。 じたばたじたばたと、死にかけの蝉のように身体を動かして抵抗する。 思い切り水を飲んで、力の赴くままに脱出する。
 顔を上げて前を見ると、ナオコがスマイルじゃなくてラフの方の笑い声を上げて、お腹をかかえている。
 そこに、もう一度月光が差し込む。 長い髪が海に濡れて色っぽい。
 その瞼から落ちた滴が、一粒、世界に乱反射して、俺を照らした。
 だけど、それが海に落ちたその瞬間、俺はびりびりっと左足に電流が走ったのを感じた。 言い過ぎた。 あれ、なんかぴりぴりする。「ちょ、ナオコ、一回あがろ」
「え」
「なんか、なんか刺された」
「嘘、くらげ?」
 うわ、なんか、火傷したみたい。 
 もう一度砂浜に戻り、ナオコにスマホの光で患部を照らしてもらう。
「あー、なんかミミズ腫れみたいになってんじゃん」
「え、え、これ、俺、死んじゃう? 死んじゃうの?」
「待ってよ……えーと、どんな感じの痛み? 激痛?」
「いや、そこまで」
「身体痺れたりしてる?」
「いやそれはやばい。 そこまでいったらもう、だめ。 一巻どころか百巻の終わり」
「ん、じゃあ大丈夫。 たぶんそれ、アントンクラゲだから」
「え、なんそれ。 チェーホフ?」
「いや、なんか、盆になったら出てくる、超しょぼい毒もってるやつ」
「じゃあ、俺大丈夫なん?」
「うん、たぶん?」
 あ、マジや。 なんか痛み引いてきた気がする。
 でもやっぱ怖いな。 どれくらい怖いかって言うと、どっかで後頭部打って、くも膜下出血になってないかどうか確認するときくらい怖い。
 というか、ミミズ腫れ気持ち悪。
「なんか、気になるんだったら海水で洗ってくれば?」
「え」
「なんか言うじゃん。 くらげに刺されたら海水で洗うん」
「また海のなんかついちゃうじゃん」
「いや逆。 なんか、くらげの、その刺さってる毒の細胞みたいなやつを流せるん、海に」
「それ、普通の水じゃ駄目なの」
「え、だって、くらげ側も、いきなりそんなきれいなとこ行かされてもって感じでしょ。 住み慣れたとこがいいんじゃない」
「あぁー」
 おそるおそる、海の浅瀬にちょこんと足を付けて、毒が手につかないように爪で腫れてるとこを洗い流した。 そのあと、なんとなく、念には念を押すべく、ちょっと場所を変えてもっかいそうした。 さぁ、くらげのなんかよ、海におかえり。
 とぼとぼとナオコの隣に座る。
 月が、ちょっと大きくなっている気がする。 うさぎだかかにだかのクレーターが、鮮明に見える。
 俺たちは、昼に買ったおっとっとや薬の類いをバッグから出して、食べ始める。
 なんだかんだで疲れた。 塩が身にしみる。 びしょびしょになっているので、二人ともシャツを脱いだ。
「てか、一応これ飲んどけよ」
「ん、あー、うん」
 ナオコは、ルルアタックを適当に二、三錠、お~いお茶で流し込んだ。
 なんかもったいないと思ったのか、キャベジンも飲んだ。
「なんかよくなった感じする?」
「んーわかんない」
「じゃあ、俺も飲んだろかな」
「え、なんで」
「いや、副作用で俺も死ねるかなぁと思って」
「あぁ」
 というわけで、とりあえずルルアタックを三箱くらい一気に開けて、掌に大量においてみる。 さらにキャベジンを混ぜて、タウリンをオリーブオイルをかけるもこみちのようにかけた。
 それを、オロナミンCでいただくことにする。
 まじまじ見ると、気持ち悪いことこの上なかった。 なんというか、薬というものはこんなにも人を不快にさせうるのかとびっくりドンキーな気分になった。
 えー、やだなぁーとかちょっと思いつつ、いや、死ななきゃ駄目だ! と一気に流し込む!
 うわぁ、オロナミンC甘っ! 甘すぎっていうか、これ、あかん。
 猛烈ダッシュで海に駆け寄り、口の中のものを全部吐いた。
 なんというか、本能的にそれを飲むことを身体が拒否してる。
「ちょ、ハルト、だいじょぶ?」
「だいじょぶじゃない……。 え、どうしよ、俺半分くらい飲んじゃったんだけど、薬」
「え、でも別に市販の薬でしょ」
「うわ、すごい、お腹痛くなってきた」
「思い込みだって絶対。 そんなすぐに効果現れないでしょ」
「いや、だめ、俺、これ、死ぬかも」
「死にたいんじゃなかったの」
 そう言われて、俺は思い出した。 あぁそうだ俺死にたいんだった。 いやいや、でも、何? もっと、なんかあるじゃん。 苦しくもなくて怖くもない感じのさ、ね? いやー、無理無理。 溺れるのはもちろん無理だったし、薬もキモすぎ。 ノーシーボ効果でマジで死んじゃう。
 月が、また大きくなっている気がする。 すみわたる夜空を、ただ蘭々と照らしている。 海面がそれを反射して、きらきらひかる。「今何時?」
 と聞く。
「あ、もう十二時二十二分」
 ナオコにぺたぺたと触る。 柔らかい二の腕が海水でべたべたしている。
 胸に手をあてる。 心音がない。 気のせい。 ちゃんと、鼓動を感じられる。
 そのまま、なんとなく、胸を揉む。 相変わらず柔らかい。 ナオコは、お母さんにブラを買ってもらうらしい。 だから、自分のカップ数を知らない。 けど、多分Cカップだと思う。
 俺は、そのままキスをした。 ちょっとソフトなやつをする。 くちびるとくちびるが溶け合うように。 そして、その境界がわからなくなってから、舌を入れる。 まぁこれ暗殺教室のビッチ先生が言ってたことだけど。 まぁ、ナオコに受けがいいからそうしてる。 そして、舌の横同士をすりあわせるように、絡ませる。 ここが性感帯らしい。 ネットの「これで誰でも童貞卒業! ギラギラテクニックの三鷹塾」の無料で読めるページに書いてあったことだけど。
 そのまま、ブラのホックを外そうかと思ったが、スポブラなのでそういう楽しみはない。 普通に脱がせる。 そのまま、濡れた服が気持ち悪いのか、ナオコは制服を脱ぎ散らかし、そのまま、パンツも脱いだ。 陰毛が露わになり、とろーんと愛液が糸を引いているのが分かった。
 俺も、スラックスとパンツを脱ぎ、ヘインズのジャパンフィットクルーネックTシャツ一枚になった。
 ナオコが、ぱくりと俺のちんちんを咥えて、ぺろぺろ舐める。 ちょっと水っぽい音がするけど、やっぱAVとは違うなーってある意味感心する。
「なかなかイかないね」
「え、あ、うん……あ、もうやめて」
 ナオコはぐぽぐぽとディープスロートさせつつ、なんで? と聞いてくるので、俺は肩を掴んで砂浜に押し倒す。
 ナオコの瞳の中の俺が揺れている。 ぐらぐらと、ゆらゆらと、くらげのように揺れている。
 俺は、みゃぁ~しゅわっ、くぃーと蠢いてから、もう一度ナオコにエロいキスをする。
 今までのようなテクニカルなものじゃなくて、もっと、貪るようなキス。
「あ、ちょっと待って」
 といって、バッグを漁る。 薬局で買った極薄コンドームが入っているので、一個開けて、裏表を間違えないようにしっかり確認してから、くるくるっとちんちんに着させる。 ちょっとだけゴムが余って、情けない気持ちになった。
 亀頭の先が、うねうねとした、柔らかいものに当たる。 そのまま、少しずつ、少しずつ、中に入れていく。 ナオコの口に、胸に、お腹に、耳に接吻をしながら。
 痛くないように、痛くないようにと丁寧にしていると、ちょっと押し戻される感覚がある。 
 なんというか、俺は神秘を感じている。 そしてやっと、ずぶり、と、ちんちんが綺麗に収まって、その隙間から、たらーっと血が伝っている。
 それが、砂粒を濡らしている。 これは、彼女の血液なんだと思うと、不意に少しだけ舐めたくなって、舐めた。
 そしてまた唾液を交わす。
 下腹部が熱くうねりを上げていて、口からは吐息が漏れ出てしまう。 
 ナオコも、高く喘ぎ声を上げて、それに返す。 それは遠吠えのようだ。 その反応は次第にエスカレートしていき、そのたびに俺は腰を振る速度を速めた。 特段大きな声を海に響かせて、俺は射精をした。 がくがくと震えて、全身の魂そのものが、ナオコにそのまま注ぎ込まれているようだ。 はぁ、はぁ、と、息が切れている。 こんなに興奮したのは初めてオナニーをした小学六年生の夏以来だった。 おかずは、YouTubeの手島優だった。
 ずっとこうしていたかったのだが、すぐに抜かないとゴムがダメになって妊娠してしまう。 ゴムを取り出すとき、イったばかりのちんちんが「ちょい待てよ」っていってるように身体が震えた。
 そこに溜まった自分の精液を見ると、どうにも虚しくなった。 ぐにぐにと触っては見るのだが、どうにも気持ちが冷めるばかりであった。 ナオコも、興味深そうに手に撮ってみたり、やっぱりちょっと飲んでみたりはしたのだが、「青くさ」とのことだった。 青春だね、と返したら、面倒くさい人を見る目で返された。
 月が空を覆っていた。 いつの間にか、当たりに影が落ちている。 どんどん落ちている。 うさぎやかにや、吠えているライオンや、水を担ぐ男女、悪行の報いとして幽閉された男の姿が間近で見えた。 古代の地球もこんなふうだったらしい。 長い時を経て、月は地球から遠ざかっていった。
 それが今では、ジャンプすれば届く距離にそれはあった。 昔、動物たちが肩車をしあって、月を食べようとする絵本を読んだことがあるんだけど、近くで見ると、それは無理そうだった。
 ナオコはテンションが上がって飛び跳ねている。 俺もなんだか心臓がばくばくしている。
 あ、うわ、え、と、ナオコが十メートルほど宙に浮いた。 あわあわあわ、と手足をばたばたさせるも、万有引力の力には逆らえない。
「おい、ナオコ!」
「ハルト、ねぇ、ハルト、」 
 俺も思いっきり飛び上がって見るのだけど、全然浮かない。 俺は地球人みたいだ。 などと寂しい気持ちになっている暇なんてないのだ。
 手、手、というナオコの声に、俺は精一杯応えないといけない。
 指の一つ一つまで力を入れて、あの、べたついたてのひらを掴む。 掴んだ。
 ぐらん、と身体が大きく月に引っ張られて、とん、と降り立つと、もう海や砂浜や山が反対に見えた。
 ぼーっと、そうやっていると、まだ月は落ちていることに気づいた。 このままだと、星と星に挟まれてぺちゃんこである。
 俺たちは、月の上を(上? 上って言うか、地球的に見て上? 宇宙に近い方)目指して全速力で走りだした。 やっぱり、六分の一の重力だから、すーっと、すーっと、向かっていける。 ただ、ナオコの手を離すと俺は落ちてしまうし、こいつは孤独になる。
 はっ、はっ、はっ、はっ、と必死で宇宙を目指していると、ぐわぐわぐわーっ! と大きな揺れがあった。 月が地球に落ちたのだ。 俺たちはバランスを崩したけれど、というか落ちかけたのだけど、ナオコの手に助けられた。
 マグニチュードいくつっていうくらい、すごい地震だった。 え、月の上だから地震って言わないのかな。 そもそも地震ってプレートで起こるから関係ないのかな。
 俺たちは、月の上で腰を下ろした。
 もう太陽はいないはずなのに、月は爛々と輝いたままだ。 海と砂は、それを乱反射していて、すみわたる夜空には星が瞬いている。 しかし、ふと、後ろの方を振り向いても、月の地平線が続くだけだ。
 ねぇ、わたしたち以外誰もいなくなったとしても、わかんないね、と、ナオコが言う。 そして、彼女は纏っていた下着も全部脱ぎ散らかして、肢体を光に晒す。
 俺も、がりがりだから脱ぎたくなかったシャツも脱いで、全裸になる。
 固く無機質なはずの月の地面は、エーテルそのもののように柔らかくなっていて、気体のようでもあった。
 ナオコを押し倒して、今度は、今度こそ、貪るようなキスをした。 三鷹塾に教わった手マンもしない。 するまでもなく、ナオコのそれはべたーっと濡れていた。
 俺は、バッグのゴムを取り出そうとしたのだが、それは地球においてきたことに気づいた。 取りに帰ろうかと思ったけど、ナオコが俺の腕を引っ張るのでやめた。 それに、多分今降りると帰ってこれない気がする。
 そして、俺のちんちんは、彼女にもう一度接吻をしてから、溶解していく。 初めて生でヤッたからか、瞬間射精してしまって、ちょっと罰が悪いような感じになったけど、俺たちは、なりふり構わずセックスをした。 たぶん、一生の精液を使い果たして、愛液を垂らしまくった。 最後の方は、もう精子は枯れていたけど、それでも腰を振り続けた。 もう、指先も動かしたくない。
 俺たちは、エーテルの中で、抱き合って、目を瞑っている。 お互い疲れ切って、ただ存在を感じているだけだ。
 瞬間、時間が止まったような(物質の変化がなくなったような)感覚に襲われ、自分の鼓動を確かめる。 脈が感じられない。 空気を多く吸い込んでしまい、頭がホワイトアウトする。
 と思いきや、ちゃんと心臓はどくどくと動いていた。
「なぁ、なぁ、なぁって」
 また、とても怖くなって、ナオコの胸に手を当てる。 今度こそ動いていない。
「ちょっと、ナオコ、なぁ、ナオコ!」
「うるさいもう!」
「いや、寝たのかなぁと思って」
 ナオコは、俺に背を向けて、もう一回光の中に沈む。 寂しいので、手だけは握っていた。
 波が寄せて返すのとともに、そういうことを繰り返していた。
 空からは、たくさんの流れ星が地上に降り注いでいる。

 なぁ

 寝た?

 もう寝た?

 うん

 ……あのさ、このまま世界が終わればいいと思わん?

 別に。

 なんか、あのさ、

 あのさ、

 なぁ

 なんか言ってよ

 なんか言って

 寝たの?

 もう寝たの?

 なぁ今何時?

 なぁ、なぁ、

       6

 ざばーん、ざばーん、という音で目が覚めた。 意外と良い朝だった。
 昨日までのうだるような暑さはどっかに行っちゃって、爽やかな空気が当たりを満たしていた。 無理矢理に気分が晴れやかになるようだった。 なんていうか、開放的な感じ?
 とはいえ、いつまでも全裸でいるわけにもいかないので、とりあえずパンツをはいて、ズボンを履いた。 シャツのボタンも一つ一つとめてくんだけど、まだ全部湿っていて、気持ち悪い。
 バッグの中のスマホを見ると、まだ六時二十二分だった。
 今から学校に行くと間に合っちゃうな。 とかゆううつになっていると、道路の方から、ざわざわと声が聞こえてきた。
 村民であろう(いや、村かどうかしらんけど)おじいちゃんおばあちゃんたちが、こっちを見て何やらこそこそしている。 なんじょるのー、とにらんでやったんだけど、よくよく考えたら、俺の隣で寝ているナオコはまだ服を着てなかったんだった。 そりゃーあの反応だわ、ごめんちゃい。
「おい、そろそろ起きろよ。 わいせつ物陳列罪で逮捕されるぞ」
 ぐわんぐわんとナオコを揺らしたら、ただマリオネットみたいに首が揺れるのだった。 胸もぽいんぽいんと上下するだけで、全く動かない。
「おーい、起きろー、起きろよー」
 ぺちぺち顔を叩いてやるんだけど、まったく効果はない。
 なんていうか、気持ちよく寝てるなって思った。
 俺は、ナオコにまた服を着せるなどということはしたくなかった。
 彼女の白い首と、むちむちの太ももを持って、朝日に光る海に向かって歩を進める。
 裸足が、しゃりしゃりと貝殻の粒を踏んで気持ちいい。
 海に足をつっこむと、冷たかった。 腰のあたりまで水が浸かる。 だんだん、足はつかなくなるので、なんとなく立ち泳ぎっぽく足をばたばたさせる。 もう、水深はいくらかわからない。 そこらに、くらげがふよふよ浮いている。 ナオコの死体を、ゆっくりと、水面に触れさせる。 脊髄から、だんだん腰まで濡れて、髪が溶けて、顔も沈んだ。 ゆらゆらと底に落ちていくのを見た。 最後まで、見えなくなるまで見届けた。 群青色のゆらめきだけが残っている。
 俺は、犬かきっぽい感じで浅瀬に戻って、またバッグの方へと歩き出す。 
 背中越しに、また波の音が聞こえる。 懐かしくなって振り返ると、いつの間にかナオコの身体が打ち上げられていた。
 え、なんで?
 もう一回、ばしゃばしゃと遠くまで泳いでいって、ナオコを沈める。 ただ、昨日と同じようにくらげに刺されちゃって、左手が痛い。 びりびりする。 もう一回砂浜に戻って、バッグを背負う。
 今度こそ、帰ろうと思ったのだが、次はちょっと離れた海岸にナオコがべちゃーっと横たわっている。
 沈めては上り、沈めては上りというのが3,4回繰り返された。
 村の人たちは、俺たちの奇妙なやりとりに、ざわめきを強めている。
 俺は自分が笑っていることに気づいた。
 だから、ナオコのお腹をぎゅーって押して、ぴゅー、ぴゅー、と水だけ出させてから、背負って海を後にした。
「おい、お前、何をしとるんじゃ!」
「あー、大丈夫です」
「何が、何が大丈夫なんじゃ」
 何が大丈夫なんじゃー! という村長っぽい人の言葉を背に、駅のホームへと入ろうとした。 んだけど、この駅は、夏休み始まってからお盆までしか営業してないらしくて、市内に戻るには、その一個手前の駅まで歩いていかないとダメらしい。
 はぁ、しょうがないぜ、と、俺は、ナオコのおっぱいとか太ももとかの感触を楽しみながら、歩き出すことにした。
 ずっとずっと遠いような気がしてたんだけど、(修学旅行の始まる前みたいな)、そっちの駅にはすぐに着いてしまった。 新緑の木々とか、青い空とか、白い雲とかが爽やかで、汗一つかかなかった。
 汽車を一本無視して、次の一時間後まで時間を潰すことにした。
 んだけど、またすぐに次の汽車は来た。 これも見逃そうかと思ったんだけど、これに乗らないとたぶん父さんと母さんに相当心配されるし怒られるので、乗った。
「出発しまーす」という、妙にぼそぼそとした駅員の言葉と一緒に、汽車は東に向かってがたんごとんと揺れ始める。
 俺は、あと一回だけこいつの膣を触ってみた。 それがぬるぬるとしていないことにぞっとした。
 もう一回、頬に手の甲を当ててみた。 冷たかった。
 外には、ただきれいな田園と、さっきまで入っていた海の欠片が、連続して形を変えている。
 まだ、まだ、車両の中には誰もいない。 もう一駅だけ、もう一駅だけ制服なんて着せるのはやめておこう。
 硝子の窓から差し込む朝日が、俺たちを照らしている。
 だから、ただ、俺はナオコの髪を撫でた。

            〈了〉

三十八億年のなれそめ

執筆の狙い

作者 田山
115.30.152.219

シュルレアリスムに嵌っており、書いてみました。 批評のほどお願いします。

コメント

お節介でしょ
114.146.225.252

シュルレアリスム?
ハマるのはその人の勝手なんだから好きにしたらいいんだけど、それを表明してしまうならそれなりの説明たるあなたなりの出来映えを示してもらわないと階段踏み外したようなずっこけ感ハンパないです。
褒めるべきはよくこの浅瀬っぷりのままある程度の文量を書ききったものだな、ということのみで、あたしはあなたの思う"シュルレアリスム"らしきテーマを知るだけの強度のようなものに触れられた気は全くしていないのだし、つまりどういうつもりなの? って説明を求めたところで端的にも明確に何かを示してもらえそうな期待もあまり思いつかない感じです。
シュルレアリスムらしき世界でもセックスばっかはシュールでも野蛮でもなんでもないらしいのだし、語り手はただのおしゃべりで彼女への思いやりのカケラも感じさせないそんな透けた感想しか思いつかせてもらえないあたり、シュルレアリスムとは自足のみを目指すための万能捻じ曲がり世界ってことなのか、とあたしなんかはひどく貧しい極々個人的でしかない都合手段のようにしか受け止められなくて朝からルーティン10分押しですシュールでも何でもないです。

あのにます
180.48.36.238

何故かたけし映画の雰囲気出てるように感じた(アウトレイジ以外)
キタノブルー的不条理
ナオコていう女性と場面場面で一緒だからかな
ブスなのか美人なのか分からないヒロインのイメージ
主人公あんまりちんちんちんちん言ってくれなくてもいいのにという感じ
最後死んだのか
マネキンのようになったのかな


不条理な世界にそれなりに意味のありそうで牧歌的でよくわからない会話
どこかで整合性みたいなのあればいいなと思いました

月の上のガラスの町   
219.100.84.36

「こうすれば原稿はカンタンに倍の枚数にできますよっ!」

とゆー、見本でヒント集。

「実質、現状3分の1程度で収まる中身を、最大限水増しすると、ここまで伸ばせますよっ!」

とゆー、今の時期、枚数足りてなくて悩んでる人にはいいかも〜 な箸休め。

田山
115.30.152.219

お節介でしょさん、感想ありがとうございます。 自分が普段、シュルレアリスム作品にばかり浸っているせいか、そういったものを未読の方の視点が欠けていたようです。 理解不能と言われても仕方がないです。 改稿に際して改めたいと思います。

田山
115.30.152.219

あのにますさん、感想ありがとうございます。 北野映画は未視聴なのですが、そんな不条理的世界観だったのかと、見てみたい気持ちになりました。 見てみます。 ビートたけし好きですし笑 不条理な世界観と牧歌的な会話、それは僕の狙った通りなのですが、整合性がないと言われてしまったのでは、テーマも伝わっていない模様で、これではいけないようです。 なんとなくの感覚は感じていただけたように思うのですが、それを鮮明にするためにも、改稿の際は、
一つ一つの場面を丁寧に描写し、
粒立てていこうと考えています。

田山
115.30.152.219

月の上のガラスの町さん、感想ありがとうございます。 水増し原稿のように感じられたようですが、僕としてはそんなつもりは毛頭なく、
一文字たりとも引き伸ばしたつもりはありません。 ではどうしてそのような感想を抱かせてしまったのか自省するならば、やはり、場面の一つ一つが流れてしまって、
生命を感じられないがためによくわからないシーンになっているということなのでしょう。 客観的視点を持ち、改稿に努めたいと思います。

おそろしいでしょ
114.146.225.252

ああそっか、鼻高じいさんかあ。
"理解不能"?
そんなこと言ってないから自分都合の解釈したらダメですよ?
"シュルレアリスム"だっけ? ご自慢の。
そんな御託に甘えてるだけだよあんたは、ってあたしは言ってんです。
"浅瀬"って言ってんじゃんか? 都合よく見逃したらダメだよ? 上手くなんないよ?
あんたは充分すぎるほど語彙が貧弱。読みたい人の欲求なんてとてもじゃないけど受け止められるレベルじゃないよ自惚れんな。
ここにいるまじな阿呆どもがどの思いで書きたがってると思ってんの? シュルレアリスム? 笑わせんなヘタクソ

田山
110.165.130.143

おそろしいでしょさん、そんな風な意図はなかったです、誤解をさせてごめんなさい。 自分の作品を正確に、深く描写できるように、語彙や文章など、学びたいと思います。

あのにます
111.239.181.239

不条理MAXていうか意味不明なたけし

あのにます
111.239.181.239

まちがえ投稿(笑)
意味不明なタケシ映画はtakeshisてのが一番近いです

シュルレアリスムというか夢とそっくりさんとごちゃごちゃ
映画としてはつまらないですが
印象に残りました
映画としてはつまらないのでおすすめはしません(笑)

おもしろいたけし映画は3-4x10月。
不条理さもギャグも暴力もセリフもオチも実にたけし的
それでいて映画としてちゃんとおもしろい
休みの日に楽しんで見るならこっちがおすすめです

夏端月
211.132.64.99

文章に独特のリズム感があり、読んでみようと思った。
2章。主人公とナオコのいる場所がなかなか提示されない。いったいどこでのシーンだよ? って思った。まだ、冒頭なんでそこんとこよろしく!
シュールレアリスムですってね。
でも、一番シュールに描かなければならない(あたしはそう思う)シーンは、ナマのまま書いている。何回か出てくるけど。それでは駄目だと思う。
まー、水増し原稿とは決してあたしは思わないんですけど、もう少し削るべきところは削り、足すべきところはそうすべき。
一応最後まで読めるんだから、いいと思います。

田山
115.30.152.219

あのにますさん、今度どちらも見てみようと思います。 「面白い」不条理小説にできるよう頑張ります。

田山
115.30.152.219

夏端月さん、感想ありがとうございます。 シュルレアリスムと記述したものの、書く前のプロット段階では通常のリアリズム小説のつもりでした。 勝手にイメージが湧き上がってきて、それをそのまま書いただけなので、読者の視点が欠如していました。 描写の過不足も、そういった要因から来ていると思います。 改稿に努めます。

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です。

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