作家でごはん!鍛練場

『丸い赤い小夜曲(セレナーデ)』

地獄極楽丸著

丸い赤い小夜曲(セレナーデ)
(起)虹彩異色症
(承)過換気症候群
(転)ブラッドムーン
(結)Butter on the hot cake(仮)

テーマはいじめの(起)の部分です。
予定通り全部公開できるといいなあ
よろしくお願いします。

(起)虹彩異色症

あれは、僕なのかも知れない。

日本中に均一な原風景などないのかもしれない。
僕は、ホームに到着した赤い電車に久しぶりに乗った。
窓の外に広がる田園に目をやりながら記憶の時間を戻した。
僕は子供ころと言ってももはや定かな記憶がないほどの自我の境界でピーターラビットという絵本を好んで何度も何度も繰り返し読んでいた。
ストーリーは至極簡単で百姓の畑をいたずらに荒らしては、追いかけられて命からがら逃げ伸びて母親の待つ巣穴のベッドで眠るというだけの話だった。
母はよく飽きないわねえと言ったが、その風を切る疾走感とスリルに憑りつかれていた。温もりのない孤独を共有してるのがトムとジェリーなのかもしれない。
ピーターラビットの夜には、決まって兎の紳士が夢に出てきて僕を冒険に誘った。(sha la la la la)

一人っ子の僕は、近所のさくらという同い年の女子と兄弟のように仲が良く、学校でもいつも一緒にいた。
席は隣同士が多かったし、係も何もかも同じことが多かった。僕はぼけっとしていただけで、神が意図したというわけではなく彼女が望んでいたようだった。
彼女は色が抜けるように白く、体内を流れる血さえも透けて見えるのではないかというほど透明度が高かった。僕は彼女のことが好きだった。
新学期が始まると彼女は決まって僕に何の係をやりたいのか聞いてきて、
「ないならいきもの係を一緒にやろうよ」と半ば強制的に僕を鳥と兎の面倒を見るいきもの係にした。
小学生の男女がいつも一緒にいることは奇異に映るらしく、許される期間は決して生理が訪れることがないであろうと大人の考える年齢までだった。
微笑ましい賞味期間が切れると僕らは、同級生から冷やかされはじめ、僕はいじめられはじめた。いじめの理由は彼女と仲がいいというような理不尽なことではなく
僕の左右の眼の色が違うことが気持ち悪いということであった。僕は彼女を避けはじめた。みじめな自分をさらけ出すのが怖かったのと彼女にまで被害が及ぶのではないかと
子供ながらに考えたからだ。自由時間に僕はウサギ小屋に行って兎をぼうっと眺めることが多くなった。彼女もたまにやってきてふたりぼうっと眺めていた。
僕は思い切って彼女に聞いてみた。
「僕の左右の眼は色が違っていて、左目は物を凝視するとカメラの絞りのような動きが透けて見える。さくらは気持ち悪くないのかい」
医者に聞いた虹彩異色症右ダークブラウン(黒)左ヘーゼル(緑がかった淡褐色)で機能的には問題ないらしいことを伝えた。
問題ないことを彼女にだけは知っておいてほしかった。
「気にしてないよ」と彼女は言った。
僕は期待した答えが返ってこなかったことに失望した。どう言ってほしかったのかもこのときはわからなかった。
僕は餌をやろうとして、ウサギ小屋の鍵を開けたことを忘れてそのまま教室に戻った。

丸い赤い小夜曲(セレナーデ) ©地獄極楽丸

執筆の狙い

丸い赤い小夜曲(セレナーデ)
(起)虹彩異色症
(承)過換気症候群
(転)ブラッドムーン
(結)Butter on the hot cake(仮)

テーマはいじめの(起)の部分です。
予定通り全部公開できるといいなあ
よろしくお願いします。

地獄極楽丸

58.183.61.96

感想と意見

だみあんましこせ

beyond ですね

2018-02-13 14:48

210.169.207.233

カジ・りん坊

 これは『虹彩異色症』というちょっと変わったフレーズを知ってしまったために『右ダークブラウン(黒)左ヘーゼル(緑がかった淡褐色)で機能的には問題ないらしい』と少しうんちくを披露したくなった感じで書いてしまった駄文なのでしょうか?
 まるで中身が無いように思います。起承転結の『起』だけの部分であっても、そこに起承転結を盛り込めるべく山や谷、イントロもあればサビもあるように書いたほうが気を引く内容になるような気がします。

『僕の左右の眼は色が違っていて、左目は物を凝視するとカメラの絞りのような動きが透けて見える。さくらは気持ち悪くないのかい』って言うけど、そのさくらは『彼女は色が抜けるように白く、体内を流れる血さえも透けて見えるのではないかというほど透明度が高かった』って、そっちのほうが気持ち悪くていじめの対象になりそうじゃん!

 冒頭の『あれは、僕なのかも知れない』は何に引っかかってんの? 『ウサギ小屋の鍵を開けたことを忘れてそのまま教室に戻った』という一文かな? でもそれは確定してるからね『僕は餌をやろうとして、ウサギ小屋の鍵を開けたことを忘れてそのまま教室に戻った』って『僕は』って言っちゃってるから。

 ちゃんと『あれは、僕なのかも知れない』と振ったんだから、振り逃げせずに『そこ』まで書いたほうがいいんじゃない?
 むしろそこを書かないと『起』にすらなってないと思うよ。

2018-02-14 17:03

124.110.104.4

地獄極楽丸

だみあんましこせ さん

こういう謎かけのようなのが一番苦手
意味がわかりません
beyond
…の向こうに、…を越えて、…を過ぎて、…の範囲を越えて、…以上に、…よりほかは あの世
固有名詞のような深い意味があるのかもしれませんが、とりあえずありがとうございました。

カジ・りん坊さん

テーマはいじめ
「あれは、僕なのかも知れない」という起承転結全体にかかるメッセージです。
いろいろ参考になります
ありがとうございました。

2018-02-14 19:50

58.183.61.96

カジ・りん坊

 テーマは『いじめ』ということであれば、もっと『いじめ』を書くべきではないでしょうか?
 ピーターラビットの話が必要無いとは言いませんが、そこ(ピーターラビットの一騒動)を書くのであれば、それに合わせて『いじめ』を書く(百姓の畑をいたずらに荒らしては、追いかけられて命からがら逃げ伸びて母親の待つ巣穴のベッドで眠るというのはいじめっ子の心情か?などと思わせるなりなんなりの、関連を考える)とか、もしも必要が無ければピーターラビットの話で興味を引くよりは、早々に『僕の左右の眼は色が違っていて、左目は物を凝視するとカメラの絞りのような動きが透けて見える。さくらは気持ち悪くないのかい』から話に入ってしまうなど、テーマが『いじめ』である場合なにから入ったほうがいいのか?考えたほうがいいのではないでしょうか?

 たとえば『僕の左右の眼は色が違っていて、左目は物を凝視するとカメラの絞りのような動きが透けて見える。さくらは気持ち悪くないのかい』から入り、『僕は(僕の左右の眼の色が違うことが気持ち悪いということであった)同級生から冷やかされはじめ僕はいじめられはじめた』と続き、いじめの様子があって『あれは、僕なのかも知れない』『僕は餌をやろうとして、ウサギ小屋の鍵を開けたことを忘れてそのまま教室に戻った』となれば、続きが気になるように出来るような気がします。構成をもっとよく考えたほうがいいのではないかと思います。

2018-02-15 13:34

124.110.104.4

地獄極楽丸

カジ・りん坊 さん

まず、青年となった僕が久しぶりに故郷に帰り、中学時代通学に使った赤い電車に乗り込み幼児期、少年時代の回想を始めることから
物語は始まります。帰郷の理由は寄宿制の学校の春休みや夏休み、盆休みの墓参り、転地療養からの一時帰宅なんでもいいのです。
一人称「僕」は、青年になった僕です。回想と人称が反則なのかどうかは厳密には知りません。
次に書き手の僕は、音楽をモチーフにして書くことが多いです。初めのころは曲名を記述していたのですが邪魔であろうという意見あったので
途中から引用以外は書くのをやめました。イメージの齟齬は覚悟しています。

(起)虹彩異色症における「ピーターラビット」についてですが、テーマ「いじめ」(起)においては温もりのない孤独を共有してる「トムとジェリー」のほうを
伝えたかったのかもしれません。「百姓」も「兎の紳士」も後に重要な役割で登場すると思います。
「虹彩異色症」についてですが特に今知って蘊蓄を披露したいというわけではありません。(sha la la la la)
片腕の兵士でも盲目のピアニストでもよかったのですが、意味を持ちすぎるかなと思い目の色が違う猫を思いだしてそう設定しました。
医学的な知識があるわけではないので創作です。(少し調べましたが)
回想はよくないということをよく目にしますが、おとぎ話のような幻想性を出してみたいと思い今回は乱発やむなしと決めました。
構成については縦串だけ通して書き始めたのでよくは考えていません。
丁寧なご指摘ありがとうございました。今後の参考にいたします。

2018-02-15 18:13

58.183.61.96

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