・ブラインドタッチは必要?

アイリ

この頃、ひどい肩こりと眼精疲労に悩まされています。
ですから、読書と執筆のペースが極端に落ちています。
原因を調べたところ、ブラインドタッチができないからではと思い至りました。
指が固くてなかなかできないのですが、できるようになるいい方法があったら、教えていただけませんでしょうか。
それとも、ブラインドタッチなど必要ないのでしょうか。
どうか、よろしく、ご教示ください。


コーヒープリン

ブラインドタッチができれば、文字を打つ早さは断然上がりますし、能率的なので、覚えられる方が良いと思います。

私がブラインドタッチをできるようになったきっかけは、日本語文ではなく、英文を打ったことでした。ローマ字入力の場合、母音である「A.E.I.O.U」のキーの位置をまず覚えてしまいます。それに加えて子音を覚えていきます。
「K」の位置を覚えてしまえば、「かきくけこ」が、「S」の位置を覚えてしまえば「さしすせそ」が打てるように、母音さえ覚えてれば、子音の位置を一つ覚えるごとに、5つの文字が打てるようになります。
まずは、母音の位置を、続けて子音の位置を覚えるのがコツでしょうか。
私の場合、それを覚えるのに英文を書いたわけです。英文の場合、日本語のローマ字入力では使わない子音(C.Q.X 等)も覚えられるというメリットがありました。

また、ブラインドタッチをする際には、ホームポジションという、両手の基本的な位置があります。基本の位置は、両手親指は「スペースキー」の上、左手人差し指は「F」の上、右手人差し指は「J」の上に置きます。残りの指は、人差し指からまっすぐ横に並ぶようにそれぞれをキーの上に置きます。
キーボードの「D.K」もしくは「F.J」のキーには、ちょっとした突起があると思います。目視で指の位置を確認しなくてもよいようにつけられているものです。ブラインドタッチに慣れるまでは、打ったらホームポジションに指を戻すということを心がけることをお勧めいたします。

ホームポジションが重要なわけは、指ごとにどのキーを打つかが決まっているためです。
実際に試してみれば分かると思いますが、例えば「I」というキーを打つときには、右手中指を使うのが一番楽です。「E」ならば左手中指を使うのが一番楽です。
ホームポジションの形をくずさないでも楽に打てる指が、それぞれのキーを打つための指というわけです。

とりあえずは以上にあげたものが方法としては一般的だと思います。


沙菜子

ブラインド・タッチという言い方は「めくら打ち」と誤訳されることがあるので、最近ではタッチ・タイプと呼ばれたりしますよ。キーボードの位置を下を見ながら確認して打つのでは画面を直視するだけの姿勢でよいタッチ・タイプの仕方より疲れると思います。入力されている前の画面の文字と下のキーと両方を下、前と確認するわけですから。

自分は、漢字・仮名・カタカナ・英数字まじりの文章で10分間に600文字入力する訓練をしました。だから今では、1分間で日本語の文章であれば60文字は入力出来ます。

コーヒープリンさんの書いていらっしゃる通りで、ローマ字入力でホーム・ポジションを身につけるのが一番いい方法であると思います。
昔の和文タイプの仕事師さんでもローマ字で入力はしていたという歴史もあります。
仮名入力では、覚えるキーの数が多いの対し、ローマ字入力では少ないです。ただし打鍵の数は一文字に2打鍵必要になることが多いですが、それでもローマ字入力の方が覚えると有利になります。

現役のプロ作家の高村薫さんなどは、パソコン、ワープロのタイプ(入力)を覚えたことで作家になれたと言ったそうです。佐藤亜紀さんもパソコン、ワープロがないと仕事が出来ないというそうです。手書きの原稿よりは確かに見た目、読みやすいですしね。
自分もパソコン、ワープロで作品を書くことにはだいぶ慣れて、もう手書きにする気は起きません。手書きよりも速く文章が書けて、綺麗な文字が印刷出来るからです。


蘭丸

肩こり、眼精疲労、読書のペース落ちと、ブラインドタッチ(タッチタイプとも言うようです)が、果たして関係あるかどうかは分かりませんが、書くスピードには、もちろん関係します。

現在仕事ので毎日1頁以上の原稿を書く必要があったり、将来職業としての小説家を目指すなら、タッチタイプは必要だと思います。

自分の指も固い(しかも太い(^_^))のですが、タッチタイプへの移行には、2つ必要条件がありそうです。
一つは、キーの配置をとりあえず憶えたら、手元を絶対に見ないでうち続ける意志。
間違おうか、遅かろうが、「今日からみないぞ」と決めたら、見ないことです。
もう一つは、毎日、一定時間以上タッチタイプで打つことです。

自分も見ながら打ちでも結構行けたのですが、バイトでたくさん文章を書く必要があり、ある日決心して、タッチタイプに転向しました。
最初は、遅くて間違えるので、いらいらしますが、1日30分1週間で慣れます。
慣れて数ヶ月使っていれば、自転車と同じで忘れません。

タッチタイプは、決まったキーを決まった指で打ちますが、練習ソフトがフリーであるので、そこに基本的な要素はすべてあります。
どんなソフトをお使いか分かりませんが、自分にあったエディターと日本語入力ソフトをみつける事をおすすめします。


みき

肩こり、眼精疲労はブラインドタッチ(タッチタイプ)とはあまり関係ないのではないかと思いますよ。
現に私は出来ますが、酷い肩こりと眼精疲労で頭痛の毎日です。
でも、ブラインドタッチが出来れば、文章を書くのはらくちんですよ。
ポジションを覚えて、つっかかりながらも地道にやっていけば、好きな文章書いているんですもの。知らないうちに出来るようになってますよ、きっと。
頑張ってください。


衿菜

ブラインドタッチ(タイプタッチともいうのですね)を取得するには、妥当な練習ソフトを使うのが一番です。
位置を故意的に覚えることもなく、ゲーム上勝手に覚えてしまいます。
パソコン部のことかは、全部のキーをわざわざ覚えるらしいですが、そんなことしなくて、指が覚えてくれるんです。
つまり、「Dはどこ?」といわれて、「真ん中の左から三番目」と答えるのではなく、まず、指をぱっと自然に動き、「ああ、左から三番目」という風になります。

私はこのゲーム形式の練習ソフトを2週間徹底的にやりこんだときがあって、その2週間だけで、ブラインドタッチが簡単にできるようになりました。


Triple I

 僕は以前、SE(システムエンジニア)をやっていたのですが、そのときに「変な癖があるね」と先輩から言われ、必死の思いで矯正を試みたことがあります。山に篭って修行して(嘘)夜も寝ないで昼寝して(笑)。今でも根治には至っておりませんが(爆)。

 結論から言いますと「出来ないよりは出来たほうがいい」というレベルのものでしかないと、僕はそう思います。というのも、小説家もSEも「頭での思考より手が早いという速度は考えられない」という一点に尽きるからです。
 そう言った意味で、伝奇作家の夢枕獏先生(手書き派らしい)のエッセイを読んでいて、非常に興味深い一文がありました。うろ覚え&要約だけで、その文を紹介しますと……

「一時間10枚のペースとなれば、最早ワープロか手書きかの違いではなく、文章を生み出す頭の速度の問題」

 という事です。そのエッセイの中で、SF作家の高千穂遥先生(ワープロ派らしい)も、この意見には同調しており、僕も確かにそう思います。僕のSE時代の経験で言えば「プログラミング自体にかける時間なんか微々たるもの」という意識があり、それは、自分の頭で考えた文なりプログラムなりを打つ時、自分の脳の速度より早かったりする事は、絶対にありえないからです。

 さて、アイリさんの言うような、肩こりと眼精疲労というものは、タッチタイプとは恐らく無関係だと思います。そう言った症状に悩まされるというのは、基本的には机の高さなどの問題であると、僕はそう考えています。タッチタイプが出来なくて出てくるのは(僕の場合)指の疲労です。机や椅子の高さを調整したり、いっそ、机と椅子を新たに購入したりすれば、大分改善されると思います。

 ただ、許容範囲以上の尋常でない遅さだったり、僕のように変な癖がついたりしている場合には、タッチタイプを覚えるのも有効だろうと思います。衿菜さんの言う通り、最近ではそう言ったトレーニングソフトが出ているので、それを使ってみることもお勧めします。
 ただ、どのソフトを買うかについては、画面写真などを見て、親切なものを選んだほうがいいでしょう。指の置き位置を表示してくれるか、速度表示が見やすいかなどが、基準の一つだと思います。


タッチタイピング推奨論者

 肩こりや頭痛とはあまり関係ないでしょう。でも、ブラインドタッチというか、タッチタイピングを覚えた方がストレスが少なくなるのは確かなので、その意味では多少は関連があるかも知れません。
 タッチタイピングは覚えるに越したことはないと思いますが、必要不可欠か、と聞かれると、「否」ということになるでしょう。でも、出来るよう訓練されることを強く推奨いたします。なぜなら、執筆が多少なりとも速くなるし、創作のための集中力が途切れにくいし、ストレスも少なくなるからです。
 タッチタイピングの基本に関しては、最初の方でコーヒープリンさんがおっしゃっていることだけ知っていれば充分だと思います。あとは、「どうやって練習するか」の問題になります。
 それ専用のソフトを買ってゲーム感覚でおぼえるというのもひとつの方法ではありますが、私はあまりお勧めしません。というのは、能率が悪く、時間とお金がかかるからです。ましてや、タイピングスクールに通うなどと言うのはもったいないと思います。
 私自身は現在、主としてカナ入力で執筆していますが、そのほかにローマ字入力、アルファベット入力を含め、3通りの方法でタッチタイピングができます。いずれも、その修得にあまり時間をかけた記憶はありません。
 その気になれば、まず、二時間でだいたいは出来るようになりますよ。

 以下、私が覚えた方法を書きます。
 これはカナ入力の場合です。現実にはローマ字入力の方が普及していますが、日本語入力だけを考えると、現実的にはこれが一番速いので、執筆活動をする人には、私はこれを勧めています(富士通の親指シフトなどすぐれた方法もありますが、ハード/ソフト共に普及率が低く、入手しにくくなっているので)。覚えるキーの数が少ない、数字が入力しやすい、指を動かす範囲がせまくてよいなどという理由でローマ字入力を勧める人も多いと思いますが、それはそれで一理も二理もあり、特に反対するものではありません。自分の好きな方法を選べばよいと思います。修得法はローマ字でもカナ入力でもほほぼ同じです。

 では、実際の練習方法です。

・まず、ホームポジション(左手の人差し指を「F」つまり「は」に、右手の人差し指を「J」、つまり「ま」に。これを「アンカーキー」と呼ぶ)に指を置き、どの指がどのキーを打つかを覚える。

・次に、ワープロやエディタのソフトを立ち上げ、「あいうえお」だけを、キーを見ながらで良いから、百回打つ。位置を覚えてきたら、後半はキーを見ずに画面を見ながら打つ。もちろん、正しい指使いで打つ必要がある。

・さらに、「かきくけこ」「さしすせそ」……と、それぞれ百回ずつ行う。

・こうして最後まで一通り練習したら、いきなり、自作の文章なり、あるいはすでにある小説の文章などをワープロやエディタを使って書いていきます。このとき、当然ながら、キーを見ないようにします。しかし、既に百回ずつ練習しているので、ほぼできると思います。ときどき分からないところがあれば、その都度見るのはかまいません。但し、この段階では、まだスピードは要求しないで下さい。しかし、その入力作業を1時間もしていると、かなり速く打てるようになります。

 ここまでの練習は、早い人であれば二時間もあればできると思います。
 つまり、「たったの二時間でタッチタイピングが覚えられる」のです。その後は、入力作業をするたびに同じくキーを見ないようにするだけです。こうすれば、おそらく、一週間もすれば、スピードは自分のベストの70パーセントくらいまで上昇すると思います。とにかく、毎日少しずつでも練習というか、入力(つまりは創作活動を)するのが上達のコツですね。
 私の場合、たまたま、2作目の長編小説を書き始めたときに「よし、タッチタイピングを覚えるぞ」と決心したので、入力する文章には事欠きませんでした。キーを見ないようにするのはまさに二時間で覚え、3日目くらいには「あ、これで完全にマスターできた」と感じました。
「案ずるより産むがやすし」、とも言います。一度やってみてはいかがでしょうか?


ハム蔵

私はブラインドタッチを出来るが(そんなに速くはない)小説を執筆する上では全く役に立ってない。ここでの書き込みにはすごく重宝しているが。

Triple I氏の話に出たように思考の速度におててが全く追いつかない。
私の頭の回転は途轍もなく速い(測ってみたが一秒間に地球を八周はする)ので、タッチタイプだろうがなんだろうが頭の中で生み出された文章を実際に書こうと思う頃には、私の頭はもう次作に取りかかっている。

だから私は手書き派だ。忘れないようにメモしまくらないといけない。そういう部分ではワープロは不便だ。カーソルが一点に張り付いているというのは。
あとで清書する際に手間が少し省けるという程度の話ですな、私の場合。

私の話はどうでもいいのだったな。それに話もすりかわっている。
ブラインドタッチ? おやりなさい。


竜太郎

 キー入力で疲労を少なくしたいとお考えなら、親指シフト入力がおすすめです。
 日本語入力に適した方式として、新たに作り出されたものですから、日本語を楽に入力できるのは当たり前です。
 脳と身体にやさしい代物です。
 おまけに早く文章を入力できるという特典付きです。

 私も昔はノートに小説を書いて、それをパソコン(ワープロソフト)で清書するといった使い方をしておりました。その方が効率もよかったですし、楽でしたからね。
 しかし、親指シフトキーボードを使い親指シフト入力をするようになってからは、考えながら打ち込めるようになりました。
 パソコンを起動させている時であれば、ちっとしたメモ書きでもすぐに取れてしまいます。
 外出先でのアイディア帳はもちろん、手書きですが。

 年に一度、年賀状を作るときだけしかキーボードに触らないという人に、親指シフト入力を進めるつもりはありませんが。
 膨大な量の文章を作るプロ・アマ作家なら、十分に価値はあると思います。
 少しでも楽をすべきだと思うんですけどね。
 例えるなら、普通の自転車と、補助輪のついた自転車でしょうか。


アイリ

ようやく、1分間に30字、打てるようになりました。
頑張ります。ちなみに1分間にどれくらい打てればいいでしょうか。
よろしく、お願いします。


タッチタイピング推奨論者

 アイリさん、1分間に30字でも、できるようになっただけで充分ですよ。
 後は、執筆の度にそれをやっていれば速くなりますから。一分間に何文字かという絶対的な速さはあまり重要ではないと思います。要は、「タイプを意識するために思考が中断しないように自然に打てるか」、あるいは「思考の速度に遅れない程度の速さで打てるか」が重要だと思います。
 一般的には、一分間に200文字も打てれば充分だと思います。私も正確に計ったことはないですが、1秒あたりだけでいうと、ピークの時は1秒に10文字近くは入力しいてるかと思います。
でもたとえば、この文章を入力するのは2分程度かかっています。思考時間も入っていますから、かなり遅いスピードですよね。
 頑張って下さい!


コーヒープリン

打つ早さそのものは、早くできればできるだけ良いのでしょうが、実際に使う場面それぞれによって違ってくると思います。
私個人的な考えでは、思考の速度に合わせるというよりも、体で覚えてしまえるかどうかということが重要だと思います。自転車に乗ってるときに無意識でバランスをとることができるように、無意識でキーに指が動かせるようになれば、あとは自然に早くも遅くも打てるようになると思います。まずは、書き写しでもよいので慣れることからでしょうか。


イワノフ

タイピングについては、みなさんがおっしゃる通りと思います。

特に、練習を重ねて速さや上達にこだわるよりは、何でも良いので文を書くことです。
こうして掲示板やメールで書きたいことを書いているうちに、いつの間にかうまくなるものです。
私もところどころ怪しい部分があって、キーボードを見ながら打つことも多いですが、資格?を取るのでない限り不自由ではありません。


岩田 正久

 タッチタイピングの必要性について、私は下記のような別な観点からタッチタイピングはできたほうがよいと考えています。

 欧米のような「表音文化圏」では、文章を書くということでは、タッチタイピングは必ずしも必要ないようです。キーボードを見ながら正確に打鍵しさえすれば、打鍵と同時に文字は入力され、正確な文章の入力が可能です。作家や記者等の著述業のほとんどの方がキーボードを見ながらの入力操作をしています。キーボード操作の速さよりもよりよい文章をいかに書くかに重点が置かれています。

 しかし、かってのタイピストのようにあらかじめ出来ている原稿を入力する場合には、時間と正確さが問題で、タッチタイピングが出来たほうがよいということになります。そのためにタイピストという専門職ができたほどです。

 一方、日本語のような「表意文字文化圏」では、欧米とは全く事情が異なります。アルファベットの表音文字は、1バイトコードで表示が可能で、打鍵が即入力、確定となりますが、日本語のような表意文字は、2バイトコードを使わざるをえません。ローマ字入力にしろ、かな入力にしろ、キーボードを打鍵しただけでは文字入力は出来ません。打鍵後、モニターに表示されたかな文字、あるいは、漢字への変換が必要な場合は、変換操作をし、その上で候補文字列を確認し、確定操作をして始めて文字入力ができるのです。このように「表意文字文化圏」では、打鍵後、モニターに表示された文字列の確認が主体となります。それゆえ、原稿を見ながらの入力、あるいは、頭の中で考えた文章とを具現化するためにもタッチタイピングができた方がよいということになります。

 なお、このような、キーボード操作にまつわる諸々の問題についてより多くのことを知りたい方は、私の著書「パソコンキーボード操作ハンドブック」(文芸社)に詳しく解説しています。どうかそちらのほうも参照してください。


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