作家でごはん!鍛練場

『古いアパート』

ナナシログミ著

今回、オチに悩みました。
以前に書いていたもので、実はオチは結果まで書いていたのですがあえて外しました。
文章を切り抜いたような形になっていて、作品として成り立っていないかもしれません……。
私にしては、少しセリフ量が多い作品を書いていると思います。
是非、率直なご意見よろしくお願いいたします。

住み始めて二年経つアパートは床が軋むくらい古く、流しから異様な臭いが漂うような部屋。
隣から流れ込んでくるのだろうか、いくら洗っても臭いが取れることなく染みついている。
引っ越したい気持ちは常々抱いているものの、収入の関係上、ここを離れるわけにはいかなかった。
大家さんに相談は以前にしたのだが、結局何も対処されることはなかった。
臭いは日に日に増していく。

「ゆか、香水使ってる? かなり匂い濃いよ。自分で使い続けると麻痺しちゃうんだから、気を付けたほうがいいよ」
友人の加奈に指摘された。
部屋の臭いが自分にも付いてしまっているようで、気になって香水などを強く振りかけていたのだ。
「ねえ、私変な臭いしない?」
「別に。香水臭いけどね」
「そんな臭いじゃなくて、なんか腐ったような臭い、しないよね?」
加奈は私の袖をつかむと鼻先に持っていき、眉間にしわを寄せて嗅いだ。
しかし、特に加奈は何も言わなかった。
結局、私の気にしすぎなのかもしれない。
「一回、うちに来てくれない?」
お茶した後、思い切って加奈を家に招くことにした。
誰も家に入れたくはなかったのだが、神経質になりそうな自分をこれ以上抑えるのは難しかった。
「いいけど、そんな臭い気にしなくても大丈夫じゃない? 生ごみをそのままにしてるわけじゃないんでしょ?」
「実は、臭いのせいで食欲失せちゃうから、ご飯は外で食べるようになったのよ」
「重症だね」
家を目指しながら経緯を話す。
ここまで我慢する必要はないのだろうが、大学の周りは家賃が高いのだ。今住んでいるアパートは大学に自転車で通えるギリギリの距離で、離れるわけにはいかない。交通費も安く抑えるためにはしょうがないことだった。
ようやく辿り着いた家を見て、加奈はあからさまに怪訝な顔を浮かべていた。
「ここ、事故物件とかじゃないでしょうね?」
「確認するのが怖くて、聞いてない」
「そのままにしてるほうが怖いじゃん。気になって私なら住みたくないわ」
止まらない文句を聞き流しながら部屋まで案内して、とりあえずお茶をコップに注いで加奈の前に出した。
「やっぱりなんか臭うと思わない?」
「ほんとだね、なんなんだろう」
「水回りが全部臭うのよ」
二人で部屋のあわゆるところを見て回る。流しだけではなく、トイレや風呂も確認して回った。
相変わらずの臭いに慣れることなく、ひたすら気持ちが悪くなる。
加奈は我慢できずに終始鼻を抑えて私の後ろをついていた。
「水道管、壊れてるんじゃないの?」
「大家さんに確認したんだけど、一回入居する前に壊れてたのを直したばっかりなんだって。だから、それは無いと思うって言われた」
「また壊れた、とかないのかな?」
「そんなすぐ壊れちゃ、修理が甘すぎでしょ」
「って、このお茶はもちろん水道の水じゃないよね?」
「さすがにちゃんと買ったやつ使ってるわよ」
部屋の古さのせいで蛇口などが錆びているせいではないか、など思いつくことを挙げ連ねたが加奈にも原因はわからないと言われた。
「話変わるんだけど、この近くニュースで出てなかった?」
「ああ、なんだったかな、老人が刺されたんだったっけ? 怖いよねー」
「ゆかも気を付けなよ? まじで最近物騒な話ばっかだから」
「うん、ほんと。お金貯まればすぐにでもここから離れるのにな」
「ここなんて、ドアとかいろいろ防犯になってないよね」
結局、家に招いてから2時間ほど雑談してから加奈は帰っていった。

チャイムが鳴った。
のぞき窓を見れば、大家さんだった。自分より背の小さな体を丸めて、白髪が混じった頭を掲げて私を見ている。
「大家さん、どうしました?」
「ああ、林さん。前に水道から変な臭いがするって言っていただろう? 今度、また水道工事があるからね、直るんじゃないかね。一応ちゃんと伝えとこうと思ってね」
「そうなんですか、すみません、わざわざありがとうございます」
「あれからどうだい。やっぱり臭いは変わらないかい?」
「ええ、実は酷くなっているような気がするんですよね……。私の気にしすぎでしょうか」
「おかしいね、ほかの住人からは特に何も聞かないんだけどね」
いぶかし気に私を見ては、時々部屋の中をのぞく。
「ゴミ出しとか掃除をこまめにするんだよ」
「そうですね。ありがとうございました。それでは」
大家さんは気にかけてくれているようで、実際は私のことは面倒な住人とでも思っているのだろう。
ゴミ出しは常に忘れずにしているし、掃除は潔癖症かというほどきちんとしている。しかしそう理由付けしたいのだろう。
でも、私がそういうことを怠っているとでも言いたげな物言いが気に障った。
それにしても、私の部屋だけということが気にかかる。
大家さんはほかの住人からは何も言われない、と言っていたが、なぜ私の部屋だけなのか理解ができなかった。
加奈も臭いがすると言っていたのだから、気のせいではないはずなのだ。
もう一度、私の部屋の水道工事を個人的に業者に依頼したほうがいいだろうか。
とりあえず、次ある水道工事を待つことにした。

1週間後、水道工事の日を迎えた。
しかしそれが終わってからも、私の部屋の悪臭は改善されることはなかった。
水道管などではないとしたら、いったい何なのか。
ふと、足元が気になった。
一部軋む床に目が留まる。木材で出来た床だ。
歩く度に音を立てるのだが、古さゆえに気に留めていなかった。
それより臭いにばかり気がとられていたのだ。
だが、よく見てみると少し凹みができている。踏みすぎたせいだと一見思ったが、どこか異様な感じが胸に広がり、その場に屈んで床を凝視した。
床の間に隙間ができている。
なぜか臭いがここからきているのではないか、と思い立ち、後先考えずに隙間をこじ開けた。

古いアパート ©ナナシログミ

執筆の狙い

今回、オチに悩みました。
以前に書いていたもので、実はオチは結果まで書いていたのですがあえて外しました。
文章を切り抜いたような形になっていて、作品として成り立っていないかもしれません……。
私にしては、少しセリフ量が多い作品を書いていると思います。
是非、率直なご意見よろしくお願いいたします。

ナナシログミ

210.139.20.27

感想と意見

大丘 忍

文章は、私好みの短くて読みやすい文章でした。オチは書かなくても想像はつきますが、書いても良いのではないか。
書かないことで何かメリットがありますか?

2017-11-15 18:23

58.0.104.143

thor

読ませて頂きました。

話としては分かりやすいのですが、結局臭いの原因は分からず仕舞いで、正直な所中途半端だな、と僕は思いました。

床に何があるにせよ、その辺りの描写をしてもただそれだけのお話という気もしますが。

それがしっかりしたオチになっているのかどうかさえ分からないので、これ以上の感想は僕には書けません。

何にしても文章は読み易くてよかったです。

次はきっちり最後まで整えた作品を読んでみたいと思いました。

2017-11-15 18:47

183.76.67.30

偏差値45

よくストーリーが伝わっている。
話の展開がうまく、勉強になりました。
助詞がない部分が数か所ありますね。
あった方がいいのか、ない方がいいのか。
オチも同様に
あった方がいいのか、ない方がいいのか。
個人的にはガサツな人間なのでどっちでもいいかな、という気がしますね。

2017-11-15 19:01

219.182.80.182

ドリーマー

はじめまして。作品、拝読しました。

臭いの正体は何なのか、という謎に惹かれて最後まで読みました。
文章も読みやすかったです。
オチは分かりますが、床板の下に何があるのかは、やはり気になりますね。
ミステリーなら腐乱死体ですが、主人公はここに住んで二年になるんですよね。
死体は一年くらいで白骨化するそうなので、二年も経っていたら臭わなくなると思うのです。床下の土中なら腐敗や白骨化も遅れるかもしれませんが……。
結局のところ、いったい何があるんだろうと、謎が深まりました。

それでは、失礼しました。

2017-11-15 19:56

118.238.101.200

ナナシログミ

大丘 忍 様

お読み頂きありがとうございました!

私が考えたメリットは、在り来りなオチで終わらせずに、読者の謎を残して想像力を駆り立てられれば……。

というものかな、と思います。
私のオチ作りが苦手で、軽薄な事を恐れての理由ももちろんあるのですが…。

実はオチまで書いてあるんです。
それを載せるべきか、本当に迷いました。死体ではあるのですが…、その描写についてももし読んでいただけたらと思い、このコメント欄に載せさせて頂こうかと思います。

またそれも踏まえて、あるべきか無いべきか、読んでいただけたら嬉しいです!

2017-11-15 21:11

110.5.11.18

ナナシログミ

thor 様

お読み頂きありがとうございました!

正しく、中途半端という言葉が私の書くもの全てに共通する部分で、私の弱さです。
本当に、起承転結を作り出す事が出来ずじまいで、一部を切り抜いたようなものになってしまいます。

次こそ、形として出来ている物が作れるよう頑張りたいと思います!

2017-11-15 21:14

110.5.11.18

ナナシログミ

偏差値45 様

お読み頂きありがとうございました!

お褒めいただけて、心から嬉しいです!これが私の作品作りへの意欲につながります。

助詞がない部分があったようで、私もまだ気づくべき点が多々あると改めて思いました。

もっと鍛錬を重ね、作品として質が高いものを書き上げられるように精進したいと思います。

2017-11-15 21:16

110.5.11.18

ナナシログミ

ドリーマー 様

お読み頂きありがとうございました!

謎を深められたのかな、と思うとオチを付けなかったことはいい方に転んだのかもしれません。
私自身、ものをあまり知らない為に、下手にオチを作ることが怖くて載せられませんでした。

今回考えていたオチを、このコメント欄に載せさせて頂きたいと思うのですが、これについては、ドリーマー様のご意見を読んで残念な思いをさせてしまう事になりそうです。

やはりきちんと調べてから物事を作品にすべきですね。
ですが、ここでいただけた意見は改めて作品作りの姿勢を変えるきっかけになりそうです!

2017-11-15 21:20

110.5.11.18

カジ・りん坊

 冒頭
『住み始めて二年経つアパートは床が軋むくらい古く、流しから異様な臭いが漂うような部屋』とか
『大家さんに相談は以前にしたのだが、結局何も対処されることはなかった』などの視点移動は、わざとやっているんでしょうか?
『住み始めて二年経つアパート』でアパートが連想され『床が軋むくらい古く』と廊下なり階段を思い描く、そして『流しから異様な臭いが漂うような部屋』と続くのですが、最終的に目に残るのは『部屋』ということになる。

 もしも、最終的に問題の根本である『流し台の排水溝』を目に焼き付けたいとしたら、
『住み始めて二年経つアパートは床が軋むくらい古く、部屋には流しから生臭いようなかび臭いような、何とも異様な臭いが漂っている』となりそうです。
 続く『大家さんに相談は以前にしたのだが、結局何も対処されることはなかった』も、視点が『大家さん』『相談』『以前』『残念な結果』となっていますが、『以前大家さんに相談したものの、結局何も対処されることはなかった』とすると『以前』『大家さん』『相談』『残念な結果』となり、視点の流れがスムーズに感じるのですがいかがでしょうか?

 細かな所で申し訳ありませんが、少し気になりました。もしも、わざと作者本人の色としてやっているのであれば『漂うような部屋』だと、漂っているのが確定されていないだけに話の根本としてどうなのか考える必要があるのではないかと思います。

 長くてすいません。

 もう何点か気になる所があるのですが、一度に書くと長くなりそうなので、また書こうかと思います。
 

2017-11-15 22:51

112.137.227.226

ナナシログミ

カジ・りん坊 様

読んでいただきありがとうございました!

丁寧で細やかな助言感謝致します!
視点の移動は完全に無意識でした。
大きい視点から、細かい視線に移して、あちこち気になるところがある、というような感じを出したかったのですが、情報が乱雑に配置されているたけですね……。
仰っていただくまで自分では気づきませんでした。

流しから異様な臭いを放っているものの、最後は床に視点を落としている事も不可解に見えてしまいますね。

漂っていると本人の気の所為かを疑うような入りにしたく、友人に確認してもらったり、住んでいる期間が長いこともあり、もはや嗅覚がおかしいのか、部屋か自分のどちらを疑うべきか悩んでいる主人公を演出しようとしたのですが、うまく表現につながりませんでした……。

是非、ご助言頂けるところは色々お伝え頂けると、こちらも大変勉強になります!お手数をお掛けしてしまうことになりますが、よろしくお願いします!

2017-11-15 23:14

110.5.11.18

ペンニードル

続き書けや!! 笑

あ、ナナシログミ 様 はじめまして。

単純にサスペンス要素にページを捲らせられました。

その終わらせ方は、佐藤 嗣麻子さんが脚本・演出を担当した「僕は旅をする」(だったかな)
稲垣吾郎さんが主演した世にも奇妙な物語を彷彿しました。

あるのか、ないのか、仮にあったとして、主人公はそれを見つけて何を思うのかが気になります^ ^

2017-11-15 23:54

39.110.185.153

ナナシログミ

ペンニードル 様

読んでいただきありがとうございます!

初めまして。こういう終わらせ方を使った作品をお伝え頂けて、大変参考になります!
フェードアウトの仕方で作品の善し悪しが変わってくるのかと思うと、なかなかオチに頭を悩ませるばかりでした。

単純なオチしか思いつかず、ただただ描写に力を入れていくしかなかったので、力不足です。

1度、作品を参考にしてなにかいい刺激にしてみます!

2017-11-16 07:44

110.5.11.17

カジ・りん坊

 何度もすいません。

 引き続き気になった点を考えてもらえればと思います。

 冒頭、あれだけ『古い』を強調し、タイトルにも『古いアパート』とあるのに、「一回、うちに来てくれない?」と誘った友人。
 この友人は初見で現場を見ているはず。なのに、その友人との会話が
「ここ、事故物件とかじゃないでしょうね?」
「確認するのが怖くて、聞いてない」
「そのままにしてるほうが怖いじゃん。気になって私なら住みたくないわ」

 では、何のために『あれだけ古さを強調』したのか不思議です。
『それにしても古いアパート』『まわりはみんな年寄りだらけじゃない』などのビックリ発言があってもいいんじゃないでしょうか?むしろ、それに続き、
『畳にカビでも生えているんじゃない?』とか『床板が腐っている』『どこかでネズミが死んでいそう』など、古さゆえのコメントが無いとダメなんじゃないだろうか?

 『それにしても古いアパートね。あんたよくここに住んでるね』『大学の周りは家賃が高いし、交通費も安く抑えるためにはここしかないのよ』と、会話で理由付けをしてもいいかも知れません。 友人から見てもアパートの古さが強調できるので、一石二鳥かと思います。

 この『アパートが古い』っていう話しは誰が考えたのかといえば作者さんが考えたはずなのに、それを使い切れていないのはおかしな話かなと思います。
 まさか『冒頭あれだけ古いっていってるんだから、あとは想像してくれよ!』ということなんでしょうか?それはいくらなんでも身勝手過ぎますよね。

 逆に言えば、作者がお膳立てた筋道をうまく使うことを練習すれば、オチの発想にもつながり、うまくいけばオチを何通りも考えることにつながりそうです。
 

 話はかわりますが、先回の書き込みで視点移動のことを書きまして、作者さんはあまり意識していなかったとのことですが、作者さんが感じる起承転結の弱さは、そんな所にもあるような気がしました。どこを落としどころにして、始まりはどこから始めて、その間をどんな順序で見せていくのか?を考えないと、あれもこれも順不同となり、せっかく考えた面白い話もうまく伝わっていかないことになりかねないと思いました。

 僕が思う問題点はもう一つあって、それが『面白い話もうまく伝わらない』件なのですが、長くなるので、いったんこれで失礼します。

2017-11-16 09:10

124.110.104.4

ナナシログミ

カジ・りん坊 様

早速続きのご返答いただき、ありがとうございます!

ご指摘いただいたこと、まさにその通りでお恥ずかしい限りです。
やはり詰めが甘いと気づかされるばかりです。

とてもわかりやすいご助言で、画面越しに頭を上下しては「なるほど」と、口を開いたまま閉じることが出来ませんでした。
古さを簡単に出して、それっきりで気にもしなかったので、きちんと一つ一つの言葉を歯車と思い考える癖付けをするよう意識していきたいと思います。

また、前回もコメントいただいたことに対してもご助言いただいたことがかなりしっくり入ってきました。
ずいぶんと頭を悩ませていたので、すっきりした気持ちです。
勢いで書き始めることばかりなのですが、それを再度読み返し構成を作り替えていく作業を取り入れようと思います。

以下に、本来つくっていたオチを書き残しておきます。
本当に長らくご意見いただいて恐縮ではございますが、そちらも読んでいただければ幸いにございます。

2017-11-16 09:21

210.139.20.26

ナナシログミ

あえて削除したオチを書き残してみます。
書いたものの、結局中途半端に終わっているのがお恥ずかしいです。
これによって、作品が残念になるかもしれないことを先にお詫びしておきます。




なぜか臭いがここからきているのではないか、と思い立ち、後先考えずに隙間をこじ開けた。
わずかな隙間から、その異様な違和感の原因を目の当たりにした。
何か細い棒が掴めた。ネズミのしっぽかと思ったが、動きはない。
気持ち悪いと思いつつ、流しに置いてあったゴム手袋をはめてから改めて、それを引き出した。
吐きそうな思いで引っ張り出したそれは、醜く腐臭を漂わせる。
骨ばったそれは皮が張り付き、色を変えていたが、明らかに人の指だった。
不気味の悪さと気持ち悪さに叫んだ。
そして込み上げてくる不快感をトイレで吐き出した。
口からは何も出てこない。
恐る恐る、トイレから振り返って改めて床に置かれた指を見るとぞっとした。
いままでこのようなものを踏みつけて生活していたなんて気味が悪すぎる。
しかし指だけではないはずだ。
わずかな隙間しか、自力では開くことができなかった。
だが、まだ何かあるような、そんな違和感はぬぐえなかった。
慌てて大家さんの家に向かったが、生憎留守だった。
加奈に電話すると、家にいたようで、私の声に驚き家に呼ばれた。
すぐにでも家を出たかった私は財布を握りしめ、飛び出るように家を後にした。

2017-11-16 09:25

210.139.20.26

カジ・りん坊

 本当に何度もすいません。

 追加の文章も拝見しました。重要なオチの部分ですが、やはりあれもこれもと書かれている感じで、この部分にしても大事なポイントとなる『異臭』について
遅れて書かれている感じでした。

 後先考えずに隙間をこじ開けた。
 わずかな隙間から、その異様な違和感の原因を目の当たりにした。
 何か細い棒が掴めた。ネズミのしっぽかと思ったが、動きはない。
 気持ち悪いと思いつつ、流しに置いてあったゴム手袋をはめてから改めて、それを引き出した。
 吐きそうな思いで引っ張り出したそれは、醜く腐臭を漂わせる。(ここでかよ!ここまで引っ張るのかよ)

 となるのか

 後先考えずに隙間をこじ開けた。
 堰を切ったように閉じ込められていた生暖かい空気と共に、目を突くような異臭が二人に絡みつく。
「やっぱりここだ」
 と異臭騒ぎをハッキリさせておいて、次に続くのかな?と思うし、ここで『やっぱりここだ』的な台詞を使うことで、攻守の切り替えが出来るというか、アクセントになり、文章を畳み掛けられそうです。

 その後に続く『気持ち悪いと思いつつ、流しに置いてあったゴム手袋をはめてから改めて、それを引き出した』の文章は、なぜ『気持ちが悪いと思いつつ』なのか? これは作家さんが、すでにその答えを知っているからそう思うのであって、そう思いながら引き出す必要があるものなのかも、怪しい所だと思いました。
 そのままにしといちゃダメなの?

 やはり筋道を立てて考えるべきだと思います。

 そこで、最後になりましたが、最初の感想である視点移動と、次に書いた『作者の考え出した設定』を作者自身がないがしろにしている件にも関係すると思うのですが、三つ目の感想となります。ハラハラ、ドキドキ、ゾクゾクした感じが、本文中から感じられませんでした。

 どなたかの感想に『単純にサスペンス要素にページを捲らせられました』とありましたが、、ハラハラ・ドキドキ、またはゾクゾク、ヒリヒリする展開が、どのあたりで感じられたのか不思議に思います。

 たぶんそのような展開になった時は文章の書き方も少し変えてチェンジオブペース的な部分になるのかな?と思うのですが、書き方としては先ほども書きましたが、

 なぜか臭いがここからきているのではないか、と思い立ち、後先考えずに隙間をこじ開けた。 
 堰を切ったように閉じ込められていた生暖かい空気と共に、目を突くような異臭が二人に絡みつく。
「やっぱりここだ」
 ぽっかりと口をあけた空間に、その違和感はあった。
 地面から突き出た細く白い棒。まるで地面から生えているかのようにも見えるが、植物ではないことがすぐにわかった。
 すぐ脇の暗がりに、こちらを向いて横向きになった頭蓋骨を見つけたからだ。
 叫びたいが声にならない。むしろそこにいて同じ空気を吸っていることに吐き気を感じる。などと、普段は長めの文章だけど、ここぞという時は短くつないでみるとか工夫をしてみてはいかがでしょうか?

 本文中にはそのような箇所が見当たらなく、ずっと同じペースで書かれていたように思います。

『流しに置いてあったゴム手袋をはめてから改めて、それを引き出した』→書くとしたら『流しにあったゴム手袋をして、それを引き出した』
『不気味の悪さと気持ち悪さに叫んだ』→書くとしたら『自分で考えてみてください。不気味の悪さは無いと思います』
『そして込み上げてくる不快感をトイレで吐き出した』→書くのであれば『込み上げてくる不快感をトイレで吐き出した』
『恐る恐る、トイレから振り返って改めて床に置かれた指を見るとぞっとした』→書くとすれば『恐る恐る振り返って、改めて床に置かれた指を見る』『ぞっとした』となる感じです。

 またまた今回も長くなってしまいましたが、皆さんが感想を持たれたように読みやすい文章を書くのですから、というか書くことが出来るのですから、あとはどう伝えるかを考えればいいのかな?と思います。せっかくの才能(読みやすい文章が書ける)なんですからがんばって下さい。

 気になった点は以上です。

 お付き合いありがとうございました。

2017-11-16 16:55

124.110.104.4

偏差値45

ナナシログミ様

>あえて削除したオチを書き残してみます。

どっちが良いのか、優劣は分かりません。
しかしながら、長編小説の起点になる可能性があるかな、と思いましたね。

床下にあるのは、『人間の死体ではなくて』という部分です。
例えば、大金とか、ダンジョンとか、宇宙人の秘密基地とか、そんな風に考えると楽しそうですね。

2017-11-16 23:06

219.182.80.182

ナナシログミ

カジ・りん坊 様

考えていたオチの部分も読んでいただき、ありがとうございます。

やはり私の共通とするところは、読みやすさは利点として、構成の甘さがかけているという感じでしょうか。
自分自身、どこを落としどころにするか、ポイントとなるキーワードは何かを定めずに書き連ねておりました。

書き比べていただいた内容は後者の方が、かなりぐっと惹き込まれる感じが致しました。
あとは文体に変化を持たせるテクニックを使いこなせるよう、構成と合わせて考えてみようと思います。

色々と踏まえた上で丁寧にご感想頂けて、本当にありがとうございます。
以前にもご感想頂けて、またお会いできた事嬉しく思います。
次回作は構成に注意しつつ、もう少し読者目線で書いて見ようと思います!

2017-11-17 11:56

182.251.245.48

ナナシログミ

偏差値45 様

またお会いできて嬉しいです。
お読み頂きありがとうございます!

長編に繋げられるきっかけになるとすれば、またさらに展開をしっかり考えていけそうです。

ご助言頂いた、サスペンス系にするより、発掘したものが意外性のあるものであればまた違った感想をお持ちいただけるかもしれません。

典型的なパターンを覆す展開を思い浮かべてみようと思います。
意外性を生み出せる作者になりたいです!

2017-11-17 11:59

182.251.245.48

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