作家でごはん!鍛練場

『ビギナーズ/外伝(うさぎ+リフレクシオン)』

地獄極楽丸著

引用
フリードリヒ・ニーチェ(1844年~1900年)名言・格言
清少納言『枕草子』・橋元治『桃尻語訳 枕草子』
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
# # #
ビギナーズ第一章~第五章(Extra stage)/「うさぎ」と「サル」と「みい」と「結末」で構成されている(いまのところ)。
時系列も内容も観測点も曖昧で整然と整理されている訳ではない。

基本的にオムニバスかつ、少しの時代考証とくだらない話の複合交差体であることに留意すること。なんてね。

「僕」が優しい?女子との出会いを通して成長していくお話を
ビギナーズ(1986)ABSOLUTE BEGINNERS(モッズとロッカーズの諍いらしい)を下敷きに1980年代当時を舞台に描いている。
つもりである。

量多いけど辛らつなご批評をお願いします。

■■■ 夕暮れどきのうさぎたち ■■■

夕暮れどきは、ひとを涙もろくさせるし恋しくさせる。そして、惑わせる。
たとえば幼稚園児が赤と黄色で乱雑に塗ったようなオレンジの夕暮れでもこころを動かす。
それなら、いっそのこと色彩と感情の川で溺死したい。
秋はとりわけ。

うさぎが相談したいことがあると言った。
僕もどうしてもうさぎに見せたいものがあった。
四条通りのテールランプの列だ。
僕らは阪急の四条河原町駅から八坂神社のほうへ向かって歩いた。
観光シーズンなのか橋の両端にある狭い歩道にとんでもなく人が多い。
僕は、たいして感動もせず「何?」となったときの落胆を考えていた。
うさぎは、人ごみのなかで、はぐれないようにぼくのシャツの裾を掴んでいた。

僕らは、階段をあがって鳥居をくぐりベンチに座った。
「相談て何?」僕が切り出した。
「あなた、就職はどうするつもり?」
「宇佐見は?」
「私は帰るつもり」
「僕は、まだ決めてないけど、たぶん帰らない。ずいぶん断ってしまったからな」僕は笑った。
「あなた、おかあさんは?」
母のことは気にかかっていたが、このころは都会で挑戦してみたいという気持ちのほうが強かった。
田舎に帰ることは負けを意味しているように思えた。
僕の性分をよく知ってる母も「いつでも帰ってくればええよ」という感じで就職の世話を断ってもにこにこしていた。
「あなた、おかあさんには冷たいのね 甘えてるわ」うさぎがいった。
「相談て説教のことか」僕は思った。
「私はね あなたについて行こうと思ってるの」
「私はね あなたについて行こうと思ってるの」
「へえ?」初耳だ。「こいつはひとを出し抜く天才だ」抜けそうになる魂を白目を剥いて押し留めた。
「どこにでも連れて行ってほしいの」真面目な顔で僕を見つめて彼女は言った。
たちの悪い冗談ではないらしい。
「彼氏は?」僕が尋ねた。
「いないわよ」
僕もいないと思っていた。
でもあのとき、なぜか彼女は嘘をついた。

僕の望んだ夕暮れどきが近づいていた。
「見せたいものがあるんだ」僕は言った。
僕らは大きな鳥居(朱塗りの西楼門)のところから一直線に伸びる四条通りを眺めた。
赤信号に堰き止められて、テールランプが順々に幾重にも灯って行く。
「綺麗ね」といつかのように彼女は言った。

「僕らは付き合ってるんだっけ?」僕が聞いた。
「付き合ってないでしょ 恋人同士という意味では」
「結婚か駆け落ちかは、わからないけど行動を起こす前に1,2年は、ふつう付き合うだろ それで僕は、宇佐見とセックスがしたい」
彼女は、少しためらって「馬鹿じゃないの」と答えた。
僕は、真面目に常識的なことを言ったつもりだった。
うさぎは、顔を赤らめてるのか、幼稚園児のオレンジの染まっているのかはよくわからなかったが
かるくふられたようになっている状況が僕は気に入らなかった。
京の夕暮れに魔が差した。


真の男のなかには

ひとりの子供が隠れている。

この子供が遊びたがるのだ。- ニーチェ -

前略 繭子さん
秋の空気がカミソリのようにピンと張り詰めた。

■■■ レディ・ステディ・ゴー(LADY STEADY GO!) ■■■

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、
(春って曙(あけぼの)よ! だんだん白くなっていく山の上の空が少し明るくなって、)

私に夜明けはくるのだろうか。特段に美しくなくたっていい!

私は小学校4年生の夏休み明けに吉本とみいちゃんの近所に越してきました。
新参者の転校の理由を狭い世界でいろいろ詮索されました。
もともと父の転勤で何回かは転居していたのですが、今回は、それとは少し違います。
4年生のクラス替えのときに主だった親友と離れてしまったこと。
私のことを生意気だと快く思っていなかった男子が結集したこと。
少し早めの初潮を迎えそうになっていたこと。

ちょっとしたことが重なった偶然、バランスの乱れでした。
私は、体育館での体育が終わった後、準備倉庫に呼び出されました。
いえ、3、4人の男子に強引に引っ張られていかれました。
「宇佐見、おまえ少しばかり頭がいいと思って生意気なんだよ」主犯格が言った。
日ごろから体格でも学力でも勝つことができない
イライラを募らした童貞たちの好奇心に溢れた蜂起でした。
少年AやBは、私の体操服をたくしあげて胸を触りました。
「やらけえ」馬鹿みたいな雄たけびをあげ、卑劣な行為を鼓舞しました。
主犯格は、紺の短パンと一緒に私の下着をずり下げました。
「おまえのせいだからな」醜悪な顔と声で言いました。

「あんたたち!なにやってんだよ」2,3人の先生が飛び込んできました。
おかしな雰囲気を感じた誰かが先生を呼んでくれてたようでした。

すぐに関係者の保護者会が開かれました。
犯人の親たちは最初こそ謝っていましたが、
何か違う原因があるのではないか
お宅のお嬢さんに傷が付く
男女一緒に体育をやることが問題なのだなどと
あらぬ方向に話は展開し
とうとう真犯人の名前を口にするありさまでした。
主犯格が入れあげている隣のクラスのかわいい女子でした。
男はやはり馬鹿だ。

父はさっさと決断しました。
この事件を表沙汰にしないこと。
社宅住まいだったので中古か建売の家を買うこと。
次に転勤があったら単身赴任すること。

この犯罪者たちは野放しで、被害を受けた側が妥協するのかよ
怒りは、同じ能面のような顔をした教師たちと父に向かいました。

屈辱と恐怖に支配され、夜にはっと目を覚ましたりしました。
心の染みになっていました。
染みは洗濯するたびに薄まりましたが、ぼんやり広がっていきました。

あわただしく住居を買ったり、転校の手続きをなんとか終えて
夏休み前の最後の校外学習・自然観察の時間に近くの川に行きました。
学習というよりちょっとした遠足、息抜きのような感じで
夏休みの楽しい計画を思い描いてみんな浮ついていました。

私の前に白い背中がありました。
私は、少しバックして助走の距離をとると背中のど真ん中に飛び蹴りしました。
主犯格が川に転げ落ちました。
石かなんかで頭を切ったのか、ずぶ濡れの血まみれのゾンビが
みんなを笑わせていました。
保護者会が開かれることはありませんでした。

♪Cioccolata 『Sandwichman』(1983) 詞:かの香織 曲:渋谷英広・かの香織
アート系のカセットブックである「TRA」において紹介され、
1983年にはカセットアルバム『Cioccolata special』が同誌のスペシャル・イシューとして発表された。

■■■ 全力クロール ■■■

夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
(夏は夜よね。月の頃(ころ)はモチロン! 闇夜(やみよ)もねェ…蛍(ほたる)が一杯(いっぱい)飛(と)びかってるの。)
雨など降るもをかし。
(あと、雨なんか降(ふ)るのも素敵ね )

♪Phil Collins『Aggainst All Odds (Take A Look At Me Now)』(1984)

熱帯夜。
小石の当たる音に
窓から下をのぞいたときに
うさぎではなく、カムイ(向井君)とケンケン(賢三君)が
小さな闇のなかから「セイギ、プールに行こうぜ」と手招きした。
中学のときの同級生で剣道部である。
サザンかなにかで趣味が一致して、この二人だけは、歪んだ顔の愚劣な先輩からのしごきの指示を受け入れず
いつも僕のことを庇ってくれた頭のいいほうの友人である。
地元の公立大学に通っている。

カムイは女の子にもてた。ケンケンはスターウォーズのマニアで何を言ってるのかわからないが
聞いてあげるとたいそう喜んだ。
カムイは「おまえもちょっと格好をつけるともてるよ」といつも励ましてくれた。
トイレで寝癖の付いた僕の髪を水にぬらして梳かしてくれたりもした。
僕は、うさぎとみいで手一杯だった。いまさら格好のつけようがなかった。
結果から言うとうさぎとずっと一緒だったのでデビューできずじまいだった。

僕らはいつも保健室のベッドや駐車場のアスファルトに寝転がっていろんな話をした。
カムイは同じ高校だったが系統が違ったので会うことは少なかった。
ケンケンは親の意向で難しい中高一貫の私立に高校から入学した。
僕らは大学生になると再結成し
寝苦しい夜には、真夜中の中学校のプールに浸かりに行った。
コンビニで缶ビールを買って。

海パンはいて、カムイの車に乗り込んだ。
いつものように壊れて錆びたフェンスの穴をくぐって
プールに飛び込んだ。消毒はパスして。
沸騰が冷めるとプールサイドに腰掛け、ビールを飲み、煙草に火を灯した。
ケンケンは煙草を吸わなかった。

「今度、彼女と海に行くんだけど何かいい音楽持ってない?これこれというやつ」とカムイが言った。
「難しいな。どんな趣味の子?」僕が聞いた。
「おねえさんに聞いてみたら」
カムイには綺麗なおねえさんがいて、趣味趣向もおねえさんのDNAだろということが多々あった。
「嫁にいっちまったよ」カムイが言った。
僕は、カムイがおねえさんのTシャツを間違えて着てきて、
部活のとき、胸のところタルンタルンだなと冷やかされたのを思い出した。
とりあえず潜って笑いを隠した。
「じゃあ松田聖子とフィルコリンズ貸すわ」浮かび上がって僕が言った。
「セイギおまえ、宇佐見と美波のどっちとつきあってんの?」カムイが聞いた。
ケンケンが意味ありげに僕のほうを見た。
ケンケンがみいに好意を寄せていることを僕は知っていた。
「ただの幼馴染だよ」僕は言った。
♪松田聖子『制服』(1982)作詞松本隆 作曲呉田軽穂(松任谷由実)

僕は、体育館の下に隣接してあるプールの夏を思い出していた。
体育館からプールが見下ろせるような配置だった。
僕らは、体育館の壁の下のほうにある通気窓から女子の水着姿を見ていた。
みいは見学していた。プールに入らない見学者の多さに体育教師は苛立っていた。
みいは僕を見つけて全力で両手を振った。
白のキャップに紺の水着姿のうさぎは「お馬鹿ね」という顔をした。
ひとりの女子がキャーと声をあげて、ちょっとした騒動になった。
僕だけ職員室に呼ばれた。

全力でクロールしてみた。

次の年から真夜中のプールには行かなくなった。
自分のいる世界のほうがキラキラしてリアリティがあったし昔話をするには若すぎると思った。
なにより僕らの壊れて錆びついたタイムトンネルの入り口は修理されいて、入れなくなっていた。

夏が行く 井蛙(せいあ)悲しき 紺青の夜。お月様が笑った。
(てめえらいつまでたっても成長しねえな プールのおまえら井蛙そのものなんですけどぉ 今日も月夜が青いねえ)
♪The Beatles『Mr. Moonlight』 (1964)

■■■ Theme of the みい(置き傘) ■■■

ある晴れた日に。(Un bel dì, vedremo)
みいはどうしても
置き傘を持っていくという。
意地を張っている。

傘がなければ
僕の傘も蹴り捨てて(Kicking my umbrella throw away)
ふたりで濡れて帰ろう。
水溜りを踏んづけよう。

かあさんに怒られても。
他の誰かに笑われても。
でもね。
僕が死んだら
傘に隠れて泣いてください。

パレード(葬列)に雨が降るよ。(Rain on my parade)

♪Japan 『 Don't Rain On My Parade 』(1978)
バンド名の由来に特に意味はなく、「なんとなくJAPANという響きが浮かんだだけ」
1982年解散。

■■■ 愛なき世界に ■■■

新しく買った家は伝統的な集落と街の端境を無理やりえぐったような場所で
土着民とエイリアンが渋々共存を余儀なくされているようなところでした。
学校が荒れていないという理由で手ごろな物件を父が即決しました。
車で30分。
ひとつ丘を越えただけなのに空は低く、先には田園風景が広がっていました。
黒い入道雲は垂れ込め、前途に圧力を掛けていました。

夏休み明け月曜日。月よりの使者。
このままどこか遠くに。
私は、母と新しい小学校に行きました。
前の学校をふたまわりほど小さくした鉄筋コンクリートになんの感慨もありませんでした。
ばかでかい校庭がありました。
なんの参考にもならない担任教師のとんでもなくありきたりの話が終わると
私は母から引き離され、担任と一緒に教室に向かいました4年2組。
私たちが教室に入ると猿山の喧騒がなかったかのように治まり、セレモニーが始まりました。
「宇佐見鮎子」名前を書いて名前を言うとまた舐めるような好奇の眼差しで自分の領域を犯される。

私は恐る恐る顔を上げると猿山の中にきらめいてる色白の女の子と、女の子のように繊細な髪の茶色い男の子を
発見しました。そこに天使がおりました。
「吉本くん 慣れるまで宇佐見さんのことを面倒みてあげてね」担任教師が吉本の隣の席を指差して
「席はあそこよ」と言いました。
吉本の隣に座るとあいつが早速、馴れ馴れしく声を掛けてきました。
「うさぎ、教科書おんなじ?見せてあげようか」
「うさぎ?うさはあってるか ふつうそこは、あゆだろ」初めてだった。
(あゆ 浜崎あゆみの本格活動は1990年代に入ってからで本件とはなんの関係もない。)

休み時間になると私の周りに人垣ができました。
みんな私の知られたくないことを好奇心全開で無遠慮に聞いてきました。
私が立ち上がったときに、後ろから腰を抱きかかえるように両手を回してきた奴がいました。
私は、「ヒーッ」と声を出しました。
振り返ると私より、頭ひとつ分ぐらいは背の小さい吉本が無邪気に笑ってました。
なにをやってるのか理解不能でした。
みんなは大して驚いた様子もなく田舎の距離感は、こんな感じなのかと錯覚させるほど
平静でした。「違う!」
私は悪意が微塵も感じられない吉本の奇行に驚きましたが、不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。

吉本のほうに机を寄せて教科書を見せてもらってるとき
なにかの拍子に彼の白い細い女子のような指に触れました。
彼は何を思ったのか、私の手をギュッと握りました。
私は、反射的に彼のわき腹にグーパンを入れました。
「ウッ だって、うさぎが……」
彼は、突っ伏して、一筋の涙を流しました。
「海亀か!おとなの女なめんなよ」私の心がシャウトしました。

吉本の家は共働きで、学校が終わると学校と自宅の間にある叔母さんの家で
かあさんが帰るまで時間を潰して帰っているようでした。
私もみいちゃんもよく立ち寄って帰ってました。
どこか吉本に似た綺麗な顔立ちの叔母さんが優しくしてくれました。
宿題を見てもらってるとき
吉本が一族の跡取りであること。
吉本と吉本のおとうさんしか血族に男子はおらず女系家族であること。
ふたり兄妹で自分には子供がいないこと。

子供でもわかるように教えてくれました。
叔母さんの部屋には大きな本棚があって夥しい量の本やレコードが並んでいて、
当時は珍しい本格的なステレオセットが鎮座していました。
テーブルには夏でも紅茶のセットがありました。

さよなら夏のリセ。
吉本は叔母さんの家に飛び込むと
「キリちゃん」と呼んだ。
キリちゃんは、タオルを持ってくると
「今日も暑かったでしょう」とふたりに言うと
吉本の上着を脱がし丁寧に汗を拭い
茶色い細い髪の毛を撫で付けながら額にキスして抱きしめました。
恍惚とした切なさで溢れました。
子供心にも、これは見てはいけないものじゃないだろうかと
思い出の引き出しにそっと鍵を掛けました。
人には、たとえ背徳感に切り刻まれ、いけないと思っても、
大切にしておきたい刹那さや心象風景があります。

叔母さんは、何事もなかったかのように西瓜を切ってくれました。
ノースリーブの脇の隙間からお乳が見えていました。
ひまわり柄のワンピースのベガと上半身裸のアルタイルは縁側に腰を掛け西瓜の種を飛ばしました。

無防備な性(別)の垣根の低さの意味を知りました。
彼は、叔母さんの悲しみと溺愛を宿命のように受け入れているように見えました。
幾ら垣根が低くてもあっちとこっちを何度も乗り越えなくてはならないような困難が
彼を待ってるような気がしてなりませんでした。

私は気になっていたことを吉本に聞きました。
「玄関に飾ってある金色の絵、誰の絵?」
吉本は「グスタフ・クリムト」とシュッとした顔で淀みなく答えました。

小学生になって6回同じような夏を迎えて少しすると小学生は終わる。
私は、この夏が行くのを惜しみました。
私は、天使に囲まれているうちに自分のことをすこしだけ好きになっていました。

吉本の周りは、いつも新鮮な驚きと甘美なインモラルに彩られていて、刺激がばら撒かれてあった。
キャラメルの包み紙とるときのような楽しみと。
どこをどう探しても、もう一人の彼に出会えるような気はしませんでした。
無垢でどこか滑稽なエンジェル。
自分で思ってるより悪くはないのかもしれない。
いつでもどこにいても。
彼との夏を惜しみました。

♪Mon oncle「ぼくの伯父さん」(1958)

■■■ 不機嫌なモザイク ■■■

勝者も敗者もみんなが荼毘に付したいバブルとはなんだったんだろうか。
あんなに絢爛豪華な時代絵巻を。鳥獣戯画を。
密やかに復活祭をやりたい権力者と代理店。愚かだが眩しすぎる時代。
それでも続きをまだ信じることのできた時代。
お金と情報の非対称。に付け込む、時には暴力的で、時にはきちがいじみた果てることなき欲望の力。
うさぎとよく大阪のディスコに行ってたころ。今で言う尻上がり「クラブ」。
夕やけニャンニャン(1985年4月1日 - 1987年8月31日)。

僕らの青春を冷静に辿ると、
ジョン・ヒューズ(John Hughes,1950年2月18日 - 2009年8月6日)に行き当たる。
アウトサイダー(1983年)からプリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角(1986年)と1987年のせいぜい4、5年の出来事にしかすぎない。
離陸期と長い長い後始末の期間を除けば。
プリティ・イン・ピンクにNEW ORDER やECHO AND THE BUNNYMEN 、THE SMITHSが使われた時にひとつの時代の終焉を感じていた。
でも、楽しかった時代がどう変わるのかは誰にも予想できなかった。考えたくもなかった。
ハリウッドを日本が買い上げた。
コッポラはジム・ジャームッシュやタランティーノに変わっていった。
『アメリカン・グラフィティ』は『デスペラード』になった。

金になりそうな敵を探した。
取り残された人間に抗う力は残っていなかった。
行間を読む力を失った。
見えない敵が見えるようになった。

通説では1985年の「プラザ合意」が発端ということになるのだろうが、これは「僕」の感性クロニクルである。
僕たちは、確かな胎動を感じていた。
気に入らなければ、池上さんに聞いたり、昭和の経済史の本でも買って読めば良い。
正しい分析ができていたなら、効果的な善後策もあったはずである。
後講釈は、パルプフィクションにも劣る。
兎に角、リヴァー・フェニックス(River Jude Phoenix 1970年8月23日 - 1993年10月31日)の死をもって「僕」の中から完全に消滅する。

六四天安門事件(1989年6月4日)
ベルリンの壁崩壊(1989年11月9日)
ソ連崩壊(1991年12月8日)
マーストリヒト条約(欧州連合の創設を定めた条約)合意。(1991年12月9日)


バブル崩壊:1991年(平成3年)3月から1993年(平成5年)10月までの景気後退期を指す。

ジュリアナ東京閉店(1994年8月31日)
今日もなおジュリアナ東京の映像が「バブルを象徴する光景」として紹介されることが多いが、実際はバブル経済崩壊後の出来事である。

たった10年の間に何が起こった?クックロビン。
『Who Killed Cock Robin』みいが言った。

♪中島みゆき 『世情』(1978)作詞作曲中島みゆき
1981年に放送されたテレビドラマ『3年B組金八先生』(TBS)で挿入歌として用いられたことで知られる。


この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
ほんとうに。全く。

(index)
= 第一章 =
『ビギナーズ/月夜のうさぎたち(星空の晩夏編)』2017-06-27
『ビギナーズ/Theme of the みい(いきものがかり)』2017-07-11
『ビギナーズ/想起(うさぎ side/episode1-4+)』2017-07-25

= 外 伝 =
『ビギナーズ/外伝(うさぎ+リフレクシオン)』2017-08-08
■■■ レディ・ステディ・ゴー(LADY STEADY GO!) ■■■
■■■ 全力クロール ■■■
■■■ Theme of the みい(置き傘) ■■■
■■■ 愛なき世界に ■■■
■■■ 不機嫌なモザイク ■■■

= 第二章 =
■■■ モンキードゥードゥル(Monkey Doodle) ■■■ /『ビギナーズ/想起(うさぎ side/episode1-4+)』

= 第五章(Extra stage) =

■■■ 夕暮れどきのうさぎたち ■■■ / 『ビギナーズ/外伝(うさぎ+リフレクシオン)』

ビギナーズ/外伝(うさぎ+リフレクシオン) ©地獄極楽丸

執筆の狙い

引用
フリードリヒ・ニーチェ(1844年~1900年)名言・格言
清少納言『枕草子』・橋元治『桃尻語訳 枕草子』
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
# # #
ビギナーズ第一章~第五章(Extra stage)/「うさぎ」と「サル」と「みい」と「結末」で構成されている(いまのところ)。
時系列も内容も観測点も曖昧で整然と整理されている訳ではない。

基本的にオムニバスかつ、少しの時代考証とくだらない話の複合交差体であることに留意すること。なんてね。

「僕」が優しい?女子との出会いを通して成長していくお話を
ビギナーズ(1986)ABSOLUTE BEGINNERS(モッズとロッカーズの諍いらしい)を下敷きに1980年代当時を舞台に描いている。
つもりである。

量多いけど辛らつなご批評をお願いします。

地獄極楽丸

223.223.86.182

感想と意見

うし

改行したら全角スペース。 

基本です。

これができない無い文章は、短くても読む気が失せる場合もあります。

気をつけましょう。

2017-08-09 14:33

153.178.5.36

意見蘭

部分的には面白いですけど
こういうの読んで批評するひとおりますん
連絡がややこしい

2017-08-09 19:39

223.223.108.171

地獄極楽丸

うしさん 意見蘭さん

自由度が高いと思って適当にやっていました。
以後気をつけます。(できる範囲で)

2017-08-09 20:43

1.0.88.18

加茂ミイル

ブルースな感じが郷愁を誘いました。

2017-08-11 00:48

60.34.120.167

地獄極楽丸

加茂ミイルさん

今回もいいできだと思っていたのに反応が薄すぎて困惑してます(笑)
もちろん辛らつな酷評も含めて
異世界とか異能力者の俺つええに絞ったほうがいいのかな(笑)

ご意見ありがとうございました。

2017-08-11 09:38

1.0.88.18

GM91

一つ提案なのですが、合間に入る曲名は、作中に出さず作者の胸の内で演奏させるようにしたらどうでしょうか。
そうしないと、どうしても手が回らずに借り物競争してしまったみたいに見えて安っぽくなってしまう気がして。

2017-08-13 18:37

113.38.243.34

地獄極楽丸

GM91さん

意見らしいご意見ありがとうございます。
初めて書いてみたもともとチープな作品ですし(意図することなく格調高くはないコメディのようになってしまった)
自分が何に影響受けたのかを探す心の旅がとっかかりのモチベーションだったもんで、見苦しかったらすいません。
はずせるかどうか考えて見ます。

伝言板でよくお見かけしましたので是非意見をいただきたい人のひとりでした。
ありがとうございました。

2017-08-13 21:36

1.0.88.18

零斗留ト

感想をくれた方のを参考にしたくて、読みに来ました。

主人公が正直で好感を持ちました。


●ちょっと時系列がとっ散らかって、上級向けな感。
外伝て書いてあるし、別のを読むべきなのだろうけど
(^^;)

これはウサギという女の子が、色々不幸有ったけど、男の子と付き合って、都会に行く!という話で良いんですね?

●恋愛物としてはよくある話ですが、話の解り辛さや途中入る曲の文など、マイナスの方が大きいと言わざるおえない。

曲の文がちょっと長いというか、少しだけ書いてるのなら、気にならないかも。

こういう書き方で何か大きな意味が有ったり、面白い論理を展開するならアリ。

でもそれが無いので、悪い方になっちゃいますね。



●誤字?

「私はね あなたについて行こうと思ってるの」
「私はね あなたについて行こうと思ってるの」

繰り返しじゃないなら、二回書いてます。


評価C ☆2。

マイナス面を外したらBまで行けるかも。
でもそうなると個性が弱い、となるやも。

2017-08-19 14:24

121.116.45.41

ご利用のブラウザの言語モードを「日本語(ja, ja-JP)」に設定して頂くことで書き込みが可能です(テクニカルサポート)。

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3,000字以内