作家でごはん!鍛練場

『彼女が死んだ夏』

卯月著

長編の一部ですが本作単体として読んで頂いても完結になるように構成変更、および一部書き換えました。
それと長編のほうは一人称で書いているのだけど、本作は三人称に変更しました。はたしてうまくいったかどうか?
40枚チョットです。宜しくお願いします。

 「彼女を殺したんですか?」
 加賀真輔は端月仁義の耳元へ口を寄せ小さな声で言った。
 まだ時間が早いせいか他に客はいない。カウンター席だけの、十三、四人も入ればいっぱいになる小さな居酒屋だった。
 カウンターの中では、年齢は端月とさして違わない五十歳前後くらいだろうか、着物の上に白い割烹着を付けたいでたちの、あか抜けた感じの女将さんと、もう一人は二十歳すぎくらい、こちらは白いデニムのシャツに薄いピンクの地に黒でパンダの絵が描かれたエプロンを付け、下はジーンズ。短くカットした栗毛がボーイッシュな感じを与える娘が下ごしらえだろう、テキパキと動いていた。
「ずいぶんと刺激的な質問ですね」端月仁義は苦笑いを口端に浮かべて加賀真輔の顔を見やった。
「だって僕、役所でもチラッと話したように、實平局長から酒の席だったとはいえ、端月さんが若い頃、彼女を殺したと聞かされましたので」と、加賀真輔は言った。

 端月仁義は昨年の夏まで東京の大手建設会社に勤めていたのだが、管理職対象の早期退職勧告、いわば体の良いリストラの対象者となった。だが捨てる神あれば拾う神ありで、取引先の役員に田舎の中小企業だが部長職で来ないかと誘われたのだった。その会社は端月の出身県にあり、県内ではそこそこ名の知れた会社だった。
 端月が妻に恐る恐る相談すると妻は大乗り気で一も二もなく賛成だった。東京生まれで東京育ちの妻は前々から田舎暮らしに憧れていて、「私の夢だった家庭菜園ができるね。あなたの実家の近くに畑付きの古い一戸建てを買いましょうよ」と、嬉々として言ったのだった。
 端月夫妻には子供がいなかったので渡りに船とばかりにその話を受けた。いわば端月はUターン、東京生まれの彼の妻はIターンというわけだった。

 知人の紹介で畑付きの一戸建て購入の話が持ち上がり、都会に住んでいる持ち主との交渉はとんとん拍子で進み、個人同士の契約締結という事で不動産屋を通さず話は纏まった。いざやと司法書士事務所を訪ねたのだが、そこに難問が待ち構えていた。
 司法書士の話では農地を農地として買うには三千㎡の面積が必要なのだという。農地法という法律があり、それ以下の面積では買うことができない。「市役所に農業委員会という部署がありますので、そこで詳しい話を聞くことをお勧めします」と、司法書士は気の毒そうな顔で言ったのだった。
 そして、妻と二人で農業委員会を訪ねたとき最初に応対したのが、今、端月の隣に座っている加賀真輔だったのだが、途中で一番奥の席に座った局長がやって来て、「端月君と違う? 私高校の時同級だった實平です」と笑ったのだ。
 その時、端月は實平局長を思い出すのに時間がかかった。
「久しぶりだから覚えてないかなあ」實平局長は丸い顔に唇の端を吊り上げるような笑みを浮かべた。
 端月はその言葉を受けて「……はあ?」と、曖昧な返事を返し相手の顔を見た。大急ぎで記憶のポケットの中に手を突っ込み、目当てのものを取り出そうとするのだが、指先には何も引っかかってこないのだ。必死で思い出そうとする。
 この「實平」という比較的珍しい名には何かしら記憶があるようには思ったのだが、しかしどうしても實平局長の顔は高校時代と繋がらなかった。
「三十年以上前ですから無理もないかなあ。端月君は大学入学以来ずっと東京だったしねえ」實平局長は残念そうに言い「電車通学でも一緒でした。覚えていません? 私は端月君よりひと駅手前でしたけれど」
 端月は實平にそう言われても思い出せなかった。その当時親しければ、この時点で記憶の糸口なり見つかる筈なのだが。
「そうそう、あのこと覚えていませんかねえ。八人ぐらいだったかなあ。三年生の夏休みに受験勉強の息抜きに一泊二日で登山しましたよね」局長は言葉を切り端月の顔を窺う。
 高校三年の夏休み。八人で山に行ったことは覚えていた。――と、いうか實平局長の言葉で遠い記憶が端月の頭に甦った。ただ、今一度、實平の顔を見返しても彼は当時と繋がらなかった。
 黙って端月の返答を待っていた實平局長はややあってしびれを切らしたように口を開く。
「これ言っていいのかなあ。この名を出せば絶対思い出すと思うのですが」と、言いながら端月の隣に座った妻の顔に視線を移す。
 言っていいのかなあと言っておいて、端月の妻に視線を置いたまま、頬には薄い笑みを浮かべ、なんの躊躇するでもなく女性の名前を大きな声で言う。「中倉涼子覚えてない?」
 その名は直ぐに端月の脳裏に浮かんだ。当時の中倉涼子の顔も甦る。甘さと苦さが混ざり合った遠い記憶が端月の胸に去来する。端月はそれらの思いを振り払い言葉を発する。
「ああ、確か……」端月は暫し時間をおき、首を捻りながら實平を見る。「中倉さんと中学校の時から同級だった實平さん……?」
「中倉涼子」という名と實平が言った電車通学の乗降駅。それらからの連想だった。だから、そうは言ったものの、未だに實平の記憶は端月の頭の中では薄霧がかかったように曖昧模糊としている。しかし、ここで昔話に花を咲かせるつもりもないし、高校時代の實平とのエピソードなど全くといっていいほど思い出せないのだから、二人で高校時代を懐かしむつもりもない。端月はそう考えて思い出した振りをしたのだった。
 今晩にでも当時の卒業アルバムを繰ってみるつもりだった。そうすればあやふやな實平に関する記憶もなんとか蘇えるかもしれないと思った。
 實平局長は端月の言葉にやっと納得し「彼は私の高校の同級生でね。この場は私が――。君さっきのあれやっといて」と、加賀真輔に言い端月夫妻の前に立った。

 實平局長は端月が持参した購入予定地の住所、面積等を書いたメモを手に取る。奥の机に座った女性職員にメモの住所を読み上げ「図面出して」と指示する。図面を一目見て「端月君――」と言う。「やはり三条では無理だなあ」
 實平が言った三条とは農地法第三条のことで、農地等を農地のままで権利の移転をすることをいう。
「農地を農地として買えないということですよね。何か方法はないんですか?」端月の妻が聞く。
「奥さんですか?」端月と彼の妻の顔を半々に見て實平が言う。言わずもがなだろうと端月は思ったが黙って頷いた。
「綺麗な奥さんですね。端月君」端月はそれはこの際関係ないだろう。世辞は要らんと思ったのだが、曖昧な笑いを實平に投げたのだった。
「五条申請で地目変更、つまり宅地に変更して、現在の持ち主さんから端月君に権利移転するしかないでしょうね」と、實平は続ける。
 農地法第五条の場合は権利の移動と農地を農地以外の、例えば宅地などに転用することをいう。
「その場合、県知事の許可が必要で、期間も一年以上かかると書士さんから聞いたのですが。それに許可が下りるかどうかも分からないって――」端月が不安げな顔をする。
「大丈夫です」實平局長は先程、女性職員がプリントアウトした図面をチラッと見て「この地区なら農業委員会の許可で済みます。約一か月で許可が下ります」と、言った。
 それが昨年の暮れのことだった。
 
 ところがその時の實平局長が言った言葉が全くのでたらめであることがわかったのだ。
 年が明け端月が何回目かに農業委員会を訪れた時、加賀真輔は端月に耳打ちをしたのだった。
「端月さん實平局長と高校の同級生だったとか。高校時代に局長と何かありました?」加賀はいぶかし気な表情で言った。
「高校時代はこれといった関わりは全くと言っていいほど無かったのですが……。現に去年ここで会った時にもなかなか思い出せなかったくらいですから」端月は何のことか解らず加賀の顔を見た。
「ここだけの話ですけどね。僕、局長が端月さんのこの宅地購入に関して故意に邪魔をしているとしか思えないのですよ。一カ月で許可が下りると言ったんでしょう。でもこの地区は農業振興地域の内の農用地区域といいましてね、先ず除外申請というものをしなくちゃあいけない。これに一年以上かかります。あの時局長は公図を見ましたよね。図面を見て間違えるはずはないんですが……」声を落として言った。
 加賀は實平局長が端月に間違ったことを教えたと知った時点で、局長を正したのだが、實平は「そんなこと言った覚えはない」の一点張りでその追及をのらりくらりと逃げてしまった。しかし加賀は實平局長が端月の宅地購入に関して故意に邪魔をしているのではないかという疑念を拭い去ることはできなかった。でも、いったい何のためにと加賀は思った。

 そんなことがあって、加賀が「あること」を上司である農業委員会事務局長の實平から聞かされたのは今から三週間ほど前のことだった。彼としてはその「あること」がムチャクチャ気になっていて、今日、農業委員会を訪れた端月を「僕の隠れ家みたいな小さな店です。市役所の人間も来ませんし、お客さんは常連ばかりですし」と、半ば強引に誘ったのだった。
 そしてその「あること」とは、二人がこの店に入って加賀が開口一番で言った「端月さん、昔彼女を殺したんですか?」という穏便ならざる質問だったのだ。
 加賀は三週間前を思い出して言う。「二月末に農業委員さんを慰労するという趣旨の飲み会がありましてね。終わってから職員だけで二次会をやったんです。職員といっても局長、僕、女性職員、それと外回りの嘱託。もう一人若い女性がいるのですが今は産休で休んでいまして」
 四人は實平局長行きつけの小さなスナックに入った。
 實平局長はかなり酔いが回っていた。
 途中で女性職員と嘱託の人が帰った。加賀真輔は實平局長に僕達もそろそろ帰りましょうと促した。
 實平局長は酔眼を加賀に向け、もう少し俺の話を聞いてくれと言った。
「高校時代の俺の悲しい失恋話を聞いてくれてもいいだろう」
 實平局長は続けてこう言ったのだった。「去年の暮れに奥さんと一緒に端月という男が来ただろう。彼は俺の高校の時の同級生なんだよ」
 加賀真輔は農業委員会では一番の若手なので、来客の応対は彼の仕事の範疇だった。昨年の暮れに端月夫妻が初めて来た時に最初に相手をしたのが自分だったので、勿論彼らのことは覚えていた。
「で、その局長の悲しい恋話(こいばな)って、端月さんに関係があるのですか」
 加賀は酔っ払いの法螺話だろうぐらいの軽い気持ちで實平局長に話を促した。
「おおありなんだよ。あいつが――端月が俺の恋人を奪い、そして殺した!」
 エエッ! 殺した! 呂律は回っていなかったが、いくら酔っ払いの話としても尋常ではない。殺した! 「どういうことなんです」加賀は驚いて訊いた。
 しかし實平は、恋人を奪われただの、寝取られただのと呂律の回りかねる口で繰り返し、最後にあいつが殺した、恋人は端月に殺されたと付け加えるばかりだった。

 加賀真輔は生ビールを一口飲み、三週間前の實平局長との話を続ける。
「端月さんが彼女を殺したと、實平局長から聞いたその翌日、素面の局長に昨夜の件を聞きました。僕としては殺した云々という部分がかなり気になっていたものですから」
 しかし、實平は覚えていない。そんなことを言った覚えはない――の一点張りで、ごまかすようにその話から逃げたのだった。その後、加賀が折に触れこの話題を向けると、はなから相手にはせず、シブイ顔を加賀に向け、最後には怒りだす始末だった。だから加賀はこうなったら端月に聞くしかないと思ったのだ。ほおっておくこともできたのだが、加賀は真面目な性格であり、まだ若かった。『殺した』という日常ならぬ言葉が非常に気にかかっていたのだ。殺したという實平の言葉が心に引っ掛かり、實平から聞きだせないのならば、二人の高校時代のことをどうしても端月の口から聞きたかった。そうすれば局長の端月に対する怪訝な行為も解明できるのではないかと思ったのだった。
「局長の覚えていないという言葉はどうしても信じられません。僕は何か訳ありなんじゃあないかと思いました。僕ね、かなり心配性なんです……」わずかな笑みを浮かべ、少しの間をおいてそう言い、加賀は端月の顔を見た。目が端月に言葉を促していた。

 二人連れの客が二組、相次いで入って来た。加賀は軽く手を上げ「どうも」と全員に挨拶する。
 また一人、また二人と入店し瞬く間に満席になる。満席にも関わらず入ってきた人などは、店の隅に置いてある補助用の小さな丸椅子を引っ張り出し、やあやあと言いながら間に割り込んでいる。それぞれのグループで声高に話の花が咲いていた。

 端月が口を開く。「實平さんと接触があったのは高校時代以外にはないのですが、彼の恋人を私が奪ったなどという、そんなことはあり得ません。ましてや殺したなどという物騒なことは……」端月は暫し考える風をして言葉を繋ぐ。「その時、實平さんはその恋人の名前を言っていませんでした?」端月は頭の片隅に浮かんだある考えを確かめるべく加賀に聞く。
 加賀は少し考える素振りを見せながら、その時の記憶を闇の中から引っ張り出そうとでもするように目を閉じ首を捻る。
「たしか……」一回、目を開き天井を睨む。もう一度目を閉じる。「確かナカクラ……、ナカクラリョウコと言っていたような……」酔っていたので記憶が定かではないのですがと、付け加えた。
「ナカクラリョウコ」先程の端月の心の隅に引っかかっていた何かが形を整え「中倉涼子」という具体的なものへと変化する。
 しかし實平局長の話と、端月と涼子の話はリンクするはずはないのだ。實平の話が正しいのだとしたら、彼の恋人だった中倉涼子を端月が奪った。そういうことになる。しかも彼女を端月が殺した。
 確かに涼子は今この世には存在しない。大学二年の夏に交通事故で亡くなったのだから。
 端月は涼子の顔を四十年近くの時間を隔てて脳裏に蘇らせる。
 それだけをとっても美人だといえる彼女の透き通るような白い肌、肩まで伸ばした艶やかな黒髪、黒目勝ちの大きな瞳、先端がごく控えめに上を向いた鼻、ピンク色の形の良い唇。そして彼女の声が、彼女の体温が、彼女の匂いが――彼女の全てが遠い時を隔てて端月の心に甦る。

              ☆
 端月仁義と中倉涼子が初めて二人きりで話したのは高校二年の五月の中頃だった。
 端月仁義は部活を終え、JRの駅へ急いでいた。途中で中倉涼子と遭遇した。
 涼子はいつも何人かの女子生徒と一緒なのだが、今日はひとりだった。何やら浮かぬ顔で、トボトボと形容するのがぴったりする歩き方だった。
 仁義は追い抜きざまに声をかけた。「中倉さん、急がないと電車、間に合わないよ」
 涼子は心ここにあらずというような声で言った。「ああ端月君……。電車ひとつ後のにしようよ。私コーヒー飲みたいんよ。奢るわ」
 仁義は彼女の歩調に歩みを合わせた。一緒に歩くのが嬉しかったのかも知れない。
 彼女は学校では評判の美人だった。男子生徒の間では彼女は人気ナンバーワン。
 仁義だって入学当初から電車通学で顔を会せる彼女をいいなあと思っていた。ただ、こちらから声をかけても多分相手にはしてくれないだろうなあとも思っていた。
 自分に自信がなかったわけではない。一年生の時に同じクラスの女の子と、もうひとり、同じ部活の子に付き合ってくれと言われたことがある。しかしそれはお断りした。
 思えば、心のどこかに中倉涼子という存在が潜み隠れていたのかも知れない。だから二年になって涼子が同じクラスになった時、少しうろたえたような感覚があったのを覚えている。
「端月君と二人だけで話すのって初めてだね」
 涼子は駅前の喫茶店に入り、コーヒーを注文して沈んだ声で言った。
 教室では仲の良いクラスメイトと休み時間等にはよく話をしていた。仁義も涼子もその仲間達のひとりだった。
「そういえばそうやね。だけど中倉さんどうしたの。なんか元気ないじゃない。いつもと違う」いつもの中倉涼子とは確かに違っていた。
 涼子は仁義の顔を伏し目がちに見て溜息をつく。やがて顔を上げ、アーモンド形と形容してもちっとも間違っていない黒目勝ちの瞳を仁義に向ける。
「端月君って好きな人おるん?」仁義の質問とは全然関係ないことを聞く。
「それは……」仁義は口ごもる。何故かドギマギとした。「端月君。私のことが好きなん?」何故かそう聞かれたような気がした。
 彼女とクラスが一緒になって、中倉涼子が近くになり、その時、彼女の存在が仁義の心を大きく占領しつつあったのではないのだろうか。今ならその時の自分の心は分析できる。
 仁義の返事にならない言葉を聞き、涼子はまた目を伏せる。暫く二人の間の時が止まる。
「私、告白(こく)られた」涼子はぽつりと言った。「断った」時間を置いてまたぽつりと言う。ふたりの間に沈黙の時間が流れる。涼子は思いつめたような顔で仁義を見て、思い切ったようにぽつりと言う。
「私ね、好きな人がいるの……」また時間が止まる。
 ややあって口を開く。「好きになりかけている。そう言った方が合っているかも……」仁義の目を見つめる。すぐに、さりげなく目をテーブルの隅に落とす。
「少し前からその人に告白したいと思っている。でも……、怖いのよね。断られた時のことを考えると。とても怖いの。その人のこと全て知っているわけじゃあないし。でも……」彼女は言葉を切る。
 喫茶店には有線放送でイーグルスのホテルカリフォルニアが小さな音で流れていた。
「傷つきたくない自分がいる。でも私、相手は平気で傷つけている。今日告白された人って、中学校の時にも言われたのよね。付き合ってくださいって。その時も即断った。……私って言葉がキツイのかなあ。こんな自分が嫌になる」小さな声で言う。
「でも好きでもない人にあやふやな答えは出来へんし。八方美人にはなれない」コーヒーカップを口まで持っていき、思い直したようにソーサーに戻す。思い切ったように言う。「端月君、時々二人で話してもろてもかまへん?」
 有線の曲はアバのダンシング・クイーンに変わっていた。

 仁義と涼子はほとんど毎日話をした。仲間と一緒の時もあったが、二人きりのことの方が多かった。教室で、図書室で、屋上で、グランドの片隅で。駅から学校までの行帰り、電車の中、駅前の喫茶店で。
勉強のこと、部活のこと、友達のこと、先生のこと、家庭のこと、将来のこと。趣味のこと、好きな本、好きな映画、好きな音楽、好きな芸能人――話の種が尽きることはなかった。彼女との距離が急速に近づくのを仁義は感じた。

 梅雨もまだ明けきらぬ七月の初めだった。仁義と涼子はいつもの駅前の喫茶店にいた。二人でかき氷を注文した。
 仁義は涼子がかき氷をスプーンで口に運ぶのを見ていた。
「リョウちゃん好きな人がおるって言うとったやん。告白したいって。あれどうなった?」
 聞くには仁義もかなりの勇気が必要だった。
 あれ以来、彼女との距離が急速に縮まり、リョウちゃん、ジン君と呼び合っている。仲の良い男女の友達という間柄ではない――少なくとも仁義は彼女を特別な女性として意識していた。涼子の言動の端々にも仁義を男――彼氏として意識しているのではないかという――思い上がりかも知れないが――そんな思いはあった。
「ジン君、あの時の私の質問に答えてないよね」涼子は悪戯っぽく笑って仁義を見る。
「端月君って、好きな人おるん?」以前、確かに彼女はそう聞いたのを仁義は思い出していた。
 あの時も涼子のことが心の片隅にはあった。しかし、それを心の一番奥に無理やり押し込めていたのかも知れない。多分あの時から、いや、もっと前から仁義は涼子を好きだったのかも知れない。探すことが出来ないように、心に濃い霧を無理やり発生させ、それを押し隠していたのではなかっただろうかと思う。だから、あの時の涼子の質問には口ごもってしまったのかも知れない。
 今だったら「好きな人がいる。告白したいと思っている」と言えるだろう。――多分。そして、告白して断られてもそれはしょうがないと思う。――多分。心に傷は受けるかも知れない。振られた悲しさで涙を落とすかもしれない。でも、それはそれで良いのではないか。――多分。
 このままずっと、よくいう「友達以上、恋人未満」の関係を続けることこそが自分を裏切ることになるのではないかと仁義は思う。
 最近、仁義の心の真ん中に中倉涼子がいつもいる。もう考えまいとする。しかしそれはいつまでも消えてはくれないし、いつまでも心に負荷をかけ続けているのだ。そして心のもう一方には早くこのモヤモヤから解放されたい、早く楽になりたい。そんな部分がある。楽になるためには、思い切って自分の心の内を彼女にぶつけるのが一番良い方法ではないかと仁義は思う。
 そんな決心を心には秘めているのだが、やはり実際に行動に移すとなると心が揺れる。いつか涼子が言っていたように、仁義だって出来ることなら傷付きたくはない。まだ高校生なのだ。心を固い鎧で装備することが出来るのはまだまだ先のことだろう。心は柔らかい。
 だから涼子に対する冒頭の質問が口から出た。涼子があの時言った「好きな人がいる。告白したい」という言葉は、彼にとっては大きな懸念材料であり障壁なのだ。
 でもその前に彼女の問いに答えるべきだろうと仁義は思った。涼子の「好きな人おるん?」という質問に。
「前に聞かれた時、自分自身あやふやだった。今だったら言える。あの時も好きだったのだと思う。答えは――俺、好きな人がおる」彼は思い切って言った。それはリョウちゃんだよと続けたかったのだが、続く言葉は喉の奥で空しく消え去る。
「私も言うね」涼子が口を開く。「告白はまだ。でも最近、言えそうな気がしてきた」崩れかけたかき氷をスプーンで更に崩しながら言葉をつなげる。「明日、告白する」思い切った様に言って言葉をきる。考える風をする。「学校で放課後」短いセンテンスが続く。「場所は……」小さな時間が過ぎる。「晴れていたら屋上」仁義に目を向けて続ける。「ジン君も告白しなよ」と、言う。
「じゃー俺も……。明日……」仁義の言葉は煮え切らない。かき氷のように語尾が融ける。
 この店のBGMはいつも洋楽なのだが、今日は何故かピンクレディーの曲がかかっていた。
 
 放課後、部活が始まる前に仁義は涼子に屋上へと誘われた。
 屋上のフェンスの前に二人で立つ。遥か彼方の山々が曇り空の下ぼんやりとモノクロームの色彩で見える。
 九州地方の梅雨明けは昨日だった。この地方のそれももうすぐだろう。
「今日、屋上で告白するって言ってたじゃん?」仁義は期待感と不安感がないまぜになった言葉を涼子に投げる。
「ジン君もするでしょ告白。予行練習しようよ」悪戯っぽく言う。「その前にここでお互いの好きな人の名前あかせへん? 目をつむって、イチニノサンで」涼子は彼の反応を楽しむように微笑む。
 仁義の心臓は百メートルをマッハ3で走ったようにドコドコと踊る。
 意を決して目を閉じる。
 二人で声を合わせ「イチニノサン!」
「リョウちゃん!」仁義の声だけが屋上に響く。
 彼は「ずるい!」言って目を開ける。
「約束と違……」彼女に向けた非難の言葉はフェイドアウトする。
 仁義の目に飛び込んだ映像。
 中倉涼子は右手の人差し指を彼の鼻先に突き付けていた。顔には微笑みがあった。

 これは仁義が後で聞いた話だが、涼子も入学当初から電車通学で顔を会す彼のことが気になっていたのだという。何かの機会に話しかけようと思っていたのだが、彼にも涼子にも、いつも連れ立っていた友達がいる。それに――と、涼子は言った。「ジン君なんだか冷たい雰囲気というか、クールな感じだった」付き合ってくださいと意を決して言っても、ごめんなさいと即座に断られそうな。
 二年になってクラスが同じになり話をするようになった。
「冷たいと感じていた部分はジン君の落ち着き――大人――上手く言えないけど」よく考え、言葉を咀嚼して外に出す。無責任な台詞は吐かない。そうかといって冗談などこれっぽっちも言わないというタイプでもない。「段々分かってきた。そして好きになった」
 涼子も悩んだのだ。心から端月仁義を消し去ろうとしたこともあった。しかし、そうすればそうしたで反比例して心の中の彼が大きくなっていった。やはり私はジン君が好きなのだと涼子は思った。
 そして初めて二人で駅前の喫茶店に入った。あの時は悩んでいた。落ち込んでいた。
 その時の心境が逆に触媒となって、端月仁義に対する心を加速させたのかも――と思う。  
 あの時、抽象画のような「好き」が具象画のそれになったのだと涼子は思う。
「人と人の距離って大事よね。だって同じクラスにならなければ好きになっていたかどうか……」涼子は言った。

 二人は二階の仁義の部屋に居た。彼の両親は勤めに出ていて、弟の忠孝はまだ学校から帰宅していなかった。
 ベッドの端に掛け、涼子はため息をつく。
「私なんかほったらかし。将来、嫁に行く女の子には興味を持っていないのよ」諦めたように言う。「そのくせ厳しいんだよね。大学は県内にしろって。県外での一人暮らしなんてもってのほか。ジン君、絶対東京でしょう」
 涼子の父は開業医だった。中学三年の弟がいた。父母は男の子に期待をかけているのだ。弟に医者として後を継がせる。弟には小学生の時から、当時としては、そして田舎では珍しい家庭教師をつけていた。
 三年の夏休み前。そろそろ各自の志望校の絞り込みが始まっていた。
 仁義は二年の時から狙いを定めた東京の大学を第一志望としていた。一本に絞っていた。その他の選択肢は考えられなかった。
 涼子は県内国立大学が第一志望だった。
 涼子は両親に懇願した。東京の大学へ行かせてくれと。
 父親は聞く耳を持たなかった。母親がとりなしてはくれたのだが、夫に逆らってまで娘の意見を押し通す力を母は持っていなかった。
「ジン君と一緒に東京へ行きたい。私、ジン君と離れるのが怖い」目を伏せ、産まれたばかりの小動物が身震いするようにかぶりを振る。
「大丈夫。俺は東京へ行っても変わらないし、いつもリョウちゃんのことを思っている」仁義は助けを求める子羊を慈しむように言う。
「そうじゃないの。ジン君のことは信じている。そうじゃないの。私自身が怖い……」好きだから余計。語尾が震えた。
「俺は休みには帰って来るし、電話もする。手紙も書く。何も心配することはない」勇気づけるように言う。
「ジン君はやっぱり男の子やね」涼子は寂し気な笑みを見せる。「男はいつも空を見ているのよ。私は女だから地面ばかりを、足もとばかりを見ている」
「どうゆうこと?」
「男の目は未来をいつも見つめている。女は今だけを見ようとしている」自嘲気味に笑う。
 先程セットしたラジカセからビートルズの曲が小さな音で流れている。二人は黙りこくって聞いていた。二人を残したまま曲は先へ先へと進んでいく。
「ジン君。……しようか」涼子は唐突に言った。声が喉元に引っ掛かり、少しかすれ、目は揺れているようだった。
 
 涼子と仁義は二年生の秋に初めてキスをした。
 学園祭の準備で遅くなり、仁義は涼子の降りる駅で途中下車し家まで送った。医院の門前で肩を抱いた。唇を重ねた。涼子は驚いたような丸い目で仁義を見て、やがてニコリと笑った。「また明日」と、言った。それ以来キス以上には進まなかった。きっかけがなかったのかも知れないが。

 終わったあと涼子は「ありがとう」と、恥ずかしそうな小さな声で言った。目が濡れていた。二人とも初めてだった。

             ☆
 客はいつの間にか端月達二人とカウンター席の真ん中に陣取った三人連れだけになっていた。三人連れは先程からプロ野球談議に花を咲かせていた。
 加賀はジョッキの底に少しだけ残ったビールを飲み干し、端月さんも――と言い、二人分のお代りをオーダーした。
「實平局長と、その中倉さんですか。それと端月さん。接点は何もありませんね」端月の話を聞き終え、加賀は言葉を探すような口ぶりで言う。
「その年の夏休みに受験勉強の骨休めという事で、八人で登山をしました。その中に私、中倉さん、そして實平さんがいました。彼とはクラスも部活も違いますし、親友というわけでもなかったですから、接点としてはそれぐらいしか考えられません。それと――」端月は中倉涼子と實平が中学校の同級生だったことを付け加えた。
「話の中で、中倉涼子さんがある男の子の告白を断った件。確か中学生の時にも告白されたと言っていませんでした?」加賀は斜め上に首を傾げ、遠い目をして考える。「その男の子が實平局長だったとは考えられませんか? ――」合点したように頷く。
「分からない。私も聞かなかったし、彼女も言いませんでした。その時、彼女は告白を断ったことを悩んでいた。自己嫌悪とでもいうのでしょうかねえ。でもそれは彼女のせいではないし」
「そのあと付き合い始めたのですよね」加賀は言葉を切る。暫しの沈黙のあと、続ける。「振られた男を實平局長だと仮定しましょう。振られた直後に中倉さんはあなたと付き合い始めた。實平さんにとっては大きなショックだった。振られたとはいえ中学の時から思いを寄せていた女性ですから、そう簡単には諦めることはできない。ところが自分が振られた途端にあなたが登場したわけです。逆恨みの要素がないわけじゃあない」ビールを一口飲む。
 端月もつられてジョッキを持ち上げる。加賀が続ける。「だから實平さんの頭の中では、あなたが中倉さんを奪い取った。寝取った。許さない。そんな妄想に発展した。私が聞いたのは、かなり酔っ払っていた時ですから、そんな大袈裟な言葉が出たとしてもおかしくはないでしょう」一応の説得力はあるだろうと端月は思った。
 加賀は推理を続ける。「昨年、あなたが奥さんと一緒に農業委員会に来た。あなたと会って高校時代の失恋を思い出した。そこで、これ幸いと立場を利用してあなたに悪さをすることを思いついた」それがあの一連の対応ではなかったのだろうかと加賀は言った。
 端月は考える。しかし加賀の説が正しいとしても、四十年近く前の高校時代の話だ。それを今頃になって意趣返しもないのではないか。そんなことをして何の得になるというのだ。あとで舌を出して「端月め! ざまあみろ」とでも言って溜飲を下げたのだろうか。人は色々だから考えられないことじゃあないのだが。
「實平局長ね。去年の忘年会だったか、こんなこと言っていたんですよ。あなた――端月さんのことです。局長、端月さんの奥さんには農業委員会で何回も会っているでしょ」
 端月と妻は一緒に農業委員会を数回訪ねている。それ以外にも、端月が仕事でどうしても都合がつかない場合、妻に頼み、彼女は単独で農業委員を訪れている。
 實平局長は加賀をつかまえ「端月の野郎、若い時から美人にもてやがって」そう言ったのだという。
「實平さん結婚はしているのでしょ」端月は聞く。
「していたそうです。結婚は早かったらしいのですが、何でも嫁さんと姑さんの折り合いが悪かったそうで直ぐ離婚したって聞いています」両親は亡くなり、今は独り暮らしをしている。
 そんな現状だから、端月と妻が仲良く農業委員会を訪れたので、悪戯心が起こりうっぷんを晴らした。そんなところではないかと、加賀は言う。「幼稚といえば幼稚なのですが」
 端月は言う。「しかし酔った上の言葉とはいえ、私が中倉涼子を殺した。いくら何でもそれは言い過ぎ――いや暴言でしょう」涼子は交通事故で亡くなったのだ。それも端月と別れた数か月あとで。
「その殺したという話なんですけど僕ね、端月さんが車を運転していて事故を起こし、同乗していた中倉さんを死なせた――そんな風に考えたのです。しかし……」端月はその時も今も運転免許は所持していない。
 カウンター席中央の三人連れが出ていき、入れ替わりにサラリーマン風の男が入店した。この人も加賀の顔見知りであり、暫し二人のとりとめのない会話が続いた。

           ☆
 端月はひとり涼子との思い出を頭に巡らせていた。
 端月仁義は第一志望の大学に受かり、中倉涼子も地元国立大学に受かった。
 しかし二人にとって遠距離恋愛はやはりきついものがあった。
 電話ひとつとってみてもそうだ。今なら携帯電話でダイレクトに話が出来る。スカイプなどの機能を使えば、互いに顔を見ながら話が出来る。
 当時は下宿の廊下の片隅に置かれた公衆電話で、空しくコインの落ちる音を聞きながら、お金の残り額を気にしつつ、近況を手短に連絡し合う。そうするしかなかった。
 仁義は涼子のいる時間帯を狙って電話をするのだが、いつも彼女が電話に出てくれるとは限らないのだ。二人が付き合っていることを涼子は両親にそれとなく話していたのだが、涼子の家に電話をする彼としては、両親が――特に父親が出てくれませんようにと願いながらダイヤルを回したものだ。
 手紙は頻繁に二人の間を往復した。いろんな事柄をお互いが記した。しかし、これも二人が顔を会わせて話し合うことに比べると、喉の奥に刺さった魚の骨がいつまでも抜けないような、鉄の鎧の上から痒いところを掻くような、そんなもどかしさがあることは否めなかった。
 仁義は休みには帰省し涼子と出来るだけ会うようにした。やはりフェイスtoフェイスなのだ。電話や手紙とは違う。言葉を発しなくともお互いのことは顔を見つめるだけで理解できた。ただ丸々いっぱい休みを故郷で過ごせるかというとそれは出来なかった。学校のこともあったし、バイトのこともあった。
 二人の遠距離恋愛は大学二年の春まで続いた。
 そして仁義は涼子に振られた。
 涼子からの手紙が届いた。別れようと書かれていた。彼は信じられなかった。
 ずっと愛していたし、これからも思いは変わらないと思っていた。涼子も自分と同じ気持ちだろうと思っていた。
 電話をした。「ごめんなさい」涼子は湿った声で謝った。
 仁義は、俺が嫌いになったのか。新しい恋人が出来たのか。一体どうしたのだ。矢継ぎ早に質問した。
 涼子は「私が一方的に悪い。私の我儘。ジン君は全く悪くない」そう言った。
「会って話がしたい」仁義は言った。

 花は既に散り、葉桜の季節だった。
 仁義と涼子は山麓にある山林公園にいた。
 当時としてはよく整備された舗道の両脇に桜木が植えられ、花見の名所として知られていた。桜の終わった今の季節、人影はなかった。
 木製のベンチに座った。涼子は淡々と心境を語った。
「別にジン君を嫌いになったわけではない。新しい恋人ができたわけでもない。でも私駄目なの。ジン君が傍にいてくれなけりゃあ。多分、私はいつも傍にいてくれる、いつも私の傍らに立っていてくれる、そんなジン君を好きになったのだと思う。一年間別れて思ったの。この距離は二人にとっては――特に私にとっては、とてもとても耐えられない距離だって。ジン君が休みに帰省してくれた時、涙が溢れるほどうれしかった。でも東京へ帰ってしまわれると、涙が枯れるほど悲しかった。ジン君に地元へ帰ってとは言えない。私が東京へ行くとも言えない。私これから何年間かこの状況に耐えられる自信がないの」だから別れてと涼子は言った。
 仁義はどうか思い直してくれ、自分の君を想う気持ちは今もこれからも変わらない。たとえ遠い遠い火星に住んでいたとしても、自分の気持ちは惑星が太陽の周りを廻るのと同じように絶対に変わらない――そう言った。
「私も好き。だってジン君は私のはじめての男(ひと)だもの。私だってこれからもずっと好きだと思う。でも好きだからこそ別れて欲しい。これ以上付き合うと私、ジン君にどんな無茶な要求を突きつけるとも限らない。だから……」
 彼には釈然とはしなかった。でも涼子の言っていることも何となくだが分かるような気もした。仁義だって会う時は嬉しい、反対に別れるときはその何倍も悲しい。できればこのまま東京なんか帰りたくない。そう思う。
 話し合いは平行線のままだった。ただ涼子は頑なだった。もう手紙は書かない。電話はしないでと言った。
 最後に言った。「ジン君ありがとう。楽しかったよ……。私いつまでも忘れない……」あとは言葉が続かなかった。綺麗な瞳から涙がこぼれた。葉桜が風にサラと揺れた。

 涼子の訃報は弟の忠孝からもたらされた。七月の初めだった。
 仁義の弟の忠孝も彼女が交通事故で亡くなったことは数日知らなかった。
 忠孝はその頃、高校に通っていたのだが、その同級生から聞いた。その級友は中倉医院の隣の家の子だった。
 近所でも涼子の美しさは評判だった。特に若い男の関心は高かった。
「隣のお医者の綺麗な娘さんが交通事故で亡くなった。自殺だったとの噂もある」
 忠孝はその名前を聞いて驚いた。兄貴の彼女!
 忠孝と涼子は何回か会ったことがある。仁義と涼子が別れたことを知らない忠孝は慌てて知らせたのだった。

 仁義は夏休みに入って帰省した。中倉医院を訪ね線香をあげさせてもらった。仏壇の遺影が寂しそうに笑っていた。悔しかった。堪えようとしたが涙が流れた。
 涼子から別れを告げられ僅か数か月。人ってこんなに突然に、こんなに簡単に死ぬのだと思った。
 仁義は自殺だったとの噂を忠孝に確かめた。
 警察は交通事故として処理しているが、その事故を起こした運転者は彼女が信号を無視し、横断歩道にふらふらと入って来たのだという。夜の人通りの少ない場所で目撃者はなかった。
「彼女は男に振られて自殺した。あんな綺麗な娘だから、振られたのが余程ショックだったのだろう」そんな根も葉もない噂が一時流れた。
「俺、兄貴が涼子ちゃん振ったのかと思った」涼子に振られたことを知らない忠孝は、兄を気遣ってか沈んだ声で言った。

               ☆
「私はリョウちゃん――中倉涼子が自殺だったとはその当時も今も思っていません。多分、彼女を轢いた運転者は自分を正当化するために彼女が信号無視で横断歩道に入って来たと言ったのだろうと思います。目撃者もいなかったというし。……彼女は自殺をするような人ではなかったと信じています」端月仁義は自分の言葉を確認するかの如くひとり頷いた。
 加賀もそれに呼応し黙って頷く。やや考える風に二、三度うなずいて言葉を発する。
「端月さんのお話伺っていて、僕もその中倉涼子さんは自殺をするような人じゃないと思いますよ」いったん言葉をきり、喉を湿らすように残ったビールを飲み言葉をつなぐ。
「彼女は強い人だと思います。自分から別れを切り出したんですからね。これはかなり勇気のいることだと思います。お互いにまだ好きだったんでしょう。嫌いになって別れてしまう場合は、相手に対する嫌悪も憎悪もある訳ですから、その行動をすんなりと自身の心が受け入れることが容易ですからね。好きなのに別れるのはつらいことです。でも彼女は自ら行動した。そこに至るまでに重い心の葛藤があっただろうとは思いますが。……中倉涼子さんは強い女性(ひと)です。絶対に自殺じゃありません」最後の言葉は端月を励ますように強く発声する。
「そうですよね。……でもねえ……。私もね、彼女が別れてすぐに亡くなったのでそりゃあショックでした。彼女が切り出した別れを必死で拒否すればよかった。東京に来いと言えばよかった。私が地元に戻ると言えばよかった。でもそれは到底出来ないこと――私にも彼女にも。……彼女が今も生きている、最悪でも何年か時間が経った後で亡くなったのであれば、これほど心には重荷として残らなかっただろう。今でも心の隅がきりりと痛い時があります」
「お気持ち分かります。でも、お話聞けて良かったです」加賀が頷き「僕、實平局長が言った、端月さんが恋人を殺したという話が無茶苦茶気になっていたのですよ。その点は安心しました。それにしても實平局長も人騒がせなことを……」端月の話に対する同情と、實平局長に対する苦笑いがないまぜになって加賀の顔に広がる。
 端月はジョッキに残ったぬるくなったビールを飲み干す。
「實平さん県内の大学でしたか? 私同級生なのですが彼の情報は何もなくて」端月は思いつくことがあり加賀に聞く。
「確か県内の私大を出て、市役所――いや、当時は町役場です。――に入ったと聞いています」加賀は記憶をサーチしながら言う。
「ということは……涼子が事故で亡くなった時、地元にいたわけだから、あの自殺かも――という噂を知っていた可能性がありますね。そういった事を考えると加賀君のお見立て――推理もまんざらじゃあないように思えてきました」
「ひょっとしてその噂、端月さんに対する腹いせで實平さんが流したとか」
「いやあ。さすがにそれはないでしょうが……」
客は端月達二人だけになっていた。
店の前の歩道を行く酔客の話声が引き戸を通して聞こえた。

(了)

彼女が死んだ夏 ©卯月

執筆の狙い

長編の一部ですが本作単体として読んで頂いても完結になるように構成変更、および一部書き換えました。
それと長編のほうは一人称で書いているのだけど、本作は三人称に変更しました。はたしてうまくいったかどうか?
40枚チョットです。宜しくお願いします。

卯月

183.176.74.78

感想と意見

太郎

地の文が随分と年寄りじみたりガキっぽかったりブレが目立ちますね。
本筋に関係なさそうな描写が多く引き込まれません。
ということで内容については全部読む気になりませんでした。

2017-05-15 21:43

110.233.104.49

五月雨をあつめて早し最上川

これ、本当に40枚と少しなんですか??

流し読みでも、読み進むのに難儀し、ものごい労力を強いられました。(ごめんなさい)

説明に次ぐ説明! それが、回りくどいの回りくどくないのって、回りくどさMAX。

實平局長と涼子の関係なんて、最初に提示された段階で、9割り方以上の人間はもう察しついてるんです。
にも関わらず、ねちねちねちねち補足説明。
しかも、探偵役(なんだろう)の加賀から、またも「状況整理の補足説明」。

この加賀も、探偵にしては、あんまり迂遠。そしてトロい。


そのタルさ、トロさのに耐えた果てに、
「二人の関係を邪推した、ストーカー野郎:實平が、彼女を殺してしまったのだよ。そしてそれを完全に責任転嫁しているのだ」的な
超お決まりオチが待っているのかと身構えていたというのに・・
そこまでも行ってなかった。

何もかも半端で、宙ぶらりん。

脱力しました。


このうっすい内容なら、20枚で済むでしょう。済ませなければなりません。

2017-05-16 00:20

106.185.185.3

五月雨をあつめて早し最上川

書き忘れてましたが……
前回、卯月さんの欄に感想書いた際、HNで深読みされ、「四月も終わった事だし……」と思案したものの、コレといったやつが思いつかなかったので、「とりあえず〜今月分(仮)」状態で。。。



それだけで1レス使っちゃうのもアレなんで、ついでに書きますと・・


>「彼女を殺したんですか?」

センセーショナルに見せたい & 探偵の加賀を最初に持って来たい 作者の気持ち最優先なこの書き出しは、どうも不自然かつ不親切。

冒頭から、彼女彼女言われても……読み手側は「彼女?? それ誰?!」状態。
で、「とりあえずもう死んでいるようだし、まあ捨てキャラなんだろうなー」と興味失せてるところへ、
加賀の、説明づくし不自然口調が追い打ちをかける。


たった40枚なんで、書き出しは、

>知人の紹介で畑付きの一戸建て購入の話が持ち上がり、

から、おおまかな状況説明 → 問題発生 → 原因調査 → 過去の回想…… とかやってゆけば、スムーズに流れる気が。

2017-05-16 06:41

106.185.185.3

上松 煌

拝読しました。

 >「彼女を殺したんですか?」

やっぱ、衝撃でした。
自分は残酷な話を書くくせに、他人様が書くのはコワイのですw
これがサスペンスなのですね。

話は「ありそうだなぁ」と納得できます。
自分の役職や地位を利用して、悪意のイヤガラセを押し付けるのは、木っ端役人がよくやることです。
実際に、その一例を知っていますもの!

ただ、農地法ですが、農家資格を持たない人の「住宅つき農地購入」の場合、仮登記で引き渡されます。
ですから、お話のようなことは起きないのでは??

年金暮らしのリタイヤ組みが興味を持ちそうなイントロでした。

地位はあっても家庭的にも人生的にも不幸な高年男が、きれいな嫁をもらい楽しげに移住を計画している都会人に嫉妬羨望して、嫁をたぶらかして離間工作をするのでは??と思いましたが、そういう話ではないのですね。
自分はそういうドロドロはキライなので、實平はそこまでのクズでなかったのが逆に安心できましたw

こういう話はあっていいと思います。
波乱万丈、読者を楽しませなきゃぁ、というだけの話は巷にあふれていて、それが現在の読書人口の衰退かなと思います。
自分は中学生以降、小説は読まなくなりました。

2017-05-16 12:43

122.18.140.64

夜の雨

『彼女が死んだ夏』拝読しました。

原稿用紙41枚ですね。
ボイスロイドに朗読させながら、ワードにコピーした御作に目を通しました。
蛍光ペン等で、文章をチェックしながらです。
そうしないと、話の流れがわからなくなるとまずいと思いましたので。


●御作の流れ

主人公の端月仁義がリストラにあったが、故郷にある取引先の中小企業に、部長職で来ないかと誘われた。
仁義は就職することに決め、妻と、故郷に戻った。
そこで、土地と家を買ったのだが、農地がどうたらで、購入が不可能になった。
それには仁義の高校から大学時代という青春時代の恋愛が絡んでいた。
ということで、仁義が郷里に戻った市役所の實平局長が、学生時代の失恋を根に持って、
自分が告白した恋愛が成し遂げられなかった女性(涼子)の亡くなった原因を仁義だと言いふらしていた。
そこから「端月仁義と中倉涼子」との、恋物語が切々と語られる。
二人の恋愛の先に涼子の死が待っていると、最初にわかっていたので、どう展開するのかと思っていると、
涼子が仁義に別れを告げた後、交通事故に遭う。
というようなラストでした。

――――――――――――――――――――――
いやはや、御作めちゃくちゃ行けているではありませんか。
完全に推理小説になっています。
何しろ、導入部を過ぎたあたりから、故郷の役所の實平局長が仁義に絡んできて、それを仁義が思い出せない。
ところが、涼子(昔の恋人)がらみであった。

読んでいる最中で、「涼子が中学生時代に告白されたが、好きな人がいたので、断った」というエピソードが出てきたときに3人の関係
(高校時代の仁義、涼子、實平)は、すぐにわかりました。
話の展開は、その通りになりましたが、問題は、どう構成(エピソードを重ねながらドラマを展開させるのか)
を持っていくのかと思っていると、無難なく、話が進みました。
涼子の父親が医者をしているとか、それで地元の大学以外は進学だめだとか。
一方、仁義は東京の大学に進学するということになりました。
これって遠距離恋愛ですよね。

仁義と涼子は温度差があり、涼子は仁義がいつもそばにいなければ耐えられないというか、生きていけないような発言をする。
だから、そんなつらい思いをするなら別れたい。

おお……、なるほど、そう来たか。
でも、涼子は、どういった死に方、亡くなり方をするのだろうか、そして實平局長が、仁義が私の恋人を殺したと言っていたので、
このあたりの真意はどうなのかと思っていると、ラストで、推理小説がすべて、収まるように、きれいに終了しました。
ただ、實平さん、もう少し、涼子に絡んでくださいよ、という感じですね。
ここで大事なのは、實平さんが涼子に絡んでも、それが仁義には、わからなかったという展開にする必要があります。
そうしないと導入部の仁義が實平局長に気が付くはずなので。

こうすればよいわけです。
涼子は實平に言い寄られて、身体の関係(レイプを含む)になるが、仁義には伝えることが出来なかった。

卯月様、作者としてこれだけの内容をバランスよく創るのは、さぞ大変だったでしょう。
原稿用紙41枚です。
この作品、私はボイスロイドに朗読させました。
そしてワードを見ながら、蛍光ペンでチェックしていたのです。
一度も詰まることなく、ラストまで来ました。

そして感想を、そのまま書いています。

ということは、御作は、読みにくいとか、そういった作品ではなくて、かなり出来の良いレベルではないかと感じた次第です。


たしかに朗読を聴いている最中は名前とかが混乱してくるのですが、何しろ作品が原稿用紙41枚ありますので、
繰り返し、名前が出てくるので、「ああ、そういうことね」と、わかるわけです。

>執筆の狙い<

>長編の一部ですが本作単体として読んで頂いても完結になるように構成変更、および一部書き換えました。<

たしかに長編向きの内容ですね。今回の41枚では主人公(主役)は仁義となっていますが、本来の主人公は「加賀真輔」だと、思います。
書き方の文体がじっくり進みますので、長編向きの文体だと感じました。
読んでいる最中で、イライラする場面はありましたが、これは「読み手をじらしているのだな」と、
にやにやしながら、作者、やるじゃあねえか、と思っていました。



>それと長編のほうは一人称で書いているのだけど、本作は三人称に変更しました。はたしてうまくいったかどうか?<

朗読を聴きながら、ワードの文章(御作)に目を通していたわけですが、上に書いた通り、頭に入っているでしょう。
ちなみに一度読みというか、一度朗読を聴いただけで、この感想文を書いています。

あと導入部のAですが、よく調べましたね。(これぞ推理小説の醍醐味です)。
原稿用紙41枚という作品の中では、ここまで詳しく書く必要はないかもしれませんが、
「實平局長」が、絡んできますので、基本、このAは書く必要があると思います。

A>司法書士の話では農地を農地として買うには三千㎡の面積が必要なのだという。農地法という法律があり、
それ以下の面積では買うことができない。「市役所に農業委員会という部署がありますので、そこで詳しい話を聞くことをお勧めします」と、
司法書士は気の毒そうな顔で言ったのだった。<


涼子の死因について(交通事故)。
涼子がどうして、外出して交通事故に遭ったのか、このあたりのことは、書く必要があると思います。

それによって、自殺か、運転手による過失かわかるのではないかと思います。
要するに外出する必要もないのに、外出したとなれば、自殺の線が考えられます。
外出する必要があり、そこで、事故に遭っていれば涼子は若いので、普通は、交通事故には遭わないだろうから、運転手の過失かなと思いますね。
まあ、運転手の過失にしても、左右確認して走ってくる車と自分の位置関係を計算して横断歩道を渡っていれば、交通事故には、遭わないと思いますが。



卯月様の『彼女が死んだ夏』 を読んでみて、作者様は、長編が書ける方だと思いました。
前作『雪に咲く花』の描写力で、注目していましたが、かなり実力がある方なのですね。
頑張ってくださいよ。


お疲れさまです。

2017-05-16 22:03

114.189.140.228

卯月

太郎 様
お読みいただきありがとうございます。ってか、読んでないんかい!
でも、感想頂きありがとう。

>地の文が随分と年寄りじみたりガキっぽかったりブレが目立ちますね。
そうなんかなあ? マア主人公50のおっさんだし、途中で高校時代の恋愛を回想するし、文章が齢よりじみたり、ガキっぽかったりしているのは当たり前だと思うのですが。よくわかんない。

>本筋に関係なさそうな描写が多く引き込まれません。
40枚ちょっとの長さなので、本筋とは関係ない描写は殆んど入れてないつもりなんやけど。これも、もひとつよくわかんない。

ともかく太郎様 ありがとうございました。

2017-05-17 06:21

183.176.74.78

卯月

五月雨をあつめて早し最上川 様
お読みいただきありがとうございます。

ウーン読みにくかったですかね。スミマセン
>説明に次ぐ説明! それが、回りくどいの回りくどくないのって、回りくどさMAX。
少しくどすぎますかねえ。私としては読み手にわかりやすくと思って描いたつもりなのですが、読める人には>回りくどさMAX なのかも。

>探偵役(なんだろう)の加賀から、またも「状況整理の補足説明」執筆の狙い。この加賀も、探偵にしては、あんまり迂遠。そしてトロい。
一応、この話に限っていえば加賀が探偵役とも言える訳なんですが、執筆の狙いでも書いているのですが、これ長編の一部を切り取って・・・というか、長編の中の一つのエピソードを使って短編が書けないだろうかと試みたんです。いわばスピンオフ。
ですから、農業委員会での局長との遣り取り、主人公の高校時代のラブストーリーは長編中の話をそのまま使い、他の部分は書き改めるか、あるいは新たに書いたものです。
だから、加賀探偵ヘタレだし、回りくどい書き方になったかもです。

あと書き出し部分なんですが、五月雨をあつめて早し最上川様のおっしゃるように少し姑息すぎたかあとは思うのね。ここ悩んだんです。五月雨をあつめて早し最上川様のおっしゃるように、お話を時系列順に並べた方が良いかなと思い、最初はそのように書いていたのですが、チョット私欲が出て、イントロは衝撃的に、それでもって読み手を引っ張り込んでしまえと思い、「彼女を殺したんですか?」という書き出しにしました。マア難しいところですね(笑

色々貴重な意見有難うございました。今後の参考にいたします。

2017-05-17 12:47

183.176.74.78

卯月

五月雨をあつめて早し最上川 様
一つ忘れてた。五月雨をあつめて早し最上川様が四月は君の嘘様だったころ、感想頂いたのに考え過ぎで勘ぐっちゃいました。ゴメン
そうですか、日替わり定食ならぬ月替わりハンネなんですね。
ありがとうございました。

2017-05-17 12:54

183.176.74.78

アトム

拝読しました。
余談
PCで長いのを読むのは、齢のせいか苦手です。それに日本語は縦書きで読むべきですね、評価を下げる一因になっているかもしれません。
ミステリ

宮部みゆき 乃南アサ 辻村深月 湊かなえ 最近はこの四氏

2017-05-17 15:22

126.28.177.129

アトム

すみません、急用が入りました。

2017-05-17 15:26

126.28.177.129

アトム

どうもどうも再訪です。

拝読しました。

余談
PCで長いのを読むのは、齢のせいか苦手です。それに日本語は縦書きで読むべきですね、横書きが評価を下げる一因になっているかもしれません。
一口にミステリと言っても幅広いですね。人の世も人間そのものもミステリですのでーー。
ミステリでは最近、辻村深月 湊かなえ両氏の本を文庫になっているものは全部読みました。 

トリックの本格推理に心がひびかないのは人間が論理的にできていないせいでしょうかね、バックボーンや人間模様に着目した卯月さんの今作のようなミステリが私の好みです。


感想

・評価というのは相対性抜きにはできないようです。ちなみに卯月さんの作品は上に挙げたプロを相対にしてしまうから辛口にななるということです。ご容赦

文体も作品内容にマッチしているので感覚的にも良かった(これ重要)。それに描写(比喩)は既にプロのものですね、意味やニュアンスがスッキリと伝わってきます。上手い。

内容としては面白かった。と言うより面白く読めたという方が正解です。読み終えて物足りなさが残りました。
私にとってミステリの醍醐味は、作者がどんな答えを用意していてくれるかなんですね、その楽しみを最後まで持ち続けることができたのに惜しかったと思いますねん。

それでは誠実な辛口。

文中の「」について
>「私の夢だった家庭菜園ができるね。あなたの実家の近くに畑付きの古い一戸建てを買いましょうよ」と、嬉々として言ったのだった。
・読登場人物の会話には「」を使いますが、読者に聞かせる台詞に「」はいらないと思っていたのですが? どうなんですか、教えてください。


話しは急変

この間のことですが、TVの対談で湊かなえ氏が告白が書けた経緯を語っていましたね。復讐を念頭にそれぞれの組み合わせを作り、発想を逆転させたとか。湊氏の話しが記憶に残っていたので下を即行で作ってみました。

合コンの相談していたらパクられた
どうして?
共謀罪だって
おまえ医学部だった?

婆さんと駅員が若者の腕をつかみ騒いでいる。
スリですか?
チカンらしいよ
どっちが被害者?

深夜二時
向いの家から煙が上がっている

119番したら怒鳴られた

何時だと思っているんだ!

すみませんとあやまってしまった。  

・つまり広い海から拾わなくても、小さな池で拾ったものでも海のように広げていけばいいのではないでしょうか。
卯月さんの作品に満点をつけられる方もおられると思いますが、人はそれぞれ求めるものが異なります。
私は捻りや意外性が少し足りないと思いますね。それを掴めば既にプロの実力ですよ。もうチョイです。
小説を読むとき項目を作り考察、分析をされたら如何でしょうか。

才能のある方だと思います。期待していますので頑張って下さい。

2017-05-17 21:25

126.169.47.96

卯月

上松煌 様
お読みいただきありがとうございます。

>「彼女を殺したんですか?」やっぱ、衝撃でした。自分は残酷な話を書くくせに、他人様が書くのはコワイのですw これがサスペンスなのですね。
いやいや、上松煌 様、御作もかなり怖いですから(笑
私植松様の作多分すべて読んでいると思います。第一作の(なぜ人を殺してはいけないのか)・・・とか、ここんとこ記憶が定かではないのですが、これには感想入れなかったのですがね。(間違っていたらごめんなさいね。何分記憶が長持ちしない体質? なので。)

この冒頭部分、やりすぎかなあ? >「彼女を殺したんですか?」センセーショナルに見せたい & 探偵の加賀を最初に持って来たい 作者の気持ち最優先なこの書き出しは、どうも不自然かつ不親切。< と、五月雨をあつめて早し最上川様にも上で感想頂いていますしね。まあ難しいです。

>自分の役職や地位を利用して、悪意のイヤガラセを押し付けるのは、木っ端役人がよくやることです。実際に、その一例を知っていますもの!
まあ、大なり小なりそういった経験はありますよね。私もあります。木っ端役人め!(笑
でもでも、本作の元ネタ長編なのですがね、確かに局長、長編でもヒール設定。前半部分までなのですが。長編では主人公の土地購入を邪魔したのは他のもっと深い理由があったのだ! という設定にしています。
人間って全くの善人っていないし、根っからの悪人もいないだろう――ってのが私のスタンス。チョットカッコよすぎるか。

>ただ、農地法ですが、農家資格を持たない人の「住宅つき農地購入」の場合、仮登記で引き渡されます。ですから、お話のようなことは起きないのでは??
アドバイスありがとうございます。非農家の方の買い方としては多いそうですね。長編のほうでは主人公の奥さんがお百姓をしたい(チョット大きな家庭菜園)という事で農地を農地で買いたい。(税の額もあるので――宅地と農地の税金差)などもありまして、元ネタと同じ設定を本作でも使いました。本作ではちょっと出演の主人公の奥様とか、もちろん加賀探偵とかその他司法書士とか行政書士とか実家の弟会社の人なんかの協力を得て別の方法で土地家屋を取得する。そんな話になっています。

>自分はそういうドロドロはキライなので、實平はそこまでのクズでなかったのが逆に安心できましたw
そうなんです。實平氏はいい人なんです。少し悲しい生い立ちですけど。

植松様ありがとうございました。

2017-05-17 22:23

183.176.74.78

卯月

夜の雨 様
詳細かつ丁寧なコメントを頂きありがとうございます。速く返答しなくちゃいけないのですが明日にお返事します。

アトム 様
毎度ありがとうございます。同上明日にさせてください。スミマセン

2017-05-17 22:38

183.176.74.78

ラピス

拝読しました。
冒頭の「彼女を殺したんですか?」は一見、掴みとしては衝撃的で良さそうですが、平静に言うような台詞ではないので、リアリティに欠けると思いました。
読み手としては、彼女を殺したんですか?にかかる話を期待して続きを読みますが、なかなかその話にならず、農地の話から局長の下世話な話になり、苛々しました。
ミステリーなら、次はどうなる?とのドラマ的な読ませ方が必要だと思うのですが、説明が多く、読みにくかったです。
局長がちと幼い印象です。内面が幼稚な人はいると思いますが、小説では上手く誤魔化して下さいよう。
あと人物が一場面の中に次々と出てきて混乱しました。工夫が必要な気がします。

厳しい書き方をしてすみません。私の読み違えかも知れませんので、流して頂ければ幸いです。

2017-05-18 00:06

49.106.211.143

卯月

夜の雨 様

お読みいただきありがとうございます。また、詳細な分析、感想、アドバイス恐れ入ります。

>ただ、實平さん、もう少し、涼子に絡んでくださいよ、という感じですね。ここで大事なのは、實平さんが涼子に絡んでも、それが仁義には、わからなかったという展開にする必要があります。
そうしないと導入部の仁義が實平局長に気が付くはずなので。
實平さんヒール設定なので夜の雨様ご指摘のようにもう少し絡ませた方が良かったかも。そうすれば實平vs涼子の話で深みが出たかも。でもでも・・・
>涼子は實平に言い寄られて、身体の関係(レイプを含む)になるが、仁義には伝えることが出来なかった。
これ、面白そうなんですけどネ。私的にはチョット生臭すぎるかなあ。夜の雨様ごめんなさいね。
上のかたへの返答でも書いたのですが、長編のほうは實平が端月を邪魔した理由は実は涼子がらみ(学生時代に振られたこと)が原因ではなく他に大きな理由があった。しかも加賀君の推理は間違っていて涼子に振られたのは実は實平さんではなかった(他の第三者)。とまあ、そうゆう設定・ストリーをとっているので本作ではそれを踏襲いたしました。

>御作は、読みにくいとか、そういった作品ではなくて、かなり出来の良いレベルではないかと感じた次第です。
ありがとうございます。そういって頂ければ作者冥利に尽きます。
でも、感想頂いた他の方には読みにくい、内容薄いとか諸々・・・マアそういったご意見もある訳で難しいです。万人が納得するお話って無理なんかもしれませんし、私ごときでは難しいかもしれませんね。

>たしかに朗読を聴いている最中は名前とかが混乱してくるのですが、何しろ作品が原稿用紙41枚ありますので、繰り返し、名前が出てくるので、「ああ、そういうことね」と、わかるわけです。
ここは意識的にしつこく固有名詞を入れました。代名詞でも執筆可能なんですが、読み手に早く登場人物の名を覚えて貰いたいために。41枚と短いので名前を覚えてしまう前に話が終わってしまってもいけない(笑

>読んでいる最中で、イライラする場面はありましたが、これは「読み手をじらしているのだな」と、
マア焦らそうと思ったわけでは無いのですが、イントロでどっかーんとやって、次に端月リストラ→土地購入→農業委員会實平との遣り取り。その位インターバルを置かないと冒頭が生きてこないかなあと。

>涼子がどうして、外出して交通事故に遭ったのか、このあたりのことは、書く必要があると思います。
ご指摘ありがとうございます。そうですよね。この点ぼかし過ぎました。長編のほうで活用いたします。

夜の雨様。いろいろとご意見いただき感謝いたします。有難うございました。

2017-05-18 20:37

183.176.74.78

卯月

アトム 様
お読みいただきありがとうございます。

乃南アサ 辻村深月 は私ほとんんどよんでないかなあ。
湊かなえは殆んど読んでます。マア最初の作品が衝撃強すぎて。てな感じなんですけど。
宮部みゆき は異世界ものというかファンタジーというか、それと時代劇以外は読んでますね。
ミステリーでは私以外にトリッキーというか叙述トリック物が好きですね。折原一とか。ブンガク的な深みはないですけど。

余談はさておき
>内容としては面白かった。と言うより面白く読めたという方が正解です。読み終えて物足りなさが残りました。私にとってミステリの醍醐味は、作者がどんな答えを用意していてくれるかなんですね、その楽しみを最後まで持ち続けることができたのに惜しかったと思いますねん
うーん、物足りませんでしたかね。私の中ではミステリーというよりはどちらかというとミステリータッチ――ミステリーもどきミタイナ。
長編を書いていまして、ほとんど完成。その中のエピソードを使って50枚ぐらいの短編を2,3書いてみようと思いました。ですからアトム様ご指摘のように若干尻切れトンボ。物足りなさは否めないかもしれません。

>文中の「」について>「私の夢だった家庭菜園ができるね。あなたの実家の近くに畑付きの古い一戸建てを買いましょうよ」と、嬉々として言ったのだった。・登場人物の会話には「」を使いますが、読者に聞かせる台詞に「」はいらないと思っていたのですが? どうなんですか、教えてください。
ウーン。これ私もはっきりとは分かんないですねエ。どっちがいいんだろう? スミマセン。開き直ってどっちでも良いんじゃねえ(笑  すみません。正直わかりません。

>小説を読むとき項目を作り考察、分析をされたら如何でしょうか。
そうですね。そのぐらいやらないとだめですよね。

合コンの相談していたらパクられた
どうして?
共謀罪だって
おまえ医学部だった?

後のは分かったんですが、これの「おまえ医学部だった?」この最後の落ち  私阿保なのでこの部分解りませんでした。

アトム様 色々とありがとうございました。

2017-05-18 21:18

183.176.74.78

卯月

ラピス 様

お読みいただきありがとうございます。

>冒頭の「彼女を殺したんですか?」は一見、掴みとしては衝撃的で良さそうですが、平静に言うような台詞ではないので、リアリティに欠けると思いました。
まあ、普通は言わないでしょうね。リアリティがないというのも納得。イントロで引き込みたかったものですから。チョット度が過ぎましたかね。

>彼女を殺したんですか?にかかる話を期待して続きを読みますが、なかなかその話にならず、農地の話から局長の下世話な話になり、苛々しました。
スミマセン。冒頭に「殺したんですか?」を持ってきた手前、イライラさせましたですね。時間軸に沿って並べた方が良かったのかどうか?
意識したわけでは無いのですが若干これで引っ張ってやれと思ったのは事実です。解答遅らす戦法。

>局長がちと幼い印象です。内面が幼稚な人はいると思いますが、小説では上手く誤魔化して下さいよう。
そうですね。まだ、小説的技が私身についていないかも。

>あと人物が一場面の中に次々と出てきて混乱しました。工夫が必要な気がします。
ウーン、そうなんですかあ。もう少し工夫してみます。

あとラピス様の作先程読ませていただきました。面白かったです。後で感想入れさせていただきます。
有難うございました。では。

2017-05-18 21:41

183.176.74.78

鈴原

こんばんわ。拝読しました。
構成がすごく悪いなと思いました。これは多くの読者が読んでいらいらするだろうなと思いました。
たとえば、
- 「彼女を殺したんですか?」
 加賀真輔は端月仁義の耳元へ口を寄せ小さな声で言った。
 →ここは良いなと思うのですが、
そこからストーリーが始まると良いのに、まず、いきなりどうでもいい説明から始まる。
しかも、当の登場人物たちについてではなく、居酒屋の従業員の話しから始まる。
以後、ストーリーにはいったかなと思うと、遮断して説明、また、話が開始すると思うと、また遮断して説明。
編集の方から指摘はなかったでしょうか。

たぶん作者からは重要な説明と思ってのところも、うまく作のなかにとりこまれていない、小説の下手な部類にみえてしまうのです。

わたしだけかもですが、作中のネーミングセンスがすごく悪いよな気がしましたが、趣味の違いかもです。

ただ、「読者を楽しませよう」という作者の配慮が感じられ、そこは良いなと思いました。

2017-05-18 21:53

49.253.108.8

アトム

昨年でしたか、医大生三人とインターン一人が合コンで女子大生に睡眠誘導剤を飲ませホテルで強姦した事件をテレビで報じていましたね。
その前後にも東大生グループも合コンで女子大生を酩酊させて強姦とテレビが報じていました。双方の大学がテレビで謝罪していたのを記憶しています。どちらも計画的だったので共謀ですね。

知らない人や記憶にない人には通じない噺でした。

返信は結構ですよ。

それでは

2017-05-18 22:23

126.169.51.158

卯月

鈴原 様

お読みいただきありがとうございます。

>構成がすごく悪いなと思いました。これは多くの読者が読んでいらいらするだろうなと思いました。
これは鈴原様のおっしゃる通りですよね。他の方からの感想もあるしネ。イライラ。

>そこからストーリーが始まると良いのに、まず、いきなりどうでもいい説明から始まる。しかも、当の登場人物たちについてではなく、居酒屋の従業員の話しから始まる。
>居酒屋の従業員の話しから始まる……この部分ワンフレーズにというか一つの文節に入れていますので、そこを突っ込まれると私どうしようもない。いちゃもんかい!(笑  冗談ですよ。鈴原様。

>ストーリーにはいったかなと思うと、遮断して説明、また、話が開始すると思うと、また遮断して説明。
やはりしつこかったですかねえ。すみません。

>たぶん作者からは重要な説明と思ってのところも、うまく作のなかにとりこまれていない、小説の下手な部類にみえてしまうのです。
ここんとこ独りよがりですよね私の。鈴原さんゴ、ゴメンナサイ。まあ私下手ですよね。スミマセン(泣

>作中のネーミングセンスがすごく悪いよな気がしましたが、趣味の違いかもです。
ネーミングセンスってのがよく分からなかった。名前のことなんかなあ?間違ってたらごめんなさいね。登場人物名――端月仁義、實平、中倉涼子(以上現在50歳~60くらいかな)加賀真輔(20歳代後半~30前半)、あと主人公の弟、端月忠孝(マア兄貴より3~4才違いかな)という事で設定したのですが。
>趣味の違いかもです。とのことですが、もしよろしければ鈴原様の見解を参考のため、お聞かせいただければ幸甚に存じます。

>「読者を楽しませよう」という作者の配慮が感じられ、そこは良いなと思いました。
鈴原様。ここんとこお褒めいただきありがとうございます。素直に嬉しい。

いろいろご意見感謝申し上げます。有難うございました。

2017-05-19 21:28

183.176.74.78

さかあ

今までの卯月さん(端月さん含む)の作品のなかで一番よかったです。最後まで面白く読めましたし、読後感もなかなかでした。

お話の核となるのはタイトルにもなっている「彼女の死」だと思うのですが、ここを巡って読んでいる最中、殺人なのか自殺なのか事故なのかといろいろと想像が止まらないんですよね。
結末を普通に読むと、自殺か事故かというところに落ち着くんですが、これもどちらともとれる。また主人公が東京に行っているあいだ、書かれてはいないですけど、局長とヒロインのあいだに何かあったのだろうかとこれまた想像をかきたてられる。極端な話、局長がヒロインを事故に見せかけて殺したことも全く考えられないわけではない。
結局のところ、真相はわからない。わかったような結末なのに、なんだか腑に落ちないところがある。わかるような、わからないような加減、これがこの作品の最大の魅力なのではないでしょうか。
そのため、四十枚という短い短編なのにそれ以上の分量を感じさせます。それは、この作品が産みの親である長編の力を借りているからでしょうか。もしそうではなく、最初から四十枚のつもりでこれを書いたとしたら、なかなかすごいことなのではないかと思います。というか、良い小説はそうやって書かれるべきなのだと私は思います。

ちょっと褒めすぎでしょうか(笑)、なので最後に一点だけ。
主人公がヒロインとの遠距離恋愛を選んでまで東京に行く理由(そこでしか学べない学部があるとか、とにかく強い動機)を一文でもいいので書く必要があると思います。

2017-05-20 19:28

49.98.155.158

さかあ

すみません、わかるとは思うのですが、局長のヒロイン殺しというのは、彼が車を運転していたということではなく、車の走る道路に彼女を突き出したとか、誘導したとか、そんなところです。

2017-05-20 19:47

49.98.155.158

ただの読書好き

古い。古すぎる。
じじいが書いたって感じ。

2017-05-21 17:46

120.75.28.199

ただの読書好き

これからプロデビューなんて夢見てんのか。
現実逃避も甚だしい。

2017-05-21 17:50

120.75.28.199

卯月

ただの読書好き様
おりこうさんだからいたずらはやめようね
さびしいのはわかるけど

2017-05-21 18:43

183.176.74.78

卯月

ただの読書好き様
こんかいはなりすましじゃなかったんだね
えらいえらい

2017-05-21 18:44

183.176.74.78

卯月

さかあ 様

お読みいただきありがとうございます。
面白く読んで頂いたとのこと嬉しいです。

さかあ様ご提案とういうか、感想というか。 >極端な話、局長がヒロインを事故に見せかけて殺したことも全く考えられないわけではない。<
これ面白いかもしれないですね。私としては本作マイルドな(殺人とか出てこない)ミステリーにしようと思ったのですが、感想頂いた中に結末部分がものたりないという方が何人かいらっしゃって、これをさりげなく取り入れればもっと良かったかも。

でも、>結局のところ、真相はわからない。わかったような結末なのに、なんだか腑に落ちないところがある。わかるような、わからないような加減、これがこの作品の最大の魅力なのではないでしょうか。<
ご指摘の味をいかに残すか? さじ加減がかなり難しいかなあと思います。

他の方にも返信していますが本作、長編からエピソードを抜き出してまったく違った短編を書いてみようとの試みです。尺は最初から50枚前後と決めていました。
>ちょっと褒めすぎでしょうか(笑)< はいはい褒めすぎです(笑

そうですね。主人公がヒロインを置いてまで東京の大学に進学する理由は書いた方が説得力ありますね。

さかあ様 の次回作も鶴首。ありがとうございました。

2017-05-21 19:04

183.176.74.78

五月雨をあつめて早し最上川

冒頭、原文

>「彼女を殺したんですか?」
> 加賀真輔は端月仁義の耳元へ口を寄せ小さな声で言った。
> まだ時間が早いせいか他に客はいない。カウンター席だけの、十三、四人も入ればいっぱいになる小さな居酒屋だった。
> カウンターの中では、年齢は端月とさして違わない五十歳前後くらいだろうか、着物の上に白い割烹着を付けたいでたちの、あか抜けた感じの女将さんと、もう一>人は二十歳すぎくらい、こちらは白いデニムのシャツに薄いピンクの地に黒でパンダの絵が描かれたエプロンを付け、下はジーンズ。短くカットした栗毛がボーイッシュな感じを与える娘が下ごしらえだろう、テキパキと動いていた。
>「ずいぶんと刺激的な質問ですね」端月仁義は苦笑いを口端に浮かべて加賀真輔の顔を見やった。
>「だって僕、役所でもチラッと話したように、實平局長から酒の席だったとはいえ、端月さんが若い頃、彼女を殺したと聞かされましたので」と、加賀真輔は言った。



暇だったんで、適当に直しを試みてみた。
すいません。(内容よく読んでないんで、一部適当に作ってあります)  


     ↓     ↓


「彼女を、あなたが殺したって、本当ですか?」
 市役所勤務の青年・加賀の、いきなり直球な確認に、端月仁義はビールグラスを取り落としそうになった。
 カウンター席だけの、十三、四人も入ればいっぱいになる小さな居酒屋。まだ時間が早く、他に客はいない。それでも内容が内容なだけに、自然、声は重く低くひそめられる。
「物騒な話ですね。殺したって、誰を?」
 苦笑いで問い返しながらも、端月の脳裏には、ありし日の彼女の面差しが浮かんでいた。
「中倉涼子さん」
 それはやはり彼女の話で、話の出どころは、加賀の直属の上司である實平だった。
「先月、酒の席でしたけど……局長から、そう聞かされていたもので。あなた方三人は、高校の同級生だったそうですね」



的な? 
とかく短く切って詰めてしまう私の書き方だと、この作品は20で収まる勘定に。。

2017-05-21 23:17

219.100.84.60

卯月

五月雨をあつめて早し最上川 様

添削ありがとうございます。
簡潔な文章、文体。これなら五月雨をあつめて早し最上川様のおっしゃるように20枚可能かも。でもその前に私の腕の問題がありますけどね。

それにしても五月雨をあつめて早し最上川様器用ですね。他の方の感想らんも見てそう思いました。

五月雨をあつめて早し最上川様の来月のハンネは何になるのだろう? 楽しみにしています。有難うございました。では

2017-05-22 20:09

183.176.74.78

でしょ

さかあにほめられちゃったね(嗤
さすがだね
って言っても意味わかんないんだよねすまんすまん
おまえつまんないよ

2017-05-22 22:38

221.22.130.5

卯月

でしょさん、他の方の所で、感想者に対してへの脅しを含む感想を入れるような方を真面目に相手にする気になれませ。ごめんなさい。ちなみに私が意味わかんないつまんないってのは自分でもよくわかっています。

2017-05-23 05:29

183.176.74.78

でしょ

勝手に引き合いに出したのおまえじゃんかアホか
好きにはしゃいで後悔してんじゃないよ遊び方下手なんだよ馬鹿

2017-05-23 18:06

118.108.220.237

卯月

でしょさん
私がアホで馬鹿なのは自分でもわかっています。もう飽きているんですが、遊び方下手ついでにでしょさんに質問ね。
きゅうりにいかなかったのはなぜ? 疑似友のアフリカさんが書いてるから? でしょさんこういう話にはいの一番かみついていたんじゃあなかったっけ?
まあそん程度の基準なんか。バーチャル空間で疑似友と遊ぶもまたたのし。

2017-05-24 07:07

183.176.74.78

アトム

おのれの都合だけで芯が通っていない輩ども。
矛盾だらけの屁理屈がまかり通るごはんです。
居てほしいひとが多く去りました。

独り言です。

2017-05-24 16:03

126.169.32.245

ラピス

卯月様
今、湊かなえの「リバース」読んでます。ショッキングな台詞から始まるとこは、この作品と似ています。
が、大学時代の友人の話やコーヒーの話や昭和テイストの彼女の話が延々と続き、挫折しそうです。
正直、面白くない〜。
プロ作品でさえ、こうなんだから、私の読み方も間違いかも知れません。

2017-05-24 22:49

49.106.216.80

でしょ

逃げ足だのきゅうりだのってこれのこと言ってたのかよ自己中もほどほどにしときなよねおまえのとこなんかいちいち見ないっつうの
っていうかおまえの独り言に懲りない64しゃいばっか釣られてるじゃん嗤わせるのも大概にしろっつうの自爆マジシャンがアホか

2017-05-25 01:15

221.22.130.5

卯月

ラピス 様
再訪ありがとうございます。
湊かなえ「リバース」私、未読。今TBSでしたっけ、ドラマの原作ですよね。
ドラマが完結したら読みたいと思います。原作とドラマの違いとか比べてみるのも面白いしネ。ではでは。有難うございました。

2017-05-25 23:09

183.176.74.78

卯月

ラピス様
>正直、面白くない〜。

いやいや、最後まで読まなきゃあ、わからんよ。
ミステリーじゃけん。
スミマセン蛇足

2017-05-26 00:02

183.176.74.78

でしょ

もっとやりなよゴミ虫
おまえはいつもやり方がショボいからあたしから公認出してあげるよ?
あたしネタにして嗅ぎ回ってみなよ全部おまえに降って返ること教えあげるからさクソ虫

2017-05-30 23:53

221.22.130.5

でしょ

ばああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
〈童子より一部抜粋〉

↑より面白いやつ希望
さ、盛り上げていこうか?

2017-05-31 00:31

221.22.130.5

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