作家でごはん!鍛練場

『ナイフの鋼材について』

昼野陽平著

ありがとうございます。
よろしくお願いします。

 ベンチメイドの940に使われている鋼材はS30Vだが、この鋼材が値段に見合うほどに高性能(硬度、靭性、耐蝕性、など)なのか、以前に試してみたことがあった。
 そもそもナイフがそれほど高性能である必要があるのか(猟師でもないわれわれ一般人にとって)、という疑問もあった。最近のナイフの進歩には目覚しいものがあるが、とくにその高硬度への勃起ともいえる志向にははなはだ疑問がある。ELMAXなどに至ってはふつうの砥石では研げないほどに硬く、高価なセラミック砥石で研がねばならない。それほどに硬い鋼材がナイフにそもそも必要なのか。猟師でもないわれわれにとってナイフが必要な場面は、たとえアウトドアもそれほど多くない。研ぐのも容易い適度に柔らかい鋼材で十分なのではないか?
 私は数年前に、東北の山奥で、ベンチメイド940を携えて、樹脂をふくんだ松の樹を削り、小規模な焚き火をおこした。なるほどよく切れる、といういささか間抜けな感想を抱いた。
 ふとすぐ近くからモサモサと枯葉をふみしだく足音が聞こえ、そっちに目をやると、そこには一人の山ガールがいた。女に飢えていた私は彼女のほうへと走っていき、思い切り飛び蹴りを食らわした。うめき声をあげて地に倒れた彼女をレイプした。そしてペニスを挿入したままの状態でブスブスとナイフで腹を刺した。すると女陰がよく締まって、ペニスを絞り上げるようで、私はどくどくと精液を射出した。そして死んだ彼女を、樹の枝に逆さ吊りにして頚動脈を、ナイフで切断し、血抜きをした。そのあと、樹から降ろし、腹を裂いてぎらぎら光る内臓を、一個一個取り出した。腿の肉を裂き、木の枝で作った串にさして焚き火で炙った。やがて焼けた肉を食った。口内に旨い汁がピュルピュルと飛び出て、大変な美味であった。
 腹一杯に食ったあと、まだ刃が鋭いかどうかを確かめるために、木の枝を削ってみると、スカスカと切れた。なるほど刃持ちがいい、といういささか間抜けな感想を抱いた。
 山に行けば、猟師でもなくても、山ガールを屠殺する状況に陥ることがある。そういう場合に備えて、やはり鋼材はある程度、高硬度のものがいいだろう、と私は結論した。ただELMAXのような途方もない高硬度のものはやはりダメだ。研ぎにくいほどの硬度のものは、やはりめんどくさいのである。ロックウェル硬度でHRC50後半のものが好ましいだろう。

ナイフの鋼材について ©昼野陽平

執筆の狙い

ありがとうございます。
よろしくお願いします。

昼野陽平

60.71.231.159

感想と意見

弥言

たぶん作者の狙い通りなのだと思いますが、後味の悪い感じがしてよかったです。
あの、営利目的ではないので問題ないですが。内容が内容なので、実際の商品名を出さずに書けるのならその方がいいと思いました。
ナイフについては詳しくありませんが、冒頭で紹介されて女を引き裂いた凶器も、高硬度だからダメと言っているのも、実際の商品名ですよね?(勘違いならすいません)

ナイフが好きな方で、実際の商品にもこだわりがあるのかとは思いますが。工夫して伏せられるならその方がいいのではと。

2017-05-15 19:39

124.84.83.158

太郎

猟奇性を描くには筆力が足りていないですね。

2017-05-15 21:49

110.233.104.49

夜の雨

御作を膨らまして、小説化しました。



俺が人間の言葉をしゃべれるようになったのは、薬品会社の委託で、DNAを研究している者が体を強靭にして、
不老不死とは言わないが、途方もなく長生きできる生物改造を研究していた結果だ。
研究所の場所は東北の山奥にあった。
30代半ばのその女は、グラマーで、ジャガーの俺から見ても、そそられる。
女の熟れた体は、人間の男では満たされないのだろう。
俺との体験を一度すると、やめられなくなったらしい。
俺たちは、毎日のように異生物同士の性に身体が反応したものだった。
だが、俺は、DNAの研究材料として生まれたジャガーである。
女の背後からのしかかって射精するときに興奮して、彼女の喉を噛み切ってしまった。
その時の血と肉の味は、俺のDNAに進化をもたらしたようだ。

女を喰った後、冷凍庫にあった肉もやがて無くなった時に俺は、獲物がいないか、山の中を徘徊した。
そのときに奴にあったのだ。
焚き火が目に入ったので、すぐに人間が居るとわかった。
奴はナイフを見てニタニタしていた。
ときどき用心深くあたりを見回している。
「ベンチメイドの940の鋼材はS30Vで……」
ぼそぼそと声が聞こえてきた。
遠い茂みから俺はそいつを観察しながら、用心深く近づいた。
俺がそいつに集中していたら、奴の傍の茂みから女が現れた。
どうも奴は女に飢えていたようだ。
女のほうへと走り、飛び蹴りを食らわした。
うめき声をあげて倒れた女に、のしかかった。
俺が研究所でDNAの研究をしていた女と、やっていたことと同じことをしている。
女は抵抗しているようだったが、奴はナイフで女を突き刺した。
血が噴き出るのが見えた。
奴は、死んだ女を、樹の枝に逆さ吊りにして頚動脈を、ナイフで切断し、血抜きをした。
そのあと、樹から降ろし、腹を裂いてぎらぎら光る内臓を、一個一個取り出した。
腿の肉を裂き、木の枝で作った串にさして焚き火で炙った。

俺は、獲物を狙う時と同じように風下から音も立てずに近づいた。
目の前に俺が出現すると、奴はナイフを持った顔をあげて驚愕に目を吊り上げた。
こんな獣のような奴でも驚くことがあるのか。
奴はまだ、焼いていない女の生肉を俺の方へ放ってきた。
俺は奴との距離をはかりながら、用心深く肉をあさった。
「お前は人間か? 人肉を喰うとは、怪物だな」
俺が人間の言葉をしゃべると、奴は驚きを隠せずに言った。
「喋れるのか、ジャガーだろう」
「腹が減っている、もっと喰わせろ!」
奴は、肉を差し出した。
俺は顎で、ナイフ仕舞えと指図した。

俺たち二匹は人肉を喰いながら、語った。
「すると何か、研究所でジャガーと人間のDNAを研究していた結果、お前が産まれたのか」
「そうだ、すでに研究所は灰にしたがな、あのままだと、俺の存在が知れ渡るからな」
「これからお前、どうする気だ?」
「ははは、あんた人間なのに、鬼畜じゃないか。東京に大きな屋敷を持っているんだろう」
「ああ、さっき話した通りだ……。そうか、お前東京で」
「そういうことだ、東京には、獲物がいっぱいいるからな」
俺は、奴が乗ってきた大型のジープを見た。
「俺とお前が組むのか」
「その通りだ」
「断るわけにはいかんな、喰い殺されそうだから」
「男の肉は堅いから喰わねえよ」
二匹で、山の中に響くような高い声で笑った。
奴の影を見ると、人間ではなかった。
―――――――――――――――――――――

 昼野様は、いつも驚かせるような作品を書いてきますね。
今回は、ナイフを詳しく説明し、人肉を喰う話になりました。
ナイフの説明などを読むと「大藪 春彦」に文体が似ていると思いましたが、
彼の場合は人を殺す場面はたくさんありますが、人肉を喰う場面はなかったと思います。
「ひかりごけ事件」を思い出しましたが、この事件に関係なく小説では、人肉を喰う話はよくあるのではないかと思います。

御作の主人公ですが、やはり人間ではないなぁと感じます。
作品としては、別に不満はありません。

私の書いた作品は、御作を膨らましてみました。
東京に帰ってから二匹で、いろいろやりましょう。

2017-05-15 21:59

114.189.140.228

童子繭

昼野氏も 夜さんも素晴らしい

でも足りてないのは社会構造視点だよね


山ガール 意識高い系の年収1240万円の巨大製薬会社の人事のエリート課長女子 趣味は海外旅行で平均旅費は43万円 
狙う男 バイトか派遣社員で童貞で趣味はアニメとネトゲ 生涯で一番豪華な旅行が 修学旅行で貧乏なので3日めで一人帰された

で二人は山で遭難して 最初は協力しあうんだけど
山ガール「あんたこの状況であわよくば童貞捨てようとしてるでしょ。底辺のくせに」
男「二人とも異世界にきたとおもってセックスしませんか」
山ガール「意外にあれね。果敢に求めてくるのね」
男「はい、人生の最初で最後のチャンスだから。本当は最初の人は小学生って決めていたんですが贅沢いえません」
山ガール「死ね、腐った底辺。お前の租賃なんか死んでもいれさすか」
男「なんだとおおおおおお、このやろう」
それで殺害場面になって昼野さん展開になる。

お目汚しをば

2017-05-16 08:05

27.120.134.1

昼野陽平

弥言さん
感想ありがとうございます。
意図が通じたとのことうれしく思います。
僕としてはこういう小説の場合、守りの姿勢になるのは作品を面白くなくしてしまうかなと思います。
ありがとうございました。

2017-05-19 17:35

60.71.231.159

昼野陽平

太郎さん
感想をありがとうございます。
筆力はなかなか上がりません^^;
ありがとうございました。

2017-05-19 17:36

60.71.231.159

昼野陽平

夜の雨さん
感想をありがとうございます。
怪物と獣の邂逅……ロートレアモンのようですね。
読み手を驚かせたい願望があるのでご指摘嬉しいです。
非人間的な人間が好きなのですw
ありがとうございました。

2017-05-19 17:39

60.71.231.159

昼野陽平

童子繭さん
感想をありがとうございます。
社会構造視点……なんか泥臭くなりそうですがそれはそれで面白そうです。
>本当は最初の人は小学生って決めていたんですが
ここで大笑いしましたw
ありがとうございました。

2017-05-19 17:41

60.71.231.159

童子繭

わーーーい 昼野さんが笑ってくれた うれしいいwww

2017-05-19 20:39

27.120.134.1

上松 煌

拝見しました。

おれはこういう話は評価しない。
ナイフに対する冒涜でもある!
安易に人を殺す事件は実際に巷に溢れている。
それをわざわざ文章にすることもあるまい。

ただの人殺しの話では、創作は絶対に現実を越えることはできないからだ。

2017-05-21 17:05

122.18.140.64

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