作家でごはん!鍛練場

『物語にならない話』

山田著

なぜこの話を書いたのかは気分。表現したいものは表現したつもり。執筆上の挑戦は物語にはならないものを表現したかったから。なぜ投稿したかは聞かないで下さい。

 彼は悩んでいた。私は作品を書きたかった。彼女は泣いていた。私は作品を書きたかった。私は悲観的だった。私はこのような主張を持っていた――どんな人でも死ぬ。どのような幸福も過ぎ去る。作品を書いても仕方ない。地球が太陽の赤い膨張に飲み込まれる時。あるいはもっと早くに人類は滅び、もう私たちが書き残したものの全てが――新約聖書もシェイクスピアも――理解不能な記号の列びと化した時。そんな時にはもうどうにもならない。
 彼は作品を書いた。私は作品を書けなかった。彼女は作品になった。私は本当に生きて来なかった。私は悲観的だった。それはどんな人でも思っていることだった。――どんな人でも死ぬ。どのような幸福も過ぎ去る。作品を書いても仕方ない――という主張もまた取るに足らなかった。数十億年後、もう光と熱を無くした太陽が虚しい沈黙を守る時。私たちが話してきたこと全てが――あの笑い、あの手触り――私たちから忘れられてしまった時。
 彼は生きていた。彼女も私より美しかった。とはいえ彼、彼女はそんなこと思いもしなかった。彼らは虚しい沈黙を守っていた。決して大芸術を残さないアラビア人たちのように。
 私は若かった。私がいつか本当の悲しみを知り、本当の幸福を見出だした時。その時は?……そんなことを考えながら私はまたコートを着て、春の朝の満員電車へと乗り込む。




※作中の「彼」とは私の好きな作家、「彼女」とは私の母のこと。

物語にならない話 ©山田

執筆の狙い

なぜこの話を書いたのかは気分。表現したいものは表現したつもり。執筆上の挑戦は物語にはならないものを表現したかったから。なぜ投稿したかは聞かないで下さい。

山田

180.197.226.207

感想と意見

大丘 忍

気分も表現したいものもよくわかりませんなあ。

2017-04-22 17:42

115.177.113.158

マーフィー

情報の保存という事でしたら
外宇宙に向かって電波を飛ばせば、太陽に飲み込まれた後も何とかなりますよ。
すでにラジオやテレビの形でやってますけどね。

文章表現についてはタイポグラフィーとかを検索すると良いかも知れないですね。

2017-04-25 00:08

150.246.41.15

空乃

書きたいものを書くのもいいが、もう少し読者を意識して書かないと、これではただの独りよがりの呟き程度で終わってしまう。

2017-04-28 14:22

183.74.207.40

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